カテゴリー: ホンダF1

  • 角田裕毅 ホンダとの契約は協議中 レッドブルF1とホンダの綱引き続く

    角田裕毅 ホンダとの契約は協議中 レッドブルF1とホンダの綱引き続く

    角田裕毅は2026年に向けて、ホンダとの新たなF1契約にまだサインしていない。ホンダとレッドブルの間で将来を巡る交渉が続いているためだ。

    ホンダ・レーシング・コーポレーション社長の渡辺康治は、東京オートサロンの場で、角田裕毅の去就について交渉が継続中であることを明かしている。

    角田裕毅は長年にわたりホンダと深い関係を築いてきた。ホンダはジュニアカテゴリー時代から角田裕毅を支援し、2021年のF1デビューを後押ししてきた。

    ホンダとレッドブルのパワーユニット供給および知的財産に関する合意によって、角田裕毅はレーシングブルズにとどまることができたが、2025年のレッドブル昇格は結果的に不運なものとなった。

    現在シートを失った角田裕毅は、2026年シーズンをテスト兼リザーブドライバーとして過ごす見通しとなっており、この状況はホンダにとっても判断の難しい局面を生んでいる。

    2026年からホンダはアストンマーティンにパワーユニットを供給し、レッドブルはフォードと協力して独自パワーユニットを使用する体制へ移行する。この変化により、角田裕毅のホンダにおける立場は不透明さを増している。

    「今年の角田裕毅との契約につきましては、現在も交渉を続けており、具体的な合意には至っておりません」と渡辺康治は説明した。

    「こちらについては、今後の協議の中で話し合っていくことになります」

    「ホンダの立場としましては、特に問題はございません。重要なのは、フォード、正確にはレッドブルがこの状況をどのように捉えるかという点です」

    「レッドブルが提示される条件次第で、ホンダが角田裕毅をどのような形で活用できるか、その範囲は変わってくると思います。そのようなシナリオは十分にあり得ると考えております」

    「今回の交渉は、角田裕毅本人とではなく、レッドブルとの間で行っているものです」

    ホンダのジュニアドライバーは今後どうなるのか

    アストンマーティンへのパワーユニット供給開始を受け、ホンダが同チームにジュニアドライバーを送り込むのではないかという見方も出ているが、渡辺康治は現時点でその可能性を否定している。

    「現時点では、そのような計画はございません」と渡辺康治は述べた。

    「今後もアストンマーティンとはさまざまなプログラムで連携していくことになると思いますが、現段階で『すぐにこれを実行しよう』と合意しているものはございません」

    「そのため当面は、HFDP、つまりホンダ独自のプログラムの中で、F2までドライバーを育成していく方針です。その中からF1をドライブできる能力を持つドライバーが出てきた場合には、アストンマーティンに推薦していくことになります」

    Source: Motorsport Week

  • F1復帰のホンダ、新たな「Hマーク」を四輪事業のシンボルに採用

    F1復帰のホンダ、新たな「Hマーク」を四輪事業のシンボルに採用

    ホンダは、四輪事業における新たなシンボルとして、新デザインの「Hマーク」を採用することを発表した。これは次世代EVやハイブリッド車を含む今後の四輪事業全体を象徴する新たなビジュアルアイデンティティとなる。

    Hマークは1963年に初めて採用されて以来、時代に応じたデザイン変更を重ねながら、長年にわたりホンダ四輪車の象徴として商品や事業の中で使用されてきた。

    今回の刷新は、「Hondaのクルマづくりの出発点に立ち返り、ゼロから全く新しいEVを創造する」という決意のもとで開発された「Honda 0 シリーズ」をはじめとする次世代EVの開発と歩調を合わせたものだ。

    新たなHマークは、ホンダが変革の時代に踏み出す意思を示すと同時に、原点を超え、挑戦と進化を絶えず追い求める企業姿勢を表現している。両手を広げたようなデザインには、モビリティの可能性を拡張し、ユーザー一人ひとりに真摯に向き合う姿勢が込められている。

    本田技研工業 F1 ホンダ

    また、このHマークは市販車領域にとどまらず、四輪モータースポーツを含むホンダの競争活動とも連動していく。単なるEV専用の象徴ではなく、今後のホンダ四輪商品群全体を貫くシンボルとして位置づけられている点が特徴だ。

    ホンダは2026年からF1への本格復帰を予定しており、次世代パワーユニットとともに再び最高峰の舞台に挑む。そのタイミングと重なるHマーク刷新は、電動化と知能化を軸とした四輪事業の変革を、レースと市販車の両面から加速させていく姿勢を象徴するものでもある。

    この新Hマークは、次世代EVに加え、2027年以降に投入される次世代ハイブリッド車の主力モデルへの適用が予定されている。

    さらにホンダは、このHマークの適用範囲を四輪商品にとどめず、販売店や各種コミュニケーション施策、さらには四輪モータースポーツにまで拡大する方針を示している。顧客とのあらゆるタッチポイントにおいて、四輪事業の新たな顔として機能させる狙いだ。

    知能化や電動化によって急速に変革する四輪市場において、固定概念や従来の慣習に捉われない姿勢を明確に打ち出す今回のHマーク刷新。ホンダはこれを「第二の創業期」の象徴と位置づけ、時代を先取る技術と発想によって顧客の期待を超える新たな価値を提供し、変革期を切り開いていくという強い決意をこのHマークに込めている。

  • ホンダPUを支えるアラムコ燃料 高回転域で問われる2026年F1の性能差

    ホンダPUを支えるアラムコ燃料 高回転域で問われる2026年F1の性能差

    ホンダは2026年F1レギュレーションに向け、パワーユニット開発において燃料の重要性をこれまで以上に重視している。100%持続可能燃料が義務化される新時代では、燃焼の安定性や発熱量といった特性が、高回転域での出力性能を大きく左右する要素となる。

    その中で注目されているのが、アストンマーティンと提携するアラムコの燃料開発だ。

    高い発熱量を持つとされるアラムコの燃料が、ホンダPUの回転性能を支え、2026年F1で各陣営の性能差を生み出す鍵となるのか。その技術的背景と可能性を掘り下げる。

    2026年F1で再び注目される「燃料」という要素
    2026年F1は、シャシーとパワーユニットの両面で白紙に近い状態から再設計される大改革の年となる。各チームは新コンセプトを携え、開幕戦オーストラリアGPに向けて競争力の構築を進めている。

    その中で、これまで表立って語られることの少なかった「ガソリン」が、再び性能差を生む要素として浮上している。新レギュレーションでは、燃料は100%持続可能であることが義務付けられ、単に燃えるだけの存在ではなく、エンジン性能を左右する高度な技術領域となった。

    燃焼の安定性、コールドスタート時の挙動、エネルギー変換効率、そして安全性。これらすべてを高次元で成立させなければならず、燃料開発はパワーユニット開発と切り離せない関係にある。

    高発熱量燃料が持つ意味
    アラムコが開発を進めているとされる燃料で特に注目されているのが、高い発熱量という特性だ。これは単純に「燃えやすい」という話ではない。限られた燃料流量と厳しいエネルギー管理の中で、いかに効率よくエネルギーを取り出せるかが問われる。

    発熱量が高ければ、同じ条件下でもより多くのエネルギーを取り出す余地が生まれる。特に高回転域では、燃焼の安定性とエネルギー密度が出力特性に直結するため、この差は無視できない。

    2026年F1では電動比率の増加に注目が集まりがちだが、内燃機関側が担う役割は依然として大きい。その中で、燃料の性質が高回転域の性能を左右する構図が浮かび上がっている。

    ホンダ(本田技研工業) フォーミュラ1エンジン 燃料

    ホンダPUとの相性が問われる理由
    ホンダはこれまでも燃焼技術をパワーユニット開発の中核に据えてきたメーカーだ。高回転域での安定した出力特性は、ホンダのエンジン哲学の一つでもある。

    そこに、高発熱量という特性を持つ燃料が組み合わされば、パワーユニット全体の特性を引き上げる可能性がある。単体のエンジン性能だけでなく、回転域全体での使いやすさやピークパワーの出し方にも影響を及ぼす。

    ただし、これは燃料だけで成立する話ではない。燃焼室設計、点火タイミング、エネルギーマネジメントとの最適化が前提となり、燃料とパワーユニットは一体として開発される必要がある。

    テストでは見えにくい本当の差
    バルセロナやバーレーンで行われるプレシーズンテストでは、こうした燃料由来の性能差がそのまま表に出るとは限らない。各チームは走行プログラムや燃料搭載量、エンジンモードを厳密に管理しており、本当のポテンシャルは隠されたままだ。

    それでも、シーズンが進むにつれて高回転域での伸びやエネルギー効率の差は、レースペースや最高速、さらには戦略の幅として現れてくる。燃料は「見えない性能差」として、確実に影響を及ぼす要素となる。

    2026年F1で問われる総合力
    2026年F1は、単に優れたシャシーや強力な電動システムだけでは勝てない時代になる。燃料、エンジン、エネルギーマネジメントを含めた総合的な完成度が、最終的な競争力を決定づける。

    ホンダPUを支えるアラムコ燃料が、高回転域でどこまで性能差を生み出せるのか。その答えは、開幕戦だけでなく、シーズンを通じて徐々に明らかになっていくはずだ。燃料という見えにくい領域こそが、2026年F1の勢力図を左右する重要な鍵となる。

  • ホンダ、2026年F1エンジンの新たなティーザーを公開

    ホンダ、2026年F1エンジンの新たなティーザーを公開

    ホンダは、F1への本格復帰を目前に控えるなか、ソーシャルメディア上で新たなティーザーを公開した。

    ホンダは2021年シーズン終了をもってF1から正式撤退したが、その後もレッドブル・レーシングとの技術パートナーシップを継続し、旧レギュレーション最終期までサポートを行ってきた。2026年F1シーズンからは、パワーユニット規則が一新される新時代に向け、サプライヤーとして正式に復帰する。

    復帰にあたりホンダが選んだパートナーはアストンマーティンだ。両者は2026年F1シーズンからの協業を通じ、新レギュレーション初年度からフロント争いに加わることを目標としている。ドライバーラインアップにはフェルナンド・アロンソとランス・ストロールが名を連ねる。

    シルバーストンを拠点とするアストンマーティンF1は、技術責任者としてエイドリアン・ニューウェイを迎え入れており、チーム体制そのものが大きな転換点を迎えている。ホンダとニューウェイというF1史を象徴する存在の合流は、2026年F1プロジェクトの注目点のひとつとなっている。

    ホンダの新パワーユニットは、昨年末のウインターシャットダウン前にすでに初点火を終えており、正式発表は1月20日に予定されている。今回公開されたティーザーは、その発表を前にした予告的な位置づけとなる。

    2026年F1レギュレーションのもとで幕を開ける新時代に向け、ホンダは静かに、しかし着実に復帰への歩みを進めている。

    ホンダ(本田技研工業) フォーミュラ1エンジン

  • 角田裕毅に次はあるのか?F1で復活したドライバーたちの前例

    角田裕毅に次はあるのか?F1で復活したドライバーたちの前例

    角田裕毅が2026年シーズンに向けてレースシートを失う立場となるなか、F1.comは、過去に一度グリッドを離れながらもF1に復帰を果たしたドライバーたちの物語を振り返る。

    2026年シーズン開幕戦に向けてドライバーたちがグリッドに並ぶとき、そこに角田裕毅の姿はない。日本人ドライバーはレッドブルでのシートをアイザック・ハジャーに譲ることになった。

    角田裕毅は、ミルトンキーンズを拠点とするチームのテスト兼リザーブドライバーに就くことになるが、チーム代表のローラン・メキースは、25歳の角田が将来的に再びチャンスを得る可能性があるとの見方を示している。

    だが、角田裕毅は、シートを失ったあとに復活を果たした初めてのドライバーではない。以下に挙げる名前は、いずれも同様の状況からF1グリッドへと戻ってきた例である。

    ■ アレクサンダー・アルボン
    角田裕毅にとって、最良の手本のひとつとなり得る存在がアレクサンダー・アルボンだろう。彼もまた、レッドブルでテスト兼リザーブドライバーへと降格される経験をしたドライバーである。

    当時トロロッソと呼ばれていた姉妹チームで2019年にF1デビューを果たしたタイ人ドライバーは、同年シーズン途中にピエール・ガスリーとの直接交代という形でトップチームに昇格した。

    アルボンは、マックス・フェルスタッペンの隣で2020年もシートを維持するだけの成績を残したが、レッドブルはシーズン終了後に変更を決断し、彼の後任としてセルジオ・ペレス(後述)を起用した。アルボンはチームに残り、テスト兼リザーブドライバーという役割を担うことになった。

    現在29歳となったアルボンは、2020年シーズンでの苦戦によって精神的に「打ちのめされた」と後に認めている。しかし、そのブランクの1年を無駄にすることはなく、人脈を築きながら、2022年にウィリアムズで再びグリッドのシートを得ることに成功した。

    この移籍は成功を収め、グローブを拠点とするチームで事実上のリーダー的存在として活躍。ウィリアムズはその後も前進を続け、2025年には“ベスト・オブ・ザ・レスト”となるランキング5位に到達している。

    角田裕毅に次はあるのか?F1で復活したドライバーたちの前例:アレクサンダー・アルボンアルボンは2022年にウィリアムズに復帰した。

    ■ アラン・プロスト
    このリストに名を連ねるドライバーの中には、グリッドを離れた時点ではまだ自身の名を確立しようとしていた者もいるが、やや異なる例として挙げられるのがアラン・プロストだ。彼は1990年にフェラーリへ加入した時点で、すでに3度のワールドチャンピオンに輝いていた。

    フェラーリでの初年度となった1990年シーズンでは、ライバルのアイルトン・セナに僅差で4度目のタイトルを逃すという、物議を醸す結末を迎えた。その後1991年になると、チームの競争力低下を背景に、プロストとスクーデリアとの関係は悪化し、フランス人ドライバーは公然とチームを批判するようになった。

    その結果、プロストはシーズン終了を待たずしてフェラーリから解雇されることとなり、1992年に向けた適切なシートを見つける時間も残されていなかったため、1年間のサバティカル(休養)を余儀なくされた。

    しかし、「教授」の異名で知られる男の物語は、そこで終わることはなかった。1993年、ウィリアムズのステアリングを握ってF1に復帰すると、FW15Cは圧倒的な支配力を誇るマシンとなり、プロストは歴史的な4度目のワールドチャンピオンに輝いた。

    これがフランス人ドライバーにとってF1での最終章となり、輝かしいキャリアに幕が下ろされることとなった。

    角田裕毅に次はあるのか?F1で復活したドライバーたちの前例:アラン・プロストプロストの1993年の復帰はフランス人選手に4度目、そして最後の世界選手権をもたらした。

    ■ ニコ・ヒュルケンベルグ
    シートを失った後に与えられたあらゆる機会を最大限に生かしたドライバーという点では、ニコ・ヒュルケンベルグは際立った存在だ。

    2019年末、F1で9シーズン目を終えたヒュルケンベルグは、ルノーから放出される形で職を失い、チームは2020年に向けてエステバン・オコン(後述)を起用する決断を下した。

    しかし、2020年シーズンは新型コロナウイルスの影響で短縮されることとなり、その混乱の中でヒュルケンベルグは再びグリッドに姿を現すことになる。レーシングポイントでセルジオ・ペレスとランス・ストロールがそれぞれ感染した際、彼は代役として2戦に出場し、強烈な印象を残した。

    チームがアストンマーティンとして参戦した2021年も、ヒュルケンベルグはリザーブドライバーとして残留。この年は出番がなかったものの、2022年にはセバスチャン・ベッテルが陽性反応を示したことで、再び2戦に出場する機会を得た。

    こうした一連の活躍により、ヒュルケンベルグは各チームの注目を集め続け、2023年にハースF1チームでフルタイム復帰を果たす。38歳となった彼は、2025年にキック・ザウバー(将来のアウディ)へ移籍し、シルバーストンで待望のF1初表彰台を獲得した。

    角田裕毅に次はあるのか?F1で復活したドライバーたちの前例:ニコ・ヒュルケンベルグヒュルケンベルグは2020年、そして2022年後半に印象的な代役出場を果たし、フル参戦の可能性を高めたようだ。

    ■ ミカ・サロ
    “ヒュルケンバック”の時代よりはるか以前、代役としての役割を最大限に生かしたドライバーがミカ・サロである。

    1994年シーズン終盤にロータスでF1デビューを果たしたサロは、その後ティレルやアロウズでレースを重ねたが、アロウズが1999年にラインアップ変更を決断したことで、シートを失うことになった。

    その後、BARのリカルド・ゾンタが負傷した際にサロは3戦で代役を務めることとなり、さらに大きなチャンスが訪れる。ミハエル・シューマッハがイギリスGPでのクラッシュにより脚を骨折したため、フェラーリは次戦オーストリアGPからサロを後任として起用した。

    この時、エディ・アーバインがミカ・ハッキネンとタイトル争いを繰り広げており、ドイツGPではサロが首位を走行する場面もあったが、彼はチームオーダーに従いアーバインに道を譲った。それでも2位でのフィニッシュは、自身にとってF1初の表彰台となった。

    続くモンツァでも表彰台に立ち、アーバインはドライバーズタイトルを逃したものの、サロの貢献はフェラーリのコンストラクターズタイトル獲得に大きく寄与した。この活躍により、サロは2000年にザウバーでフルタイム復帰を果たすことになる。

    角田裕毅に次はあるのか?F1で復活したドライバーたちの前例:ミカ・サロサロは1999年にフェラーリの代役として注目を集めた。

    ■ バルテリ・ボッタス
    現代F1に話を進めると、ミカ・サロと同じフィンランド出身のバルテリ・ボッタスも、かつてシートを失った後にグリッドへ戻ってきたドライバーのひとりである。

    ウィリアムズで4年間を過ごした後、ボッタスはニコ・ロズベルグの突然の引退を受け、2017年にメルセデスへ加入した。以降5シーズンにわたって同チームで走り、その間に10勝を挙げている。

    2022年にジョージ・ラッセルへシートを譲ることになった36歳のボッタスは、その後アルファロメオ/キック・ザウバーで3シーズンを戦ったが、2024年末に将来アウディとなるチームでのシートを失った。

    これによりボッタスはメルセデスへ復帰し、リザーブドライバーとして活動することになった。パドックに常に姿を見せながら復帰の機会をうかがい、キック・ザウバーでの最後のレース後には「まだF1は終わっていない」と語っていた。

    そして2025年夏、ボッタスが2026年にキャデラックのラインアップの一員としてF1に復帰することが発表された。アメリカの新チームで、セルジオ・ペレスと経験豊富なコンビを組むことになる。

    角田裕毅に次はあるのか?F1で復活したドライバーたちの前例:バルテリ・ボッタスボッタスはメルセデスのリザーブドライバーとして1年を過ごした後、2026年にキャデラックでグリッドに復帰する予定だ。

    ■ セルジオ・ペレス
    キャデラックのラインアップには、復活を果たしたドライバーが2人並ぶことになるが、そのもう一方がセルジオ・ペレスである。

    2011年にザウバーでF1キャリアをスタートさせたペレスは、その後マクラーレンやフォース・インディアで走り、2020年には後者で自身初の勝利を挙げた。そして2021年にはアレクサンダー・アルボンの後任としてレッドブルへ加入した。

    ペレスとマックス・フェルスタッペンのコンビは当初成功を収め、2022年と2023年にはコンストラクターズタイトル獲得に貢献し、ペレス自身もさらに5勝を挙げた。

    2024年は好調なスタートを切り、シーズン終了までの契約延長を手にしたものの、その後シーズンは失速。結果として、ペレスとレッドブルは年末に袂を分かつことになった。

    35歳のペレスは2025年に家族と過ごす時間を優先し、F1から一時的に距離を置いたが、復帰への意欲は失っておらず、2026年にはキャデラックとともにF1での15シーズン目を迎える。

    角田裕毅に次はあるのか?F1で復活したドライバーたちの前例:セルジオ・ペレスペレスはキャデラックの初シーズンに経験豊富なラインナップの一員となるだろう

    ■ フェリペ・マッサ
    ペレスと同様に、フェリペ・マッサも15シーズンにわたってF1を戦ったベテランだが、ルーキーイヤー後に一度キャリアが停滞したことは忘れられがちである。

    2001年にユーロ・フォーミュラ3000選手権を制したマッサは、2002年にザウバーでF1デビューを果たし、3度ポイントを獲得した。しかし2003年に向けて、チームはハインツ=ハラルド・フレンツェンを起用する決断を下し、マッサはフェラーリのテストドライバーという立場に回ることになった。

    1年間のブランクを経て、マッサは2004年にザウバーへ復帰。2005年には新チームメイトのジャック・ヴィルヌーヴを上回る成績を残し、その活躍が評価されて2006年にフェラーリでミハエル・シューマッハのチームメイトとして走るシートを得た。

    以降マッサはフェラーリで11勝、15回のポールポジションを記録し、2014年からはウィリアムズへ移籍した。

    2016年末での引退を表明していたが、ニコ・ロズベルグの引退とバルテリ・ボッタスのメルセデス移籍を受け、2017年に現役続行を決断。最終的にF1通算269戦に出場するキャリアとなった。

    角田裕毅に次はあるのか?F1で復活したドライバーたちの前例:フェリペ・マッサマッサは2004年にザウバーでグリッドに戻り、2006年にはシューマッハのフェラーリのチームメイトになった。

    ■ エステバン・オコン
    このリストに名を連ねる複数のドライバーと同様、エステバン・オコンもリザーブドライバーとしての期間を経てF1へ復帰したひとりである。

    2015年にメルセデス・ジュニアチームへ加入したオコンは、2016年シーズン途中にマノーでリオ・ハリアントの後任としてF1デビューを果たし、2017年からはフォース・インディアでフルシーズンを戦った。

    しかし2018年にチームがローレンス・ストロール率いる投資家グループに買収されると、オコンはシーズン終了後にランス・ストロールへシートを譲ることになった。

    2019年はメルセデスのリザーブドライバーとして活動しながら復帰の機会を待ち、「1年なら変化は大きくないが、2年空くと大きなギャップになる」と当時語っていた。

    オコンはその言葉どおり、1年でグリッド復帰を果たし、2020年にルノーでレースシートを獲得。2021年には、現在アルピーヌとして知られるチームで初優勝を挙げ、その後も3度表彰台に立っている。現在はハースF1チームに所属し、2026年に2年目のシーズンを迎える。

    角田裕毅に次はあるのか?F1で復活したドライバーたちの前例:エステバン・オコンオコンは2020年にルノーでグリッドに復帰した最初のシーズンで初の表彰台を獲得した。

    ■ ロマン・グロージャン
    オコンが語っていた「長期間離れることの難しさ」については、2年間のブランクを経て復帰したロマン・グロージャンが何か言うことがあるかもしれない。

    2009年にルノーがネルソン・ピケJr.をシーズン途中で放出した際、リザーブだったグロージャンは残り7戦に出場した。しかし、バレンシアでの初戦は15位に終わり、フェルナンド・アロンソとの差は大きかった。

    ポイントを獲得できないままシーズンを終えたグロージャンは、2010年にルノーから契約を得られず、他カテゴリーに活動の場を移す。その一環としてGP2(現在のF2)に復帰し、2011年にチャンピオンを獲得した。

    同年にはルノーでFP1に2度出走し、2012年にロータスとして再編されたチームでF1にフルタイム復帰。4シーズンで10回の表彰台を獲得し、2013年アメリカGPではキャリア最高位となる2位を記録した。

    2016年からはハースで走り、2020年シーズン終了まで在籍。最後のF1レースとなったバーレーンGPでは大事故を経験したが、2025年にはTPCイベントでかつてのチームのマシンをドライブする感動的な一幕もあった。

    角田裕毅に次はあるのか?F1で復活したドライバーたちの前例:ロマン・グロージャングロージャンは2年間の不在の後、2012年にロータスでF1に復帰した。

    ■ ケビン・マグヌッセン
    グロージャンの元チームメイトであるケビン・マグヌッセンは、キャリアの中で2度のカムバックを果たしたドライバーである。

    マクラーレン・ヤングドライバープログラム出身のマグヌッセンは、2014年にセルジオ・ペレスの後任としてF1デビュー。初戦で2位に入り、デビュー戦で表彰台を獲得した数少ないドライバーのひとりとなった。

    その後も11回ポイントを獲得したが、2015年のシートは確保できず、テスト兼リザーブドライバーに降格。しかし2016年にはルノーでグリッド復帰を果たした。

    2017年から2020年までハースで走った後、2021年にニキータ・マゼピンとミック・シューマッハの新ラインアップが起用され、再びシートを失うことになった。

    その後は他カテゴリーで活動していたが、2022年シーズン開幕直前にマゼピンの離脱を受けて急遽ハースへ復帰。準備期間がほとんどない中でも開幕戦で5位入賞を果たし、シーズン後半にはサンパウロGPでサプライズのポールポジションを獲得した。

    33歳のマグヌッセンは、2024年末でハースを離れ、現在は世界耐久選手権などへの参戦に軸足を移している。

    マグヌッセンの2022年の驚きの復帰は、サンパウロでのポールポジション獲得など、いくつかの記憶に残る瞬間をもたらした。

    角田裕毅に次はあるのか?F1で復活したドライバーたちの前例:ケビン・マグヌッセンマグヌッセンの2022年の驚きの復帰は、サンパウロでのポールポジション獲得など、いくつかの記憶に残る瞬間をもたらした。
  • ホンダのバッテリー技術が鍵を握る?アストンマーティンF1に囁かれる懸念

    ホンダのバッテリー技術が鍵を握る?アストンマーティンF1に囁かれる懸念

    エイドリアン・ニューウェイ率いるアストンマーティンとホンダの“F1スーパー・チーム”は、2026年に向けて理想的な要素をすべて備えているように見える。大幅なレギュレーション刷新の年に、自由裁量でマシンを設計できる立場。

    新たなワークスエンジンを供給するのは、成功の歴史を持つホンダ。ドライバーには史上最高峰の世界王者の一人が控え、背後には潤沢な資金を持つパートナーがいる。近年のオフシーズンにSNS上で期待が膨らんでいるのも無理はない。

    だが、紙の上での理想形が、そのままF1の勝利に直結するわけではない。むしろ、アストンマーティンとホンダの新時代が、期待外れのスタートを切る可能性を示す要素も少なくない。

    ニューウェイがチーム代表としてタイトル争いができる組織を築けるか、という問題だけではない。ホンダが2026年エンジンに関する重要な“抜け道”を活用できていないこと、プロジェクト開始が遅れたことによる全体的な出遅れ、さらに新世代マシンで過小評価されがちな要素を担う主要サプライヤーの経験不足といった不安材料が重なっている。

    ホンダは、2026年エンジン規則におけるある解釈を最大限に活かしているメーカーではないとされている。メルセデスとレッドブル・パワートレインズは、ライバルが想定するより高い圧縮比を実現することで、追加のパフォーマンスを引き出していると理解されている。

    圧縮比とは、ピストンが最下点にあるときと最上点にあるときのシリンダー容積の比率を指す。新レギュレーションでは、この数値が18:1から16:1に引き下げられ、エンジン停止状態で測定されると規定されている。

    他メーカー、ホンダを含めて、多くは「圧縮比は常に16:1を超えてはならない」と解釈した。しかしFIAは、メルセデスとレッドブルの解釈、すなわちこの制限は静止状態かつ常温条件での測定にのみ適用されるという理解を認めている。エンジン稼働中は熱膨張により金属部品が広がり、実質的な圧縮比は上昇する。その結果、小さいながらも無視できない出力向上が得られる。

    ホンダはこの点を見落とし、FIAに是正を求める側に回っているメーカーのひとつだ。しかし、シーズン開幕までに規則が変更される見込みは低く、年内に何らかの対応をするのも容易ではない。つまり、この不利はシーズンを通して固定される可能性が高い。

    それはホンダが“カーブの後ろ”にいることを意味する。しかも、この特定の抜け道以外にも、ホンダの新エンジンやアストンマーティンの主要パートナーをめぐる疑問は根強い。

    ホンダは、ここ数年メルセデスと並びF1最高峰のパワーユニットを争ってきたメーカーだが、今回のプロジェクトはその延長線上にはない。ホンダは2021年末にF1からの撤退を表明し、その後もレッドブルがエンジンを使い続けたものの、体制は極めて特殊なものだった。

    2022年から2025年にかけて、ホンダは2021年のタイトル獲得仕様をベースに、レッドブルの2チーム向けにエンジンの保守・組み立てを続けた。名称は一度完全に消え、のちに控えめな形でエンジン本体やマシンのブランディングに戻ってきた。

    しかし舞台裏では、ホンダのF1プログラムは大幅に縮小されていた。F1撤退の目的どおり、リソースは社内の別の研究開発プロジェクトに振り向けられた。その結果、2026年計画が本格始動した時点で、ホンダはほぼゼロからの再出発を余儀なくされた。

    ホンダのさくらのエンジン施設は、訪れた者が口をそろえて称賛するほどの設備だ。メルセデスのV6ターボ・ハイブリッド時代初期の支配を率いた元アストンマーティンCEO兼チーム代表、アンディ・コーウェルでさえ、その水準を高く評価している。彼は本物のエンジンプログラムが何たるかを知る人物だ。

    だが同じ施設は、2015年の初ハイブリッドF1エンジン導入時、そして2017年の完全新設計投入時に大きく躓いた。その記憶は、当時ホンダと苦い関係にあったアストンマーティンのエースドライバー、フェルナンド・アロンソにとって、忘れがたいものだろう。

    さらに、ホンダは2026年に向けて無制限に資金を投じることができない。現在はエンジンにもコストキャップがあり、今回のホンダの取り組みは、かつての“成功のためなら何でもやる”レッドブル時代よりもはるかに厳しく管理されている。ホンダ自身がF1への過度な支出に慎重であることから、ローレンス・ストロール率いるアストンマーティン側が開発資金を補っているとの噂も以前からある。

    重要なのは、優れた技術的資源があっても、正しいリーダーシップ、適切な投資、そして十分な時間がなければ結果には結びつかないという点だ。もしホンダの2026年計画が、近年の成功の正当な継続であったなら、開発の遅れや出遅れを心配する理由はなかったはずだ。

    ホンダ F1 本田技研工業

    しかし現実はそうではない。だからこそ、これらは単なるリスクではなく、ホンダが直面している“現実”なのである。

    2026年ホンダエンジンについては、バッテリー技術で後れを取っているという指摘も出ている。新世代エンジンでは、内燃と電動がほぼ50/50となり、はるかに大容量のエネルギーを扱う必要がある。

    もしそれが事実なら、V6とハイブリッドで驚異的な進化を遂げてきたホンダにとっては大きな後退だ。だが、リソースを大幅に削減されたプログラムが、ライバルより短い準備期間で困難な新技術に挑む状況を考えれば、符合する話でもある。しかも2026年エンジンにはMGU-Hが存在せず、これはホンダが過去に多大な労力を注いできた分野だった。

    もしアストンマーティンのマシンがエンジン性能不足や信頼性問題、あるいはその両方を抱えれば、責任はすぐにホンダに向けられるだろう。それはチーム内部に限らず、外部からも自動的にそう見られるはずだ。

    加えて、未知数はまだある。ホンダはアラムコとバルボリンという、F1では実績の乏しい2社と組んでいる。特に燃料を担うアラムコは重要だ。F2やF3向けの持続可能燃料の開発経験はあるが、F1燃料はまったく別物である。

    F1の燃料はすべてエンジン専用に設計され、限られた技術と化学の枠内で最大限の性能を引き出すには、極めて緊密なパートナーシップが不可欠だ。メルセデスのペトロナス、レッドブルのエクソンモービル、フェラーリのシェル、アウディのBPといった長年の実績を持つ供給元に、アラムコが即座に並ぶのは容易ではない。燃料技術での遅れは、そのままパフォーマンス差として表れる。

    そうした状況を考えれば、コーウェルが別の役割に移り、このエンジンプロジェクトの技術要素を統合する任務を担っている理由も理解できる。彼の強みは、大規模な技術組織をまとめ上げる能力にあり、さくらへの頻繁な訪問もその一環だ。

    このアストンマーティン計画は、英国でのシャシー開発、日本でのホンダ、さらに複数拠点に分かれるアラムコとバルボリンというように、地理的に極めて分散している。シャシー、エンジン、ギアボックスが各地を行き交う開発体制は、レッドブル・レーシングやフェラーリのようにエンジン部門と同一拠点にあるチームと比べても、最も複雑で、効率が低い可能性がある。

    “最高の素材”をまとめ上げられるか
    それでも、この体制が成功しないと断言することはできない。しかし、アストンマーティンが最も複雑な物流と調整を強いられているチームであることは間違いない。ニューウェイの指揮のもと、これら数多くの課題を制御できなければ、2026年プロジェクトは、ますます高価になっていく部品の総和以下の結果に終わる危険性をはらんでいる。

  • ホンダ、2026年F1パワーユニットの一部を公開 本格復帰へ開発進捗を示す

    ホンダ、2026年F1パワーユニットの一部を公開 本格復帰へ開発進捗を示す

    ホンダは、2026年から始まるアストンマーティンとのF1ワークス体制を前に、開発中の2026年F1パワーユニットの一部を公開した。正式なF1復帰に向けた準備が着実に進んでいることを示す動きとして、注目を集めている。

    ホンダは、2026年F1シーズンに向けた新パワーユニットを、1月20日に東京で開催される特別イベントで正式に発表することを明らかにしている。

    2026年から導入される新たなパワーユニット規則では、電動エネルギーの使用量が現在の120kWから最大350kWへと大幅に引き上げられ、MGU-Hは廃止され、燃料は100%合成燃料が採用される。ホンダはこうした大転換期に合わせ、エンジンサプライヤーとしてF1に復帰する。

    ホンダは2021年末をもってレッドブルとの提携から正式に撤退していたが、その後は2025年シーズン終了までレッドブル・パワートレインズに対して技術支援を継続してきた。一方で、グランプリレースへの正式復帰は行なわず、2026年の新レギュレーションにすべての焦点を当てて開発を進めてきた。

    今回、ホンダは1月9日に幕張メッセで開幕した「東京オートサロン2026」の初日プレスカンファレンスにおいて、2026年F1向けパワーユニットのシルエットを初公開した。照明を落とした演出の中で浮かび上がったのはPUの外観シルエットで、細部は明らかにされなかったものの、上方に伸びるエアインテーク用とみられるダクト形状などが確認できた。

    ホンダはすでに2026年仕様パワーユニットのエンジンサウンドを先行公開していたが、実際のシルエットが示されたのは今回が初めてとなる。会場では、これまで公開されていた音とは異なる印象のサウンドも流され、来場者の関心を集めた。

    その後、ホンダはより鮮明な画像を公開。2026年F1パワーユニットにおける内燃機関の吸気系上部、スロットルボディ周辺の構成部品とみられる。詳細な技術仕様は伏せられているものの、実機ベースでの開発段階に入っていることをうかがわせる内容となっている。

    ホンダは2026年からアストンマーティンF1チームとワークス体制を構築する。アストンマーティンはエイドリアン・ニューウェイを迎え入れ、シルバーストンに最新鋭の施設を整備するなど、世界選手権制覇を目標に体制強化を進めている。

    新パワーユニットの正式発表は、2026年1月20日13時に東京で行なわれる予定だ。イベントには、ホンダの代表執行役社長である三部敏宏、F1のステファノ・ドメニカリ、そしてアストンマーティンのエグゼクティブチェアマンであるローレンス・ストロールが登壇する予定となっている。

    2026年は、F1において車体、タイヤ、そしてパワーユニットに至るまで全面的な技術規則変更が導入される節目のシーズンとなる。今回の一部公開とシルエット披露は、ホンダがその新時代に向けて着実に歩みを進めていることを示す象徴的な一歩といえそうだ。

    ホンダ F1 本田技研工業 東京オートサロン

  • ホンダ 2026年F1パワーユニットのシルエットを東京オートサロンで公開

    ホンダ 2026年F1パワーユニットのシルエットを東京オートサロンで公開

    ホンダは、1月9日に幕張メッセで開幕した「東京オートサロン2026」の初日プレスカンファレンスで、2026年F1向けパワーユニット(PU)のシルエットを初公開した。2026年からはアストンマーティンとのワークス体制が始動し、ホンダにとっては正式なF1復帰のシーズンとなる。

    今回披露されたのは、照明を落とした演出の中で浮かび上がるPUの外観シルエット。

    細部までは明らかにされていないものの、上方に伸びるエアインテーク用とみられるダクト形状や、車体前方に配置されていると推測されるエナジーストアの位置関係が確認できる。

    ホンダはすでに2026年仕様PUのエンジンサウンドを先行公開していたが、実際のシルエットが示されたのはこれが初めて。会場では、これまでの映像で耳にした音とは異なる印象の“ホンダらしい”サウンドも流され、来場者の関心を集めた。

    プレスカンファレンスに登壇した渡辺康治(ホンダ・レーシング/HRC代表取締役社長)は、アストンマーティンとの新たな挑戦について次のように語っている。

    「2026年は新たにアストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チームと組み、ホンダF1の新時代が幕を開けます」とコメント。

    「今月末にはバルセロナで最初の合同テストも行なわれます。新体制の下、新たな時代を迎えます。」

    2026年シーズンは、F1において車体、タイヤ、そしてPUに至るまで全面的な技術規則変更が導入される大転換期だ。ホンダは1月20日に東京でPUの正式発表会を行い、今回ベールに包まれていた新型PUの全貌を明らかにする予定で、アストンマーティンとの新時代に向けた準備は着実に進んでいる。

  • フェルナンド・アロンソが示唆 2026年F1は“頭脳戦”が勝敗を左右する

    フェルナンド・アロンソが示唆 2026年F1は“頭脳戦”が勝敗を左右する

    フェルナンド・アロンソは、2026年F1シーズンから導入される新レギュレーションにより、レースの様相が大きく変わると見ている。電動パワーの比重が増す新世代パワーユニットでは、単純な速さだけでなく、エネルギーの使い方や判断力がこれまで以上に重要になるという。

    経験豊富なアロンソは、エネルギーデプロイを巧みに使うことで、予想外の結果を引き寄せることが可能になると指摘する一方で、単に頭を使って中団で生き残るレースには満足しない姿勢も明確にしている。

    2026年F1ではパワーユニットが大きく変化し、電動出力が内燃エンジンと同等のレベルまで引き上げられる。これにより、ドライバーがどのようにエネルギーを使い、どの局面でデプロイするかは、これまでとはまったく異なる重要性を持つことになる。

    2025年F1シーズンは、コーナーでの追従性の悪さやマシン間の競争力の差もあり、多くのドライバーにとってオーバーテイクが難しい状況が続いた。

    エネルギーデプロイが生む“予想外の結果”

    フェルナンド・アロンソは、2026年も新たな「ツール」を使うことで、似たような展開が生まれる可能性があると示唆している。

    「手元にあるツールを使って、少し工夫することはいつでもできる」とフェルナンド・アロンソは、RacingNews365を含むメディアに語った。

    「最近はマシンが追いにくくなっているから、予選でうまく走れれば、たとえペースがなくても後ろのクルマを抑えられる」

    「本当は5秒くらいのマージンが欲しい。そうすれば止まっても、後ろに誰もいないからね」

    「でも実際には、後続を引き離すことができない。だから経験を使って、いろいろなコーナーで工夫しながら、抜かれないようにする」

    「だから来年も、エネルギーデプロイをここぞというところで使えば、予想外の結果を生むことがあるかもしれない」

    一方で、アストンマーティンが新時代のスタートで大きな前進を狙っている中、フェルナンド・アロンソは中団での結果に満足するつもりはないと断言した。

    「頭を200%使って6位や7位で終わっても、誇れるものじゃない」とフェルナンド・アロンソは語る。

    「それなら、頭を使わずに20秒差で全レースに勝つほうがいい」

  • アストンマーティン・ホンダF1 AMR26に新たな手応え「かなり良い理解がある」

    アストンマーティン・ホンダF1 AMR26に新たな手応え「かなり良い理解がある」

    アストンマーティンは、2026年F1シーズンがどのようなものになるかについて、すでに「かなり良い理解」を得ているという。

    まだ勢力図のどこに位置するかを正確に把握しているわけではないが、マイク・クラックは、どのサーキットがチームに合い、どのサーキットが不利になるかは把握していると述べた。

    2026年F1の新レギュレーションは、シャシーとパワーユニットの双方が刷新されることで、既存の序列を大きく揺さぶることが予想されている。

    F1は、前の時代を支配していたアンダーフロア・エアロから離れ、可動式ウイングの導入と、エンジンにおける電動パワー比率の増加へと舵を切った。

    通常、レギュレーション変更はマシンかパワーユニットのいずれかに影響を及ぼすが、2026年の変更はその両方に及ぶため、潜在的な影響ははるかに大きい。

    これは、チームの支出額、主要分野での開発時間、そして個性を残しつつ戦力均衡を図るための技術的制限によって、さらに強調されている。

    各チームは現在、3週間後にバルセロナで始まるプレシーズン走行に向け、マシン製作と最終段階の開発作業の真っ只中にある。

    開幕戦オーストラリアで11チームがグリッドに並ぶ時点では、誰もがライバルに対してどの位置にいるかを正確には知らないが、シーズンがどのように展開するかについての感触は持っている。

    「全体的には、かなり良い理解があると思っている」と、アストンマーティンのチーフ・トラックサイド・オフィサーであるマイク・クラックは、2026年についてどの程度イメージできているかと問われて語った。

    「例えば、どのサーキットが我々のマシンにより適していて、どのサーキットがあまり良くないかは分かっている」

    「強いサーキットもあれば、そうでないサーキットもある。そこで最大限を引き出すことが重要になる」

    「あるサーキットでは非常に速いマシンが、別のサーキットではそうでもないという例も見られる」

    「これは、自分たちがどのようなエアロダイナミクスのプラットフォームを開発してきたか、その特性によるものだ」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダ F1

    アストンマーティンは近年、人材獲得を積極的に進め、インフラへの投資も重ねてきた。

    それにより、エイドリアン・ニューウェイは、チームのチーフ・テクニカル・オフィサーであるエンリコ・カルディレとともに、新設された風洞施設を使って2026年型マシンの開発に取り組む機会を得ている。

    最新の施設と著名なスタッフ、そしてファクトリー仕様のホンダ製パワーユニットの到来。この組み合わせが、アストンマーティンを次期シーズンのダークホースと見る声を生んでいる。

    しかし、事情に通じた関係者は、より慎重な見方を示している。

    好スタートを切るための要素は揃っているものの、チームの多くはまだ新しく、完全に機能しきってはいないという。

    そのため、アストンマーティンの真のパフォーマンスはシーズン序盤ではなく、体制が固まった終盤で測るべきだという見方がある。

    チームの予測としては、一定の競争力は示すものの、位置づけとしてはミッドフィールドの真ん中あたりになる可能性が高い、ということになる。

    この見方は、クラックの発言とも一致しているように見える。彼は、チーム間の差が広がると予想しつつも、最適化と実行力が引き続き重要な差別化要因になると指摘した。

    「少しパフォーマンスが劣るサーキットでも、最大限を引き出すことが重要だ」とクラックは述べた。

    「ギャップは非常に小さいということを忘れてはいけない。少し悪い、少し良いと言っても、ラップタイム差は大きくなくても、順位としては大きな違いになる」

    「ミッドフィールドの真ん中にいるのか、後方にいるのか、前方にいるのかで、レースや週末の様相は完全に変わる。その点を理解しておく必要がある」

    「順位そのものが大きく変わるわけではないが、ペースの小さな向上が、フィールドが密集している分、順位には大きな影響を与える」

    「質問に戻ると、どこで良くなり、どこでそうでなくなるかについては、妥当な理解があると思っている。ただし、それをあなたに共有することはない」