カテゴリー: MotoGP

  • ペドロ・アコスタがポール獲得 小椋藍は18番手/MotoGPカタルーニャGP

    ペドロ・アコスタがポール獲得 小椋藍は18番手/MotoGPカタルーニャGP

    ペドロ・アコスタ(KTM)が、2026年MotoGPカタルーニャGP予選で今季初ポールポジションを獲得した。バルセロナで行われた予選で1分38秒068を記録し、2024年日本GP以来となるポールを手にした。

    一方で、タイトル争いのライバルであるホルヘ・マルティンとマルコ・ベッツェッキは苦戦。マルティンはQ1を突破したものの9番手、チャンピオンシップリーダーのベッツェッキはQ2でクラッシュを喫し、12番手にとどまった。

    アコスタがQ2を支配
    アコスタはQ2序盤から主導権を握り、最初のアタック後にトップへ立つと、終盤のラップでさらにタイムを更新。1分38秒068という圧巻のラップで、フロントローの先頭を確保した。

    VR46レーシングのフランコ・モルビデリはQ1から勝ち上がり、2番手でフロントローを獲得。グレシーニ・ドゥカティのアレックス・マルケスが3番手に入り、フランスでの苦しい週末からの巻き返しを狙う。

    トラックハウスのラウル・フェルナンデスは4番手でフロントローにわずかに届かず、ヨハン・ザルコが5番手。ファビオ・ディ・ジャンアントニオが6番手で2列目を締めくくった。

    マルティンは9番手、ベッツェッキは12番手
    3列目の先頭は7番手のファビオ・クアルタラロ。KTMのブラッド・ビンダーが8番手、Q1を突破したホルヘ・マルティンが9番手に入った。

    ホンダ勢ではジョアン・ミルが10番手で4列目先頭。プラマック・ヤマハのジャック・ミラーが11番手に続き、マルコ・ベッツェッキはQ2で転倒した影響により12番手で予選を終えた。

    フランチェスコ・バニャイアはQ2進出を逃し、13番手。エネア・バスティアニーニは14番手、フェルミン・アルデゲルはQ1最後のアタック中にターン5でクラッシュし、15番手となった。

    小椋藍は18番手から決勝へ
    ルカ・マリーニは16番手で6列目の先頭。負傷からの復帰を続けるマーベリック・ビニャーレスが17番手に並ぶ。

    ル・マンでMotoGP初表彰台を獲得したばかりの小椋藍は18番手。ファクトリー・ヤマハのアレックス・リンスが19番手、MotoGPルーキーのディオゴ・モレイラが20番手で続いた。

    グリッド後方では、アウグスト・フェルナンデスが21番手、トプラク・ラズガットリオグルが22番手となり、ヤマハ勢が最後尾2台を占める形となった。

  • MotoGP幹部 F1との“共催週末”に否定的「現実的ではない」

    MotoGP幹部 F1との“共催週末”に否定的「現実的ではない」

    MotoGPとF1の“同時開催構想”について、MotoGP側が現時点で否定的な見解を示した。MotoGPのチーフ・スポーティング・オフィサーを務めるカルロス・エスペレータは、F1との共同開催について「非常に困難」と語り、実現性の低さを強調している。

    F1とMotoGPの双方を傘下に収めたリバティ・メディア体制のもとで、近年は両カテゴリーの連携強化がたびたび噂されてきた。

    特に「同じサーキットで同一週末に開催する」というアイデアはファンの間でも話題となってきたが、MotoGP側は慎重な立場を崩していない。

    MotoGP幹部「現実的ではない」
    カルロス・エスペレータはGPblogのインタビューで、F1との共同開催案について「現在取り組んでいるものではない」と明言した。

    「もしそのダイナミクスを見れば、まず物流面だけでも非常に、非常に困難になる」

    そう語ったエスペレータは、現状ではF1とMotoGPの両方を同時に受け入れられるサーキットが存在しないと説明した。

    「世界中を見渡しても、両カテゴリーのピットボックスや収容能力など、すべてを同時に満たせるサーキットはひとつもない」

    さらに、F1マシンとMotoGPマシンでは求められるコース特性が根本的に異なることも問題視した。

    「トラックレイアウトの観点から見てもそうだ。非常に難しい」

    MotoGPでは安全面の観点からグラベルトラップを重視する一方、F1ではアスファルトランオフが主流となっている。また、縁石や高速コーナーの設計も両カテゴリーで要求が異なるため、単純な共催は成立しにくいという事情がある。

    “商業的メリットも小さい”と指摘
    エスペレータは、共同開催による商業的メリットについても懐疑的な見方を示した。

    「今ある以上に収益化するのは簡単ではない。座席数は座席数のままだ。キャパシティを増やせるわけではない」

    さらに、F1とMotoGPでは観客層やチケット価格帯も大きく異なると指摘した。

    「非常に異なる客層と価格帯が存在している。だから現時点では想像するのは非常に難しい」

    リバティ体制でMotoGP拡大戦略は加速
    その一方で、リバティ・メディアによるMotoGP買収後、MotoGP側が北米市場拡大を重視している点は明確になっている。

    特にアメリカ市場への注力が進められており、近年は都市型イベントや新市場開拓が重要テーマとなっている。実際、F1マイアミGPの市街地コース周辺でMotoGP開催を行う可能性についても協議が行われたことが確認されている。

    エスペレータは2007年にドルナへインターンとして加入し、その後MotoGPの運営中枢へ昇進した人物だ。現在はスポーティングレギュレーション、サーキット選定、カレンダー編成、MotoGPの国際展開などを担う重要ポジションに就いている。

    “F1+MotoGP週末”は理想論の段階か
    F1とMotoGPの共同開催は、リバティ・メディア体制発足以降たびたび浮上してきたテーマだった。しかし今回の発言からは、少なくともMotoGP側が「実務面では非現実的」と判断している実情が見えてくる。

    特に2026年以降のF1は新世代ハイブリッド規則への対応だけでも運営負荷が増しており、MotoGP側も開催地域拡大や新市場開拓を優先している状況だ。

    ファンにとっては夢の“モータースポーツスーパーウイークエンド”構想だが、現場レベルではサーキット設備、安全基準、物流、商業設計など、解決すべき課題があまりにも多いことが改めて浮き彫りとなった。

  • 小椋藍 MotoGP日本人14年ぶり表彰台 ル・マンで歴史的3位

    小椋藍 MotoGP日本人14年ぶり表彰台 ル・マンで歴史的3位

    小椋藍(トラックハウス・アプリリア)が、2026年MotoGP第6戦フランスGP決勝で3位表彰台を獲得した。日本人ライダーとしてMotoGPクラスで表彰台に立つのは14年ぶりの快挙となり、小椋藍自身にとっても最高峰クラス初表彰台となった。

    舞台となったル・マンのブガッティ・サーキットでは、アプリリア勢が圧倒的な速さを披露した。ホルヘ・マルティンが終盤にマルコ・ベッツェッキを攻略して優勝。ベッツェッキが2位、小椋藍が3位に入り、アプリリア勢による歴史的な1-2-3フィニッシュが実現した。

    小椋藍はレース中盤まで5番手争いを続けていたが、終盤にペドロ・アコスタを攻略。終盤にかけてペースを維持し、アプリリア勢による表彰台独占を完成させた。

    序盤はマルコ・ベッツェッキがレースをリード。ペドロ・アコスタ、ファビオ・クアルタラロ、フランチェスコ・バニャイアらが続く展開となったが、16周目にバニャイアがシケインで転倒。これでホルヘ・マルティンが3番手へ浮上した。

    その後、マルティンは18周目にアコスタを攻略。さらに残り3周でベッツェッキを豪快にオーバーテイクし、トップへ浮上した。

    小椋藍は終盤にアコスタとの差を縮め、23周目に3番手争いへ加わると、その後アコスタを抜いて3位に浮上。そのまま初表彰台を獲得した。

    最終結果はホルヘ・マルティンが優勝、マルコ・ベッツェッキが2位、小椋藍が3位。4位にファビオ・ディ・ジャンアントニオ、5位にペドロ・アコスタが入った。

    ホルヘ・マルティンはスプリントと決勝を制する完全優勝を達成。アプリリアにとっても歴史的な1-2-3フィニッシュとなった。

  • マルク・マルケス 右足骨折で2戦欠場へ MotoGP王座防衛に暗雲

    マルク・マルケス 右足骨折で2戦欠場へ MotoGP王座防衛に暗雲

    マルク・マルケス(ドゥカティ)は、ル・マンで行われたMotoGPフランスGPスプリントレースで負傷した右足の骨折により、少なくとも2戦を欠場することになった。

    ドゥカティは、マルク・マルケスがサーキットのメディカルセンターで検査を受け、右足第5中足骨の骨折が確認されたと発表した。今後数日以内にマドリードで手術を受ける予定で、フランスGP決勝だけでなく、翌週末のカタルーニャGP(バルセロナ)も欠場する。

    スプリント終盤の大クラッシュが原因
    マルク・マルケスはスプリントレース終盤、7番手を走行中にラコルドマンで激しくクラッシュ。大きなハイサイドを喫し、バイクから投げ出された際には右足をアスファルトへ強打した。

    転倒では頭部も路面に打ち付けたものの、自力で立ち上がる姿を見せていた。しかし、パドックへ戻る際には歩行も困難な状態で、モーターホームへ戻る際にサポートを必要としていたことから、負傷の深刻さが懸念されていた。

    タイトル防衛に大打撃
    今回の負傷は、マルク・マルケスのタイトル防衛にとって極めて厳しい状況をもたらす可能性が高い。

    現時点でマルク・マルケスは、ランキング首位マルコ・ベッツェッキに51ポイント差をつけられている。2戦連続欠場が確定したことで、その差はさらに広がる見通しだ。

    ドゥカティにとっても、エースライダー不在は2026年シーズンの流れを左右しかねない大きな痛手となる。

    転倒原因は縁石と白線の“継ぎ目”か
    クラッシュ映像を確認したルカ・マリーニは、転倒原因について次のように語った。

    「彼は左側の白線に触れていた。僕の考えでは、フロントタイヤが縁石と白線の継ぎ目に入ってしまったんだと思う。そのせいで奇妙な動きになった」

    「こういうクラッシュは救えない」

    また、弟のアレックス・マルケスも事故の瞬間について次のように説明した。

    「フロントを失って、そのあと急にグリップが戻ってしまった。本当にアンラッキーだった」

  • MotoGPスペインGP決勝 アレックス・マルケス圧勝 マルク転倒で波乱

    MotoGPスペインGP決勝 アレックス・マルケス圧勝 マルク転倒で波乱

    MotoGPスペインGP決勝がヘレスで行われ、アレックス・マルケスが圧巻の走りで今季初優勝を飾った。序盤には兄マルク・マルケスが転倒リタイアとなる波乱の展開となり、グレシーニ勢にとっても今季初のグランプリ勝利となった。

    スタート直後のポジション変動とクラッシュがレースの流れを決定づけ、ランキング争いにも大きな影響を与える結果となった。

    アレックスが主導権を握りそのまま独走
    5番手スタートのアレックス・マルケスは好スタートを決めて即座に3番手へ浮上。1周目終了時点でランキング首位のマルコ・ベッツェッキを攻略すると、続く周回でマルク・マルケスもオーバーテイクしトップに立った。

    その直後、マルクはクリビーレ右コーナーでフロントを失い高速クラッシュ。これによりレースの主導権は完全にアレックスへと移った。

    以降は大きな波乱もなく、ベッツェッキが一時接近する場面はあったものの差は縮まらず、最終的に約1.9秒差でフィニッシュした。

    表彰台争いと中団の攻防
    ベッツェッキが2位を確保し、ファビオ・ディ・ジャンアントニオが4周目にホルヘ・マルティンを抜いて3位に浮上。マルティンはその後反撃できず4位でチェッカーを受けた。

    ヨハン・ザルコはフロントロウから好走を見せて一時は5位を維持しマルティンの背後につけたが、終盤にペースダウン。トラックハウス・アプリリア勢の小椋藍とラウル・フェルナンデスに抜かれる展開となった。

    その争いでは小椋藍がバスティアニーニの後方でタイムを失いながらも最終的にフェルナンデスを攻略し5位を獲得した。

    KTM勢と後方グループの動き
    エネア・バスティアニーニは8位でKTM勢最上位となった。序盤はペドロ・アコスタと争っていたが、フェルナンデスのマシンに接触したアコスタがフェアリングを損傷したことで順位を確保した。

    アコスタはその後ポジションを落とし、フランチェスコ・バニャイアやフェルミン・アルデゲルに抜かれる展開となる。ただしバニャイアは9番手走行中にマシントラブルでリタイア。

    最終的にアコスタはブラッド・ビンダーを抑えて10位でフィニッシュした。

    ヤマハとリタイア勢
    ファビオ・クアルタラロはレースの大半で12位争いを展開したが、フランコ・モルビデリとルカ・マリーニに抜かれた。それでも終盤にジョアン・ミルを抑えきりポイント圏内を維持。優勝者から29.5秒差で唯一のヤマハポイント獲得者となった。

    リタイアはマルク・マルケスとロレンツォ・サバドーリ、さらにフランチェスコ・バニャイアの3台となった。


    決勝結果
    1位 アレックス・マルケス(BK8グレシーニ・ドゥカティ)
    2位 マルコ・ベッツェッキ(アプリリア)
    3位 ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(VR46ドゥカティ)
    4位 ホルヘ・マルティン(アプリリア)
    5位 小椋藍(トラックハウス・アプリリア)
    6位 ラウル・フェルナンデス(トラックハウス・アプリリア)
    7位 ヨハン・ザルコ(LCRホンダ)
    8位 エネア・バスティアニーニ(KTMテック3)
    9位 フェルミン・アルデゲル(グレシーニ・ドゥカティ)
    10位 ペドロ・アコスタ(KTM)
    11位 ブラッド・ビンダー(KTM)
    12位 フランコ・モルビデリ(VR46ドゥカティ)
    13位 ルカ・マリーニ(ホンダ)
    14位 ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)
    15位 ジョアン・ミル(ホンダ)
    16位 アレックス・リンス(ヤマハ)
    17位 ディオゴ・モレイラ(LCRホンダ)
    18位 ジャック・ミラー(プラマック・ヤマハ)
    19位 トプラック・ラズガットリオグル(プラマック・ヤマハ)
    20位 アウグスト・フェルナンデス(ヤマハ)
    リタイア フランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ)
    リタイア ロレンツォ・サバドーリ(アプリリア)
    リタイア マルク・マルケス(ドゥカティ)

    ランキングへの影響
    ランキングではマルコ・ベッツェッキが主導権を維持。ホルヘ・マルティンは11ポイント差で追う形となった。

    ドゥカティ勢ではディ・ジャンアントニオがベッツェッキから30ポイント差で最上位、マルク・マルケスは44ポイント差と大きく後退。今回のクラッシュがタイトル争いに大きな影響を及ぼす結果となった。

  • クリスチャン・ホーナー F1復帰観測の中でMotoGPチーム買収に言及

    クリスチャン・ホーナー F1復帰観測の中でMotoGPチーム買収に言及

    クリスチャン・ホーナーがMotoGPパドックに姿を見せたことで、今後の動きに新たな視線が集まっている。

    レッドブルF1を離れた後も復帰の意欲を隠していないホーナーだが、その選択肢はF1に限らない可能性が浮上した。MotoGPという新たなフィールドへの関与、さらにはチーム買収の可能性まで含め、モータースポーツ界全体に波及する動きとなるかが注目される。

    ホーナーがヘレスで確認された意味
    スペインGPの予選を前に、クリスチャン・ホーナーはF1 CEOのステファノ・ドメニカリとともにMotoGPパドックに姿を現した。

    土曜朝にはホンダのファクトリーガレージに入り、ホンダ・レーシング社長の渡辺康治と会話する様子も確認されている。

    ホーナーはレッドブル時代にホンダと強固な関係を築いており、その延長線上にある接触と見ることもできるが、タイミングと場所を考えれば、単なる旧交温め以上の意味を持つ可能性がある。

    MotoGP参入の可能性を本人が言及
    MotoGPチーム買収の可能性について問われたホーナーは、関心を否定しなかった。

    「昔からMotoGPの大ファンだったし、少し時間がある今、選手権を見に来る良い機会だと思った」

    「今は新しいオーナー体制の下にあるし、バイクやその進化を見るのは素晴らしいことだ」

    「前に現地で見たのは2005年のエストリルだから、かなり久しぶりだ」

    「今のMotoGPはとても興味深い時期にある。新しいオーナーの下で変革の時期を迎えている」

    「実際に来てみて初めて、このマシンがどれだけ常軌を逸しているかが分かる」

    「スポーツとして非常に多くの可能性がある。F1での経験を持つリバティが、その価値を引き出せるはずだ」

    「ステファノは非常に情熱的だし、今日は彼と一緒に来ている。シナジーは生まれるだろう」

    クリスチャン・ホーナー MotoGP

    F1復帰かMotoGP参入か 分岐点に立つホーナー
    ホーナーはF1復帰について、チーム株式取得という形での関与を最も現実的なルートとしてきた。実際に今季はアルピーヌへの出資の可能性も取り沙汰されていた。

    一方で、MotoGP側にも大きな変化が起きている。リバティ・メディアによるドルナ・スポーツ買収によって、F1と同じグループ傘下に入ったことで、両カテゴリー間の人材・資本の流動性が高まる構造が整いつつある。

    すでにギュンター・シュタイナーはKTMのテック3チームを率いるコンソーシアムに関与しており、F1関係者のMotoGP進出は現実の流れとなっている。

    MotoGPが持つ“参入のしやすさ”
    MotoGPはF1とは異なり、シャシー開発義務がない。独立チームはメーカーから完成車両を購入して参戦できるため、参入コストを抑えた運営が可能となる。

    これは新規投資家にとって大きな魅力であり、ホーナーのようにチーム運営の経験を持つ人物にとっては、より現実的な選択肢となり得る。

    さらに2027年からの新たな商業契約に向けて、チームと主催者側は条件改善の交渉を進めており、投資リターンの観点でも環境は変わりつつある。

    ホーナーの今回の動きは単なる視察ではなく、F1とMotoGPの構造変化を見据えた“次の一手”の布石と見るべき局面にある。

  • マルク・マルケス 転倒から大逆転でMotoGPスペインGPスプリント優勝

    マルク・マルケス 転倒から大逆転でMotoGPスペインGPスプリント優勝

    マルク・マルケス(ドゥカティ)は、MotoGPスペインGPのスプリントでポールポジションからスタートし、転倒を喫しながらも勝利を収めた。雨が強まるなかでフラッグ・トゥ・フラッグとなった波乱の一戦を制し、今季2度目のスプリント勝利を挙げた。

    スプリント形式が導入された2023年以降、フラッグ・トゥ・フラッグのスプリントは今回が初めて。チャンピオンシップリーダーのマルコ・ベッツェッキ(アプリリア)がノーポイントに終わるなか、マルケスは転倒からのマシン交換、そして終盤の逆転という劇的な展開で存在感を示した。

    雨が強まるなかで転倒 それでも勝機を失わなかったマルケス
    レースはドライコンディションで始まったが、スタート直後から雨粒が落ち始めていた。ポールポジションのマルク・マルケスはホールショットを奪い、序盤は首位をキープした。

    しかし、雨脚が強まるにつれて状況は一変する。アレックス・マルケス(グレシーニ)がヨハン・ザルコ(ホンダLCR)をかわして2番手に浮上し、3周目開始時点で0.7秒あった兄との差を徐々に詰めていった。

    12周のスプリント残り6周、アレックス・マルケスはターン9でマルク・マルケスを攻略して首位に立つ。その数秒後、マルク・マルケスは最終コーナーで転倒。通常なら勝負権を失う場面だったが、マルケスは最終コーナーから芝生を横切ってピットレーンへ向かい、ウェット仕様のマシンへ乗り換えた。

    初のフラッグ・トゥ・フラッグスプリントで明暗
    マルク・マルケスと同じタイミングで、チームメイトのペッコ・バニャイア、KTMのブラッド・ビンダー、VR46のフランコ・モルビデリ、ヤマハのアレックス・リンスもピットインした。

    一方、スリックタイヤで走行を続けていたアレックス・マルケスは首位を走っていたが、コンディション悪化に対応しきれずターン8で転倒。VR46のファビオ・ディ・ジャンアントニオもスリックで粘ったが、9周目終了時にマシンを交換した。

    実質的な首位は一時ブラッド・ビンダーに渡ったが、10周目開始直後のターン2でミス。これにより、ファクトリードゥカティのバニャイアとマルク・マルケスが勝利を争う展開となった。

    残り3周でバニャイアを攻略 マルケスが17勝目
    残り3周、マルク・マルケスはターン9でバニャイアに大胆な飛び込みを仕掛けて首位を奪い返した。その後は一気に差を広げ、最終的に3.050秒差でチェッカーを受けた。

    マルケスにとってはキャリア通算17回目のスプリント勝利。ランキングでは4番手に浮上し、首位との差を24ポイントに縮めた。

    バニャイアはドライコンディションの序盤で15番手まで後退していたが、マシン交換を機に挽回し、今季初のスプリント表彰台となる2位を獲得。18番グリッドからスタートしたモルビデリが3位に入った。

    ベッツェッキはノーポイント それでもランキング首位を維持
    チャンピオンシップリーダーのマルコ・ベッツェッキにとっては、スタートから苦しい展開となった。ティアオフが原因でスタート時にホイールスピンを起こし、4番グリッドから17番手まで後退した。

    その後、ウェット仕様のマシンへ乗り換えたあとも挽回はならず、終盤に転倒してリタイア。アプリリアのチームメイトであるホルヘ・マルティンもテクニカルトラブルにより早々にレースを終えた。

    それでもベッツェッキはランキング首位を維持しており、2番手のホルヘ・マルティンに4ポイント差をつけている。

    MotoGP マルク・マルケス

    2026年MotoGPスペインGP スプリント結果
    1位 マルク・マルケス(ドゥカティ) 21分25秒651
    2位 フランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ) +3.050秒
    3位 フランコ・モルビデリ(VR46ドゥカティ) +7.493秒
    4位 ブラッド・ビンダー(KTM) +8.752秒
    5位 ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(VR46ドゥカティ) +9.237秒
    6位 ラウル・フェルナンデス(トラックハウス・アプリリア) +11.958秒
    7位 ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ) +13.525秒
    8位 ヨハン・ザルコ(ホンダLCR) +14.522秒
    9位 ルカ・マリーニ(ホンダHRC) +15.769秒
    10位 アレックス・リンス(ヤマハ) +15.821秒
    11位 エネア・バスティアニーニ(KTMテック3) +16.190秒
    12位 ペドロ・アコスタ(KTM) +17.985秒
    13位 アウグスト・フェルナンデス(ヤマハ) +19.777秒
    14位 ディオゴ・モレイラ(ホンダLCR) +21.583秒
    15位 小椋藍(トラックハウス・アプリリア) +31.079秒
    16位 ジャック・ミラー(プラマック・ヤマハ) +44.686秒
    17位 フェルミン・アルデグエル(グレシーニ・ドゥカティ) +58.756秒

    ■リタイア
    ジョアン・ミル(ホンダHRC)
    マルコ・ベッツェッキ(アプリリア)
    アレックス・マルケス(グレシーニ・ドゥカティ)
    ロレンツォ・サバドーリ(アプリリア)
    トプラク・ラズガットリオグル(プラマック・ヤマハ)
    ホルヘ・マルティン(アプリリア)

  • マルク・マルケス MotoGPスペインGP予選で2026年初ポール獲得

    マルク・マルケス MotoGPスペインGP予選で2026年初ポール獲得

    マルク・マルケス(ドゥカティ)は、ヘレスで行われた2026年MotoGPスペインGP予選で今季初のポールポジションを獲得した。

    中古タイヤで1分48秒087を記録し、2025年ハンガリーGP以来となるポールポジションを手にした。ヨハン・ザルコ(LCRホンダ)が一時トップに立つ場面もあったが、マルケスは終盤に再びタイムを更新し、0.140秒差で首位を守り切った。

    中古タイヤで刻んだ1分48秒087
    マルケスはQ2序盤からトップタイムを記録し、セッションの主導権を握った。スペイン人ライダーはQ2で大きな挑戦を受けない展開を望んでいたが、セッション中盤にヨハン・ザルコがタイムシートの最上位へ浮上し、波乱の可能性を作り出した。

    しかし、9度の世界チャンピオンであるマルケスは動じなかった。自身のベストラップではいくつかのミスもあったものの、典型的なマルケスらしい反応で再びトップに返り咲き、そのままセッション終了まで首位を維持した。

    ザルコが2番手、ディ・ジャンナントニオがフロントロー
    ザルコは最終ラップでいくつかのミスが響いたものの、2番手を確保した。ファビオ・ディ・ジャンナントニオが3番手に入り、フロントローを完成させた。

    チャンピオンシップリーダーのマルコ・ベッツェッキは4番手。アレックス・マルケスが5番手、ペドロ・アコスタが6番手に続いた。

    ホルヘ・マルティンは終盤にクラッシュを喫しながら7番手で予選を終えた。ただし、プラクティスでアレックス・マルケスを妨害したとして、日曜の決勝に向けて3グリッド降格ペナルティを科された。

    小椋藍は11番手、アルデゲルは転倒で12番手
    エネア・バスティアニーニは8番手、ラウル・フェルナンデスは9番手、フランチェスコ・バニャイアは10番手となった。

    小椋藍はベストタイムで11番手。フェルミン・アルデゲルはクラッシュを喫し、12番手で予選を終えた。

    ブラッド・ビンダーはわずかにQ2進出を逃し、13番手。ファクトリーホンダ勢ではジョアン・ミルが14番手、ルカ・マリーニが15番手に続いた。

    ヤマハ最上位はワイルドカードのアウグスト・フェルナンデス
    ワイルドカード参戦のアウグスト・フェルナンデスは16番手に入り、ヤマハ勢最上位となった。

    ファビオ・クアルタラロはターン6で終盤に大きく姿勢を乱しながらも転倒を回避したが、タイムは17番手にとどまった。序盤にクラッシュしたフランコ・モルビデリは18番手だった。

    トプラク・ラズガットリオグルはMotoGPマシンで初めて経験するヘレス予選を19番手で終え、アプリリアのワイルドカードであるロレンツォ・サバドーリを上回った。

    アレックス・リンスは21番手。ジャック・ミラーは最終コーナーでクラッシュし、競争力のあるタイムを残せず22番手となった。ディオゴ・モレイラは技術的な問題に見舞われ、予選でラップタイムを記録できず、23番手でセッションを終えた。

    2026年MotoGPスペインGP 予選結果

    1.マルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム) 1’48.087
    2.ヨハン・ザルコ(カストロール・ホンダLCR) 1’48.227
    3.ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(プルタミナ・エンデューロVR46レーシング・チーム) 1’49.097
    4.マルコ・ベッツェッキ(アプリリア・レーシング) 1’49.115
    5.アレックス・マルケス(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP) 1’49.146
    6.ペドロ・アコスタ(レッドブルKTMファクトリー・レーシング) 1’49.230
    7.ホルヘ・マルティン(アプリリア・レーシング) 1’49.509
    8.エネア・バスティアニーニ(レッドブルKTMテック3) 1’50.464
    9.ラウル・フェルナンデス(トラックハウスMotoGPチーム) 1’50.524
    10.フランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム) 1’51.027
    11.小椋藍(トラックハウスMotoGPチーム) 1’51.110
    12.フェルミン・アルデゲル(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP) 1’51.444

    13.ブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング) 1’49.278
    14.ジョアン・ミル(ホンダHRCカストロール) 1’49.522
    15.ルカ・マリーニ(ホンダHRCカストロール) 1’49.803
    16.アウグスト・フェルナンデス(ヤマハ・ファクトリー・レーシング) 1’49.977
    17.ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム) 1’50.139
    18.フランコ・モルビデリ(プルタミナ・エンデューロVR46レーシング・チーム) 1’50.219
    19.トプラク・ラズガットリオグル(プリマ・プラマック・ヤマハMotoGP) 1’50.252
    20.ロレンツォ・サバドーリ(アプリリア・レーシング) 1’50.390
    21.アレックス・リンス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム) 1’50.763
    22.ジャック・ミラー(プリマ・プラマック・ヤマハMotoGP) 1’58.941
    NC.ディオゴ・モレイラ(プロホンダLCR) タイムなし

  • クリスチャン・ホーナーがホンダ陣営訪問 渡辺康治社長と会話 復帰観測で動き

    クリスチャン・ホーナーがホンダ陣営訪問 渡辺康治社長と会話 復帰観測で動き

    クリスチャン・ホーナー(元レッドブルF1代表)がMotoGPスペインGPの現場でホンダ陣営を訪れ、HRC(ホンダ・レーシング)の渡辺康治社長と会話を交わしている様子が確認された。

    F1復帰の可能性が取り沙汰される中でのこの接触は、複数の将来構想が報じられるホーナーの動向とあわせて関心を集めている。

    MotoGP現場で確認されたホンダ陣営との接触
    MotoGP公式映像では、ホーナーがLCRホンダのガレージを訪れ、渡辺康治と会話を交わす場面が映し出された。

    F1チーム代表経験者がMotoGPの現場でメーカー首脳と直接言葉を交わす場面が確認され、異なるカテゴリーをまたいだ接触として関心を集めている。

    ザク・ブラウンの発言で復帰観測が再燃
    こうした動きと並行して、マクラーレンCEOのザク・ブラウンはホーナーのF1復帰について前向きな見解を示した。

    「クリスチャンはこのスポーツにとって素晴らしい存在だった」

    「彼が戻ってくるのは歓迎すべきことだ。彼の情熱と年齢を考えれば、戻ってこないとしたらむしろ驚きだ」

    過去には「ホーナー不在の方がF1は健全」とも語っていたブラウンだが、今回の発言はそのスタンスの変化を示すものとなっている。

    アストンマーティン構想とアルピーヌ出資案
    ホーナーの去就を巡っては、複数の具体的な構想が報じられている。

    アストンマーティンは、ホーナーに対して株式取得と上級リーダー職を提示し、エイドリアン・ニューウェイと並ぶ体制を構想していたとされる。

    一方でアルピーヌについても、投資家グループとともに出資を模索していると報じられており、チーム運営への関与が現実的な選択肢として浮上している。

    ホンダとの関係と現時点の位置づけ
    ホンダは2026年からアストンマーティンとワークス体制を組む一方、レッドブルはフォードと提携して独自パワーユニット開発を進めている。

    現時点でホーナーとホンダの直接的な関係は確認されておらず、今回の接触が将来的な動きに結びつくかどうかは不明だ。

    複数の選択肢が取り沙汰される中での今回の接触は、ホーナーの今後の動向を占う上でも注目される動きとなりそうだ。

  • マルク・マルケス ホンダ離脱は“恋愛関係”だった「最善だと分かっていた」

    マルク・マルケス ホンダ離脱は“恋愛関係”だった「最善だと分かっていた」

    マルク・マルケス(ドゥカティ)は、キャリアの転機となったホンダ離脱について振り返り、その決断を「恋愛関係」に例えて語った。10年間在籍し成功と苦難の両方を経験したチームとの別れは、理屈ではなく感情との葛藤だったという。

    結果としてドゥカティ移籍後に再びタイトルを獲得したことで、自身のキャリアに一区切りがついたと明かし、「やるべきことはすべてやった」という心境に至ったことを強調した。

    ホンダとの10年間は“離れられない関係”
    マルケスはホンダ時代を振り返り、離脱の決断がいかに難しかったかを明かした。

    「僕を一番止めていたのは心だった。10年間ホンダにいて、同じメカニック、同じ人たちとやってきた」

    「それはまるで恋愛関係のようなものだった。トキシックとは言わないが、離れたくはない。でも、自分にとって最善だと分かっている」

    2023年に関係は終わりを迎えたが、その背景には4年間タイトルから遠ざかり、度重なるクラッシュと負傷に苦しんだ現実があった。勝利を取り戻すためには「最高のバイクが必要だ」と判断し、ドゥカティへの移籍を決断した。

    “頭では正しいと分かっていた”決断
    マルケスはホンダ離脱について、感情ではなく理性の判断だったと強調する。

    「心では感じていなかったが、頭ではそうすべきだと分かっていた」

    ドゥカティで再びタイトルを獲得したことで、その決断が正しかったと確信したという。

    「また勝てた。それで終わりだ。自分の中で円は閉じた。これで自分自身に納得できた」

    2020年の負傷後にキャリアが終わることを避けたかったとも語り、復活への強い意志が決断を後押ししたことを明かした。

    マルク・マルケス MotoGP

    変化をもたらしたのは“恐怖を知ること”
    若き日のマルケスは、恐怖を感じないことが武器であり同時に弱点でもあったと振り返る。

    「サーキットの中では、恐怖を見ないことが強みでもあり弱みでもあった」

    しかし度重なる負傷が、その考え方を変えた。

    「ここではリスクを取るべきではない、という判断ができるようになった。ケガをする可能性があるし、必要もない場面があると分かるようになった」

    経験と年齢、そして負傷が、より成熟した判断力をもたらしたという。

    “狂気”を制御することが勝利につながる
    それでもマルケスは、トップで戦うためには一定の“狂気”が必要だと語る。

    「才能だけでは勝てない。すべての要素が必要だが、勇気は欠かせない」

    「よく『バイク乗りは狂っている』と言われるが、勝つのは一番狂っている者ではなく、その狂気を最もうまく使える者だ」

    極限のスピード域で競うMotoGPにおいて、リスクと判断のバランスこそが勝敗を分ける――その本質を、マルケスは自身のキャリアを通して体現している。