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  • トヨタ、新型ランドクルーザー“250”を世界初公開

    トヨタ、新型ランドクルーザー“250”を世界初公開

    トヨタ自動車は、新型ランドクルーザー“250”シリーズを8月2日に世界初公開した。日本では、特別仕様車First Editionを含めて2024年前半の発売を予定しているr。

    また、ヘビーデューティーモデルのランドクルーザー“70”も、今冬、継続販売モデルとして日本に再導入する。これにより、日本で再びランドクルーザーの全3シリーズが揃うことになる。

    ランドクルーザー(以下ランクル)は、トヨタBJ型として1951年8月1日に誕生し、シリーズとして生誕72周年を迎えた。誕生直後に、自動車として初めて富士山6合目の登山に成功。その時から、このクルマだからこそ行き来できる場所で様々な人々の安全と安心を提供する使命を負ってきた。

    その後、世界中のお客様に育てられ・鍛えられることで、「どこへでも行き、生きて帰ってこられるクルマ」として信頼性・耐久性・悪路走破性の継承と進化を続けながら、現在までに約170の国と地域で、累計1,130万台のランクルが人々の命や暮らしを支えている。

    これまでランクルは、常に最新技術を導入しフラッグシップとして進化を担うステーションワゴン(“300”シリーズ)、高い耐久性、走破性が求められるヘビーデューティーモデル(“70”シリーズ)、悪路走破性をベースに扱いやすさと快適性を付与し、人々の生活と実用を支えるライトデューティーモデル(“プラド“)の3シリーズで展開してきた。

    ライトデューティー系については、世代の進化を追うごとに高級・豪華な路線にシフトする傾向にあった。こうした中、“250”シリーズの開発に当たって、商品の最終責任者である豊田章男社長(当時)が「ランクルは人々の生活、地域社会を支えるためのクルマであるべきで、より多くの人の生活を支えるライトデューティーモデルはお客様が求める本来の姿に戻す必要がある」という基本的な考え方を提示。それを受け、開発陣は「The Land Cruiser : 質実剛健を追求し、お客様の生活と実用を支え、お客様に信頼されるクルマ」という、ランクルの原点に回帰する開発コンセプトを定め、ランクルを作り直す精神で開発を進めてきた。

    新型の“250”シリーズはランクルの中核モデルとして、“300”シリーズと同じGA-Fプラットフォームを採用し、オフローダーとしての基本性能を大幅に向上。また、従来型以上にランクルにふさわしい力強い走りや環境性能を実現した多様なパワートレーンを採用。機能性を追求したパッケージと、伝統とモダンを融合した内外装デザインを取り入れランクルらしさを追求するとともに、新世代のランクルとしてオフロード・オンロードを問わず操縦のしやすさと快適性を向上、かつクラストップレベルの先進安全性能も目指した。

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  • WEC:トヨタ7号車が接戦を制しポール・トゥ・ウィンで今季3勝目

    WEC:トヨタ7号車が接戦を制しポール・トゥ・ウィンで今季3勝目

    7月9日(日)イタリアのモンツァ・サーキットでFIA世界耐久選手権(WEC)第5戦モンツァ6時間の決勝が行われ、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)のGR010 HYBRID 7号車がライバルの本拠地での接戦を制し、今季3勝目を挙げた。8号車は6位でフィニッシュし、ドライバーズランキング首位の座を守った。

    6万5千人の熱狂的な観衆が見守る中、ポールポジションからスタートした小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスのGR010 HYBRID 7号車は、ハイパーカー同士の激しいバトルを制し、地元フェラーリの追撃を16秒520差で凌ぎきっての勝利を飾った。

    ドライバーズランキングをリードしているセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車は、3番手スタートも序盤にペナルティを受け大きくポジションダウン。その後、猛烈な追い上げを見せ4位でチェッカーを受けたが、レース後にペナルティを科され最終結果は6位に。しかし、貴重なポイントを獲得しランキング首位の座を守り、2位との差を23ポイントに広げた。

    TGRにとっては、前戦ル・マン24時間での雪辱を果たす今季4勝目。マニュファクチャラーズランキングでも2位フェラーリとの差を26ポイントへと広げることとなった。また、7号車はこの勝利でドライバーズランキング2位タイへと浮上。再びチャンピオン争いに加わることとなった。

    猛暑の中で午後12時半より開始された6時間の決勝レースは、気温と同じくらい熱い展開が1周目から待ち受けていた。ポールポジションの7号車はコンウェイのドライブでトップをキープしたが、その後方では、3番手からスタートしたブエミのドライブする8号車が、狭い第1シケインへの進入でフェラーリ51号車と接触し、8位へと順位を落としてしまった。

    15分後、7号車のコンウェイはフェラーリ50号車とプジョー93号車を従え首位を走行していたが、8号車はGTクラス車両と接触し、セーフティカーが導入されることとなった。8号車にこの2度の接触による車両ダメージはなかったが、レーススチュワードより、最初の接触で10秒、さらに2度目の接触で60秒のピットストップペナルティが科された。

    セーフティカーの導入により、首位の7号車の後方には僅差でライバル勢が連なる形となり、再スタートが切られると、7号車のコンウェイは3位に順位を落とすこととなった。一方、ペナルティを消化した8号車は総合34位まで大きく順位を落とし、コースに復帰してまもなく周回遅れとなってしまった。

    3位に後退するも、離されることなく前を行くライバルへのプレッシャーをかけ続ける7号車のコンウェイは、1時間を経過したところで最初のピットへ向かったが、隣のガレージも同時にピットインしていたため、貴重なタイムをロス。一方で8号車のブエミは1回目のピット時にペナルティを消化し、追い上げを開始した。

    ハードタイヤを装着し3位を走行するコンウェイは、その時点での最速タイムで追い上げを見せて首位の座を奪還し、ロペスへと交代した。ロペスも首位争いを続け、3時間過ぎにポルシェ5号車をかわして首位に浮上。その直後、LMP2車両のアクシデントによりこの日2度目のセーフティカーが導入された。

    ピット戦略の異なるライバル勢がセーフティカー導入前にピットインを終えていたこともあり、首位に立ったロペスの7号車は、2度ファステストラップを更新する速さを見せ、2位のフェラーリ50号車との差を広げていった。8号車も平川へとドライバー交代し、猛烈な追い上げで7位へと順位を上げた。

    的確な戦略と平川の好ペースで8号車は周回遅れから脱し、ハートレーへとドライバー交代。ハートレーはトップ6フィニッシュへ向け更なる追い上げを開始した。一方、首位争いはロペスの健闘により2台のフェラーリに対し大きな差を広げて、4時間過ぎ、小林へと最後のドライバー交代を行った。

    しかし、再度導入されたセーフティカーにより、45秒あった2位との差は帳消しとなり、最後の1時間半、小林はフェラーリ50号車からの僅差での追撃を受けることとなった。さらに8号車の不運は続き、このセーフティカー導入のタイミングで緊急給油ピットインを余儀なくされ、レース再開時には8位へと順位を落としてしまった。

    一時は後続とのマージンを失った首位の7号車小林だったが、好調なGR010 HYBRIDと共に着実にリードを広げていき、残り45分で最後のピットイン時点で2位との差は10秒に。ピットクルーの迅速な作業でタイヤを新品に交換し、小林は最後のスティントへと向かった。

    新しいタイヤへと交換した7号車の小林は、ファステストラップを更新する素晴らしい走りで後続を突き放し、2位のフェラーリ50号車に16秒520の差を付けてトップチェッカー。8号車も最後まで諦めることなくプッシュを続け、ハートレーが残り15分でタイトルを争うフェラーリ51号車とポルシェ5号車を見事オーバーテイク。4位でチェッカーを受けた。しかし、レース後に8号車は、あるラップで意図せず短時間パワートレーンの出力制限を超えていたとしてレース結果に50秒加算のペナルティを科され、最終結果は6位となった。

    今大会で2023年シーズンWECのヨーロッパラウンドは終了。次戦は9月10日(日)、ハイパーカーによる激戦の舞台はTGRのホームレースである富士へと移り、そして、11月の最終戦バーレーンへと向かうこととなる。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー):
    今日のこの結果は本当に嬉しいです。非常に強力なライバルと大接戦だったので、ハードにプッシュし攻め続けなくてはなりませんでした。鍵となったのはレース全体をミス無く戦ったことと、タイヤマネージメントでした。私の最後の長いスティントは緊張しましたし、本当に大変でした。しかし、フェラーリとのバトルは素晴らしかったですし、今日の勝利でル・マンでの雪辱を少しは果たせたかと思います。チーム、そして、ル・マンの後も本当に多大な支援を続けてくれているパートナーの皆様、及びサポートいただいている皆様に感謝いたします。8号車も追い上げてポイントを獲得し、チームにとって良い結果でした。彼らは絶対に諦めないという大事な気持ちを示してくれました。シーズンも残り2戦となりましたが、両チャンピオン防衛へ向け全力で臨みます。残り2戦も厳しい戦いになることは間違いありません。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー):
    フェラーリのホームで彼らに打ち勝つことができて良かったですし、チームのみんなには本当に感謝しています。ピットストップは着実かつ迅速で、タイミングも全て的確でした。特に最後のピットは素晴らしく、おかげで首位を守ってコースに復帰できました。今回の勝利は嬉しいですし、ポイント面でチームにも貢献できました。本当に大変なレースでした。このレースはタイヤのマネージメントが全てだとわかっていましたし、選択肢は幾つかありました。我々の作戦は上手くいき、一時は順位を落としたものの、選択したハードタイヤで、路面温度の上昇やセーフティカーなどもある中、順位を取り戻すことができました。そして、ホセが後続とのギャップを築き、可夢偉が最後に素晴らしいスティントで勝利をもたらしてくれました。

    ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー):
    厳しい結果となったル・マンの後、ここで勝てたことはとても重要で、チーム全員が素晴らしい仕事をしてくれました。今日も大変なレースでしたが、GR010 HYBRIDは好調でしたし、ペースも良く、ピットストップもタイヤ戦略も完璧でした。今季3勝目を挙げ、チャンピオン争いに復帰できたのは本当に嬉しいです。今日は走っていても気持ち良かったですし、アタックして首位を奪還し、その後は差を広げることができました。同時に、耐久レースではせっかく築いたマージンがあっという間に無くなってしまうこともわかっていましたし、セーフティカー導入により最後は可夢偉に厳しい戦いを強いることとなってしまいました。しかし、彼はその大変な役割を果たし、トップで戻って来てくれました。フェラーリの熱狂的なファンの皆様の前で勝てたことは最高です。

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー):
    複雑な感情の入り交じる一日でした。7号車が勝ったことはとても良かったですし、彼らの素晴らしいパフォーマンスを祝福します。我々8号車にとっては厳しいレースとなってしまいました。私はスタートで接触を喫し、ペナルティを受け、さらにGTクラスのアストンマーティンとも接触してしまいました。彼らにはお詫びしたいと思います。もちろん、そこから全力で追い上げて、多くのポイントを獲得することができました。しかし、我々にとっては厳しい一日でしたし、次の富士ではもっと良い結果を狙います。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー):
    まず初めに、勝利を挙げたチーム全員へ祝福を送ります。7号車は可夢偉のポールポジション獲得から、素晴らしい週末でした。彼らはフェラーリとの激戦を制しました。我々8号車は、序盤のアクシデントで周回遅れになってしまったこともあり、厳しいレースとなってしまいましたが、後方から追い上げて、私は最後にタイトルを争うフェラーリ51号車とホイール・トゥ・ホイールの素晴らしいバトルを楽しむことができました。この暑さの中、3スティント連続で走るのは本当に大変で大きな挑戦でしたが、楽しかったです。今日は表彰台に立つことはできませんでしたが、我々が見せることができたパフォーマンスには満足しています。

    平川亮(8号車 ドライバー):
    フェラーリのホームレースで7号車が優勝してくれたことは良かったですし、彼らの素晴らしい走りに祝福を贈ります。残念ながら我々の8号車はレース序盤にペナルティを受けることとなってしまいましたが、決して諦めることなく追い上げ、順位を上げていきました。チェッカーまで諦めずに戦い続けたことで、レース終盤にブレンドンがフェラーリとポルシェをかわしてくれました。最終的にチャンピオン争いで重要なポイントを稼ぐことができましたし、自分たちが見せられたパフォーマンスには満足しています。次は我々のホームレースである富士なので、母国ファンの皆様の前で多くのハイパーカーを相手に戦うのを楽しみにしています。

    トヨタ WEC FIA 世界耐久選手権

    佐藤恒治社長:
    WEC 2023 第5戦 モンツァ6時間レースでは、7号車がポールトゥウィンを獲得できました。モンツァのファンは、私たちも含めてレース全体を応援してくれて、素晴らしい雰囲気の中で闘うことができました。応援してくださったすべての皆様に、心から感謝申し上げます。

    「自分たちの本当の走りを見せたい」。そんな悔しさを胸に、私たちはル・マン以降、全員で心をひとつにして、次の闘いに向けて前に進んできました。とても大切な4週間でした。そのプロセスがあったからこそ、モンツァでは、真のワンチームとして闘うことができたのだと思っています。

    7号車のマイク、可夢偉、ホセは、8号車が想定外の事態に直面する中でも、冷静に、着実に走り続けてくれました。チームを背負ってミスなく走り続けることは大変な重圧だったと思います。

    8号車のセブ、ブレンドン、亮は、1つでも順位を上げるために、最後の最後まで挑戦し続けてくれました。

    勝利のために必死に努力を重ねてくれた現場のメンバー全員を誇りに思います。

    次戦の富士でも、可夢偉代表のもと、全員で、全力で闘います。たくさんの日本のファンの皆様の前で、さらに強くなったトヨタWECチームの姿をお見せしたいと思います。

    最後に、D’station Racingの星野選手、藤井選手、スティーヴンソン選手、チーム関係者の皆様に対しまして、8号車の接触により危険な事態を招いてしまったこと、そしてモンツァでの挑戦の機会を奪ってしまったこと、心よりお詫び申し上げます。全員が安全に気持ちよく走れるレースを実現できるよう、チーム全体で振り返り、意識を徹底してまいります。

  • WEC:トヨタ7号車の小林可夢偉が0.017秒差でポールポジション獲得

    WEC:トヨタ7号車の小林可夢偉が0.017秒差でポールポジション獲得

    7月8日(土)イタリアのモンツァ・サーキットでFIA世界耐久選手権(WEC)第5戦モンツァ6時間の予選が行われ、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)のGR010 HYBRID 7号車を駆る小林可夢偉が自身今季2度目となるポールポジションを獲得、8号車は3番手グリッドとなった。

    小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスの3名がドライブするGR010 HYBRID 7号車は、小林が予選を担当。

    上位2台が0.017秒という僅差の争いとなった予選で、小林はモンツァにおけるハイパーカーのコースレコードを更新する1分35秒358をマークし、見事ポールポジションを獲得した。

    セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車はハートレーが予選アタックを担当し、チームメイトのポールタイムと0.102秒差の3番手となった。

    TGRにとって今季3度目となるポールポジション獲得により、貴重な1ポイントを獲得。TGRはマニュファクチャラーズタイトル争いで2位のフェラーリとの差を19ポイントに拡げた。

    この日も夏の暑さとなったモンツァは、気温が30度を越え、路面温度も限りなく50度に近付く中で、現地時間午後3時半過ぎに15分間の予選セッションが開始された。2台のGR010 HYBRIDは、この予選に今大会使用可能な2種類のコンパウンドのうち柔らかい方となるミディアムタイヤを選択し、アタックに向かった。

    タイヤのウォームアップを終えた2台は、最初のアタックラップでハートレーが1分35秒640、小林がそれを上回り、この時点でのトップとなる1分35秒549をマーク。序盤からポールポジション争いを繰り広げた。

    翌周、小林は最初のシケインで僅かにタイムをロス。しかし、残りのラップで素晴らしいアタックを見せて挽回し、モンツァ・サーキットにおけるハイパーカーの新たなコースレコードとなるタイムを叩き出した。その直後、フェラーリ50号車が自身のタイムを更新するも、小林のタイムには僅かに届かず。

    ハートレーも2度目のアタックでタイムを更新したが、フェラーリ50号車には0.085秒及ばず、3番手。2台のGR010 HYBRIDはその後もアタックを続けたが、タイヤのグリップはピークを越えており、他の車両もタイム更新とはならず、7号車のポールポジションが決定した。

    この予選では、ハイパーカークラスの上位7台がコンマ5秒以内に入る接戦となりました。9日(日)の決勝はさらに気温が高くなる予報で、多数のハイパーカーによるエキサイティングなレースが予想される。6時間で争われる決勝レースは現地時間午後12時半(日本時間午後7時半)にスタートが切られる。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    通常、6時間レースであれば、ポールポジションはあまり意味をなさないといつも言ってきました。しかし、ル・マンの後、各車のラップタイムが非常に接近してきており、そんな中でポールポジションを獲得できたことは素晴らしいですし、本当に嬉しいです。セッション序盤、コース上のトラフィックは理想的とは言えませんでしたが、なんとかクリアラップを確保してアタックしました。ここモンツァでは、全てのハイパーカーが大接戦を繰り広げている中で、リスクを負わない守りの走りはできないので、思い切ってアタックしました。路面温度が午前中の練習走行の時とは少し異なったため難しかったですが、クルマには満足しています。決勝はさらに暑くなることが予想され、タイヤ戦略が重要になるでしょう。チームはタイヤ摩耗を理解しながら、最善の方法を見出すためにハードワークを続けてきました。この週末、我々のGR010 HYBRIDはとても良い仕上がりですし、特にイタリアのファンの皆様の前での決勝レースが楽しみです。激しい戦いになるはずです。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    全てのハイパーカーが非常にタイムの接近した予選だったので、それを考えれば3番手は満足いく結果です。可夢偉の結果からわかるとおり、我々のGR010 HYBRIDにはポールを狙える力がありました。素晴らしいアタックでポールを獲得した彼を祝福します。また、彼がポールを獲得したことで、ライバルにポイントを与えず我々のタイトル争いにとっても意味がありました。私のアタックラップでは、直前にいた車両に近付きすぎ、僅かにタイムをロスしてしまいました。しかし、ポールタイムとのコンマ1秒差は無いようなもので、誰でもどこかでわずかなタイムロスはしているものです。明日の決勝で我々の2台がトップ3からスタートできるというのは素晴らしいことで、チームの努力の賜物です。

    トヨタ WEC FIA 世界耐久選手権

  • WEC:トヨタ 2023年第5戦モンツァ6時間 公式練習レポート

    WEC:トヨタ 2023年第5戦モンツァ6時間 公式練習レポート

    FIA世界耐久選手権(WEC)第5戦モンツァ6時間の公式練習が7月7日(金)に開始され、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)はル・マン24時間以来となるサーキットでの走行を再開した。

    TGRは、シリーズチャンピオン争いにおいて重要な週末となるこの大会で、今季4勝目を挙げて、現在トップにつけているマニュファクチャラーズ、及びドライバーズ選手権でのリードをさらに広げることを目指しており、初日となったこの日は順調なスタートを切った。

    小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスのGR010 HYBRID 7号車は、1分36秒363というタイムをマークし、フェラーリ50号車を0.170秒抑えてのトップで終え、また、現在チャンピオン争いでドライバーズランキング首位につけるセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車はフェラーリ50号車から0.153秒差の3番手につけた。

    伝統ある高速サーキットのモンツァで13台のハイパーカーが争うことになる今大会、そのバトルはさらに激しさを増しており、初日から上位8台が1秒以内に入る接戦となった。

    9日(日)の決勝へ向けた準備は暖かな陽気の下、午前11時半からの90分間にわたる公式練習第1回目で開始され、チームは2台のGR010 HYBRIDの空力やメカニカルセッティング、制御システムなどを比較し、レースウィークに向けた車両セットアップのベースを作るための作業に集中した。

    6日(木)の朝方サーキットを襲った雨の気配はこの日は全くなく、セッションは終了2分前に出された赤旗までクリーンに進み、7号車はコンウェイが序盤にマークしたタイムによりこのセッション4番手。8号車はブエミがマークしたタイムでセッション6番手となった。

    夕方から開始された公式練習第2回目では、2台共にモンツァで使用可能な2種類のタイヤコンパウンドの比較に集中し、また、路面温度が50度近くにまで上昇したこのセッションでは、クルマのパフォーマンスだけでなく、ミディアムとハードの両コンパウンドの耐久性の分析なども行った。

    この公式練習第2回目のセッション開始早々に小林とハートレーがそれぞれのベストタイムをマーク。7号車はそのタイムがこのセッションだけでなく、この日の総合ベストタイムとなり、また、8号車は3番手で続くこととなった。

    3時間に及んだこの日の練習走行は、ほぼ中断もトラブルも無く進み、最高速度とブレーキパフォーマンスがラップタイムの鍵となる1周5.793kmのモンツァ・サーキットで、チームは車両セットアップを最適化するための多くのデータを収集した。

    8日(土)は午前中に最後の練習走行を行った後、決勝のスターティンググリッドを決定する15分間の予選が、ハイパーカークラスは現地時間午後3時半(日本時間午後10時半)に開始される。6時間で争われる決勝は9日(日)現地時間午後12時半(日本時間午後7時半)にスタートが切られる。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    ル・マンの後、またGR010 HYBRIDをドライブできて良い気持ちです。今日は全てが順調で、良いレースウィークのスタートを切ることができました。今日の優先事項は、2種類のタイヤコンパウンドをテストし、どちらが決勝で我々にとって最適となるか見出すことでした。クルマのバランス面でも進展が見られたので、この方向で進めていきます。ハイパーカー上位勢のタイム差は非常に小さいので、クルマのパフォーマンス向上に取り組む必要があります。明日もハードにプッシュし、予選の結果がどうなるか待ちたいと思います。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
    モンツァのような伝統的なサーキットでレースを戦うために、私の好きな国の一つであるイタリアを再訪できて嬉しいです。走り始めからバランスは良かったので、今日はさらなるパフォーマンスを引き出すために一日を費やしました。GR010 HYBRIDの感触はとても安定しているので、正しいタイヤを正しいタイミングで選択することが重要になってくると思います。ハイパーカー同士がコンマ数秒差で争っているのは素晴らしいです。予選も非常に接近した、エキサイティングなものになると思いますが、我々もベストを尽くし、日曜日の決勝で良い結果を残せるよう頑張ります。

    ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー)
    トラブル無く、充分な走行距離をこなすことができた順調な一日でした。ラップタイムは非常に接近しており、それぞれのパフォーマンスを推し量るのは難しいです。モンツァではブレーキングと空力での車両バランスが特に重要であり、その面でも今日の2回の練習走行は有意義でした。ここで速く走るためには、ブレーキングが安定し、最高速が速いクルマが必要です。今日は暑い一日でしたが、日曜日はさらに暑くなりそうです。

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
    モンツァに戻れて本当に嬉しいです。昨日は雨でしたが、今日は好天に恵まれたので、このような好コンディションで多くの周回をこなすことができ、異なるタイヤセットや空力などを試せたのは良かったです。2回の練習走行を追えた時点で見る限り、我々には競争力があると思いますが、まだレースウィークは始まったばかりです。これからさらに作業を続け、走行データから学び、可能な限りクルマからパフォーマンスを引き出す必要があることはわかっています。ハイパーカークラスの争いは非常に僅差なので、レースウィークをトラブル無く、また、ミス無く進めていくことが重要です。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    クルマに大きなトラブルもなく、順調な初日でした。上位争いは非常に接近しているように見え、現時点で予選へ向けてどのチームが強いのかを予想することは困難です。5つの異なるマニュファクチャラーによる争いになるでしょう。予選にも集中はしますが、決勝はこれまでにないほどの接近戦になる可能性があり、もちろんそこで勝利することこそが最大の目標です。我々は車両セットアップや異なるタイヤコンパウンドのテストをしながら、予定通りにプログラムを進めています。まずは良いレースウィークのスタートを切ることができました。

    平川亮(8号車 ドライバー)
    今日の2回の練習走行を通してクルマのバランスを最適化するため、車両セットアップのための幾つかのテストや暑いコンディション下でのタイヤテストなどを行いました。決勝日はもっと暑くなりそうなので、タイヤにはさらに厳しい状況になるでしょう。これまでのところは順調で、GR010 HYBRIDもとても力強く感じています。全ての最適化を進め、決勝へ向けて準備を整えていきます。

    トヨタ WEC FIA 世界耐久選手権

  • マクラーレンF1 「自社風洞への設備投資はトヨタの風洞の落ち度ではない」

    マクラーレンF1 「自社風洞への設備投資はトヨタの風洞の落ち度ではない」

    マクラーレンF1は、トヨタとの協力関係を解消し、ケルンの風洞から自社施設に移転する。マクラーレン・レーシングのCEOであるザク・ブラウンは、「偉大なパートナー」であるトヨタとの長期的な関係の終了はマクラーレン自身の欠点によるものであり、トヨタによるものではないという主張する。

    ウォーキングに本拠を置くマクラーレンF1チームは、F1での成功に向けて、組織全体のさらなる改善とともに、この夏、ついに敷地内の風洞施設でのオペレーションを開始する。

    これには、製造工程で使用されるツールやプロセスのアップグレード、エンジニア陣へのトップクラスの人材の流入などが含まれる。

    ロブ・マーシャルとデビッド・サンチェスの2人は、レッドブルとフェラーリからのガーデニング休暇期間が終了する1月1日からマクラーレンでの生活をスタートさせる予定だ。

    RacingNews365の独占取材に応じたザク・ブラウンは、マクラーレンがどのようにして改善を行うことができたのか、キャンパス内の風洞がなぜそれほど重要なのか、そしてトヨタをパートナーであったことの強みについて概説した。

    F1に予算上限が導入されて以来、予算の範囲内でより広い分野に投資することができたことについて、ザク・ブラウンは「我々は一部の支出で非効率的なことをしていた」と説明した。

    「我々の風洞…我々は風洞を借りていたので、適正な料金を支払っていた。それは公平なことだ。しかし、今後は自分たちの風洞を持つことになるので、料金を支払う必要はない」

    「製造部門もリフレッシュし、機械が古かったので、壊れていくマシンにお金を費やしていたし、多額の修理代がかかった」

    「したがって、我々ができることは、依然として上限内で支出することだが、我々が軽視していた分野、 同じ金額を使っていても、非効率的な使い方をしていた分野で、かなり資金を解放し、その分を人件費に振り向けることができる」

    「風洞をレンタルする場合、自前で運営するよりもレンタル代のほうが高くつく」

    かつてF1界でその開発ポテンシャルが高く評価されていたケルンのトヨタ製風洞からの移転は、その施設がマクラーレンの足を引っ張っていたのではないかという疑問につながった

    しかしブラウンは、マクラーレンが独自の施設に投資し、これまでの関係を解消せざるを得なくなったのは、トヨタではなくマクラーレン自身の限界によるものだと強調した。

    重要な問題は、ウォーキングからケルンまでの距離が約388マイル(約624km)あることで、風洞とモデルの往復のプロセスが複雑になり、ロジスティクスを加味すると予算上限内で運営コストが増加する。

    この状況は、英国のEU離脱であるブレグジットの影響によってさらに複雑化しており、国境検問所と余分な物流の悪夢が生じている。

    近年、貨物輸送に多くの遅延とコスト増が忍び寄っているため、ブラウンの手を煩わせることになり、キャンパス内に風洞を設置する必要に迫られた。

    「トヨタは長い間、素晴らしいパートナーであり、それはトヨタの風洞のせいではない」とザク・ブラウンは語った。

    「たとえば、新型コロナウイルス感染症の流行中、1人が新型コロナウイルスに感染すると、チーム全体が停止してしまう。モデルの何かが壊れた場合、それを直すために道を100メートル歩くのではなく、修理して飛行機に貼り付けなければならない。そうなるとブレグジットが絡んでくる」

    「トヨタの風洞は素晴らしかった。トヨタは素晴らしいパートナーであり、非常に反応がよく、素晴らしい風洞を提供してくれた。

    トヨタは素晴らしいパートナーであり、素晴らしい風洞で非常に反応的だった。我々が直面した課題は、風洞が異なる国にあることと、それに伴う課題だ。我々の非効率さが原因だった」

    「金銭的な支出は、レンタルの場合、ここで所有する場合よりも多く支払うことになるため、それが我々の風洞の課題だった。彼らは素晴らしいパートナーだった。風洞は問題なかった」

    トヨタの風洞は、シングルシーターレースに関与していないことを考えると、当然のことながらスポーツカーにより適している。

    というのも、スポーツカーはカバー付きホイールでレースを行うため、コーナーを曲がるときの空力プロファイルが異なり、テストフローのプロファイルを変化させるための動的な壁が必要ない。

    この施設は、オープンホイールの空力プロファイルをより正確に読み取ることができる動的な壁を含むように改造することも可能だが、マクラーレンはその変更に投資しないことを選択した。

    「我々は自分たち自身に投資していたので、それに投資しないことを選択した」とブラウンは説明した。

    「それに投資することもできましたが、独自の風洞に投資するという決断を下した」

    「それは我々の決定であり、トヨタの決定ではない」

  • ブレンドン・ハートレー、全力で攻めた平川亮を「全面的にサポートする」

    ブレンドン・ハートレー、全力で攻めた平川亮を「全面的にサポートする」

    2023年のル・マン24時間レースで2位になったブレンドン・ハートレーは、トヨタチームが日本の若手ドライバーである平川亮に、優勝したフェラーリに追いつくためにすべてを賭けるように指示したと語った。

    平川はレース最後のダブルスティントに起用されたが、最後の1時間にアルナージでスピンし、バリアにマシンのフロントとリアを当てて損傷し、ピットインする前にトラックに復帰するのに時間がかかり、勝利への挑戦の機会を失った。

    レース後、ハートレーは平川が「マキシマムアタック」の指示を受けて送り出されたことを明かしたが、同時に、その時のブレーキングジにマシンをコントロールするのが非常に難しかったことも説明した。

    「僕たちは全力を尽くした」とハートレーはEurosportに語った。「いろいろな感情があった。今日は劣勢だったし、レースの大部分で僕たちは遅いクルマの1台だった」

    「最後は路面温度が上がって少し調子が悪かったけど、最後の数スティントはこれまでで一番いい走りだった。とにかく予選ラップを重ねた。彼らに何らかのプレッシャーをかけることができるかどうかはわかっていたし、彼らがペースで有利であることもわかっていたけど、僕たちはあらゆる手を尽くし、すべてをぶつけた」

    「我々は亮を投入して『フルリスク、最大限のアタックだ。僕たちはレースに勝ちたい』と言った。そして彼はちょっとしたアクシデントに見舞われた。それは起こりうることだ。我々の誰にも起こりうることだし、24時間を通して多くの人に起こったことだ」

    「亮を全面的にサポートする。目標はマキシアムアタックをすることだったし、それが僕たちがやったことだ」

    ハートレーは、トヨタ8号車がギリギリのところで走るのがいかに難しいかを説明し、トラックで最も遅いコーナーであるアルナージュのブレーキングでは、自分でもその瞬間を経験したことを認めた。

    「ターン14では、僕も彼と同じように小さな問題がいくつかあった。大きな問題ではなかったと思う。決して諦めない姿勢を見せてくれたチーム全員に多大な感謝をしている」とハートレーは語った。

    「最後まで2位で走りきることができたのは、大きなチームワークのおかげだ。チームを誇りに思うと同時に、自分の仕事には満足しているけど、2位(表彰台)に立つのは少し厳しいね」


    夜に複数台の車両事故に巻き込まれ、自分のクルマはリスタートできなかったトヨタのWECチーム代表である小林可夢偉は、トヨタのチャンスを妨げた物議を醸したBalance of Performance(BoP/性能調整)の変更を踏まれば、チームの努力を誇りに思うと語った。

    「やれることは全部やれたと思います」と小林可夢偉は語った。

    「フェラーリは素晴らしい仕事をしたと思います。残念ながら、レースでは十分なペースがなかったし、僕の車も不運でした」

    「せっかくチームが頑張ってくれたのに、本当に残念です。でも、絶対に強くなって帰ってきます。勝てなかったのは本当に残念です」

  • ル・マン24時間レース:死闘も僅かに及ばず、トヨタ8号車が2位表彰台

    ル・マン24時間レース:死闘も僅かに及ばず、トヨタ8号車が2位表彰台

    2023年シーズンFIA世界耐久選手権(WEC)第4戦、第91回ル・マン24時間レースの長い戦いがフィニッシュを迎えた。TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は深夜に7号車を失った後、孤軍奮闘の8号車が最後までフェラーリと僅差での首位争いを展開したが、惜しくも及ばず2位でフィニッシュ。目標の6連覇に届かず、ル・マン24時間連勝記録は、昼夜を通じて続いた壮絶なバトルの末に途絶えることとなった。

    5年連続でル・マンを制してきた、世界チャンピオンであるTGRは、キャデラック、フェラーリ、プジョー、そして、ポルシェといった、これまでで最多となる16台のハイパーカーが競い合う伝統あるフランスのレース、ル・マン24時間の100周年大会で、6連覇に向けて挑んだ。

    チケットが即完売となったこのイベントでは、32万5千人もの大観衆が見守る、最後の最後までドラマティックな展開のバトルが繰り広げられた。

    昨年のル・マンウィナーであるセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車は、サバイバル戦となった今年のル・マンで最後までトップ争いに生き残り、フェラーリとの一騎打ちを繰り広げた。しかし、惜しくも勝利には届かず、24時間にわたる長い戦いの末、8号車は優勝したフェラーリ51号車と同一周回、かつ僅か1分21秒793差の2位でチェッカーを受けることとなった。

    この記念すべきル・マンに2台体制で挑んだGR010 HYBRIDだったが、チェッカーを受けたのは1台のみだった。小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスの7号車は、スタート8時間後の深夜0時を過ぎたところで不運なアクシデントに見舞われ、勝利への望みは絶たれてしまった。小林がドライブしていた7号車は後続から追突され、修復不能なダメージを負ったため、リタイアを余儀なくされた。

    今回のレースにはチームオーナーであるモリゾウこと豊田章男も駆けつけた。決勝日の朝のチームブリーフィングで豊田は力強い言葉でチームを鼓舞し、チームの結束力をより確かなものに。WECチームに関わる全てのメンバーの気持ちをひとつにし、決勝レースへ臨んだ。

    10日(土)午後4時にスタートが切られたレースは、3番手からスタートを切ったブエミの8号車がすぐに首位に立ち、5番手スタートからコンウェイの7号車も表彰台圏内へと浮上した。

    レーススタートから1時間、上位10台ほどのハイパーカーがホイール・トゥ・ホイールでの激しい接近戦を展開。その後、2度にわたり豪雨に見舞われ、コンディションも順位もめまぐるしく変わったが、レース開始後3分の1の間、2台のGR010 HYBRIDは共に上位争いを繰り広げた。

    しかし、日付が変わった直後、2位で首位を追っていた7号車がテルトル・ルージュでストップ。時速80km制限のスローゾーンへと向かう直前、小林が速度を落としたところ、後方から2台の下位カテゴリーの車両に追突され、激しい衝撃によりGR010 HYBRID 7号車は車両後部にダメージ、ピットへ戻ってレースを継続することは不可能となってしった。

    ここでレースを終えることとなった7号車だったが、担当のメカニックとエンジニアは悔しさをバネに、チームスピリットと決意を新たに8号車のサポートに入り、共にTGRの戦いに加わった。

    レース前半上位を争っていたプジョー94号車とフェラーリ50号車が脱落すると、その後はTGRの8号車とフェラーリ51号車との一騎打ちとなった。夜が明ける頃には首位に立っていた8号車だったが、その後、フロントスプリッターにダメージを負うと共にリアタイヤのパンクに見舞われ、修復のためにピットへ向かい、2位へと後退した。

    それでも大きく差をつけられることなくコースに復帰した8号車とフェラーリ51号車は、僅差での首位争いを数時間にわたって続け、20時間を過ぎた時点でも、2台の差はわずか3秒。最後まで休む間のない争いが続いた。

    最後の2時間、8号車は4スティント連続走行という大健闘を見せたハートレーから、平川へと最後のステアリングが託された。この時点で2位につける8号車とトップとの差は16秒。この差を詰めるべく全力でアタックに入った平川は、アルナージュコーナーで痛恨のコースオフ。コース脇のバリアにヒットし、車両の前後にダメージを負ってしまった。この修復のために8号車は緊急ピットイン。メカニックの迅速な作業に助けられ、2位の座を守ったままコースへと復帰することに成功したが、トップとの差は3分に広がってしまった。

    平川はコース復帰後、着実に順位を守ってチェッカーを受け、ポイントを獲得することに優先度を切り替え、2位でチェッカー。レースは残念な結果に終わったが、8号車の3名は、リードするドライバーズタイトル争いで2位との差を25ポイントに拡げることとなった。

    マニュファクチャラーズタイトル争いでは、首位につけるTGRと2位フェラーリとの差は18ポイントに迫られることとなった。シーズンは残り3戦。次戦はわずか4週間後の7月9日(日)、イタリアのモンツァ6時間となる。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    残念ながら、このル・マン100周年記念大会は我々のレースではありませんでした。7号車は私がドライブしているときに信じられないような不運に見舞われてしまいました。スローゾーンへ入る前の準備エリアで、前の車両が速度を落としたので、ペナルティを避けるためにこちらも速度を落としたところ、後方から追突されました。車両のダメージは大きく、ガレージに戻る術はありませんでした。それまで力強くレースが戦えていただけに、本当に厳しい結果となってしまいましたが、8号車は最後まで全力で戦い、2位でフィニッシュしてくれました。チームとしてできることは全てやりましたし、クルマから最大限のパフォーマンスを引き出し、ドライバーもベストを尽くしてくれました。このル・マン100周年記念大会では、チームが今までに無いほど団結して、みんなで勝利を目指し、共にレースを楽しみました。この無念を晴らすためにも、もっと強くなって戻ってこなくてはなりません。応援してくれた全ての方々に感謝いたします。本当にたくさんのメッセージを頂き、皆様の大きな支えがあることを感じました。これからもまた一緒に戦いましょう。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
    8号車は100%の力を発揮し、本当によく頑張ったと思います。このレースウィークを通して素晴らしい仕事をしてくれたチーム全員に感謝します。残念ながら我々のレースは早めに終わってしまいましたが、序盤の難コンディションの中でも健闘し、ミスも無く、上位争いに加わり続けました。最速ではなかったかも知れませんが、できる限りのことはしました。あのようなアクシデントでレースを終えることになってしまったのは残念ですが、スローゾーンなどではアクシデントが多発していました。悲しいことですが、あの時点で我々のレースが終わってしまいました。シリーズチャンピオンの可能性はかなり低くなってしまいましたが、残りのレースでは幾つか勝ちたいですし、次のレースへ向けて頑張ります。

    ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー)
    またも我々7号車にとっては残念なル・マンとなってしまいました。私のスティントだけ振り返れば、ステアリングを受けとったときはトップ10の最後尾あたりにいましたが、3位まで順位を上げて戻ってこられたので、その部分では満足しています。スリックタイヤのまま雨の中を走らねばならず、リスク管理が肝となるサバイバル戦となっていました。厳しいレースでしたが、我々は全力を尽くしましたし、起こったことに対し可夢偉の責任はなく、また、彼のあの状況での判断にミスがあったわけではありません。もちろん今日の結果はとても残念ですが、我々はリタイア後もそばに残り、8号車を応援していました。彼らは全力で素晴らしいレースを戦い、我々にとって誇りです。毎回のことですが、ル・マンでは何が起こるかわからないので、最後までレースに留まることが重要だと教えてくれました。また戻ってくることを楽しみにしています。

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
    タフなレースでした。レース序盤には、コンディションの急激な変化によりコース上に留まることすら容易ではありませんでした。我々には勝てるだけの圧倒的な速さはありませんでしたが、全力で戦い続け、最後までライバルを追い詰めました。フェラーリは我々よりも速かったので、彼らを追随するためにハードにプッシュする必要があり、それはマージン無しでのアタックを意味しました。勝つためにできることはやり尽くしたので、後悔はありません。優勝したフェラーリ、おめでとう。彼らは予選の時から印象的な速さを見せていました。ここからはチャンピオン争いへと切り替え、次戦へ向け、さらに強くなって戻ってくるべく努力していきます。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    今は様々な感情が渦巻いています。全てを出し切ったので、何も残っていないかのようです。パフォーマンスが明白だったわけではなかったですが、我々はフェラーリとの一騎打ちで最後まで彼らにプレッシャーをかけ続けました。最後は、流れが少し我々の方に向いたときにエキサイトしてしまいました。亮は最も大変な状況でのドライブでした。彼は首位フェラーリとのギャップを詰めるために最大限に攻めろと言われてコースへ向かい、リスク覚悟でアタックしたので、責められることはありません。今となっては、あそこまで追い詰めたが届かなかった、という気持ちです。フェラーリには最大の祝福を贈ります。彼らは速かったですし、ミスをすることもなく、良いレースを戦ったと思います。

    平川亮(8号車 ドライバー)
    まず本当に頑張ってくれたセバスチャンとブレンドンに感謝します。また、レースウィークを通して素晴らしい仕事で支えてくれたチームと、応援してくれた全てのサポーターの皆様、ありがとうございました。フェラーリとのバトルは本当に大変でしたが、決して諦めることなく、またル・マンで勝つために全力で戦いました。今日のレースを分析し、改善すべき点を見出さなくてはなりません。個人的には、自分自身のミスから学び、さらに強くなって戻って来たいと思います。シーズンはまだ3戦残っているので、ここからは世界チャンピオン獲得に集中します。

    トヨタ 2023年 ル・マン24時間レース

  • トヨタ、水素エンジンのル・マン車両コンセプト「GR H2 Racing Concept」

    トヨタ、水素エンジンのル・マン車両コンセプト「GR H2 Racing Concept」

    6月9日、サルト・サーキットで開催されたACO(フランス西部自動車クラブ)のプレスカンファレンスに会長の豊田 章男が参加し、ル・マン24時間レース100周年の祝辞と、レースを通じてクルマを鍛えさせていただいた感謝を述べた。また、先日ACOより公表された「水素カテゴリーへ燃料電池車両に加え水素エンジン車両の参戦を認める」ことを受け、将来の参戦を見据えた水素エンジン車両のコンセプトカー「GR H2 Racing Concept」を発表した。

    トヨタはこれまで、2021年スーパー耐久シリーズ第3戦より水素エンジンカローラで参戦し、2022年12月にはタイのチャーン・インターナショナル・サーキットにて開催された「IDEMITSU 1500 SUPER ENDURANCE 2022」にも同車両で参戦。モータースポーツという過酷な環境下でその技術を鍛え、カーボンニュートラル(CN)社会の実現に向けて、業界内外の仲間と共に水素を「つくる」「はこぶ」「つかう」取り組みを加速させてきました。

    こうした“モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり”と“CN社会の実現”に向けた取り組みをさらに進め、新世代のル・マン24時間レースに挑戦していく。

    「GR H2 Racing Concept」は、ル・マン24時間レース期間中、会場内ACOのH2ビレッジにて、展示される。

    ■展示期間 : 6月9日(金)現地時間9:30より6月11日(日)

    トヨタ ル・マン24時間レース GR H2 Racing Conceptトヨタ ル・マン24時間レース GR H2 Racing Conceptトヨタ ル・マン24時間レース GR H2 Racing Concept

  • トヨタ:2023年 第4戦 ル・マン24時間レース ハイパーポール レポート

    トヨタ:2023年 第4戦 ル・マン24時間レース ハイパーポール レポート

    6月8日(木)、FIA世界耐久選手権(WEC)第4戦ル・マン24時間の公式練習とトップ8のスターティンググリッドを決定するハイパーポールが行われた。TOYOTA GAZOO Racing(TGR)の2台のGR010 HYBRIDは、記念すべき100周年大会での連続ポールポジション記録更新を目指したが惜しくも叶わず、それぞれ3番手、5番手グリッドから決勝レースのスタートを切ることになった。

    サルト・サーキットで昨年まで6年連続ポールポジションを獲得してきたTGRは、新記録更新へ向けハイパーポールへの進出を果たしたが、驚くべき速さを見せたライバルと、不運なタイミングで出された赤旗、そして、トラックリミット違反によるタイム抹消もあり、望みは絶たれることとなってしまった。

    昨年のル・マン勝者であるセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車は、ハートレーのアタックによる3分24秒451というタイムで3番手グリッドとなった。ハートレーのこのタイムは、圧倒的な速さで最前列グリッドを独占したイタリアンメーカー、フェラーリ50号車のポールタイムと1.469秒差だった。

    小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスのGR010 HYBRID 7号車は、ジャッキー・イクスの持つポール獲得記録5回に並ぶチャンスであった小林がアタックを担当したが、ポールから1.951秒遅れの5番手となった。

    ハイパーポールでの結果は残念なものとなったが、チームの目標であるル・マン6連覇と、今シーズンでの無敗記録更新へ向け、この日も2度にわたって行われた公式練習で、車両セットアップとレース戦略を徹底的に練り上げる作業が続けられた。

    30分間で争われるハイパーポールセッションでは、前日行われた予選での各カテゴリー上位8台が進出し、スターティンググリッドが決定されます。現地時間午後8時、まだ明るく、気温も約29度と暖かな陽気の下でセッションが開始され、直後のアタックから、前日の予選同様にフェラーリ勢が速さを見せた。小林とハートレーも計測2周目でさらにタイムを更新したが、ポールまでには届かなかった。

     2台のGR010 HYBRIDはピットインしタイヤを交換、残り10分というところで再アタックに入った。2台共に第1セクターでは自己ベストタイムを更新するペースで、ポールポジションへの望みを繋いだが、このアタック中に他のハイパーカーがトラブルによりコース中でストップ。2台共にアタックラップを終える前に赤旗が出され、セッションは中断となった。

    車両排除のために11分間中断されたセッションは、残り約5分で再開され、2台のGR010 HYBRIDは最後のアタックに向かった。再スタート時の好ポジションを得るため、セッション中断時のままのタイヤでのアタックとなり、ベストな状況ではなかったものの、2台はそれぞれタイムを更新。小林が3番手、ハートレーが4番手につけたが、ここでの小林のタイムはトラックリミット違反を取られたため、抹消となってしまった。

    これによりハートレーの8号車が3番手グリッド。7号車は5番手となった。TGRの車両がル・マンで最前列以外からスタートするのは、2016年以来のこととなる。

    ポールポジション争いとは別に、ハイパーポールセッションを挟む形で、決勝レースへ向けた懸命な車両セットアップ作業がこの日も2回の練習走行で続けられた。3時間にわたって行われた練習走行第3回目では大きなトラブルも無く、7号車は小林が3番手タイム、8号車はハートレーのタイムで4番手となった。

    日が落ちた午後10時から1時間にわたり、決勝前のセッティング最終確認の機会となる練習走行第4回目が行われたが、多くのチームの慎重なアプローチがそのままラップタイムに反映される結果となった。7号車はロペスのタイムが6番手、8号車は少ない周回数でブエミのタイムが14番手となった。

    チームの意識は既に決勝レースに移っている。明日9日(金)はコース上での走行こそないが、チームにとっては重要な一日となる。チームは2台の車両を整備し直し、レースへ向けたセットアップと戦略を決定する。10日(土)は正午から行われる15分間のウォームアップ走行を経て、現地時間午後4時(日本時間午後11時)に第91回ル・マン24時間のスタートが切られる。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
     今日は全力を尽くしましたが、現実的には我々にポールポジションのチャンスはありませんでした。ポールを獲得したフェラーリを祝福します。彼らのラップタイムは非常に速く、我々にとっては困難なタイムでした。もちろんル・マンでのポール獲得は特別なものであり、そのために私も可能な限りハードにアタックしましたが、やや攻めすぎてトラックリミット違反を取られてしまいました。レースは長時間にわたるので、ポールでなければ、3番手と5番手というスターティンググリッドにあまり意味はなく、決勝レースは全く別物になることもあり得ます。今日の結果から、1周のアタックという点では我々は最速ではなく、決勝も容易な戦いにはならないでしょうが、24時間レースで勝つためには、チームスピリット、正しい戦略、そして、ミス無く戦うこと、その全てが必要です。日曜午後のチェッカーへ向け、ベストを尽くすだけです。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
     最終的に3番手グリッドを獲得できたことには満足しています。フェラーリの2台が速すぎ、グリッド最前列獲得は不可能でした。彼らのポール獲得に祝福を贈ります。私の最初のアタックはそれほど好感触では無く、ラップタイムもあまり良くありませんでした。次のアタックはとても良い感触だったので、赤旗に阻まれることになってしまい残念でしたが、最後はクリーンな状況でアタックが出来ました。ベストなラップではありませんでしたが、3番手が獲得できました。最善を尽くしたので、ポールを獲得できれば良かったのですが、3番手は悪くない結果です。みんなが知っているとおり、決勝レースは全く別ですし、気持ちを切り替える必要があります。今シーズン、我々は決勝での戦い方やチームワークで結果を残してきたので、それをまた披露する時です。チーム一丸となり、これまでの全ての経験を活かし、日曜日にトップを取るために集中しなくてはなりません。戦う準備はできています。

    トヨタ ル・マン24時間レース

  • ル・マン24時間レース:50年ぶり復帰のフェラーリがトヨタを倒しポール獲得

    ル・マン24時間レース:50年ぶり復帰のフェラーリがトヨタを倒しポール獲得

    2023年ル・マン24時間レースのハイパーポールが6月8日(木)に開催され、アントニオ・フオコが駆るフェラーリ499Pの50号車がポールポジションを獲得。50年ぶりにル・マンのトップクラスに復帰したフェラーリがトヨタを倒してワンツーを決めた。

    ハイパークラス規定の世界耐久選手権の上位クラスに戻ったフオコは、キャデラック3号車のセバスチャン・ブルデーが火災に見舞われ赤旗中断となったセッションで、サルト・サーキットで3分22秒982を記録。

    元F2ドライバーのアントニオ・フオコは、アレッサンドロ・ピエル・グイディが駆る姉妹のフェラーリの51号車を0.773秒上回り、前回フェラーリが総合優勝候補だった時から半世紀を経て、100周年記念大会となるル・マン24時間レースでフェラーリのワンツーを確定させた。

    3番グリッドはトヨタ8号車で、元F1レーサーのブレンドン・ハートレーがポルシェ・ペンスキー75号車を僅差で抑え、ディフェンディング・ウィナーがフェラーリ2台のすぐ後ろからスタートすることになりました。

    7月にシカゴでNASCARカップデビューを果たす予定の小林可夢偉は、トヨタ7号車で暫定3位につけていたが、トラックリミット違反によってベストラップが抹消され、5位に後退した。

    セッションは残り5分15秒でセバスチャン・ブルデーのキャデラック3号車が炎上したため赤旗中断となったが、マーシャルによって車が運び出されたため本人に怪我はなかった。

    予選1日目の各クラス最速の8台が参加するハイパーポールは再開され、ドライバーは1周のアタックでタイムを更新するチャンスを阿多が、ハートレーと小林がタイムを更新することができなかったため、フェラーリの2台がコースに復帰することはなかった。

    LMP2のポールポジションはポール・ルー・シャティンがドライブするIDEC Sport ORECAの48号車が獲得し、LMGTE AMの栄誉はベン・キーティングが率いる33号車が獲得した。

    レースは土曜日の午後、現地時間午後16時にスタートが切られる。

    ハイパーカーLMP2LMGTE PRO