カテゴリー: ホンダF1

  • フェルナンド・アロンソ 新世代F1に苦言「スタッフの50%は鈴鹿を走れる」

    フェルナンド・アロンソ 新世代F1に苦言「スタッフの50%は鈴鹿を走れる」

    2026年F1シーズンを巡る議論が続くなか、フェルナンド・アロンソが新世代F1マシンの特性に対して改めて疑問を呈した。焦点となっているのは、エネルギーマネジメント主導のレース構造がドライビングの本質を変えている点だ。

    その問題はF1日本GPの舞台となった鈴鹿サーキットで顕在化した。従来はドライバーの技量が試される象徴的な高速コーナーが、別の役割を担うようになっているという。

    「高速コーナーは充電ステーション」ドライビング価値の変化
    アロンソは、新世代F1において高速コーナーの意味が大きく変わったと指摘する。

    「バーレーンテストのときに、シェフでも運転できると言ったが、今はスタッフの50%は鈴鹿を走れると思う」

    「何度も言っているが、高速コーナーは今やクルマの充電ステーションになっている」

    「そこでは減速してバッテリーを回収し、ストレートでフルパワーを使う。だからドライバーのスキルはもう必要とされない。高速コーナーは挑戦ではなくなった」

    鈴鹿で露呈したエネルギー依存のレース構造
    鈴鹿サーキットは回生効率が低く、エネルギー確保が難しい“エネルギー不足型”のレイアウトとされる。そのためドライバーはラップ中に意図的な減速を挟み、バッテリーを回収する必要がある。

    特に130Rでは、本来は全開で駆け抜けるべき区間で出力制限、いわゆるスーパークラッピングが発生。これにより不自然な速度変化が生まれ、観戦面でも違和感が指摘された。

    予選ではエネルギー上限が9MJから8MJへと引き下げられたが、理論上の改善とは裏腹に、ドライバーが積極的に攻められない状況は大きく変わらなかった。

    構造的問題としての“ドライバー依存度の低下”
    アロンソは、この問題が単なるセットアップやサーキット特性の問題ではなく、レギュレーションそのものに起因すると見ている。

    「改善は簡単ではない。常にストレートとエネルギー管理に偏るからだ」

    「規則の修正でスーパークラッピングや出力制限は良くなるかもしれないが、クルマを限界まで攻める必要はもうなくなる」

    この指摘は、2026年F1で顕著となっている“ヨーヨーレース”とも一致する。ストレートでのエネルギー消費と回生のバランスによって順位が入れ替わる構造は、純粋なドライビングバトルとは異なる性質を持つ。

    マイアミでの改善と残る本質的課題
    次戦マイアミは回生機会が多く、鈴鹿ほど極端なエネルギー制御は求められないと見られている。そのため表面的なレース展開は改善する可能性がある。

    ただし、アロンソの発言が示すのはコース依存の問題ではない。エネルギー運用が主導する現在のF1において、ドライバーが限界まで攻める価値そのものが薄れているという構造的な課題だ。

    2026年F1はオーバーテイクの増加という成果を見せつつも、その質について新たな議論を生んでいる。アロンソの言葉は、その変化の核心を突くものとなっている。

  • アストンマーティンF1 苦戦はホンダPUだけではない 高速域と重量に問題

    アストンマーティンF1 苦戦はホンダPUだけではない 高速域と重量に問題

    アストンマーティンは2026年F1日本GPで初完走を果たし、これまで最大の課題とされてきた振動問題に一定の改善の目処が立ったことが明らかになった。

    しかしチームはすでに次の段階へと移行しており、ホンダPU由来の問題だけでなく、シャシーと空力性能、そして重量といった車体側の課題がAMR26の競争力を制限している現実が浮き彫りとなっている。

    振動問題は「二次的な課題」へ
    アストンマーティンのマイク・クラックは、これまで最大の問題だった振動について、今後は優先度が下がるとの見方を示した。

    「振動は今後も取り組む必要はありますが、二次的な問題になると考えています。マイアミまでには前進し、この話題について議論する必要がなくなることを期待しています」

    これによりチームは、これまで信頼性を優先してきた段階から、パフォーマンス向上へと焦点を移しつつある。

    クラック「本当の問題は車体側にある」
    クラックは、現在の課題がパワーユニットだけではないことを明確にした。

    「我々は高速コーナーで十分な性能を持っていないし、最低重量にも達していない」

    この発言は、AMR26の弱点がシャシーおよび空力設計に及んでいることを示しており、開発の主軸が車体側へ移行していることを意味する。

    ニューウェイ体制の次の課題
    エイドリアン・ニューウェイが主導するAMR26は、振動問題に加え、高速域でのパフォーマンス不足と重量超過という複合的な課題を抱えている。

    これにより、単純なパワーユニット改善だけでは競争力の向上にはつながらない状況となっている。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1/本田技研工業

    ホンダも性能改善フェーズへ
    ホンダ・レーシング(HRC)の渡辺康治社長は、日本GPでの完走に安堵を示した。

    「これほど完走を願ったことはありませんでした。正直、ほっとしています」

    一方で、振動問題は依然として根本解決には至っておらず、これまでの対策は暫定的なものであったことも明かされた。

    「これまではバッテリー損傷を防ぐための暫定的な対策でした。今後はシャシー側と連携して根本的な解決に取り組んでいきます」

    さらにホンダは、エネルギーマネジメントの精度向上などパフォーマンス改善にも着手している。

    「山を登る段階」に入ったアストンマーティン
    クラックはチームの現状について、長期的な改善が必要であると強調した。

    「我々は自滅してはいけない。難しい状況だが、この数カ月のポジティブな側面に集中する必要がある」

    「これは本来なら当たり前のことだが、今は現実を受け入れ、そこから前に進むしかない」

    「我々は大きなステップを踏まなければならない。小さな改善ではなく、山を登る必要がある」

    アストンマーティンは約1カ月のインターバルを活用し、次戦マイアミに向けてシャシーと空力の改善を進める方針だ。

  • F1日本GPで関係に変化 アストンマーティンとホンダに転換点

    F1日本GPで関係に変化 アストンマーティンとホンダに転換点

    2026年F1日本GPで、アストンマーティンとホンダの関係に変化の兆しが見えた。数週間にわたり緊張が続いていた両者だが、鈴鹿では完走という共通目標のもとで結束し、これまでとは異なる姿勢を示した。

    結果そのものは決して満足のいくものではなかったが、発言のトーンと現場の連携には明確な変化が見られ、関係性の“転換点”といえる週末となった。

    開幕前から続いていた緊張関係
    エイドリアン・ニューウェイが開幕前に発した発言以降、アストンマーティンとホンダの関係は緊張状態にあった。

    アストンマーティンは不振の主因がホンダにあると示唆し、場合によっては提携を見送っていた可能性にまで言及。一方でホンダは、設計変更やシャシー側にも原因があると主張し、責任は一方に偏るものではないと反論していた。

    鈴鹿で非難は消えた
    しかし鈴鹿では、その空気が一変した。

    アストンマーティンのマイク・クラックは次のように語った。

    「チームの誰もこの結果を祝う気分ではない。それは明らかだ」

    「現在の状況を認識し、受け入れ、それを乗り越えるために懸命に取り組まなければならない」

    結果的にチームは上位争いには加われず、レースはドライバーとチームにとっての学習の場となったが、現場の努力は前進として評価された。

    共同作業が生んだ“前進”
    中国GPと日本GPの間には、両チームのエンジニアが共同でデータ調整を実施し、ダイナモやファクトリーを活用した連携作業が行われた。

    ホンダのチーフエンジニアである折原慎太郎は次のように語った。

    「中国と日本のグランプリの間の週に、データ設定の調整を行い、両チームのエンジニアが我々のダイナモメーターとアストンマーティンの工場を使って共同作業を行いました」

    「アストンマーティンは対策の実装において顕著に協力してくれました。そして、それが結果に結びつき、レース完走につながったことは重要だったと思います」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1/本田技研工業

    渡辺は関係悪化説を否定
    ここ数週間、アストンマーティンとホンダの関係については、かつてのマクラーレン時代のような決別に向かうのではないかという憶測が広がっていた。

    しかしホンダ・レーシング社長の渡辺康治は、日本グランプリ前にこの見方を明確に否定している。

    「まったくそのようなことはありません。我々の関係は悪化していません」

    「信頼は一夜にして築かれるものではありません。さまざまな困難を乗り越えながら時間をかけて築かれるものです。その意味では、今が信頼を生み出す時だと思います」

    フェルナンド・アロンソは鈴鹿でレースを完走し、ホンダにとって母国での小さな喜びをもたらした。

    そして実際にそうなったようで、少なくとも鈴鹿では公の場でも内部でも状況は好転した。

    「アストンマーティンとホンダの関係はかなり良好です」と渡辺は強調した。

    「例えばホンダでは角田哲史がパワーユニットのプロジェクトリーダーであり、アストンマーティンではエンリコ・カルディレ(同チームのテクニカルディレクター)が密接に連携しています。さらに、私はストロール氏やエイドリアン・ニューウェイとも良好な関係にありますので、心配はしていません」

    さらに渡辺康治は、エイドリアン・ニューウェイの過去の発言についても説明した。

    「はい、基本的には誤解だと思います」

    「我々の方針は、モータースポーツのエンジニアを量産部門や、ジェット航空、eVTOL、水関連技術などの先進分野へ定期的にローテーションさせることです。つまり、このローテーションは最初から維持してきました」

    「おそらく私の説明だけでは十分ではないでしょう。また先ほども言ったように、組織の再構築には時間がかかったため、それが懸念だったのだと思います。しかし現在は十分な組織と人材を備えています」と渡辺はまとめた。

    アロンソの一言が象徴した変化
    この週末を象徴する場面のひとつが、フェルナンド・アロンソの行動だった。

    渡辺康治は次のように明かしている。

    「アロンソがグリッドで私のところに来て、日本語で『がんばって!』と言ってくれました」

    「彼は日本語をあまり理解していないので、おそらく『がんばるよ!』と言いたかったのだと思います」

    さらにチーム全体についてもこう語った。

    「全員が同じ目標のために努力しました」

    「ただレースを完走するだけですが、我々にとっては大きな前進だったと思います」

    「サーキットで努力してくれたアストンマーティンとホンダのスタッフにとても感謝していますし、本当にうれしく思っています」

    「これを前進の一歩として活かし、さらに進んでいきたいと思います」

    この転換点は本物か
    鈴鹿で示された結束は、これまでとは明らかに異なるものだった。

    ただし、それが一時的なものに終わるのか、それとも本格的な関係改善へとつながるのかは、今後の結果に委ねられている。

    完走という第一歩を踏み出した両者が、この“転換点”を継続的な前進へと変えられるかが問われている。

  • マックス・フェルスタッペンが覆い隠していた? ホンダF1の弱点露呈

    マックス・フェルスタッペンが覆い隠していた? ホンダF1の弱点露呈

    2026年シーズンに苦戦するアストンマーティンとホンダのパッケージ。その背景について、新たな見方が浮上している。

    かつての成功の裏で、実際のパフォーマンスは過大評価されていた可能性があるという指摘だ。そして、その“見え方”に大きく関わっていたのが、マックス・フェルスタッペンの存在だったとされている。

    では、何が覆い隠されていたのか。

    フェルスタッペンが補っていたパフォーマンス
    ラルフ・シューマッハは、2025年時点でホンダのパフォーマンスはすでに十分ではなかったと指摘する。

    「昨年の時点で、私が把握している限り、ホンダはすでに十分なレベルではなかった」

    「だからこそマックスは小さなウイングで走っていた。それを可能にする才能が彼にはあったが、他のドライバーにはなかった」

    フェルスタッペンは空力的に不利なセットアップを選択しながらも、そのドライビングで不足分を補っていたと見られている。

    “実力以上に見えていた”ホンダの実態
    シューマッハはさらに、当時のパフォーマンス評価そのものに疑問を投げかける。

    「エンジンは実際よりも強力に見えていただけだった可能性がある」

    この見方が正しければ、2025年の結果は純粋なマシン性能ではなく、ドライバーの能力によって押し上げられていたことになる。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム 本田技研工業

    アストンマーティンの判断に影響か
    この“見え方”は、アストンマーティンの意思決定にも影響を与えた可能性がある。

    同チームは2026年の新レギュレーションに向けて、メルセデスからホンダへのスイッチを選択した。しかし現在は、パフォーマンスと信頼性の両面で深刻な苦戦を強いられている。

    組織的な問題も指摘
    問題はパワーユニットだけではないとシューマッハは見る。

    「F1では一貫性が極めて重要だ」

    「アストンマーティンにはその一貫性がない。人員が頻繁に入れ替わり、大物は多いが、安定した基盤がない」

    「それは成功にとって致命的だ」

    チームの構造的な不安定さも、現在の苦戦に拍車をかけているという。

    結果として表れた苦戦
    鈴鹿ではフェルナンド・アロンソがようやく完走したものの、チームは依然としてグリッド最下位のペースにとどまった。

    ランス・ストロールも再びリタイアし、水圧トラブルに見舞われている。

    レース後、ストロールはこう語った。

    「今はフェルナンドと僕で、小さなアストンマーティン選手権をやっているようなものだ」

    フェルスタッペンの卓越したパフォーマンスが生み出していた“錯覚”が剥がれた今、ホンダとアストンマーティンの真の実力が問われている。

    Source: GMM

  • アストンマーティンF1 ホンダとの関係に問題なし 握手の真意

    アストンマーティンF1 ホンダとの関係に問題なし 握手の真意

    アストンマーティンとホンダの関係をめぐり、日本GPのグリッド上で交わされた握手が注目を集めた。チームが厳しいシーズン序盤を過ごす中、その意味をめぐってさまざまな見方が広がっていた。

    実際にアストンマーティンは、信頼性と競争力の両面で課題を抱え、苦しいスタートを切っている。日本GPでも2台が後方グリッドに沈むなど、状況は厳しかった。

    そうした中で撮影されたローレンス・ストロールと渡辺康治の握手は、両者の関係性を象徴する場面として受け止められた。

    では、この握手は何を意味していたのか。アストンマーティン側は、その解釈を明確に否定している。

    クラック「和解の必要はない」
    アストンマーティンのチーフ・トラックサイド・オフィサーであるマイク・クラックは、この握手について「和解」を示すものではないと断言した。

    「和解する必要はなかった。我々は良好な関係にあるからだ」

    「我々はここに来た。このレースがパートナーの母国レースであることを理解している」

    「我々はホンダに大きな敬意を持っているし、現在抱えている問題に対してどれほどの作業が行われてきたかも見てきた」

    「我々としてもレースを完走するためにできる限りのことを試みるのは当然のことだった」

    クラックは、握手はあくまでホンダの母国レースに対する敬意の表れだったと説明する。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチームと本田技研工業

    「問題は存在しない」関係性の強調
    さらにクラックは、チーム間に緊張関係が存在するという見方そのものを否定した。

    「それについては以前から話し合っていたし、今週や来週に向けても引き続き話し合っている」

    「だから和解する必要はない。問題は存在しないからだ」

    苦戦が続く状況にあっても、両者の関係は維持されていると強調した形だ。

    厳しい現実の中での日本GP
    もっとも、ホンダの母国レースとなった日本GPは、アストンマーティンにとって厳しい週末となった。

    2台は後方グリッドからのスタートを余儀なくされ、ランス・ストロールはトラブルによってリタイア。一方でフェルナンド・アロンソが完走を果たし、今季初めてアストンマーティンのマシンがチェッカーを受ける結果となった。

    厳しい状況は続いているものの、少なくともホンダとの関係性に亀裂はない。今回の握手は、対立の解消ではなく、パートナーシップの継続を示すものだったといえそうだ。

    Source: RacingNews365

  • アストンマーティン・ホンダF1「自壊は回避」 信頼性危機を脱出へ

    アストンマーティン・ホンダF1「自壊は回避」 信頼性危機を脱出へ

    アストンマーティン・ホンダF1は2026年F1日本GPでフェルナンド・アロンソが18位で完走し、今季初めてレース距離を走り切った。ホンダ側も最も深刻だった信頼性問題を克服したとの認識を示し、AMR26はようやく通常に近い状態で走行できる段階に入った。

    ただし、競争力の面では依然として課題が残る。空力の再設計やシャシー軽量化には数カ月を要し、パワーユニットの性能改善は夏以降になる見通しだが、チーム内では「最悪期は脱した」との見方が広がっている。

    アロンソとホンダ・レーシング(HRC)の渡辺康治がグリッド上で交わした抱擁は、アストンマーティンがこの危機をホンダとともに乗り越えていく姿勢を象徴するものだった。

    レース後のホスピタリティには安堵の空気があったものの、祝賀ムードはなかった。

    クラック「祝う状況ではないが前進した」
    マイク・クラック(アストンマーティン)は現状について次のように語った。

    「チームの雰囲気は祝うようなものではないのは明らかだ」

    「ただ振り返れば、メルボルンでは6周走ることを評価していたし、上海ではセッションに参加できたがコースに出るまでに多くの作業が必要だった」

    「今回はそうではなく、マシンは走れる状態にあった。目標は控えめに2台とも完走することだったが、1台で達成した。これは多くのステップの中の小さな一歩だ」

    さらに現状の危機についても言及した。

    「チームとして自壊してはいけない。我々は難しい状況にあるが、この3カ月のポジティブな点を見る必要がある」

    「1月以降ほとんど走れていなかったが、今はレースを完走した。本来は当たり前のことだが、それが今の我々の現実だ。それを受け入れて前に進む必要がある」

    「現場、さくらの施設、そしてシルバーストンの全員に功績がある」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    高速コーナーと重量が課題
    一方で、問題がエンジンだけではないことも明確になっている。

    「我々は大きなステップを踏む必要がある。信頼性のような小さな改善ではない」

    「この中断期間で最初の一歩を踏み出すが、我々は山を登らなければならない」

    「高速コーナーで良くないし、最低重量にも達していない。改善すべきことがある」

    「それを解決したとしても、同時にホンダも目指す位置にはいない」

    ホンダ側も現状を認めている。現場責任者の武石伊久雄は、信頼性確保のために出力を抑えているわけではないと明言した。

    「短期間で解決できる問題ではないが、エンジン性能の改善に集中している」

    「エネルギーマネジメントの改善が必要だが、エンジンの作動条件は限界に近く、余裕は大きくない」

    4週間のインターバルは、アストンマーティンとホンダにとって再建に向けた重要な時間となる。現状は依然として厳しいが、チームは「自壊」を回避し、次の段階へ進み始めている。

  • ホンダF1 日本GPで振動対策パーツを撤去 信頼性優先の判断

    ホンダF1 日本GPで振動対策パーツを撤去 信頼性優先の判断

    アストンマーティンとホンダは、2026年F1日本GPの鈴鹿で深刻な振動問題への対策として新たなパーツを投入したが、レースでは使用を見送る決断を下した。

    金曜プラクティスでは一定の改善が確認されていたものの、信頼性への懸念から最終的に撤去され、週末を通じて課題は完全には解消されなかった。

    振動の発生源と対策の方向性
    今回の問題の中心にあるのは、ホンダ製パワーユニットのバッテリーに起因する異常振動だ。高出力化とエネルギー運用の変化により、シャシー全体へ伝達される振動が増幅され、ドライバーの身体にも影響を及ぼすレベルに達している。

    実際、チーム内では長時間走行による神経系への影響も懸念され、走行距離を制限する必要があるほどの状況となっていた。

    この課題に対し、ホンダは振動を吸収・分散させる目的で“ボール”と呼ばれる新パーツを投入。構造の詳細は明かされていないが、局所的な振動エネルギーを逃がす役割を持つとみられる。

    金曜に見えた効果とデータ
    金曜の走行では、この新パーツにより一定の改善が確認されている。

    「金曜日に新しい“ボール”を試しています」と折原慎太郎は語った。

    現場でも変化は明確に感じられていた。

    「いくつかの対策を講じたが、セッション中のテストでは小さな改善が見られた」とマイク・クラックは述べた。

    フェルナンド・アロンソ自身も振動の減少を実感していた。

    「昨日はかなり良い感触で、マシンの振動もかなり少なかったので驚いた」とフェルナンド・アロンソは語った。

    この時点では、週末を通じた実戦投入への期待も高まっていた。

    なぜレースで使われなかったのか
    しかし、チームとホンダは慎重な判断を下す。

    「信頼性の理由から、新しいパーツはレースでは使用しないことにしましたが、有望な兆候は見られたと思います」と折原慎太郎は語った。

    F1において、新パーツの導入は常にパフォーマンスと信頼性のトレードオフを伴う。特に今回のようにパワーユニット周辺に関わる部品は、故障時の影響が大きく、レース結果を左右しかねない。

    そのため、短期的な改善効果よりも「完走できるかどうか」が優先され、実戦投入は見送られた形だ。

    ホンダF1 日本GP

    振動の“ランダム性”が示す難しさ
    問題をさらに複雑にしているのが、振動の発生が一定ではない点にある。

    「でも今日はまた戻ってきた」

    「日ごとに状況が変わるような感じで、少しランダムな要素があるように思える。明日は運が良ければいいが」とフェルナンド・アロンソは語った。

    同じセットアップでも日によって症状が変わることは、原因が単一ではない可能性を示唆している。エネルギー回生、デプロイ状況、路面特性、さらには共振条件など、複数の要因が重なっていると考えられる。

    “完走優先”の現実と次の課題
    決勝では振動は残ったものの、一定の範囲内に収まり、アストンマーティンは今季初の完走を達成した。

    「まだ振動はあるが、今日は管理可能でレースを完走することができた」とフェルナンド・アロンソは語った。

    ホンダ側も開発継続の必要性を認めている。

    「多くのことに取り組んできましたが、新しいパーツを投入するには常にリスクが伴います」と折原慎太郎は述べた。

    今回の判断は、現状のパッケージが“使える速さ”ではなく“使える信頼性”を優先せざるを得ない段階にあることを示している。

    振動低減の方向性自体は見えつつあるが、グランプリ週末を通して安定して使用できるレベルに到達するまでには、さらなる検証と設計の詰めが不可欠だ。

    Source: PlanetF1.com

  • ホンダF1 新エンジン投入へ 現行PUに限界「これが今のパフォーマンス」

    ホンダF1 新エンジン投入へ 現行PUに限界「これが今のパフォーマンス」

    ホンダF1は2026年F1日本GPで深刻なパフォーマンス不足を露呈し、現行パワーユニットの限界を認めた。アストンマーティンは予選で2台ともグリッド後方に沈み、母国レースで現状の競争力が明確に示された。

    開発はすでに次の段階に入っており、ホンダは将来的な「新エンジン」投入の可能性に言及した。ただし、現行レギュレーションの複雑さから短期的な改善は難しく、数カ月単位で同様の状況が続く見通しとなっている。

    武石伊久雄「これが今のパフォーマンス」
    ホンダ・レーシングの武石伊久雄は、現状を次のように説明した。

    「これはファンにお見せしたかったものではありません。我々が望んでいたものでもありませんが、これが今のパフォーマンスです。我々にはやるべきことが多くあると分かっています」

    また、エイドリアン・ニューウェイが指摘した人員配置についても、自社の開発方針であると強調した。

    「それは我々の哲学です。モータースポーツと他のプロジェクトの間で時間を分けています。今はこのプロジェクトに適したエンジニアが揃っていると確信しています」

    新エンジン開発も「時期は示せない」
    武石伊久雄は、現状の問題解決が容易ではないことを認めた。

    「レギュレーションが非常に複雑なため、時期を示すのは難しいです。ガレージに入るたびに改善を考えていますし、さくらでもパフォーマンス向上に取り組んでいます」

    「時期について語るのは難しいですが、いずれ新しいエンジンを投入することになります」

    Source: GMM

  • フェルナンド・アロンソ F1引退延長を示唆「低調のまま終わりたくない」

    フェルナンド・アロンソ F1引退延長を示唆「低調のまま終わりたくない」

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)は、2026年限りで満了を迎える契約を前に、F1キャリア延長の可能性を示唆した。パフォーマンス次第では、さらに1年走る可能性があると明かしている。

    一方で、アストンマーティン・ホンダF1の現状は厳しく、2026年シーズン序盤から苦戦が続いている。鈴鹿でも低調なパフォーマンスが露呈し、今後もしばらく厳しい戦いが続く見通しとなっている。

    アロンソ「競争力がなければもう1年走る」
    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)は自身の現状について次のように語った。

    「まだ競争力はあると感じているし、スピードもある。そして自分がやっていることを愛している」

    「スペインにいるときはカートに乗って、9歳や12歳、15歳の子どもたちとレースをしている。そして同じ精神年齢で彼らと戦っているんだ」

    将来については、マシンの競争力が判断基準になると明言した。

    「F1を悪い形で終えたくはない。だからもしマシンに競争力がなければ、もう1年ドライブすることになる」

    鈴鹿での現実については厳しい見方を示している。

    「最初の2戦は難しかったし、このレースも難しかった。そして次の10戦も難しくなる。今ここで言っておく」

    「変化はすぐには起きない。今年前半は非常に厳しいものになるだろうし、後半が良くなることを願っている」

    改善には時間がかかると強調した。

    「F1では物事は一夜にして変わるものではない。数カ月はかかると思うし、夏かその後まで同じ状況が続くだろう」

    それでも忍耐力には自信を見せた。

    「僕は忍耐という点ではナンバーワンだと思う」

    「トップ5にも入らないマシンを与えられたときに感情的になるドライバーもいる。でも僕はトップ4にも入らないマシンで23年間、勝利を争ってきた」

    Source: GMM

  • アストンマーティン・ホンダF1 今季初完走も課題山積み「祝う状況ではない」

    アストンマーティン・ホンダF1 今季初完走も課題山積み「祝う状況ではない」

    アストンマーティン・ホンダF1は2026年F1日本GP決勝でフェルナンド・アロンソが18位完走を果たし、今季初のレース完走を達成した。一方でランス・ストロールは30周目にトラブルでリタイアしている。

    ホンダの母国レースで完走を果たしたことは大きな節目となったが、パフォーマンスと信頼性の両面で課題が残る結果となり、チーム内に祝福ムードはなかった。

    クラック「祝福ムードではまったくない」
    マイク・クラックは今回の結果について冷静に評価した。

    「チームの雰囲気が祝福ムードではないのは明らかだ」

    「だが、メルボルンを振り返れば、我々は6周走ることについて話していた。上海では全セッションをこなすことはできたが、その合間には、すべてのセッションを走るために多くの作業が必要だった。今回はそうではなかった」

    「今回はセッションの合間に通常どおりマシンを準備することができた。そして我々の目標は、明らかに控えめな目標だったが、2台そろって完走することだった。我々は1台でそれを成し遂げた。だから、小さな一歩だ」

    クラック「重要な一歩だが改善は不可欠」
    クラックはホンダとの協働を含め、この完走が持つ意味を認めつつも、課題の大きさを強調した。

    「今日の目標はレース距離を完走することだったが、フェルナンドが18位でそれを達成した」

    「これはチームと技術パートナーであるホンダにとって、母国レースでの重要な瞬間だ」

    「信頼性は改善していることを示せたが、ランスのマシンに発生したICEの水圧トラブルが示すように、まだ多くの作業が必要だ」

    「また、我々のパッケージのパフォーマンスは必要なレベルには遠く及んでおらず、改善に向けて取り組まなければならない」

    「ドライバーたちの決意とレースへの姿勢には感謝したい」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1

    パフォーマンス面では「大きな前進」が必要
    信頼性の改善だけでは状況は好転しないと、クラックは認めている。

    「信頼性の問題を修正し始めた瞬間に、誰もがパフォーマンスに目を向ける」

    「そしてそこを見ると、我々には小さな一歩ではなく、大きな前進が必要だ。我々はこの5週間の休みを使って、その第一歩を踏み出さなければならない」

    「だが、乗り越えなければならない山は大きい」

    AMR26の課題も明確「我々にも責任がある」
    外部からはホンダ側に注目が集まるが、クラックはシャシー側の課題も認めている。

    「我々が抱えているパフォーマンス不足については、我々自身にも責任がある」

    「高速コーナーで良くないし、最低重量にも達していない。だから取り組むべきことは明確だ」

    「ホンダも現状に満足していないし、最大限にプッシュしている。我々の両者に多くの仕事が待っている」