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  • トヨタ:2023年 第4戦 ル・マン24時間レース 予選1日目 レポート

    トヨタ:2023年 第4戦 ル・マン24時間レース 予選1日目 レポート

    6月7日(水)、FIA世界耐久選手権(WEC)第4戦ル・マン24時間の公式走行セッションが始まった。初日となったこの日は、2度の公式練習走行と翌日に行われるハイパーポールへの出場権をかけた予選が行われ、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)の2台のGR010 HYBRIDは3,4番手で共にハイパーポールへの出場権を獲得した。

    100周年を迎えるル・マン24時間レースの記念すべき今大会は、TGRにとって、2017年から続いているル・マンの歴史に残る7連続ポールポジションのかかった大会でもある。昨年までにTGRは6年連続でのポールポジションを獲得し、ポルシェの持つ記録に並んだ。

    7日(水)に行われた、全カテゴリーの車両が同時に走行する1時間の予選セッションでは、各カテゴリーの上位8台が8日(木)のハイパーポールへ出場し、それぞれ4列目までの決勝スターティンググリッドを決定する。2台のGR010 HYBRIDは、このセッションでハイパーポールへの進出を決め、新記録更新への望みを繋いだ。

    マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスと共にGR010 HYBRID 7号車を駆る小林可夢偉は、レジェンドであるジャッキー・イクスの持つル・マンでのポールポジション記録に並ぶ、5度目のポールポジションを目指す。小林は、この予選セッションで最初にアタックを担当すると、セッション開始と共に3分25秒485の好タイムをマークした。その後、フェラーリの2台がタイムを更新し、最終的には0.272秒差の3番手となったが、ハイパーポールへの進出を決めた。

    昨年のル・マンウィナーであるセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車は、昨年のポールシッターでもあるハートレーのアタックで4番手につけ、こちらもハイパーポール進出を決めた。

    今年のル・マンの公式走行セッションは、7日(水)午後3時から3時間の練習走行第1回目で開始された。去る4日(日)に行われたテストデーを、他のレースの日程都合により欠席したため、これが今年のル・マンで初走行となるブエミがまず初めに8号車のステアリングを握り、慣れ親しんだサルト・サーキットの感触を思い出すべく、他の2人よりも多い17周を走破した。

    4日(日)の6時間に及ぶテストデーでの走行で開始されたレースへ向けた準備は、この公式練習走行でも続けられ、使用可能な3種類のタイヤコンパウンドに加え、様々なメカニカル、及び空力のセットアップなどの確認作業を行った。

    62台もの車両が走行することに加え、このセッションでは35分間の赤旗もあり、クリーンなアタックラップを行うのは難しい状況だったが、そんな中、小林が赤旗からの再開直後、コースがクリーンなタイミングでのアタックで、今年のル・マンで最初に3分28秒台を刻んだ。その後まもなく、ハートレーが小林のタイムを0.133秒更新し、この3分27秒742が公式練習第1回目のトップタイムとなり、予選へ向けた準備を終えた。

    予選は、午後7時ながら気温30度のコンディションの中、開始された。セッション開始と共にアタックに入った7号車の小林がまずトップタイムをマーク。一方、ハートレーは2度の赤旗中断に見舞われるも、その後のアタックで辛うじてハイパーポール進出を決めた。

    ハートレーは最初のアタックで、その時点での6番手につけますが、ライバル勢がタイムを更新したことで11番手まで後退。イエローフラッグとコース上の混雑に阻まれ、なかなかタイムを更新できず、苦戦を強いられたが、残り30分を切ったところで好ラップを記録し、4番手に浮上、ハイパーポールへの進出を決めた。その後、7号車はロペス、8号車はブエミがドライブし、車両のセットアップを継続した。

    緯度が高く、夏至に近いこの時期はなかなか暗くならないル・マンも日が沈み、闇に包まれつつある午後10時に公式練習第2回目がスタート。このナイトセッションでは、全てのドライバーが最低5周することが義務づけられている。TGRの6名のドライバーは、これを問題なく消化。7号車は小林のタイムで5番手、8号車はブエミのタイムで11番手となった。

    8日(木)も午後3時から3時間にわたる公式練習第3回目が行われ、その後、午後8時からハイパーポール、そして、決勝レース前最後の走行となる公式練習第4回目が午後10時から1時間に渡って行われる。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
     忙しい初日でしたが、練習走行で、2台ともトラブル無く走ることができて良かったと思います。決勝レースへ向けてクルマのバランスは良くなっていますし、今日の我々の目標は、明日のポールポジションを争うために、2台共にハイパーポールへ進出することでした。簡単ではありませんでしたが、なんとか達成できました。正直なところ、現時点で我々にはポールポジションを獲得するために充分な速さがあるかはわかりません。練習走行で一歩一歩着実に進化しているので、更なる改良へ向けハードワークを続けていきます。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
     無事走行を開始し、問題なく最初の練習走行を終えられて良かったです。特に、ナイトセッションとなった練習走行2回目は、1回目に比べ、アクシデントが少なかったので、多くの周回をこなすことができ、また、決勝レースへ向け、時間を有意義に使うべくプログラムを進めました。まだ望んだような形ではないですが、徐々に改善を進めていくつもりです。予選では可夢偉が素晴らしい走りをしてくれたので、ポールも狙っていきますが、大事なのは決勝での力強いレースペースです。

    ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー)
     多くの周回をこなし、様々な内容を試したので、それらにより得られたデータが更なるパフォーマンス向上に役立つことを期待しています。可夢偉とブレンドンは素晴らしい走りで、2台揃って今日の予選での目標であったハイパーポール進出を決めてくれました。かなり接近戦でしたが、フェラーリはとても速く、また、他のハイパーカーも競争力は高いと思います。我々は練習走行でクルマのバランスを改善することができましたが、まだ改良の余地は残っており、それが明日木曜日の優先事項です。

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
     例年通り忙しい公式練習初日となりました。ようやくここに来られて、またル・マンを走れて嬉しいですし、目標であったハイパーポールに進出できたことも本当に嬉しいです。予選はなかなか難しいセッションでしたが、ブレンドンが後半上手くタイムをマークしてくれました。タイムが非常に接近していただけに、少しほっとしています。これでハイパーポールと、決勝へ向けたセットアップに集中することになります。練習走行の時間はまだ長いですし、頑張るだけです。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
     タイム差の小さい、厳しい予選でした。最初のアタックラップでは、アタック開始時にプジョーに接近しすぎてタイムが出ず、今思うと、あの時点でそれなりのタイムを出しておくべきでした。その後はイエローフラッグが立て続けに出され、何度もタイムを失いましたが、幸運にもクリーンなラップを得ることができ、ハイパーポールへの進出を決められてほっとしています。とは言え、最速ではありませんでしたし、クルマのバランスはまだ100%ではありません。まだセットアップの幾つかの妥協点を探っている段階ですが、ハイパーポールと決勝で更なるパフォーマンスを発揮できるようプッシュを続けます。

    平川亮(8号車 ドライバー)
     良い一日でした。レースウィークが本当にスタートしたという実感があります。ル・マンではいつもコース上の混雑や様々なアクシデントに見舞われるため、クリーンラップを得るのは容易ではありません。私も練習走行時に直面しました。それ以外、クルマのセットアップも順調に進んでおり、これまでのところ、進捗状況には満足しています。まだ車両のバランス面で調整は必要ですが、この段階では普通のことです。予選は非常に接近したタイムで、見ていてエキサイティングでした。ブレンドンがいいラップをマークしてくれましたし、ハイパーポールが楽しみです。

    トヨタ ル・マン24時間レース

  • WEC:トヨタ 2023年 第4戦 ル・マン24時間 テストデー レポート

    WEC:トヨタ 2023年 第4戦 ル・マン24時間 テストデー レポート

    2023年のル・マン24時間レースへ向けた公式テストでの走行が6月4日(日)に行われ、トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing/TGR)は、伝統あるコース、サルト・サーキットでの準備を開始した。

    今週末の6月10日(土)から11日(日)にかけて行われる、ル・マン24時間の100周年記念大会には、30万人もの観客の来場が予想されている。大観衆の見守る中、16台の素晴らしいハイパーカーが競い合うこの偉大なレースで、TGRは6連覇を目指す。

    ただ、レースを目前にしたルール変更により、TGRのハイパーカー、GR010 HYBRIDは37kgの重量増となった。

    WECのディフェンディングチャンピオンでもあるTGRの2台のGR010 HYBRIDは、公道を含む1周13.626kmのサルト・サーキットのフルコースを、レースウィーク以外で走行できる唯一の機会であるこのテストデーにおける2回の練習走行セッションで車両のセットアップを進め、合計1798kmを走破した。

    GR010 HYBRID 7号車は小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスがドライブし、この日の総合で、トップのフェラーリ51号車から0.323秒遅れの3分29秒827で3番手となるタイムをマークした。GR010 HYBRID 8号車は昨年のル・マン勝者である平川亮とブレンドン・ハートレーに加え、テスト兼リザーブドライバーの中嶋一貴がドライブし、この日9番手のタイムをマークした。セバスチャン・ブエミは他のレース日程の都合により、この日の走行には参加せず、5日(月)からチームに加わる予定。

    この日、TGR2台のGR010 HYBRIDは、ル・マン24時間へ向けたスペシャルカラーリングでのコースデビューを果たした。桜の花とつぼみをあしらったこのカラーリングは、日本のDNAを示すと共に、TGRのサスティナビリティへの取り組みと、モータースポーツを起点とした「もっといいクルマづくり」の一環として、ル・マンをはじめ、耐久レースへの参戦で育まれている最先端技術を象徴している。

    TOYOTA GAOO RACING ル・マン24時間レーストヨタ ル・マン24時間レース

    午前中のセッションは晴れて暖かな気候の下、現地時間午前10時に開始され、2台のGR010 HYBRIDは最初の45分間でまずインストレーション走行を行った。8号車は、3度のル・マンウィナーであり2018-19年シーズンのWECチャンピオンでもある中嶋がステアリングを握り、自身のドライブで2位のチェッカーを受けた2021年以来となる、サルト・サーキットでの周回ラップを刻んだ。

    コースの一部で公道を使用しているサルト・サーキットは、セッションが進むごとにそのコンディションが良くなっていき、それにあわせて、チームは本格的なプログラムを実施。2台のGR010 HYBRIDは様々なメカニカル、及び空力の設定を試して解析し、翌週の公式練習走行へと続く車両セットアップを行った。

    セーフティカーや赤旗によりそれぞれ25分間のタイムロスとなった以外は、チームのプログラムは比較的順調に進んだ。しかし、セッション最終盤、コンウェイがドライブしていた7号車がテルトル・ルージュのバリアへクラッシュ。GR010 HYBRIDは車体のフロントとリアにダメージを負ってしったが、この午前中のセッションでは、7号車はコンウェイが序盤にマークしたタイムで5番手。8号車は平川のラップがベストタイムで8番手となった。

    メカニックによる修復作業と素晴らしいチームの努力により、新たなフロントとリアを装着した7号車は午後のセッション開始までに作業を終え、タイムロスすることなく、ロペスがセッション開始と同時にコースに出ることができた。

    午後の3時間のセッションは、中盤にセーフティカーが30分ほど入ったものの、チームは更なる車両セットアップの比較や、異なるタイヤコンパウンドのパフォーマンスや耐久性の分析などの作業を進め、7号車の小林が出したベストタイムが3番手。8号車はハートレーのタイムが9番手となった。

    テストデーでの充実した走行セッションを終え、チームは収集した貴重なデータを、7日(水)に開始される2回の公式練習走行と予選へ向け、この2日間で分析しなくてはならない。また、車両セットアップ作業は8日(木)の2回の公式練習走行でも続けられる。8日は公式練習走行の間にハイパーポールセッションが実施され、決勝レースの各カテゴリー上位のグリッドが決定される。第91回ル・マン24時間レースは6月10日(土)現地時間午後4時にスタートが切られる。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    ル・マンに戻ってこられて最高です。このコースにはいつも感動させられますし、ここを走るのは本当に楽しいです。我々の7号車は午前中のセッション終盤にアクシデントに見舞われ、今日は期待していたほどスムーズな一日ではありませんでしたが、マイクが無事だったことが最も大事ですし、メカニックも素晴らしい作業でダメージを迅速に修復してくれました。そのおかげでプログラムへの影響は最小限に抑えられ、車両のセットアップやバランスの作業を続けることができました。パフォーマンスの面ではやや厳しい状況にありますが、とにかく作業を続けるだけです。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
    今年初めてのル・マンでの走行で、幾つかの課題はあるものの、まずまずの一日でした。今日は車を理解することに努め、比較検討のプログラムをこなしました。セッションが進むにつれて我々も進歩し、バランスも良くなってきています。まだラップタイムという面では幾つかやるべきことがありますが、この段階ではいつものことです。とは言え、今のところ悪くない状況ですし、この調子で作業を続けます。

    ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー)
    またここに戻れて嬉しいです。まだ初日なので、全てがきちんと動くかを確認する作業でした。初日としては順調ですが、ラップタイムを基準に何かを語るのはまだ早いです。特にトップスピードの面で、ライバル勢が強そうだというのが私の第一印象ですが、我々もプッシュしていきます。これからの数日、更なるパフォーマンスを見出すべく頑張ります。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    まだやるべきことはありますが、幸運なことにレースのスタートまでは何日かあります。ル・マンに戻ってこられるのはいつものことながら嬉しいですし、特にこのGR010 HYBRIDはこのコースのために作られたクルマなので尚更です。昨年、このクルマは乗っていて本当に素晴らしいフィーリングだったので、そのバランスを取り戻したいと思っています。私の周回は好調でしたし、ここでは退屈することはないのですが、土曜日の決勝へ向けてとにかく努力あるのみです。新たな挑戦へ向け、ハードワークを続けていきます。

    平川亮(8号車 ドライバー)
    昨年に続き、GR010 HYBRIDで再度ル・マンを走ることができて嬉しいです。昨年のテストデーでは多くのことを学びましたが、今年は全く感触が違います。今日は多くの周回をこなすことができ、その点では全てが順調でした。ラップタイムはまだ我々が望んだレベルには達していないので、原因を解明する必要があります。水曜日の公式練習走行までにはセットアップを改善すべく、プッシュを続けます。

    中嶋一貴(テスト兼リザーブドライバー)
    GR010 HYBRIDで走るのは3月のセブリング戦後のテスト以来ですが、また走ることができて本当に最高でした。この車でル・マンを走るのはいつでも特別なことで、8号車のセッション最初のドライバーを任されたのはとても光栄でした。短いスティントでしたが、まるで故郷に帰ったようでしたし、テストプログラムに貢献できて嬉しいです。

  • トヨタ、宮田莉朋をWECチャレンジドライバーに選出

    トヨタ、宮田莉朋をWECチャレンジドライバーに選出

    トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing)は、今シーズンSUPER GT、スーパーフォーミュラに参戦している宮田莉朋が、TGR WECチャレンジドライバーに選出されたことを発表した。

    TGR WECチャレンジプログラムでは、サステナブルなモータースポーツ業界の実現に向け、将来FIA世界耐久選手権(WEC)で活躍できるドライバーの育成・輩出を目指している。

    WECチャレンジドライバーに選ばれた宮田莉朋は、WECで活躍することを目指し、今年はドイツ・ケルンにあるTOYOTA GAZOO Racing Europe GmbH(TGR-E)でのドライビングシミュレータートレーニングやフィジカルテストに参加する。また、6月のル・マン24時間レース、7月のモンツァ6時間レース、および9月の富士6時間レースでは、TOYOTA GAZOO Racing WECチームと共に行動し、コミュニケーション力の向上、チームとの融和を目指す。なお、本プログラムへの参加継続については、毎年のパフォーマンスと成長を評価した上で判断される。

    現在23歳の宮田莉朋は、TGRドライバー・チャレンジ・プログラム(TGR-DC)出身で、今季SUPER GTのGT500クラスにTGR TEAM au TOM‘Sから、スーパーフォーミュラにVANTELIN TEAM TOM’Sからそれぞれ参戦している。国内レースで安定した速さを見せてきていること、海外参戦への強い意志を持ち、それに向けた自助努力をしてきていること、そして昨年末のTGR-Eでのシミュレータセッションに参加し、レギュラードライバーに劣らぬタイムでの走行パフォーマンスを見せ、チームからも高い評価を得ていることが今回の選考理由となる。

    またエントリーレベルの若手ドライバーを対象として、6月ル・マン24時間レースにてWECチャレンジプログラム特別研修を実施。世界最高峰のレースをル・マンで体感し、海外経験によって視野を広げるとともに、将来WECで活躍することを目標にすべく、今回はTGRドライバー・チャレンジ・プログラム レーシングスクール(TGR-DC RS)の中村 仁、小林利徠斗が参加を予定している。

    トヨタは「プログラムの参加を通じて、ドライバーたちが将来につながる多くの経験を積み、成長していくことを期待しています」とした。

    宮田莉朋

  • TOYOTA GAZOO Racing、ル・マン24時間特設サイトをオープン

    TOYOTA GAZOO Racing、ル・マン24時間特設サイトをオープン

    トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing)は、6月10日(土)から11日(日)にフランスで開催されるWEC世界耐久選手権第4戦 ル・マン24時間レース 100周年大会に向けて、TGR公式サイト内にル・マン特設サイトを開設。2台のトヨタGR010 HYBRIDや歴代のル・マン参戦車両が描かれたキービジュアルを公開するとともに、今年100周年という記念すべき節目を迎えるル・マン24時間レースで、2018年から5連覇を達成してきた5台の優勝車両が、初めてサルト・サーキットに会した記念写真や、レースウィーク中に開催されるイベントについて公開した。

    1.期間中の主なイベント
    今週初め、ACOからの働きかけに応じ、100周年という記念すべき節目を迎えるル・マン24時間レースの地に、これまで、ル・マン24時間レースで優勝した車両が集結した。TGRでは、これまで、ル・マン24時間レースで優勝したレースカーを、優勝当時の状態のまま、開発拠点であるTOYOTA GAZOO Racing Europe及びトヨタ自動車社内で保管、展示しており、また2020年優勝車であるTS050 HYBRIDは、2021年にル・マン博物館に寄贈されたため、これら全5台の優勝車両が全て一堂に会したのは初めてのこととなる。これらの車は、6月1日から7月2日まで、ル・マン博物館にて展示される。また、2018年と2022年の優勝車両は、6月10日に開催されるセンテナリーパレードにて、13.626kmのサーキットを、各々アレックス・ブルツと中嶋一貴の2名の優勝ドライバーがドライブする。

    TOYOTA GAZOO Racing ル・マン24時間レース歴代優勝車両 右からTS050 HYBRID(2018年、2019年、2020年)、GR010 HYBRID(2021、2022年)TOYOTA GAZOO Racing ル・マン24時間レース歴代優勝車両 右からTS050 HYBRID(2018年、2019年、2020年)、GR010 HYBRID(2021、2022年)

    また、レース本番に先駆け、6月10日12時20分(予定)より、サルト・サーキットにて、2022年までスーパー耐久シリーズでROOKIE Racingが駆り、モータースポーツを起点としたもっといいクルマ作りのために鍛えてきた水素エンジン車両「ORC ROOKIE GR Corolla H2 concept」のデモンストレーション走行を実施。カーボンニュートラル(CN)社会実現に向けた選択肢のひとつである水素エンジンの可能性を、皆様にお伝えする。

    ORC ROOKIE GR Corolla H2 conceptORC ROOKIE GR Corolla H2 concept

    2.Centenary Village及びACO Fan Zone出展-TGR、日本のCN社会実現に向けた取り組み紹介
    また、レースウィーク中、サルト・サーキット内Centenary Village及びACO Fan Zoneにおいて、100年にわたるル・マン24時間耐久レースの歴史の中で、トヨタが日本や海外のライバルチームとの闘いを通して、その車両技術を切磋琢磨し、鍛え上げてきた歩みを振り返り、将来のCN社会実現に向けた様々な挑戦について紹介する展示を実施する。

    中でも、日本政府観光局(JNTO)、及び、1991年に日本の自動車メーカーとして初めてル・マン24時間レース総合優勝を飾ったマツダ株式会社と共に、訪日インバウンド観光促進、並びに、日本のCN社会実現へ向けた技術開発の取り組みを紹介するテーマ展示「Japan Endless Discovery」では、モータースポーツ参戦における数々の挑戦で鍛え上げられてきた車両技術を搭載したコンセプトカーの展示を行う。

    “Japan Endress Discovery”展示予定コンセプトカー“Japan Endress Discovery”展示予定コンセプトカー

    3.車載映像オンボード配信
    6月8日(木)に行われるハイパーポール、及び6月10日(土)23時(日本時間)スタートの決勝でのGR010 HYBRID7号車及び8号車の車載カメラの映像を生配信する。

    さらに、レースウィーク中には速報リポートなどTwitterと連動して配信する。2023年、100周年という大きな節目を迎えるル・マン24時間レースで、6連覇を目指し、戦うTGRの戦いの様子をお楽しみください。

    URL:https://toyotagazooracing.com/jp/wec/special/2023/24h-lemans/

    4.パブリックビューイング
    6月11日には、トレッサ横浜(神奈川県)南棟1Fセンターガーデンにて、また6月10日~11日には、裾野市生涯学習センター(静岡県)において、ル・マン24時間レース6連覇を目指すTOYOTA GAZOO Racingをファンの皆様と共に応援するパブリックビューイングを開催する。

    5.J SPORTS中継番組
    レース期間中、J SPORTSで放送・配信される特番や生中継では、TGRのドライバーやチームのメンバーも出演します。現地からの生インタビューや最新情報を、J SPORTSオンデマンド等でお楽しみください。

    ■主な放送予定
    6月7日(水) 20:55~22:00 (J SPORTS、公式YouTube)
    『ル・マン24時間レース2023 盛り上げ特番』
    現地からドライバーやチーム首脳陣のインタビュー

    6月7日(水)~8日(木) 随時 (J SPORTSオンデマンド)
    『フリー走行&予選』
    全セッション配信、予選は現地より実況

    6月9日(金) 2:50~(J SPORTSオンデマンド)
    『ハイパーポール配信開始』
    東京より実況中継

    6月10日(土) 22:00~24:00(6/11) (J SPORTSオンデマンド、J SPORTS 1)
    『レース(決勝)』
    スタートからゴールまで完全中継
    ドライバー陣・チーム首脳陣のインタビュー

    6.e-Motorsports「TGR GT Cup」Rd3の開催
    『グランツーリスモ7』で開催中の「TGR GT CUP」は、6月4日に第3戦をル・マン24時間レースが開催されるサルト・サーキットを舞台に開催。リアルのレースの前に、是非、バーチャルの世界で、GR010 HYBRIDでレースをお楽しみください。大会にエントリーすると、グランツーリスモ7内で使用できる2023年リバリーのGR010 HYBRIDが進呈される。

    詳細なエントリー方法や開催概要は、以下の「TGR GT Cup 2023」特設サイトにてご確認ください。
    URL:https://toyotagazooracing.com/jp/e-motorsports/join-entrant/2023/

  • WEC:トヨタ7号車がポール・トゥ・ウィンで今季2勝目 / スパ6時間

    WEC:トヨタ7号車がポール・トゥ・ウィンで今季2勝目 / スパ6時間

    FIA世界耐久選手権(WEC)第3戦スパ・フランコルシャン6時間の決勝が4月29日(土)にベルギーで行われ、トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing)のGR010 HYBRID 7号車がポール・トゥ・ウィン。最後列からスタートした8号車は猛烈な追い上げを見せ2位でフィニッシュし、トヨタは開幕戦以来、今季2度目の1-2フィニッシュを達成した。

    小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスのGR010 HYBRID 7号車は、アクシデントの多発するレースでポール・トゥ・ウィンを達成し、トヨタは開幕戦セブリング、第2戦ポルティマオに続き、今季開幕から3連勝となった。

    セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車は、予選でのアクシデントにより最後列グリッドからの追い上げを強いられたが、見事に2位でフィニッシュ。ドライバーズ選手権では2位の7号車に5ポイント差で首位を守っている。

    トヨタは、これでスパ7連覇を達成し、マニュファクチャラー選手権では2位のフェラーリに対し、33ポイントへとリードを拡大して、全7戦で戦われている2023年シーズン中盤戦となる第4戦、6月10日(土)から11日(日)にかけて行われるル・マン24時間100周年記念大会へと臨むことになる。

    チームの本拠地があるドイツ・ケルンから僅か120kmしか離れていない、1周7.004kmの壮大なスパ・フランコルシャン・サーキットへ多くのチーム関係者とその家族も含む7万2千人もの大観衆が現地を訪れ、今季最多となる13台のハイパーカーを含む、37台のレーシングカーによる迫力のバトル、また、読めない「スパ・ウェザー」と様々なチーム戦略、そして、数多く発生したアクシデントと、今大会も多くのファンの皆様を魅了した。

    雨はほぼ止んでいるものの、路面はウェットで、コースのライン上は乾いてきているところもあるというタイヤ選択が悩ましい状況で、午後12時45分にレースがスタート。フォーメーションラップ中にもコースアウト車両が続出し、フォーメーションラップをもう1周延長し、2周目から本格戦が開始された。

    7号車のコンウェイはスリックタイヤでのスタートを選択し、ポールポジションからスタートを切るも、レインタイヤを装着した後続勢にかわされ、7位へと後退。しかし、タイヤが十分に暖まると追い上げを開始した。一方、最後列36番手からのスタートとなった8号車は、こちらもスリックタイヤを選択し、ブエミが序盤から猛プッシュ。1周で15ものポジションアップを果たした。

    その後開始10分でセーフティカーが導入されたが、レースが再開されると2台のGR010 HYBRIDは猛プッシュでポジションアップ。7号車のコンウェイは僅か2周で首位を奪還。8号車のブエミもGTとLMP2クラスの車両をかわし、10周目には7位へ。勢いの止まらない8号車は、グリッケンハウスとポルシェ5号車もかわし、4位で最初のピットストップへと向かった。

    首位を行くコンウェイは、一時2位のキャデラック3号車に30秒ほどの差をつけたが、レース開始から1時間半が経過したところで、このキャデラック3号車がクラッシュ。この日2度目のセーフティカー導入となった。これにより8号車は3位へ。2時間を過ぎると、今度は2位のポルシェ6号車がトラブルでコース上にストップ。GR010 HYBRIDは1-2体制となった。

    7号車はロペス、8号車は平川が中盤を担当。車両のバランスに苦しむ8号車の平川に対し、7号車のロペスは順調にリードを広げ、その差は1分ほどにまで広がった。しかし、レースが3時間半の折り返しを過ぎる頃、3度目のセーフティカーが導入され、上位勢のマージンは帳消しに。残り2時間を切り、僅差で首位を行く7号車はロペスから小林へと最後のドライバー交代。8号車は平川からハートレーへと交代し、2台の首位争いになるかと思われたが、再度セーフティカーが導入され、このバトルは中断。

    レースが再開されて残り45分、先に7号車の小林がピットへ向かい、最後の給油とタイヤ交換を行い、翌周に8号車ハートレーもピットイン。ハートレーは小林の前でコースへ復帰したが、小林がファステストラップの走りでこれをかわし、首位を奪還。さらにハイペースで走行を続け、8号車との差を広げていった。

    小林の7号車は、低温で滑りやすく難しいコンディションとなった6時間レースで148周を走り抜き、トップでチェッカー。今季2勝目を挙げました。7号車から16.637秒遅れてハートレーの8号車がチェッカーを受け、トヨタは開幕戦以来今季2度目の1-2フィニッシュ。トヨタは、6月10日(土)11日(日)に行われるル・マン24時間レースへ向けた完璧な勝利を収めることができた。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    チーム全員が素晴らしい仕事をしてくれたおかげで、最高の結果を得ることができました。チームと、今回の結果を達成するために大変な努力でサポートしてくれたみんなに感謝します。ここスパをGR010 HYBRIDで走るのはとてつもない体験で、特に大観衆が見守る中では格別でした。今日は特に、ここスパではこれまで見たことがないほどの大観衆で、多くの応援を感じることができました。今大会は、特にタイヤマネージメントの面で難しい挑戦となりました。新品タイヤは素晴らしいグリップ力を発揮してくれますが、摩耗してくるとどのくらいプッシュできるか判断するのが難しくなります。困難なレースだったことを考えれば、トラブル無く、1-2フィニッシュを果たせたのは本当に嬉しいです。私のスティントでは、8号車とのバトルになり、チームメイト同士の戦いということで簡単ではありませんでしたが、良いレースを見せられたと思います。ル・マンでもこの勢いが維持できることを望んでいます。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
    大変なレースでしたが、我々2台共に素晴らしい結果になりました。レーススタート時のタイヤ選択が難しかったですが、恐らくもう雨は降らないだろうと思っていました。とにかく全力でコース上に留まり、トラブルなく生き残らなくてはなりませんでした。スタート直後は大きく順位を落としましたが、コースが乾き始めると、我々のタイヤ選択が正しく、前走車をパスしていくことができました。レースは順調でしたが、後続とのギャップを築いた途端にセーフティカーが導入され、そのギャップが失われてしまうので大変でした。我々はピットの判断も良く、可夢偉とホセも素晴らしい走りで最後までプッシュしてくれました。また、8号車も素晴らしい走りで2位に入り、チームとしてこのような結果が得られて本当に満足しています。

    ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー)
    こんな難しいレースで、チームとして1-2フィニッシュが果たせて本当に嬉しいです。いつも通りスパはコースコンディションが難敵でした。我々はまだ濡れているところが残っている路面でスリックタイヤスタートという難しい選択をしましたが、マイクが素晴らしい走りをしてくれたおかげで、それが実を結びました。また、耐久レースでは良くあることですが、今日のレースは様々な感情が湧く展開となりました。首位で充分なリードを保っていたと思っていたら、セーフティカー導入でそれがゼロにリセットされてしまったり、後続車が自分のクルマよりも良いタイヤを装着し、それを抑えなくてはならないこともありましたが、エンジニアやピットクルー、そして、マイク、可夢偉と、もちろん8号車のチーム全員が最高のパフォーマンスを発揮してくれました。この週末は、ハードに働き続けた全員のためにも、本当に素晴らしい結果です。簡単なことではありませんでしたが、努力が報われました。

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
    最高の追い上げで2位フィニッシュを果たせました。36番手グリッドからのスタートで2位まで順位を上げ、最後は勝利を争っての2位というのは、本当に素晴らしい結果です。優勝した7号車は完璧なレースを展開していましたし、チームのためにも本当に嬉しいです。波乱のレースで、特にスタート直後のウェットコンディションは大変でしたが、トラブルに見舞われないよう、慎重に順位を上げていきました。6月のル・マンへ向けて良い準備になったと思います。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    我々は大幅なポジションアップを果たし、チームにとっても最高の結果となりました。セバスチャンは難しいコンディション下で素晴らしいスタートを切り、見事に順位を上げました。タイヤ選択は本当に難しかったですが、結果的には正しい判断でした。7号車は、特にレース中盤では我々8号車よりも僅かにペースが良く、優勝に値する走りでした。我々の2台は異なる方向性のセットアップであったこともあり、終盤、可夢偉に付いていくことはできませんでした。我々は予選のアクシデントでタイヤを1セット失っていたこともあり、2位でフィニッシュし、多くのポイントを獲得できたことに本当に満足しています。

    平川亮(8号車 ドライバー)
    スターティングポジションを考えれば、とても満足のいく結果です。簡単ではないレースウィークでしたが、決して諦めることなく戦い続けました。エンジニア、メカニック、そして、もちろん素晴らしい走りをしてくれたセバスチャンとブレンドンの全員へ、本当に感謝しています。残念な結果となった予選のあとに取り戻すことができた、みんなの頑張りによる素晴らしい結果です。チームの1-2フィニッシュは完璧で、ル・マンへ向けた最高の準備になったと思います。ル・マンが今から楽しみです。

    トヨタ WEC(FIA 世界耐久選手権)

  • WEC:小林可夢偉のトヨタ7号車が0.024秒差でポールポジション獲得

    WEC:小林可夢偉のトヨタ7号車が0.024秒差でポールポジション獲得

    FIA世界耐久選手権(WEC)第3戦スパ・フランコルシャン6時間の予選が4月28日(金)ベルギーで行われ、トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing)のGR010 HYBRID 7号車を駆る小林可夢偉がポールポジションを獲得した。

    今季開幕戦のセブリングと第2戦ポルティマオを制しているトヨタは、6月に待ち受けるル・マン24時間100周年記念大会を前にした最後のレースとなる今大会スパ6時間で、開幕3連勝を目指す。

    小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスの3名がドライブするGR010 HYBRID 7号車は、小林が予選アタックを担当し、2分00秒812のタイムでポールポジションを獲得、貴重な選手権ポイントも加えた。小林のタイムは、2番手のフェラーリ50号車に対し、0.024秒という僅差だった。

    明暗を分ける形となったセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車は、ハートレーがアタックを担当したが、スタート後すぐにタイヤバリアへとヒット。ハートレーは無事だったが、8号車は予選ノータイムとなり、決勝レースはハイパーカークラスの最後尾、13番手グリッドからスタートすることとなった。

    ハイパーカークラスの予選は、直前に行われた他クラスでのアクシデントにより、予定より10分遅れの現地時間午後6時に開始された。今季最多となる13台のハイパーカーが、高低差が激しく、ハイスピードなスパを舞台にポールポジションを目指し、激戦を繰り広げた。

    セッションが始まってまもなく、8号車のハートレーは低速で慎重に走り始めたが、ピットロード出口から数百メートル走ったところでタイヤのグリップを失い、オー・ルージュを駆け上った先のラディオンコーナーでコースオフし、タイヤバリアにヒット。今季よりタイヤウォーマーであらかじめタイヤを暖めておくことが禁止となったこと、また、低い路面温度の影響も重なってタイヤグリップが非常に低い状況となり、コースオフを喫してしまった。

    この日、予選前の午後早い時間に行われた公式練習3回目は、降雨によるウェットコンディションから、徐々に乾いていく状況下で行われ、このセッションでは小林のマークしたタイムで7号車がトップにつけ、その勢いのまま、今季最も熱い争いとなったハイパーカークラスの予選へと挑んだ。

    予選アタックでコースインした7号車の小林は、タイヤの温度が十分に暖まると、アタック3周目でその時点でのトップタイムをマーク。ポールポジションには充分なタイムだと判断した小林は、ピットへ戻ったが、その後、アタックを続けていたフェラーリ51号車がチェッカー直前に僅か0.035秒ながら小林のタイムを更新した。しかし、セッション終了後、フェラーリ51号車のタイムはコース外走行のペナルティにより抹消され、7号車の正式なポールポジション獲得が決定された。

    ハイパーカーのポールポジション争いは非常に接近したものとなり、3つのマニュファクチャラーが分け合ったトップ4のタイム差は、僅か0.231秒だった。更なる接近戦が予想される決勝は、29日(土)現地時間午後12時45分(日本時間午後7時45分)、大観衆の見守る前で6時間レースのスタートが切られる。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    フェラーリにタイムを更新されたと思っていたので、最終的にポールポジションとなって少し驚いていますが、ポールを獲得できたのはとても嬉しいです。チームが素晴らしい仕事をしてくれたおかげで、我々のGR010 HYBRIDは最高の仕上がりでした。個人的に、練習走行では新品タイヤでの走行ができず、予選でいきなりのアタックだったので、準備万端だったというわけではありませんでした。私が最初のアタックラップに入ろうとしたところでフェラーリのスピンがあり、一旦仕切り直しになってしまったので、タイヤはベストコンディションではなかったですが、その後のアタックラップでは、幸運にも他の車両に引っかかることもなく、良いアタックでポールポジションには充分なタイムを出せた手応えがありました。フェラーリとの僅差のポール争いとなりましたが、我々は最終的にポールポジションを獲得し、決勝レースは最高の位置からスタートできます。明日もとても激しい戦いになると思いますが、トップを守りきりたいと思います。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    本当に残念です。ピットを出た直後でタイヤが冷えており、オー・ルージュ頂上の第3コーナーで壁に当たってしまいました。壁へ当たった時の衝撃は大して大きくはなかったですが、タイムを出す前に予選を終えることになり、決勝レースは最後尾グリッドと、厳しいポジションからスタートすることになってしまいました。明日は全力で追い上げるつもりですが、戦いは厳しくなるでしょう。7号車のポールポジション獲得は素晴らしいですし、祝福します。

    トヨタ WEC(世界耐久選手権)

  • WEC:トヨタ 2023年 第3戦 スパ6時間 公式練習 レポート

    WEC:トヨタ 2023年 第3戦 スパ6時間 公式練習 レポート

    FIA世界耐久選手権(WEC)第3戦スパ・フランコルシャン6時間のレースウィークが開幕。初日となった27日(木)は90分間の公式練習走行が2回行われ、赤旗中断などで走行時間が限られる中、初日からハイパーカーによる僅差の争いが繰り広げられた。

    第3戦となる今大会スパ6時間は、6月に行われる第4戦ル・マン24時間100周年記念大会前の最後のレースということもあり、トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing)の2台を含め、今季最多となる13台のハイパーカーがエントリー。

    2週間前の第2戦ポルティマオ6時間で今季初勝利を挙げ、ドライバーズ選手権で首位につけるセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮がドライブするGR010 HYBRID 8号車は、1日を通した統合順位で、トップのフェラーリ51号車から1.111秒遅れの2番手につけた。

    この日は1周のタイムよりも決勝レースへ向けた準備に優先度を置いてプログラムをこなしたこともあり、小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスのGR010 HYBRID 7号車は5番手となった。

    トヨタは今シーズンのWECで開幕から2連勝を飾っており、第3戦の今大会の目標は、キャデラック、フェラーリ、プジョー、ポルシェといったハイパーカーの強力なライバルに打ち勝ち、今季連勝記録を続けると共に、1周7.004kmのこの伝統的なスパでの7連勝を達成することだ。

    これまでの2戦、セブリングとポルティマオでは暑いコンディションでのレースが続いたが、今大会スパは一転、肌寒いコンディションで幕を開けた。初日となったこの日、最初の公式練習が開始されたときの気温は9度。中盤に12分ほど赤旗で中断するなど混乱のスタートとなったこのセッションで、2台のGR010 HYBRIDはガレージでの調整に時間を費やした。

    このセッションでは7号車はコンウェイとロペス、8号車はブエミと平川がドライブし、メカニカル、及び空力に関するセットアッププログラムをこなした。赤旗から再開されてすぐに、ブエミがこのセッションでのトップタイムをマーク。コンウェイの最初のアタックタイムがセッション3番手となった。

    午後の公式練習2回目では、29日(土)決勝でのパフォーマンスを最大限に引き出すことを優先、また、チームのシーズン開幕2連勝では安定したタイヤマネジメントが大きく寄与したこともあり、二つの異なるタイヤコンパウンドの特性を分析することに焦点を当てた。

    公式練習2回目は、3回のフルコースイエローと2度の赤旗により何度も走行を妨げられ、全てのチームにとって貴重な時間が削られる中、公式練習1回目では走行しなかった小林とハートレーにとっては忙しいセッションとなったが、8号車は平川がマークしたタイムが最速で4番手。7号車は小林のタイムが7番手となった。

    明日28日(金)は午前中に、最終調整の機会となる1時間の公式練習走行3回目を行い、午後の予選で、29日(土)に行われる決勝レースのスターティンググリッドが決定される。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    残念ながら私は午前中走れなかったため、公式練習2回目が最初の走行となりました。スパは私が大好きなコースのひとつなので、また走ることができて嬉しいです。今日は、これまでのレースと比べて路面温度が低く、このコンディションに合わせるための調整作業を行いました。現時点での競争力を評価するのは難しいですが、まずはバランスを向上させる作業に取り組んでいます。まずまずのスタートが切れたと思いますし、さらにプッシュを続けます。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
    赤旗やその他要因で中断があり、走行時間が限られることとなって難しい一日でした。全体的に見れば、与えられた時間内でできる限りのことを学べたと思いますが、もっと多くの周回を走りたかったです。今日得られたことを活かし、今夜も改善を続けます。明日は天候が変わりそうですが、決勝レースへ向けて最大限の努力をしていきます。

    ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー)
    今日は2回の短いセッションのような感覚でした。我々は可能な限りの努力を続け、特にタイヤのテストに注力しました。路面温度がとても低かったので、ピットアウト直後は非常に難しく、タイヤのウォームアップが大きな課題になりそうです。今日は悪い一日ではありませんでしたが、もっと時間が必要でした。明日はどうなるかわかりませんが、楽観的に捉えています。

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
    赤旗やフルコースイエローが何度も出て、波乱の一日でした。私は公式練習2回目で走れなかったので、決勝レースへ向けた理想的な準備ができたとは言えません。走行時間が限られたことは、全チーム同じ状況です。データを見直し、持っているパフォーマンスの全てを引き出すよう改善する必要がありますが、明日は雨になりそうなので、一筋縄ではいかないかもしれません。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    コース上での様々な状況により、多くの時間を失ってしまったので、順調な一日だったとは言えません。走行が限られ、タイヤマネジメントについて学ばなければならない点が、まだ多くあります。予選までに、これまで得られたデータを分析し、クルマの最大のパフォーマンスを引き出すにはどうすれば良いか見出すべく、全力で取り組みます。

    平川亮(8号車 ドライバー)
    多くの中断で、各ドライバーの周回が多く限られた状況でしたが、これまでのところは順調に進んでいるように感じます。スパのように1周が長いコースではよくあることです。明日はウェットコンディションになりそうなので、また状況は変わるでしょう。今日得られたデータを分析し、決勝レースへ向けて準備する必要があります。明日の予選も全力を尽くしますが、重要なのは決勝です。

    トヨタ WEC(FIA 世界耐久選手権)

  • WEC:トヨタ 2023年 第3戦 スパ・フランコルシャン6時間 プレビュー

    WEC:トヨタ 2023年 第3戦 スパ・フランコルシャン6時間 プレビュー

    トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing)は、世界で最も壮観なサーキットのひとつであるベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットで、4月29日(土)に決勝レースが行われる2023年シーズンFIA世界耐久選手権(WEC)第3戦スパ・フランコルシャン6時間レースに挑む。

    スパ6時間レースは、トヨタにとって6連覇を目指す第4戦ル・マン24時間レース100周年記念大会の前哨戦とも言えるレースであり、ル・マンへ向けた準備のためハイパーカーエントリーは更に増え、今大会は合計13台がグリッドに並ぶ。

    11台のハイパーカーによる激戦が繰り広げられた先週末のポルティマオでは、セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車が勝利を挙げており、開幕戦セブリングも制しているトヨタは、チームとして今季開幕からの3連勝を目指す。

    ポルティマオで完璧な勝利を飾った8号車の3名は、ドライバーズ選手権でも首位に立った。一方で開幕戦セブリングウィナーである7号車の小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスの3名は、ポルティマオでは不運なトラブルに見舞われるも、諦めず9位でチェッカー。貴重なポイントを追加し、首位を13ポイント差で追う形になっている。

    スパ・フランコルシャンは、世界選手権黎明期の1953年からカレンダーの一戦に加わっており、長い耐久レースの歴史においても象徴的なサーキット。トヨタは、現行WECにおいてスパでは過去10戦を戦い、昨年の7号車による勝利を含めた7勝という記録を残しており、ハイパーカー時代に入ってからは過去2戦2勝。

    ベルギー、アルデンヌの森の中に位置するスパ・フランコルシャン・サーキットの1周7.004kmと長いコースは、「スパ・ウェザー」と称される、予測不能な天候で知られており、また、魅力的な高速コーナーの組み合わせによるレイアウトでファンとドライバーに愛されている。チームの本拠地が位置するドイツ・ケルンが、このスパから国境を挟んで120kmほどしか離れていないこともあり、「ホーム」として多くの応援が期待できる。

    レースウィークは27日(木)、2度にわたる90分間の練習走行で開始され、28日(金)午前中の最後の練習走行で、午後に待つ予選への最終準備を行う。6時間にわたる決勝レースは29日(土)の現地時間12:45(日本時間午後7時45分)に、38台による激戦のスタートが切られる。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー):
    スパは、最大の目標であるル・マン前の最後の実戦であり、我々にとって非常に重要なレースです。また、チームにとってはホームレースでもあり、イベント中には、チーム本拠地のケルンから多くの関係者が家族連れで応援に来てくれるので、皆様に会えるのも楽しみの一つです。スパにはいつも多くの観客が集まってくれますが、今年はハイパーカーも増えるので、さらに盛り上がるでしょう。ライバルはレース毎に強くなっており、また、スパではさらに台数が増えることになるので、チームにとっても、ドライバーにとっても、忙しくタフな週末になると思います。スパは素晴らしいサーキットですが、色んなことが起こりうるので、上位を争うためには、車両セットアップやタイヤなど全て正しく把握し、ミス無く戦うことが必要です。多くの意味でル・マン前哨戦として理想的なレースであり、ここで好結果を残せれば、記念すべき100周年大会へ向けた完璧な準備となるでしょう。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー):
    スパは毎回良いイベントで、大好きです。スパには自信を持って臨みますが、まだシーズンは始まったばかりで、未知数な部分も多いです。上位を争えるポテンシャルがあることは確かですが、スパではライバルが更に増えます。レースの世界では、状況が急激に変わることも多いので、レース毎に対応していくしかありません。スパはシーズン最大のレースであるル・マン前の最後のレースであり、ル・マンに自信を持って臨むためにも、ここでの結果は重要です。

    ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー):
    スパはとても特別な場所で、ドライブするのも最高だし、ベストサーキットのひとつだと思います。我々はずっとスパでは良いレースを戦ってきていますが、天候が大きな問題です。天気の変化は神のみぞ知るところですが、過去、春夏秋冬と全ての四季を1日で経験したこともありました。チーム、ドライバーにとって、そして、戦略の面でも大きな試練となります。加えて、次戦ル・マンは目の前なので、必要事項全てをしっかりテストし、また、我々自身も100%の準備をすることが重要です。

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー):
    スパはハイスピードで、ランオフエリアも少ない、昔ながらのコースなので本当に走っていて楽しいですし、これまでに何度も良いレースを戦ってきました。WECではこれまでに5回勝っており、その記録を6に伸ばせればと思っています。また、スパでは天候とタイヤマネージメントがキーになります。1セットのタイヤでダブルスティントを走らなければならないので、タイヤ摩耗のコントロールがとても重要ですが、簡単にはいかないでしょう。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー):
    スパは、ドライバー誰もが5本の指に入ると思うコースで、みんな訪れるのを楽しみにしていると思います。アップダウンが大きく、美しいコースで、流れるようなレイアウトも本当に素晴らしいです。また、スパは耐久レースでの歴史も古く、いつも大観衆が迎えてくれる、特別な場所です。伝説的なスパ・ウェザーで知られていますが、今年の改良型GR010 HYBRIDでは、新しいレインタイヤとの組み合わせをほとんど経験していないため、その点では未知数な部分がまだ残っています。ただ、それもル・マンへ向けた最終準備のひとつのステップになるはずです。

    平川亮(8号車 ドライバー):
    私自身はスパが好きですが、GR010 HYBRIDでレースを走ったことがありません。昨年のレースでは私のスティントが来る前にトラブルに見舞われてしまったので、今年はようやくレースできることを楽しみにしています。レース毎に競争は激しさを増しているので、今回のスパもさらにチャレンジングなレース展開になるということは間違いないですし、スパならではの天候もどうなるかわかりません。ル・マンへ向けた重要なレースなので、好結果で終えて完璧な準備ができるように集中します。

    トヨタ WEC (FIA 世界耐久選手権)

  • WRC:トヨタ 2023年 第4戦 クロアチア・ラリー デイ2レポート

    WRC:トヨタ 2023年 第4戦 クロアチア・ラリー デイ2レポート

    2023年 FIA世界ラリー選手権(WRC) 第4戦クロアチア・ラリーの競技2日目デイ2が4月22日(土)にクロアチアの首都ザグレブを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)が総合1位に、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(17号車)が総合4位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車)が総合5位に、それぞれ順位を上げた。また、TGR WRCチャレンジプログラムにより4台目のGR YARIS Rally1 HYBRIDで出場の勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は、総合6位につけている。

    クロアチア・ラリーのデイ2は、ザグレブに置かれるサービスパークの南西のエリアで、4本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。8本のSSの合計距離は116.60km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は793.98kmという長い一日だった。デイ2は好天に恵まれ、路面は概ねドライコンディションだった。しかし、一部には水溜まりや湿ったセクションがあり、路肩の泥が舗装路面に掻き出されて非常に滑りやすいコーナーも多くあった。

    デイ1で首位ティエリー・ヌービル(ヒョンデ)と5.7秒差の総合2位につけたエバンスは、3本目のSS11でヌービルがリタイアしたことにより総合1位にポジションアップ。総合2位に順位を上げたオィット・タナック(Mスポーツ・フォード)と22.6秒差で午前中を終えた。デイ2ではリザルト上位のドライバーが後方からの出走となるため、エバンスはコーナーのインカットによりダーティで滑りやすくなった路面を走行することに。それもあって午後の再走ステージでタナックに対するリードは一時12.5秒に縮まった。しかし、エバンスはその後ペースを上げ、タナックに25.4秒のリードを築いて一日を終えた。

    オジエは、デイ1で4本のベストタイムを記録しながらも、ダメージを負ったホイールの交換作業で大幅にタイムロス。それでも総合5位につけていたが、一日の最後に1分のペナルティを課せられ総合7位に順位を下げていた。さらに、デイ2の朝ステージに向かうリエゾン区間で発生した問題の解決に時間を要し、タイムコントロールに遅着したことで10秒のペナルティを受けた。しかしオジエのスピードに陰りはなく、3本のベストタイムを記録して総合4位まで順位を挽回。一方、オジエと同じくデイ1でのホイール交換により大きく遅れていたロバンペラは、デイ2で4本のベストタイムを刻むなどして総合5位まで浮上。SS15が終了した時点で、オジエとの差は1.3秒にまで縮まった。しかし、デイ2最終のSS16を最速で駆け抜けたオジエが0.7秒押し戻し、差は2秒に。2021年大会の勝者オジエと、昨年大会の勝者ロバンペラの総合4位争いは、最終日も続く。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
    今日は私たちにとって良い一日でした。ドライバーは全員パフォーマンスレベルが非常に高かったと思います。エルフィンのおかげでラリーをリードすることができましたし、難しいコンディションで25秒以上のリードを築けたのは、彼の多大な努力の賜物です。もちろん、素晴らしい戦いをしていたティエリーのリタイアによってリードを得ることは望んでいませんでしたが、その新しいステージが非常に難しいコンディションだったことが証明されました。また、セブとカッレという2人のワールドチャンピオンが、クリーンファイトをしながら順位を上げていったのは興味深く、マニュファクチャラーズポイントという点でも良かったです。そして、貴元が自信を持ち始めたのもまた、良いことです。明日の最終日は、昨年よりもコンディションが安定しそうなので、すべてがうまくいくことを願っています。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)
    順位を挽回するためかなりハードに戦い、順位を3つ上げることに成功しました。また、セブと僅差の戦いが続きましたが、彼とのバトルは常に大変なので、とにかく攻め続け、一日を通して速く走ることができました。昨日の午後の走行で、クルマとセットアップに関して良いフィーリングを掴めたので、今日は自信を持ってスタートすることができました。また、今朝は出走順も良くクリーンな路面を走ることができましたが、午後の再走ステージは路面がかなりダーティで滑りやすくなっていました。明日は様子を見ながら、できるだけ多くのポイントを獲得できるように頑張ります。

    エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)
    長い一日でしたが、良い順位を得ることができました。朝は路面がダーティなところで少し慎重になりすぎていたように思いますが、それでも午前中は事がうまく運び、クルマの調子も良くなっていきました。午後はオィットに対するリードを失っていき、彼が何かしら問題を抱えたことで少し余裕ができましたが、自分としては満足できない状況でした。それでも、このラリーではトラブルを避け道の上に留まり続けることが大事です。このようなラリーでは決して大きなリードとはいえないので、リスクを管理しながら明日もいい走りをしなくてはなりません。

    セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)
    カッレと戦いながら、二人とも順位を上げることができて良かったです。もちろん、私たちが本当に望む順位を争っているわけではありませんが、少なくともチームのためにより多くのポイントを獲得することには役立っていると思います。運転を楽しむことができていますし、少なくとも今日の午後はトラブルなく走ることができました。今朝はロードセクションでちょっとした問題を解決しなければならず、タイムコントロールに少し遅れペナルティを受けてしまいました。それでも、走り続けることはできましたし、その後はいいペースでした。残る4本のステージもこの調子で頑張ります。

    トヨタ WRC 世界ラリー選手権

    クロアチア・ラリー デイ2の結果
    1 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) 2h20m05.7s
    2 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (フォード PUMA Rally1 HYBRID) +25.4s
    3 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +55.4s
    4 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +1m49.4s
    5 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +1m51.4s
    6 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +2m25.9s
    7 ピエール=ルイ・ルーベ/ニコラ・ジルソー (フォード PUMA Rally1 HYBRID) +2m32.1s
    8 ヨアン・ロッセル/アルノー・デュナン (シトロエン C3 Rally2) +6m40.2s
    9 ニコライ・グリアジン/コンスタンティン・アレクサンドロフ (シュコダ Fabia RS Rally2) +6m51.7s
    10 エミル・リンドホルム/レータ・ハマライネン (シュコダ Fabia RS Rally2) +8m02.4s

    明日のステージ情報
    ラリー最終日となる4月23日(日)のデイ3は、ザグレブの北側エリアで2本のステージを各2回走行。そのうち、SS18の再走となる最終ステージのSS20は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。4本のSSの合計距離は54.48kmと3日間で最短。リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は374.52kmとなる。

  • WRC:トヨタ  2023年 第4戦 クロアチア・ラリー デイ1レポート

    WRC:トヨタ 2023年 第4戦 クロアチア・ラリー デイ1レポート

    2023年 FIA世界ラリー選手権(WRC) 第4戦クロアチア・ラリーが4月21日(金)にクロアチアの首都ザグレブで開幕。8本のステージが行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)が総合2位に、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(17号車)が総合5位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車)が総合8位につけた。また、TGR WRCチャレンジプログラムにより4台目のGR YARIS Rally1 HYBRIDで出場の勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は、総合6位につけている。

    今回で3年連続、3回目のWRC開催となるクロアチア・ラリーは、今シーズン最初の純粋なターマック(舗装路)ラリー。クロアチアの首都ザグレブに置かれるサービスパークを中心に、3日間で20本のステージを走行し、その合計距離は301.26kmとなる。

    ラリー・クロアチアへの出場を予定していたアイルランド人ドライバーのクレイグ・ブリーンが、ラリーを前に逝去されたため、サービスパークは深い悲しみに包まれ、ラリー関係者はブリーンに敬意と哀悼の意を表した。

    前日のシェイクダウンに続き、ラリーは21(金)の朝から競技がスタートし、サービスパークの西側に展開する4本のステージを、ミッドデイサービスを挟んで各2回走行。8本のステージの合計距離は130.18kmと、3日間で最長だった。午前中のステージはドライコンディションだったが、午後は一時的に雨が降り、一部路面は濡れていたり、湿っている状態だった。

    2021年大会でオジエと最終ステージまで優勝を争い、僅か0.6秒差の総合2位でフィニッシュしたエバンスは、SS1こそ5番手タイムだったが、その後は安定して2、3番手タイムを刻み総合2位をキープ。デイ1最終のSS8ではベストタイムを記録し、首位と5.7秒差の総合2位でデイ1を走破した。また、現在ドライバー選手権で首位に立っているオジエは、SS1でベストタイムを刻みいいスタートを切ったが、続くSS2で路面からの衝撃でホイールがダメージを受け、停車して交換作業を行なったため大幅にタイムロス。しかし、その後3本のベストタイムをマークするなどして追い上げ、総合5位で一日を終えた。ロバンペラは、SS2でオジエと同じ場所でやはりホイールにダメージを負い、交換作業で大きくタイムを失った。午前中のステージでは良いフィーリングをなかなか掴むことができずに苦労したが、午後はフィーリング、タイムともに向上。総合8位で競技初日を走り終えた。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
    難しいステージが続いた一日で、少し複雑な心境です。今朝の最初のステージでは、セブを中心に全てがうまくいっているように見えました。ところが、セブとカッレはまったく同じ場所でクルマを停め、ホイール交換をしなければなりませんでした。ふたりとも、路面が盛り上がっているところに当たってしまったようですが、残念ながら衝撃がかなり大きかったのでしょう。大幅にタイムを失ってしまったのは残念ですが、それはよくあることです。一方、エルフィンは午前中のステージをうまく走り切り、自信を深めていくのがわかりました。そして午後からはハードにプッシュし始め、首位との差をどんどん縮めていったので、明日も優勝争いを続けてもらいたいと思います。セブとカッレはこのまま走り続け、どうなるのか展開を見たいと思います。ラリーはまだ2日ありますし、このラリーでは日曜日の最終ステージが終わるまで、何も決まらないことを私たちは知っています。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)
    今朝は予想していた以上に難しかったです。滑りやすいグラベルが多くあり、グリップも予想以上に低く、非常にトリッキーなコンディションでした。スタートした時のセットアップは、このようなコンディションではあまり良くなかったので、クルマのバランスに少し苦労しました。そして2本目のステージでは、セブと同じようなことが起きてしまいました。ペースノートに路面の情報は記していたのですが、予想以上に大きなバンプだったようです。午後に関しては、かなり良くなりました。ミッドデイサービスでセットアップを変更した結果、ドライビングを楽しむことができましたし、ペースも上がりました。明日も良いフィーリングで走り続けられることを願っています。

    エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)
    今日は簡単にはいきませんでした。コーナーごとにグリップが変化し、前を走るクルマによって掻き出されたダートの量もコーナーによって大きく違いました。最初のステージは自分たちの出走順が後方だったため、路面がかなり汚れていて最高のスタートとは言えませんでした。しかし、その後はどんどん順位を上げていくことができました。午後は雨が降ってきて、少し運試しのような状況でしたが、適切なタイミングで適切なタイヤを履くことができたと思います。ですので、全体としてはかなりポジティブな一日になりました。まだ先は長いですが、この先もいい戦いができることを期待しています。

    セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 17号車)
    今朝のペースは良かったのですが、残念ながらSS2でクルマを停めてホイール交換をしなければならず、大幅にタイムを失ってしまいました。ハイスピードなセクションで路面に盛り上がっているところがあって大きな力が加わったのですが、レッキで走行した時は低速だったので見逃していました。問題が起きないようにあえてコーナーのイン側をカットしないように走ったのですが、路面の盛り上がりで非常に大きな衝撃を受けてしまいました。その後は、少しでも順位を挽回しようとプッシュし続けました。順位がひとつ上の選手とのタイム差はかなり大きいので、これ以上挽回することは難しいと思います。それでも、失うものは何もないのでトライを続け、どのような展開になるのか様子を見たいと思います。

    クロアチア・ラリー デイ1の結果
    1 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) 1h16m02.4s
    2 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +5.7s
    3 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (フォード PUMA Rally1 HYBRID) +30.0s
    4 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +33.4s
    5 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +1m23.7s
    6 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +1m52.1s
    7 ピエール=ルイ・ルーベ/ニコラ・ジルソー (フォード PUMA Rally1 HYBRID) +1m52.9s
    8 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +2m40.3s
    9 ヨアン・ロッセル/アルノー・デュナン (シトロエン C3 Rally2)+3m20.0s
    10 ニコライ・グリアジン/コンスタンティン・アレクサンドロフ (シュコダ Fabia RS Rally2)+3m49.9s

    トヨタ WRC 世界ラリー選手権

    明日のステージ情報
    競技2日目となる4月22日(土)のデイ2は、デイ1よりも南西のエリアで、4本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。そのうち、SS12/16「プラタック」はアドリア海に面したリエカの町の近郊で行われる。また、SS11/15「ラヴナ・ゴラ-スクラド」は、今大会唯一の新しいステージ。8本のSSの合計距離は116.60kmとデイ1よりもやや短いが、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は793.98kmに達する。