カテゴリー: F1メキシコGP

  • FIA、リアム・ローソンとF1マーシャルと接触寸前の危険な場を検証へ

    FIA、リアム・ローソンとF1マーシャルと接触寸前の危険な場を検証へ

    FIA(国際自動車連盟)は、2025年F1メキシコシティGPで発生した2つの物議を醸した場面について公式声明を発表した。

    ひとつは序盤にリアム・ローソン(レーシングブルズ)がマーシャルと接触寸前となった危険なシーン、もうひとつは終盤に導入されたバーチャルセーフティカー(VSC)に関する判断だ。

    ローソン、マーシャルと接触寸前の危険な場面
    レース序盤、ローソンはターン1のコーナーでデブリ回収作業を行っていた2名のマーシャルと遭遇。間一髪で衝突を避ける形となり、深刻な事故を回避した。

    ローソンはチームラジオで「おい…マジかよ?今の見たか?」と叫び、その後も「危うく彼らを殺すところだった」と強い口調で訴えた。

    この件についてFIAは声明を発表し、以下のように説明した。

    「ターン1でのインシデント後、レースコントロールはコーナーの頂点にデブリがあるとの報告を受けた。3周目にマーシャルが出動準備に入り、すべてのマシンがターン1を通過したのを確認後にトラックへ入る予定だった」

    「しかし、ローソンがピットインしたことが確認された時点で、マーシャル出動の指示は取り消され、当該区間にはダブルイエローフラッグが掲示された。以降に何が起きたかについては現在も調査中である」

    終盤のVSC導入は「標準的な対応」
    レース終盤にはカルロス・サインツ(ウィリアムズ)のマシンが最終セクターのランオフエリアで停止したことで、バーチャルセーフティカー(VSC)が導入された。この判断により、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)によるシャルル・ルクレール(フェラーリ)への2位争い、そしてオスカー・ピアストリ(マクラーレン)によるオリバー・ベアマン(ハースF1チーム)への追撃はいずれも阻まれる形となった。

    これに対しFIAは「標準的な手順に基づいた対応だった」として次のように説明している。

    「70周目にサインツがターン14外側のランオフエリアでスピンし停止した。マシンは露出した位置で停止し、直後に煙が上がり火災発生の通知を受けたため、マーシャルの出動が必要と判断された」

    「マーシャルがコース上で作業を行う場合、レースをニュートラル化するのが標準手続きである。このためVSCを発動し、マシンがバリアの後方で安全な位置に移動するまで維持した」

    「安全が確認され次第、VSCは解除され、レースはグリーンフラッグ下で終了した」

    レース運営の安全体制に再び焦点
    今回の2件はいずれも安全管理に関する重要な事例であり、とりわけローソンのケースはマーシャルとドライバー双方の連携ミスが疑われる深刻な事案だ。FIAは「再発防止のための詳細調査を継続中」としており、今後の報告次第では運営手順や無線連絡体制の見直しが行われる可能性もある。

    一方、VSCの判断については「安全最優先」の原則に基づくものとされ、終盤の混戦を制限したことに対してもFIAは「適切な措置だった」との姿勢を崩していない。

  • メキース 角田裕毅 F1メキシコGP決勝11位に「ピット作業の遅れが惜しい」

    メキース 角田裕毅 F1メキシコGP決勝11位に「ピット作業の遅れが惜しい」

    レッドブル・レーシングの角田裕毅は、F1メキシコGP決勝で11位フィニッシュとなり、わずかにポイント獲得を逃した。

    チーム代表ローラン・メキースは、角田裕毅のペースを高く評価しつつも、「ピット作業の遅れが惜しい」と振り返った。メキースはレースを総括し、チームの粘り強さを称えた。

    メキース「角田の第1スティントは本当に力強かった」
    「今週末は我々が望んだよりもマシンに少し苦戦したが、それでも全員が決して諦めなかった。マックスが再び重要な表彰台をもたらしてくれたし、角田のペースも非常に速かった。特にミディアムでの第1スティントは本当に力強かった」

    そのうえで、惜しまれるミスについても言及した。

    「残念ながら、彼のピットストップが少し長くなってしまい、それが結果に影響した。我々の非常に優れたピットクルーでは通常起こらないことだ」

    角田裕毅 F1 メキシコGP

    角田裕毅「有望な戦略が崩れてしまったが、内容はポジティブ」
    角田もまたレース後、「悔しい」と率直に語った。

    「今日は本当に悔しい結果でした。チームにとって良いポイントを取れるチャンスがありましたが、長いピットストップで有望な戦略が崩れてしまいました。でもこれがレースです」

    それでも、内容には一定の手応えを感じている。

    「スタートでポジションを上げられましたし、ミディアムの第1スティントではマックスとほぼ同じラップを走れていました。これまでチームで走ってきた中でも、最も良いロングランペースを示せたと思います」

    「今日は自分の方に運が向きませんでしたが、これまで通り全力でプッシュを続けます」と締めくくった。

    角田裕毅は惜しくもポイント圏外となったが、チーム代表のメキースが示したように、その走りとペースには明確な成長の兆しがあった。次戦ブラジルGPでの巻き返しに期待がかかる。

  • F1メキシコGP 決勝 ハイライト動画:ランド・ノリス圧勝 角田裕毅は11位

    F1メキシコGP 決勝 ハイライト動画:ランド・ノリス圧勝 角田裕毅は11位

    2025年F1 メキシコGP 決勝のハイライト動画。10月26日(日)にエルマノス・ロドリゲス・サーキットで2025年のF1世界選手権 第20戦 メキシコグランプリの決勝レースが行われ、ランド・ノリスがメキシコシティGPを支配し、シャルル・ルクレールとマックス・フェルスタッペンに30秒以上の大差をつけて勝利を収め、F1ドライバーズ選手権の首位に立った。

    ノリスはポールポジションから優勝を果たし、オープニングラップの混乱の中でもリードを守り抜いた。

    この周では多くのドライバーが最初のコーナーで芝生を横切る場面が見られたが、ノリスはその混乱を巧みに切り抜けた。オスカー・ピアストリが5位に入ったことで、ノリスはドライバーズランキングで1ポイント差のトップに浮上した。3位に入ったフェルスタッペンは首位と36ポイント差となった。

    オリバーー・ベアマンは見事な走りで称賛を集めた。序盤の混乱をうまく切り抜け、3位まで順位を上げたものの、最終的には4位でチェッカーを受けた。それでもハースにとってはチーム史上最高位タイの結果となり、ベアマンは「ドライバー・オブ・ザ・デイ」に選ばれた。

    角田裕毅(レッドブル・レーシング)は11位でレースを終え、惜しくもポイント獲得を逃した。中団での激しいバトルを繰り広げたが、終盤のピットストップでタイムを失い、入賞圏にわずかに届かなかった。

    動画の公開は終了しました
  • オリバー・ベアマン F1メキシコGP4位「マックスを抜いた瞬間は怖かった」

    オリバー・ベアマン F1メキシコGP4位「マックスを抜いた瞬間は怖かった」

    ハースF1チームのルーキー、オリバー・ベアマンは、2025年F1メキシコGP決勝でキャリア最高位となる4位を獲得。初の「ドライバー・オブ・ザ・デイ」に選ばれ、レース後には「夢のような一日だった」と喜びを語った。

    決勝では9番手スタートから序盤の混乱を巧みに切り抜け、ジョージ・ラッセルやマックス・フェルスタッペンといった常連上位勢をオーバーテイク。ハースにとっては2018年オーストリアGPでのロマン・グロージャン以来となるチーム史上最高位タイの結果をもたらした。

    「チームの努力が報われた。すべてが完璧だった」
    「クレイジーなレースだった」とベアマンはレース後に語った。「たくさんのポイントをチームに持ち帰ることができて本当に嬉しい。戦略も完璧で、マシンの感触も素晴らしかった。チーム全員が最高の仕事をしてくれた」

    「マックスとサイド・バイ・サイドで走るなんて、本当にクールな気分だった。彼は僕がF1を見て育ってきた存在だからね。だから今日の自分の走りを誇りに思うよ」

    「運ではなく実力で得た4位」
    ベアマンは、今回の結果が偶然ではないことを強調した。

    「この順位は運じゃない。僕たちはレースペースでそこに居続けるだけの速さを持っていた。予選では上位に届かなかったけど、決勝では実力でそこに立てた。最高の仕事をしたと思う。早くチームのみんなに会って、大きなハグをしたいよ」

    オリバー・ベアマン(ハースF1チーム) メキシコシティGP

    フェルスタッペンとの攻防を「怖かったけど譲らなかった」
    6周目、前方でルイス・ハミルトンとフェルスタッペンが3位争いを繰り広げる中、ベアマンはチャンスを逃さずフェルスタッペンを抜き去り、4位へ浮上。ハミルトンに10秒ペナルティが科されたことで最終的に3位相当の走りを見せた。

    「前の状況が全部見えていたから、“安全に行こう”と思ってた。正直に言うと、ちょっと怖かった。でもサイド・バイ・サイドになった時、僕のほうがノーズが前に出てたから、絶対に譲らないと決めた」

    「前を走っていたときは、“彼らのほうが速いんじゃないか”って心配もあったけど、実際はしっかり抑えてギャップも築けた。最高にハッピーだし、チームを本当に誇りに思う」

    ハースにとって歴史的な一戦
    この4位は、チームとして7年ぶりとなるトップ5フィニッシュ。戦略、タイヤマネジメント、そしてドライバーの成熟した判断がすべてかみ合った結果だった。

    ベアマンは序盤の混乱を冷静に読み、接触を避けつつも確実にポジションを上げた。フェルスタッペンとの接近戦では一歩も引かず、レース終盤まで一定のペースを維持。戦略的な判断も的確で、チームの指示を的確に実行したことがこの結果に直結した。

    ハースにとっては、マシンの信頼性と戦略遂行能力が結果に結びついた貴重な週末となった。ルーキーとしての勢いだけでなく、ベアマンの冷静さと判断力が光ったレースだった。

  • 角田裕毅 F1メキシコGP決勝11位「長いピットストップで有望な戦略が崩れた」

    角田裕毅 F1メキシコGP決勝11位「長いピットストップで有望な戦略が崩れた」

    レッドブル・レーシングの角田裕毅は、F1メキシコGP決勝で11位に終わり、惜しくもポイント獲得を逃した。中団勢との激しい攻防を展開しながらも、ピットストップの遅れで有望だった戦略が崩れた。チーム代表ローラン・メキースは「角田のペースは非常に速かった」と評価しつつ、「ピット作業の遅れが惜しい」と語った。

    角田裕毅「有望な戦略が崩れてしまったが、ポジティブな面もある」
    「不運にも、今日は悔しい結果に終わりました。チームにとって良いポイントを取れるチャンスがありましたが、長いピットストップで有望な戦略が崩れてしまいました。でもこれがレースです」

    「ポイントを逃したのは残念ですが、ポジティブな部分もあります。スタートでポジションを上げられましたし、ミディアムの第1スティントではマックスとほぼ同じラップを走れていました。チームでのこれまでの中でも、最も良いロングランペースを示せたと思います」

    「今日は自分の方に運が向きませんでしたが、これまで通り全力でプッシュを続けます」

    ローラン・メキース「角田の第1スティントは本当に力強かった」
    「今週末は我々が望んだよりもマシンに少し苦戦したが、それでも全員が決して諦めなかった。チーム全体のサポートはミルトン・キーンズと現地で非常に強力だった。勝利を争うには十分ではなかったが、マックスが再び重要な表彰台をもたらしてくれた」

    「マックスの走りは戦略を完璧に機能させてくれた。難しいミディアムタイヤでスタートし、1ストップを選んだが、第2スティントでは素晴らしいペースを維持し、マシンから必要なものをすべて引き出してくれた。彼はシャルルに対して1周あたり0.6〜0.7秒ずつ詰めていた。VSCがなければ最後に本当にいいバトルになっていたと思う」

    「角田のペースも非常に速かった。特にミディアムでの第1スティントは本当に力強かった。残念ながら、彼のピットストップが少し長くなってしまい、それが結果に影響した。我々の非常に優れたピットクルーでは通常起こらないことだ」

    角田裕毅(レッドブル・レーシング) メキシコシティGP

    惜しくもポイントを逃しました。午後のレースは多くの接近戦がありましたが、どのような展開でしたか?
    今日は簡単にポイントを取れるレースでした。でも自分たちでそれを投げ捨ててしまったような感じです。仕方ないですけど、これもレースです。ポジティブな点としては、ペース自体はけっこう良かったので、そこは収穫として持ち帰れます。

    ショートランやロングランを通じて、今週末マシンから学べたことはありましたか?次のブラジルに向けては?
    特に新しいことはないですけど、前進を続けて、学び続けるだけです。こういうふうにポイントを逃す展開は悔しいです。今日は本当に簡単に取れたと思います。P8かP7には入れたはずです。だからこそフラストレーションが残りますね。

  • ルイス・ハミルトン F1メキシコGP決勝「10秒ペナルティはダブルスタンダード」

    ルイス・ハミルトン F1メキシコGP決勝「10秒ペナルティはダブルスタンダード」

    フェラーリF1のルイス・ハミルトンは、F1メキシコGP決勝で科された10秒ペナルティについて「ダブルスタンダード(二重基準)だ」と強い不満を示した。

    ハミルトンはマックス・フェルスタッペンとのバトル中に発生した接触およびコーナーカットが裁定の対象となったが、「同じことをしても罰を受けないドライバーがいた」と主張している。

    フェルスタッペンとの接触でコースオフ、10秒加算で表彰台逃す
    決勝レース中盤、ハミルトンはフェルスタッペンとターン4で激しく競り合い、ブレーキングでタイヤをロックさせながらコース外の芝生に飛び出した。そのままショートカットして順位を守ったことで、FIAは「コース外走行による不当なアドバンテージ獲得」と判断。10秒タイムペナルティを科した。

    ペナルティはピットストップ中に消化され、3番手を走っていたハミルトンは14番手まで順位を落とした。その後追い上げを見せたものの、最終的に8位でチェッカーを受け、フェラーリ移籍後初の表彰台はならなかった。

    「他のドライバーはペナルティなし。意味が分からない」
    レース後、ハミルトンは報道陣に対して冷静ながらも明確に不満を口にした。

    「結局のところ、運営側には本当にがっかりしている。完全にダブルスタンダードだと思うし、仕方ないけどね」

    さらにハミルトンは、他のドライバーと比較しても不公平だと感じている。

    「周りのドライバーも同じようなことをしていた。意味が分からない。みんなコーナーをカットしてポジションを維持していたのに、誰もペナルティを受けていない。正直、ナンセンスだった」

    「スタートではいい滑り出しだった。ターン1でP2に入り、1〜3コーナーも問題なく通過した。オフコースしたのはその後だけだ。他の人たちは1周目でコースをショートカットしても何もなかった」

    また、フェルスタッペンとの再び激しい接触についても「レーシングだった」とし、裁定に首を傾げた。

    「ただのレースだと思った。僕としては大丈夫だったのに、結局僕だけが10秒ペナルティを受けた。正直クレイジーだよ。しかもストップ・アンド・ゴーのような扱いだった」

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ) メキシコシティGP

    「あれはエスケープロードだ。安全に戻ろうとしただけ」
    ターン4でのコースオフについては、「安全を優先した結果だった」と説明した。

    「ターン4でロックして、出口のランオフに行ったんだ。あそこは地球上で一番ホコリっぽい場所みたいで、全然止まらなかった。だから芝生の上を走って戻ったけど、あれは正規のエスケープロードだった」

    その後Sky Sports F1のインタビューに応じたハミルトンは、短いコメントで締めくくった。

    「スタートは楽しかったけど、終わり方は望んでいたものじゃなかった。それもレースだよ」

    「オフラインは本当に滑りやすくて、できる限り安全に戻すことだけを考えた。まあ少なくともポイントは取れたし、それだけは良かった」

    裁定基準の不一致が生んだ不満
    今回のハミルトンの主張の背景には、他のドライバーが似たような状況で処罰を受けなかったという事実がある。1周目のターン1では、シャルル・ルクレールやフェルスタッペンもコースを外れながら順位を維持したが、いずれも審議対象にはならなかった。FIAは「レース開始直後の混乱による不可避な動き」として扱ったが、ハミルトンのケースは「明確なアドバンテージ獲得」と判断された。

    しかし、オンボード映像を見る限り、ハミルトンはフェルスタッペンとの接触を避けるためにエスケープロードへ進入しており、意図的なショートカットとは言い難い。10秒という重い裁定は、FIAの一貫性に再び疑問を投げかけるものとなった。

    次戦ブラジルGPでは、同様の状況下でどのような裁定が下されるかが注目される。公平性と透明性の確保が、今後のレース運営の大きな課題となるだろう。

  • シャルル・ルクレール F1メキシコGP2位「ターン1の1メートルごとが嫌だった」

    シャルル・ルクレール F1メキシコGP2位「ターン1の1メートルごとが嫌だった」

    フェラーリのシャルル・ルクレールは、F1メキシコGP決勝で2位に入り、2週連続となる表彰台を獲得した。この結果に本人は「予想外だった」と語り、フェラーリがコンストラクターズランキングでメルセデスを抜いて2位に浮上した週末を喜んだ。

    決勝では2番グリッドからスタートしたルクレールは、オープニングラップのターン1で4台が並ぶ混戦の中、先頭争いに加わった。

    最終的に首位をランド・ノリス(マクラーレン)に譲ったが、その後も堅実な走りを続け、終盤にはマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)との激しい2位争いを展開。ラスト数周ではバーチャルセーフティカー(VSC)が導入され、ルクレールはフェルスタッペンの猛追を振り切って2位フィニッシュを果たした。

    「この週末には本当に満足している。アメリカではポジティブな週末だったけど、今回どうなるか分からなかった。再び表彰台に上がれたのは嬉しいサプライズだ。もう一度この素晴らしいポディウムに立てて本当にうれしい」とルクレールは語った。

    中盤以降はミディアムタイヤでのマネジメントがカギとなったが、終盤のVSCが決定的な助けとなったという。
    「終盤はタイヤが完全に終わっていたから、(VSCの導入には)正直ほっとした。マックスはソフトタイヤでどんどん迫ってきていたし、本当に厳しかった。最後はVSCに助けられたと思う」

    混乱のターン1「1メートルごとに嫌だった」
    レース後、ルクレールはスタート直後の混乱についても振り返った。

    「ターン1の1メートルごとが嫌だったよ!」と笑いながら話し始めたルクレールは、こう続けた。

    「スタート自体はあまり良くなかったけど、それが逆に良かったんだ。もし完璧なスタートを切っていたら、ランド(ノリス)は右側に戻ってこなかったと思う。だからスリップストリームに入れたのはラッキーだった。

    でもその後はただの“乗客”だったね。ポジションを守るのに必死だった。ルイス(ハミルトン)は僕の外側にマックスがいることに気づいていなかったと思う。それで全員がギリギリの状態だったけど、僕やルイスのレースがここで終わらなくてよかった。本当にそう思ったよ」

    シャルル・ルクレール(スクーデリア・フェラーリ) メキシコシティGP

    連続表彰台で得た自信とフェラーリの現実
    残り4戦となった2025年シーズンに向け、ルクレールは現在の勢いに手応えを感じている。

    「この2週末は本当に良い仕事ができていると思う。クルマのポテンシャルをすべて引き出しているし、怒るようなことは何もない。開発競争では僕たちは他チームより早く来年のクルマに集中し始めたけど、今あるパッケージで素晴らしい仕事をしている」

    ルクレールの安定感がフェラーリを支える
    ルクレールはオースティンに続き、メキシコでも確実にポイントを重ねた。フェラーリは開発を早期に打ち切ったにもかかわらず、戦略とレースマネジメントでライバルを上回っており、メルセデスを抜いてランキング2位に浮上。

    終盤戦では依然としてマクラーレンとレッドブルがタイトル争いの中心だが、ルクレールの冷静な走りがフェラーリの堅実な後半戦を象徴している。特にメキシコでは、タイヤ摩耗の厳しい環境下でノーミスのレースを遂行。彼のレースクラフトと安定したペースは、今季のフェラーリにおける最大の武器と言えるだろう。

  • 三部敏宏社長 RA272走行はホンダF1の「過去から未来へ挑戦をつなぐ象徴」

    三部敏宏社長 RA272走行はホンダF1の「過去から未来へ挑戦をつなぐ象徴」

    本田技研工業の三部敏宏社長が、2025年F1メキシコGPの開催地であるエルマノス・ロドリゲス・サーキットを訪問し、角田裕毅によるホンダF1初勝利マシン「RA272」のデモ走行を見守った。1965年メキシコGPでリッチー・ギンサーが挙げたホンダF1初優勝から60年を記念した特別な瞬間となり、現地では多くのファンが日本メーカーの伝統と挑戦の歴史を称えた。

    三部社長は現地でメッセージを発表し、「過去から未来へ挑戦をつなぐ象徴」として今回の走行を位置づけ、2026年からのF1ワークス復帰に向けた強い意欲を示した。

    「皆さんこんにちは、ホンダの三部です。今回はメキシコのエルマノス・ロドリゲスサーキットに来ています。ホンダは1965年メキシコグランプリで挙げたF1初勝利は、ホンダが世界の舞台で示した歴史的な一歩でした。本日、角田裕毅選手がその初優勝マシーンであるRA272で走行し、多くのファンが声援を送る姿に、私も胸が熱くなりました」

    「2026年からワークスとしてF1に参戦するホンダにとって、今日の走行は過去から未来へ挑戦をつなぐ象徴と言えると思います。今後もホンダは世界最高峰の舞台での挑戦を通じて、ファンの皆様に感動をお届けできるよう努めてまいります。引き続き応援をよろしくお願いします」

    角田裕毅、歴史的マシンをドライブも途中でストップ
    角田裕毅は、ホンダがF1で初勝利を飾った伝説のマシンRA272をドライブし、スタジアムセクションに詰めかけたファンから大歓声を浴びた。RA272は1965年のメキシコGPでリッチー・ギンサーが優勝したシャシーであり、V12エンジンのサウンドが会場に響き渡った。

    しかし走行の途中、角田はギヤトラブルによりマシンを停止させることを余儀なくされた。それでも短い走行ながら、ホンダとファンにとって特別な瞬間となった。


    分析:ホンダF1復帰への「象徴的な橋渡し」
    今回のデモランは、単なる記念イベントにとどまらない。2026年にアストンマーティンとのパートナーシップでF1ワークスとして復帰するホンダにとって、かつての栄光を再確認し、未来への決意を示す“儀式”とも言えるものだ。

    特に角田裕毅がこの歴史的マシンをドライブしたことは、ホンダF1の“過去と現在をつなぐ”象徴的な演出となった。ホンダのDNAを継ぐ日本人ドライバーが現役でF1を戦い、そしてRA272を操る姿は、企業としての連続性と挑戦心を体現している。

    三部社長の言葉どおり、「過去から未来へ挑戦をつなぐ」というメッセージは、ホンダのF1プロジェクト再始動に向けた確固たる意思表明だった。

  • F1メキシコGP ピレリ決勝総括:ノリスが今季6勝目、戦略の鍵はソフトタイヤ

    F1メキシコGP ピレリ決勝総括:ノリスが今季6勝目、戦略の鍵はソフトタイヤ

    前日に完璧なラップでポールポジションを獲得したランド・ノリスは、その勢いを維持してメキシコシティGPで優勝を果たした。イギリス人ドライバーにとって通算10勝目、今季6勝目であり、ハンガリー以来の勝利、そしてメキシコでは初勝利となった。マクラーレンにとっては今季13勝目、通算202勝目、そしてメキシコシティでの4勝目となる。

    フェラーリのシャルル・ルクレールは予選2番手からスタートし、そのまま2位でフィニッシュ。優勝したノリスから30.324秒差でチェッカーを受けた。

    終盤にはレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンが猛追し、ルクレールのすぐ後ろまで迫ったが、フェルスタッペンは3位でフィニッシュし、タイトル争いの望みをつないだ。残り2周ではフェルスタッペンがルクレールのギアボックスに張り付き、逆転目前まで迫ったものの、バーチャルセーフティカーが導入され、レースが再開されたのは残り半周の時点。ルクレールは辛くも2位を守りきった。

    最大のサプライズは、フル参戦初年度のオリバー・ベアマンだった。ハースの彼は9番グリッドからスタートし、レース中盤には3位を走行。最終的に4位でフィニッシュし、これが自己最高順位となった。ドライバーズ選手権は残り4戦となり、ノリスが首位に浮上。チームメイトのピアストリに1ポイント差をつけ、フェルスタッペンは首位と36ポイント差で、今季残りの4戦と2つのスプリントを迎える。

    決勝レポート
    大多数のドライバー(12人)はスタートでソフトタイヤを選択したが、6人(レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペン、レーシングブルズのアイザック・ハジャー、レッドブル・レーシングの角田裕毅、ウィリアムズのカルロス・サインツ、ザウバーのガブリエル・ボルトレト、アルピーヌのピエール・ガスリー)はミディアムを選択。一方、ウィリアムズのアレクサンダー・アルボンとアルピーヌのフランコ・コラピントはハードを選んだ。

    スタート直後の長いストレートは例によって混乱を招き、1コーナーでは4台が横並びで進入するという展開に。スチュワードが介入し、誰が有利を得たのかを判断する必要があった。ルイス・ハミルトンが最も不利を被り、ピットストップ時に10秒のペナルティを受けた。

    選手権リーダーのマクラーレンのオスカー・ピアストリはスタートで出遅れたものの、最終的には5位まで巻き返した。最初に計画的ピットストップを行ったのはサインツで、ミディアムからソフトへ交換。ソフト→ミディアムの交換は22周目にアントネッリから始まり、47周目にはピアストリ、アントネッリ、ハミルトンらが2回目のストップを行った。

    最も長いスティントを走ったのはコラピントで、ハードタイヤ(C2)で48周を走破。オコンはソフト(C4)で44周、ガスリーは最も柔らかいコンパウンドで37周を走りきった。

    ランド・ノリス F1 メキシコシティGP

    マリオ・イゾラ(ピレリ モータースポーツ・ディレクター)
    「ここメキシコシティでは、オン・トラックでのアクションだけでなく、1ストップと2ストップが入り混じる戦略的な面でも非常に興味深いレースが見られた。週末を通して完璧な走りを見せたランド・ノリスにおめでとう。そしてハースにとって貴重な4位をもたらしたオリー・ベアマンにも称賛を送りたい。

    ミディアムとソフトの両方が活躍したが、今日の主役を選ぶとすれば間違いなく赤い帯のソフトタイヤだ。多くのドライバーがスタート時にこの最も柔らかいコンパウンドを選び、2ストップ勢は最終スティントでも使用した。

    摩耗が少なくグレイニングもなかったため、ドライバーたちはリアの熱劣化をうまくマネジメントしつつC5でスティントを延長することができた。ピットストップのタイミングも我々の予想通りで、戦略の多様性は今回のコンパウンド間の間隔設定にも助けられたと思う。グリップが少ないこのサーキットではハードが不利で、使用は非常に限られた。

    なお、今週ここメキシコシティに滞在しているピレリの一部メンバーは、火曜と水曜に2026年用のソフトコンパウンド開発テストを実施する。初日はザウバー、2日目はメルセデスがミュールカーを提供してくれる予定だ。両チームの協力に感謝したい。」

    メキシコGP F1 2025年のF1世界選手権メキシコグランプリ(メキシコシティGP)

  • ランド・ノリス F1メキシコGP優勝「F1キャリアで最も完成度の高い週末」

    ランド・ノリス F1メキシコGP優勝「F1キャリアで最も完成度の高い週末」

    マクラーレンのランド・ノリスが、2025年F1メキシコGP決勝でポール・トゥ・ウィンを達成し、今季6勝目を飾った。レースを完全に支配し、2位のシャルル・ルクレール(フェラーリ)に30秒の大差をつけてチェッカーを受けた。これによりノリスは、ついにドライバーズ選手権の首位に立った。

    レース後、ノリスはメキシコの熱狂的な観衆に向かって喜びを語った。

    「ありがとう、みんな!最高のレースだったね。前だけを見て、自分のやるべきことに集中していた。スタートも完璧だったし、理想的なレース展開だった。ここメキシコで初めて勝てて本当に嬉しい。スタジアムでのこの雰囲気は信じられないほどだ」

    長い1コーナーへのアプローチをどう乗り切ったか問われると、ノリスは「リラックスして臨んだだけ」と振り返った。

    「スタートがすごく良かった。それがすべてだよ。周りよりも良い発進ができたからね。ここで勝つのは格別だ。ファンのみんな、本当にありがとう!」

    記者会見では、自身のパフォーマンスについて「F1でのキャリアで最も完成度の高い週末だった」と胸を張った。

    「支配的だったかどうかは分からないけど、間違いなく自分が最も良く走れた週末だと思う。フリー走行から予選、決勝まですべてのラップで集中して走れた。マシンのフィーリングも完璧だった。セットアップを見つけたときは、本当に“スイートスポット”に入った感じだったね」

    終盤は30秒のリードを築きながらも、2ストップに切り替える必要はなかったと説明する。

    「誘惑はあったけど、必要なかった。もうファステストラップのポイントもないからね。やる理由はなかった」

    ランド・ノリス(マクラーレン) メキシコシティGP

    また、ドライバーズ選手権で1ポイント差ながら首位に返り咲いたことについても冷静に語った。

    「オランダ(ザントフォールト)でのことはまだ頭に残っている。でも、過去は過去。学ぶべきことを学んで、次のレースに集中するだけだ。毎週が新しいスタート。僕のやり方は変えないし、それがうまくいっている」

    さらに、観客の一部からブーイングを受けたことについて問われると、ノリスは笑いながら受け流した。

    「ブーイングされても笑っちゃうんだ。理由は分からないけど、スポーツではそういうこともある。人々には自由があるし、好きなように思っていい。でも僕は自分のやるべきことに集中しているだけ。気にしないよ」

    最後にメキシコでの勝利についてこう締めくくった。

    「ここで勝つのは本当に特別。アイルトン・セナ以来のマクラーレンの勝利だなんて、光栄すぎる。こんなに素晴らしい歴史を持つ場所で、自分の名前がその一部になれるなんて夢のようだ」

    ランド・ノリスは今季6勝目でタイトル争いの主導権を握り、残り4戦を前に勢いを完全に取り戻した。