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  • ハースF1チームがTPCの目的を解説 富士で示したトヨタとの育成プログラム

    ハースF1チームがTPCの目的を解説 富士で示したトヨタとの育成プログラム

    TGRハースF1チームは、富士スピードウェイで実施したTPC(Testing of Previous Cars)にあわせて、そのプログラムの目的や舞台裏を紹介する動画を公開した。

    TPCはFIA(国際自動車連盟)の規則で認められた旧型F1マシンによるテストであり、ドライバー育成だけでなく、エンジニアやメカニックなどチームスタッフの育成も担う重要なプログラムとなっている。

    TPCとは何か?
    F1ではテストが厳しく制限されており、グランプリ週末以外で現行マシンを走らせる機会はほとんどない。そのためFIAは、原則として2年以上前のマシンを使用した「Testing of Previous Cars(TPC)」を認めている。

    ただし2026年はレギュレーションが全面刷新されたため、2025年型マシンも「旧型車」と見なされ、ハースはVF-25を使用してテストを実施できる。

    TGRハースF1チームは2025年にTOYOTA GAZOO Racingとの協力による「TGRハース・ドライバー育成プログラム」を立ち上げ、このTPCを本格的に開始した。

    ドライバーだけでなくチーム全体を育成
    プログラム責任者は、TPCの目的は単なるドライバー育成ではないと説明する。

    「このプログラムはトヨタとの協力から生まれた。トヨタが支援する日本人ドライバーを育成したいという思いがあり、それがスタートだった」

    「今年は昨年型マシンを使えるようになり、ドライバー育成プログラムもさらに充実した。事前にシミュレーターを行い、各ドライバーに合わせたカリキュラムを用意し、習得してほしいスキルに応じて走行プランを組み立てている」

    一方で、チームにとって同じくらい重要なのがスタッフ育成だという。

    「レース週末のプレッシャーから離れて人材を育成できる貴重な機会だ。若いエンジニアやメカニック、新しい役割に挑戦するスタッフが参加している。ドライバーだけでなくチーム全体を成長させることができる」

    また、トヨタから派遣されたエンジニアやメカニックも現場でハースのスタッフとともに活動しており、両者の協力体制が強化されている。

    ハースF1チーム トヨタ

    若手スタッフの実践的な育成の場
    TPCでは若手メカニックが通常のレースでは担当しない作業も経験できる。

    あるメカニックは「フロントやリアなど車両全体を経験することで、レースチームに昇格した際も様々な役割に対応できるようになる」と説明。別のスタッフも「レース週末ほどのプレッシャーがない環境で実車を扱えることが大きい」と語っている。

    2025年にTPCからレースチームへ昇格したメカニックは、その経験が大きな助けになったという。

    「TPCで1年間経験を積んでいたので、レースチームへ移っても何が起きるか分かっていた。自分の担当だけでなく他の役割も学べるので、チーム全体でより価値のある存在になれる」

    「仕事の基本は同じだが、違うのはプレッシャーと環境だ。その環境に入る前にTPCで経験できたことで、レースチームへの移行はずっとスムーズになった」

    1年前から始まる準備
    TPCイベントの準備は約1年前から始まる。

    チームはトヨタと協議して開催サーキットを選定し、各サーキットと日程を調整。FIAのテスト規則を考慮しながら、輸送や機材搬入も自前で手配する。

    担当者は「サーキットを丸1日借り切るため、自分たちのペースで運営できる。レース週末ほど時間的な制約がないので、新人スタッフやドライバーにとって理想的なトレーニング環境になっている」と説明する。

    目標はF1レースシート輩出
    ハースとトヨタは、このプログラムを通じてドライバーだけでなく技術者の育成も進めている。

    すでにTPCを経験したトヨタの技術者やメカニックがハースのレースチームへ昇格しており、成果も現れ始めている。

    チームは最終的な目標について「究極の目標は、このプログラムからF1レースドライバーを輩出することだ。ただし、それは実力主義であり、適切なタイミングとチャンスが必要になる。いつ実現するかは分からないが、いつかそこへ到達できるかもしれない」と期待を寄せている。

  • ヘルムート・マルコ レッドブルF1退団の真相語れず 800万ユーロの守秘義務契約

    ヘルムート・マルコ レッドブルF1退団の真相語れず 800万ユーロの守秘義務契約

    ヘルムート・マルコがレッドブルF1を退団した本当の理由は、少なくとも2026年末までは明かされない見通しだ。退団合意に盛り込まれた守秘義務条項により、経緯について公に語ることが禁じられているという。

    F1 Insiderによると、マルコは退団時に約800万ユーロ(約14億6000万円)の契約金を受け取る一方、2026年末までは退団に関するインタビューや詳細な説明を行わないことに同意したとされている。

    守秘義務で退団の真相は語れず
    レッドブルの若手育成責任者として1999年から活動し、2005年のF1チーム創設にも携わったヘルムート・マルコは、2026年シーズン終了後にチームを去った。

    昨年12月に発表されたチームの公式声明では、「個人的に、この長く激しく成功した章を終えるには今が適切な時期だ」とコメント。一方、レッドブルのスポーツ部門トップであるオリバー・ミンツラフは、マルコ本人から退任の意思を伝えられたことを明かし、「深く残念に思う」と述べていた。

    しかし、その後もマルコは現在のF1情勢について積極的に発言している一方で、自身の退団理由については詳しく説明していない。

    その背景には、F1 Insiderが報じた守秘義務条項があるという。実際、後任としてメルセデスからグウェン・ラグリューが加入した件について質問された際も、マルコは契約上の理由からコメントできないと説明している。

    権限縮小が退団の一因との報道
    退団の背景について、BBC Sportは当時、レッドブル内部でマルコの影響力が低下していたことが一因だったと報じた。

    この1年間でレッドブルは組織改革を進め、オーストリア本社の経営陣がF1チーム運営への関与を強化。チーム代表ローラン・メキースの権限も、前任のクリスチャン・ホーナー時代とは異なる体制となっている。

    その中でマルコは、自身の権限が縮小していることを認識していたとされる。

    象徴的な出来事として、マルコがミンツラフやメキースの意向に反してアレックス・ダンを育成プログラムへ加入させたものの、その契約はレッドブル側によって多額の費用をかけて解除されたと報じられている。

    また、歯に衣着せぬ発言で知られたマルコやホーナーの存在がチームイメージに与える影響を見直したかった可能性も指摘されているが、それが退団に直接結び付いたかどうかは明らかになっていない。

    真相が明かされるのは2027年以降か
    守秘義務条項が2026年末まで有効とされることから、マルコが退団の真相やレッドブル内部で何が起きていたのかを詳細に語る機会が訪れるのは、早くても2027年以降となる見込みだ。

    それまでは、レッドブル退団を巡る経緯については限られた情報しか表に出てこない状況が続きそうだ。

  • オスカー・ピアストリ「2026年F1マシンはドライビングが根本的に変わった」

    オスカー・ピアストリ「2026年F1マシンはドライビングが根本的に変わった」

    2025年にタイトル争いを繰り広げたオスカー・ピアストリだが、2026年シーズン前半は新レギュレーションへの適応に苦戦した。しかし、マクラーレンのドライバーは、シーズン終盤戦へ向けてマシンを速く走らせるための重要なヒントを見つけつつあると明かした。

    2026年はシャシーとパワーユニットが全面刷新され、ドライバーにも従来とは異なるアプローチが求められている。

    ピアストリは、この変化は単なるマシン性能の違いではなく、「レースカーの運転方法そのものが変わった」と語っている。

    2026年マシンへの適応に苦戦した前半戦
    2025年は開幕前半だけで6勝を挙げ、選手権首位で夏休みに入ったピアストリだったが、2026年は状況が一変した。

    ここまで獲得ポイントは92点。表彰台はマイアミGP以降なく、今季はわずか2回にとどまっている。マクラーレンのMCL40自体がライバル勢ほど競争力を発揮できていないことに加え、チームメイトのランド・ノリスに対しても予選で苦戦。マイアミGP以降の8戦では、公道コースのモナコGPを除き、ノリスがすべて予選で前につけている。

    ピアストリは、その理由の一つとして2026年マシン特有のドライビングスタイルへの適応を挙げた。

    「マシンや自分自身からパフォーマンスを引き出すために、本当にたくさんの新しいこと、新しいやり方を見つけなければならない」

    「これまでずっとやってきた自分のリズムや運転の仕方に落ち着いてしまうのは簡単だけど、このマシンでは必ずしもそれが通用しない。バルセロナはまさにその例だった」

    オーストリアGPから新しい走らせ方を模索
    ピアストリは、オーストリアGPをきっかけに自らのアプローチを変え始めたという。

    「オーストリアでは、自分自身をもう少し追い込んで、新しいことを試さなければいけないと感じた。そして、少し違う方法でクルマを走らせるようにした」

    その試行錯誤を続けた結果、夏休み前の数戦で重要な発見があったと説明した。

    「どのクルマにも速く走るために必要なものは少しずつ違う。そして夏休み前の数戦で、このクルマをどう運転すべきか、どういう特性なのか、どうすれば速く走れるのかを以前よりずっと理解できるようになった」

    「それは必ずしも直感的でも自然なことでもない」

    オスカー・ピアストリ(マクラーレン)

    「レースカーの運転方法そのものが変わった」
    ピアストリは、2026年レギュレーションを過去の技術規則変更とは別物だと位置付けている。

    これまでのレギュレーション変更では、ダウンフォース量や発生方法が変わることはあっても、基本的なドライビングの考え方は大きく変わらなかった。しかし2026年は、マシンの性能を引き出すための運転方法そのものを見直さなければならないという。

    「今回のレギュレーションは、本当にいろいろな意味でまったく違う」

    「以前のレギュレーション変更では、ダウンフォース量やダウンフォースの生み出し方など、クルマ自体はかなり変わった」

    「でも今回は、ある意味ではレースカーの運転方法そのものが完全に根本から変わったようなものなんだ」

    「僕たちにとっても、僕自身にとっても大きなリセットだった。物事への取り組み方や、いろいろなことの進め方を変えなければならなかった」

    後半戦へ向けた復調の兆しか
    ピアストリのコメントからは、2026年型マクラーレンの性能だけでなく、自身のドライビングスタイルにも課題があったことを率直に認めている様子がうかがえる。一方で、オーストリアGP以降に新たな走らせ方を見つけたことで、夏休み明け以降は本来の速さを取り戻せる可能性も見えてきた。新世代F1マシンへの理解をさらに深められるかが、後半戦の巻き返しを左右する重要な鍵となりそうだ。

  • アストンマーティンF1 2026年低迷の内幕 ニューウェイ計画はなぜ躓いたのか

    アストンマーティンF1 2026年低迷の内幕 ニューウェイ計画はなぜ躓いたのか

    2026年シーズン前半に苦戦を強いられたアストンマーティンF1。その原因について、BBC SportのF1担当記者アンドリュー・ベンソンが、これまで明かされていなかったプロジェクトの舞台裏を交えながら詳細に解説した。

    2026年仕様「AMR26」は、エイドリアン・ニューウェイ加入の遅れや風洞施設の完成延期、さらにホンダ製パワーユニットの開発遅延が重なり、開幕時点で大きなハンディキャップを背負っていたという。

    ハンガリーGPで投入された大規模アップデートによってようやく改善の兆しが見え始めたものの、ベンソンは「ニューウェイが本来目指すマシンが完成するのは2027年になる」との見方を示している。

    ニューウェイ加入で開発は2か月後退
    ベンソンは、2026年レギュレーションへの対応が当初から予定通りには進まなかったと説明する。

    「2026年の新空力レギュレーションは2025年1月2日に正式発表された。しかし、エイドリアン・ニューウェイがアストンマーティンでマネージング・テクニカルパートナーとして正式に働き始めたのは3月2日だった」

    ニューウェイは着任直後、それまで進められていた設計作業を中止し、自身のコンセプトへ全面的に切り替えるよう指示したという。

    その結果、開発スケジュールは約2か月遅れることになり、プロジェクト全体へ影響が及んだとベンソンは説明している。

    新風洞の完成遅れで他チームとの差が拡大
    開発をさらに難しくしたのが、新風洞施設の稼働延期だった。

    「風洞は4月中旬までモデルを投入できる状態ではなかった。その時点でライバルより約4か月遅れていた」

    さらに、ホンダ製パワーユニットについても想定以上の遅れがあったという。

    「チームは昨年11月になるまで、ホンダのエンジン開発が大きく遅れていることに気付いていなかった」

    これらの問題が積み重なり、バルセロナとバーレーンで行われたプレシーズンテストでは、車体・パワーユニットともに競争力と信頼性を欠いていることが明らかになった。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    開発体制を全面刷新してハンガリー仕様へ
    その後、アストンマーティンは開発体制そのものを見直した。

    ベンソンによれば、ニューウェイは「仕事の進め方を全面的に作り直した」と説明しており、組織改革や新たな開発システムの導入、さらにマシン設計の見直しを進めたという。

    その成果がハンガリーGPで投入された16項目に及ぶ大型アップデートだった。

    新仕様のAMR26Bは軽量化に加え、空力性能も大幅に改善され、ベンソンは「ラップタイムを約2秒短縮したようだ」と評価した。ただし、実際のサーキットでの改善幅はそこまで大きくはなかったとみられる。

    ホンダ新PU投入でも本格勝負は2027年
    アストンマーティンは夏休み明けのオランダGPでホンダ製パワーユニットのアップグレードを投入する予定だ。

    ベンソンは、このアップデートによって一定の性能向上は期待できるものの、メルセデスなどトップ勢とのエンジン性能差を一気に埋めるほどではないと分析する。

    現在の改善幅は30馬力弱とみられる一方、トップとの差は約60馬力あるとの見方もあり、依然として大きな隔たりが残るという。

    そのうえでベンソンは、次のように締めくくっている。

    「ニューウェイが本当に目指しているマシンを見ることになるのは2027年だ。そして、その競争力はホンダが2027年型パワーユニットでどれだけ成功するかにも左右される」

    2026年の苦戦は単一の要因ではなく、ニューウェイ加入時期の遅れ、風洞完成の延期、ホンダ製パワーユニット開発の遅延という複数の問題が重なった結果だった。ハンガリーGPから改善の兆しは見え始めたものの、本格的な評価は2027年マシンまで待つ必要がありそうだ。

  • ラファエル・カマラ ハースF1加入報道を冷静視「今は何も分からない」

    ラファエル・カマラ ハースF1加入報道を冷静視「今は何も分からない」

    ラファエル・カマラは、自身に浮上している2027年のハースF1加入説について、「今は何も分からない」と冷静な姿勢を示した。

    フェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)に所属する21歳のブラジル人は、今季FIA F2選手権で好成績を残しており、エステバン・オコンの後任候補として名前が挙がっている。しかし本人は、F1昇格への期待を認めつつも、「今は今年のF2に集中している」と強調した。

    ハースF1加入の噂にも冷静な姿勢
    フェラーリとハースF1の強い関係性から、カマラは2027年にエステバン・オコンの後任として加入する有力候補とみられている。ほかにも候補者の名前は挙がっているものの、フェラーリ育成ドライバーであるカマラへの注目は高まっている。

    2022年からフェラーリ・ドライバー・アカデミーに所属するカマラは、F2デビューイヤーの今季、ここまで4回のポールポジションと2勝を記録するなど、タイトル争いを展開している。

    F2公式サイトのインタビューで、F1昇格の噂について質問されたカマラは、次のように語った。

    「そういう話が出るのはうれしいことだ」

    「現時点では何が起こるかは本当に分からない。でも、夢が近づいていると感じられるのは素晴らしいことだ」

    「でも同時に、そのことばかり考えすぎるわけにはいかない。今はとても重要な選手権を戦っているし、良い結果を残せば、おそらくチャンスはやって来る」

    「だから僕は、本当に今シーズンに集中している」

    ラファエル・カマラ

    F1テスト経験も大きな財産
    カマラはこれまでにフェラーリで複数回にわたりF1マシンのテストも経験している。

    将来のF1参戦については、夢であることを認めながらも、テストではドライバーとしての責任を強く意識していたという。

    「もちろん夢はフルタイムでF1に参戦することだ。でも、その瞬間は本当に感情が込み上げるものだった」

    「同時に、それは仕事でもある。できる限り楽しもうとするけれど、それでも良い仕事をしなければならない」

    F2で結果を残すことが最優先
    カマラは現在、F2ルーキーイヤーながら優勝争いに加わる活躍を見せている。安定した速さを武器に評価を高めており、2027年のF1シート候補として名前が挙がるのも不思議ではない状況だ。

    それでも本人は、将来の噂に気を取られることなく、まずはF2で結果を残すことがF1への最短ルートだと考えている。

    その冷静な姿勢は、フェラーリ育成ドライバーとして着実にステップアップを目指すカマラらしさを物語っている。

  • レッドブルF1技術責任者 RB22の弱点を説明「進入時の不安定さが課題」

    レッドブルF1技術責任者 RB22の弱点を説明「進入時の不安定さが課題」

    レッドブル・レーシングのテクニカルディレクターを務めるピエール・ワシェが、2026年型マシン『RB22』が現在も抱える課題について説明した。

    チームはシーズン序盤から着実な進歩を遂げているものの、コーナー進入時の安定性やコーナー中盤でのアンダーステアといったマシン特性には依然として改善の余地があるという。

    ワシェは、開幕当初に抱えていたダウンフォース不足や機械的な問題は解消されたとしつつも、現在はRB22本来の特性を改善するため、セットアップや開発を続けていると明かした。

    RB22が抱える設計上の課題
    2022年から2024年までマックス・フェルスタッペンとともに3年連続でドライバーズタイトルを獲得したレッドブル・レーシングだが、新レギュレーションが導入された2026年は11戦を終えても未勝利と苦戦している。

    ハンガリーGPで2位に入ったフェルスタッペンの走りの裏で、ワシェはRB22が現在も抱える弱点について次のように説明した。

    「どのレーシングカーでも同じだが、ドライバーがどのようにマシンを使えるか、その荷重のかかり方には限界が見えてくる」

    「その特性によって、バランス調整やリバランスでできることが制限される」

    「我々のマシンにも、進入時の安定性やコーナー中盤でのアンダーステアといった制約があり、それを改善するためにメカニカルな手法を使って対処しようとしている」

    開幕時の問題はすでに修正
    ワシェは、現在の課題とは別に、シーズン序盤には別の問題も抱えていたことを改めて認めた。

    「シーズン序盤は、ライバルと比べてダウンフォースが不足していたことは明らかだった」

    「それに加えて、マシンにはいくつか機械的な問題があり、ドライバーがステアリングを通じてマシンの状態を感じ取れなかった。我々はシーズン序盤にその問題を修正した」

    「修正には少し時間がかかったが、それはマシン全体の性能やポテンシャルとは別の問題だった。ドライバーのフィーリングに関する問題があったということだ。隠している話ではない」

    現在はこれらの機械的な問題は解消されており、チームはマシン本来の性能向上に開発の重点を移している。

    レッドブル・レーシング

    「後れた状態から着実に前進した」
    ワシェは、レッドブル・レーシングがシーズンを通じて競争力を高めてきたことにも手応えを示した。

    「最大のポイントは、我々がライバルより後れた状態でスタートしたということだ。それでも確実に前進してきた」

    「ここまで巻き返してきたことはチームにとって非常に良い仕事だったと思う」

    「もちろん、まだ目指す位置には到達していない。しかし、エイドリアン(ニューウェイ)が言っていたように、何が機能していないのかを理解し、改善を積み重ねるしかない。その結果として現在の位置がある」

    「チームとして見れば、この進歩は非常に興味深いものだった」

    ワシェは2025年のタイトル争いが2026年型マシンの開発へ影響したかについては明言を避け、「他チームが非常に良い仕事をした」とライバルの開発力を評価した一方、「我々もマクラーレンも昨年は最後までタイトルを争った。その影響もあって少し後れを取ったのだろう」と分析した。

    開幕時の機械的トラブルはすでに解消されたものの、RB22は依然としてコーナー進入時の安定性やコーナー中盤でのアンダーステアという設計上の課題を抱えている。レッドブル・レーシングが2026年シーズン初勝利を挙げるためには、これらの弱点を克服し、マシン本来のポテンシャルをより安定して引き出すことが鍵となりそうだ。

  • オリバー・ベアマン アストンマーティンF1移籍を否定「フェラーリが夢のチーム」

    オリバー・ベアマン アストンマーティンF1移籍を否定「フェラーリが夢のチーム」

    オリバー・ベアマンは、2027年にフェルナンド・アロンソがアストンマーティンF1を離れた場合の後任候補として自身の名前が取り沙汰されていることについて、「フェラーリが夢のチーム」と語り、移籍の可能性を否定した。

    フェラーリ育成ドライバーとしてハースF1から参戦する21歳のベアマンは、これまで支えてきたフェラーリへの忠誠心を強調。「いつかフェラーリのF1ドライバーになること」が自身の目標であり、現時点では他チームへの移籍は考えていないと明言している。

    アロンソ後任候補の噂を否定
    イギリスでは、フェルナンド・アロンソが2027年限りで現役を退く場合、アストンマーティンF1がオリバー・ベアマンの獲得を検討する可能性が報じられている。

    21歳のベアマンは今季ハースF1で好スタートを切ったものの、ここ6戦はノーポイントが続いている。一方で、フェラーリにはシャルル・ルクレールが長期契約を結び、2026年に復調したルイス・ハミルトンも残留の意思を示しているため、近い将来にフェラーリのレースシートを獲得するのは容易ではない状況だ。

    それでも、ポッドキャスト『Beyond The Grid』で将来について問われたベアマンは、アストンマーティン移籍の可能性を即座に否定した。

    「僕はフェラーリが与えてくれたすべてに強くコミットしている。彼らは僕がF3に加入したときから支えてくれたし、今ここにいるのもフェラーリのおかげなんだ」

    「フェラーリが僕の夢のチーム」
    ベアマンは、自身の最終目標は今も変わらずフェラーリでF1を戦うことだと改めて強調した。

    「だから僕はフェラーリに本当に大きな恩義を感じている」

    「僕にとってフェラーリは夢のチームだ。僕がフェラーリの一員だからというだけではなく、おそらく世界で最も象徴的なブランドだからね」

    「だから目標は、いつかフェラーリのF1ドライバーになることだ。それが今の僕の考えだし、その先のことは今後どう展開していくかを見ていくことになる」

    オリバー・ベアマン アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    将来的なアストンマーティン入りは否定せず
    もっとも、ベアマンはアストンマーティンF1の将来性そのものを否定したわけではない。

    エイドリアン・ニューウェイを迎え、ホンダとのワークス体制を築くアストンマーティンについては、高く評価している。

    「アストンマーティンは今は難しい時期にある。でも、いつか信じられないほど強いチームになると確信している」

    「ただ、現時点で僕がアストンマーティンのことを考えているというわけではない」

  • キミ・アントネッリ「ハミルトン移籍発表前にヴォルフ代表からF1昇格を告げられた」

    キミ・アントネッリ「ハミルトン移籍発表前にヴォルフ代表からF1昇格を告げられた」

    アンドレア・キミ・アントネッリが、メルセデスF1昇格の舞台裏を明かした。ルイス・ハミルトンのフェラーリ移籍が正式発表される前、チーム代表のトト・ヴォルフから翌シーズンのレギュラー昇格構想を直接伝えられていたという。

    当時はまだF2デビュー前だったアントネッリは、その言葉に「目が飛び出るほど驚いた」と回想。18歳でメルセデスのシートを託された背景や、その後に経験したプレッシャー、そして現在F1ランキング首位に立つまでの成長を振り返った。

    ハミルトン移籍発表前にヴォルフ代表から極秘の打診
    スペイン紙『AS』のインタビューで、アンドレア・キミ・アントネッリは、メルセデス加入がどのように決まったのか、その舞台裏を詳しく語った。

    2025年シーズンに向けてルイス・ハミルトンがフェラーリへ移籍することが決まった当時、トト・ヴォルフは正式発表前の段階で、後任候補としてアントネッリに直接考えを伝えていたという。

    アントネッリは当時を次のように振り返った。

    「シルバーストンでF3マシンを使ってテストをしていた。F2で走る前にコースに慣れるためだった。そして、その日の終わりにトトがオフィスへ呼んでくれた」

    そこでヴォルフは、ハミルトンの移籍とチームの計画を打ち明けた。

    「トトは『ルイスはフェラーリへ行く。そして来年は君をマシンに乗せたいと考えている』と言った」

    「その瞬間、『えっ!?』という感じだった。本当に目が飛び出るほど驚いた」

    当時のアントネッリは、まだF2どころかF3のレースすら経験しておらず、自分が候補になるとは想像もしていなかったという。

    「まだF2も始まっていなかった。だから自分には、そのシートを勝ち取るために証明しなければならないことがたくさんあると思っていた」

    それでも、チャンスが訪れたときには準備はできているとヴォルフへ伝えた。

    F2で経験を積み夢だったメルセデス入りを実現
    その後、アントネッリはF2で2勝を挙げるなど才能を示し、2024年8月31日にメルセデスから2025年のレギュラードライバーとして正式発表された。

    しかし、夢だったトップチーム入りは、すぐに現実味を持って受け止められたわけではなかった。

    「もちろん本当にうれしかった。でも同時に、あまりにも大きな出来事だったので、何が起きたのか理解するまで少し時間がかかった」

    「テラスのハンモックに横になって空を見上げながら、『本当に起きたんだ』と自分に言い聞かせていたのを覚えている」

    アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ)

    F1デビューで苦しんだプレッシャーを乗り越える
    メルセデスで迎えたF1デビューイヤーは、18歳の新人にとって決して簡単なものではなかった。

    シーズン序盤はプレッシャーに押し潰され、自身の精神状態にも影響が及んだという。

    「特に去年はプレッシャーに飲み込まれてしまった。シーズンのスタートは良かったけれど、自分を信じてくれた人たちを失望させているように感じていた」

    「特にトトには申し訳ないと思っていた。僕を起用すると決断したのは彼だったからだ。当時は本当に苦しかった」

    その苦境を救ったのが、メルセデスとの話し合いだった。

    「その困難を乗り越えられたことが、今年に向けた自信につながった。それだけでなく、ドライバーとしてだけではなく、人間としても自分自身について多くを学べた」

    さらにアントネッリは、大きなチームだからこそ得られた経験が、自身を大きく成長させたと語る。

    「小さなチームに行っていたら学べなかったことを、ここでは学べたと思う。学習曲線は本当に信じられないほど急だった」

    「まるで3年分を1年で経験したような感覚だった。肉体的にも精神的にも大変だったけれど、そのぶん得られたものは大きかった」

    アントネッリは現在、2026年シーズン前半を終えて219ポイントを獲得し、F1ドライバーズランキング首位に立っている。ハミルトンの後継者として大胆な決断を下したヴォルフの判断は、わずか2年足らずで正しかったことが証明されつつある。

  • フラビオ・ブリアトーレ F1全戦スプリント開催を提案「観客にもっと与えるべき」

    フラビオ・ブリアトーレ F1全戦スプリント開催を提案「観客にもっと与えるべき」

    アルピーヌF1の実質的なチーム代表を務めるフラビオ・ブリアトーレは、F1の全24戦でスプリントレースを実施すべきだとの考えを示した。観客により多くの見どころを提供するためには、現在の週末フォーマットを見直す必要があると主張している。

    F1では2021年にスプリントレースを導入。当初は年間3戦で実施されていたが、2023年からは年間6戦へ拡大され、現在もその形式が採用されている。

    F1のステファノ・ドメニカリCEOも先日、ファンやプロモーターからスプリント開催を求める声が高まっていることを明かし、今後は開催数の増加やフォーマットの見直しについて各チームと協議していく考えを示している。

    そうした中、ブリアトーレは『The Race Business』のインタビューで、現在の週末フォーマットでは観客への提供価値が十分ではないと指摘し、全グランプリでスプリントレースを開催するべきだと語った。

    「僕はスプリントレースをやるべきだと思う」

    「もし僕が決めるなら、全レースで実施する。観客にもっと何かを提供する必要があるからだ」

    ブリアトーレは、金曜日のフリー走行はチームにとって技術的な作業が中心となり、観客にとって見応えが少ないことを問題視している。

    「金曜日の午前中は技術的な走行ばかりだ。2周ほど走ってピットへ戻る。観客のためになっていない」

    現在の通常開催では、金曜日に2回のフリー走行、土曜日に3回目のフリー走行と予選、日曜日に決勝レースが行われる。一方、スプリント週末では金曜日に1回のフリー走行とスプリント予選、土曜日にスプリントレースと決勝予選、日曜日に決勝レースというスケジュールとなる。

    ブリアトーレは、このフォーマットであれば観客は3日間を通じてより多くのレースアクションを楽しめると考えている。

    「スプリントレースがあれば、少なくとも2つのレース、2回のスタートを見ることができる。ドライバーも何かを懸けて走るのであって、エンジニアリングのためだけに走るわけではない」

    そして最後に、自身の考えを端的にこう締めくくった。

    「私なら24戦、24回すべてでスプリントレースを開催する」

  • ミック・シューマッハ F1復帰を断念「2027年もインディカーに残りたい」

    ミック・シューマッハ F1復帰を断念「2027年もインディカーに残りたい」

    ミック・シューマッハは、これまで目標としてきたF1復帰よりも、インディカーでのキャリア継続を優先する考えを明らかにした。2026年から参戦するアメリカ最高峰シリーズへの適応に手応えを感じており、2027年も残留する意向を示している。

    一方で、現在所属するレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングでのシートは流動的な状況にあり、すでに来季に向けた話し合いも始まっているという。

    ミック・シューマッハ「インディカーに残るつもり」
    数年間にわたりF1復帰を目指してきたミック・シューマッハだが、その考えは大きく変化したようだ。

    今季からインディカーに参戦するシューマッハは、当初こそF1復帰への可能性を残す意味合いもあったが、現在ではアメリカでのキャリア継続を第一に考えている。

    ナッシュビルで今季初のトップ10フィニッシュを記録したシューマッハは、コナー・デイリーのポッドキャスト『SpeedStreet』で将来について次のように語った。

    「本当にこのマシンが好きだし、僕はここに残るつもりだ」

    来季の所属先はまだ決まっていないものの、すでに交渉が始まっていることも認めている。

    「まったく話し合いをしていないと言えば嘘になる。あらゆる選択肢を探り、どんな形がうまく機能するのかを見極めることが重要なんだ」

    また、7度のF1ワールドチャンピオンであるミハエル・シューマッハの息子は、チーム選びの重要性についても強調した。

    「重要なのはマシンだけではない。チームやそこにいる人たちも大切だ。勝利はチーム全員でつかむものだからね」

    レイホール残留は不透明 メイヤー・シャンク移籍説も
    シューマッハの将来が注目される背景には、現在所属するレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの状況がある。

    チームは最近、3台目のエントリーを売却しており、2027年もシューマッハのシートを維持できるかは不透明となっている。

    その一方で、2027年に向けてメイヤー・シャンク・レーシングへ移籍する可能性も噂されている。

    オーバルへの適応にも手応え
    シューマッハはインディカーならではのオーバルコースにも挑戦しており、独特の身体的負荷についても明かした。

    「オーバルレースのあとにマシンを降りると、ずっと反時計回りに走り続けているから目まいがするんだ。これまで一度も経験したことがなかった」

    それでも、走りそのものについては自信を深めている。

    「オーバルの方が僕のドライビングスタイルには少し合っていると思う。オーバルでは非常に正確で、繊細な操作が求められるからね」

    インディカー参戦1年目のシューマッハは、F1復帰への未練よりもアメリカでの新たなキャリア構築へと軸足を移し始めている。来季の所属チームは未定ながら、2027年もインディカーで戦い続ける意思は明確になった。