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  • ランド・ノリス F1スペインGPで「速すぎた」ことが裏目 クルサードが敗因指摘

    ランド・ノリス F1スペインGPで「速すぎた」ことが裏目 クルサードが敗因指摘

    ランド・ノリスは、F1スペインGPで圧倒的なペースを見せながら、バーチャル・セーフティカー(VSC)のタイミングに泣いて勝利を逃した。元F1ドライバーのデビッド・クルサードは、その不運について「速すぎたこと」が逆に敗因になったと指摘している。

    マクラーレンのノリスはレース序盤に首位を走り、後続との差を着実に広げていた。しかし、そのリードを築いたことが、結果的にはVSC導入時の不運につながった。

    VSCのタイミングで形勢逆転
    ノリスはVSCが導入された時点ですでにピット入口を通過していた。そのため、ライバルたちはVSC中にタイムロスを抑えてピットストップを済ませることができた一方、ノリスは次の周までピットインを待たなければならなかった。

    そしてノリスがピットに入るタイミングでVSCが終了。通常に近いタイムロスを負うことになり、ライバルたちに順位を奪われた。

    それまでレースをコントロールしていたノリスだったが、この展開によって最終的には3位でフィニッシュ。直近4戦で3勝目となるはずだった勝利を逃した。

    ランド・ノリス(マクラーレン)

    クルサード「問題は速すぎたこと」
    クルサードは『Up To Speed』ポッドキャストで、ノリスのレースについて皮肉な見方を示した。

    「人生は完璧じゃない。そして、みんなが同意すると思うけど、ランドはレースで信じられないほど素晴らしかった」

    「でも、ここに問題がある。彼は速すぎたんだ。もう少し遅ければ、VSC中にピットへ入ることができていた」

    ノリスは序盤のスティントで4~5秒のリードを築いていた。それだけ速く走っていたからこそ、VSCが出た瞬間にはすでにピット入口を通過してしまっていたというのがクルサードの見方だ。

    「でも、4秒か5秒のリードを築いてしまったことで、突然、彼自身がその犠牲者になった。不運だったね、ランドにとっては」

    圧倒的な速さが勝利につながらない皮肉
    通常であれば、後続との差を広げることはレースを有利に進めるうえで最大の武器となる。しかし、マドリンクでは、その速さによってノリスがVSC導入時にピット入口へ到達するタイミングがわずかに早まり、結果として戦略上の不利益を受ける形となった。

    クルサードの指摘は、ノリスのペースそのものに問題があったという意味ではない。むしろ、それほど速かったにもかかわらず、偶然のタイミングによって勝利を失ったという今回のF1スペインGPの皮肉な展開を表現したものだ。

    ノリスにとっては、自身の速さではどうすることもできないVSCのタイミングによって勝利がこぼれ落ちたレースとなった。

  • メルセデスF1 ラッセルの意外な2ストップ戦略を解説「ルクレールと逆を選んだ」

    メルセデスF1 ラッセルの意外な2ストップ戦略を解説「ルクレールと逆を選んだ」

    メルセデスF1は、2026年F1スペインGPでジョージ・ラッセルに採用した意外な2ストップ戦略について、その狙いを明らかにした。ハードタイヤでスタートしながらVSC(バーチャル・セーフティカー)中にピットインしたのは、同じハードで前を走っていたシャルル・ルクレールと異なる戦略を取るためだった。

    オーバーテイクが極めて難しかったマドリンクでは、同程度のタイヤを履いたままルクレールの後方を走り続けても順位を上げる可能性は低かった。

    そこでメルセデスはラッセルをミディアムに交換し、その後再びハードへ戻す2ストップを選択。結果的にこの戦略はルクレールへのプレッシャーとなり、キミ・アントネッリの優勝にも間接的に貢献した。

    VSCはラッセルにとって「最悪のタイミング」
    ラッセルとルクレールはともにハードタイヤでF1スペインGPをスタートした。しかしVSCが導入されると、フェラーリはルクレールをコース上に残した一方、メルセデスはラッセルをピットへ呼び、ミディアムタイヤを装着した。

    ルクレールはそのまま首位を走り、45周目までピットストップを引き延ばした。対してラッセルはミディアムで約20周を走った後、28周目に再びピットインしてハードへ交換した。

    メルセデスF1の副チーム代表ブラッドリー・ロードは、VSCのタイミングそのものはラッセルにとって好都合ではなかったと説明した。

    「ジョージにとってVSCはまったく違う展開になった。彼はハードタイヤでスタートして長いスティントを走り、その後レース中に起こる何らかの出来事を利用するつもりだったから、最悪のタイミングでVSCが出たと言える」

    「彼は6番グリッドからハードタイヤでスタートし、1ストップで走る予定だった。VSCが出た時点で、ハードタイヤを履いているマシンの中ではフェラーリのルクレールに続く2台目だった。そのため、我々はジョージにルクレールと逆のことをさせた」

    同じ戦略ではルクレールを抜けないと判断
    メルセデスが戦略を変更した最大の理由は、マドリンクでのオーバーテイクの難しさだった。同じような使用歴のタイヤでルクレールの後ろを走り続ければ、そのまま順位が固定される可能性が高いと判断した。

    「なぜか。それをしなければ、彼はただルクレールの後ろについてフィニッシュまで走ることになったからだ」

    「アンダーカットできるチャンスは非常に、非常に限られていたし、同程度の使用歴のタイヤを履いたマシン同士では、オーバーテイクのチャンスは事実上なかった。そこでジョージにミディアムを履かせた」

    ただし、ミディアムでそのままチェッカーまで走り切ることは最初から想定していなかった。

    「そのミディアムが残り43周を持たないことは分かっていた。それでも違うことを試すことで、ジョージは約20周のスティントを走り、その後もう一度ハードに戻した。レースのできるだけ長い部分をハードで走りたかったからだ」

    「そこからジョージは本当に印象的なペースを発揮した」

    ジョージ・ラッセル(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ)

    ラッセルの速さがルクレールのピットインを誘発
    新品タイヤを履いたラッセルのペースは、前方を走るルクレールに対してフェラーリが反応せざるを得ない状況を作り出した。

    「彼は十分に速く走っていたので、実際にはフェラーリが望んでいたよりも早くルクレールをピットに入れさせることができたと思う」

    「それによってルクレールをピットへ引き込み、前を走るキミにはクリーンエアが与えられた。同時にジョージも終盤、かなりデリケートだったソフトタイヤを履くルクレールにプレッシャーをかけることができた。そして最終的にはわずか0.7秒差でレースを終えた」

    ルクレールを予定より早くピットへ向かわせたことで、前方のアントネッリには自由に走れる状況が生まれた。メルセデスにとってラッセルの戦略は、自身の順位を上げるだけではなく、チームメイトのレース展開にも影響を与えるものとなった。

    ラッセル本人は「結局5位だったと思う」
    一方、ラッセル自身はレース後、戦略の違いが最終順位を大きく変えたとは考えていなかったという。

    「レース後、ジョージは非常に現実的だった。我々が何をしたかは、それほど重要ではなかったと思うと言っていた」

    「コース上に残していても、ピットストップさせていても、マドリンクではオーバーテイクがあれほど難しかったことを考えれば、どちらにしてもおそらく5位でフィニッシュしていただろう、と」

    結果としてラッセルは5位に終わったものの、メルセデスF1が選んだ2ストップは単純なタイヤ交換ではなく、ルクレールと同じ戦略から抜け出すための戦術的な判断だった。ラッセルの終盤のペースによってフェラーリに対応を迫り、アントネッリの前方を開ける効果も生み出したことで、チーム全体のレース展開に重要な役割を果たした。

  • セバスチャン・ベッテル 2027年レース・オブ・チャンピオンズ参戦決定

    セバスチャン・ベッテル 2027年レース・オブ・チャンピオンズ参戦決定

    F1で4度のワールドチャンピオンに輝いたセバスチャン・ベッテルが、2027年1月にニュージーランドで開催されるレース・オブ・チャンピオンズ(ROC)に参戦することが発表された。

    今回のROCは史上初めてニュージーランドで開催され、ウェリントンのHnryスタジアム内に特設されるターマックコースが舞台となる。ベッテルに加え、現役F1ドライバーのバルテリ・ボッタスも出場することが決まっている。

    ベッテルが再びレース・オブ・チャンピオンズに参戦
    2027年大会への出場が決定した最初の4人のドライバーのひとりとして、元レッドブル・レーシング、フェラーリ、アストンマーティンF1ドライバーのベッテルが名を連ねた。

    ベッテルはレッドブル・レーシング在籍時の2010年から2013年にかけてF1ワールドチャンピオンを4年連続で獲得。2022年シーズン限りでF1を引退した後も、モータースポーツに関わり続けている。

    ROCとの関係も長く、2007年以降に開催された大会のうち欠場したのはわずか2回。個人戦では2015年にチャンピオン・オブ・チャンピオンズのタイトルを獲得している。

    国別対抗戦のネーションズカップでは通算7度の優勝を経験。そのうち6度はミハエル・シューマッハとドイツ代表を組み、6年連続でタイトルを獲得した。

    「ニュージーランドにROCを持ってきてと冗談で話した」
    ベッテルは、前回のROCシドニー大会を前にニュージーランドを初めて訪れており、その際に同国の魅力に強く引かれたという。

    「ROCシドニーの前に初めてニュージーランドを短時間訪れたんだけど、この国の美しさに圧倒された。それで主催者に冗談で『次のROCをニュージーランドに持ってきてくれない?』と言ったんだ」

    「1月にウェリントンで開催されるレース・オブ・チャンピオンズで、世界中から集まる多くのチャンピオンたちと戦えることを本当に楽しみにしている。それに、ニュージーランドをもっと見て回る機会が得られるのも楽しみだ」

    バルテリ・ボッタス

    バルテリ・ボッタスも3度目のROC参戦
    2027年大会には、キャデラックF1のバルテリ・ボッタスも出場する。ボッタスにとってROCへの参戦は今回が3度目となる。

    「レース・オブ・チャンピオンズは本当に特別でエキサイティングなイベントだ。また開催されることになって、とてもうれしいよ」

    ROCは異なるカテゴリーで活躍するトップドライバーたちが同一条件のマシンを使用して競い合うイベントで、個人戦の「チャンピオン・オブ・チャンピオンズ」と国・地域別で争う「ネーションズカップ」が行われる。

    F1で4度のタイトルを獲得したベッテルと、現役F1ドライバーとしてキャデラックで戦うボッタスの参戦が決定したことで、ニュージーランド初開催となる2027年ROCには早くも注目が集まりそうだ。

  • レッドブルF1代表 ホンダへの特別救済措置を支持「必要なら解決策を見つける」

    レッドブルF1代表 ホンダへの特別救済措置を支持「必要なら解決策を見つける」

    ホンダF1が抱えるパフォーマンス不足をめぐり、レッドブル・レーシングのチーム代表ローラン・メキースが、FIAによる支援策の導入に理解を示した。

    FIA会長のモハメド・ビン・スライエムはF1スペインGPが開催されたマドリードで、アストンマーティン・ホンダの状況を改善するため、FIAに何ができるのかフェルナンド・アロンソに説明するよう求めたことを明らかにしていた。

    アロンソが2027年以降もF1を続けるかどうか決断を保留しているなか、ホンダF1のパワーユニットの競争力不足が、その判断を左右する要素のひとつになっていると報じられている。

    メキース「スポーツのために全チームが賛成した」
    ホンダF1の折原伸太郎はその後、状況を一変させるような「魔法の解決策」はないとの考えを示し、あくまで自社の開発プログラムに集中していることを強調した。

    一方、ローラン・メキースは『La Gazzetta dello Sport』に対し、大きく後れを取ったメーカーを支援するため、F1が全体として対応した前例がすでに存在すると指摘した。

    「今年の初めにも、大きく後れを取ったところを助けるため、まさにADUOのレギュレーションに最初の変更が加えられた」

    「スポーツ全体の利益のため、全チームがそれに賛成した」

    さらにメキースは、各チームの利害が必ずしも一致しないF1においても、必要な場合には共通の解決策を見いだすことは可能だと語った。

    「すべてについて意見が一致するわけではない。だが、解決したり支援したりする必要がある状況なら、我々は解決策を見つける」

    ローラン・メキース(レッドブル・レーシング)

    ヴォルフも公平性を条件に支援策を支持
    メルセデスF1のチーム代表トト・ヴォルフも、同様の考えを示している。競争の公平性が保たれ、選手権全体の利益につながるのであれば、ホンダF1を含めた競争力の低いパワーユニットメーカーに対する調整について議論すること自体は妥当だとの立場だ。

    2026年からF1のパワーユニット規則は大幅に変更され、各メーカーの間にはパフォーマンス差が生じている。こうした格差を一定の条件下で縮小するための仕組みとして導入されているのがADUO(Additional Development and Upgrade Opportunities)である。

    ビン・スライエムがさらなる対応の可能性に言及したことで、ホンダF1に追加の開発機会などを認めるべきかどうかが新たな焦点となっている。

    とりわけアストンマーティンにとって状況は重要だ。ホンダF1のパワーユニットの競争力不足が続くなか、その改善速度はチームの今後だけでなく、アロンソが2027年もF1に残るかどうかを判断する材料のひとつになるとみられている。

  • FIAが中東情勢でWRCサウジアラビア戦を中止 F1終盤戦にも波紋

    FIAが中東情勢でWRCサウジアラビア戦を中止 F1終盤戦にも波紋

    FIAとWRCプロモーターは、2026年世界ラリー選手権(WRC)の最終戦として予定されていたラリー・サウジアラビアを、WRCのカレンダーから外すことを発表した。中東地域を巡る不確実性が物流面に影響を及ぼしていることが理由とされている。

    この決定は、F1が11月末から12月にかけて中東でシーズン終盤戦を迎える約2カ月前に下された。現時点でF1のカレンダーに変更は発表されていないものの、WRCの判断によってF1のカタールGPとアブダビGPの開催にも改めて注目が集まることになる。

    WRCサウジアラビア戦をカレンダーから除外
    ラリー・サウジアラビアは11月12~15日に開催される予定だった。FIAとWRCプロモーターは、サウジアラビア自動車・モーターサイクル連盟(SAMF)、現地オーガナイザー、選手権関係者とともに、WRCイベントを予定通り実施するためのあらゆる可能性を検討してきたという。

    しかしFIA(国際自動車連盟)は、「地域における継続的な不確実性と、それが物流手配に及ぼす影響」を理由に、2026年についてはWRCとしての開催を断念すると説明した。

    ただし、ラリー・サウジアラビアそのものが中止されるわけではない。同イベントは11月12~15日に予定通り開催され、FIA中東ラリー選手権(MERC)の一戦として実施される。

    サウジアラビア側も、開催能力や安全面に問題があったとの見方を否定している。

    SAMFおよびサウジ・モータースポーツ・カンパニー(SMC)の会長を務めるハリド・ビン・スルタン・アル・アブドゥッラー・アル・ファイサル王子は、サウジアラビアはイベント開催の準備を整えていたと強調した。

    「FIAとWRCプロモーターが下した決定を尊重している」

    「サウジアラビアの準備状況や自信には何の変化もない。王国は開催する準備ができており、準備作業も進んでいた。安全かつ成功裏に国際モータースポーツを開催できる我々の能力は明確だ」

    WRCはサルディニアでシーズン終了
    サウジアラビア戦がWRCから外れたことで、2026年シーズンは10月1~4日に開催されるラリー・イタリア・サルディニアが第13戦かつ最終戦となる。カレンダー変更についてはFIA世界モータースポーツ評議会(WMSC)の承認が必要となる。

    FIA会長のモハメド・ビン・スライエムは、サウジアラビア戦を維持するために関係者とさまざまな選択肢を検討したと説明した。

    「ここ数カ月、サウジアラビアのパートナー、加盟クラブであるSAMF、WRCプロモーター、そして選手権関係者と緊密に協力し、ラリー・サウジアラビアを予定通り開催するためのあらゆる可能性を検討してきた」

    「しかし、地域情勢が継続的に変化していることから、今年はラリー・サウジアラビアのWRC部門を開催しないことになった。特にイベントの準備に携わったすべての人々が多大な努力をしてきただけに、決して簡単な決断ではない」

    一方でビン・スライエムは、サウジアラビアでのWRC開催そのものに対するFIAの姿勢は変わっていないと強調している。

    「今年はWRC部門が開催されないものの、オーガナイザー、そしてこのラリーの長期的な将来に対する我々の信頼は変わっていない」

    「FIA中東ラリー選手権のイベントは11月に予定通り開催される。我々はSAMF、SMC、オーガナイザーと引き続き緊密に協力し、イベントの成功を支援していく」

    「今後は将来に焦点を移す。2027年にFIA世界ラリー選手権をサウジアラビアへ戻すことを目指し、サウジアラビアのパートナーおよびWRCプロモーターと引き続き協力していく」

    国際自動車連盟

    F1のカタールGPとアブダビGPは現時点で変更なし
    今回の決定が注目される理由のひとつが、F1も2026年シーズン終盤に中東でのレースを予定していることだ。

    F1は11月29日にカタールGP、12月6日にアブダビGPを予定しており、いずれも現時点ではカレンダーに変更は発表されていない。WRCのサウジアラビア戦とは開催国も競技の物流条件も異なるため、今回の決定がそのままF1の開催可否を意味するものではない。

    ただしFIAは7月にも、中東情勢と貨物輸送および渡航への影響を理由として、2026年FIA世界耐久選手権(WEC)のカタール戦とバーレーン戦を取りやめ、バルセロナとモンツァで代替開催することを決めている。

    WRCでも同様に物流上の不確実性を理由としたカレンダー変更が決まったことで、年末に中東へ向かうF1についても今後の地域情勢と物流環境が焦点となる。

    現段階でF1のカタールGPとアブダビGPは予定通り開催されるスケジュールだが、FIAが別カテゴリーで相次いで中東開催の見直しを行っているだけに、シーズン終盤に向けて状況が注視されることになりそうだ。

  • ハースF1 2027年ドライバー決定へ最終評価 カマラ有力もドゥーハンをテスト

    ハースF1 2027年ドライバー決定へ最終評価 カマラ有力もドゥーハンをテスト

    ハースF1チームが、2027年のドライバーラインナップ決定に向けて最終評価の段階に入っている。オリバー・ベアマンの残留が広く予想される一方、チームメイトについてはまだ決定しておらず、今週ヘレスで行われるTPC(旧型車テスト)が重要な判断材料になるという。

    現時点では、FIA F2選手権でタイトルを争うラファエル・カマラが2027年のF1昇格に向けて最も有力な位置にいるとされている。

    しかし、RacingNews365によると、ハースは今週木曜日にジャック・ドゥーハンを走らせ、その評価を終えるまでは最終決定を下さない方針だという。

    ドゥーハンをヘレスで最終評価
    現在、ハースの2つ目のシートにはエステバン・オコンが座っている。オコンはアルピーヌでの在籍を経て昨年ハースに加入したが、2027年の残留はまだ確定していない。

    チームが来季の選択肢を検討するなか、新たな候補として浮上しているのがカマラだ。

    カマラはF2でタイトルを争っており、2027年にルーキーとしてF1へステップアップする候補のなかで、現在最も有力な位置にいるとの見方が出ている。

    ただし、RacingNews365が得た情報によれば、ハースが今週後半にヘレスでTPC(Testing of Previous Cars)を実施するまでは、ドライバーについて最終的な決定が下されることはないという。

    木曜日にはドゥーハンがステアリングを握り、チームは2027年のレースシート候補としてその可能性を評価する。

    ドゥーハンはアルピーヌからF1に参戦し、グランプリ7戦に出場した経験を持つ。しかし、2025年シーズン序盤にフランコ・コラピントと交代する形でレースシートを失った。

    2026年にはハースのリザーブドライバーに就任し、F1グリッドへの復帰を目指しながらチームで活動を続けている。

    カマラ有力もフェラーリ育成2人体制が焦点
    現状ではカマラがドゥーハンを含む候補者のなかで一歩リードしているとみられている。ただし、カマラを起用した場合、ハースはベアマンとカマラというフェラーリのジュニアドライバー2人をレギュラーとして走らせることになる。

    RacingNews365は、カマラの起用には一定の資金的な支援も伴う一方、2人ともフェラーリが将来について最終的な主導権を持つドライバーとなり、ハースが自前のドライバーをレギュラーとして抱えない体制になることが難しい判断材料になると伝えている。

    ただし、ハースF1チーム代表の小松礼雄はF1スペインGPで、ドライバーがどの育成プログラムに所属しているかは選考において重要ではないと強調している。

    「フェラーリのドライバーが2人でも、トヨタのドライバーが2人でも、マクラーレンのドライバーが2人でも関係ありません。フォルナローリはマクラーレンのドライバーですが、正直なところ、それは重要ではありません。一番速いドライバーを選ぶことがチームにとってベストです」

    小松礼雄(ハースF1チーム)

    小松礼雄「パフォーマンスで選べると思っている」
    小松礼雄は、候補者が持ち込む資金についても、実力が極めて接近している場合に限って判断材料になる可能性があると説明している。

    「例えば1周で0.1秒差というように、本当に、本当に僅差なら、もちろん支援も判断材料にはなります。でも、そうなるとは思っていません。パフォーマンスで選べると思っていますし、まだプログラム全体も終わっていません」

    「我々は本当に速いドライバーを2人そろえたいと思っています。それが、このチームを成長させる一番いい方法だからです」

    小松礼雄が「まだプログラム全体も終わっていない」と語っている点は、今週ヘレスで予定されているドゥーハンのTPCとも符合する。

    ベアマンについては2027年もハースに残留し、3年連続で同チームからF1に参戦することが広く予想されているため、焦点はオコンが現在保持しているもうひとつのシートに絞られつつある。

    平川亮(ハースF1チーム)

    平川亮も候補も可能性は低いとの見方
    もうひとりの選択肢として挙げられているのが、ハースの開発ドライバーを務める平川亮だ。

    平川亮は、ハースとTOYOTA GAZOO Racingの提携の一環として、過去2年間に複数回のF1フリー走行1回目(FP1)に出走してきた。

    マシンやチームの仕事の進め方をすでに理解しているという点では候補のひとりとなるが、パドック関係者の間では、平川亮が2027年のレースシートを獲得する可能性は極めて低いとの見方が出ているという。

    また、小松礼雄の発言では、マクラーレンの育成ドライバーであるレオナルド・フォルナローリも評価対象に含まれていることが明らかになっている。

    ハースは現職のオコンに加え、カマラ、ドゥーハン、フォルナローリ、平川亮らを候補として2027年のラインナップを検討している。

    そのなかでカマラが有力候補とされる状況にあるものの、結論はまだ出ていない。今週木曜日のヘレスでドゥーハンを走らせて評価プログラムを進めたうえで、ハースは速さを最優先に2027年のF1ドライバーラインナップを決定することになる。

  • ルイス・ハミルトン フェラーリF1の人事刷新要求報道を全面否定

    ルイス・ハミルトン フェラーリF1の人事刷新要求報道を全面否定

    フェラーリF1のルイス・ハミルトンが、自身がチームのトラックサイドスタッフの刷新を求めているとのイタリアメディアの報道を強く否定した。

    イタリア紙『Corriere della Sera』は、ハミルトンがフレデリック・バスール代表に対し、オペレーションや戦略部門のスタッフ変更を求めていると報道。さらに、両者の関係が最近になって冷え込んでいるとも伝えていた。

    フェラーリ内部の人事変更を要求との報道
    報道によれば、ハミルトンは2026年シーズンの欧州ラウンドを通じてチーム運営に不満を募らせ、バスールに対してトラックサイドの体制変更を働きかけているとされた。

    また、F1イタリアGP後には、チームメイトのシャルル・ルクレールとの間で適用する明確な「交戦規定」を文書化するよう求めたものの、バスールがこれを拒否したとも報じられている。

    フェラーリは今季に向けてすでにエンジニアリング体制を変更している。長年ハミルトンのレースエンジニアを務めてきたリカルド・アダミは、2026年シーズン開幕前にフェラーリ・ドライバー・アカデミーおよび旧型車テストを担当する役職へ異動した。

    その後、メルセデスから加入したルカ・ディエラや、マクラーレンから加入したセドリック・グロージャンらがハミルトン側のスタッフに加わり、夏にはロイック・セラ率いる技術部門を強化するため、シャシー分野のスペシャリストも外部から迎えている。

    バスールはこれまでもフェラーリ内部の混乱を示唆する報道を否定。ドライバーがチームに改善を求めることは通常のプロセスであり、関係悪化を意味するものではないとの立場を示してきた。

    ハミルトン「誰かの交代を求めたことはない」
    こうした報道を受け、ハミルトンは自身のInstagramストーリーで声明を発表。スタッフの交代を要求したとの内容を明確に否定した。

    「いくつかの記事が出ているのを見たので、ここではっきりさせておきたい。僕はチームの誰かを交代させてほしいと求めたことは一度もない」

    「僕と一緒に仕事をしている全員が毎日懸命に取り組んでいるし、その献身が僕たちを前進させている」

    さらにハミルトンは、自身がスタッフに求めているのは交代ではなく、それぞれの能力を最大限に引き出すことだと強調した。

    「僕はいつも、みんなが最高の自分になれるように力を与え、引き上げようとしている。少なくとも、自分自身のなかにある最高の部分を見つけられるようにしたいと思っている」

    「いつもうまくできているとは限らないけど、それが僕の意図だし、僕がここでやろうとしていることだ。僕たちは全員で一緒に取り組んでいるし、それはこれからも変わらない」

    一方で、ハミルトンはバスールとの関係が悪化しているとの報道については直接言及していない。また、当初の報道でも、ハミルトンが交代を要求したとされる具体的なスタッフの名前は挙げられていなかった。

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)

    F1スペインGPでは今季初リタイア
    ハミルトンは前戦F1スペインGPでブレーキシステムに問題が発生し、今季初のリタイアを喫した。

    マドリンクでは序盤にマックス・フェルスタッペンとポジションを争ったものの、ブレーキペダルの異常が深刻化。フェラーリはレース後、SF-26のトラブルについて調査を開始している。

    このリタイアによってハミルトンはドライバーズランキング首位のアンドレア・キミ・アントネッリとの差を大きく広げられ、タイトル争いはさらに厳しい状況となった。

    それでも今回の声明では、フェラーリのスタッフに対する信頼を明確に表明したハミルトン。人事刷新を要求しているとの報道を全面的に否定し、現在のメンバーとともにチームを前進させていく姿勢を強調した。

  • ウィリアムズF1育成の中村紀庵ベルタ 2027年FIA F3昇格 トライデントから参戦

    ウィリアムズF1育成の中村紀庵ベルタ 2027年FIA F3昇格 トライデントから参戦

    ウィリアムズ・ドライバー・アカデミーに所属する中村紀庵ベルタが、2027年にFIA F3へステップアップし、トライデント・モータースポーツから参戦することが決定した。

    18歳の中村紀庵ベルタは、2026年のフォーミュラ・リージョナル・ヨーロピアン選手権(FREC)で3勝を含む8度の表彰台を獲得し、ランキング3位でシーズンを終えた。その実績を評価され、ウィリアムズの育成プログラムから引き続き支援を受けながら、次のステップとなるFIA F3に挑む。

    F4王者からFRECを経てFIA F3へ
    日本とスロバキアにルーツを持つ中村紀庵ベルタは、2023年にF4東南アジア選手権でシングルシーターデビューを果たした。

    2024年にはF4 UAE選手権でランキング2位を獲得。そして2025年には飛躍のシーズンを迎え、F4選手権とイタリアF4で立て続けにタイトルを獲得した。

    2026年はフォーミュラ・リージョナルへとカテゴリーを上げ、フォーミュラ・リージョナル・ミドルイースト・トロフィーを制覇。さらにFRECでは3勝を挙げ、合計8回の表彰台を記録してランキング3位に入った。

    その結果、2027年はトライデントからFIA F3に参戦することになった。

    トライデントは若手育成で高い実績を持ち、2025年のFIA F3王者ラファエル・カマラやランキング2位のフレディ・スレーターも、FRECから同チームを経てF3へステップアップしている。中村紀庵ベルタも同じルートをたどることになる。

    中村紀庵ベルタ FIA F3選手権

    「F3デビューに向けて大きな自信になる」
    中村紀庵ベルタは、ウィリアムズの支援を受けながらFIA F3へ昇格できることへの喜びを語った。

    「ウィリアムズのプログラムから引き続きサポートを受けながら、F3へステップアップできることをうれしく思います」

    「FRECで力強いシーズンを終え、F3でこれほど競争力のあるチームに加入する機会を得られたことは、来年のF3デビューに向けて大きな自信になります。ここまで来るために力を貸してくださったすべての皆さんに心から感謝しています」

    ウィリアムズ「次世代に機会を生み出している証」
    ウィリアムズのスポーティングディレクターを務めるスヴェン・スメーツも、アカデミー所属ドライバーの新たな昇格を歓迎した。

    「キーンがルーキーシーズンに向けてトライデント・モータースポーツからF3へステップアップする姿を見ることができるのは、我々にとって誇らしい瞬間だ」

    スメーツは今回の昇格について、ウィリアムズのドライバー育成プログラムが「次世代の才能あるドライバーに機会を生み出している」ことを示すものだと評価している。

    ウィリアムズ育成で次のステップへ
    ウィリアムズはF1チームの将来を見据え、アカデミーを通じて若手ドライバーの発掘と育成を進めている。中村紀庵ベルタにとって、FIA F3への昇格はその育成過程における重要な一歩となる。

    F4でタイトルを獲得し、フォーミュラ・リージョナルでも結果を残してきた18歳は、2027年からF1への登竜門のひとつであるFIA F3に舞台を移す。

    ラファエル・カマラやフレディ・スレーターも歩んだFRECからトライデントへのルートを経て、中村紀庵ベルタがFIA F3でどのような結果を残すかが注目される。

  • 角田裕毅 レッドブルF1時代の最大の過ち「フェルスタッペンのセットアップを模倣」

    角田裕毅 レッドブルF1時代の最大の過ち「フェルスタッペンのセットアップを模倣」

    角田裕毅は、2025年にレッドブル・レーシングで苦戦した原因を振り返り、マックス・フェルスタッペンのマシンセットアップを再現しようとしたことが「最大の過ちだった」と明かした。

    リアム・ローソンに代わってレッドブルのシートを手にした角田裕毅だったが、RB21への適応には最後まで苦しんだ。本人によれば、それまで自分のドライビングスタイルを変えようと考えたことはほとんどなかったものの、フェルスタッペンと同じチームで走ったことで初めてその考えが揺らいだという。

    フェルスタッペンに近づこうとして犯した「最大の過ち」
    角田裕毅は『Beyond The Grid』で、自身のドライビングに対する考え方について語った。

    「正直に言えば、僕は自分のドライビングスタイルを変えないくらいのエゴを持っています。ドライビングについて自分が何をしているのかは分かっていますし、自分自身を信じています」

    「だから、相手がどれだけ競争力があって速いドライバーだったとしても、他のドライバーに合わせて自分のドライビングスタイルを変えようとしたことはありませんでした」

    しかし、相手がフェルスタッペンとなると状況は違った。

    「もちろん、マックスの場合はまったく別です。彼はワールドチャンピオンですし、多くのことを証明しています。僕も彼のドライビングから今でも多くのことを学んでいます」

    「それでも、僕のドライビングの基本的な部分は変わりません。ただ、たぶんレースを始めてから初めて、自分のドライビングスタイルを変えて、マックスに似たことをやってみようと考えました」

    角田裕毅は、データ上ではフェルスタッペンとのドライビングそのものに極端な違いがあるようには見えなかったという。そのため、より大きな問題として目を向けたのがマシンのセットアップだった。

    「僕の視点では、データだけを見れば、ドライビングにものすごく大きな違いがあるようには見えませんでした」

    「僕が一番やってしまったこと、そして今になって考えると昨年最大の過ちだったと思うのは、彼がやっているセットアップを再現しようとしたことです」

    オーバーステアに苦しみながらさらに敏感な方向へ
    フェルスタッペンは、方向転換に対して非常に敏感なマシン特性を好むことで知られている。角田裕毅は、自分のマシンですでに強いオーバーステアを感じていたにもかかわらず、フェルスタッペンに近いセットアップを選択することがあったと振り返る。

    「自分のマシンがマックスのマシンよりもかなり強いオーバーステアだと感じているときでさえ、理論的には方向転換に対してさらに敏感にすればマシンを悪化させると分かっているのに、そのセットアップを選ぶ傾向がありました」

    「すでにオーバーステアに苦しんでいたにもかかわらずです」

    フェルスタッペンの速さを理解しようとするあまり、自分自身が必要としていたセットアップとは異なる方向へマシンを進めてしまったというのが、角田裕毅が現在下している分析だ。

    角田裕毅 レッドブル・レーシング

    「最後まで何のクルマを運転しているのか分からなかった」
    さらに角田裕毅は、レッドブルで経験した問題について、2025年シーズンが終了した後も完全には理解できていないと明かした。

    「普通なら、自分が運転しているマシンについて、どんな特性なのかを理解することができます」

    「でも、アブダビが終わった後でさえ、自分が何のクルマを運転していたのか分からないような感覚でした。何が問題だったのか、何が原因でこのマシンについて学んだり、慣れたりすることにあれほど苦労したのか、今でも理解できていません」

    角田裕毅によれば、常に自信を失っていたわけではない。それでも週末によって突然マシンへの信頼感がなくなることがあり、その理由を突き止めることができなかったという。

    「自信はあると感じていました。でも、いくつかのレースでは、なぜかその自信を失ってしまいました」

    「正直に言って、今でもあのマシンについて理解できていません」

    2025年限りでレッドブルのレギュラーシートを失った角田裕毅は、2026年にはリザーブドライバーを務め、その後アイザック・ハジャーの負傷に伴うドライバー変更によってレーシングブルズからザントフォールト、モンツァ、F1スペインGPの3戦に出場した。

    2027年のF1グリッド復帰を目指す角田裕毅にとって、フェルスタッペンのセットアップを追いかけ、自分に合った方向性を見失った2025年の経験は、今後のマシン作りやドライビングに生かすべき大きな教訓となっている。

  • アルピーヌF1 マイク・エリオットを最高技術責任者に起用 エンストン復帰

    アルピーヌF1 マイク・エリオットを最高技術責任者に起用 エンストン復帰

    アルピーヌF1チームは9月17日、マイク・エリオットが最高技術責任者(CTO)として加入することを発表した。エリオットはエンストンのファクトリーを拠点に、チームの技術およびエンジニアリング部門を統括する。

    マイク・エリオットにとって、今回の就任はエンストンへの復帰となる。2008年から2012年まで同チームでプリンシパル・エアロダイナミシストを務めていた。

    23年のF1経験を持つマイク・エリオットがエンストン復帰
    マイク・エリオットはF1で23年にわたる経験を持ち、ルノー、マクラーレン、そして直近ではメルセデスでキャリアを積んできた。メルセデスでは最高技術責任者も務めている。

    これまで携わったチームでは、コンストラクターズ選手権8回、ドライバーズ選手権8回のタイトル獲得に貢献しており、豊富な経験と専門知識をアルピーヌにもたらすことになる。

    アルピーヌは、エリオットの加入によってチームの技術力をさらに強化する狙いだ。近年のコース上でのパフォーマンス向上を足掛かりに、上位4チームとの差を縮めることを目指している。

    かつてエンストンで空力部門の中核を担ったマイク・エリオットが、今度は最高技術責任者として技術・エンジニアリング部門全体を率いる。アルピーヌF1にとって、上位勢への接近を目指す技術体制強化の重要な人事となる。

    アルピーヌF1チーム