カテゴリー: ラファエル・カマラ

  • ハースF1 2027年ドライバー決定へ最終評価 カマラ有力もドゥーハンをテスト

    ハースF1 2027年ドライバー決定へ最終評価 カマラ有力もドゥーハンをテスト

    ハースF1チームが、2027年のドライバーラインナップ決定に向けて最終評価の段階に入っている。オリバー・ベアマンの残留が広く予想される一方、チームメイトについてはまだ決定しておらず、今週ヘレスで行われるTPC(旧型車テスト)が重要な判断材料になるという。

    現時点では、FIA F2選手権でタイトルを争うラファエル・カマラが2027年のF1昇格に向けて最も有力な位置にいるとされている。

    しかし、RacingNews365によると、ハースは今週木曜日にジャック・ドゥーハンを走らせ、その評価を終えるまでは最終決定を下さない方針だという。

    ドゥーハンをヘレスで最終評価
    現在、ハースの2つ目のシートにはエステバン・オコンが座っている。オコンはアルピーヌでの在籍を経て昨年ハースに加入したが、2027年の残留はまだ確定していない。

    チームが来季の選択肢を検討するなか、新たな候補として浮上しているのがカマラだ。

    カマラはF2でタイトルを争っており、2027年にルーキーとしてF1へステップアップする候補のなかで、現在最も有力な位置にいるとの見方が出ている。

    ただし、RacingNews365が得た情報によれば、ハースが今週後半にヘレスでTPC(Testing of Previous Cars)を実施するまでは、ドライバーについて最終的な決定が下されることはないという。

    木曜日にはドゥーハンがステアリングを握り、チームは2027年のレースシート候補としてその可能性を評価する。

    ドゥーハンはアルピーヌからF1に参戦し、グランプリ7戦に出場した経験を持つ。しかし、2025年シーズン序盤にフランコ・コラピントと交代する形でレースシートを失った。

    2026年にはハースのリザーブドライバーに就任し、F1グリッドへの復帰を目指しながらチームで活動を続けている。

    カマラ有力もフェラーリ育成2人体制が焦点
    現状ではカマラがドゥーハンを含む候補者のなかで一歩リードしているとみられている。ただし、カマラを起用した場合、ハースはベアマンとカマラというフェラーリのジュニアドライバー2人をレギュラーとして走らせることになる。

    RacingNews365は、カマラの起用には一定の資金的な支援も伴う一方、2人ともフェラーリが将来について最終的な主導権を持つドライバーとなり、ハースが自前のドライバーをレギュラーとして抱えない体制になることが難しい判断材料になると伝えている。

    ただし、ハースF1チーム代表の小松礼雄はF1スペインGPで、ドライバーがどの育成プログラムに所属しているかは選考において重要ではないと強調している。

    「フェラーリのドライバーが2人でも、トヨタのドライバーが2人でも、マクラーレンのドライバーが2人でも関係ありません。フォルナローリはマクラーレンのドライバーですが、正直なところ、それは重要ではありません。一番速いドライバーを選ぶことがチームにとってベストです」

    小松礼雄(ハースF1チーム)

    小松礼雄「パフォーマンスで選べると思っている」
    小松礼雄は、候補者が持ち込む資金についても、実力が極めて接近している場合に限って判断材料になる可能性があると説明している。

    「例えば1周で0.1秒差というように、本当に、本当に僅差なら、もちろん支援も判断材料にはなります。でも、そうなるとは思っていません。パフォーマンスで選べると思っていますし、まだプログラム全体も終わっていません」

    「我々は本当に速いドライバーを2人そろえたいと思っています。それが、このチームを成長させる一番いい方法だからです」

    小松礼雄が「まだプログラム全体も終わっていない」と語っている点は、今週ヘレスで予定されているドゥーハンのTPCとも符合する。

    ベアマンについては2027年もハースに残留し、3年連続で同チームからF1に参戦することが広く予想されているため、焦点はオコンが現在保持しているもうひとつのシートに絞られつつある。

    平川亮(ハースF1チーム)

    平川亮も候補も可能性は低いとの見方
    もうひとりの選択肢として挙げられているのが、ハースの開発ドライバーを務める平川亮だ。

    平川亮は、ハースとTOYOTA GAZOO Racingの提携の一環として、過去2年間に複数回のF1フリー走行1回目(FP1)に出走してきた。

    マシンやチームの仕事の進め方をすでに理解しているという点では候補のひとりとなるが、パドック関係者の間では、平川亮が2027年のレースシートを獲得する可能性は極めて低いとの見方が出ているという。

    また、小松礼雄の発言では、マクラーレンの育成ドライバーであるレオナルド・フォルナローリも評価対象に含まれていることが明らかになっている。

    ハースは現職のオコンに加え、カマラ、ドゥーハン、フォルナローリ、平川亮らを候補として2027年のラインナップを検討している。

    そのなかでカマラが有力候補とされる状況にあるものの、結論はまだ出ていない。今週木曜日のヘレスでドゥーハンを走らせて評価プログラムを進めたうえで、ハースは速さを最優先に2027年のF1ドライバーラインナップを決定することになる。

  • ラファエル・カマラ ハースF1テストでベアマン超え「唯一の障壁はトヨタ」

    ラファエル・カマラ ハースF1テストでベアマン超え「唯一の障壁はトヨタ」

    ラファエル・カマラが、2027年のF1シート獲得に向けて大きく前進している。ハースがポルティマオで実施したTPC(旧型車テスト)で、現役ドライバーのオリバー・ベアマンが設定した基準タイムを上回ったという。

    フェラーリ・ドライバー・アカデミーに所属する21歳のカマラは、8月末にポルトガルのアルガルベ・インターナショナル・サーキットで行われたハースの3日間のテストに参加。レオナルド・フォルナローリ、平川亮とともに評価を受け、ベアマンが比較対象として走行した。

    ベアマンを上回ったカマラ
    ブラジル人F1ジャーナリストのジュリアン・セラソリによると、カマラは単にベアマンのペースに迫っただけではなく、最終的にそのタイムを上回ったという。

    「ラファ・カマラはハースのテストでベアマンのペースに並んだだけではありません。実際にベアマンより速かったんです」

    セラソリは自身のポッドキャスト『In the F1 Paddock with Ju Cerasoli』でそう説明した。

    「私が聞いた表現をそのまま使うと、『まるでもう1段ギアを持っているようだった』ということでした。テストにはさまざまな項目がありましたが、そのすべてで非常に良かったそうです」

    テスト終盤には、各ドライバーがほぼ同じ条件で3周のアタックを行う比較プログラムが組まれたという。

    「最後に各ドライバーが3周の速いラップを走りました。基本的には同じ条件です。そのとき、ラファはベアマンより速かったんです。ベアマンは基準を作るためにこのテストに参加していました」

    カマラのパフォーマンスについては、ブラジルのgeもベアマンが記録した基準タイムを上回ったと報道。さらにフォルナローリに約0.2秒、平川に0.3秒以上の差をつけたと伝えられている。

    今回使用されたのは2025年型のVF-25であり、ベアマンにとっては前年のF1シーズンを戦った経験のあるマシンだった。一方、カマラにとってハースでのテストは初めてで、ポルティマオでの走行経験もなかった。

    それでも純粋な速さだけでなく、マシンへの適応力やエンジニアへのフィードバックでも高い評価を得たとされている。

    2027年ハースF1シート争いで急浮上
    ハースは2027年のドライバーラインナップをまだ確定していない。

    オリバー・ベアマンは残留する可能性が高い一方、エステバン・オコンの将来は不透明となっており、そのシートを巡って複数の候補が争っている。

    カマラはその有力候補のひとりだ。現在F2に参戦しており、ランキングでは首位ニコラ・ツォロフと11ポイント差の2位につけている。

    さらにフェラーリ側もカマラのF1昇格を強く後押ししている。

    フェラーリのフレデリック・バスール代表は以前、カマラについて、単なる資金面だけでなく旧型F1マシンを使ったテストなどにも多額の投資を行い、F1昇格に向けた準備を進めていることを明かしている。

    今回のハースでのテスト結果によって、その評価はさらに高まったようだ。

    「シートは彼のもの。ただしリスクはトヨタ」
    しかし、セラソリによれば、カマラが2027年のハースF1シートを獲得するうえで、まだひとつ大きな障壁が残されている。

    それがトヨタだ。

    ハースはフェラーリからパワーユニットやギアボックスなどの供給を受ける一方、トヨタとも技術提携を結んでいる。今回のTPCプログラムを拡大できた背景にも、トヨタとの協力関係がある。

    そのため、すでにベアマンというフェラーリ育成出身のドライバーを起用しているハースが、さらにフェラーリ育成のカマラを加入させることに対して、トヨタ側がどのような判断を下すかがポイントになるという。

    「シートは彼のものです。ただし、リスクはトヨタです」

    セラソリはそう説明した。

    「彼らが『ちょっと待ってくれ。フェラーリのドライバーを2人乗せるのか? 我々のスポンサーシップやパートナーシップについて分かっているのか? それなら見直さなければならない』と言う可能性があります」

    トヨタが支援する平川亮も今回のテストに参加しており、ハースのリザーブドライバーを務めている。

    一方、フォルナローリにはマクラーレンの支援がある。つまり、2027年のシート争いは単純なラップタイムだけでなく、フェラーリ、トヨタ、マクラーレンとハースの関係も絡む複雑な構図となっている。

    ラファエル・カマラ ハースF1チーム トヨタ

    カマラは「できることをすべてやった」
    それでも、カマラ自身がコントロールできる部分については、ほぼ最高の結果を残したとセラソリは評価する。

    「ラファはテストで素晴らしいパフォーマンスを見せましたし、非常に優れたスポンサーのパッケージも持っています。だからハースに対して、自分を可能な限り最高のポジションに置いています。彼にこれ以上できることはありません」

    「パドックで多くの人と話しましたが、彼からシートを奪う可能性があるとすれば、トヨタとフォルナローリを巡る動きです。あのテストの後、彼の評価は非常に、非常に、非常に高くなりました。ただ、状況はより複雑になっています」

    ハースが最終的に純粋なパフォーマンスをどこまで重視し、フェラーリとトヨタという2つの重要なパートナーとの関係をどう整理するのか。

    少なくともポルティマオでカマラは、現役のベアマンを基準とした直接比較で自らの速さを示した。2027年のF1デビューに向け、コース上でできるアピールを終えたカマラにとって、残された最大の不確定要素はハースとトヨタの判断になりそうだ。

  • ラファエル・カマラ ハースF1テストでフォルナローリと平川亮を上回る

    ラファエル・カマラ ハースF1テストでフォルナローリと平川亮を上回る

    ラファエル・カマラが、2027年のF1昇格に向けた重要な一歩を踏み出した。

    ポルトガルのアルガルヴェ・インターナショナル・サーキット(ポルティマオ)で行われたハースの非公開テストで、比較基準となったオリバー・ベアマンのタイムに最も近いパフォーマンスを示し、レオナルド・フォルナローリと平川亮を上回ったとブラジルのGE.globoが報じている。

    2027年のF1シート候補を評価する今回のテストには、21歳のカマラ、同じく21歳のフォルナローリ、32歳の平川亮が参加。ハースは3人に類似したテストプログラムを与えて比較を行ったが、非公開セッションだったため、それぞれのラップタイムは公表されていない。

    GE.globoが入手した情報によると、そのなかでレギュラードライバーのベアマンが記録した基準タイムに最も近づいたのがカマラだった。その結果、フォルナローリと平川亮を上回る評価につながったという。

    具体的なタイムや差は明らかになっていないものの、2027年のレギュラーシート獲得を目指すカマラにとって重要な結果となった。

    VF-25で3人を比較 カマラがベアマンの基準に最接近
    今回ハースが使用したのは、2025年F1シーズンを戦ったVF-25だった。現行規則で認められている旧型車テスト、TPC(Testing of Previous Cars)の一環として実施され、3人は類似したプログラムをこなした。

    カマラがハースのF1マシンをドライブするのは今回が初めてだった。しかし、F1マシンでの走行自体が初めてだったわけではない。

    フェラーリ・ドライバー・アカデミーに所属するカマラは、これまでハンガロリンク、バルセロナ、ムジェロでフェラーリのF1マシンをドライブしている。

    さらに今回のハースのテスト直前にもフェラーリがカマラの準備を支援した。8月26日(水)にはムジェロで2025年型SF-25を走らせ、その後ポルティマオへ移動してハースの評価に臨んだ。

    GE.globoによると、カマラはそれまでに行ったフェラーリでのテストでも好印象を残しており、高い評価を得た状態で今回のハースのテストに参加した。

    F2王者フォルナローリと経験豊富な平川亮も参加
    フォルナローリは2025年のFIA F2チャンピオンで、現在はマクラーレンのリザーブドライバーを務めている。

    フォルナローリは6月にスペインのヘレスでハースのTPCに参加しており、今回がチームで初めての走行ではなかった。また、数週間前には今回と同じポルティマオで2025年型マクラーレンもドライブしている。

    一方、平川亮は3人のなかでは最も豊富な経験を持つ。ル・マン24時間レースでの優勝をキャリアに持ち、日本のスーパーフォーミュラでは2020年にランキング2位を獲得している。

    F1でも複数のチームでリザーブドライバーを経験してきた。平川亮は昨年、ハースのリザーブドライバーとして契約。それ以前にはマクラーレンのドライバー・デベロップメント・プログラムに所属し、同チームのリザーブドライバーを務めたほか、アルピーヌでもリザーブを担当した。

    つまりカマラにとって今回のテストは、F2タイトルを獲得し、すでにハースとマクラーレンのF1マシンを経験しているフォルナローリ、そしてル・マン24時間レース優勝を含む豊富な実績と複数のF1チームでのリザーブ経験を持つ平川亮との比較でもあった。

    そうしたなか、GE.globoが入手した情報では、カマラが3人のうちベアマンの基準タイムに最も近いパフォーマンスを示した。

    カマラとフォルナローリが2027年シートの有力候補
    ただし、ハースのドライバー評価は今回で終了ではない。

    元アルピーヌF1ドライバーのジャック・ドゥーハンも翌週、スペインのヘレスでVF-25をテストする予定となっている。

    それでもGE.globoは、現時点で2027年のレギュラーシートを獲得する有力候補はカマラとフォルナローリの2人だとしている。

    空く可能性があるとされているのは、現在エステバン・オコンが座っているシートだ。

    GE.globoは以前から、オコンのパフォーマンスにハースが満足しておらず、現在のシートが近く空く可能性があると報じている。

    ベアマンは引き続きチームの中心となる見込みであり、カマラがシートを獲得すれば、ハースはフェラーリ・ドライバー・アカデミー出身の若手2人を並べることになる。

    ラファエル・カマラ

    フェラーリとの契約交渉もカマラの追い風
    カマラには、純粋なドライビングパフォーマンスとは別の強力な追い風もある。

    カマラは2021年、まだカートで戦っていた時期にフェラーリ・ドライバー・アカデミーに加入した。一方、ハースはフェラーリと緊密な技術提携関係にあり、パワーユニットだけでなく、ギアボックスやリアサスペンションなど、FIAの技術規則で認められる範囲のコンポーネントをフェラーリから購入している。

    両者の現在の供給契約は2027年末で満了する。

    GE.globoによると、ハースはこの契約をより有利な条件で更新することを目指しており、フェラーリ側もカマラを2027年のレギュラードライバーとして起用することと関連して、前向きな姿勢を示しているという。

    カマラとの契約が成立すれば、ハースはフェラーリから購入するコンポーネントについて、値引きを含む経済的な恩恵を得られる可能性がある。

    フェラーリにとっても、自ら育成してきたカマラをF1に昇格させ、ベアマンと同様にハースで実戦経験を積ませられるメリットがある。フェラーリとハース双方の利害が一致する構図となっている。

    ハースを逃した場合はフェラーリのリザーブへ
    一方、カマラには2027年にハースのシートを獲得できなかった場合の「プランB」も用意されている。

    GE.globoによると、ハースとの契約が実現しなかった場合、カマラは2027年シーズンにフェラーリのリザーブドライバーを務める見込みだという。

    さらにカマラ自身は、2026年中にフェラーリからF1公式セッションのフリー走行に出走する予定であることも明らかにしている。

    現在カマラはF2で145ポイントを獲得してランキング3位。首位のニコラ・ツォロフが167ポイント、2位のガブリエレ・ミニが147ポイントとなっており、残り5大会でタイトル争いを続けている。

    F2での結果に加え、フェラーリでのF1テスト、そして今回のハースでの直接比較と、カマラのF1昇格に向けた評価材料は着実に積み上がっている。

    特に今回、ラップタイムそのものは非公開ながら、F2王者のフォルナローリと、ル・マン24時間レース優勝や複数のF1チームでのリザーブ経験を持つ平川亮を上回り、ベアマンの基準タイムに最も近づいたというGE.globoの情報は大きい。フェラーリとの技術提携を巡る事情も含め、カマラは2027年のハースF1シート獲得に向けて有力な位置につけている。

  • フェラーリF1 カマラの2027年ハース加入を猛プッシュ「全面的に支援」

    フェラーリF1 カマラの2027年ハース加入を猛プッシュ「全面的に支援」

    フェラーリは、育成ドライバーのラファエル・カマラを2027年にF1へ昇格させるべく、ハースへの加入を強力に後押ししている。チーム代表のフレデリック・バスールは、金銭的な支援だけでなく、旧型F1マシンを使用したTPC(Testing of Previous Cars)にも多額の投資を行っていることを明かした。

    カマラがハースのシートを獲得すれば、すでにフェラーリ育成出身のオリバー・ベアマンが所属していることから、ハースとフェラーリの関係はさらに深まることになる。

    2027年のシートを巡ってはマクラーレンがレオナルド・フォルナローリを強力に推しているとも報じられており、若手有望株を巡る両陣営の争いにも注目が集まっている。

    フェラーリがカマラの2027年F1昇格を全面支援
    現在、フェラーリはハースにパワーユニットを供給しており、両チームは長年にわたって緊密な関係を築いている。

    この提携は、フェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)の若手にF1参戦の機会を与えるという面でも重要な役割を果たしてきた。現在ハースからF1に参戦しているベアマンは、その代表的な例である。

    そしてフェラーリは今、カマラについても同じ道を歩ませようとしている。

    ブラジルメディア『UOL』のジュリアン・セラソーリに対し、バスールはフェラーリがカマラの2027年F1昇格に向けて非常に大きな支援を行っていることを明らかにした。

    「我々はラファエルを全面的に支援している。単に金銭的な支援だけではない」

    「もちろん金銭面でも支援しているが、今年は旧型マシンを使ったトレーニングにも多額の投資をしてきた」

    「そのコストは金銭的な支援よりもはるかに大きい。来週のテスト、そして来シーズンに向けて、彼を可能な限り最高の状態に準備するためだ」

    さらにバスールは、パートナーであるハースがカマラをF1へ昇格させる方法を模索するとの見通しを示した。

    「パートナーであるハースは、来年彼をF1に送り込むための最善の方法を見つけようとしてくれるだろう」

    フェラーリのチーム代表がここまで具体的に支援内容を明かしたうえでハースに言及したことからも、カマラの2027年F1昇格を強く後押ししていることがうかがえる。

    金銭支援以上のコストをTPCに投入
    バスールが強調したのは、フェラーリによるカマラへの支援が単なる資金提供にとどまらないという点だ。

    フェラーリは2026年、カマラに旧型F1マシンを走らせるTPCの機会を与え、F1マシンへの適応を進めている。バスールによれば、このプログラムに要するコストはカマラへの直接的な金銭支援を「はるかに」上回るという。

    つまりフェラーリは、カマラを育成ドライバーとして抱えているだけでなく、2027年のF1デビューを見据えて実戦的な準備にも相当なリソースを投入していることになる。

    カマラは数週間前の時点で2027年のハース加入候補の本命とみられていた。フェラーリとの強いつながりに加え、今回バスールが明らかにした支援体制も、その可能性を後押しする材料となっている。

    フレデリック・バスール(スクーデリア・フェラーリ)

    ベアマンとカマラならフェラーリ育成2人の布陣
    カマラが2027年にハースへ加入した場合、同チームはベアマンとカマラという2人のフェラーリ系ドライバーを起用することになる。

    そうなればフェラーリとハースの関係はさらに強固なものになる。パワーユニット供給だけでなく、フェラーリが育成した若手ドライバーにF1で経験を積ませる役割をハースが担う構図がより鮮明になるためだ。

    これは、レッドブル・レーシングがレーシングブルズを若手育成の場として活用している構図にも似ている。ただし、レッドブル・レーシングとレーシングブルズが同じ企業グループに属しているのに対し、フェラーリとハースにはそのような資本上の関係はなく、あくまでパートナーシップを通じた協力となる。

    一方、2027年にはエステバン・オコンがハースのシートを失う可能性も取り沙汰されており、その場合に空くシートを誰が獲得するかが焦点となっている。

    マクラーレンもフォルナローリを強力にプッシュ
    ただし、カマラのハース入りが決まったわけではない。もうひとりの有力候補として浮上しているのが、マクラーレンのリザーブドライバーを務めるレオナルド・フォルナローリだ。

    セラソーリの報道によれば、カマラへの投資とフェラーリからの強力な後押しによって、当初はカマラが2027年のハースのシートを獲得する最有力候補となっていた。

    しかし、マクラーレンもフォルナローリに2027年のハースのシートを獲得させるため、フェラーリに負けないほど積極的に働きかけているという。マクラーレン側は、フォルナローリがすでにF1参戦に十分な準備を整えていると考えている。

    さらに、マクラーレンがハースを動かすような魅力的な条件を提示する可能性もあるとされている。

    ここで複雑な要素となるのが、ハースのテクニカルパートナーでありタイトルスポンサーでもあるトヨタの存在だ。

    トヨタは平川亮のF1参戦を支援しており、フォルナローリがその将来にとって脅威になると判断した場合、マクラーレン側の提案に難色を示す可能性があるという。

    現時点ではカマラが2027年のハース加入に向けた有力候補とみられているものの、マクラーレンがどのような条件を提示するかによっては、フォルナローリに流れが傾く可能性も残されている。

    フェラーリにとって、カマラのF1昇格は育成ドライバーひとりの将来だけにとどまらない。ベアマンに続いてカマラもハースに送り込むことができれば、フェラーリとハースの提携はドライバー育成の面でもさらに深まる。金銭面に加えてTPCにも大規模な投資を行っているというバスールの発言からは、フェラーリがカマラの2027年F1デビュー実現に本腰を入れていることが伝わってくる。

  • ハースF1 オコン後任へ3人を“オーディション” カマラ、フォルナローリ、平川亮

    ハースF1 オコン後任へ3人を“オーディション” カマラ、フォルナローリ、平川亮

    ハースが2027年F1シートを巡る事実上の“オーディション”を実施すると報じられている。エステバン・オコンの後任候補として、ラファエル・カマラ、レオナルド・フォルナローリ、平川亮の3人がポルティマオでテストに臨むという。

    ブラジル『UOL』のジュリアン・セラソリによれば、テストは水曜日と木曜日に行われる予定で、フェラーリとマクラーレンがそれぞれの有望株を2027年のF1グリッドに送り込もうとするなか、トヨタの支援を受ける平川亮も候補に加わる。

    オリバー・ベアマンも走行し、3人を評価するための比較対象になるとされている。

    オコン後任へポルティマオで“オーディション”
    今回のテストに参加すると報じられているのは、フェラーリ・ドライバー・アカデミーのブラジル人ドライバー、ラファエル・カマラ、マクラーレンのリザーブドライバーを務めるレオナルド・フォルナローリ、そしてトヨタの支援を受け、現在ハースのリザーブドライバーを務める平川亮だ。

    ハースは2027年にベアマンと組むドライバーとしてオコンに代わる候補を見極めるため、非公式なオーディションを行うとされている。

    ベアマン自身もテストに参加するが、シートを争う候補ではなく、3人のパフォーマンスを判断するための比較対象という位置づけになる。

    フェラーリとマクラーレンはいずれも、自らが推すドライバーを2027年に残された数少ないF1シートのひとつに送り込もうと強く働きかけているという。

    フェラーリが推しているのがカマラで、キャデラックの候補としても名前が挙がっている。一方、マクラーレンはフォルナローリを支援している。

    さらに、32歳の平川亮についても、トヨタがF1グリッド入りを望んでいると報じられている。

    平川亮(ハースF1チーム)

    フェラーリはカマラを全面支援
    なかでもフェラーリは、カマラのF1昇格に向けて大規模な支援を行っている。

    フェラーリF1チーム代表のフレデリック・バスールは『UOL』に対し、カマラへの投資について次のように語った。

    「我々はラファエルを全面的に支援している。単なる金銭的な支援という話ではない。資金面での支援も行ってきたが、今年は旧型車を使ったトレーニングにも多額の投資をしてきた」

    「そのコストは、金銭的な支援そのものよりもはるかに大きい。来週のテスト、そして来シーズンに向けて彼を可能な限り準備させるためだ。パートナーであるハースも、来年彼をF1に送り込むための最善の方法を見つけようとしている」

    フェラーリは資金面でカマラを支援するだけでなく、旧型F1マシンを使ったトレーニングにも多額の費用を投じ、今回のテストとその先を見据えた準備を進めている。

    カマラはリザーブ起用にとどまる可能性も
    ただし、カマラが今回のテストで最もF1への準備が整ったドライバー、あるいは最も即戦力としての可能性を示したとしても、2027年のレギュラーシート獲得が保証されるわけではない。

    カマラの2027年の役割がハースのテスト兼リザーブドライバーにとどまる可能性も十分にあるという。

    ハースはF1グリッドのなかでも資金力が比較的小さいチームであり、別のドライバーがスポンサーや投資という形でより多くの資金をもたらすことができると判断すれば、別の選択肢に向かう可能性もあるとされている。

    マクラーレンはF3&F2王者フォルナローリを後押し
    その対抗候補となるのがフォルナローリだ。

    マクラーレンはフォルナローリの将来に大きく投資してきた。フォルナローリは2024年のFIA F3、2025年のFIA F2で2年連続タイトルを獲得しており、今回のテストでハースのシート候補として評価を受けることになる。

    フェラーリが全面的に支援するカマラ、マクラーレンが投資してきたフォルナローリ、そしてトヨタの支援を受け、すでにハースのリザーブを務める平川亮。3人が参加するとされるポルティマオでのテストは、オコンの後任を巡る2027年のF1シート争いを占う重要な機会となりそうだ。

  • キャデラックF1 ハータとカマラの2027年起用説を否定「根拠がない」

    キャデラックF1 ハータとカマラの2027年起用説を否定「根拠がない」

    キャデラックF1のCEOを務めるダン・トウリスが、2027年のドライバーラインナップを巡って浮上しているコルトン・ハータやラファエル・カマラの起用説について言及した。現時点ではセルジオ・ペレスとバルテリ・ボッタスのコンビを変更する計画はないと強調している。

    一方でトウリスは「F1では状況は常に変わり得る」とも語り、将来的な若手起用の可能性を完全には否定しなかった。

    特にキャデラックのテストドライバーを務めるハータはF1昇格を目指してインディカーからFIA F2へ転向しており、その動向が注目されている。

    ハータはF1昇格を目指してインディカーからF2へ
    キャデラックはF1参戦初年度となる2026年、ペレスとボッタスという経験豊富な2人をレギュラードライバーに起用した。

    しかし、2027年に向けたドライバー市場を巡ってはさまざまな憶測が広がっている。ペレスにはウィリアムズ移籍説が浮上しており、その背景にはカルロス・サインツJr.の去就を巡る動きがある。アレクサンダー・アルボンについても将来が確定しているわけではないとされている。

    一方、ボッタスは自身が今回のドライバー市場に加わることはないと明言しているものの、そのシートをハータが引き継ぐ可能性も取り沙汰されてきた。

    ハータはキャデラックの将来的なF1ドライバー候補として以前から期待されている。F1参戦という目標を追うためにインディカーでのキャリアに区切りをつけ、2026年はハイテックからFIA F2に参戦するとともに、キャデラックF1のテストドライバーを務めている。

    ただし、F2ではここまで期待された成績を残せていない。さらに2026年にはキャデラックから4回のF1フリー走行1回目(FP1)への出走が予定されているものの、現在のF2ランキングのまま追加のスーパーライセンスポイントを獲得できなければ、2027年のF1参戦に必要な基準に1ポイント届かない可能性がある。

    ラファエル・カラム

    カマラ獲得説も浮上 キャデラックCEOは「根拠がない」
    ハータがF2で苦戦するなか、新たな候補として名前が挙がったのがフェラーリ・ドライバー・アカデミー所属のラファエル・カマラだ。

    前年のFIA F3王者であるカマラは、2026年のF2でレッドブル育成のニコラ・ツォロフ、アルピーヌ育成のガブリエレ・ミニとタイトルを争っている。ペレスの移籍説と重なったことで、キャデラックが2027年にカマラを起用する可能性が取り沙汰されるようになった。

    しかし、トウリスは若手ドライバーへの交代が現時点で具体的に検討されているとの見方を否定した。

    「若いドライバーが加入してチームをさらにプッシュすることになるのか? もちろん、それは我々が考えることのひとつではある」

    「ただ、我々には経験豊富な2人のドライバーがいて、彼らには非常に満足している。2人はチームをプッシュしてくれているし、これからもそうしてくれるだろう」

    そのうえでトウリスは、現在のラインナップを維持する方針を示しながらも、F1のドライバー市場では状況が急変する可能性があることを認めた。

    「ただし、ひとつ但し書きを付けておく。ここはF1だ。状況は常に変わり得る。現時点で2027年に向けた変更の予定はないが、物事はいつでも変わる可能性がある」

    「若いドライバーについていくつか噂が出ていることは知っている。ただ、それらには根拠がない。だから我々がそこに焦点を当てることはない。現時点では、そのことに注力していない」

    経験を優先するキャデラック ただし2027年への扉は閉じず
    キャデラックにとって、ペレスとボッタスの経験は新規F1チームを構築するうえで大きな意味を持つ。参戦初年度の2026年はまだポイントを獲得できておらず、中国GPでボッタスが記録した13位がここまでの最高成績となっている。

    さらにチームは夏休み中に体制を変更し、チーム代表のグレアム・ロードンを退任させ、元アルピーヌF1エグゼクティブディレクターのマルチン・ブコウスキーを後任に据えた。組織そのものが発展途上にある段階だけに、経験豊富なペレスとボッタスを維持することには一定の合理性がある。

    その一方、キャデラックは将来を見据えたドライバー育成も必要になる。ハータはすでにチームのテストドライバーとしてF1プログラムに組み込まれており、カマラをはじめとする若手の名前も今後さらに浮上する可能性がある。

    トウリスの発言から読み取れるのは、2027年の基本方針はペレスとボッタスの継続であり、ハータやカマラの起用が具体化している事実はないということだ。ただし「状況は常に変わり得る」とあえて付け加えたことで、キャデラックが将来的なドライバー変更の選択肢まで閉ざしているわけではないことも明確になった。

  • キャデラックF1の2027年シート ラファエル・カマラとニコラ・ツォロフが競合か

    キャデラックF1の2027年シート ラファエル・カマラとニコラ・ツォロフが競合か

    フェラーリが育成ドライバーのラファエル・カマラを2027年にF1デビューさせるため、キャデラックとの交渉を開始したと報じられている。この動きは、ニコラ・ツォロフをキャデラックに送り込む可能性を模索しているレッドブルの計画にも影響を及ぼしそうだ。

    2026年F2では、レッドブル育成のツォロフとフェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)のカマラがタイトル争いを展開している。

    夏休み時点でツォロフが167ポイントで首位に立ち、ガブリエレ・ミニが147ポイント、カマラが145ポイントで続く。F2で争う2人が、2027年のF1シートをめぐっても直接競合する可能性が浮上している。

    ローソン好調でツォロフのレーシングブルズ昇格に難題
    レッドブルにとって、19歳のツォロフを2027年にF1へ昇格させる最も単純な方法は、レーシングブルズのシートを与えることだ。これまでも同チームは、レッドブルの若手ドライバーをトップチームへ送り出すための育成の場として機能してきた。

    しかし、2026年はリアム・ローソンが好調なパフォーマンスを続けており、状況が複雑になっている。ローソンはレーシングブルズの事実上のチームリーダーとして存在感を高め、シーズン前半には安定してポイントを獲得。現在のパフォーマンスを考えれば、2027年もシートを維持するだけの十分な理由がある。

    そのため、レッドブルがローソンを残しながらツォロフをF1に昇格させる選択肢として浮上したのが、キャデラックへの期限付き移籍だ。

    ツォロフを2027年にキャデラックへ貸し出し、F1で経験を積ませたうえで将来的にレッドブル陣営へ戻すという構想が取り沙汰されている。実現すれば、ローソンのレーシングブルズ残留とツォロフのF1昇格を両立できる。

    フェラーリもカマラの2027年F1デビューを模索
    ところが、ここにフェラーリが割って入る可能性が出てきた。

    Last Word On Sportsによると、フェラーリは当初、2027年にカマラをハースへ期限付きで送り込むことを想定していたという。実現すれば、FDA出身のオリバー・ベアマンとカマラというラインアップになる可能性があった。

    しかし、ハースはマクラーレンのリザーブドライバーを務めるレオナルド・フォルナローリの起用に傾いているとされ、フェラーリはカマラの新たな受け入れ先を探す必要に迫られている。

    そこで候補として浮上したのがキャデラックだ。

    報道によれば、フェラーリはカマラを2027年にキャデラックへ貸し出す可能性について初期交渉を開始したという。カマラのマネジメント陣も、2027年のF1シート確保に向けて複数のF1チームと「積極的に」話し合っていることを認めており、キャデラックが有力候補のひとつとみられている。

    カマラとツォロフがキャデラックの同じシートを争う可能性
    キャデラックの2027年ドライバーラインアップをめぐっては、複数の選択肢が取り沙汰されている。

    テストドライバーのコルトン・ハータをF1デビューさせる案がある一方、ツォロフやカマラを他チームから期限付きで受け入れる可能性もある。また、セルジオ・ペレスが2027年にカルロス・サインツJr.の後任としてウィリアムズへ移籍する可能性について話し合いを行ったとの情報もあり、キャデラックに空席が生じるシナリオも注目されている。

    仮にキャデラックがカマラとツォロフのどちらかを選ぶことになれば、フェラーリが有利な立場に立つ可能性がある。

    キャデラックは2026年のF1参戦開始からフェラーリ製パワーユニットを使用しており、少なくとも2028年まで供給を受ける契約となっている。その後はゼネラルモーターズ(GM)が独自のワークスPUを投入することを目指している。

    ハースと同様、現在のキャデラックはフェラーリのPUカスタマーであり、両者にはすでに技術的な関係が存在する。

    フェラーリとの関係強化もカマラ起用のメリット
    キャデラックがカマラを起用すれば、単に有望な若手ドライバーを確保するだけでなく、フェラーリとの技術面およびスポーツ面での関係をさらに強化できるとの見方もある。

    21歳のカマラは2025年にF3へ参戦すると、ルーキーイヤーでタイトルを獲得。2026年にはF2へ昇格し、初年度からタイトル争いに加わっている。フェラーリが将来を期待する若手のひとりであり、F1昇格に向けた次のステップが注目されている。

    一方のツォロフも2026年F2でランキング首位に立っており、レッドブル育成プログラムの次期F1候補として評価を高めている。

    こうして2026年のF2タイトルを争うツォロフとカマラが、2027年にはキャデラックのF1シートをめぐって再び競う構図が生まれる可能性がある。

    レッドブルにとってツォロフのキャデラック移籍は、好調なローソンをレーシングブルズに残しながら若手をF1へ送り込める有力な解決策だった。しかし、フェラーリがカマラの受け入れ先として同じキャデラックとの交渉に動いたことで、2027年の若手ドライバー市場はさらに複雑な展開を迎えようとしている。

  • コルトン・ハータ F1挑戦に暗雲 キャデラックはカマラを2027年候補に?

    コルトン・ハータ F1挑戦に暗雲 キャデラックはカマラを2027年候補に?

    コルトン・ハータがF1参戦を目指してインディカーを離れ、FIA F2へ転向した大きな決断が厳しい局面を迎えている。2026年シーズンは残り5大会となった時点でランキング16位に低迷し、当初期待されていた2027年のキャデラックF1加入から遠ざかりつつある。

    海外メディア『Last Word On Sports』は、ハータがもはやキャデラックの2027年に向けた有力候補ではなくなり、フェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)のラファエル・カマラが候補として浮上していると報道。

    『GIVEMESPORT』もハータのF2挑戦を「大きな賭け」と表現し、その賭けが現時点では報われていないとの見方を示している。

    インディカー9勝を捨ててF2へ 大きな賭けに出たハータ
    ハータは2019年、サーキット・オブ・ジ・アメリカズで18歳にしてインディカー初勝利を挙げ、シリーズ史上最年少優勝記録を樹立した。

    その後もインディカーで通算9勝を挙げ、ランキング2位を獲得するなど、アメリカを代表する若手ドライバーのひとりとして評価を確立した。

    キャデラックがF1参戦計画を進めるなか、アメリカ人ドライバーであり、アンドレッティ陣営との関係も深いハータは自然と有力候補になった。キャデラックは2026年のドライバー候補としてもハータを検討したが、F1参戦に必要なFIAスーパーライセンスのポイントが不足していた。

    そこでハータは2026年、7年間戦ったインディカーを離れるという大きな決断を下した。ハイテックからF2に参戦し、スーパーライセンスポイントを獲得すると同時に、F1で使用されるサーキットなどへの適応を進めることが狙いだった。

    すべては2027年のF1昇格につなげるための選択だった。

    F2で16位 残り5大会で8位とは39ポイント差
    しかし、ハータのF2挑戦はここまで期待通りには進んでいない。

    『GIVEMESPORT』によると、残り5大会となった時点でハータは26ポイントにとどまり、ドライバーズランキング16位。ランキング8位のローレンス・ファン・フーペンとは39ポイント差がついている。

    さらに厳しい材料となっているのが、ハイテックのチームメイトである宮田莉朋がランキング13位でハータを上回っていることだ。

    ハイテック自体もチームランキング8位と苦戦しており、ハータの成績をチームの競争力と切り離して考えることはできない。『Last Word On Sports』も、F2は基本的にワンメイクカテゴリーでありながら、チーム間のパフォーマンス差をめぐる議論があることに触れている。

    それでも、同じチームで戦う宮田がランキングで前にいる以上、ハータの低迷をチームだけの問題として説明するのは難しい。

    特にハータはインディカーで豊富な経験を積んだ26歳であり、F1シート獲得を目的としてカテゴリーを移った以上、F2での結果そのものがキャデラックにとって重要な評価材料となる。

    F2で8位を逃してもスーパーライセンス取得の道は残る
    一方で、F2ランキング8位以内を逃せば、ハータのF1挑戦が即座に終わるわけではない。

    『GIVEMESPORT』は、ハータにはF2でのランキングとは別にスーパーライセンスポイントを補うルートが残されていると指摘している。

    FIAのスーパーライセンス制度では、条件を満たしたF1フリー走行への出走によってポイントを獲得できる。ハータは2026年に計4回のF1フリー走行への出走が予定されており、それぞれ必要な走行距離を満たせばポイントを追加できる。

    さらに、F2シーズンをペナルティポイントなしで終えた場合にも追加ポイントを得られる可能性がある。

    これらを組み合わせれば、F2ランキング8位以内に届かなかったとしても、F1参戦に必要な40ポイントに到達するルートは残されている。

    つまり、ハータが現在直面している問題はスーパーライセンスを取得できるかどうかだけではない。

    むしろ大きいのは、ハータがF2で苦戦している間に、キャデラックが2027年のドライバー候補として検討できる別の若手が台頭してきたことだ。

    キャデラックF1はペレスとボッタスの経験を高く評価
    キャデラックF1は2026年の参戦初年度にセルジオ・ペレスとバルテリ・ボッタスという経験豊富な2人を起用した。

    チームはこれまで一貫して両ドライバーの仕事を高く評価し、新規参戦チームに必要な経験やフィードバックをもたらしているとの姿勢を示している。

    ペレスとボッタス自身も2027年のシートについて自信を示している。一方で、両者の契約期間やオプションなど詳細な条件は明らかになっていない。

    当初は、2026年にハータがF2で結果を残し、スーパーライセンスを取得したうえで2027年にキャデラックへ加入するというシナリオが有力視されていた。

    アメリカの自動車メーカーが率いるF1チームにアメリカ人ドライバーを乗せることには、マーケティング面でも大きなメリットがある。インディカーで実績と知名度を築いてきたハータは、その条件に最も合致する存在だった。

    しかし、F2での苦戦によって状況は変わりつつある。

    ラファエル・カマラがキャデラックF1の有力候補に

    カマラがF2ランキング3位 キャデラックの候補に浮上
    ハータに代わって2027年のキャデラックF1候補として存在感を強めているのが、ラファエル・カマラだ。

    21歳のブラジル人であるカマラはフェラーリ・ドライバー・アカデミーに所属。フォーミュラ・リージョナル・ヨーロピアン選手権、FIA F3とタイトルを獲得し、今季F2でもランキング3位につけている。

    『Last Word On Sports』は、カマラがキャデラックの2027年候補として広く報じられており、フェラーリもF1シート獲得を後押ししていると伝えている。『GIVEMESPORT』も、カマラがキャデラックの検討リストで上位に浮上したとの見方を示している。

    F2で苦戦するハータとは対照的に、カマラは結果によって自身のF1昇格への評価を高めている。

    さらに重要なのがフェラーリとの関係だ。

    キャデラックはフェラーリ製パワーユニットを使用しているため、フェラーリが育成ドライバーであるカマラのF1昇格を後押しする場合、カスタマーチームであるキャデラックは現実的な選択肢となる。

    これまでフェラーリ育成ドライバーの受け皿として重要な役割を担ってきたのはハースだった。オリバー・ベアマンもその代表例だ。ただし、ベアマンの起用についてはフェラーリとの関係だけではなく、小松礼雄代表自身が獲得を希望していたという事情もある。

    現在のハースはトヨタとの関係を強化しており、今後もフェラーリ育成ドライバーの受け皿として従来と同じ役割を担うかは不透明だ。

    そうなれば、フェラーリにとってキャデラックがカマラのF1昇格先として重要な選択肢になる可能性がある。

    アメリカ人という強みよりF2での結果が重要に
    ハータには依然としてキャデラックにとって大きな魅力がある。

    アメリカ人ドライバーを起用するというストーリーは、アメリカ市場を重視するキャデラックにとって理想的だ。ハータ自身もインディカーで実績と知名度を築いている。

    しかし、F1のシートを決めるうえで最終的に問われるのはパフォーマンスだ。

    ハータがインディカーという確立されたキャリアを離れてF2へ移ったのも、自身の実力を示し、F1参戦資格を手にするためだった。そのF2でランキング16位に低迷している事実は、キャデラックが2027年のラインアップを判断する際に無視できない材料となる。

    対照的にカマラは、若さ、F2での成績、フェラーリとの関係という複数の要素を持つ。

    キャデラックが参戦2年目も安定性を重視するのであれば、ペレスとボッタスを継続することには十分な合理性がある。一方で将来を見据えて若手を起用するのであれば、現時点ではハータよりカマラの方が説得力のある候補になりつつある。

    インディカーで築いたキャリアを離れ、F1という目標に賭けたハータ。その挑戦が完全に終わったわけではなく、スーパーライセンス取得への道も残されている。

    それでも2027年のキャデラックF1シートをめぐる競争では、ハータがF2で苦戦している間にカマラが急速に評価を高めた。残り5大会でハータが流れを変えられるかどうかは、F1への道だけでなく、自ら選んだ大きな賭けの成否を左右することになりそうだ。

  • ラファエル・カマラ ハースF1加入報道を冷静視「今は何も分からない」

    ラファエル・カマラ ハースF1加入報道を冷静視「今は何も分からない」

    ラファエル・カマラは、自身に浮上している2027年のハースF1加入説について、「今は何も分からない」と冷静な姿勢を示した。

    フェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)に所属する21歳のブラジル人は、今季FIA F2選手権で好成績を残しており、エステバン・オコンの後任候補として名前が挙がっている。しかし本人は、F1昇格への期待を認めつつも、「今は今年のF2に集中している」と強調した。

    ハースF1加入の噂にも冷静な姿勢
    フェラーリとハースF1の強い関係性から、カマラは2027年にエステバン・オコンの後任として加入する有力候補とみられている。ほかにも候補者の名前は挙がっているものの、フェラーリ育成ドライバーであるカマラへの注目は高まっている。

    2022年からフェラーリ・ドライバー・アカデミーに所属するカマラは、F2デビューイヤーの今季、ここまで4回のポールポジションと2勝を記録するなど、タイトル争いを展開している。

    F2公式サイトのインタビューで、F1昇格の噂について質問されたカマラは、次のように語った。

    「そういう話が出るのはうれしいことだ」

    「現時点では何が起こるかは本当に分からない。でも、夢が近づいていると感じられるのは素晴らしいことだ」

    「でも同時に、そのことばかり考えすぎるわけにはいかない。今はとても重要な選手権を戦っているし、良い結果を残せば、おそらくチャンスはやって来る」

    「だから僕は、本当に今シーズンに集中している」

    ラファエル・カマラ

    F1テスト経験も大きな財産
    カマラはこれまでにフェラーリで複数回にわたりF1マシンのテストも経験している。

    将来のF1参戦については、夢であることを認めながらも、テストではドライバーとしての責任を強く意識していたという。

    「もちろん夢はフルタイムでF1に参戦することだ。でも、その瞬間は本当に感情が込み上げるものだった」

    「同時に、それは仕事でもある。できる限り楽しもうとするけれど、それでも良い仕事をしなければならない」

    F2で結果を残すことが最優先
    カマラは現在、F2ルーキーイヤーながら優勝争いに加わる活躍を見せている。安定した速さを武器に評価を高めており、2027年のF1シート候補として名前が挙がるのも不思議ではない状況だ。

    それでも本人は、将来の噂に気を取られることなく、まずはF2で結果を残すことがF1への最短ルートだと考えている。

    その冷静な姿勢は、フェラーリ育成ドライバーとして着実にステップアップを目指すカマラらしさを物語っている。

  • キャデラックF1 フェラーリ育成ラファエル・カマラに関心 2027年候補に浮上

    キャデラックF1 フェラーリ育成ラファエル・カマラに関心 2027年候補に浮上

    フェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)に所属するラファエル・カマラが、2027年のF1参戦ドライバー候補としてキャデラックF1の関心を集めていると報じられた。

    現在は契約上、セルジオ・ペレスとバルテリ・ボッタスを擁するキャデラックだが、2027年に向けてドライバーラインアップを見直す可能性が浮上している。

    イタリア版『Motorsport.com』によると、キャデラックはF2で好成績を残しているカマラを高く評価しており、コルトン・ハータのF1昇格計画に不透明感が生じるなか、有力候補の一人としてリストアップしているという。

    キャデラックF1がラファエル・カマラを高評価
    キャデラックは今季、ルーキーとしてF2に参戦するコルトン・ハータを支援している。しかし、ハータはここまで最高順位5位、ランキング16位と苦戦が続いており、スーパーライセンス獲得に必要なポイントも不足している。

    現時点でハータにはあと6ポイントが必要で、F2ランキングで獲得できなければFP1出走によるポイント加算が代替手段となる。ただし、1回につき1ポイントのため6回のFP1出走が必要となる一方、ペレスとボッタスがルーキーに譲る義務のあるFP1は合計4回しかなく、このままでは条件を満たせない。

    さらに問題はライセンスだけではない。キャデラック内部では、F2で苦戦するハータが2027年にF1へ昇格できる準備が整っているのかという点にも疑問の声があるとされる。

    コルトン・ハータ(キャデラックF1チーム)

    F2で存在感を示すカマラにハースF1も注目
    こうした状況のなかで評価を高めているのがラファエル・カマラだ。

    カマラは直近5大会で4回のポールポジションと2勝(いずれもフィーチャーレース)を記録。ランキングは3位ながら、モンテカルロでのミスがなければ首位までわずか3ポイント差だった計算であり、今季最も安定して高いパフォーマンスを見せているドライバーの一人と評価されている。

    また、数週間前にはフェラーリが実施したTPC(旧型F1マシンテスト)で初めてF1マシンをドライブし、その走りはハースF1の関係者の目にも留まった。

    2027年ドライバー市場で評価上昇
    ハースF1は2027年にエステバン・オコンの後任候補を探しており、小松礼雄代表もカマラへの関心を公言している。さらにハースはレオナルド・フォルナローリとの比較評価を目的として、8月末にポルティマオで両者によるTPCテストを実施する計画だという。

    現在ハースにはFDA所属のオリバー・ベアマンが在籍している一方、キャデラックにとってカマラを獲得できれば、フェラーリとの技術・人材面での関係を深める重要な足掛かりになる可能性がある。

    2027年に向けたF1ドライバー市場では、カマラを巡る評価が急速に高まっており、キャデラックとハースによる争奪戦へ発展する可能性もありそうだ。