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  • ロマン・グロージャン 残り5周でインディカー初優勝逃す「少し泣いた」

    ロマン・グロージャン 残り5周でインディカー初優勝逃す「少し泣いた」

    ロマン・グロージャンは、インディカーのマーカム戦であと一歩のところまで迫った初優勝を逃し、レース後に「少し泣いた」と明かした。

    デイル・コイン・レーシングのグロージャンは、大胆な2ストップ戦略と絶妙なタイミングで出たコーションを味方につけて首位争いに浮上。終盤にはトップに立ったものの、アンドレッティ・グローバルのマーカス・エリクソンに残り5周で逆転を許し、2位でチェッカーを受けた。

    グロージャンは54周目、その直前にピットストップを済ませた直後にコーションが出たことで大きな恩恵を受けた。

    90周で争われたレースの69周目、首位を走っていたエリクソンがグロージャンに14秒のリードを築いた状態からピットイン。これにより、スイス生まれのフランス人ドライバーであるグロージャンがトップに立った。

    しかし、エリクソンはそこから上位勢を次々と攻略。残り5周、ヘアピンでグロージャンを抜き去り、優勝を手にした。

    「エリクソンが追いつくなんてあり得ないと思った」
    レース後、グロージャンはエリクソンがピットに入った瞬間、勝利をほぼ確信していたと振り返った。

    「レース終盤は、タイヤと燃料で37周くらい走らなければならないことは分かっていた。それはチャレンジになると思っていた」

    「28号車(マーカス・エリクソン)がピットに入るのを見たとき、僕たちに追いつけるわけがないと思った」

    「10号車(アレックス・パロウ)が後ろにいた。それはいつだって心配だけど、ギャップを広げられた。これなら大丈夫だと思った。でも次に気づいたときには、28号車が迫ってきていた」

    燃料面ではホンダのサポートが大きかったという。

    「ホンダは僕たちと素晴らしい仕事をしてくれた。本当にうまくやってくれて、フィニッシュラインを越えたときにタンクが空になるよう、正確な燃料の数字を出してくれた」

    「守るためにできることはほとんどなかった。今日はそういう日じゃなかったんだ」

    「少し泣いた。嘘はつかない」
    初優勝が目前で消えたグロージャンは、レース後に感情を抑えきれなかったことを認めた。

    「少し泣いた。嘘はつかない」

    「でも、自分でコントロールできることをコントロールする。それは僕が読んだアンドレ・アガシの本に書いてあった言葉だったと思う。僕は自分にできることをすべてやった」

    「28号車の戦略がどうやって機能したのかは分からない。おそらく短いピットレーンが彼らを助けたんだと思う。それに、多くのドライバーが燃料をセーブしなければならなくなって、スペースができたことも影響したんだろう」

    「もちろん、まだレースを見返してはいない。チームと自分のパフォーマンスにはとても満足している。来週のフリーダム250に向けて希望を持てる。また素晴らしいレースになると思う」

    グロージャンはインディカー参戦5シーズンでいまだ未勝利。今回が通算6度目の2位となった。

    2位は2023年のバーバー戦以来で、その際にはチーム・ペンスキーのスコット・マクラフリンに次ぐ順位だった。

    さらにグロージャンは、カテゴリーを問わず2011年以来、レースで勝利していない。最後の勝利はGP2シリーズ(現在のFIA F2)時代にハンガロリンクで挙げたものだ。

    「勝ち方を忘れたわけじゃない」
    長く続く未勝利について、グロージャンは冗談交じりに、勝つためにはカテゴリーを下げる必要があるかもしれないと語った。

    「僕はできることをすべてやった。F1には10年間いた。F1では、勝てるマシンがなければレースには勝てない」

    「確かに、レースで勝っていない期間は長い。でも、勝ち方を忘れたとは思っていない。ただ、それをするチャンスに恵まれなかっただけだと思う」

    「だから、これからも挑戦する。レースを続けるよ。もしかしたらゴーカートのレースに出たほうが勝つチャンスはあるかもしれない。あるいは自転車レースかな」

    「確かに長いよ。最悪だ。今日、パロウとの差を広げたときは、これはいいと思った。でも、もう燃料もタイヤも何も残っていなかった。ただ、すべてを出し切った」

    あと一歩でインディカー初優勝を逃したグロージャンだが、戦略と燃料管理を駆使して勝利争いを演じた今回の2位は、次戦に向けた大きな手応えとなった。インディカーは8月23日にワシントン市街地で開催されるフリーダム250で次戦を迎える。

  • インディカー初開催マーカムでコース建設遅延 金曜走行が全面中止

    インディカー初開催マーカムでコース建設遅延 金曜走行が全面中止

    カナダ・オンタリオ州マーカムで初開催されるインディカー・シリーズの「オンタリオ・ホンダ・ディーラーズ・インディ」が、コース建設の遅れによって異例のスタートを迎えた。金曜日に予定されていたすべての走行が中止され、インディカーのJ・ダグラス・ボールズ会長はイベントプロモーターを公然と批判した。

    新設されたマーカム市街地コースでは、レース用ブリッジやセーフティフェンス、タイミング&スコアリング用ケーブルなどの設置作業が予定通り完了しなかった。

    当初は金曜午後にインディカーのプラクティス1を実施する予定だったが、安全な走行環境を確保できず、最終的に金曜日のコース上での活動はすべて取りやめとなった。

    初開催のマーカムでコース建設が間に合わず
    混乱は木曜日から始まっていた。恒例のトラックウォークは木曜日から金曜朝へ延期され、ドライバーとチームがコースを確認している最中にも建設作業が続けられていた。

    また、コース両側を使用する特殊なピットレーンへの機材搬入についても、チームは木曜午後遅くまで待つようシリーズ側から指示されていた。

    金曜日はサポートカテゴリーが午前8時から走行を開始する予定だったものの、コース建設が完了せず、1台も走ることができなかった。

    インディカーのプラクティス1は午後3時05分から予定されていたが、これも保留となった。

    インディカーは当初、「マーカム市街地コースの準備が続いているため、本日午後3時05分に予定されているNTTインディカー・シリーズのプラクティス1は保留となっています」と説明していた。

    「レースプロモーターがコース建設を完了し、インディカーが競技を行ううえで安全かつ適切な状態であると判断した時点で、今週末最初のコース上でのセッションを開始します」

    その後、午後6時までに作業を終えて走行を開始する可能性も模索されたが、コースは時間内に完成せず、金曜日の走行は全面的に中止された。

    インディカー会長「非常に失望している」
    この事態を受け、インディカーのJ・ダグラス・ボールズ会長は、イベントを運営するグリーン・サヴォリー・レーシング・プロモーションズへの不満を隠さなかった。

    「現地にいる我々のチームから多大なサポートを受けていたにもかかわらず、プロモーターが期限までにコース建設を完了できなかったことに、インディカーは非常に失望している」

    「オンタリオは常に我々のスポーツにとって素晴らしいマーケットであり、今日これだけ多くの観客が来場してくれたことが、その何よりの証拠だ」

    「新しいイベントには常に物流面での課題が伴う可能性がある。我々も忠実なファンの皆さんと同じようにフラストレーションを感じており、お詫びしたい」

    一方でボールズ会長は、完成後のマーカム市街地コースそのものについては高く評価している。

    「実際にコースを走り始めれば、素晴らしいサーキットになると確信している」

    「インディカーのために多大な支援を行い、速く、テクニカルで、日曜日には素晴らしいショーを生み出すレイアウトを提供してくれたマーカム市にも感謝したい」

    土曜日に2回のプラクティスと予選を実施
    金曜日の全面中止を受け、インディカーは8月15日(土)のスケジュールを変更した。

    プラクティス1は午前10時から11時30分、プラクティス2は午後2時30分から4時まで行われ、予選は午後6時30分から開始される予定となった。

    夕方の限られた時間内で予選を終える必要があることから、予選は通常のロードコースで採用されるノックアウト方式で実施される。

    日曜日の決勝については現時点で予定に変更はなく、現地時間正午から放送が開始される。

    トロントから移転した新たなカナダ戦
    マーカムでのレースは、インディカーのカナダ戦にとって大きな転換点となるイベントだ。

    2025年9月3日に正式発表され、1980年代からインディカーを開催してきたトロントのエキシビション・プレイスから、グレーター・トロント・エリアに位置するマーカムへ開催地が移された。

    新設されたマーカム市街地コースは全12コーナー、全長2.19マイル(約3.52km)のテンポラリーサーキット。短いストレートとハードブレーキングを要求されるテクニカルセクションを組み合わせ、両側にガレージを配置するダブルサイド式のピットレーンも特徴となっている。

    期待を集めていた初開催イベントは、コース建設の遅延という予想外の問題で幕を開けた。プロモーターは安全設備を含む残りの作業を急いでおり、インディカーは土曜日のプラクティス1までにコースを安全な競技状態へ仕上げることを目指している。

  • インディカー新時代へ 新型IR-28が初走行 ロッシ「まるでクリスマスの朝」

    インディカー新時代へ 新型IR-28が初走行 ロッシ「まるでクリスマスの朝」

    2016年のインディアナポリス500ウイナーであるアレクサンダー・ロッシが、2028年シーズンからNTTインディカー・シリーズに導入される新型シャシー『ダラーラ IR-28』の初回バリデーションテストを担当した。

    テストはインディアナポリス・モーター・スピードウェイのロードコースで実施され、新世代マシン開発に向けた重要な第一歩となった。

    新型IR-28が初めてサーキットへ
    2028年から投入されるダラーラIR-28は、現行シャシーに代わる次世代マシンとして開発が進められている。

    ロッシは2.439マイル(約3.925km)、全14コーナーのロードコースで新型マシンを走らせ、開発プログラムのスタートを切った。時折路面が濡れる難しいコンディションだったものの、予定していたテスト項目はほぼ消化できたという。

    ロッシは今回のテストについて、「これまで新型車両の立ち上げには何度か関わってきたけれど、これほどスムーズだったことはない」と振り返った。

    「これは関係者全員のおかげだ。ドライバー、ファン、チーム、スポンサー、みんながずっとこの瞬間を待っていた。そしてついにその日が来た」

    「まるでクリスマスの朝のような気分だった」

    センサー交換だけで終えた順調な初日
    ロッシによれば、悪天候の影響で十分な比較評価はできなかったものの、新型シャシーとしては理想的なスタートだったという。

    「コンディションの影響で完全な比較評価は難しかったけれど、今日のような初日のテストで期待できることはすべて達成できた」

    「完全な新型車なのに、実際に起きた問題はセンサーを1つ交換しただけだった。これはダラーラ、インディカー、そして開発に携わった全員の素晴らしい仕事を示している」

    さらに、「このクルマにはまだ引き出せていない素晴らしいポテンシャルがたくさんある。本当に素晴らしいスタートだったし、運転していて純粋に楽しかった」と高く評価した。

    インディカー IR-28

    「写真以上に迫力がある」新型マシンを絶賛
    ロッシは新型IR-28のデザインにも強い印象を受けたと語る。

    「見た目は期待していたものをすべて満たしている。初めて実車を見たときは本当に驚いた。写真では伝わらない迫力がある」

    「とてもアグレッシブなデザインだし、新しいシャシー、新しい空力、新しい電子制御、そして共通ダンパーパッケージを採用しているにもかかわらず、ベースセットアップの段階から非常に扱いやすかった。もちろん、まだ改善の余地はたくさんあるけれど、とても良い出発点になった」

    インディカーの未来を担う第一歩
    今回のテストは、インディアナポリス・モーター・スピードウェイというロッシにとって特別な場所で行われたこともあり、本人にとって大きな意味を持つものとなった。

    「インディカーの次の時代のスタートに関われること、そしてそれをIMSという自分にとってもシリーズ全体にとっても特別な場所で経験できたことは本当に素晴らしい」

    「この選手権の歴史と未来のほんの一部でも担えることは大きな名誉だ。すべての時間を心から楽しむことができた」

    なお、翌3日には4度のシリーズチャンピオンであり、2025年インディアナポリス500優勝者のアレックス・パロウがIR-28のテストを担当する予定となっている。

    新型IR-28は、2028年シーズンからインディカーに投入される次世代シャシーとして、今後も複数のドライバーによる開発テストを重ねながら完成度を高めていく見通しだ。

  • ホンダ新V6ハイブリッド搭載 インディカーが2028年新型『IR-28』発表

    ホンダ新V6ハイブリッド搭載 インディカーが2028年新型『IR-28』発表

    インディカーは2028年シーズンから導入する次世代マシン『IR-28』を正式発表した。ダラーラが新設計したシャシーに、ホンダとシボレーが開発する2.4リッターV6ツインターボ・ハイブリッドパワーユニットを搭載し、現行車より軽量化と高性能化を実現。より速いラップタイムと接近戦を可能にするほか、安全性も大幅に向上させる。

    IR-28は2028年シーズン開幕戦で実戦デビューする予定で、今週から本格的なテストプログラムが始まる。

    インディカーは「速さ」「レースの面白さ」「安全性」のすべてを引き上げる新世代マシンとして位置付けている。

    約45kg軽量化で接近戦を強化 新設計シャシーを採用
    IR-28は車体をゼロから設計し直した完全新型シャシーとなる。現行車より約100ポンド(約45kg)軽量化され、パワーウエイトレシオを改善。これによりドライバーはより積極的に攻めることができ、ホイール・トゥ・ホイールのバトル増加が期待されている。

    空力面では前後ウイングを全面刷新。初めて車両全体の空力を追い越し性能向上を目的に設計し、前走車に接近した際の乱気流を低減した。コーナーでも前車に追従しやすくなり、オーバーテイクの機会が増える設計となっている。

    インディアナポリス・モーター・スピードウェイ向けには、より空力的に安定した専用フロントウイングも投入される。

    また、エアロスクリーンも新設計され、軽量化と空力性能向上を両立。戦闘機を思わせるシャープなデザインとなり、安全性とスタイリングの両面を進化させた。

    サスペンションには新たに「Custom AXIS Inertance Control Suspension System」を採用。電子制御式のアンチロールバー調整機構も導入され、ドライバーは走行中により細かなセッティング変更が可能になる。さらにコクピット内のダイヤルやレバーを削減することで安全性も高めている。

    インディカー ホンダ

    ホンダ新2.4リッターV6ハイブリッドを搭載
    IR-28にはホンダとシボレーが供給する新世代2.4リッターV6ツインターボエンジンを搭載する。最高出力は最大760馬力に達し、現行エンジンよりトルク、出力ともに向上する。

    ホンダ・レーシング・コーポレーションUSA(HRC US)のデビッド・ソルターズ社長は、新世代マシンへの期待を語った。

    「30年以上にわたりインディカーと歩んできたホンダにとって、新しいアメリカ製HRC V6ハイブリッドとともにIR-28時代を迎えられることを非常に楽しみにしています」

    「インディカーは世界最高レベルのレースを展開しており、この新しいレギュレーションによって、その魅力はさらに高まります。軽量なマシン、より高性能なハイブリッドパワートレイン、さらに安全なシャシー、そして新たな空力開発という挑戦がホンダの技術者とチームを待っています」

    「これらすべての進化がインディカーを新たな時代へ導くでしょう。ホンダは今年表明した長期参戦契約のもと、その未来の一員であることを誇りに思います。IR-28がサーキットでファンを魅了する日を待ちきれません」

    ハイブリッドシステムも全面刷新される。英国Helix製モーターとBOLD Technology製リチウムイオンバッテリーを採用し、エネルギー容量は現行スーパーキャパシター方式の約14倍へ拡大。約20ポンド(約9kg)の軽量化も実現し、ドライバーはハイブリッド出力をより自由なタイミングで使用できるようになる。

    さらにトランスミッションはXtrac製の新設計となり、現行より約25ポンド(約11kg)の軽量化を果たしている。

    インディカー IR-28

    安全性も大幅向上 FIA基準を上回る設計
    IR-28はスピード向上だけでなく、安全性能も過去最高レベルを目指して設計された。

    コクピットは大型化され、より幅広い体格のドライバーに対応。冷却性能も改善され、ドライバーの快適性を高めている。

    側面衝突対策では新しいサイドストラクチャーを採用し、クラッシュ時のエネルギー吸収能力を向上。また、ノーズアップやスピン時でも車体が浮き上がりにくい構造となり、事故時の安定性も改善された。

    インディカーはIR-28について、シリーズ独自基準だけでなくFIA基準も含め、より厳しい方の安全基準を満たすよう開発したとしている。

    2028年から始まるIR-28時代では、ホンダとシボレーによる新世代パワーユニットと最新シャシーの組み合わせによって、さらなる高速化と接近戦、そして安全性向上が実現することになる。初期テストはロードコース、オーバルを含む複数サーキットで実施され、2028年シーズン開幕へ向けた開発が本格化していく。

  • ミック・シューマッハ 2027年もインディカー継続へ「残留の可能性は高い」

    ミック・シューマッハ 2027年もインディカー継続へ「残留の可能性は高い」

    ミック・シューマッハが、2027年もインディカー・シリーズで戦う可能性は「非常に高い」と語り、来季の去就について前向きな見通しを示した。

    レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング(RLL)でインディカー初年度を戦うシューマッハは、ナッシュビル戦で自身12戦目にして初のトップ10フィニッシュとなる8位を獲得。シーズン最高成績を収めたことで、2027年のシート確保へ向けた追い風となりそうだ。

    ナッシュビルで初トップ10 来季続投にも自信
    シューマッハを巡っては、スポンサー支援により2027年もインディカー参戦を継続できるとの報道が浮上している。一方で、RLLが保有する3台目のチャーターをドレイヤー&ラインボールド・レーシングへ売却する可能性も報じられており、チーム残留は不透明な状況だ。

    現在のRLLはグラハム・レイホール、ルイス・フォスター、ミック・シューマッハの3人体制。レイホールはチームの中心的存在であり、フォスターも複数年契約を結んでいるため、シューマッハの去就が注目されている。

    しかし、ナッシュビルでの好結果について問われたシューマッハは、自信をのぞかせた。

    「今年を通して速さはずっと示せていたと思う」

    「僕たちがどんな力を持っているかはみんな分かっているし、この結果で、それを継続して実現できることを証明できたと思う」

    「来年もここで走っている可能性はかなり高いと思っている」

    「トップ10の速さは最初からあった」
    シューマッハは16番手からスタートし、レースでは一時6番手まで浮上。終盤は堅実な走りで8位を守り切った。

    本人は今回の結果を「驚きではない」と語る。

    「トップ10で走れるだけのペースは最初からあった」

    「それを実際に結果として示せたのは大きな成果だけど、僕自身はずっと可能だと信じていた」

    「突然速くなったわけでも、運が良かったわけでもない」

    「本当に堅実なレースができた。これくらいの結果は僕たちなら期待できるし、もっと上も狙えたと思う」

    「ハイラインを使う場面では少し慎重になった。多くのドライバーが外側でタイヤカスに乗って膨らんでいるのを見ていたし、僕自身も同じような場面があった」

    「だから完走して、取るべきポイントを確実に持ち帰ることを優先した」

    「堅実な結果だけど、まだもっと上を狙えたと思っている」

    ミック・シューマッハ インディカー

    元インディ500王者も称賛「ベテランのようなレースだった」
    今季からRLLでドライバーコーチを務める元インディ500ウイナーのライアン・ブリスコーも、シューマッハの走りを高く評価した。

    「本当に素晴らしいレースだった。今日は誰にとっても難しいコンディションで、路面は非常に滑りやすく、タイヤカスの影響も大きかった」

    「私はタイヤカスの状況や、どのラインが走りやすいかについて少し助言しただけだ」

    「チーム全員が今週末は素晴らしい仕事をした」

    「ミックは週末を通して非常に自信を持っていたし、予選も良かった。そして今日は本当にベテランのようなレース運びだった」

    「ピットストップも完璧だった。この結果は彼にとって本当に必要だった。厳しいシーズンが続き、いくつかチャンスも逃してきたからね」

    「ポイント面でも自信の面でも大きな意味がある。本当に彼とチーム全員を誇りに思う」

    ナッシュビルはシューマッハにとってインディカーで4回目のオーバルレースだった。これまでフェニックス18位、インディアナポリス18位、ゲートウェイ16位と苦戦が続いていたが、今回の8位入賞で着実な成長を印象づけた。ランキングでも最下位を脱出し、残るミルウォーキー2連戦へ弾みをつける結果となった。

  • 太田格之進 2028年にインディカー挑戦の可能性も「まずはアメリカで経験を積む」

    太田格之進 2028年にインディカー挑戦の可能性も「まずはアメリカで経験を積む」

    スーパーフォーミュラでランキング首位を走る太田格之進は、将来的なインディカー・シリーズへのフル参戦について、2027年の実現は容易ではないとの見方を示した。一方で、2028年にはより大きなチャンスがあるとの認識を明かしている。

    2026年のインディ500ウィナーであるフェリックス・ローゼンクヴィストが2027年からマクラーレンへ移籍することで、ホンダ系チームのメイヤー・シャンク・レーシング(MSR)にはシートが空く見込みとなっている。

    しかし、太田は現時点でそのチャンスに飛びつける状況ではないと冷静に受け止めている。

    しかし、太田は現時点でそのチャンスに飛びつける状況ではないと冷静に受け止めている。

    「簡単ではないと思います」と太田はJapan Racing Insiderに語った。

    「インディカーにフル参戦する前に、アメリカのもっと多くのサーキットを経験する必要があります。これまで走ったのはミッドオハイオでのテストだけなので、次のテストの機会を探しています。一歩ずつ進んでいきたいです」

    太田は2025年末にミッドオハイオでMSRのインディカーをテストしており、その際には初走行ながら好印象を残したと評価されている。

    一方で、2028年については「間違いなくチャンスは大きくなる」と前向きな見通しを示した。

    その背景には、MSRがホンダから割り当てられる新たなチャーターを活用し、3台体制へ拡大する計画があるためだ。ただし太田は、現時点で具体的な参戦計画が決まっているわけではないと強調している。

    現在スーパーフォーミュラのタイトル争いをリードする太田にとって、まずは国内で結果を残しながらアメリカでの走行経験を積み重ねることが、インディカー挑戦への最短ルートになりそうだ。

  • トランプ大統領 ホワイトハウスでインディカー首都開催をPR「歴史的なイベント」

    トランプ大統領 ホワイトハウスでインディカー首都開催をPR「歴史的なイベント」

    トランプ大統領がホワイトハウスで、8月にワシントンD.C.で開催されるインディカー「フリーダム250グランプリ」のPRイベントを開催した。

    アレックス・パロウやフェリックス・ローゼンクヴィストら現役ドライバーに加え、ロジャー・ペンスキーらシリーズ関係者も出席し、アメリカ建国250周年記念事業の目玉イベントとしてレースの成功をアピールした。

    トランプ大統領「世界で最も忘れられないレースになる」
    ホワイトハウスで行われた「Freedom 250 Grand Prix Showcase」は、大会開幕まで残り41日となるタイミングで実施された。

    トランプ大統領は、建国250周年記念事業の一環として開催される今回のレースについて、世界的なイベントになるとの期待を語った。

    「モータースポーツだけでなく、あらゆるスポーツ界でも最も素晴らしい人々とここに集まることができてうれしい」

    「フリーダム250グランプリへのカウントダウンが始まっている。このレースは今までにないものになる。世界で最も忘れられないレースイベントの一つになるだろう」

    さらに、市街地で時速190マイル(約306km)を超える速度で走行することにも触れた。

    「8月22日と23日、この首都で前例のないイベントが開催される。アメリカの愛国心、圧倒的なパワー、そして技術力を示す素晴らしい舞台になる」

    「ペンシルベニア通りでは190マイル以上、さらにそれ以上の速度でマシンが走ることになる。本来そのために造られた道路ではないが、本当に特別な光景になるだろう」

    「ナショナル・モールの周囲をあの速度で走る姿を見ることになる。普段なら逮捕されるような速度かもしれないが、今回は歴史的なイベントになる」

    トランプ大統領 インディカー

    パロウら現役ドライバーも出席
    イベントには、現インディカー王者で4度のシリーズチャンピオンであるアレックス・パロウ、2026年インディ500ウイナーのフェリックス・ローゼンクヴィスト、デビッド・マルーカスが出席した。

    また、インディカーシリーズおよびインディアナポリス・モーター・スピードウェイを所有するロジャー・ペンスキー、ペンスキー・コーポレーションのバド・デンカー社長、FOX Sportsのエリック・シャンクスCEO、ゼネラルモーターズのマーク・ロイス社長らも顔をそろえた。

    イベント終盤にはマルーカスがインディカーを運転して登場し、タイヤスモークを披露した後、ライブピットストップデモンストレーションも実施された。

    ロジャー・ペンスキー「インディ500に並ぶ存在になる」
    ロジャー・ペンスキーは、イベントへの反響の大きさを明かした。

    「世界で最も重要なオフィスからグリーンフラッグ、そしてチェッカーフラッグをいただき、このイベントを開催できることを光栄に思う」

    「すでに25万人以上が来場登録しており、両日とも各10万人を受け入れる予定だ。しかも入場は無料だ。本当に名誉なことだ」

    さらに、この大会はインディ500に匹敵する存在へ成長するとの見通しを示した。

    「このイベントは、技術力、スピード、パートナーシップ、そしてドライバーたちを世界に示す絶好の機会だ」

    「インディ500は象徴的なレースだが、この大会も我々にとってはそれに肩を並べる存在になると考えている」

    わずか数日で計画が動き出した舞台裏
    大会実行委員長も務めるバド・デンカーは、このプロジェクトが驚くほど短期間で進んだことを明かした。

    「この構想が市街地レースへと変わってから24時間以内に、大統領令の草案が私のもとへ届いた。そして4日後には、このホワイトハウスで署名することになった」

    さらにFOX Sportsのエリック・シャンクスCEOとともにこの構想を立ち上げた経緯も説明した。

    「このビジョンを首都で実現しようというアイデアは、エリック・シャンクスと私が考えたものだ。41日後には、世界最高のドライバーたちが、この場所でしか手に入らない特別なトロフィーを懸けて戦うことになる。それはアメリカという国を祝うトロフィーだ」

    今回のホワイトハウスでのイベントは、単なるレースのPRにとどまらず、建国250周年記念事業とモータースポーツを結びつける国家的プロジェクトとして位置付けられている。トランプ大統領自らが全面的な支援姿勢を示したことで、ワシントンD.C.初開催となるインディカーは、スポーツイベントの枠を超えた歴史的な祭典として世界的な注目を集めそうだ。

  • ロマン・グロージャンの冗談が対立に発展 インディカーで“殴り合い寸前”騒動

    ロマン・グロージャンの冗談が対立に発展 インディカーで“殴り合い寸前”騒動

    ロマン・グロージャンとマーカス・アームストロングが、インディカーのソンシオ・グランプリ後に緊張したやり取りを繰り広げた。

    発端となったのは、レース中の接触をめぐるグロージャンの接近だったが、後に本人は「殴りたかった」という冗談が文脈を外れて受け取られたと説明している。

    グロージャンがレース後にアームストロングへ接近
    ロマン・グロージャンとマーカス・アームストロングは、インディ500の第110回大会を前にインディアナポリス・モーター・スピードウェイのロードコースで開催されたインディカーのソンシオ・グランプリで、レース中のインシデントをめぐって口論になった。

    フランス系スイス人のグロージャンは、予選11番手からスタートしたものの、決勝ではロード上で最後尾となる21位でフィニッシュした。

    デイル・コイン・レーシングのグロージャンは、後方から追い上げ、グロージャンがスタートした11番手まで順位を上げたニュージーランド人ドライバー、アームストロングに不満を抱いていたようだ。

    グロージャンがアームストロングと話そうとする様子を捉えた映像では、メイヤー・シャンクのチームメンバーが、自チームのドライバーに近づこうとする10度の表彰台経験者を制止しようとしている。

    アームストロング「彼は殴り合いをしたがっていた」
    その後、アームストロングはインディカーに対し、グロージャンはコース上での一件のあと「ちょっと殴り合いをしたがっていた」と語った。

    「分からないけど、彼は実際、ちょっと殴り合いをしたがっていたんだ。UFCとかMMAみたいな感じで、僕はそういうものには慣れていない」

    「でも、まあいい。僕の後ろには350ポンドの給油担当がいたからね。だからロマンにはフェアプレーだ。彼がその人を背後にして僕を攻撃しようとしたなら、かなり度胸がある」

    それに驚いたかと問われると、アームストロングはこう答えた。

    「無線で『ピットレーン乱闘の合図だ』と言いそうになった」

    「実際、僕たちはいつも話しているんだ。ピットレーンで乱闘が起きたらどうなるかって。僕たちはどれくらいやれるのか。かなりうまくやれると思う」

    グロージャンは「冗談が誤解された」と説明
    この対立映像をSNSに投稿したモータースポーツ記者のマーシャル・プルエットはその後、グロージャン本人から連絡があったことを明かした。

    プルエットによれば、グロージャンはアームストロングと単に話をしようとしていただけで、「殴りたい」という趣旨の発言は冗談だったと説明したという。

    グロージャンは、その冗談が文脈を外れて受け取られたことで誤解が生じたと語った。

    レース中の接触をきっかけにした感情的なやり取りは、ピットレーンでの物理的な衝突には至らなかったものの、グロージャンの発言とアームストロングの反応によって、インディカーの週末に思わぬ緊張感を生む出来事となった。

  • クリスチャン・ルンガー インディカーで3年ぶり勝利「長い待ち時間だった」

    クリスチャン・ルンガー インディカーで3年ぶり勝利「長い待ち時間だった」

    クリスチャン・ルンガーが、インディアナポリス・モーター・スピードウェイのロードコースで行われたソンシオ・グランプリを制し、約3年ぶりとなるNTTインディカー・シリーズ通算2勝目を挙げた。

    アローマクラーレンの7号車シボレーを駆るルンガーは、終盤68周目にデビッド・マルーカスを攻略。その後は差を広げ、4.6713秒差で勝利した。2023年7月16日のホンダ・インディ・トロント以来となる勝利で、47戦に及ぶ未勝利に終止符を打った。

    ルンガーが47戦ぶり勝利 マクラーレン勢として通算3人目
    ルンガーは4番手からスタートし、荒れた展開と戦略が交錯するレースを冷静に乗り切った。最後のピットストップをマルーカスより1周早い65周目に済ませると、68周目にターン3からターン4にかけて並びかけ、ターン5〜6のシケインでわずかな隙間を突いて首位に立った。

    「とても満足している」とルンガーは語った。

    「正直、今日は本当に期待していなかった。望んではいたけどね。この勝利までは長い待ち時間だった。特にこの場所ではそうだ。ここで僕がずっと速かったことは分かっているだろうし、それでも何度も何度も失望が続いてきた。そして今、僕たちはここにいる。行こう!」

    「やった。行こう。5月のいいスタートだ」

    この勝利により、ルンガーはジョニー・ラザフォード、パト・オワードに続く、インディカーで勝利した3人目のマクラーレンドライバーとなった。

    マルーカスは初優勝目前で2位「勝利に一歩近づいた」
    デビッド・マルーカスはチーム・ペンスキーの12号車シボレーで2位に入り、キャリア初優勝には届かなかったものの、力強いレースを見せた。マルーカスはレース最多の27周をリードし、ルンガーより4周多くトップを走った。

    「中盤のスティントではとても強かった。でも終盤に向けて、ウイングの調整で間違った判断をしたのかもしれない」とマルーカスは語った。

    「そこからは崩れていった。僕は生き残るためにできることをすべてやっていたし、後ろからラハールが迫ってきていた」

    「それでも、素晴らしい結果だ。この週末に入る時点では、僕たちにとって苦しいものになると分かっていた。予選でファイアストン・ファスト6に残ることすら難しいと思っていたのに、今は2位で表彰台にいる。あの勝利に一歩近づいた」

    序盤の多重事故と戦略分岐でパロウの独走構図が崩れる
    ポールシッターのアレックス・パロウはスタートで首位を守り、IMSロードコースでの4連勝を目指した。しかし、後方ではターン1〜2に向けて25台の隊列が絞られる中、パト・オワード、スコット・ディクソン、フェリックス・ローゼンクヴィスト、カイオ・コレットが絡む連鎖事故が発生。これが最初のフルコースコーションとなった。

    この混乱でマルーカスは5番手から2番手に浮上。多くのチームは3周目にピットが開くと、早くもタイヤと燃料を入れる別戦略へ動いた。

    一方、パロウはステイアウトし、リードを広げていった。カイル・カークウッドも7周目にマルーカスを抜いて2番手に上がり、ポイントランキング上位2人による優勝争いが見え始めた。

    だが22周目、アレクサンダー・ロッシの20号車シボレーがメカニカルトラブルでホームストレートのピットウォール付近に停止。ここで流れが一変した。パロウとカークウッドはトップ2の位置からピットに入らざるを得ず、25周目のピット後にはそれぞれ19番手、20番手まで後退した。

    パロウは5位止まりもランキング首位を拡大
    28周目のリスタートでは、ターン13でローゼンクヴィスト、オワード、スティング・レイ・ロブ、キフィン・シンプソンが絡む再びの連鎖事故が発生。パロウとカークウッドはこれをかわしたものの、勝利争いへの復帰は難しくなった。

    さらにカークウッドは39周目のピット作業で右フロントの交換に時間を要し、15.2秒のストップとなって優勝争いから脱落。パロウは同じ周に7.2秒でピットを終え、前方へ戻る動きを続けたが、最終的には5位が限界だった。勝者ルンガーとの差は14.3630秒だった。

    パロウの今季2連勝は止まったが、ランキングではカークウッドとの差を27ポイントに広げた。カークウッドは9位でフィニッシュした。

    グラハム・ラハールは15号車ホンダで3位に入り、今季自己最高タイの結果を記録。ジョセフ・ニューガーデンは2号車シボレーで4位に入り、ペンスキーはトップ4に2台を送り込んだ。

    ルンガーは次戦、5月24日に行われる第110回インディアナポリス500で、2025年のパロウに続くソンシオ・グランプリとインディ500の“ダブル”を狙う。伝統の2.5マイル・オーバルでのプラクティスは5月12日に始まる。

  • ミック・シューマッハ インディカー初戦は1周目接触で無念のリタイア

    ミック・シューマッハ インディカー初戦は1周目接触で無念のリタイア

    ミック・シューマッハ(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、インディカー初参戦となった2026年シーズン開幕戦セントピーターズバーグで、オープニングラップの接触事故により早々にリタイアを喫した。

    新たなキャリアの一歩として挑んだデビュー戦は、わずか数コーナーで幕を閉じる厳しい結果となった。

    シューマッハは今季、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングと契約し、インディカーへ本格参戦。開幕ラウンドはフロリダ州セントピーターズバーグ市街地コースで行われ、ポールポジションはスコット・マクラフリンが獲得した。

    予選で21番手となったシューマッハは、決勝でポジションを上げることを目指してスタートを切った。しかし、その挑戦は開始直後に暗転する。

    1周目のブレーキングゾーンでスティング・レイ・ロブ(ユンコス・ホリンジャー・レーシング)がブレーキを遅らせ、サンティーノ・フェルッチに接触。フェルッチの左側を走行していたシューマッハは回避するスペースがなく、フェルッチのマシン後部に接触した。

    この多重接触により、シューマッハとフェルッチはその場でレースを終えることとなった。一方で、発端となったロブは走行を続けた。

    デビュー戦はわずか4コーナーで終了する厳しい結果となったが、新天地での挑戦はまだ始まったばかりだ。次戦での巻き返しが注目される。