タグ: トヨタ

  • トヨタ 新体制「TGRR」でニュル24時間に挑戦 モリゾウが原点回帰を宣言

    トヨタ 新体制「TGRR」でニュル24時間に挑戦 モリゾウが原点回帰を宣言

    TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は、2024年6月19日~22日に開催される「ADAC RAVENOL 24時間レース」(通称:ニュルブルクリンク24時間)に、新たなチーム体制「TOYOTA GAZOO ROOKIE Racing(TGRR)」として参戦することを発表した。

    TGRRは、モリゾウ(豊田章男)が主導する新プロジェクトで、TGRの「モータースポーツ起点のクルマづくり」と、ROOKIE Racingの「市販車を実戦で鍛える活動」を融合させた体制。

    2007年に初めてニュルに挑戦した際の精神を原点とし、再び“もっといいクルマづくり”への出発点と位置付けている。

    今回の参戦車両は2台。WRCで鍛えられた「GR YARIS」と、世界各国のGT選手権で実績を重ねてきた「GR Supra GT4 Evo2」で、それぞれ2007年の初参戦時と同じゼッケン「109」と「110」をつけて参戦する。ドライバーにはモリゾウをはじめ、片岡龍也、佐々木雅弘、石浦宏明、大嶋和也ら8名が名を連ねる。

    モリゾウは次のようにコメントしている。

    「私がROOKIE Racingを立ち上げてS耐に参戦したとき、TGRのエンジニアたちが『壊しては直す』を一緒に実践してくれました。その光景は、成瀬さんとニュルで活動していた頃の純粋な気持ちと同じものでした。だからこそ、今、原点に戻るべきだと考えました」

    さらに、ニュル24時間での挑戦には、「市販車でレースをする意味」として、成瀬弘チーフテストドライバー(故人)から学んだ精神が深く関わっているという。成瀬氏がモリゾウに残した言葉「実物を見て、手で触れ、議論せよ」は、クルマづくりの本質そのものであり、最も過酷な環境であるレースがその舞台としてふさわしいと語った。

    トヨタ 新体制「TGRR」でニュル24時間に挑戦 モリゾウが原点回帰を宣言

    今回の参戦には、これまでS耐やラリーで鍛えられてきたGR YARISが、いよいよ“最後のステージ”ともいえるニュル24時間へ挑むという背景もある。「ニュル以外で鍛えられたGR YARISが、果たしてこの舞台で通用するのか」という新たな挑戦でもある。

    モリゾウは、S耐とニュルを繋ぐ意味についても強調した。

    「ニュル24時間は年に1戦ですが、S耐は年間7戦。試せることが多く、クルマの開発スピードも上がりました。どちらが上か下かではなく、鍛える道が多いほど、クルマは強くなる。TGRとROOKIE Racing、そしてTGRRの連携が、その原点をさらに進化させることになると信じています」

    TGRRは、技術と情熱を結集した新たな挑戦の象徴として、世界で最も過酷な耐久レースに再び挑む。モータースポーツを通じた“もっといいクルマづくり”の道が、今ふたたびニュルで試される。

  • トヨタ ル・マンで苦闘 7号車が6位 8号車はトラブルを乗り越え16位完走

    トヨタ ル・マンで苦闘 7号車が6位 8号車はトラブルを乗り越え16位完走

    FIA世界耐久選手権(WEC)第4戦、第93回ル・マン24時間レースの決勝が、現地時間6月15日(日)午後4時、フランス・サルト・サーキットでゴールを迎えた。

    トヨタのワークスチーム「TOYOTA GAZOO Racing(TGR)」は、6度目のル・マン制覇と、初参戦から40周年の節目を勝利で飾るべく挑んだが、ライバル勢の強力なレースペースとアクシデントに阻まれ、表彰台には届かなかった。

    GR010 HYBRIDの7号車(小林可夢偉/マイク・コンウェイ/ニック・デ・フリース)は、予選16番手からスタート。1周目に他車と接触して車体にダメージを負い、さらにピットでのスピード違反により50秒のストップ・アンド・ゴー・ペナルティを受けたが、着実に挽回して6位でチェッカーを受けた。

    一方の8号車(セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮)は、序盤から上位を走行。好調なペースで夜間には一時首位にも立ったが、残り4時間のピットアウト直後に左前タイヤが脱落するトラブルが発生。20分以上を要する修復の末、7周遅れの16位で完走した。

    今回のル・マンには33万人を超える観客が集結。8つのマニュファクチャラーから21台のハイパーカーが出場し、フェラーリが2年連続優勝を果たした。TGRは終盤まで粘りを見せたものの、レースペースと信頼性の差を埋めきれなかった。

    次戦となるWEC第5戦「サンパウロ6時間レース」は、7月13日(日)に決勝が行われる予定だ。

    トヨタ ル・マン24時間

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    「はじめに、今年のル・マンへの挑戦を支えてくださったファンの皆様、パートナーの皆様、そしてトヨタの従業員全員に心から感謝申し上げます。厳しいレースになることは予想していましたが、実際はそれ以上に厳しい戦いとなりました。勝利を目指して全力を尽くしましたが、残念ながらその機会は訪れませんでした。フェラーリに3連敗してしまい、非常に悔しい思いです。来年はもっと強くなって、違うマインドで戻ってきたいと思っています」

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
    「6位という結果はもちろん望んでいたものではありませんが、16番手からのスタートを考えると、これが精一杯だったと思います。この順位まで上がることができたのは、チーム全体の努力のおかげです。もっと良い結果を期待していただけに残念ではありますが、チームは常に全力を尽くして戦いました。今回は勝利に届きませんでしたが、来年に向けてさらに強くなって戻ってこなければなりません」

    ニック・デ・フリース(7号車 ドライバー)
    「このル・マンというレースでは、やはり優勝こそがすべてだと思っています。我々は本当に頑張りましたが、スピードが不足していました。今回は比較的クリーンなレース展開で、セーフティカーも1度だけでしたから、上位争いには純粋なレースペースが必要でした。我々にはそれがありませんでしたが、それもレースの一部です。すべてを出し切って戦いましたので、後悔はありません」

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
    「我々にとって、間違いなく悔しいレースでした。もっと良い結果を目指していましたし、上位争いもできると考えていました。ペースは安定していましたし、ペナルティもなく順調でしたが、メカニカルのトラブルで上位争いからは脱落してしまいました。あの問題がなければ、5位前後でフィニッシュできていた可能性もあったと思います。今後はしっかり分析して、来年に向けて改善していきます」

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    「このレースでは上位を狙っていましたし、勝利を目指して全力で挑みました。しかし、我々のレースペースは足りず、信頼性の問題にも苦しめられました。それでもチームは素晴らしい努力を続けてくれましたし、夜間には一時的に首位を走ることもできました。この2週間、チームの皆が全力を尽くしてくれたことに感謝しています。数日後にはもう次に向けた準備を始めます」

    平川亮(8号車 ドライバー)
    「本当に厳しい24時間でしたが、チーム一丸となって最後まで戦い続けました。私のスティント中にトラブルが発生してしまい、不運な結果となってしまいましたが、今できることは次のサンパウロ戦に向けて準備を進めることです。ファンの皆様、スポンサーやパートナーの皆様、そしてチームとトヨタの皆様に心から感謝申し上げます。2026年のル・マンに向けて、今からスタートです。一緒に頑張っていきましょう」

    トヨタ ル・マン24時間レース

    WEC第4戦 ル・マン24時間レース 最終結果(ハイパーカークラス上位)

    1位 No.83 AFコルセ(フェラーリ 499P)/ロバート・クビサ、イーフェイ・イエ、フィル・ハンソン 387周
    2位 No.6 ポルシェ・ペンスキー(ポルシェ 963)/マット・キャンベル、ケビン・エストレ、ローレンス・バンスール +14.084秒
    3位 No.51 フェラーリAFコルセ(フェラーリ 499P)/ピエール・グイディ、ジェームス・カラド、アントニオ・ジョビナッツィ +28.487秒
    4位 No.50 フェラーリAFコルセ(フェラーリ 499P)/アントニオ・フオコ、ミゲル・モリーナ、ニクラス・ニールセン +29.666秒
    5位 No.12 キャデラック・JOTA(キャデラック V-Series.R)/アレックス・リン、ノルマン・ナト、ウィル・スティーブンス +2:18.639
    6位 No.7 TOYOTA GAZOO Racing(GR010 HYBRID)/マイク・コンウェイ、小林可夢偉、ニック・デ・フリース 386周(+1Lap)
    16位 No.8 TOYOTA GAZOO Racing(GR010 HYBRID)/セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮 380周(+7Laps)

  • ル・マン24時間 トヨタ8号車は予選10位通過 7号車はハイパーポール逃す

    ル・マン24時間 トヨタ8号車は予選10位通過 7号車はハイパーポール逃す

    2025年6月11日(水)、フランス・サルト・サーキットでFIA世界耐久選手権(WEC)第4戦「第93回ル・マン24時間レース」の公式走行セッションが開始された。TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は、この耐久レース界最大のイベントに向けて本格的な戦いをスタートさせた。

    8日(日)のテストデーでトップタイムを記録したTGRは、トヨタがル・マン初参戦から40周年を迎える今大会で、6度目の総合優勝を狙う。

    11日は2回の公式練習走行と予選セッションが行われ、2台のGR010 HYBRIDが12日(木)のハイパーポール進出をかけてタイムアタックに挑んだ。

    予選では、GR010 HYBRID 8号車(セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮)が10番手タイムをマークし、トップ15によるハイパーポール1への進出を決定。一方、7号車(小林可夢偉/マイク・コンウェイ/ニック・デ・フリース)は黄旗の影響を受けたことで16番手に終わり、惜しくもハイパーポール進出を逃した。

    なお、7号車は昨年23番手スタートから追い上げて2位でフィニッシュした実績があり、今回も決勝での巻き返しが期待される。

    午後2時からの公式練習1回目は、気温30度近くまで上昇する中で行われ、両車ともに44周を走破。メカニカルセットアップや制御系の比較など、決勝を見据えたマシンバランスの確認に重点が置かれた。8号車は終盤にスローパンクチャーに見舞われたが、全体としては順調な滑り出しとなった。

    午後7時半から30分間にわたって実施された予選セッションには21台のハイパーカーが出走。搭載燃料の関係で後半にタイムが集中する中、8号車のハートレーが再アタックでタイムを更新し、10位に滑り込んだ。7号車のデ・フリースも2度目のアタックで好タイムを狙ったが、他車のアクシデントに伴う黄旗によりラップを中断。その後もタイム更新には至らず、16番手にとどまった。

    午後10時からの公式練習2回目は、ドライバーが今大会初めて夜間走行を経験するセッションとなった。TGRの6名全員が規定の5周を消化し、ソフト/ミディアム両タイヤの比較も実施。セッション終盤には、8号車がLMGT3クラスの車両と接触し、右側に軽微なダメージを受けるアクシデントが発生したが、大きな問題には至らなかった。

    12日(木)には午後2時45分(日本時間午後9時45分)から3回目の公式練習が行われ、午後9時5分(日本時間13日午前4時5分)からハイパーポール1がスタート。ここで上位10台が、午後9時40分(日本時間13日午前4時40分)からのハイパーポール2に進出し、決勝のトップ10グリッドを争う。さらに、深夜0時まで最終のナイトセッションも予定されている。

    決勝レースは、6月14日(土)午後4時(日本時間午後11時)にスタート予定。TGRは、困難な状況の中でも常に上位争いに食い込んできた経験を活かし、最後まで勝利を目指して戦い抜く構えだ。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    総合的に見て、パフォーマンス面では満足のいく結果ではありませんでした。我々の7号車は期待していた速さを発揮できず、残念ながら明日のハイパーポールには進出できませんでした。土曜日の決勝に向けて、レースペースの向上に全力で取り組み、より多くのクルマのポテンシャルを引き出すために最善を尽くします。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
    予選の結果を振り返ると、理想的な一日とは言えませんでした。ハイパーポールに進出できなかったのは少し残念です。これからは決勝に向けて集中するだけです。実際、次の公式練習走行では我々のタスクが少し楽になります。まだラップタイムの改善の余地があり、決勝で速いクルマにしていくために努力を続けます。ナイトセッションでクルマは少し良くなりましたし、まだやれることはあります。

    ニック・デ・フリース(7号車 ドライバー)
    もっとタイムを上げられるポテンシャルがあったので、予選でトップ15に入れなかったことはとても残念です。私のベストラップは黄旗によって遮られ、とても不運なタイミングとなってしまいました。あのアタックラップは、最後まで走り切れていればハイパーポールに進出できる十分なペースだったと思います。翌周もアタックを続けましたが、残念ながらタイヤの性能のピークを過ぎてしまい、タイムを更新するのは難しい状況でした。おそらく、あのラップをクリーンに走り切れていれば、トップ15に入るチャンスがあったと思いますが、最終シケインで他の車両に引っかかってしまい、それで終わってしまいました。

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
    我々にとって最高の一日にはなりませんでした。8号車がハイパーポールに進出できたのは良かったですが、予選ではもう少し上位に行けると思っていたので、期待通りではありませんでした。ただ、それだけが最優先事項ではないことも理解しています。決勝に向けた準備ができる練習走行セッションは、あと2回残っています。もちろん、ハイパーポールでもできるだけ上位グリッドを目指しますが、それが簡単な挑戦ではないことは分かっています。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    我々8号車にとっては、うまくいったセッションでした。最初にクリーンにアタックラップをこなし、2度目のアタックも悪くありませんでしたが、タイムを更新することはできませんでした。ペース面では、上位勢には及びませんでしたが、トップ15に入れたことは嬉しいです。ただ、コースコンディションが大幅に変わらない限り、ポールポジション争いは難しいでしょう。ポジティブな点として、公式練習1回目でのロングランのペースがとても良かったので、それを優先して活かしていきたいと思います。

    平川亮(8号車 ドライバー)
    今日は我々にとって厳しい一日でした。8号車はハイパーポールに進出できましたが、7号車はわずかにハイパーポール進出を逃してしまいました。競争は非常に接戦なので、決勝に向けてすべてを最適化する必要があります。まだ練習走行が2回残っているので、改善点を見つけて良い戦略を立てるために最善を尽くします。引き続き努力を続け、次はもっと良い一日になることを期待しています。

    トヨタ ル・マン24時間レース

    WEC 第4戦 ル・マン24時間 公式練習第1回目 結果
    1.アール・バンバー/セバスチャン・ブルデー/ジェンソン・バトン(キャデラック・ハーツ・チームJOTA/キャデラック V-Series.R)
    2.アントニオ・フオコ/ミゲル・モリーナ/ニクラス・ニールセン(フェラーリAFコルセ/フェラーリ 499P)
    3.マット・キャンベル/ケビン・エストレ/ローレンス・バンスール(ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ/ポルシェ 963)
    4.セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮(トヨタ・ガズー・レーシング/GR010 HYBRID)
    5.ジュリアン・アンドラウアー/ミカエル・クリステンセン/マシュー・ジャミネ(ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ/ポルシェ 963)
    11.マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ニック・デ・フリース(トヨタ・ガズー・レーシング/GR010 HYBRID)

    WEC 第4戦 ル・マン24時間 公式予選 結果
    1.アレックス・リン/ノルマン・ナト/ウィル・スティーブンス(キャデラック・ハーツ・チームJOTA/キャデラック V-Series.R)
    2.ドリス・バンスール/ラファエル・マルチェッロ/ケビン・マグヌッセン(BMW M TEAM WRT/BMW M ハイブリッドV8)
    3.アレッサンドロ・ピエール・グイディ/ジェームス・カラド/アントニオ・ジョビナッツィ(フェラーリAFコルセ/フェラーリ 499P)
    4.アール・バンバー/セバスチャン・ブルデー/ジェンソン・バトン(キャデラック・ハーツ・チームJOTA/キャデラック V-Series.R)
    5.アントニオ・フオコ/ミゲル・モリーナ/ニクラス・ニールセン(フェラーリAFコルセ/フェラーリ 499P)
    10.セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮(トヨタ・ガズー・レーシング/GR010 HYBRID)
    16.マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ニック・デ・フリース(トヨタ・ガズー・レーシング/GR010 HYBRID)

    WEC 第4戦 ル・マン24時間 公式練習第2回目 結果
    1.セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮(トヨタ・ガズー・レーシング/GR010 HYBRID)
    2.アレックス・リン/ノルマン・ナト/ウィル・スティーブンス(キャデラック・ハーツ・チームJOTA/キャデラック V-Series.R)
    3.ロバート・クビサ/イーフェイ・イエ/フィル・ハンソン(AFコルセ/フェラーリ 499P)
    4.フェリペ・ナッセ/ニック・タンディ/パスカル・ウェーレイン(ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ/ポルシェ 963)
    5.アントニオ・フオコ/ミゲル・モリーナ/ニクラス・ニールセン(フェラーリAFコルセ/フェラーリ 499P)
    14.マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ニック・デ・フリース(トヨタ・ガズー・レーシング/GR010 HYBRID)

  • トヨタ 液体水素を燃料とする「GR LH2 Racing Concept」をル・マンで初披露

    トヨタ 液体水素を燃料とする「GR LH2 Racing Concept」をル・マンで初披露

    TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は、モータースポーツにおける水素技術の開発を進めるため、液体水素(LH2)を燃料とするテストカー「GR LH2 Racing Concept」を初めて公開した。このテストカーは、6月11日(水)から15日(日)にかけて第93回ル・マン24時間レースが開催されるフランス・ル・マンのサルト・サーキット内、フランス西部自動車クラブ(Automobile Club de l’Ouest: ACO)が設置するH2ビレッジで展示される。

    トヨタは、「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」と、カーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みの一環として、日本国内のスーパー耐久シリーズを含むモータースポーツの厳しい環境下で水素技術を磨いてきた。また、業界内外のパートナーと連携し、水素の生産、輸送、利用の拡大を進めながら、カーボンニュートラル社会の実現を目指している。

    日本のスーパー耐久シリーズでは、ROOKIE Racingが走らせている水素エンジンカローラが、2021年のデビュー当初は気体水素を燃料としていたが、2023年からは液体水素を搭載するようになった。2022年には、GRヤリスH2がFIA世界ラリー選手権(WRC)のイプルー・ラリーでデモンストレーション走行を行い、ラリーの世界における水素エンジンの可能性を示した。2023年には、水素エンジンカローラがル・マンの舞台でデモ走行を行い、将来的な水素カテゴリーの導入を見据えて、水素エンジンを搭載したコンセプトカー「GR H2 Racing Concept」もル・マンで発表された。

    さらに技術開発が進む中で、液体水素を燃料とする「GR LH2 Racing Concept」が新たなステップとして披露された。このテストカーは、現在FIA世界耐久選手権(WEC)で戦っている「GR010 HYBRID」をベースに開発されたものだ。「GR LH2 Racing Concept」は、今後の実走テストを通じてトヨタの水素技術やインフラの継続的な開発を担い、モータースポーツを通じて水素の可能性を広げる仲間づくりを目指していく。

    トヨタ 液体水素を燃料とする「GR LH2 Racing Concept」をル・マンで初披露(1)トヨタ 液体水素を燃料とする「GR LH2 Racing Concept」をル・マンで初披露(2)

    「GR LH2 Racing Concept」のカラーリングは「未来」を象徴しており、トヨタのル・マン参戦40周年のコンセプトである「過去」「現在」「未来」を結びつける3つ目の重要な要素となっている。小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ニック・デ・フリースがドライブするGR010 HYBRID 7号車は、1998年のル・マンを戦った伝説的なトヨタGT-One(TS020)をモチーフにした赤と白のカラーリングを採用している。一方、セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮がドライブするGR010 HYBRID 8号車は「現在」を象徴し、勝利への決意を示すマットブラックのリバリーを纏っている。このカラーリングはまた、「負け嫌い」というチームの精神を表現しており、GRロゴを中心に、「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」と、進化を続ける「プロトタイプ」コンセプトを反映している。

    [GR LH2 Racing Concept 車両概要]
    ■ パワートレーン:水素エンジン+ハイブリッドシステム
    ■ 搭載燃料:液体水素
    ■ 仕様:全長 5100mm / 全幅 2050mm

  • TOYOTA GAZOO Racing ル・マンでトヨタ参戦40周年を祝う記念カラー

    TOYOTA GAZOO Racing ル・マンでトヨタ参戦40周年を祝う記念カラー

    TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は、トヨタがル・マン24時間レースに初参戦してから40周年を迎えることを記念し、今大会に参戦するGR010 HYBRIDに特別なカラーリングを施した。1台は過去の印象的なカラーリングを称えたものであり、もう1台は現行ハイパーカーの戦う精神を表現したデザインとなっている。この2台は、6月14日(土)から15日(日)にかけて開催される第93回ル・マン24時間レースに参戦する。

    小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ニック・デ・フリースがドライブするGR010 HYBRID 7号車には、1998年と1999年のル・マンに参戦したTS020をモチーフとした赤と白のカラーリングが施されている。この特別カラーリングは、耐久レースの長い歴史とファンの熱狂を結びつけ、モータースポーツへの情熱を一層高めることを狙いとしている。

    トヨタ ル・マン GR010 HYBRID 7号車トヨタ ル・マン24時間レース GR010 HYBRID 7号車

    トヨタGT-Oneとして知られるTS020は、その特徴的な空力デザインでファンを魅了しただけでなく、ゲームソフト「グランツーリスモ」初代で中心的な役割を果たすことで、新たな世代のファンをル・マンに引き寄せた。今回のGR010 HYBRID用に再設計された赤と白のカラーリングは、ベースカラーの赤に、車体前方から後方にかけて白い炎のようなダイナミックなパターンを配し、TS020とのつながりを明確に示している。

    GR010 HYBRID 7号車は「過去」を象徴する特別なカラーリングで参戦する一方で、セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮がドライブするGR010 HYBRID 8号車は、「現在」を表現したマットブラックのカラーリングで挑む。このなじみ深いカラーリングは、「スピード」と「負け嫌い」というチームの精神を表現するGRロゴを中心に据え、「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」を体現する進化の象徴、「プロトタイプ」コンセプトを反映している。両車両には、トヨタのル・マン参戦40周年を記念する新たなロゴも配されている。

    このようにTGRは、象徴的なカラーリングを通じてル・マンにおける「過去」と「現在」を結びつけながら、同時に「未来」にも目を向けている。TGRは耐久レースにおける水素技術の開発を推進する活動を通じて、モータースポーツがカーボンニュートラルで持続可能な未来の実現に貢献していることを示す方針である。

    ル・マンにおける40年間、トヨタとそのドライバー、チームメンバー、そしてファンは共に喜びや悲しみを分かち合い、レースの長い歴史を築いてきた。トヨタが公式にル・マンに参戦した1985年から今大会に至るまで、合計61台のトヨタ車が26回ル・マン24時間レースに参戦し、5度の総合優勝、18回の表彰台、8度のポールポジションを記録している。これらの参戦を通じて、16か国から62名のドライバーがトヨタのル・マン遺産の構築に貢献してきた。

    トヨタのル・マン参戦は1985年の85Cから始まった。この車両は市販車由来のエンジンを搭載し、トヨタが1992年に初めて表彰台に立つまで、そのパフォーマンスを着実に向上させていった。初期10年間はプロトタイプカーでの参戦が続いたが、その後のレギュレーション変更により、1995年から1996年にはトヨタ・スープラで戦うこととなった。続く1998年から1999年にはTS020で総合優勝を目指し、1999年には初のポールポジションを獲得した。

    トヨタは2000年から2011年までル・マンから一時撤退したが、2012年に復帰。ハイブリッド車両の技術を新たなレベルへと引き上げ、2018年には初の総合優勝を果たした。この勝利はTS050 HYBRIDによるル・マン3連覇の始まりとなり、その流れは現行のハイパーカー時代にも受け継がれた。2021年と2022年にはGR010 HYBRIDがさらに2勝を挙げたが、その後の2大会では連続して準優勝に終わっている。

  • トヨタ:2025年 WRC 第2戦 ラリー・スウェーデン デイ3レポート

    トヨタ:2025年 WRC 第2戦 ラリー・スウェーデン デイ3レポート

    2月15日(土)、2025年FIA世界ラリー選手権(WRC)第2戦ラリー・スウェーデンの競技3日目デイ3が、スウェーデン北部ウーメオーのサービスパークを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)のエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 33号車)が首位を、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)が総合2位を守り、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)は総合5位に順位を上げた。また、TGR-WRT2からのエントリーとなるサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)は、総合7位に順位を上げた。

    ラリー・スウェーデンのデイ3は、サービスパークの西側エリアで、3本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。一日の最後に予定されていたSS15「ウーメオー1」が、ショートバージョンの「ウーメオー・スプリント3」に急遽変更されたことにより、7本のステージの合計距離は97.04kmとやや短くなった。早朝、ウーメオー周辺は曇り空だったが、徐々に晴れ間が広がりやがて快晴に。気温は土曜日の朝もマイナス10度程度まで下がり、夜中に降った雪によりステージの一部路面は少量の新雪に覆われた。

    金曜日のデイ2終了時点での首位エバンスと、総合2位の勝田の差は僅か0.6秒。チームメイト同士の激しいトップ争いはデイ3でも続き、オープニングのSS9で勝田がロバンペラに次ぐ2番手タイムを記録したことで、差は0.1秒に縮まった。しかし、SS10ではエバンスがベストタイムで両者の差は2.0秒に。続くSS11を走り、午前中のループが終了した時点で差は2.8秒となった。ミッドデイサービスを挟んで始まった午後の再走ステージでは、1本目のSS12で勝田がスタート直後にジャンクションを僅かにオーバーシュートしたことでやや遅れ、差は6秒に拡大。さらに、SS13でエバンスがベストタイムを記録した結果、8.6秒差となった。続くSS14では勝田が2番手タイムを刻んだ一方、エバンスはコントロールを失ってクルマが流れ、雪壁への激突こそ回避したが、少なからずタイムをロス。差は6秒に縮まった。そして迎えたデイ3最終のウーメオー・スプリント3では、勝田が2番手タイムを記録。エバンスはジャンクションでストールしたことで7番手タイムとなり、首位の座は守ったが、総合2位の勝田との差は3秒に縮まった。なお、勝田の3.3秒後方には総合3位のティエリー・ヌービル(ヒョンデ)が迫り、その6.5秒後方に総合4位オィット・タナック(ヒョンデ)が、タナックの10.1秒後方に総合5位ロバンペラがつけるなど、トップ5のタイム差は23秒以内という接戦が続いている。

    デイ2では新しいハンコック・タイヤに、クルマのセットアップとドライビングを最適化することに苦労したロバンペラは、デイ3で大幅に走りを改善。ベストタイムを1本、2番手タイムを2本、3番手タイムを1本記録するなどペースを上げ、前日の総合6位から、総合5位へと順位を上げた。また、TGR-WRT2から出場のパヤリは確実性を重視した走りを続けながらも、SS11では3番手タイムを記録。総合7位で一日を終えた。

    サポート選手権のWRC2では、デイ2首位のオリバー・ソルベルグ(プリントスポーツ)が4本のベストタイムで首位を守り、総合でも10位にポジションアップ。同じくGR Yaris Rally2をドライブする、2位ローペ・コルホネン(ラウティオ・モータースポーツ)との差を39.0秒まで拡げた。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
    今日もまた、大接戦が続いたエキサイティングな一日でした。タイヤが摩耗した状態で、路面がかなり凍結した最終ステージを迎えることになったため、ドライバーにとってはミスを犯しやすい状況でした。そして、残念ながらエルフィンは貴重な数秒をそこで失ってしまいました。それでも、エルフィンも貴元も全体的にはいい走りをしていますし、総合順位で1、2位をキープしているのは素晴らしいことです。ただし、直後につけているヌービルとの差も僅かなので、最終日は誰もがワクワクするような展開になるでしょう。ポイントを持ち帰ることはチャンピオンシップにとって大切なことなので、ハードにプッシュしながらもリスクのレベルを慎重に管理することが重要になるでしょう。

    エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)
    全体的には、かなり良い一日だったと思います。接戦が続き、ほぼ全員がどこかの時点で浮き沈みを経験したはずです。最後の2本のステージでは、小さなミスがいくつかあり、かなり大きな代償を払うことになりました。タイム差が非常にタイトな状況では、ミスを犯す余地はほとんどありません。最後から2本目のステージではコーナリングラインを少しだけ外してしまい、最後のステージではブレーキング中にリアが滑り出してホイールをロックさせてしまい、エンジンがストールしてしまいました。明日は、このようなミスを避けなければなりません。すべてを賭けて挑むので、きっとエキサイティングな一日になるはずです。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)
    昨日よりもずっと良い一日でした。昨晩セットアップに多くの時間を費やしたことで、道幅が狭くテクニカルだった今朝最初のステージでは、とても良いフィーリングで走ることができました。走りやすくペースも悪くなかったと思いますが、ステージの道幅が広くなり、コーナーがロングでハイスピードなると、もう少し精度を高める必要があると思いました。明日は、この週末に学んだことを全てまとめ、できるだけ多くのポイントを獲得できるように頑張ります。

    勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)
    チャレンジングではありましたが、とても良い一日だったと思います。今朝はクルマのフィーリングに完全には満足することができず、午後はコンディションに少し苦戦しました。オーバーシュートをしてリバースを余儀なくされましたが、その後はなんとかタイムを挽回することができたと思います。前後の選手たちとのタイム差は大きくありませんが、この順位を守ることができていることを嬉しく思います。明日は面白くなりそうですが、自分としてはこの週末ずっと続けてきた仕事をやり続け、その上でどうなるか様子を見たいと思います。

    サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)
    今日はとても充実した一日でした。特に午前中は本当に素晴らしく、楽しんで走ることができました。かなりマージンを残していると感じたステージもあれば、改善の余地があると実感したステージもありましたが、それでもタイムは悪くなかったと思います。午後の再走ステージは、コンディションがトリッキーになったことで少し苦労しました。それでも全体的には、異なるコンディションの中で多くのことを学んだ、クリーンで良い一日でしたし、明日につながる良い点がたくさんあったと思います。

    WRC(世界ラリー選手権)

    ラリー・スウェーデン デイ3の結果
    1 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) 2h00m04.2s
    2 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1) +3.0s
    3 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1) +6.3s
    4 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒョンデ i20 N Rally1) +12.8s
    5 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +22.9s
    6 マールティンシュ・セスクス/レナールス・フランシス (フォード Puma Rally1) +1m31.4s
    7 サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +1m43.6s
    8 ジョシュ・マッカーリーン/オーエン・トレーシー (フォード Puma Rally1) +2m05.8s
    9 グレゴワール・ミュンスター/ルイス・ルッカ (フォード Puma Rally1) +2m45.9s
    10 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン (トヨタ GR Yaris Rally2) +6m09.6s
    (現地時間2月15日18時00分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)

    明日のステージ情報
    競技最終日となる2月16日(日)のデイ4は、サービスパークの北東エリアに展開する「ベステルビーク」のステージをSS16/17として2回走行。全長29.35kmのベステルビークは今大会最長のステージとなります。続く、最終のSS18「ウーメオー」は、当初の予定よりも距離がやや短くなり8.62kmのステージとして行われることに。SS18はトップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。3本のステージの合計距離は67.32km、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は224.08kmとなる。

  • トヨタ:2025年 WRC 第2戦 ラリー・スウェーデン デイ2レポート

    トヨタ:2025年 WRC 第2戦 ラリー・スウェーデン デイ2レポート

    2月14日(金)2025年FIA世界ラリー選手権(WRC)第2戦ラリー・スウェーデンの競技2日目デイ2が、スウェーデン北部ウーメオーのサービスパークを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)のエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 33号車)が首位の座を守り、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)が総合2位にポジションアップ。カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)は総合6位につけた。また、TGR-WRT2からのエントリーとなるサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)は、総合9位につけている。

    13日(木)の夜に1本のナイトステージで開幕したラリー・スウェーデンは、14日(金)から森林地帯で一日を通してステージを走行する「フルデイ」がスタート。ステージは全部で7本、合計124.32kmと、ラリー最長の一日となりました。サービスパークが置かれるウーメオーは早朝気温がマイナス10度程度まで下がり、天気は曇り。降雪はなくステージの路面はアイスにしっかり覆われるなど、理想的ともいえるステージコンディションで競技は始まった。

    前日のSS1、ウーメオー・スプリント1でベストタイムを刻み首位に立ったエバンスは、デイ2オープニングのSS2でもベストタイムを記録。続く2本のステージでは2番手タイムを記録し、総合2位のアドリアン・フォルモー(ヒョンデ)に1.9秒差をつけ首位の座を守った。ミッドデイサービスを挟んで始まった午後の再走ステージでは、1本目のSS5で勝田が今大会初のベストタイムを記録。勝田はSS2で2番手タイムを、SS3およびSS4で3番手タイムを刻み総合4位につけるなど、午前中から好調だったが、午後最初のステージを制したことでエバンスを抜き、5.8秒差をつけて首位に立った。エバンスは午後の再走ステージを出走順トップで走った結果、後続のドライバーたちのために走行ラインを刻むという役を担い、1本目ではペースを上げ切れなかった。しかし、続くSS6では2番手タイムで首位に返り咲き、勝田は1.9秒差の総合2位に。暗闇の中で行なわれたSS7では勝田、エバンスともにやや遅れ、オィット・タナック(ヒョンデ)が首位に浮上。勝田は0.5秒差の総合2位に、エバンスは1.4秒差の総合3位に後退した。しかし、一日の最後のショートステージ、SS8「ウーメオー・スプリント2」でエバンスはベストタイムを記録し首位に復帰。勝田は3番手タイムとなり、エバンスと0.5秒差の総合2位で長い一日を締めくくった。

    前日総合2位のロバンペラは、デイ2で思うようにペースが上がらないながらも奮闘。午前中はティエリー・ヌービル(ヒョンデ)と総合5位の座を争っていた。ところが、午後の再走ステージ1本目となるSS5でロバンペラはジャンクションをオーバーシュート。タイムを大幅に失い、総合5位ヌービルと16.4秒差の総合6位で一日を終えた。なお、TGR-WRT2から出場のパヤリはオープニングステージの途中まで、ベストタイムのエバンスに匹敵するハイペースで走行していた。しかしその後、スノーバンクに当たった衝撃でタイヤがホイールのリムから外れ40秒以上タイムロス。それでも、パヤリはその後SS7で3番手タイムを刻むなど再び速さを示し、総合9位でデイ2を終えた。

    サポート選手権のWRC2では、GR Yaris Rally2のカスタマーたちがデイ1から全ステージを制覇。そのうち6本のステージを制したオリバー・ソルベルグ(プリントスポーツ)が首位に立ち、23.8秒差の2番手にローペ・コルホネン(ラウティオ・モータースポーツ)が、45.9秒差の3番手にゲオルグ・リンナマエ(レッドグレイ・チーム)がつけるなど、GR Yaris Rally2を駆るドライバーがトップ3を独占している。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
    とてもエキサイティングな一日でした。午後の再走ステージでは出走順一番手のエルフィンが不利な状況となるかもしれず、優勝争いの機会を失うのではないかと少し心配しましたが、彼は首位で一日を終えるために本当に素晴らしい走りをしてくれました。貴元も、このような路面では行けるだろうと我々が考えていたように、素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれました。新しいスタッドタイヤは、これまでとはかなり大きく異なる性質ですが、彼ら二人は上手く適応しています。一方、カッレに関しては少し時間がかかっているようですが、そのうち上手く適応できると確信しています。フルデイ初日を戦い終えて1-2体制を築くことができ、本当に素晴らしい一日だったと思いますが、それでも接戦です。多くのドライバーが僅差で競っているので、明日もさらにエキサイティングな一日になるでしょう。

    エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)
    一日を通してかなりの接戦でした。出走順トップで走ることが私たちにとって有利に働いたこともあれば、そうでないこともありました。朝は我々にとってかなり良いコンディションでしたが、路面のグリップはまだかなり不安定で、読みにくかったです。午後は私たちにとって厳しい展開となり、最終ステージもかなり混乱したフィーリングでしたが、それでも良いタイムが出ました。過去に出走順トップで走った時と比較すると、金曜日を終えてトップに立っていることを喜ぶべきでしょう。ただし、差は非常に僅かなので、明日どうなるのか様子を見たいと思います。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)
    自分たちにとっては最高の一日ではありませんでした。クルマのフィーリングと、自分のドライビングをタイヤの特性にどう適応させるかについて、予想以上に苦労しました。今日は一日を通して小さな変更をいろいろ試し、少しは進歩しましたが、まだ望むような状態ではありません。明日、さらに何かを見つけることができれば、きっと良い一日になり、トップのタイムに近づくことができるでしょう。

    勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)
    とてもいい一日でした。非常に心地よく走ることができましたし、無理に攻めなくても良いタイムが出ました。走りを心から楽しむことができていますし、ここまでは上手く行っていますが、まだまだ先は長いですし、現時点でトップ5のタイムは非常にかなり僅差なので、僅かなミスであっても大きく順位を下げることになりかねません。ですから、明日も同じようにクリーンな走りを続けるつもりです。出走順はよりイコールに近づくはずですし、コンディションもきっと良いと思うので、今から楽しみです。

    サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)
    朝最初のステージは非常にいいフィーリングでした。とてもクリーンで、いい流れを感じていましたし、それほど無理をしているような感じでもありませんでした。ある場所で雪の壁に当たりましたが、それはスノーラリーではごく普通のことです。しかし、なぜかタイヤがリムから外れてしまったのです。多くのタイムを失うことになって非常に残念でしたし、あのトラブルさえなければ本当にいい一日になっていたはずです。それでも、全ては学びのためですし、まだ2日間ドライブする楽しみが残っています。

    WRC(世界ラリー選手権)

    ラリー・スウェーデン デイ2の結果
    1 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) 1h08m36.5s
    2 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1) +0.6s
    3 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒョンデ i20 N Rally1) +2.5s
    4 アドリアン・フォルモー/アレクサンドレ・コリア (ヒョンデ i20 N Rally1) +7.9s
    5 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1) +9.1s
    6 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +25.5s
    7 マールティンシュ・セスクス/レナールス・フランシス (フォード Puma Rally1) +43.6s
    8 ジョシュ・マッカーリーン/オーエン・トレーシー (フォード Puma Rally1) +1m02.6s
    9 サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +1m10.6s
    10 グレゴワール・ミュンスター/ルイス・ルッカ (フォード Puma Rally1) +1m22.5s
    (現地時間2月14日19時30分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)

    明日のステージ情報
    競技3日目となる2月15日(土)のデイ3は、サービスパークの西側エリアで、3本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。そのうちSS9/12およびSS10/13は2004年大会と同じステージとなるが、SS11/14は新しいステージとなる。また、一日の最後にはウーメオー・スプリントのロングバージョンとなる、全長10.08kmの「ウーメオー1」がSS15として行われます。7本のステージの合計距離は101.96km、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は349.40kmとなる。

  • トヨタ:2025年 WRC 第2戦 ラリー・スウェーデン デイ1レポート

    トヨタ:2025年 WRC 第2戦 ラリー・スウェーデン デイ1レポート

    2月13日(木)、2025年FIA世界ラリー選手権(WRC)第2戦ラリー・スウェーデンが開幕。スウェーデン北部のウーメオーでスーパーSSが1本行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)のエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 33号車)がベストタイムを刻み首位に立ち、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)が総合2位に、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)が総合6位につけた。また、TGR-WRT2からのエントリーとなるサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)は、総合7位につけている。

    1月下旬にラリー・モンテカルロで開幕した2025年WRCは、早くも第2戦目を迎え、その戦いの舞台は北欧スウェーデン。ラリー・スウェーデンはシーズン唯一の「フルスノーイベント」となる。ラリーは今年もスウェーデン北部最大の都市ウーメオーに置かれたサービスパークを中心に開催され、13日(木)は朝9時過ぎからサービスパークのすぐ近くを流れるウーメオー川の河川敷で全長3.44kmのシェイクダンが行われた。気温はマイナス10度を下回り、路面は雪と氷に覆われスノーラリーとしては最高のロードコンディションに。TGR-WRTのドライバーたちは、競技本番に向けてクルマと雪道専用のスタッドタイヤの最終確認を行った。出場選手の中ではドライバー選手権ランキングトップとなるエバンスは一番手でステージに臨み、1回目の走行セッションでは最速タイムを記録した。

    その後、サービスパークから約3km離れたレッドバーン・アリーナで「ウーメオー・スプリント1」が、日没後の夕方7時過ぎからスタート。森の中をスタートし、屋外アリーナでフィニッシュする全長5.16kmのナイトステージでは、出走順1番手のエバンスがベストタイムを記録。出走順3番手のロバンペラが0.5秒差の2番手タイムをオィット・タナック(ヒョンデ)と分け合い、出走順7番手の勝田が6番手タイムを、出走順9番手のパヤリが7番手タイムを記録し、TGR-WRTは全ドライバーが順調にラリー初日を走り切った。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
    ここスウェーデンでラリーをスタートできるのは、いつだって素晴らしいことですが、特に今週はラリーに最も適したコンディションなのでなおさらです。気温が氷点下まで下がり、大きな雪の壁があり、太陽が照りつける中で限界までプッシュするなんて、ドライバーにとって最高の気分に違いありません。今晩は良いスタートを切ることができましたが、明日は路面がどのように変化し、路面の雪が掃けて行く中で新しいハンコック・タイヤを履くドライバーたちのペースがどう変わっていくのか、興味深いところです。明日はエルフィンが出走順トップでステージに臨むので、夜中に気温が下がりコンディションが全員にとって一定に保たれることを期待しています。それでも、我々のドライバーたちの出走順は上手く分散しているので、どのような状況であっても、良いスタートを切れることを期待しています。

    エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)
    しっかりとしたアイスの層があり、大きな雪壁もあるなどステージのコンディションはとても素晴らしく、これ以上望むものはないと言えるほどです。今晩最初のステージはかなり順調でした。暗闇の中でブレーキポイントを見つけるのは難しく、グリップの判断もつきにくかったのですが、全て上手くいきました。明日は出走順がトップの私たちにとって有利に働くステージもあれば、最初のステージのように路面に少しルーズな雪があることで不利になるステージもあるかもしれませんが、様子を見ながら走りたいと思います。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)
    今週末は素晴らしいウインターラリーになることを期待していますし、とても楽しみです。レッキ期間中、ステージのコンディションはとても良く、アイスの層も厚くて例年より良い状態だと思いました。今夜の最初のステージのような路面コンディションであれば、出走順がトップに近いことはプラスに作用するでしょう。それでも、新しいタイヤでこのような路面を走ることになるので、学ぶことも多くありそうです。とにかくプッシュし続けなければならないラリーですので、良いフィーリングが得られ、素晴らしいイベントになることを期待しています。

    勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)
    スノーイベントに戻ってくることができて嬉しいですし、路面のコンディションもかなり良さそうです。アイスの層が厚く、グラベルもあまり露出していません。それでも、まだ新しいタイヤについて学んでいる最中なので、ステージを2回目に走る時は難しく感じるかもしれません。今晩の最初のステージではグリップが予想以上に低かったので驚きましたが、明日のステージは状況が大きく異なるかもしれません。クルマの仕上りは良く、フィーリングも良いのでかなり自信を持っています。

    サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)
    今週のような、アイスがしっかりとある良い状態で行われる本格的なウインターコンディションのラリーは基本的に好みです。コンディションがこれからどう変わっていくか様子を見る必要はありますが、それでもこの週末が本当に楽しみです。今晩最初のステージはグリップがかなり頻繁に変化したので、流れを上手く掴むことができませんでしたが、明日からの本格的な戦いが始まる前に切り抜けることができたので良かったです。全体的にはクルマにとても満足していますし、自信もあるので、あとは良いタイムで走ることを目指すのみです。

    トヨタ WRC(世界ラリー選手権)

    ラリー・スウェーデン デイ1の結果
    1 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) 3m21.6s
    2 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +0.5s
    3 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒョンデ i20 N Rally1) +0.5s
    4 アドリアン・フォルモー/アレクサンドレ・コリア (ヒョンデ i20 N Rally1) +1.2s
    5 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1) +3.7s
    6 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1) +5.4s
    7 サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +5.6s
    8 ジョシュ・マッカーリーン/オーエン・トレーシー (フォード Puma Rally1) +7.5s
    9 グレゴワール・ミュンスター/ルイス・ルッカ (フォード Puma Rally1) +10.5s
    10 マールティンシュ・セスクス/レナールス・フランシス (フォード Puma Rally1) +11.0s
    (現地時間2月13日20時30分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)

    明日のステージ情報
    競技2日目となる2月14日(金)のデイ2は、いよいよ森林地帯の雪道での本格的な戦いがスタート。サービスパークの北側エリアで、3本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行し、一日の最後にはデイ1に続き2回目のウーメオー・スプリントがSS8として行われる。7本のステージの合計距離は124.32kmとなり、4日間で最長のステージ距離を走行する一日となる。

  • トヨタ 失敗したF1プログラムでの「最大の勝利」とは?

    トヨタ 失敗したF1プログラムでの「最大の勝利」とは?

    トヨタのワークスF1プログラムは、2009年の撤退までに一度も勝利を収めることなく失敗に終わったが、あるドライバーは光明を見出している。

    元トヨタF1ワークスドライバーのアラン・マクニッシュは、失敗に終わったワークスプログラムから得た「最大の勝利」について説明した。

    2002年に参戦したトヨタは、21世紀の変わり目にF1でメーカーブームの一翼を担っていたが、何億ドルもの投資にもかかわらず、一度もグランプリで勝利を収めることなく、2008年から2009年の世界的な金融クラッシュの結果、撤退した。

    2024年後半、トヨタはハースF1チームとの技術提携の一環としてF1への復帰の第一歩を踏み出し、エンジニアたちにF1での経験を積ませる一方で、日本のメーカーであるトヨタは、ハースが初めて実施したTPC走行でもサポートを行った。

    トヨタのワークスF1プログラムについて振り返り、2002年のデビューシーズンにチームで走ったマクニッシュは、チームが設立したエンジニアリングスクールが最大の遺産だと考えている。

    トヨタ F1

    「今はまったく違う。結局のところ、トヨタのブランド名が少し入っているだけで、ハースであることに変わりはない」とマクニッシュはRacingNews365.を含むメディアに語った。

    「当時は、マシンとエンジンの開発はすべてケルンを拠点としていた」

    「最大の要因は、予算の上限が設定されていなかったことだ。お金がまったく問題にならなかったわけではないが、やりたいように予算を使うことができた。しかし、明らかに文化的な側面が障害となった。それは、日本とヨーロッパの違いや、彼らが拠点を置く場所が、彼らが考えているような助けにはならなかったという問題だ」

    「しかし、トヨタの最大の功績は、多くの人々にとって素晴らしいエンジニアリングの学校であったということだ。そこから優秀な人材が輩出された」

    「残念ながら、彼らにとっては、おそらく彼らが成果を出すには少し早すぎる段階でプロジェクトが中止になってしまった。彼らが経験を十分に積むには、1年目ではまったく不十分だったが、彼らが成果を出す準備ができる頃にはプロジェクトは中止になっていた」

  • トヨタ:2025年 WRC 第1戦 ラリー・モンテカルロ デイ2レポート

    トヨタ:2025年 WRC 第1戦 ラリー・モンテカルロ デイ2レポート

    1月24日(金)、2025年FIA世界ラリー選手権(WRC)第1戦ラリー・モンテカルロの競技2日目デイ2が、フランス南部ギャップのサービスパークを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)のセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(GR YARIS Rally1 17号車)が首位に立ち、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)は総合2位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)は総合4位に、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)は総合6位につけた。

    また、TGR-WRT2からのエントリーとなるサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)は、総合7位につけている。

    前日、3本のナイトステージで戦いの火蓋が切って落とされたラリー・モンテカルロは、いよいよフルデイでの戦いがスタート。デイ2としてサービスパークの東側と北側の山岳地帯で3本のステージを各2回走行する、6本合計107.34kmが予定されていた。しかし、午前中のSS5がキャンセルされたことにより、合計90.66kmのステージでタイムが競われることになった。デイ2は朝から青空が広がり、早朝サービスパークの気温は2度前後。山岳地帯の道は概ねドライもしくは湿り気を帯びたコンディションだったが、一部には泥や霜で覆われた路面、凍結した路面もあり、タイヤ選択はドライバーごとに異なった。

    デイ1最後のSS3でベストタイムを記録し、首位ティエリー・ヌービル(ヒョンデ)と僅か2秒差の総合2位につけたエバンスは、デイ2オープニングのSS4でヌービルが大きく遅れたことで、首位にポジションアップ。キャンセルされたSS5を経て行なわれたSS6では、オジエがクルマの姿勢を瞬間的に乱しながらも3番手タイムを記録し、首位エバンスと1.5秒差の総合2位に順位を上げた。

    ギャップでのミッドデイサービスを挟んで始まった午後の再走ステージでは、SS7でエバンスがベストタイムを記録し、オジエとの差を7.9秒に拡大。しかし、続くSS8でエバンスはハーフスピンを喫して遅れタイムは7番手。一方、故郷の村から近いこのステージでオジエは素晴らしい走りを見せ、エバンスに14.7秒差をつけるベストタイムで首位に立った。そして迎えたデイ2最終のSS9もオジエは最速で駆け抜け、エバンスとの差を12.6秒に拡げ首位でデイ2を締めくくった。

    デイ1で思うようにタイムが伸びず、首位と43.9秒差の総合6位につけていたロバンペラは、デイ2最初のSS4でベストタイムを記録。以降も2番手タイムを出すなど調子を上げ、総合4位まで順位を挽回した。また、勝田は午後の再走ステージで4〜6番手タイムを刻み、デイ1からふたつ順位を上げ総合6位に。Rally1車両でのモンテカルロ出場は今回が初となるパヤリは、SS4で3番手タイムを記録。総合7位にポジションを上げデイ2を走破した。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
    1-2体制でリードし、3台がトップ4に入っているのですから喜ぶべきでしょう。難しいコンディションと、ドライバーたちがまだ理解を深めようとしている最中の新しいタイヤという要素により、ドラマチックな一日になりました。セブは昨晩のミスに少し苛立ち、今日も最高の気分でラリーをスタートすることができなかったかもしれませんが、午後には本来の力を取り戻し、特に路面にアイスが多くあったループの2本目では自信を持ってプッシュしていました。2位エルフィンと3位アドリアンのタイムは接近しており、明日もエキサイティングな展開になりそうです。また、カッレと貴元もフィーリングが改善されてきましたし、サミは彼の今大会の主目標に従い、経験値を着実に高めています。

    エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)
    今日もまたトリッキーなコンディションでした。今朝最初のステージはクルマが走るたびにコンディションが変わり、ループの最後のステージは太陽が照りつけ、ペースノートにマークしていたアイスがとけてしまったので、判断が難しかったです。午後はまずまずのスタートでしたが、ループの2本目のステージで、完全にアイスに覆われたコーナーでスピンを喫し首位の座を失ってしまいました。最後のステージでもさらに少し遅れてしまいましたが、大きな差ではないですし、勝負はこれからです。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)
    自分たちにとっては、とくにドラマのないクリーンな一日でしたが、全体的にはスピードが足りていませんでした。朝はトリッキーなコンディションだったにも関わらず、うまく行きました。スノータイヤやスタッドタイヤを履いているときのペースは良いように思いますが、路面がクリーンになり、スリックタイヤを履くような状況では、ペースをさらに改善する必要があります。明日は路面がもう少し乾きそうなので、スピードをさらに上げられることを期待しています。

    セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 17号車)
    13秒の遅れを12秒のリードに変えることができたので、ポジティブな一日でしたが、すべてが完璧だったわけではありません。午前中はリズムをつかむことに苦労し、午後の最初のステージでも限界までは攻めきれていませんでした。しかし、最後の2本のステージでリズムをつかむことができましたし、とくに、家族や友人など多くの人々が見守る中、自分にとってのホームステージで勝てたことを嬉しく思います。それでも、まだ気を緩めるわけにはいきません。まだまだ長い道のりが残っていますし、明日もこの調子を保ち続けなければなりません。

    勝田 貴元 (GR YARIS Rally1 18号車)
    午前中はペースノートに記された情報を追うことに苦労しましたが、午後はだいぶ良くなりました。ルートノートクルーは朝早くステージを走行したので、その時点ではブラックアイスや霜に覆われた路面が多くあったはずです。しかし、自分たちがステージを走る頃には一部が溶けていたので、どの程度グリップが期待できそうなのか分かりませんでした。午後は少し楽になり、泥が出ていたり、凍結しているコーナーがいくつかあるだけでした。まだまだ興味深い日々が続くので、とにかく落ち着いてラリーに臨みたいと思います。

    サミ・パヤリ (GR YARIS Rally1 5号車)
    本当にトリッキーな一日でした。いくつかのステージは本当に素晴らしく、区間タイムも良好でした。また、経験を増やすため異なるタイヤをいくつか組み合わせて走ったりもしました。改善できる部分はたくさんありますが、まずはクリーンに走り、自信と知識を少しずつ増やしていってからペースを上げていきたいと考えています。もう少し速く走りたい気持ちはありますが、全て計画通りに進んでいます。明日はコンディションが少し簡単になるかもしれませんが、実際には朝にならないと分かりません。

    トヨタ WRC 世界ラリー選手権 ラリー・モンテカルロ

    ラリー・モンテカルロ デイ2の結果
    1 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ (トヨタ GR YARIS Rally1) 1h27m00.6s
    2 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) +12.6s
    3 アドリアン・フォルモー/アレクサンドレ・コリア (ヒョンデ i20 N Rally1) +14.2s
    4 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +38.5s
    5 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒョンデ i20 N Rally1) +47.3s
    6 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1) +1m37.7s
    7 サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +3m32.9s
    8 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1) +3m58.6s
    9 ヨアン・ロッセル/アルノー・デュナン (シトロエン C3 Rally2) +5m04.0s
    10 ニコライ・グリアジン/コンスタンティン・アレクサンドロフ (シュコダ Fabia RS Rally2) +5m25.4s
    (現地時間1月24日20時45分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)

    明日のステージ情報
    競技3日目となる1月25日(土)のデイ3は、ギャップのサービスパークの西側エリアで、3本のステージをミッドデイサービを挟んで各2回走行する。そのうちSS11/14「オスロン/ルクーボー=ジャンサック」は、完全な新ステージとなる。また、SS10/13「ラ・モット-シャランコン/サン・ナゼール」は全長27kmと距離が長く、今大会最長のステージとなる。6本のステージの合計距離は120.66km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は483.57kmとなる。