元F1ドライバーのロマン・グロージャンが、F1スペインGPでマクラーレン・レーシングCEOのザク・ブラウンの発言を誤って解釈し、オスカー・ピアストリを「チェーンソーで切り刻んだ」と激しく批判したことについて謝罪した。
フランスのテレビ局Canal+で解説を務めていたグロージャンは、ブラウンがランド・ノリスを称賛したF1TVでのインタビューについて、ピアストリの士気を打ち砕くほど厳しい発言だったと主張していた。
しかし、その後に発言の真意を確認し、「完全に彼の言葉を誤解していた」と認めた。
ノリスの圧巻のポールラップを称賛したブラウン
発端となったのは、F1スペインGP予選後に行われたF1TVのインタビューだった。
ノリスはマドリンクで行われた予選でポールポジションを獲得。一方、チームメイトのピアストリは約0.4秒差の7番手に終わった。
ブラウンはノリスのラップについて次のように称賛した。
「ラップ全体が素晴らしかった。ランドはどんどん良くなっている。ああいうラップを決めるのを見ると、『彼はワールドチャンピオンだ』と思う」
続いて、ファン・パブロ・モントーヤからピアストリに何が足りなかったのかと質問されたブラウンは、ノリスが極めて高いレベルの走りを見せていたと説明した。
「まず、ランドがAプラスの状態だったということだ。ラップタイムという意味では、もう何も残っていなかったと思う。それだけのものを引き出した」
「オスカーも週末を通してずっと彼のすぐそばにいた。ただ、あのラップでは同じような最後のひと押しを引き出せなかった。我々も引き続き分析するし、彼もデータを見るだろう。そして、おそらく我々と同じように『すごいラップだ』と思うはずだ」
グロージャン「チェーンソーでピアストリを切り刻んだ」
しかし、Canal+でF1スペインGPを解説していたグロージャンは、この発言をまったく異なる意味に受け取った。
「ザク・ブラウンがランドのラップについて話したコメントを見たけど、彼はオスカー・ピアストリをチェーンソーで切り刻んでいた」
「もしオスカーにまだ士気が残っていたとしても、もうなくなっただろう。あの発言の厳しさ、激しさには驚いた」
グロージャンはさらに、ブラウンの発言を事実上「ノリスの方が優れたドライバーだ」と評したものだと受け止めた。
「少なくともオスカーが選手権をリードしていたことや、モンツァでランドを前に出すよう彼に求めたことくらいは言えたはずだ。それが正しいことだったかどうかは別としてね」
「言葉を失ったよ」
このグロージャンの発言はSNSでも急速に拡散され、ブラウンがピアストリを公然と批判したかのような形で話題となった。

「完全に誤解していた」とグロージャンが謝罪
しかし、その日の夜、グロージャンはSNSを更新。ブラウンの発言を自分が誤って解釈していたことを認め、公に謝罪した。
「今日、Canal+で、昨日F1TVで行われ、僕自身も参加していたインタビューでのオスカー・ピアストリについてのザク・ブラウンのコメントに関して発言した」
「僕は彼の言葉を完全に誤解していた。そのことについて謝罪したい」
「ザクとマクラーレンのチーム全体にとって、ドライバーを尊重し、公平かつ平等に扱うことがどれほど重要なのかは分かっている」
グロージャンはさらに、F1スペインGP決勝でマクラーレンがバーチャル・セーフティカー(VSC)のタイミングによって不利を被ったことにも言及した。
「マクラーレンは今日最速のマシンを持っていたけど、VSCでは不運だった」
「ランドとオスカーの2人には、バクーでもう一度優勝を争うチャンスがあると確信している」
グロージャンはブラウンへの批判を撤回し、自らの誤解だったことを明確にした。ノリスへの最大級の称賛が、ピアストリへの批判として受け取られたことで生じた騒動は、本人の謝罪によってひとまず収束する形となった。














