カテゴリー: F1メキシコGP

  • オスカー・ピアストリ マクラーレンF1に困惑 「まったく違う運転の仕方が必要」

    オスカー・ピアストリ マクラーレンF1に困惑 「まったく違う運転の仕方が必要」

    マクラーレンのオスカー・ピアストリは、F1メキシコGP決勝を5位で終えたが、チームメイトのランド・ノリスとの差に困惑を隠さなかった。2戦連続で明確なペース不足に直面しており、チャンピオンシップ首位の座もノリスに譲る形となった。

    ピアストリは決勝でノリスより1回多いピットストップを行い、最終的にトップから42秒遅れのフィニッシュ。予選でも約0.6秒の差をつけられ、これは昨年の同GP以来最大のギャップだった。

    「この2戦のペースは本当に驚きだった」とピアストリはF1公式チャンネルに語った。

    「どこに原因があるのか、そしてどうすべきかという手がかりはあると思うけど、ここ2週末はこれまでとまったく違う運転の仕方をしなければならなかった。これまで18戦ずっと上手く機能していたスタイルを急に変えるのは、正直かなり難しい」

    「今日は何点か試したことがあるけど、それが求めていたものだったのかどうか、これから確認するよ」と付け加えた。

    オスカー・ピアストリ マクラーレン F1

    ノリス「スイートスポットを見つければ速さはある」
    一方、優勝したランド・ノリスは、マシンのパフォーマンスを高く評価しながらも「扱いづらさ」も認めた。

    「このマシンはシーズンを通してずっと速い。でも時々かなり扱いづらい部分もあるんだ」とノリスは語った。

    「ただ、一度スイートスポットを見つけると、本当に速くて、すべてが楽になる。今日はそれを完璧に掴むことができた」

    アンドレア・ステラ代表「低グリップがピアストリに不利に働いた」
    マクラーレンのアンドレア・ステラ代表は、ピアストリが苦戦した背景について、メキシコ特有の路面コンディションに言及した。

    「このサーキットの低グリップ特性が、ピアストリには難しかった」とステラは土曜の時点で語っていた。
    「彼は依然として素晴らしいポテンシャルを持っているが、グリップが低い状況ではクルマの挙動を掴みづらく、セットアップの限界を感じていた」

    ピアストリが抱える“順応力の壁”
    メキシコGPでは、標高2200m超の薄い空気による低グリップと冷却制約が、マシン挙動に大きな影響を及ぼした。マクラーレンはこの特性を上手く活かし、ノリスは完璧に対応。一方でピアストリはタイヤ温度とバランスの維持に苦戦し、ステアリング入力やブレーキングスタイルを変えざるを得なかった。

    今季18戦で見せてきた安定したドライビングスタイルを崩す必要に迫られたことが、彼のリズムを乱した要因といえる。
    チャンピオン争いのプレッシャーが増す中、ブラジルGPでは再び「自然な走り」を取り戻せるかが焦点となる。

  • マックス・フェルスタッペン 「F1のルールが今のような走りを許している」

    マックス・フェルスタッペン 「F1のルールが今のような走りを許している」

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)は、F1メキシコGP決勝でのルイス・ハミルトン(フェラーリ)との接触シーンについて、「今のルールが僕たちのような走りを許している」と語った。序盤のバトルが物議を醸す中、フェルスタッペンは現行レギュレーションのあり方に言及した。

    決勝序盤、フェルスタッペンはターン1でハミルトンのイン側に飛び込み、両者のマシンが軽く接触。その後フェルスタッペンはターン2と3をショートカットしてコースへ戻った。

    一方、ハミルトンもターン4で外側から仕掛ける際にコーナーをカットし、フェルスタッペンの前に出た。

    スチュワードはこの行為によって「持続的なアドバンテージを得た」と判断し、ハミルトン側に注意を与えた。この一連のやり取りが、レース後の議論を呼ぶことになった。

    「賛否はあるが、それが今のルール」
    フェルスタッペンはレース後、このシーンについて次のようにコメントした。

    「今のルールは、僕たちがああいう走りをすることを許している。人によって賛成か反対かはあるだろうけど、それが今のルールなんだ」

    そのうえで「この週末は全体的に難しかったけど、表彰台に上がれたのはポジティブだった」とも語り、レース全体としては結果を前向きに受け止めた。

    マックス・フェルスタッペン F1 メキシコGP

    曖昧なルール運用への暗黙の警鐘
    フェルスタッペンの発言は、直接的な批判ではないものの、現行ルールの“曖昧さ”に対する皮肉とも受け取れる。今回のメキシコGPでは、複数のドライバーがコーナーショートカットを経てポジションを維持する場面があり、トラックリミットの判定基準が一貫していないとの指摘も出ている。

    「ルールが許している」という言葉の裏には、フェルスタッペン特有の冷静な現実認識が見える。つまり、彼は“規則の中で最大限の利益を得る”というプロフェッショナルな姿勢を貫いており、その発言はF1のレース哲学そのものを映し出している。

    マクラーレン勢の圧倒的な速さの中で、フェルスタッペンは3位表彰台を死守。だが、その裏で彼が示した「ルールへの洞察」は、今後のレース運営やペナルティ基準に一石を投じる発言となった。

  • 角田裕毅 ホンダF1初勝利マシンRA272でデモ走行もギアトラブルでストップ

    角田裕毅 ホンダF1初勝利マシンRA272でデモ走行もギアトラブルでストップ

    ホンダの伝説的F1マシン「RA272」によるデモ走行は、角田裕毅にとって思い描いた結果にはならなかった。

    メキシコシティGP決勝の数時間前、角田裕毅(レッドブル・レーシング)はオートドローモ・エルマノス・ロドリゲスのコースに姿を現し、約60年前にホンダがF1初勝利を飾った記念すべきマシンを走らせた。

    この走行は、1965年メキシコGPでのホンダ初勝利を記念するものだった。当時の舞台は同じメキシコシティのシウダ・デポルティーバ・マグダレナ・ミシュカ。ポールポジションはロータスのジム・クラークが獲得したが、レースを制したのはアメリカ人ドライバーのリッチー・ギンサー。彼にとって最初で最後のF1勝利であり、ホンダにとっても歴史的な瞬間となった。

    その1965年のレースはシーズン10戦目で最終戦。ギンサーとホンダの勝利は、英国勢以外のコンストラクターおよびドライバーによる唯一の優勝でもあった。

    角田はその栄光を讃えるべく、ギンサーが操った同じマシン「RA272」のステアリングを握った。しかし、走行は無念の結果に終わった。1周の半分を走行したところでセカンドギアに入らなくなり、ターン3とターン4の間でマシンを止めざるを得なかった。結局、角田にとってはこのサーキットで5回中4回目の“リタイア”という形になってしまった。2021年、2022年、そして昨年の決勝でもリタイアを喫しており、今回もまた悔しい形での幕切れとなった。

    ホンダRA272とリッチー・ギンサーの伝説
    ホンダRA272は、ホンダが自社で設計・製造したV12エンジンを搭載し、1965年のF1世界選手権で鮮烈な印象を残したマシンだ。メキシコの高地で行われた最終戦でギンサーが見事に勝利を収め、ホンダのF1史に初めて「勝利」という記録を刻んだ。

    その象徴的なマシンを角田裕毅が現代のF1ファンの前で再び走らせたことは、技術と情熱の系譜を体現するイベントだった。たとえ走行が短いものであったとしても、ホンダと日本人ドライバーが歩んできたF1の歴史を振り返る上で、意義深い瞬間だったと言える。

    ホンダ60年の軌跡と角田裕毅の象徴的存在
    今回のRA272デモランは単なる記念イベントではなく、ホンダのF1活動60周年の象徴的な節目でもあった。角田裕毅は2021年にホンダ製パワーユニットを搭載するマシンでF1デビューを果たし、2025年現在もそのDNAを継ぐレッドブル・レーシングのドライバーとして戦っている。

    彼がホンダ初勝利の地でステアリングを握ったことは、日本人ドライバーとしての系譜をつなぐ象徴的な行為でもある。メカニカルトラブルにより走行を完走できなかったものの、60年前の偉業を今に伝える“バトン”を受け取った存在としての意味は大きい。

    来季以降、ホンダがF1に復帰し、アストンマーティンとともに新しい時代を迎える中で、角田裕毅が再びその象徴としてどのような役割を果たすか。今回のメキシコでの短い走行は、その序章のようにも感じられる。

  • 2025年F1メキシコGP:オリバー・ベアマンがDRIVER OF THE DAY

    2025年F1メキシコGP:オリバー・ベアマンがDRIVER OF THE DAY

    オリバー・ベアマン(ハースF1チーム)が、2025年F1メキシコGPのDRIVER OF THE DAYに選出された。

    メキシコシティのアウトドロモ・エルマノス・ロドリゲスで行われた決勝では、タイトル争いの主役たちとフェラーリ勢に注目が集まる中、ハースF1チームの若きイギリス人、オリバー・ベアマンが静かに脚光を浴びた。

    9番グリッドからスタートしたベアマンは、成熟した走りと確かなペースを披露し、キャリア最高の4位でフィニッシュ。序盤には現世界王者マックス・フェルスタッペンをオーバーテイクし、終盤はオスカー・ピアストリの激しい追撃を抑え込んだ。

    この見事なパフォーマンスがファンの心を掴み、「ドライバー・オブ・ザ・デイ」投票では圧倒的な支持を集めた。投票結果は以下の通りだ。

    ■ オリバー・ベアマン:41.3%
    ■ マックス・フェルスタッペン:14.5%
    ■ ランド・ノリス:11.2%
    ■ ルイス・ハミルトン:6.6%
    ■ シャルル・ルクレール:6.5%

    若きルーキーが見せた成熟──ハースに希望をもたらす走り
    ベアマンはデビュー当初から高い評価を受けていたが、今回の走りはその期待を裏切らないものだった。序盤のターン1で混乱を巧みに回避し、フェルスタッペンを抜いた場面では大胆さと判断力の両方を発揮。その後も一貫したペースを維持し、終盤にはピアストリの猛攻を冷静に受け止めた。全71周を通じてミスのない走りを見せ、チームにとってはブラウンGP時代を含めても並ぶほどの「歴史的4位」となった。

    ハースF1チームにとっての“新たな一歩”
    今回の結果は、ハースF1チームにとっても大きな意味を持つ。シーズンを通して中団下位に沈んでいたチームが、若手の力で上位を脅かす存在になったことを証明した。小松礼雄代表のもと、チームは堅実なレース戦略と信頼性の高いピット作業を実現し、ベアマンの才能を最大限に引き出した形だ。ファンの投票が示すように、この結果は単なる偶然ではなく、確かな前進の証といえる。

    今後に向けて、ベアマンがこの勢いをどこまで維持できるかが注目される。メキシコでの4位は、単なる結果以上に、若き才能がF1の舞台で確固たる存在感を放ち始めた瞬間だった。

  • F1メキシコGP終盤のVSC導入をFIAが正当化「マーシャル介入が必要だった」

    F1メキシコGP終盤のVSC導入をFIAが正当化「マーシャル介入が必要だった」

    2025年F1メキシコGPの終盤、レース残り2周で導入されたバーチャル・セーフティカー(VSC)について、FIA(国際自動車連盟)が公式声明を発表し、その理由を説明した。

    レースはランド・ノリス(マクラーレン)が独走優勝を飾ったが、70周目にカルロス・サインツ(ウィリアムズ)がスタジアムセクションでスピンし、マシンを大きく損傷。その結果としてVSCが発動され、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)やオスカー・ピアストリ(マクラーレン)らが終盤に前車へ仕掛けるチャンスを失った。

    VSC導入の経緯とFIAの説明
    70周目、サインツはターン14の外側でスピンし、ランオフエリアでマシンが停止。ウィリアムズFW47は露出した位置に留まり、さらに煙を上げ始めたため、レースコントロールは火災の可能性を検知。これによりマーシャルの現場介入が必要と判断された。

    FIAは声明の中で次のように説明している。

    「サインツはターン14外側のランオフエリアでスピンし、マシンが露出した位置で停止した。車両が煙を上げ始め、レースコントロールには火災の通知も入った。このためマーシャルによる回収作業が必要と判断された。マーシャルがコースサイドに出る場合、標準手順としてレースは中立化される。本件ではVSCが発動され、車両が安全な位置に移動されるまで継続された。安全が確保された時点でVSCは終了し、レースはグリーンフラッグ下でフィニッシュした」

    レースはVSC終了後、残り半周ほどで再開された。

    FIAが強調した安全管理と感謝
    FIAは声明の最後で、現地オーガナイザーおよびマーシャルへの感謝も述べている。

    「我々は現地のASNであるOMDAI、オートドロモ・エルマノス・ロドリゲス、そしてボランティアとして活動するマーシャルたちに敬意と感謝を表する。彼らの専門性と献身は、我々のスポーツの安全かつ円滑な運営に欠かせないものである」

    なお、FIAは同時に、序盤でリアム・ローソン(レーシングブルズ)の前をマーシャルが横切った件についても、別途説明を行っている。

    分析:安全最優先のFIA判断、だがタイミングに議論も
    今回のVSC導入は、結果的にフェルスタッペンとピアストリの追撃を阻止し、順位変動の可能性を消す形となった。特に70周目という終盤での介入だったため、一部では「レースへの影響が大きすぎた」との意見も上がった。

    しかし、FIAの説明通りマーシャルが現場に入る必要があった以上、安全確保を最優先した判断は妥当といえる。露出したマシンが煙を上げていた状況では、ドライバーやマーシャル双方に危険が及ぶ可能性があり、即時のVSC発動は手順として正しい。

    F1では近年、マーシャル出動時の安全プロトコルが厳格化されており、今回の対応もその一環とみられる。レース結果に影響が出たとはいえ、安全面の徹底が最優先というFIAの姿勢が改めて示された形だ。

  • リアム・ローソン、F1マーシャルとの恐怖のニアミス「危うく殺すところだった」

    リアム・ローソン、F1マーシャルとの恐怖のニアミス「危うく殺すところだった」

    レーシングブルズのリアム・ローソンは、メキシコシティGP決勝でレース序盤に衝撃的な“ヒヤリハット”に見舞われた。

    スタート直後の第1コーナーでウィリアムズのアレクサンダー・アルボンと接触し、フロントウイングを破損。その修復のためオープニングラップ終盤にピットインしたが、ピットアウト直後に思わぬ危険が待ち構えていた。

    ローソンが1コーナーに差しかかった際、コース上を2人のマーシャルが横断していたのだ。接触の影響で同コーナーにはデブリが散乱し、黄旗が提示されていたが、レーシングブルズのマシンが通過するタイミングと重なった。

    ローソンは即座に無線で「Wait, the fuck? Oh my God, are you kidding me? Did you just see that?(は? なんだよこれ! おいマジかよ、今の見たか!?)」と叫び、「I could’ve fucking killed him, mate(危うくあの人を殺すところだった)」と激しく動揺を見せた。

    この出来事の直後、ローソンはレースを続行したものの、マシンのダメージが大きく、その後リタイアを余儀なくされた。

    レース序盤の混乱と安全管理の課題
    第1コーナーの接触によるデブリ処理が必要だったとはいえ、レーシングスピードで走行中のマシンの前をマーシャルが横断したのは極めて危険な状況だった。幸いにも大事故には至らなかったが、FIAと主催者は今後の安全プロトコルを見直す必要がある。

    F1では過去にも同様の「マーシャル近接ヒヤリ」事例が報告されており、今回のケースは再び安全体制への警鐘を鳴らす出来事となった。ローソンにとっても、短いレースの中で最も恐ろしい瞬間の一つだったに違いない。

  • 角田裕毅 F1メキシコGP決勝「ポイントを自分たちで投げ捨ててしまった感じ」

    角田裕毅 F1メキシコGP決勝「ポイントを自分たちで投げ捨ててしまった感じ」

    レッドブル・レーシングの角田裕毅は、F1メキシコGP決勝で11位に終わり、惜しくもポイント獲得を逃した。

    中団勢による激しい攻防の中で奮闘を見せ、終盤まで入賞圏内を争ったものの、あと一歩届かず。ピットストップでリアタイアの交換に手間取りタイムロスしたことが響いた。特に第2スティント以降はペースが安定しており、トップ10入りの可能性も十分にあっただけに、角田裕毅にとっては悔しい結果となった。

    それでも、マシンの競争力やセットアップ面ではポジティブな兆しがあり、次戦ブラジルGPに向けては前向きな手応えを残したと語っている。

    惜しくもポイントを逃しました。午後のレースは多くの接近戦がありましたが、どのような展開でしたか?
    今日は簡単にポイントを取れるレースでした。でも自分たちでそれを投げ捨ててしまったような感じです。仕方ないですけど、これもレースです。ポジティブな点としては、ペース自体はけっこう良かったので、そこは収穫として持ち帰れます。

    ショートランやロングランを通じて、今週末マシンから学べたことはありましたか?次のブラジルに向けては?
    特に新しいことはないですけど、前進を続けて、学び続けるだけです。こういうふうにポイントを逃す展開は悔しいです。今日は本当に簡単に取れたと思います。P8かP7には入れたはずです。だからこそフラストレーションが残りますね。

    角田裕毅 メキシコグランプリ

    序盤:ピアストリを抑え、戦略的ブロック役を果たす
    スタート直後、角田裕毅は9番手付近でオスカー・ピアストリ(マクラーレン)の前に出る好発進を見せた。序盤の混乱を避けながら、フェルスタッペン、ラッセル、ハミルトンら上位勢の背後で安定したペースを維持。チームからは「ピアストリを抑え、リズムを崩させる」という明確な指示が出されており、角田は数周にわたりDRS圏内で巧みに防戦を続けた。しかし、ソフトタイヤを履いたピアストリに対して徐々に防御が厳しくなり、メインストレートでオーバーテイクを許した。

    中盤:ミディアムタイヤで苦戦、オコンの背後に後退
    ミディアムタイヤに履き替えた中盤スティントでは、空気の薄い高地特有の熱管理に苦しみ、グリップ不足に悩まされた。ピアストリに抜かれた後はエステバン・オコン(ハース)にわれる形となり、ブレーキ温度とリアタイヤの摩耗が顕著に悪化。チームは戦略上、マックス・フェルスタッペンの前方クリアを優先しており、角田はやや長めのスティントを担当。ピットストップではリアタイヤの交換に手間取って大きくタイムロス。結果としてアンダーカットを受け、再び11番手に戻った。

    終盤:入賞目前も届かず、ボルトレトとの差が拡大
    レース終盤、10位を走るガブリエル・ボルトレト(ザウバー)とのギャップを詰める場面も見られたが、再びペースが落ち着き、残り数周で差を広げられる展開となった。バーチャルセーフティカー(VSC)解除後も追撃のチャンスは訪れず、11位でチェッカー。自力でのポイント獲得こそ逃したものの、序盤のディフェンスと長いスティントでの役割遂行はチームにとって重要なレースだった。

    高地サーキット特有の課題とピットストップの影響
    メキシコの高地環境では冷却性能の確保が最大の課題となり、レッドブル・レーシングはブレーキダクトやフロアの改良で対応した。しかし薄い空気による熱滞留が深刻で、リアタイヤの温度上昇が顕著に現れた。角田裕毅はその中で安定したペースを維持し、車のポテンシャルを引き出したものの、ピットストップでのタイムロスがレース結果を左右した。リアタイヤ交換時にジャッキ解除の遅れが発生し、大きくロスをした。この遅延が最終的にポイント圏外となる決定打となった。

    今後への課題とブラジルGP展望
    角田裕毅自身はペース面で前向きな手応えを得ており、車の競争力は確実に上向いている。次戦ブラジルGPでは標高が低く、ダウンフォース効率が回復するため、より攻撃的なセットアップが可能になる。ピットワークの精度と戦略判断が改善されれば、再び入賞圏内での戦いに戻ることが期待される。

  • ノリスが首位浮上:2025年F1ポイントランキング(第20戦メキシコGP終了時点)

    ノリスが首位浮上:2025年F1ポイントランキング(第20戦メキシコGP終了時点)

    2025年F1メキシコGPを終え、ドライバーズランキングはランド・ノリス(マクラーレン)がオスカー・ピアストリを1ポイント差で抜き、首位に浮上した。

    マクラーレンはすでにシンガポールGPでコンストラクターズタイトルを確定させており、焦点はノリスとピアストリのタイトル争い、そしてメルセデス・フェラーリ・レッドブルによる“ランキング2位争い”へと移っている。

    ドライバーズランキング:ノリスが逆転首位、フェルスタッペンの望みは残る
    メキシコGPを制したノリスは357ポイントに達し、ピアストリ(356ポイント)をわずか1点差で抜いて首位を奪回した。
    一方で、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は3位で321ポイント。依然としてタイトル争いに生き残っているものの、残り3戦での逆転には優勝が必須条件となる。
    フェルスタッペンが再びタイトル争いに割って入ることができるかが、今後のシーズン最大の注目点だ。

    その後方では、ジョージ・ラッセル(メルセデス/258ポイント)、シャルル・ルクレール(フェラーリ/210ポイント)、ルイス・ハミルトン(フェラーリ/146ポイント)が続く。

    角田裕毅(レッドブル)は11位でフィニッシュし、ノーポイントに終わった。28点のまま変動はなく17位に後退。レッドブルにとって痛い一戦となった。

    コンストラクターズランキング:王者マクラーレンの背後で熾烈な2位争い
    すでにタイトルを確定させているマクラーレンは、713ポイントまで伸ばし、圧倒的な速さと安定感で、すでに今季の主役として君臨している。

    一方で、2位争いは依然として大混戦だ。メルセデス(356ポイント)、フェラーリ(355ポイント)、レッドブル(346ポイント)がわずか10点差に密集している。

    メルセデスはラッセルとアントネッリの安定した入賞で勢いを維持。フェラーリはルクレールが再び上位で安定し、ハミルトンも堅実に得点を積み重ねている。

    レッドブルはフェルスタッペンが表彰台を逃し、角田裕毅もノーポイントに終わったことで痛恨の失点。チームとしてはコンストラクターズ2位争いで後退を強いられた。

    中団勢では、ウィリアムズ(111ポイント)が5位をキープし、レーシングブルズ(72ポイント)、アストンマーティン(69ポイント)が接戦を展開。ハース(62ポイント)がザウバー(60ポイント)をかわし、8位に浮上した。

    残り3戦、注目は「タイトル」「2位争い」「角田裕毅の奮起」
    今シーズン残る3戦で注目されるのは、次の3つの戦いだ。

    まず、ノリスとピアストリによる“マクラーレン内タイトル決戦”。1ポイント差の攻防は史上稀に見る接戦となっている。

    次に、メルセデス・フェラーリ・レッドブルによる“コンストラクターズ2位争い”。わずか10点差に3チームが並び、1レースごとに順位が入れ替わる可能性がある。

    そして、フェルスタッペンがタイトル戦線に踏みとどまれるか、さらに角田裕毅がチームを支える形でレッドブルの2位奪還に貢献できるかが鍵となる。

    マクラーレンの王座が確定した今も、戦いは終わっていない。

    フェルスタッペンと角田裕毅を擁するレッドブルが逆転への糸口をつかめるか、そしてノリスとピアストリの頂上決戦がどんな結末を迎えるのか──シーズン終盤戦は、緊張感とドラマに満ちている。

    2025年のF1世界選手権

    ■ 2025年F1ドライバーズポイント

    1.ランド・ノリス (マクラーレン)(357)
    2.オスカー・ピアストリ (マクラーレン)(356)
    3.マックス・フェルスタッペン (レッドブル)(321)
    4.ジョージ・ラッセル (メルセデス)(258)
    5.シャルル・ルクレール (フェラーリ)(210)
    6.ルイス・ハミルトン (フェラ-リ)(146)
    7.アンドレア・キミ・アントネッリ (メルセデス)(97)
    8.アレクサンダー・アルボン (ウィリアムズ)(73)
    9.ニコ・ヒュルケンベルグ (ザウバー)(41)
    10.アイザック・ハジャー (レーシングブルズ)(39)
    11.カルロス・サインツJr. (ウィリアムズ)(38)
    12.フェルナンド・アロンソ (アストンマーティン)(37)
    13.オリバー・ベアマン (ハース)(32)
    14.ランス・ストロール (アストンマーティン)(32)
    15.リアム・ローソン (レーシングブルズ)(30)
    16.エステバン・オコン (ハース)(30)
    17.角田裕毅 (レッドブル)(28)
    18.ピエール・ガスリー (アルピーヌ)(20)
    19.ガブリエル・ボルトレト (ザウバー)(19)
    20.フランコ・コラピント (アルピーヌ)(-)
    21.ジャック・ドゥーハン (アルピーヌ)(-)

    ■ 2025年 F1コンストラクターズポイント

    1.マクラーレン(713)
    2.メルセデス(356)
    3.フェラーリ(355)
    4.レッドブル(346)
    5.ウィリアムズ(111)
    6.レーシングブルズ(72)
    7.アストンマーティン(69)
    8.ハース(62)
    9.ザウバー(60)
    10.アルピーヌ(20)

  • F1メキシコGP 決勝:ランド・ノリス圧勝でランキング首位浮上 角田裕毅11位

    F1メキシコGP 決勝:ランド・ノリス圧勝でランキング首位浮上 角田裕毅11位

    ランド・ノリスがF1メキシコシティGPで完璧なスタートからフィニッシュまでを制し、マクラーレンのドライバーがチャールズ・ルクレールとマックス・フェルスタッペンを抑えて勝利を収めた。この勝利によりノリスはドライバーズ選手権で新たな首位に立ち、2位のオスカー・ピアストリにわずか1ポイント差をつけた。

    レース序盤、スタート直後の第1コーナーでは4台がトップ争いを展開する激しいバトルとなったが、ノリスは見事な加速で首位を守り切る。

    その後はレースが進むにつれてリードを広げ、最終的には30.324秒という圧倒的な差をつけてチェッカーフラッグを受けた。

    終盤にはフェルスタッペンがルクレールを猛追し、2位争いは手に汗握る展開となったが、フェラーリのルクレールがわずか0.725秒差で先着し、2位を死守。レッドブルのフェルスタッペンは3位でレースを終えた。

    その後方では、ハースF1チームのオリバー・ベアマンがキャリア最高位となる4位を記録。終盤、マクラーレンのピアストリから激しいプレッシャーを受けたが、冷静な走りでポジションを守り抜いた。ピアストリは5位でフィニッシュし、僚友ノリスにタイトルリードを譲る形となった。

    メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリが6位に入り、チームメイトのジョージ・ラッセルが7位。8位にはフェラーリのルイス・ハミルトンが続いたが、フェルスタッペンとのバトルでコース外走行によりアドバンテージを得たとして10秒加算ペナルティを受けている。

    ハースF1チームのエステバン・オコンが9位に入り、ザウバーのガブリエル・ボルトレトが10位で最後のポイントを獲得した。

    レッドブル・レーシングの角田裕毅は11位でフィニッシュ。ウィリアムズのアレクサンダー・アルボン、レーシングブルズのアイザック・ハジャー、アストンマーティンのランス・ストロールがこれに続いた。

    アルピーヌ勢はピエール・ガスリーが15位、フランコ・コラピントが16位でレースを終えた。一方で、4台が完走を果たせず、レーシングブルズのリアム・ローソンが序盤の接触によるダメージで最初のリタイア。続いてザウバーのニコ・ヒュルケンベルグとアストンマーティンのフェルナンド・アロンソがマシントラブルでピットリタイア。さらにウィリアムズのカルロス・サインツは残り数周の時点でスタジアムセクションでマシンを止めた。

    2025年F1メキシコGP 決勝 順位・結果

    1.ランド・ノリス(マクラーレン)
    2.シャルル・ルクレール(フェラーリ)
    3.マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
    4.オリバー・ベアマン(ハース)
    5.オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
    6.アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)
    7.ジョージ・ラッセル(メルセデス)
    8.ルイス・ハミルトン(フェラーリ)
    9.エステバン・オコン(ハース)
    10.ガブリエル・ボルトレト(ザウバー)
    11.角田裕毅(レッドブル)
    12.アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)
    13.アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)
    14.ランス・ストロール(アストンマーティン)
    15.ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
    16.フランコ・コラピント(アルピーヌ)
    DNF.カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)
    DNF.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
    DNF.ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)
    DNF.リアム・ローソン(レーシングブルズ)

    メキシコグランプリ(メキシコシティGP)

    ノリスが圧巻の独走劇、30秒差の完勝で今季6勝目
    ポールポジションからスタートしたランド・ノリス(マクラーレン)が終始レースを支配。序盤からシャルル・ルクレール(フェラーリ)を引き離し、ピット戦略でも隙を見せなかった。後半には30秒以上のギャップを築く圧勝でフィニッシュし、今季6勝目をマーク。これによりドライバーズランキングでオスカー・ピアストリを逆転した。

    終盤波乱:サインツのストップでVSC、最終周に緊迫の再開
    70周目、カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)がスタジアムセクションでマシンを停車させたことでVSC(バーチャルセーフティカー)が導入。レースがそのまま終わるかと思われたが、最終周直前に解除され、ルクレールとフェルスタッペンの2位争いが一気に再燃。観客席は最後の瞬間まで熱狂に包まれた。

    フェルスタッペンの猛追届かず、ルクレールが老練な守りで2位死守
    マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は終盤、ソフトタイヤを活かしてルクレールを猛追。残り2周でその差は2秒を切った。しかしルクレールは消耗したミディアムタイヤを巧みに操り、冷静な走りで2位を守り抜いた。フェラーリの戦略判断とルクレールの経験が際立つ一戦となった。

    ハース躍進:ベアマンがキャリア最高の4位、メルセデスはオーダーで揺れる
    オリバー・ベアマン(ハースF1チーム)が堅実なレース運びで自己最高の4位を記録。2ストップ作戦が功を奏し、終盤まで安定したペースを維持した。一方、メルセデス勢はアンドレア・キミ・アントネッリとジョージ・ラッセルの順位をめぐるチームオーダーで緊張が走る場面もあり、最終的には6位・7位で決着した。

    ピアストリが粘りの走りで5位奪取、選手権争いはますます接近
    中団からのスタートとなったオスカー・ピアストリ(マクラーレン)は、難しいコンディションの中で着実に順位を回復。終盤には果敢なオーバーテイクを決め、5位までポジションを上げた。ノリスの独走優勝でポイント差は縮まったものの、ピアストリも踏ん張りを見せ、チャンピオンシップは依然として僅差の攻防となっている。

    中団バトル:ボルトレトが入賞、角田裕毅は11位に惜しくも届かず
    終盤まで続いた中団バトルでは、ガブリエル・ボルトレト(ザウバー)が10位でフィニッシュし、貴重な1ポイントを獲得。角田裕毅(レッドブル)はペースを上げきれず11位に終わり、わずかに入賞を逃した。アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)は13位、リアム・ローソンは序盤の接触によりリタイアとなった。

  • 角田裕毅は11位 … F1メキシコGP 決勝 結果・タイムシート

    角田裕毅は11位 … F1メキシコGP 決勝 結果・タイムシート

    2025年F1メキシコGP 決勝の結果・タイムシート。現地時間10月26日(日)にエルマノス・ロドリゲス・サーキットで2025年のF1世界選手権 第20戦 メキシコグランプリの決勝レスが行われた。

    優勝はランド・ノリス(マクラーレン)。2位にシャルル・ルクレール(フェラーリ)、3位にはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が続いた。角田裕毅(レッドブル)は11位でレースを終えた。

    ■ ノリス圧勝:30秒級独走で今季6勝目、選手権首位争いが過熱
    ポール発進のランド・ノリス(マクラーレン)が危なげなく逃げ切り優勝。ピット戦略も盤石で、レース大半を独走。タイトル争いではオスカー・ピアストリ(5位)を逆転して首位に立った。

    ■ 終盤波乱:サインツ停止→VSC→最終周リスタート
    70周目にカルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)がスタジアムセクションでストップしVSC発動。71周目の最終周にVSCが解除され、スローで終わる懸念から一転してチェッカー前に競り合いが再燃した。

    ■ P2攻防:ルクレールが老練防衛、フェルスタッペン猛追届かず
    中盤以降、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が柔らかいタイヤで急追するも、シャルル・ルクレール(フェラーリ)がレースマネジメントで凌ぎ切り2位。フェルスタッペンは3位で表彰台を確保。

    ■ ハース躍進:ベアマン自己最高4位、メルセデスは隊列入れ替え
    オリバー・ベアマン(ハース)がタイヤマネジメントと2ストップを噛み合わせて4位フィニッシュ。メルセデスはアンドレア・キミ・アントネッリとジョージ・ラッセルを状況に応じて入れ替えつつも、最終的に6位・7位に落ち着いた。

    ■ ピアストリの挽回:大胆オーバーテイクで5位確保、タイトル線維持
    オーバーテイクが難しい中で決定打を繰り出し、ピアストリは5位まで回復。ノリスの最大ポイント獲得でギャップは縮まるが、ピアストリも4位争いに食らいつき、チャンピオンシップの均衡を辛うじて保った。

    ■ 中団争い:ボルトレトがP10入賞、角田裕毅はP11惜敗
    入賞圏は終盤まで混戦。ガブリエル・ボルトレト(ザウバー)が10位でポイント獲得。角田裕毅(レッドブル)は追い上げきれず11位、アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)は13位。リアム・ローソンは不運な初期ダメージでDNFとなった。

    2025年F1メキシコGP 決勝 結果・タイムシート

    順位 No ドライバー チーム GAP INT POS PIT
    1 4 ランド・ノリス マクラーレン     - 0 1
    2 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 30.324 30.324 - 0 1
    3 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル 31.049 0.725 ↑ 2 1
    4 87 オリバー・ベアマン ハース 40.955 9.906 ↑ 5 2
    5 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン 42.065 1.110 ↑ 2 2
    6 12 アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデス 47.837 5.772 - 0 2
    7 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 50.287 2.450 ↓ 3 2
    8 44 ルイス・ハミルトン フェラーリ 56.446 6.159 ↓ 5 2
    9 31 エステバン・オコン ハース 75.464 19/018 ↑ 2 1
    10 98 ガブリエル・ボルトレト ザウバー 76.863 1.399 ↑ 6 1
    11 22 角田裕毅 レッドブル 79.048 2.185 ↓ 1 1
    12 23 アレクサンダー・アルボン ウィリアムズ 1L1L 5.301 ↑ 5 1
    13 6 アイザック・ハジャー レーシングブルズ 1L 4.206 ↓ 5 1
    14 18 ランス・ストロール アストンマーティン 1L 0.379 ↑ 5 2
    15 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ 1L 37.045 ↑ 3 1
    16 43 フランコ・コラピント アルピーヌ 1L 0.296 ↑ 4 1
    DNF 30 カルロス・サインツJr. ウィリアムズ 4L 3L ↓ 5 3
    DNF 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーティン 37L 33L ↓ 4 2
    DNF 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ザウバー 46L 9L ↓ 6 1
    DNF 55 リアム・ローソン レーシングブルズ 66L 20L ↓ 5 2