カテゴリー: ホンダF1

  • フェルナンド・アロンソ F1日本GP予選Q1敗退「数か月は厳しい状況が続く」

    フェルナンド・アロンソ F1日本GP予選Q1敗退「数か月は厳しい状況が続く」

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・ホンダ)は、2026年F1日本GP予選で21番手に終わり、走行後にマシンの厳しい現状について率直な見解を示した。予選・プラクティスを通じてパフォーマンス不足が続く中、短期的な改善は難しいとの認識を明かしている。

    鈴鹿サーキットの特性も相まって苦戦が続くなか、チームは複数の改善策に取り組んでいるものの、即効性のある解決には至っていない状況だという。

    現状のマシンパフォーマンスと今後の見通しについて、アロンソは次のように語った。

    「正直なところ、最初の2戦とあまり変わっていない。クルマは同じで、直面している課題も同じだ。だから、ほぼ予想通りだったと思う」とアロンソはコメント。

    「鈴鹿は僕たちの弱点にあまり合っていないコースでもあるから、今日は厳しかったし、これから数か月は厳しい状況が続くと思う。劇的に一夜で変わるようなことは期待していない」

    「ただ同時に、両方のファクトリーで異なる解決策や哲学に取り組んでいて、データ上ではいい結果も出ている。まだクルマには反映されていないけど、これがF1だし、すべてには時間がかかる」

    「でも僕たちは2週間ごとにレースをしているから、その時間がない。それでも我慢強くいる必要がある」

    フェルナンドアロンソ アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1

    また、チームが投入した対策によるフィーリングの変化については、次のように振り返った。

    「あまり変わらなかった。昨日はかなり良く感じていて、振動もかなり少なかったから正直うれしい驚きだった」

    「でも今日はまた戻ってしまった。日ごとに状況が変わる、少しランダムな問題でもあるようだ」

    「だから明日はいい流れの日になることを願っているし、レースを完走できればと思う」

  • アストンマーティンF1 ホンダ過小評価の代償 ニューウェイ認めた最大の誤算

    アストンマーティンF1 ホンダ過小評価の代償 ニューウェイ認めた最大の誤算

    アストンマーティンF1は2026年F1シーズンに向け、メルセデス製カスタマーPUからホンダとのワークス体制へと大きく舵を切った。しかし、その判断自体ではなく「前提の見誤り」が現在の苦戦を招いている可能性が浮き彫りになっている。

    ホンダの母国戦となるF1日本GPを前に、エイドリアン・ニューウェイの発言は、アストンマーティンとホンダの関係に潜む構造的な問題を明確に示した。

    ホンダ復帰プロジェクトの“断絶”を見誤った代償
    問題の核心は、ホンダの開発体制に存在した“空白期間”だった。

    ホンダは2021年末に一度F1から正式撤退しており、その後2023年にアストンマーティンとの提携を発表するまでの間、F1プロジェクトは実質的に縮小・再編されていた。この過程で人材流出やリソース再配分が起き、開発基盤は一度解体されている。

    つまり2026年の新PU開発は「継続プロジェクト」ではなく、「再構築プロジェクト」だった。

    にもかかわらず、アストンマーティンはこの影響を十分に認識していなかった。

    ニューウェイは、ホンダの体制変化の本当の影響を把握したのは2025年11月だったと明かしており、2023年の契約時点ではチーム側が状況を完全に理解していなかったことを認めている。

    この“認識の遅れ”こそが、現在のパフォーマンス不足と信頼性問題の根本にある。

    “ワークス信仰”は正しかったのか
    アストンマーティンがホンダと組んだ判断自体は、戦略としては合理的だった。

    近年のマクラーレンの成功は「カスタマーでも勝てる」ことを証明した一方で、長期的なタイトル争いにおいては、依然としてワークス体制の優位性が残るという見方も根強い。

    実際、2026年の新レギュレーションではPUとシャシーの統合度がより重要になっており、自社PUを持つ体制の価値はむしろ高まっている。

    ただし問題は、その実現プロセスに対する見通しの甘さだった。

    レッドブルとの成功という“結果”だけを見てホンダを評価し、その裏にあった開発体制や継続性への理解が不足していた可能性がある。

    “銀河系軍団”の限界と組織統合の難しさ
    アストンマーティンは、エイドリアン・ニューウェイ、ホンダ、フェルナンド・アロンソ、アンディ・コーウェルといったトップ人材を集めた“ガラクティコ構想”を進めてきた。

    しかし、優秀な人材を揃えることと、それらを一つの機能的な組織として統合することは全く別の問題だ。

    今回のケースでは、ホンダ側の開発状況に対する理解不足が示すように、プロジェクト全体の統合マネジメントに課題があったことは否定できない。

    「正しいピース」は揃っているが、「戦略と統合」が不足していた。

    その歪みが、2026年シーズンの立ち上がりにそのまま表面化している。

    ニューウェイの指摘にホンダ側は「誤解」と説明
    ニューウェイはオーストラリアGPの段階で、ホンダのさくらの施設におけるエンジニアリング体制が、かつての成功期から大きく変化していたことを2025年11月まで把握していなかったと明かしている。

    また、新レギュレーションに向けた再参入時点では「元のチームの約30%しか残っていなかった」とし、この体制変化が開発の遅れにつながったとの見解を示した。

    これに対し、渡辺康治はこの認識を「誤解」と説明している。

    「基本的には誤解だと思います。我々の方針として、モータースポーツのエンジニアを量産や先進技術、例えばジェットやeVTOL、水素関連などへ定期的にローテーションさせています」

    「これは以前から続けている取り組みです。おそらく私の説明が十分ではなかったのだと思いますし、組織の再構築に時間がかかったことが、彼の懸念につながったのだと思います。ただ、現在は十分な体制と人材が整っています」

    両者の認識のズレは、アストンマーティンとホンダのプロジェクトにおける情報共有や統合プロセスの課題を浮き彫りにしている。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1

    振動問題と完走目標に表れる現実
    現在のアストンマーティンの状況は深刻だ。

    AMR26はエンジン由来の深刻な振動問題を抱えており、ドライバーの身体的負担にも影響を及ぼしている。中国GPではフェルナンド・アロンソがストレートでステアリングから手を離す場面も見られた。

    開幕からここまで、2台とも完走すら達成できていない。

    それでもチームは、日本GPに向けて一定の前進を感じている。

    マイク・クラックは次のように述べている。

    「我々はハード面とドライバー側の両方で対策を進めてきた」

    「中国では小さな前進はあったが十分ではなかった。目標は2台完走だ」

    最低限の目標が「完走」であること自体、現在の苦境の深さを物語っている。

    問われるのは“選択”ではなく“理解”だった
    アストンマーティンの最大の誤算は、ホンダを選んだことではない。

    ホンダの置かれていた状況、そして新PU開発の難易度を正確に理解しないままプロジェクトを進めたことにある。

    結果として、2026年F1シーズンは“想定外”の連続となり、そのツケが今まさに表面化している。

    戦略の正しさと、その実行に必要な理解と準備は別物だ。

    アストンマーティンは今、その差を痛感している。

  • フェルナンド・アロンソ ホンダF1母国戦で完走誓う「全周回を走り切りたい」

    フェルナンド・アロンソ ホンダF1母国戦で完走誓う「全周回を走り切りたい」

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)は2026年F1日本GPで、第1子が誕生したことを明かした。木曜のメディアデーを欠席していたアロンソは、金曜に鈴鹿入りし、フリー走行2回目後の取材で「本当に特別な瞬間だった」と心境を語った。

    アストンマーティンは木曜の時点で、アロンソが「家族に関する個人的な事情」で週末への到着が少し遅れると説明していたが、詳細は明かしていなかった。

    アロンソが父親になった喜びを語る
    フェルナンド・アロンソは、金曜朝に日本へ到着した直後の状況について次のように語った。

    「今朝到着したばかりなので、少し時差ボケがある。でも、こうしてここに来た。FP2を終えたところで、数時間後には眠る時間だ。ヨーロッパの夜を飛ばしてきたような感じだ」

    アロンソは、パートナーのメリッサ・ヒメネスと赤ちゃんの状態が良好であることも明かした。

    「何か特別に想像していたわけではない。物事は起きるべくして起きるものだし、すべてがうまくいくかどうかには少しストレスや心配もある」

    「幸い、母親も赤ちゃんも無事だった。本当にうれしいし、とても特別な瞬間だった」

    フェルナンド・アロンソ ホンダF1

    鈴鹿での走行後は現実的な評価
    木曜のメディア対応を欠席したアロンソは、金曜の走行ではフリー走行1回目を見送り、午後のフリー走行2回目からアストンマーティンのマシンに乗り込んだ。この日のアロンソは19番手で走行を終え、チームメイトのランス・ストロールを2つ上回った。

    その一方で、マシンの感触については厳しい見方を崩していない。

    「さて、仕事に戻って、ここで何ができるかを見ていく。FP2では、マシンにすごく良い感触があったわけではないし、以前とほとんど同じような状態だと思う」

    「いくつかアップグレードパーツを持ち込んだが、ここまでのテストや走った周回の中では、大きな違いは感じなかった。だから、パフォーマンス面ではまだかなり後れを取っているし、今夜改善するために作業しなければならない」

    ホンダの母国戦で完走を目指す
    アロンソは、鈴鹿がホンダにとってのホームレースであることにも触れ、苦しい状況の中でもチームを支えていく姿勢を示した。

    「ホンダにとってもホームレースだし、僕たちが今経験しているような難しい時期だからこそ、ここにいて、彼らを支えなければならない」

    「そして、できれば今季初めてレースを完走したい。すべての周回を走り切ることが目標だ」

  • ジャック・クロフォード アストンマーティン・ホンダF1で振動経験「良くない」

    ジャック・クロフォード アストンマーティン・ホンダF1で振動経験「良くない」

    アストンマーティンのリザーブドライバーであるジャック・クロフォードは、2026年F1日本GPのフリー走行1回目でフェルナンド・アロンソに代わってAMR26をドライブした。

    開幕序盤から議論の的となっているマシンの振動問題について、クロフォードは鈴鹿での実走を通じて、その深刻さと改善の兆しの両方を明かした。

    アストンマーティンはこのセッションを、シミュレーターとの相関確認という重要な目的のもとで実施しており、クロフォードにとっても今季初のFP1出走となった。

    クロフォード「振動は良くない」
    ジャック・クロフォードは振動問題について率直に語った。

    「正直なところ、そのままの状態だ。簡単ではないし、ドライバーにとっても良くない。マシンの信頼性にとっても良くない」

    「でも、僕たちは毎週末それに取り組んでいる」

    「ドライバーとしては、自分たちの責任ではないことに対してできることは限られている」

    「チームはできる限り改善しようとしているし、実際に良くなってきている。だからこのまま改善を続けていくだけだ」

    初走行でも即順応「すぐに乗れていた」
    クロフォードにとって今回がAMR26での初走行であり、鈴鹿サーキットも初体験だった。

    それでも短い走行の中で手応えを感じていたと語る。

    「素晴らしい経験だった。マシンもこのサーキットも初めてだったけど、走ったすべての周回を楽しめた」

    「周回数は多くなかったけど、本当に楽しめたし、すぐにペースに乗れていたと感じている」

    「もし再び乗る機会があっても準備はできているし、すぐに順応できると思う」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    シミュレーターとの相関確認が主目的
    今回、開幕3戦目という早い段階でルーキーFP1を実施した理由について、クロフォードはシミュレーターとの相関確認が大きな狙いだったと明かした。

    「それが僕の主な役割だし、シーズンのかなり早い段階でフリー走行を任された理由のひとつでもある」

    「シミュレーターとの相関を確認するのは僕たちにとって重要だ」

    「これまで積み重ねてきたシミュレーターでの周回が、今日のFP1でいきなり対応できたことにつながっていると感じている」

    「しっかり相関が取れているのを確認できたのは良いことだ」

    鈴鹿は想定通り苦戦
    また、クロフォードはアロンソとランス・ストロールのフィードバックにも触れ、現在のパッケージの特性から鈴鹿では苦戦が予想されていたと説明した。

    「基本的には同じ傾向だと思う」

    「今のパッケージの制約を考えると、このサーキットでは苦戦することは予想していた」

    「このあとデブリーフで詳しく聞くのが楽しみだが、少し苦しんでいるように見える。ただ、これは想定通りだと思う」

  • ホンダF1「ニューウェイの懸念は誤解」 組織再編と振動問題の現状を説明

    ホンダF1「ニューウェイの懸念は誤解」 組織再編と振動問題の現状を説明

    ホンダ・レーシング(HRC)のCEOであり社長を務める渡辺康治は、アストンマーティンのチーム代表エイドリアン・ニューウェイが示した懸念について、「誤解によるものだ」と説明した。

    2026年F1シーズン開幕後も、アストンマーティンとホンダのパワーユニット(PU)を巡る課題が注目されるなか、両者の関係性や開発体制について改めて言及した形だ。

    ニューウェイの指摘に「誤解」と説明
    ニューウェイはオーストラリアGPの段階で、ホンダのさくら拠点におけるエンジニアリング体制が、かつての成功期から大きく変化していたことを2025年11月まで把握していなかったと明かしていた。

    また、新レギュレーションに向けた再参入時点では「元のチームの約30%しか残っていなかった」とし、開発面で後れを取ったことが現在の苦戦につながっているとの見解を示していた。

    これに対し渡辺康治は、ホンダの人材ローテーション方針が背景にあると説明した。

    「基本的には誤解だと思います。我々の方針として、モータースポーツのエンジニアを量産や先進技術、例えばジェットやeVTOL、水素関連などへ定期的にローテーションさせています」

    「これは以前から続けている取り組みです。おそらく私の説明が十分ではなかったのだと思いますし、組織の再構築に時間がかかったことが、彼の懸念につながったのだと思います。ただ、現在は十分な体制と人材が整っています」

    ホンダF1 本田技研工業

    振動問題とエネルギー管理の改善に注力
    現在の最大の課題となっている振動問題について、渡辺康治は主にバッテリー周辺へのダメージが焦点であると明かした。

    「現時点では、主にバッテリー周辺のダメージに関わる振動の改善に取り組んでいます。同時に、鈴鹿に向けてエネルギーマネジメントの改善も行い、ドライビング性能の向上を図っています」

    さらに、ダイノ上のテストと実車での挙動にギャップがあることも課題だと説明した。

    「最も難しい点は、開発開始が他社より遅れたことです。また、ダイノ上では許容範囲の振動であっても、実際のシャシーに組み込むと振動が大きくなってしまうのです」

    「そのため、PU単体では解決できません。アストンマーティンと密接に連携し、パワーユニットだけでなくシャシーも含めて問題解決に取り組んでいます」

    今季中の性能改善には限界
    一方で、現行レギュレーションの制約により、今シーズン中に大幅な性能向上を実現することは難しいとも認めた。

    「現在のレギュレーションでは、性能そのものを大きく改善するのは難しい状況です。そのため、信頼性の向上を優先しつつ、ルールの範囲内で出力向上を図っています」

    また、アブダビGPまでにどこまで改善できるかについては、具体的な計画は明かさなかった。

    「アストンマーティンとともに回復プランはありますが、現時点で詳細をお伝えすることはできません」

  • ホンダF1 日本GP初日総括「振動対策に手応えもペース不足は課題」

    ホンダF1 日本GP初日総括「振動対策に手応えもペース不足は課題」

    2026年F1シーズン第3戦日本GPが、三重県・鈴鹿サーキットで開幕した。初日はフリー走行1回目と2回目が実施され、各チームが週末に向けたセットアップとデータ収集を進めた。

    ホンダF1にとっては、今季序盤から続く振動問題への対応が重要なテーマとなる中での走行初日となった。2台とも安定した周回を重ね、一定の収穫を得た一方で、パフォーマンス面では依然として改善の余地を残している状況だ。

    折原伸太郎「有意義な一日だがペースは課題」
    ホンダF1 トラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアの折原伸太郎は、初日の走行を次のように振り返った。

    「本日のフリー走行では、バッテリーシステムに対してだけでなく、ドライバーが感じる振動を低減するために、今後必要な対応を見極めるためのデータを得ることができました。その意味では、有意義な一日だったと思います。」

    「FP1、FP2ともに、2台はスムーズなセッションを行うことができ、多くの周回数を重ねることができた点もポジティブです。一方で、ペースについては私たちが本来望むレベルに達していません。」

    「明日のFP3と予選に向けてデータを確認、最適化し、少しでもパフォーマンスを引き出せるよう取り組んでいきます。」

    振動の低減に向けた手応えと、走行の安定性というポジティブ要素は見えたものの、依然として競争力の面では上位勢との差が残る。日本GP2日目に向けて、セットアップの最適化とデータ解析が重要な鍵を握ることになりそうだ。

    ホンダF1 本田技研工業 日本GP

  • ホンダF1「振動はPU単体では解決できない」 アストンマーティン側にも要因

    ホンダF1「振動はPU単体では解決できない」 アストンマーティン側にも要因

    2026年F1日本GPを前に、ホンダ・レーシング(HRC)社長の渡辺康治がFIA公式記者会見に出席し、アストンマーティンの苦戦の原因について説明した。開幕から続く振動問題について、パワーユニット単体ではなくシャシー側にも要因があるとの見解を示している。

    アストンマーティンとホンダは現在、深刻な信頼性問題に直面しているが、渡辺は両者が一体となって解決に取り組んでいると強調した。

    その一方で、問題の責任は一方に限定されるものではないと明言している。

    渡辺康治「ダイノでは問題ないが、車体統合で悪化する」
    渡辺康治(ホンダ・レーシング社長)は、現在の苦境の背景について次のように説明した。

    「いくつか理由があります。ひとつは新しいレギュレーションが我々にとって非常に厳しいものだったことです」

    「もうひとつは、2021年末にF1活動を停止し、2023年に復帰を発表したことで、活動が制限されていた期間があったことです」

    「組織を再構築するのにも時間がかかりましたが、現在はアストンマーティンと技術面だけでなく全体として密接に協力しています」

    さらに現在の取り組みについても言及した。

    「現在は振動問題、特にバッテリー周辺の損傷の改善に注力しています。また鈴鹿に向けてエネルギーマネジメントも改善しました」

    そのうえで、振動の原因について明確に言及した。

    「ダイナモメーターでのテストでは振動は許容範囲内ですが、シャシーに統合すると大幅に増加します」

    「したがって、この問題はパワーユニット単体では解決できません。シャシーも含めてアストンマーティンと協力して取り組んでいます」

    ホンダF1 本田技研工業

    アストンマーティンと“1つのチーム”として対応
    渡辺は、両者の関係性についても強調した。

    「アストンマーティンとホンダは単なるコンストラクターとエンジンメーカーの関係ではなく、ひとつのチームとして働いています」

    「日本の施設ではアストンマーティンのエンジニアも我々と共に作業しています。重要なのは一歩ずつ前進することです」

    2027年開発にも影響も、まずは信頼性改善が最優先
    また、今後のパワーユニット開発にも言及した。

    「現時点では、2027年の開発への影響を断言するのは難しいですが、少なくとも信頼性だけでなくパフォーマンスの向上も必要です」

    「現行レギュレーションではパフォーマンス向上は簡単ではありませんので、まずは信頼性改善に集中し、その中でパフォーマンスも向上させていく必要があります」

    アストンマーティンとホンダの復調には、依然として時間がかかる見通しだが、問題の本質が“統合領域”にあることが明確になったことで、開発の方向性はより具体化しつつある。

  • フェルナンド・アロンソ 父親になってF1日本GPへ「特別な瞬間だった」

    フェルナンド・アロンソ 父親になってF1日本GPへ「特別な瞬間だった」

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)は2026年F1日本GP金曜、FP2から走行を開始。父親となった直後という特別な状況でサーキット入りし、セッション後に現在の心境を語った。

    今週は第一子誕生という大きな出来事を経てのレースウィークとなり、プライベートと競技が交差する中での一日となった。

    父親になった今の気持ちと体調は?

    フェルナンド・アロンソ:ありがとう。今は少し時差ボケがある。今朝到着したばかりだからね。それでもFP2を終えたし、これから少し寝るつもりだ。ヨーロッパの夜を飛ばしてしまった形だ。

    どんな1週間でしたか?想像していたものと違いましたか?

    アロンソ:特に何かを想像していたわけではないが、少しストレスや心配はあった。すべてがうまくいくことを願っていたが、幸いにも母子ともに無事だった。本当にうれしいし、とても幸せで特別な瞬間だった。

    そして今はもう仕事に戻る。

  • フェルナンド・アロンソに第1子誕生 アストンマーティンF1が鈴鹿で報告

    フェルナンド・アロンソに第1子誕生 アストンマーティンF1が鈴鹿で報告

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)が父親になった。アストンマーティンは2026年F1日本GPが行われている鈴鹿で、アロンソのパドック到着時にこのニュースを明らかにした。

    チームは今週、金曜フリー走行1回目でリザーブドライバーのジャック・クロフォードを起用し、さらに木曜のメディアデーをアロンソが欠席することも発表していたが、その理由は「家族の個人的な事情」と説明されるにとどまっていた。

    今回、チームのSNS投稿によって、アロンソに第1子が誕生したことが確認された。

    鈴鹿入りが遅れた理由が明らかに
    今週前半、アストンマーティンはジャック・クロフォードが鈴鹿でのフリー走行1回目にアロンソの代役を務めると発表した。この判断は、F1がまったく新しいテクニカルレギュレーション時代の3戦目を迎えているなかで、ドライバーにとって走行時間が非常に重要な時期だっただけに、注目を集めていた。

    さらにその2日後、アストンマーティンはアロンソが木曜のメディアデーに姿を見せないことも公表した。

    「フェルナンドは個人的な家族の事情により、今週末はやや遅れて現地入りするため、日本グランプリのメディアデーには出席しない」と、シルバーストンを拠点とするアストンマーティンは説明していた。

    「すべて問題はなく、金曜にはサーキットに到着する予定だ」

    当時、チームはそれ以上の詳細を明かしていなかった。

    フェルナンド・アロンソ アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    アストンマーティンがSNSで“エル・パドレ”と投稿
    その後、アストンマーティンは金曜にアロンソが鈴鹿のパドック入りした際、SNSで「エル・パドレ(スペイン語で父親)が鈴鹿に到着」と投稿し、父親になったことを報告した。

    これにより、アロンソは2026年のF1グリッドで、セルジオ・ペレス、ニコ・ヒュルケンベルグ、マックス・フェルスタッペンに続く“父親ドライバー”のひとりとなった。

    コラピントも発言
    アストンマーティンの投稿に先立って、フランコ・コラピントもESPNのインタビューのなかで、アロンソが父親になったことに触れていた。

    コラピントは「アロンソは父親になった」と語った。

    さらに、それが確認された情報なのかと問われると、コラピントは「僕はゴシップは全部知っている」と述べ、今後はアロンソを「ダディ」と呼ぶつもりだと話した。

    鈴鹿での週末を迎えるアロンソにとって、今回の日本GPは私生活でも大きな節目の直後に臨む一戦となった。

  • ホンダ振動問題はなぜ複雑なのか アストンマーティンF1が直面する構造課題

    ホンダ振動問題はなぜ複雑なのか アストンマーティンF1が直面する構造課題

    アストンマーティンとホンダは、2026年シーズン序盤から深刻な振動問題に苦しんでいる。初期対策によって一定の改善は見られたものの、依然としてバッテリーの信頼性を損ない、ドライバーにも大きな身体的負担を与えている。

    この問題が厄介なのは、単一の原因ではなく、複数の要素が絡み合う「構造的問題」である点にある。振動は単純な不具合ではなく、パワーユニット、シャシー、路面条件が複雑に相互作用することで発生している。

    振動は単体ではなく“相互作用”で増幅される
    内燃エンジンにはクランクシャフト、バルブ、ピストン、コンロッドなど多くの可動部が存在し、それぞれが振動の発生源となる。理論上はシミュレーションやベンチテストで予測可能だが、実際にはそれほど単純ではない。

    マシン全体には、サスペンションや路面入力、縁石の衝撃など、さまざまな外部要因からの振動が加わる。これらは単独で存在するのではなく、互いに干渉し合う。

    特に重要なのが「共振」だ。異なる振動が特定の周波数で重なることで振幅が増大し、想定以上の振動へと発展する。このため問題解決には、単に発生源を特定するだけでなく、それぞれの振動がどのように伝達・増幅されているかを理解する必要がある。

    さらに、パワーユニットとシャシーの接合部など、振動の伝達経路も重要な要素となる。問題の一部は実走行時にしか顕在化しないため、解析は一層困難になる。

    バッテリーとドライバーに直撃する影響
    アストンマーティンにとって最大の課題は、振動の発生源を切り分け、その伝達メカニズムを把握することにある。

    ホンダのトラックサイド責任者である折原伸太郎は、問題の特定がまだ進行中であることを認めている。

    「中国では振動を低減したことでバッテリーの信頼性は改善しましたが、ドライバーに影響を与えている振動の原因はまだ特定できていません」

    振動の影響はパワーユニット内部にも及び、特にバッテリーが最も大きなダメージを受けている。電気・電子部品は振動に対して非常に敏感であり、この領域のトラブルは避けにくい。

    また、ドライバーへの影響も深刻だ。上海でのフェルナンド・アロンソのリタイアは、身体的な不快感が要因であるとチームが説明している。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1 本田技研工業

    走れないことで解決が遅れる悪循環
    問題をさらに複雑にしているのが、走行距離不足という現実だ。

    振動の解析には多くのデータが必要だが、信頼性問題によって走行距離が制限され、十分な検証ができていない。つまり、問題を解決するために必要な周回数を積めないという「悪循環」に陥っている。

    今後は4月のインターバル期間が重要な転機となる可能性がある。レギュレーションでは、信頼性に問題がある場合に限りパワーユニットへの介入が認められており、この例外規定の活用も鍵となる。

    振動問題は単なるセットアップの問題ではなく、マシン全体の設計・統合に関わる根深い課題だ。短期間での解決は難しく、アストンマーティンとホンダにとっては長期戦となる可能性が高い。