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  • ランド・ノリス 若手をF1へ導く新チーム「LN4 Fusion」設立 2027年F3参戦

    ランド・ノリス 若手をF1へ導く新チーム「LN4 Fusion」設立 2027年F3参戦

    ランド・ノリスが、若手ドライバーをF1へと送り出すことを目的とした新レーシングチーム「LN4 Fusion」を共同設立した。2027年からイタリアF4、フォーミュラ・リージョナル・ヨーロピアン選手権、FIA F3への参戦を予定し、将来的なFIA F2進出も目指す。

    チーム代表には、ジュニアカテゴリーの名門プレマで長年チームを率いてきたルネ・ロシンを招聘。さらに、才能ある若手を資金面から支援する「LN4 Legacy Programme」も立ち上げ、レーシングチームと育成プログラムという2つの柱から次世代のF1ドライバーを支援する。

    ノリスが若手育成に本格参入
    LN4 Fusionは、モータースポーツ界で経験を積んだ人材を集めて新たに設立されたチームだ。2027年シーズンにはイタリアF4、FIAフォーミュラ・リージョナル・ヨーロピアン選手権、FIA F3に参戦する計画で、すでに英国F4への参戦を視野に入れたテストプログラムも開始している。

    さらに将来的にはFIA F2への参戦を目指しており、すでに参戦申請のプロセスをスタートさせている。

    ノリスは、新プロジェクトについて「次の世代のために、コース上でもコース外でも機会を作りたい。そして、このスポーツで上を目指している若いドライバーたちに、本当の意味で違いを生み出せたらと思っている」と説明した。

    ノリス自身、家族からの支援を受けてジュニアカテゴリーを戦い、その後マクラーレンのサポートを得ながらF1まで到達した。その経験から、速さだけではF1への道を切り開けないことを理解しているという。

    「僕はキャリアを通じて、本当に素晴らしい人たちに恵まれてきた。F1にたどり着くためには、才能だけでは足りないということも分かっている。周囲に適切な人たちがいて、適切なサポートがあり、そして適切なタイミングでチャンスを得る必要がある。この2つのプロジェクトは、まさにそのためのものなんだ」

    ランド・ノリス LN4 Fusion

    元プレマ代表ルネ・ロシンがチーム代表
    LN4 Fusionの競争力を支える中心人物となるのがルネ・ロシンだ。ロシンは、世界有数のジュニアフォーミュラチームとして知られるプレマで長年チーム運営を担い、さまざまなカテゴリーで40以上のタイトル獲得に関わってきた。2026年にプレマを離れた後、その去就が注目されていたが、LN4 Fusionのチーム代表に就任することになった。

    さらに、プレマで長年エンジニアとして活動してきたギヨーム・カピエットも加入する。

    ノリスはチームの狙いについて、「LN4 Fusionでは、ジュニアモータースポーツのトップチームと競えるレーシングチームを作りたい。優秀な人たちを集め、ドライバーが成長できる素晴らしい環境を作ることが目標だ」と語った。

    AIX RacingのF3関連資産を取得
    LN4 Fusionには、ダン・リチャーズが率いる投資グループも参画している。チームはAIX Racingから一部資産を取得しており、その中には2027年末まで有効なFIA F3参戦ライセンスに関連するものも含まれる。新規チームがゼロから参戦枠を確保するのではなく、既存のF3参戦基盤を活用する形でトップジュニアカテゴリーへ進出する。

    欧州の本拠地はイタリア北部ベネト州に置かれ、現在新施設を建設している。一方、英国ではケンブリッジシャーに拠点を構え、これまで国内外のカート選手権で実績を残してきたFusion Motorsportを率いるダン・ヘイズルウッドが運営を担当する。

    LN4 FusionのCEOを務めるリチャーズは、「さまざまな要素をひとつにまとめるために、非常に大きなチームワークが必要だった。しかし、最初からの目標は、正しい方法で組織を作り、長期的に発展させていくことだった」と語った。

    ランド・ノリス フォーミュラ3 LN4 Fusion

    若手を完全支援する「LN4 Legacy Programme」
    ノリスが立ち上げるもうひとつの柱が「LN4 Legacy Programme」だ。これは才能を持ちながら、資金面などの理由で十分なチャンスを得られない若手ドライバーを対象とする完全支援型の育成プログラムで、元アルピーヌのスポーティングディレクターであるジュリアン・ラウズが責任者を務める。

    ノリスは、「LN4 Legacy Programmeは、才能ある若いドライバーに、普通なら得られないかもしれないチャンスを与えるためのものだ」と説明している。

    現在のジュニアフォーミュラでは、ドライバーの能力だけでなく、F4、フォーミュラ・リージョナル、F3、F2とカテゴリーを上がるごとに必要となる多額の参戦資金を確保できるかどうかもキャリアを左右する。自身もジュニア時代から支援を受けてF1まで進んだノリスが、今度は支援する側に回ることになる。

    F1の育成ピラミッド強化にも期待
    LN4 Fusionの設立には、F1のステファノ・ドメニカリCEOも期待を寄せている。

    ドメニカリは、「ランド・ノリスがこの新しいプロジェクトに関わるということは、F3とF2のピラミッドがF1の未来にとってどれほど重要なのかを示す素晴らしいメッセージだ。ランドの投資と経験を通じて、新しいドライバー、エンジニア、メカニックを育て、モータースポーツファンに受け継がれていく新しい伝統を築いていくことができる」と語った。

    LN4 Fusionが特徴的なのは、単に現役F1ドライバーが自身の名前を冠したチームを設立するだけではない点にある。プレマで実績を残したロシンをチーム代表に据え、F4からF3まで実際の参戦基盤を構築し、その先にはF2まで見据えている。

    さらにLN4 Legacy Programmeを組み合わせることで、才能の発掘、資金支援、実戦環境の提供までを一体化する構想となっている。

    現役F1ドライバーであるノリスの経験と知名度に、ジュニアカテゴリーで実績を積んだロシンらのノウハウを融合したLN4 Fusion。2027年から始まるプロジェクトが、将来のF1ドライバーを生み出す新たな育成ルートとなるか注目される。

  • シャルル・ルクレール フェラーリF1の「アグレッシブ」な開発姿勢を絶賛

    シャルル・ルクレール フェラーリF1の「アグレッシブ」な開発姿勢を絶賛

    シャルル・ルクレールは、2026年F1シーズンにフェラーリが展開しているアグレッシブなアップグレード戦略について「非常に印象的」と評価した。SF-26にはシーズン序盤から継続的に改良が投入されており、ライバルを上回るペースで進められる開発がタイトル争いでの反撃を支えているという。

    フェラーリは第13戦イタリアGPを前に、コンストラクターズ選手権で首位メルセデスを87ポイント差で追っている。

    フェラーリが仕掛ける「アグレッシブ」なアップグレード戦略
    2026年のフェラーリを特徴づけているのが、シーズンを通じた高頻度のアップデートだ。

    SF-26にはマイアミ、バルセロナ、オーストリア、イギリス、ハンガリー、そして前戦オランダGPと相次いでアップグレードが投入されてきた。さらにホームレースとなるイタリアGPでは、ADUOトークンを活用したパワーユニットのアップグレードも予定されている。

    対照的にメルセデスは、5月のカナダGP以降アップグレードを投入していない。その間にフェラーリだけでなくマクラーレンもメルセデスとの差を縮めており、シーズン中の開発競争が勢力図を急速に変えつつある。

    ルクレールは、フェラーリには明確な開発方針があり、シーズン前半を通じてSF-26の弱点もはっきりしてきたと説明する。

    「非常に明確な開発プログラムがあるし、まだ改善したいことはたくさんある」

    「シーズン前半における主な制約が何だったのかも、とても明確になっている。現時点でメルセデスやレッドブルと比較して最も不足しているのはエンジンとパワーで、そこに重点を置いている」

    フェラーリではパワーユニット、シャシー、エアロダイナミクスの各部門が開発を進めているが、ルクレールによれば、チームとして目指す方向は明確に定まっている。

    「エンジン、シャシー、エアロの各チームがあるけど、プログラムは決まっているし、僕たちはどこへ向かいたいのかを分かっている。それは良いことだと思う」

    「シーズン前半には特に悪い意味でのサプライズはなかったと思う。前世代のマシンでは、マシンが路面に接触することもあって難しかった」

    「時には風洞で得られたものが実際のマシンでは得られないこともあった。今年はそういうことがほとんどない。それは今後マシンに投入したいものを開発していくうえで、とてもポジティブなことだ」

    ここでルクレールが強調しているのは、単純にアップデートの数が多いということだけではない。風洞で予測された性能と実車との相関が安定していることで、フェラーリが開発の方向性に確信を持ちながら次のアップデートへ進めていることも重要な要素となっている。

    ルクレールが評価するフェラーリの「革新性」
    フェラーリは開発スピードだけでなく、2026年のF1レギュレーションの中で新たな解決策を探し出す姿勢でも存在感を示している。

    その象徴となっているのが、いわゆる「マカレナ・リアウイング」や、エキゾースト出口付近に設けられた小型ウイングレットなど、SF-26に採用された独創的なアイデアだ。

    ルクレールは、こうした革新的なアプローチそのものが現在のフェラーリにとってポジティブな兆候だと考えている。

    「非常に印象的だ。今年の僕たちは、他のチームと比べても非常にアグレッシブなアプローチを取っている」

    「まずイノベーションという点で、これは非常にポジティブな兆候だと思う。僕たちが革新を続け、レギュレーションの中で解決策を見つけるために、これまでのやり方から一歩踏み出していることを示している」

    そして、ルクレールがもうひとつ高く評価しているのが、アップグレードを短期間で実戦投入するフェラーリの生産体制だ。

    F1の開発競争では、設計部門が性能向上につながるパーツを生み出しても、それを迅速に製造してサーキットへ届けられなければ効果を発揮できない。フェラーリは2026年シーズン前半、この設計から製造、実戦投入までのサイクルをアグレッシブに進めてきた。

    「そして2つ目が、アップグレードを投入するアグレッシブな、非常にアグレッシブな計画だ。シーズン前半、生産部門は僕たちが可能な限り早くパーツを受け取れるように全力で取り組んでくれた。本当に素晴らしい仕事をしていると思う」

    シャルル・ルクレール(スクーデリア・フェラーリ)

    新レギュレーション初年度だからこそ開発速度が重要
    2026年は新しいF1技術レギュレーションが導入された最初のシーズンであり、各チームのマシンにはまだ大きな開発余地が残されている。

    レギュレーションが成熟した時期とは異なり、開発初期ではひとつのアップデートによって得られるパフォーマンス向上も大きい。そのため、アップグレードをどれだけ早く投入できるかが、シーズン中の競争力を左右する重要な要素となる。

    ルクレールも、現在のフェラーリが持つ開発スピードは、まさに新レギュレーション初年度だからこそ大きな意味を持つと強調した。

    「今年のように開発の非常に初期段階にいるシーズンでは、それが大きな違いを生んでいる。投入するアップグレードひとつひとつが非常に大きな違いにつながるからだ」

    「だからシーズン後半も、このようにプッシュし続けていく」

    フェラーリにとって残された大きな課題は、ルクレール自身が認めるようにメルセデスやレッドブルに対するパワー面での不足だ。一方で、SF-26は風洞と実車の相関が安定し、空力面では新たなアイデアを積極的に採用。それを生産部門が短期間で実戦投入する開発サイクルも機能している。

    首位メルセデスとの87ポイント差を逆転するには、シーズン後半にさらに大きなパフォーマンス向上が必要になる。それでもルクレールの発言からは、フェラーリが明確な開発ロードマップを持ち、アグレッシブなアップグレード攻勢によってタイトル争いでの反撃を狙っていることがうかがえる。

  • 岩佐歩夢 F1イタリアGPのFP1に出走 フェルスタッペンのRB22をドライブ

    岩佐歩夢 F1イタリアGPのFP1に出走 フェルスタッペンのRB22をドライブ

    岩佐歩夢が、2026年F1第13戦イタリアGPのフリー走行1回目(FP1)にレッドブル・レーシングから出走することが決まった。マックス・フェルスタッペンに代わってRB22をドライブする。

    レッドブルとレーシングブルズのリザーブドライバーを務める岩佐歩夢にとって、2026年シーズン3度目のFP1出走となる。レッドブルはF1レギュレーションで義務付けられているルーキードライバーのフリー走行起用枠を消化する目的で、モンツァで岩佐歩夢を起用する。

    岩佐歩夢は自身のSNSでイタリアGPでのFP1出走に反応し、再びRB22をドライブできることへの期待を示した。

    「モンツァで再びRB22に乗れることをとても楽しみにしています!」

    岩佐歩夢がフェルスタッペンのRB22をドライブ
    岩佐歩夢は今季、第6戦スペインGPでもフェルスタッペンのRB22を担当。バルセロナで21周を走行し、FP1を14番手で終えている。

    その翌週に行われた第7戦オーストリアGPではレーシングブルズのVCARB 03をドライブし、レッドブル・リンクで19周を走行して15番手だった。

    今回のイタリアGPでは再びレッドブルのマシンに乗り込み、超高速サーキットとして知られるモンツァでRB22を走らせることになる。

    24歳の岩佐歩夢は、すでにF1のFP1経験を豊富に積んでいる。初めて公式セッションに出走したのは2024年日本GPで、当時レーシングブルズのダニエル・リカルドに代わってマシンをドライブ。角田裕毅との日本人コンビが実現した。

    同年のアブダビGPでもFP1に出走し、2025年バーレーンGPでは初めてフェルスタッペンのマシンを担当。その後もレーシングブルズからメキシコシティGPなどでFP1に出走し、2026年シーズン開幕前までに計5回のフリー走行経験を積んでいた。

    岩佐歩夢(レッドブル・レーシング) イタリアグランプリ

    ローソンは引き続きレッドブルからイタリアGPに出場
    一方、イタリアGPのレース週末ではリアム・ローソンが引き続きレッドブル・レーシングから出場し、フェルスタッペンのチームメイトを務める。

    アイザック・ハジャーはサマーブレイク中のトレーニングで左手首を負傷し、前戦オランダGPを欠場。レッドブルは復帰の可能性を検討していたが、モンツァでも欠場させることを決めた。

    オランダGPでハジャーの代役を務めたローソンは、予選8番手から決勝7位に入り6ポイントを獲得。イタリアGPでもそのままレッドブルのシートに座る。

    これにより、モンツァのFP1ではフェルスタッペンに代わって岩佐歩夢がRB22をドライブし、その後フェルスタッペンがマシンを引き継ぐ。岩佐歩夢にとっては、レッドブルの2026年型マシンで経験をさらに積む重要な機会となる。

  • 角田裕毅 F1イタリアGPもレーシングブルズから参戦 ハジャー欠場で続投決定

    角田裕毅 F1イタリアGPもレーシングブルズから参戦 ハジャー欠場で続投決定

    角田裕毅が、2026年F1第13戦イタリアGPでもレーシングブルズから出場することが決まった。レッドブル・レーシングは、左手首を負傷しているアイザック・ハジャーの欠場を正式に決定し、リアム・ローソンを再び代役として起用する。

    ハジャーはサマーブレイク終盤に左手首を骨折し、前戦オランダGPを欠場。レッドブルは9月2日(水)まで回復状態を見極めていたが、モンツァで復帰させるにはリスクがあると判断した。

    これにより、ローソンがハジャーに代わってマックス・フェルスタッペンのチームメイトを務め、角田裕毅が再びレーシングブルズのシートに収まる。

    角田裕毅が2戦連続でレーシングブルズから出場
    レッドブルはイタリアGPを前に、ハジャーの欠場とローソンの起用を正式発表した。

    「リアムはモンツァで行われるイタリアGPでマックスとともに走る。一方、アイザックはサマーブレイク中に負った手首の負傷から、引き続き順調な回復を見せている」

    「チームは彼のリハビリを注意深く見守っており、競技復帰について不必要なリスクを冒すことはない。一日も早い回復を願っている」

    この決定によって生じるもうひとつのドライバー変更が角田裕毅の起用だ。

    角田裕毅は2026年シーズンをレッドブルのリザーブドライバーとして過ごしていたが、ハジャーが欠場したオランダGPでレーシングブルズからF1復帰。今回も同じ体制が採用され、ローソンがレッドブルに移り、空いたレーシングブルズのシートを角田裕毅が担当する。

    つまりイタリアGPでは、レッドブルがフェルスタッペンとローソン、レーシングブルズが角田裕毅とアービッド・リンドブラッドという布陣になる。

    レッドブルがハジャーのモンツァ復帰を見送った理由
    ハジャーについては、イタリアGPでの復帰を目指して回復が進んでいた。しかし、レッドブルは水曜日に行われた最終的な状態確認を経て、まだF1マシンでレースを戦わせるべき段階ではないと判断した。

    特に懸念材料となるのがモンツァのレイアウトだ。

    モンツァは時計回りのサーキットであり、右コーナーでは左手首に大きな負荷がかかる。高速域から強烈なブレーキングを行う場面も多く、まだ完全に治癒していない骨折箇所を悪化させる可能性がある。

    ハジャーを無理に復帰させた結果、負傷を悪化させれば、イタリアGPだけではなく2026年シーズンの残りのレースにも影響しかねない。そのためレッドブルは、1戦の復帰を急ぐよりも完全な回復を優先した。

    ローソンはオランダGPで7位 代役として結果
    ローソンにとっては2戦連続となるレッドブルでのレース出場となる。

    前戦オランダGPでは、突然の代役起用ながらRB22をドライブして7位でフィニッシュ。6ポイントを獲得し、限られた準備時間のなかで代役として求められた役割を果たした。

    2025年にレッドブルで短期間を過ごした後、レーシングブルズへ戻ったローソンにとって、今回の2戦は自身の評価を改めて高める機会にもなっている。

    一方で、これがそのまま2027年のレッドブル昇格につながるとは限らない。

    ドイツ誌『Auto Motor und Sport』の報道では、レッドブル内部ではハジャーとの契約延長に向けた動きが進んでおり、その将来について近く決定が下される可能性があるという。

    ハジャーは2025年のレーシングブルズでのルーキーシーズンを経て、2026年にレッドブルへ昇格。フェルスタッペンのチームメイトとして高い評価を得ており、チームが長期的な戦力として残す方向に傾いているとみられている。

    角田裕毅に再び訪れたF1アピールの機会
    そして今回の決定は、角田裕毅にとっても重要な意味を持つ。

    角田裕毅はオランダGPで約8カ月ぶりとなるF1実戦復帰を果たし、予選ではQ2に進出して12番手。Q3進出を果たしたチームメイトのリンドブラッドとの差はわずか0.102秒だった。

    決勝では11位でフィニッシュし、ポイントには届かなかったもののリンドブラッドを上回った。長期間レースから離れ、VCARB-03で初めてグランプリを戦うという条件を考えれば、短期間で競争力を取り戻した週末だったと言える。

    特に予選後には「限界を探す感覚を取り戻した」と手応えを語り、決勝後にも「できることはすべてやりました」と振り返っていた。

    その直後にイタリアGPでも出場機会が巡ってきたことで、今度は前戦で得た感覚をそのまま次のグランプリへ持ち込むことができる。

    これは角田裕毅にとって大きな違いだ。

    オランダGPでは急きょ実戦に戻る形だったが、モンツァではすでにVCARB-03で予選と決勝を経験した状態からスタートできる。マシンへの理解だけでなく、エンジニアとのコミュニケーションやセットアップの方向性という面でも、前戦より準備された状態で週末を迎えられる。

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム) イタリアグランプリ

    2027年F1シート争いへモンツァでも存在感を示せるか
    さらに角田裕毅にとって重要なのが、2027年のF1シートをめぐる状況だ。

    レーシングブルズではローソンとリンドブラッドがレギュラードライバーを務めている一方、F2ランキング首位を走るニコラ・ツォロフもF1昇格候補として存在している。

    ツォロフがF2タイトルを獲得すれば、規則上F2に残留することはできない。レッドブルは2027年に向けてスーパーフォーミュラやインディカーを含む別カテゴリーで経験を積ませる選択肢も検討していると報じられている。

    ローソンについてもレーシングブルズの2027年シートが完全に保証されているわけではなく、レッドブル系4台をめぐるドライバー市場は依然として流動的だ。

    そこへ再び実戦機会を得た角田裕毅が加わる。

    オランダGP後、角田裕毅は2027年のF1シートを求めていることを隠さず、「Call me, please!(僕に電話してください!)」と各チームに向けてアピールした。

    実際、オランダGPでの走りを受けて、角田裕毅が2027年のハースのドライバー候補として再び検討対象に入ったとの報道も出ている。つまり、今回のモンツァでの出場はレーシングブルズのシートだけを争う機会ではない。

    角田裕毅にとって重要なのは、現在のF1パドックに対して、自身がブランクを経てもすぐに競争力を発揮できるドライバーであることを示し続けることだ。

    ザントフォールトでは約8カ月の実戦ブランクを経ながら、予選でリンドブラッドに0.102秒まで迫り、決勝ではそのリンドブラッドを上回った。モンツァでも同様に結果を残せれば、オランダGPでのパフォーマンスが一過性ではなかったことを証明できる。

    しかも今回は、VCARB-03で1戦を経験した直後の連戦となる。角田裕毅にとっては、オランダGP以上のパフォーマンスを期待できる条件が整っている。

    ハジャーの回復を最優先したレッドブルの判断によって実現した2戦連続の代役体制。ローソンが再びレッドブルでフェルスタッペンと組む一方、角田裕毅にはモンツァでも自身のF1キャリアを左右し得る重要なアピールの機会が与えられた。

    2027年のグリッドを目指す角田裕毅にとって、イタリアGPは単なる代役としての2戦目ではない。ザントフォールトで取り戻した感覚と評価を、具体的な結果へつなげられるかが注目される。

  • リアム・ローソン F1イタリアGPもレッドブルから参戦 ハジャー欠場で2戦連続代役

    リアム・ローソン F1イタリアGPもレッドブルから参戦 ハジャー欠場で2戦連続代役

    リアム・ローソンが、2026年F1第13戦イタリアGPでもレッドブル・レーシングから出場することが決まった。左手首を負傷しているアイザック・ハジャーの欠場が正式に決定し、前戦オランダGPに続いてローソンがマックス・フェルスタッペンのチームメイトを務める。

    ハジャーはサマーブレイク終盤に左手首を骨折し、オランダGPを欠場。レッドブルはイタリアGPでの復帰を目指して回復状態を見極めてきたが、9月2日(水)の最終的なチェックを経て、モンツァで復帰させるにはリスクがあると判断した。

    これによりローソンに2戦連続でレッドブルをドライブする機会が巡ってきた。

    ローソンがモンツァでもレッドブルをドライブ
    レッドブルはイタリアGPを前に、ローソンの継続起用を正式に発表した。

    「リアムはモンツァで行われるイタリアGPでマックスとともに走る。一方、アイザックはサマーブレイク中に負った手首の負傷から、引き続き順調な回復を見せている」

    「我々は彼のリハビリを注意深く見守っており、競技復帰について不必要なリスクを冒すつもりはない。一日も早い回復を願っている」

    ローソンは前戦オランダGPでもハジャーの代役としてレッドブルに招集された。今回も同じ体制が採用され、フェルスタッペンとともにRB22を走らせる。

    ローソンにとって、レッドブルで2戦連続のグランプリを戦えることは大きい。オランダGPでは急きょマシンを乗り換える形だったが、今回はすでにRB22で予選と決勝を経験した状態でモンツァへ入ることができる。

    オランダGPでは7位入賞
    ローソンはオランダGPで代役として期待に応える結果を残した。

    レッドブル復帰初戦となったザントフォールトでは7位でフィニッシュし、チームにポイントを持ち帰った。RB22のパフォーマンスを考えれば、限られた準備時間での代役として堅実な結果だった。

    2025年にレッドブルで2戦を戦った後、レーシングブルズへ戻ったローソンにとって、再びトップチームのマシンで自らの能力を示す機会となった。

    今回はさらに条件が整う。

    前戦では突然の代役だったのに対し、モンツァではRB22の特性を理解したうえで週末をスタートできる。フェルスタッペンとの比較を含め、ローソンが2戦目でどこまでパフォーマンスを引き上げられるかは注目点となる。

    ハジャーは左手首への負担を考慮して欠場
    一方、ハジャーについてはイタリアGPでの復帰が検討されていた。

    負傷後の回復は順調とされていたものの、レッドブルは水曜日の状態確認を経て、復帰を急がせないことを決めた。

    特にモンツァのコース特性が判断材料のひとつになったとみられる。

    モンツァは時計回りのサーキットで、右コーナーでは負傷している左手首への負荷が大きくなる。また、F1屈指の高速サーキットであり、長いストレートからのハードブレーキングも繰り返される。

    完全に回復していない状態でレースに出場し、骨折箇所を悪化させれば、イタリアGPだけではなく残りの2026年シーズンにも影響する可能性がある。

    そのためレッドブルはハジャーの回復を優先し、ローソンを続投させる道を選んだ。

    リアム・ローソン(レッドブル・レーシング) イタリアグランプリ

    2戦連続の代役はローソンに新たなアピール機会
    ローソンにとって今回のイタリアGPは、単なる代役以上の意味を持つ。

    2025年にレッドブルへ昇格したローソンは、わずか2戦でレーシングブルズへ戻された。その後は着実にパフォーマンスを立て直し、2026年にはレーシングブルズで評価を回復。そしてハジャーの負傷によって、再びレッドブルをドライブする機会を手にした。

    オランダGPで7位という結果を残した直後だけに、モンツァで再びフェルスタッペンと同じマシンを走らせることは、自身の現在地を示す絶好の機会となる。

    ただし、今回の代役起用と2027年のレッドブルのレギュラーシート争いは切り分けて考える必要がある。

    『Auto Motor und Sport』によれば、レッドブル内部ではハジャーとの契約延長に向けた動きが進んでおり、その将来について近く発表される可能性があるという。

    ハジャーは2025年にレーシングブルズで印象的なルーキーシーズンを送り、2026年にレッドブルへ昇格。フェルスタッペンのチームメイトとして高い評価を得ており、チームは今後もハジャーを起用する方向に傾いているとされる。

    その場合、ローソンが今回の代役で好成績を残したとしても、すぐにレッドブルのレギュラーシートにつながるとは限らない。

    さらにローソン自身の2027年レーシングブルズ残留についても、まだ確定していないと報じられている。F2ランキング首位のニコラ・ツォロフがF1昇格候補として控え、アービッド・リンドブラッドもルーキーシーズンで評価を高めているためだ。

    それだけに、ローソンにとってモンツァでの一戦は重要になる。

    オランダGPでは突然巡ってきたレッドブル復帰の機会を7位入賞につなげた。今度はRB22を一度経験した状態で迎える2戦目。ローソンがイタリアGPで再び結果を残せれば、2027年に向けた自身の価値をさらに高めることになる。

  • アイザック・ハジャー F1イタリアGP欠場が決定 手首の痛み続き復帰を断念

    アイザック・ハジャー F1イタリアGP欠場が決定 手首の痛み続き復帰を断念

    アイザック・ハジャーが、今週末にモンツァで開催される2026年F1第13戦イタリアGPを欠場することになった。夏休み中に負傷した手首の痛みが依然として残っており、オランダGPに続いて2戦連続の欠場となる。

    RacingNews365が報じたところによると、ハジャーはイタリアGPでの復帰を目指していたものの、負傷した手首の状態はレースに出場できる段階まで回復していないという。

    レッドブル・レーシングは長期的な健康を優先し、モンツァでも無理に復帰させない判断を下した。

    ハジャーの手首に痛み残る イタリアGP復帰を断念
    21歳のハジャーはF1のサマーブレイク中、トレーニング中のアクシデントで手首を負傷した。この影響で前戦オランダGPを欠場し、代役としてリアム・ローソンがレッドブル・レーシングのRB22をドライブした。

    ハジャー自身はオランダGPの週末にザントフォールトのパドックを訪れており、前腕には保護用のスリーブを装着していた。そこから2週間後のイタリアGPでの復帰に期待が集まっていたが、「スピードの神殿」と呼ばれるモンツァでの一戦は、ハジャーにとってまだ早すぎることになった。

    レッドブル・レーシングのチーム代表ローラン・メキースは、ハジャーの負傷が明らかになった当初から、将来的な健康を犠牲にしてまで復帰を急がせる必要はないとの姿勢を示してきた。

    レッドブルとレーシングブルズには代役を務められるドライバーがそろっており、無理にハジャーを復帰させる必要がないことも判断を後押ししたとみられる。

    ローソンと角田裕毅がイタリアGPでも代役続行
    ハジャーが欠場したオランダGPでは、ローソンがレッドブル・レーシングに移り、マックス・フェルスタッペンとともにRB22をドライブ。決勝では7位に入り、6ポイントを獲得した。

    そのローソンのレーシングブルズでのシートには角田裕毅が入り、F1復帰を果たした。角田裕毅は決勝で11位となり、ポイント獲得にはわずかに届かなかったものの、チームメイトのアービッド・リンドブラッドを上回ってフィニッシュした。

    両者がそれぞれの代役として安定したパフォーマンスを見せたことから、イタリアGPでも同じドライバー編成が維持される。

    つまりレッドブル・レーシングはフェルスタッペンとローソン、レーシングブルズは角田裕毅とリンドブラッドという組み合わせでモンツァに臨むことになる。

    アイザック・ハジャー(レッドブル・レーシング) イタリアグランプリ

    復帰を急がせないレッドブル 長期的な回復を最優先
    今回の決定で重要なのは、ハジャーの状態が深刻化したというより、レッドブル側が復帰にリスクを取らない方針を貫いている点だ。

    F1マシンのステアリング操作では手首や前腕に大きな負荷がかかる。特にモンツァでは高速域からの強いブレーキングが繰り返されるため、十分に回復していない状態での出場は負傷を悪化させるリスクにつながる。

    さらに、オランダGPでローソンと角田裕毅がそれぞれ代役として一定の結果を残したことで、チームにはハジャーの復帰を急がせる理由がない。

    ハジャーにとっては2戦連続の欠場となるが、レッドブル・レーシングとしては目先の1戦よりも、その後のシーズンを万全の状態で戦えることを優先した形だ。

    イタリアGPでは再びローソンがレッドブル・レーシング、角田裕毅がレーシングブルズをドライブする。ハジャーの復帰時期については、手首の回復状況を見ながら改めて判断されることになる。

  • レッドブルF1 アイザック・ハジャーと2027年契約延長へ メキース体制で方針転換

    レッドブルF1 アイザック・ハジャーと2027年契約延長へ メキース体制で方針転換

    レッドブル・レーシングは、アイザック・ハジャーとの契約を延長し、2027年もチームに残留させる方針だと報じられた。2026年のF1でマックス・フェルスタッペンのチームメイトを務めるハジャーのパフォーマンスを、チームは高く評価しているという。

    その背景には、ローラン・メキース代表の下で進むレッドブルのドライバー運営の変化もあるとされる。

    従来のように一人のドライバーを明確に中心へ据えるアプローチから距離を置き、2台をより近い立場で戦わせる方向へチームが変化しているとの報道もあり、ハジャーの契約延長はその新たな方針を象徴する動きとなる可能性がある。

    レッドブルがハジャーとの契約延長へ
    ドイツの『Auto Motor und Sport』によると、レッドブルは21歳のハジャーが今季ここまで見せてきたパフォーマンスに満足しており、現在ではミルトンキーンズとザルツブルクの組織にとって重要な存在とみなしている。

    ハジャーの契約は年ごとに見直される形になっているとされるが、レッドブルは2027年に向けて契約を延長する意向だという。

    フェルスタッペンはすでに2030年末までレッドブルとの契約を延長している一方、2027年のもうひとつのシートについては正式発表されていない。ハジャーとの契約延長が決まれば、レッドブルは早い段階で来季のドライバーラインナップを固めることになる。

    フェルスタッペンの隣で評価を高めたハジャー
    レッドブルにとって、フェルスタッペンのチームメイト選びは長年にわたる課題となってきた。

    ピエール・ガスリー、アレクサンダー・アルボン、リアム・ローソン、角田裕毅らがその役割を経験してきたが、フェルスタッペンの隣で長期的にポジションを確立することは容易ではなかった。セルジオ・ペレスは比較的長くその座を務めたものの、レッドブルは安定して結果を残せるセカンドドライバーを求め続けてきた。

    そのなかで2026年にレッドブルへ加入したハジャーは、シーズン序盤から安定したパフォーマンスを披露。夏休み前には7戦連続でトップ6フィニッシュを記録するなど、フェルスタッペンのチームメイトとして存在感を示した。

    今季ここまでドライバーズランキング8位につけており、モナコGPでは表彰台圏内でフィニッシュ。アルピーヌによるピエール・ガスリーをめぐるレース後の異議申し立てによって最終的に表彰台を失ったものの、その走りはレッドブル内部で高く評価されている。

    メキース体制で変わるレッドブルのドライバー運営
    ハジャーの評価上昇と並行して、レッドブルのドライバーに対する考え方そのものにも変化が生じていると報じられている。

    ローラン・メキース代表は、従来のように一人のドライバーを明確に優先するアプローチを軟化させ、2台をより近い立場で戦わせる方向へチームを動かしているという。

    もちろん、4度のF1ワールドチャンピオンであり、2030年までの長期契約を結んだフェルスタッペンがレッドブルの中心的存在であることに変わりはない。

    一方で、セカンドカーを単なる補完的な存在として扱うのではなく、2人のドライバーがともにポイントを獲得できる環境を整えることは、コンストラクターズ選手権を戦ううえでも重要になる。

    メキース自身も夏休み前、ハジャーの存在についてこう語っていた。

    「かなり長い間いなかった強力なセカンドドライバーがいるというのは良いニュースだ」

    「アイザックは安定して結果を出しているし、チームやマックスから多くのことを学んでいる。我々の2台が少し近づいていることは、マックスにとっても良いニュースだ」

    この発言からも、レッドブルがハジャーの速さだけでなく、フェルスタッペンとの組み合わせそのものをポジティブに評価していることがうかがえる。

    メキースはすでに「論理的な決断」を示唆
    ハジャーの2027年残留について、メキースはハンガリーGP終了後の段階ですでに強いヒントを出していた。

    「将来についてはまだ話し合っていないが、アイザックが素晴らしい仕事をしていることは誰の目にも明らかだ。だから我々は論理的な決断を下すことになる」

    当時は正式な契約交渉について明言しなかったものの、ハジャーのパフォーマンスを考えれば継続起用が自然な選択になるとの考えを示した形だ。

    今回、『Auto Motor und Sport』がレッドブルによる契約延長の方針を報じたことで、メキースが語っていた「論理的な決断」の方向性がより明確になった。

    ハジャーの残留が正式決定すれば、フェルスタッペンのチームメイトが短期間で入れ替わってきた近年のレッドブルにとって、ドライバー面での安定を取り戻す重要な一歩にもなる。

    アイザック・ハジャー(レッドブル・レーシング)

    イタリアGP出場可否は契約とは別問題
    一方、今週末のF1イタリアGPにハジャーが出場できるかどうかは、2027年の契約問題とは切り離して判断される。

    ハジャーはトレーニング中に手首を骨折したため、前戦オランダGPを欠場。ザントフォールトではレーシングブルズのリアム・ローソンが代役としてレッドブルに復帰した。

    イタリアGPに向けてはハジャーの復帰が期待されているものの、モンツァで実際にマシンへ戻れるかどうかは手首の回復状態を確認したうえで最終決定される見通しだ。

    ただし、今回の契約延長報道を見る限り、イタリアGPへの出場可否がレッドブル内部におけるハジャーの長期的な評価を左右するものではなさそうだ。

    再建を進めるレッドブルにとって重要な残留
    ハジャーとの契約延長は、大規模な組織再編を進めているレッドブルにとっても重要な意味を持つ。

    近年のレッドブルからは、クリスチャン・ホーナー、エイドリアン・ニューウェイ、ジョナサン・ウィートリー、ヘルムート・マルコ、ロブ・マーシャルら黄金期を支えた主要人物が相次いで離脱。さらにフェルスタッペンのレースエンジニアを務めてきたジャンピエロ・ランビアーゼも、マクラーレンへの移籍が決まっている。

    その一方で、新たな体制づくりも進められている。メルセデスで若手育成を担当してきたグウェン・ラグルーを迎え、アストンマーティンからトム・マッカローを獲得。チーフエンジニアのポール・モナハンについても、キャデラックへの移籍を阻止して残留させたと報じられている。

    多くの主要スタッフが入れ替わるなか、ドライバーラインナップまで毎年変更することはチームにさらなる不確定要素をもたらす。

    2026年にフェルスタッペンのチームメイトとして結果を残し、チーム内部からも高い評価を得ているハジャーを継続起用することは、再建を進めるレッドブルにとって合理的な選択といえる。

    メキース体制でドライバー運営にも変化が生まれつつあるとされるレッドブル。ハジャーとの2027年契約延長が正式発表されれば、それは単なる若手ドライバーの残留にとどまらず、新体制が目指すチームづくりを示すひとつの象徴となりそうだ。

  • フェラーリF1 アロンソに伏せてベッテル獲得交渉「不公平な交渉だった」

    フェラーリF1 アロンソに伏せてベッテル獲得交渉「不公平な交渉だった」

    フェルナンド・アロンソが2014年限りでフェラーリを離れた舞台裏には、当時本人が知らされていなかった重要な動きがあったという。アロンソが自身の将来についてフェラーリと交渉を続けていた一方で、マラネロではすでにセバスチャン・ベッテル獲得に向けた動きが進んでいたと、F1ジャーナリストのマーク・ヒューズが明かした。

    2010年から2014年までフェラーリのエースを務めたアロンソは、2010年と2012年に最終戦までF1ワールドチャンピオン争いを繰り広げた。

    しかし、タイトルには届かず、両者の関係は次第に悪化。最終的にアロンソは2014年末にチームを離れ、翌2015年からマクラーレン・ホンダへ移籍した。

    アロンソが知らなかったベッテルとの交渉
    ヒューズがポッドキャスト『F1 Rewind』で語ったところによれば、2014年のアロンソとフェラーリの交渉は、双方が同じ情報を持った状態で行われていたわけではなかった。

    当時、アロンソには2016年までフェラーリとの契約が残っていた。一方で、自身の将来を見据えてメルセデスやマクラーレン・ホンダとも交渉を進めていたという。

    アロンソ自身はフェラーリとの交渉において有利な立場にいると考えていた。

    「アロンソは、自分が非常に有利な立場にいると思っていた。自分こそがフェラーリの中心人物だと考えていた」とヒューズは説明する。

    しかし、その裏側では別の動きが進んでいた。

    当時レッドブルで4年連続F1ワールドチャンピオンとなっていたベッテルには、一定の条件を満たせば契約を解除できる条項が存在していた。2014年、レッドブルは新たなパワーユニット規則への対応で苦戦し、ベッテル自身も新加入のダニエル・リカルドに後れを取っていた。

    ベッテルがレッドブルを離れる可能性が生まれると、フェラーリは獲得へ向けて動き始めた。

    だが、ヒューズによれば、アロンソはベッテルの契約解除条項についても、フェラーリがベッテルと交渉していることについても知らされていなかった。

    「状況は常に変化していた。フェラーリは何が起きているのかを知っていたが、アロンソは知らなかった。だから、本当に不公平な交渉だった」

    「フェルナンドは自分がすべての情報を持っていると思っていた。でも、実際にはそうではなかった」

    フェラーリにはアロンソへ知らせる義務があった?
    さらにヒューズは、フェラーリとアロンソの契約には、チームが他のドライバーと交渉する場合、それをアロンソ側へ知らせることを求める条項が存在していたと主張している。

    これが事実であれば、フェラーリがベッテルとの交渉をアロンソに伏せていたことには、契約上の問題があった可能性も出てくる。

    ただし、ヒューズによれば、フェラーリ側にもアロンソを完全に手放すと決断できない事情があった。

    ベッテルがレッドブルとの契約解除条項を実際に行使できるかどうかが、まだ確定していなかったからだ。

    「起こり得たのは、セバスチャンが契約解除条項を発動しない、あるいは発動できる状況にならないことだった。その場合、フェラーリにはアロンソに残ってもらう必要があった」

    つまりフェラーリは、ベッテル獲得の可能性を探りながら、もし交渉が成立しなかった場合に備えてアロンソを残す選択肢も維持していたというのがヒューズの説明だ。

    アロンソから見ればフェラーリとの将来を巡る交渉だったが、フェラーリ側から見れば、ベッテル獲得の成否を見極めながら進める二重の交渉だったことになる。

    ミハエル・シューマッハがベッテル獲得を推薦
    ベッテルのフェラーリ加入には、ミハエル・シューマッハも間接的に関わっていたという。

    シューマッハとベッテルは親しい関係にあり、ヒューズによれば、シューマッハは当時フェラーリ会長だったルカ・ディ・モンテゼーモロにベッテル獲得を推薦していた。

    「ルカをその気にさせるのに、それほど説得は必要なかった」とヒューズは振り返る。

    重要なのは、その動きが2014年になって突然始まったものではなかったとされている点だ。

    ヒューズの説明では、シューマッハからモンテゼーモロへの推薦を含め、ベッテルを将来のフェラーリドライバーとして迎える構想は2013年の段階ですでに存在していたという。

    つまり、フェラーリが2014年の新F1パワーユニット規則への対応に苦戦したことだけが、アロンソからベッテルへの交代を決定づけたわけではない可能性がある。

    フェルナンド・アロンソ(スクーデリア・フェラーリ)

    関係悪化の始まりは2010年アブダビGP
    アロンソとフェラーリの関係が決定的に悪化するまでには、数年間にわたる積み重ねがあった。

    ヒューズが大きな転換点として挙げたのが、2010年F1最終戦アブダビGPだ。

    アロンソはフェラーリ加入初年度からタイトル争いを展開し、ポイントリーダーとして最終戦を迎えた。しかし、決勝ではフェラーリの戦略が裏目に出て、ルノーのヴィタリー・ペトロフを抜けないまま7位でフィニッシュ。ベッテルに逆転され、3度目のF1ワールドチャンピオン獲得を逃した。

    ヒューズによれば、この敗戦を境にフェラーリとアロンソの関係性は変わり始めたという。

    「ほとんどすべてが、その瞬間から壊れていった。それ以降、うまくいかなければチームの責任で、うまくいけばフェルナンドのおかげ、という構図になった」

    ヒューズは当時、モンテゼーモロ本人からも同様の不満を聞いていたと明かしている。

    「彼は基本的にこう言っていた。アロンソは素晴らしいドライバーだが、うまくいったときは『アロンソだから』で、うまくいかなかったときは『チームのせい』になると感じていた」

    2010年のタイトル逸失だけで両者の関係が破綻したわけではない。しかし、その後もフェラーリはアロンソが望むだけの競争力を持つマシンを用意できず、不満が蓄積していった。

    2014年に決着 アロンソ離脱とベッテル加入
    2014年にはF1がV6ターボ・ハイブリッド時代へ移行したが、フェラーリはメルセデスに大きく後れを取った。

    一方のレッドブルも、それまでの圧倒的な優位を失い、4連覇王者だったベッテルはチームメイトのリカルドに苦戦した。

    その状況下でベッテルはレッドブル離脱を決断。フェラーリはアロンソとの契約を予定より早く終了させ、ベッテルをキミ・ライコネンのチームメイトとして2015年から迎え入れた。

    アロンソはマクラーレンへ移籍し、ホンダがF1にパワーユニットサプライヤーとして復帰する新プロジェクトに参加した。

    結果だけを見れば、アロンソがフェラーリに見切りをつけ、ベッテルがその後任として加入したというドライバー交代だった。

    しかしヒューズの証言を踏まえると、その過程はより複雑だったことになる。

    フェラーリはベッテルという次の選択肢を水面下で確保しようとしながら、その交渉が成立しなかった場合に備えてアロンソ残留の可能性も維持していた。一方のアロンソは、その重要な情報を知らないまま自身の将来を巡る交渉を進めていたとされる。

    2014年末の離別は一つのシーズンの不振によって突然決まったものではなく、2010年アブダビGPを起点とする関係悪化と、2013年頃から進んでいたとされるベッテル獲得構想が重なった末の結末だったというのが、今回ヒューズが明かした内幕である。

  • 角田裕毅 オランダGPで評価を上げ2027年ハースF1候補に再浮上

    角田裕毅 オランダGPで評価を上げ2027年ハースF1候補に再浮上

    角田裕毅が、2027年のF1復帰に向けて再びハースのドライバー候補に浮上している。オランダGPでレーシングブルズから緊急参戦し、限られた準備時間のなかで見せたパフォーマンスによって、パドックでの評価を改めて高めたようだ。

    F1公式サイトのローレンス・バレットによれば、角田裕毅はオリバー・ベアマンのチームメイト候補として再び検討対象に入っているという。

    ハースではエステバン・オコンの2027年シートが不透明となっており、角田裕毅にとってF1復帰への有力なルートとなる可能性が出てきた。

    オランダGPの緊急参戦でF1復帰へアピール
    角田裕毅に突然チャンスが巡ってきたのは、夏休み中にアイザック・ハジャーが手首を負傷したことがきっかけだった。レッドブル・レーシングはハジャーの代役としてリアム・ローソンを起用し、空いたレーシングブルズのシートにはリザーブドライバーを務めていた角田裕毅が入った。

    角田裕毅にとっては2025年最終戦アブダビGP以来となるF1実戦であり、2026年型マシンでレースウイークを走るのは初めてだった。しかもオランダGPはスプリントフォーマットで、通常よりもフリー走行が少ない。レーシングブルズのVCARB 03をシミュレーターで初めて試したのもレース直前の水曜日だった。

    それでも角田裕毅はセッションを重ねるごとにマシンへの理解を深めた。グランプリ予選ではQ1を突破し、Q2では12番手。チームメイトのアービッド・リンドブラッドとの差をわずか0.102秒まで縮めた。

    決勝ではピエール・ガスリーとポイント圏内を争い、最終的には11位。ポイント獲得こそ逃したものの、長期間F1の実戦から離れ、初めて扱うマシンだったことを考えれば、その適応力は強い印象を残した。

    角田裕毅自身もオランダGP終了後、短期間で自分の力を示すことができたとの手応えを語った。

    「自分に何ができるかは分かっていますし、今回の1レースと数セッションだけでも、パドックの多くの人たちに自分が何をできるかをかなり示せたと思います」

    「ポイント近くで戦うことができました。もちろんポイントを獲れればもっと良かったですけど、そのためにできることはすべてやったと思っています」

    さらに2027年については、「僕のマネージャーと、来年のラインナップをまだ決めていない他のチーム次第です。僕を起用したいかどうかですね。でも、起用するべきだと思います!」とアピールしている。

    ハースの2027年候補に角田裕毅が再浮上
    オランダGP前まで、角田裕毅のF1復帰への道は決して広いとはみられていなかった。インディカーへの転向も選択肢として取り沙汰されるなか、2027年のF1グリッドでは各チームのラインナップが次々と固まりつつある。

    しかし、ザントフォールトでの緊急参戦が状況を変えた。

    F1公式サイトのローレンス・バレットは情報筋の話として、角田裕毅がハースの2027年シートをめぐって「再び候補に入った」と伝えている。

    ハースではベアマンの残留が有力視される一方、オコンの将来は確定しておらず、そのシートをめぐって複数の候補が浮上している。

    角田裕毅にとって追い風となるのは、小松礼雄が以前からその能力を評価していることだ。ハースは過去にも角田裕毅の獲得に関心を示したとされており、レッドブル側が2026年のドライバー選択を検討していたことから実現には至らなかった。

    今回のオランダGPは、角田裕毅にとって小松礼雄をはじめとするハース首脳陣に自身の実力を改めて示す機会になった。

    一方、小松礼雄は2027年のドライバー決定を急ぐつもりはないとして、現行ドライバーのパフォーマンスを見極めながら判断する姿勢を示している。

    「我々はまったく急いでいません。今はオリーとエステバンという2人のドライバーに集中し、彼らから最大限を引き出そうとしています」

    「彼らに何ができるかは分かっています。オリーはそれを何度も示していますし、エステバンもマシンに満足しているときに何ができるかは分かっています」

    角田裕毅 ハースF1チーム

    カマラ、フォルナローリ、平川亮らもハースのシート争い
    もっとも、角田裕毅が2027年ハースの最有力候補になったというわけではない。

    ハースは将来の選択肢を幅広く検討しており、ラファエル・カマラ、レオナルド・フォルナローリ、平川亮らも候補として名前が挙がっている。3人はポルティマオで行われたハースのTPC(旧型車テスト)にも参加しており、チームは複数のドライバーを評価している。

    カマラはハースにパワーユニットを供給するフェラーリと契約している。一方、平川亮はハースのタイトルスポンサーであるトヨタとの結びつきが強い。

    フォルナローリにはそうした直接的な後ろ盾はないものの、所属するマクラーレンがF1シート獲得に向けてハースに競争力のある条件を提示する用意があるとも伝えられている。

    そのなかで角田裕毅が持つ大きな武器は、すでに豊富なF1経験を備えていることだ。オランダGPでは2026年型マシンをそれまで一度もドライブしていなかったにもかかわらず、限られた走行時間のなかでリンドブラッドに迫り、決勝でもポイント圏内を争った。

    若手ドライバーの将来性を取るのか、それとも即戦力としての経験を重視するのか。ハースにとって2027年のドライバー選択は、その判断も重要なポイントになりそうだ。

    2027年F1復帰へハースが重要な選択肢に
    角田裕毅にとっては、2027年のF1グリッドに残された選択肢そのものが限られつつある。

    上位チームではすでにラインナップが固まり、ウィリアムズとアルピーヌも2027年の体制を決めている。アウディ、キャデラック、レーシングブルズについても、現行ラインナップを維持する可能性が高いとみられている。

    そのため、現時点ではハースが角田裕毅にとってF1レギュラー復帰を実現するうえで最も重要な選択肢のひとつとなる。

    オランダGPの前にはインディカーへの転向も取り沙汰され、F1復帰への道が狭まりつつあるように見えた角田裕毅。しかし、ハジャーの負傷によって突然巡ってきた一度のチャンスを生かし、ほとんど準備のない状態から2026年型マシンでポイント圏内を争うパフォーマンスを披露した。

    その走りによって、角田裕毅は再び2027年のF1ドライバー市場で存在感を高めた。以前から角田裕毅を評価してきた小松礼雄率いるハースが最終的にどの選択を下すのか。オランダGPでの好走は、角田裕毅のF1復帰への道を再び開く重要なアピールとなった。

  • ハースF1 イタリアGPで後半戦の命運握る大型アップデート投入「中団争いに戻る」

    ハースF1 イタリアGPで後半戦の命運握る大型アップデート投入「中団争いに戻る」

    ハースF1チームは、2026年F1第13戦イタリアGPでVF-26に大型アップデートを投入する。今季の欧州ラウンドで苦戦を強いられてきたチームにとって、モンツァで導入する新パッケージは、シーズン後半戦で再び中団争いに加われるかを左右する重要なアップデートとなる。

    ハースはマシン製造をイタリアのダラーラに委託し、フェラーリの本拠地マラネロにも設計拠点を置く。

    そのためイタリアGPはチームにとって“ホームレース”に近い意味を持つ一戦でもあり、エステバン・オコン、オリバー・ベアマン、小松礼雄チーム代表はいずれも、新パーツから最大限のパフォーマンスを引き出すことを最優先課題に挙げている。

    モンツァ仕様だけではない「包括的アップデート」
    モンツァはF1カレンダーの中でも最高速度が最も高いサーキットのひとつであり、各チームは通常、ドラッグを抑えた低ダウンフォース仕様を投入する。

    しかし、今回ハースが用意する変更は単なるモンツァ専用の空力仕様にとどまらない。オコンは「中団のライバルたちのレベルに戻る」ことを狙った包括的なアップデートだと説明している。

    フェラーリ製パワーユニットがストレートで相対的に苦戦していることは懸念材料となるものの、オコンは新しいパッケージへの期待を隠さない。

    「チーム全体がいくつかの理由から、このレースをかなり前から楽しみにしていた」

    「まず、僕たちにはイタリアに設計オフィスがある。現地のチームと一緒に仕事をする素晴らしい機会だし、彼らにとっても、自分たちが懸命に取り組んできたものが実際にコースを走るところを見ることができる」

    「そして2つ目に、モンツァには包括的なアップデートを持ち込む。中団のライバルたちのレベルに僕たちを戻すことを狙ったものだ」

    オコンはハンガリーGPとオランダGPではVF-26に比較的好感触を得ていたとし、その流れを新パッケージにつなげたいと語る。

    「ブダペストとザントフォールトは、僕自身としてはポジティブだった。マシンの中で快適に感じられていたし、僕たちが持っていたパッケージから本当に最大限を引き出せたと思う」

    「だから、その流れを続けたい。初日からアップデートの性能を最大限に引き出して、ポイント争いに戻りたい」

    ベアマン「大きなパフォーマンス向上を期待している」
    オリバー・ベアマンにとっても、モンツァはザントフォールトでの失望を払拭する重要な週末となる。ハースはオランダGPで2台とも完走できず、結果を残すことができなかった。

    「レースを完走できなかったときは、当然すぐにマシンへ戻って、もう一度仕事を始めたくなる」

    ベアマンも今回のアップデートには大きな期待を寄せている。

    「でも今週末に走るのが楽しみなのはそれだけじゃない。僕たちはアップデートを持ち込むし、それによってマシンに大きなパフォーマンス向上が加わることを期待している」

    「今シーズンのヨーロッパでの戦いは僕たちにとって厳しかった。だから、ここを終えるときには残りのシーズンに向けて楽観的な気持ちになっていたい」

    フェラーリ・ドライバー・アカデミー出身のベアマンにとって、モンツァそのものにも特別な意味がある。

    「『スピードの神殿』は僕のお気に入りのサーキットのひとつだ。パラボリカやアスカリを走っていると、文字通り歴史の中を走っているように感じる」

    「コースの外ではティフォシが信じられないような雰囲気を作ってくれる。フェラーリ・ドライバー・アカデミーの一員として、その愛情の一部を感じられる僕は本当に幸運だと思う」

    ハースF1チーム イタリアグランプリ

    小松礼雄「フリー走行を最大限に活用することが重要」
    小松礼雄チーム代表も、モンツァで新たなアップデートパッケージを投入することを認めている。

    一方で、新パーツを装着すれば即座に速くなるわけではない。限られたフリー走行の中でデータを集め、実際に狙い通り機能しているのかを評価し、セットアップを最適化する作業が重要になる。

    「イタリアGPは、マラネロに設計オフィスを置いている私たちにとって、いつも特別なイベントです」

    「多くの仲間をモンツァに迎えて、彼らが毎日取り組んでいる仕事が何につながっているのかを実際に体験してもらえますし、本当に特別な雰囲気を楽しんでもらうこともできます」

    ハースにとって前戦ザントフォールトは、運営面では一定の収穫があったものの、純粋なパフォーマンスという面では満足できるものではなかった。

    「ザントフォールトでのフラストレーションの残る週末を完全に過去のものにしたいという気持ちでイタリアに向かいます」

    「オペレーション面では確かにポジティブな部分もありましたが、最終的にはVF-26からもっとパフォーマンスを引き出す必要がありました」

    「今週末はマシンにもうひとつアップデートパッケージを持ち込みます。そのため、フリー走行の時間を最大限に活用し、データを徹底的に評価して、中団でさらに前進するための努力を続けることが改めて重要になります」

    2025年終盤の再現を狙うハース
    ハースが今回のアップデートに期待を寄せる背景には、前年の経験もある。チームは2025年もシーズン後半までマシン開発を継続し、終盤戦に入ってからパフォーマンスを引き上げることに成功した。

    小松礼雄は、2026年も同様に開発を止めず、残りのシーズンでVF-26の競争力を高め続けることが目標だと強調する。

    「シーズン後半のレースは速いペースで次々と続きます。それは素晴らしいことですが、間違いなくチャレンジでもあります」

    「昨年は、シーズンがかなり進んだ段階でもパフォーマンスを見つけ続けられることを示しました。今年もそれが一貫した目標です」

    ハースにとってモンツァは、単なる低ダウンフォース仕様への変更を試す週末ではない。今回投入する大型アップデートが狙い通り機能し、中団勢との差を縮められるかどうかは、残る2026年シーズンの戦い方そのものを左右する可能性がある。

    まずは金曜日のフリー走行で新パッケージを正確に理解し、そのポテンシャルを引き出せるか。ハースにとってイタリアGPは、後半戦の巻き返しに向けた重要な分岐点となる。