カテゴリー: スクーデリア・フェラーリ

  • ルイス・ハミルトンは「フェラーリF1の明確なNo.2」 ピケJr.が断言

    ルイス・ハミルトンは「フェラーリF1の明確なNo.2」 ピケJr.が断言

    ルイス・ハミルトンのフェラーリ移籍初年度に対する評価が、パドック内で一段と厳しさを増している。

    2026年F1マイアミGPではシャルル・ルクレールが再びチームメイトを上回るパフォーマンスを見せ、元F1ドライバーのネルソン・ピケJr.は「フェラーリ内の序列はすでに決まっている」と指摘した。

    ピケJr.はポッドキャスト『Pelas Pistas』で、現在のフェラーリについて次のように語った。

    「2人が対等な立場か? いや、違う」

    「ルクレールがナンバー1で、ハミルトンがナンバー2だ。今の彼は完全に2番手だし、ルクレールは80%の場面で彼より前にいる」

    さらにピケJr.は、フェラーリがチーム内序列を意図的に管理する必要すらなくなっていると説明した。

    「チームはその問題を気にする必要がない。なぜなら、すでにルクレールが前にいるからだ」

    「彼の方が予選でも速いし、決勝でも上位で終えることが多い」

    「去年から、フェラーリを引っ張っているのは彼だった」

    フェラーリ内で広がる“ルクレール中心”の構図
    ピケJr.の発言は、単なる結果論ではなく、現在のフェラーリ内部の力関係を象徴する見方として注目されている。

    ハミルトンは7度のF1ワールドチャンピオンとしてフェラーリに加入したが、ここまでの数戦ではルクレールが安定して上回る場面が続いている。特に予選での一発の速さと決勝ペースで差が見え始めており、フェラーリが自然とルクレール中心に動き始めているとの見方も強まっている。

    ピケJr.は、ハミルトンの現在の状況について「年齢的に自然な流れ」だとも語った。

    「去年はルクレールが決定的に勝っていた。今年はハミルトンが少し差を縮めた」

    「でも、ハミルトンは20年間F1にいる。キャリア終盤なんだから、それは自然なことだ」

    ルイス・ハミルトン スクーデリア・フェラーリ

    ハミルトンとアロンソに“引退論”も浮上
    パドックでは現在、ハミルトンの長期的な将来についても議論が広がっている。

    ラルフ・シューマッハは、ハミルトンだけでなくフェルナンド・アロンソについても「若手にシートを譲るべき時期に来ている」と主張しており、ベテラン勢の去就が2026年F1シーズン後半の大きなテーマになりつつある。

    その流れの中で、元フェラーリ技術責任者のアルド・コスタもアロンソ時代のフェラーリ内部事情について踏み込んだ発言を行った。

    コスタは『Terruzzi Racconta』のポッドキャストで、アロンソとの関係について率直に語っている。

    「正直に言えば、私は彼とうまくやれなかった」

    そして、アロンソの政治的な振る舞いがチーム内部に緊張を生んだと説明した。

    「もし彼がドライブと開発のプッシュだけに集中していれば完璧だっただろう」

    「おそらく7回か8回はタイトルを獲れていたはずだ」

    「だが実際には、それ以上のことをやろうとした。チーム内の人事に関わろうとし、組織面でもチームを動かそうとした」

    「そこから衝突が始まる」

    さらにコスタは、メルセデスが過去にアロンソ獲得を検討した際にも、内部で強い拒否反応があったと明かした。

    「ロズベルグやボッタスの後任を考えていたとき、“アロンソを入れるべきか?”という話があった」

    「すると、ツェッチェ博士、ハミルトン、私…みんなが『ノー、ノー、ノー』だった」

  • フェラーリF1に消えた“安全策” バスールが変えたマラネロの発想

    フェラーリF1に消えた“安全策” バスールが変えたマラネロの発想

    フェラーリF1は今季、F1マシンの設計面でいくつもの巧妙なアイデアを投入してきた。いわゆる“マカレナ”リアウイング、エキゾーストウイング、そしてヘイロー上の小型ウイングレットなど、レギュレーションの境界を突く発想でライバルの注目を集めている。

    それらは単独でチームをトップに押し上げる魔法の解決策ではない。しかし、フレデリック・バスールの下でフェラーリのマインドセットが変化していることを示している。

    かつてのマラネロにあった“失敗を恐れて安全側に振る”姿勢は薄れ、あらゆる領域でラップタイムを削る文化が根づきつつある。

    バスールはThe Raceの独占インタビューで、就任当初に最も驚かされたのは、恐怖や責任追及の文化そのものではなく、露出を避けるために各所で余裕を取りすぎていたことだったと語った。

    「恐怖や非難の文化があったというわけではない。ただ、少し後ろ向きだったのかもしれない」

    「私が加入して最初にショックを受けたのは、あらゆる項目で我々にギャップがあったことだ。それは単に、露出したくなかったからだった」

    「重量を1キロ多く積む。燃料を半リットルか1リットル多く積む。サイドポッドをさらに開ける。もう一段階余裕を取る。結局、すべてを並べてみると、それはコンマ2秒だった」

    「ゼロマージンにはできない。しかし、ゼロとコンマ2秒の間にはコンマ1秒がある。昨年、我々と前にいる相手との差の平均が100分の3秒だったことを考えれば、コンマ1秒がシーズンに与える影響は想像できるはずだ」

    「このマインドセットについて、私は全員に、自分たちはパフォーマンスの貢献者なのだと納得させるために必死に働きかけている。ロイックのマインドセットも同じだ」

    “恥ずかしがるな”というメッセージ
    バスールが進めているのは、単なる攻めた空力パーツの導入ではない。重要なのは、スタッフが極端なアイデアや未検証の発想を提案できる空気を作ることだ。

    「イノベーションという点では、我々は毎日、すべてを押し進めなければならない。“恥ずかしがるな”と言い続ける必要がある」

    「何か提案があるなら、オープンでいればいい。何かを提案して、それが機能しなかったとしても、我々は誰かを責めることはない」

    「マシンにはいくつかの例が見えているし、これから出てくるものもある。彼らには、我々が革新を促しているというマインドセットがあり、それは大きな助けになっている」

    ただし、バスールは現実主義者でもある。革新そのものが目的ではなく、あくまで目標は勝つことだと強調する。

    「私が言ったことを過大評価しないでほしい」

    「見えるイノベーションもあれば、決して見えないイノベーションもある。見えるのは空力面だけだからだ」

    「目標は革新することではない。目標は勝つことだ。イノベーションは、それが機能する場合にのみ意味がある。効果がないなら、ウイングがああいう動きをする必要はない」

    「この作業とマインドセットにはかなり満足している。彼らがより自由に感じているように思うからだ」

    スクーデリア・フェラーリ

    唯一の指標はラップタイム
    バスールが変えようとしているのは、部門ごとの評価軸でもある。空力部門はダウンフォース、エンジン部門は馬力という個別の指標ではなく、チーム全体の唯一のKPIはラップタイムでなければならないという考え方だ。

    「レースチームとしては当たり前のように思えるかもしれないが、決して当たり前ではない。チームの唯一のKPIはラップタイムでなければならない」

    「レースチームではあまりにも頻繁に、空力担当者のKPIはダウンフォース量、エンジン担当者のKPIは馬力になっている。そして彼らは重量や冷却のことを気にしない」

    「私は、集団として唯一のKPIはラップタイムだというメッセージを押し出そうとしている。イノベーションも同じだ」

    ロイック・セラがもたらした競争者の感覚
    フェラーリが設計面で前に出るようになった背景には、2024年10月に加入したロイック・セラの存在もある。ただし、セラの到着はSF-25の基本設計に大きく関わるには遅すぎた。前任のエンリコ・カルディレが方向性を定めた後であり、セラはすでに進行中のプロジェクトに途中から加わる形だった。

    バスールは、昨年序盤に中国での失格につながった車高問題によってフェラーリが「追い込まれた」と認める。その影響でセットアップは保守的になり、開発を早期に切り上げて2026年に集中する判断にもつながった。

    「F1チームに加わると、数カ月は必要だ。かなり早く進んだとはいえ、最初から関わっていないプロジェクトを引き受けるのは難しい。すでに決定が下されていて、別のプロジェクトも控えている中で、そこに飛び込まなければならないからだ」

    「正直に言って、状況は簡単ではなかった。しかし彼はオペレーションに焦点を当てることができた。それは我々にとって重要だったと思う」

    「昨年のシーズン終盤、我々はオペレーション面で非常に良い仕事をしたことがあった。それが今年に向けた最高の準備になった」

    バスールがセラについて最も評価するのは、あらゆる領域で最後のわずかなタイムを追い求める競争者としての姿勢だ。

    「ロイックは、レース、現場、オペレーションにおいて大きな経験を持つ競争者だ。ミシュラン時代の経験もある」

    「これは我々にとって一歩前進だと思う。悪い比較をしたいわけではない。しかし彼は本物のレーサーであり、あらゆる場所で最後の何分の一秒を追いかけている。チームにとって良い後押しになった」

    開発戦争で問われる“市場投入までの速さ”
    フェラーリは今季、表彰台争いには加わっているものの、まだ勝利を狙える位置には届いていない。バスールは、ここからの開発競争が非常に激しくなると見ている。

    「今季は、我々にはあらゆる場所に改善の余地があるというマインドセットを持つ必要がある」

    「正直、他のチームのことは分からない。しかし我々はアップグレードを投入する。昨年なら100分の数秒だったものが、今年は10分の数秒になる。私にとって比率は1対10だ」

    「だから、コース上の見た目以上に重要なのは、チームの開発能力、どこを改善できるかを理解する能力、他者がどこでより良い仕事をしているのか、なぜそうできているのかを理解する能力だ。その点で非常にオープンマインドであり、開発する能力を持つことだ」

    バスールは、シーズンを通じて一戦早くアップグレードを投入できることの価値も強調した。

    「2〜3コンマを持ち込むたびに、それをシーズン中に1レース早く先取りできるなら、それは非常に有益だ」

    「開発する能力を持つには、アイデアが必要であり、生産能力も必要だ。市場投入までの時間が鍵になる」

    フェラーリに今、不足していないものがあるとすれば、それはアイデアだ。かつての安全策を積み重ねる姿勢から、コンマ1秒を削るために境界線へ踏み込む姿勢へ。バスールがマラネロから追い出したものは、失敗への過度な恐れだった。

  • ルイス・ハミルトン “フェラーリで8冠無理なら引退” 元F1代表が見解

    ルイス・ハミルトン “フェラーリで8冠無理なら引退” 元F1代表が見解

    ルイス・ハミルトンの将来的なF1引退時期について、元ハースF1チーム代表のギュンター・シュタイナーが見解を示した。

    シュタイナーは、ハミルトンがフェラーリで悲願の8度目のF1ワールドチャンピオン獲得が不可能だと悟った時、現役生活に終止符を打つとの見方を示している。

    フェラーリ移籍後も続く“8冠”への挑戦
    2025年にメルセデスからフェラーリへ移籍したルイス・ハミルトンは、F1史上最大級とも言われる大型移籍で大きな注目を集めた。しかし初年度は表彰台なしに終わり、ランキング6位とキャリアでも厳しいシーズンとなった。

    2026年シーズンは上海GPで表彰台を獲得するなど改善の兆しを見せているものの、タイトル争いでは依然として厳しい状況に置かれている。

    ギュンター・シュタイナーはcasino.orgの取材に対し、ハミルトンのモチベーションは“8度目の世界王者”だけだと分析した。

    「難しい問題だ」とギュンター・シュタイナーは語った。

    「今シーズンの彼はかなりうまくやっていると思う。でも昨年は本当に厳しかった。フェラーリにとっても難しいシーズンだった」

    「7度の世界チャンピオン、“GOAT”を獲得したことで大きなプレッシャーがあった。しかし彼は結果を出せなかった」

    “証明したいのは自分自身だけ”
    ギュンター・シュタイナーは、ルイス・ハミルトンにはすでに他者へ証明すべきものは残っていないと指摘する。

    「今年はかなり良い形でスタートできているように見える」

    「だが、彼がどれだけ長くF1に残るかは、どれだけ成功を求めるか次第だと思う。彼はもう誰かに何かを証明する必要はない。自分自身に対して、まだやれることを証明したいだけなんだ」

    そのうえで、ギュンター・シュタイナーはハミルトン引退の“決定的瞬間”についても言及した。

    「いずれ彼は『もう十分だ』と言う時が来るだろう」

    「だが、フェラーリで8度目のワールドチャンピオンを獲れないと悟った時、それが『もう辞めたい』と思う瞬間になるはずだ」

    空席候補にはオリバー・ベアマンの名前
    ギュンター・シュタイナーは、ルイス・ハミルトンが引退を決断した場合、その後任候補としてオリバー・ベアマンの名前を挙げた。

    フェラーリ育成出身のオリバー・ベアマンは、将来的なフェラーリF1入り候補として高い評価を受けており、ハミルトンの去就次第では一気に状況が動く可能性もある。

    41歳となったルイス・ハミルトンは、今なおトップレベルの競争力を示している。しかし、そのキャリアの最終目標が“フェラーリでの8冠達成”にあることは、もはやパドック内でも広く認識されている。

  • フェラーリF1“革命PU”が裏目? メルセデスに10馬力差の危機

    フェラーリF1“革命PU”が裏目? メルセデスに10馬力差の危機

    スクーデリア・フェラーリは2026年シーズン開幕4戦でコンストラクターズランキング2位につけているものの、その裏側では“大胆すぎるPUコンセプト”が苦戦の原因になっているとの見方が浮上している。

    マイアミGPまでにフェラーリは3回の表彰台を獲得したが、直近2戦ではマクラーレンにも後れを取る展開となった。シャシー性能は高く評価されている一方で、PU性能不足が足かせになっているとの指摘がパドック内で強まっている。

    100度超の“異端設計”を採用したフェラーリF1
    伊モータースポーツ系メディア『Motorsport Italia』によると、フェラーリは2026年F1パワーユニットにおいて、あえて出力を犠牲にする代わりに、マシン全体の性能上限を引き上げる方向性を選択したという。

    一般的にはPUへ取り込む空気温度は70〜80度前後が理想とされるが、フェラーリは100度を超える“前例のない”高温コンセプトを採用。記事では「革命的」と表現されている。

    この極端な設計により、SF-26ではサイドポンツーン周辺などで非常に攻めた空力パッケージが可能になったとされる。

    しかし、その代償としてメルセデスPUに対して10〜12馬力を失っている可能性があると報じられている。

    “エンジンフォーミュラ化”の読みを外した可能性
    2026年F1は新PUレギュレーション導入により、「エンジン性能が勢力図を左右する」との見方が開幕前から支配的だった。

    だがフェラーリは、純粋なPU出力競争よりも“総合性能型パッケージ”を優先。その結果、空力面では優位性を得たものの、ストレート性能で苦戦する状況に陥っている可能性がある。

    実際、フェラーリはマイアミGPで11個ものアップグレードを投入したにもかかわらず、パフォーマンス向上は「0.08秒」にとどまったとされている。

    この結果は、現在のSF-26が“シャシーで補い切れないPU不足”を抱えていることを示唆している。

    カナダGP後へ延期された“救済システム”評価
    フェラーリは現在、FIAが導入したADUO(Additional Development and Upgrade Opportunities/追加開発救済制度)による巻き返しを狙っている。

    この制度は、基準PUとの差が大きいメーカーに対して追加開発機会を与える仕組みで、フェラーリは夏以降のPUアップグレード投入を計画しているという。

    当初、FIAはマイアミGP後に各PUメーカーの性能差を評価する予定だった。しかしバーレーンGPとサウジアラビアGPの開催中止により、マイアミが“第4戦”となったことで、評価タイミングはカナダGP後へ延期された。

    この変更により、フェラーリのアップグレード計画にも影響が及ぶ可能性がある。

    現在のフェラーリは“最高レベルのシャシー”を持ちながら、その武器を最大限活かし切れていない状況とも言える。今後数戦で性能向上が見られなければ、現在の唯一の強みである車体性能面でもライバル勢に飲み込まれる可能性が出てきそうだ。

  • シャルル・ルクレール フェラーリF1でシューマッハ超え目前「記録より王座」

    シャルル・ルクレール フェラーリF1でシューマッハ超え目前「記録より王座」

    シャルル・ルクレールは、ミハエル・シューマッハが持つフェラーリ歴代最多出走記録の更新に近づいている。2026年シーズン終了時点で通算154戦に到達しており、180戦を記録したシューマッハまであと26戦に迫った。

    ただし、ルクレール本人が見据えているのは“記録更新”ではない。フェラーリでワールドチャンピオンになることこそが最大の目標だと強調し、「記録より王座」という率直な思いを口にした。

    シューマッハの記録更新が現実味
    ミハエル・シューマッハは1996年から2006年までフェラーリに在籍し、スクーデリアで6度のワールドチャンピオンを獲得した。

    当時は1シーズン平均16〜17戦だった時代だったが、シューマッハはフェラーリで通算180戦に出走。その数字は長年、チーム史上最多記録として残り続けている。

    一方、ルクレールは2026年時点で154戦に到達。フェラーリとの契約は2029年末まで続くと見られており、このまま参戦を続ければ2027年中にもシューマッハ超えを果たす可能性が高い。

    スクーデリア・フェラーリ ミハエル・シューマッハ

    「記録よりフェラーリで王者になりたい」
    この記録について質問されたルクレールは、率直な思いを明かした。

    「不思議な感じだ。僕はまだとても若いと感じているし、フェラーリでの最初の年のことを昨日のように覚えている。でも特別なことだ」

    「でも、僕はフェラーリで最も経験豊富なドライバーとして記憶されたいわけではない。フェラーリのワールドチャンピオンとして記憶されたい。それはまだ達成できていない」

    「僕が集中しているのはそこだ。実は、この統計については本当に知らなかった。1番になることを楽しみにしているわけではなく、ただワールドチャンピオンになりたい」

    「それが、僕が毎日努力し、取り組んでいることだ。その日が来ることを願っている」

    バスール「統計よりパフォーマンス」
    フェラーリのチーム代表フレデリック・バスールも、ルクレールの価値は数字だけでは測れないと語った。

    「シャルルは長い間チームにいる。彼はアカデミーにいて、ザウバーへ行き、そしてフェラーリに戻ってきた」

    「彼はドライバーとしてのパフォーマンスの一部であることは確かだが、チームの発展、結束、チームスピリットの一部でもある」

    「私は統計の大ファンではない。彼がいつ1番になるのか、2番になるのかは分からない。我々は2027年か何かの統計よりも、パフォーマンス、短期的なパフォーマンスにずっと集中している」

    フェラーリの象徴的存在へと成長したルクレールだが、本人が求めているのは“最多出走”という記録ではない。スクーデリアにタイトルをもたらすドライバーとして、その名を刻むことだ。

  • フェラーリF1 “ロケットスタート”の代償 小径ターボで最高速不足

    フェラーリF1 “ロケットスタート”の代償 小径ターボで最高速不足

    スクーデリア・フェラーリは、2026年F1シーズン序盤で際立っていた抜群のスタート性能を一部犠牲にする可能性がある。チームは発進加速で大きな強みを見せてきた一方、その要因となっているターボ設計が最高速面で足かせになっていることをデータ上で確認した。

    冬季テストでデビッド・クロフトがフェラーリのマシンを「ロケットランチャー」と表現したように、フェラーリは開幕からスプリントを含めてオープニングラップで合計21ポジションを上げている。

    これはウィリアムズの22ポジションに次ぐ数字だが、ウィリアムズはより後方からスタートする機会が多いという事情もある。

    小径ターボが生んだ発進加速と最高速不足
    フェラーリの好スタートは偶然ではなく、意図的な設計選択によるものだ。モータースポーツ・イタリアによれば、フェラーリはレッドブルやメルセデスの設計より直径が約10mm小さいターボチャージャーを採用している。

    この小径ターボは、グリッド上での準備に必要な負荷を抑え、発進時のレスポンスを高める。また低回転域でのバッテリー充電にも有利に働く。

    しかし、その代償も明確になってきた。フェラーリはデータ上、高回転域で約7馬力を失っていることを確認しており、それが最高速不足につながっている。

    加速を削ってでもストレートでの損失を減らす判断
    フェラーリは今後のエンジン開発において、このターボを「見直す」可能性がある。完全に小径設計を捨てるわけではないが、加速面の優位を少し手放すことで、ストレート全体で失うタイムを減らす方向に進むとみられる。

    これは、単なるパワー不足ではなく、2026年F1パワーユニット特有のエネルギー配分とターボ設計の妥協点をどこに置くかという問題だ。フェラーリはスタートで順位を稼げる一方、レース中の最高速不足によって守勢に回る場面が増えている。

    ハミルトンも指摘したストレート不足
    マイアミGP後、6位でフィニッシュしたルイス・ハミルトンも、フェラーリのストレート不足に言及した。

    「楽しみにしているけど、次のレースまでにドラッグを少し削れるか見ていく必要がある。ストレートで僕たちにはその不足があるから、そこを調べなければならない」

    ハミルトンはレース中にもパワー不足を繰り返し訴えていた。ただし、その原因は内燃エンジンそのものというより、バッテリーやエネルギー使用に関連していた可能性が高い。

    次戦カナダGPは、カレンダーの中でもパワー依存度が高いサーキットのひとつだ。フェラーリにとっては、発進加速という武器を維持するのか、それとも最高速とレース全体の効率を優先するのか、その設計思想が改めて問われる週末になる。

  • ルイス・ハミルトン F1マイアミGP“中指騒動” FIAの“ダブルスタンダード”に批判

    ルイス・ハミルトン F1マイアミGP“中指騒動” FIAの“ダブルスタンダード”に批判

    ルイス・ハミルトンのレース中のジェスチャーを巡り、FIA(国際自動車連盟)の対応に新たな論争が起きている。

    アストンマーティンのシミュレータードライバーを務めるダニエル・ジュンカデラは、2026年F1マイアミGPでフランコ・コラピントに向けて中指を立てたとされるハミルトンの行為について、「処分が下されなかったのはダブルスタンダードだ」と批判した。

    ジュンカデラ「FIAの二重基準は変わらない」
    ダニエル・ジュンカデラは、自身のSNSでFIAの対応を痛烈に批判した。

    「FIAのダブルスタンダードは相変わらずだ」

    「僕の時と同じように2000ユーロの罰金を科すべきだった」

    ジュンカデラが言及したのは、2025年のWECバーレーン戦で自身が受けた処分だ。当時、GT3クラスでの接触を巡るバトルの最中に同様のジェスチャーを行ったとして罰金処分を受けていた。

    この裁定は当時から議論を呼んでおり、FIAが進めていた“ドライバーの振る舞い”や不適切表現への取り締まり強化とも重なっていた。

    フェルスタッペン問題以降 FIAの姿勢に注目
    この問題が再び注目を集めている背景には、FIAとドライバー側の緊張関係がある。

    特にマックス・フェルスタッペンは、過去に記者会見での発言を巡ってFIAから厳しい処分を受けた経緯があり、“言動規制”への反発は現在もくすぶり続けている。

    そのため今回、ハミルトンのジェスチャーに対して公式な制裁が科されなかったことで、「基準が曖昧ではないか」という声が再び広がる形となった。

    ジュンカデラはフェルスタッペンと親しい関係として知られており、来週のニュルブルクリンク24時間レースでは、メルセデスAMG GT3でフェルスタッペンとチームメイトを務める予定だ。

    このラインアップには、元F1ドライバーのジャン=マルク・グーノンの息子ジュール・グーノン、そしてゲルハルト・ベルガーのおいであるルーカス・アウアーも名を連ねている。

  • シャルル・ルクレール F1レギュレーション批判に異論「僕はアウトサイダー」

    シャルル・ルクレール F1レギュレーション批判に異論「僕はアウトサイダー」

    シャルル・ルクレールは、2026年F1レギュレーションをめぐる議論のなかで、自分の見方がグリッド上では少数派であることを認めた。

    マイアミGPでは、過度なスーパークリッピングやリフト&コーストを抑えるため、エンジン規則に修正が加えられた。それでもルクレールは、新世代F1のレースが「人工的」になっているという批判には同意していない。

    ルクレールは「アウトサイダー」を自認
    フェラーリのシャルル・ルクレールは、F1の新しいエンジン規則に対する自身の見解について、グリッド上で「少しアウトサイダー」だと語った。

    2026年F1レギュレーションは、電気エネルギーの比重が高まったことで、序盤から議論の的になってきた。マイアミGPでは、スーパークリッピングの許容範囲が350kWまで拡大され、使用可能エネルギーも8MJから7MJへと削減された。

    この変更は、マックス・フェルスタッペンが「アンチレース」「ステロイドを打ったフォーミュラE」と評し、複数のドライバーが「マリオカート」と表現したことを受けたものだった。

    「オーバーテイクは実際にはかなり良い」
    レースが以前よりも自然に感じられるかと問われたルクレールは、他のドライバーたちの見方とは少し違う立場を示した。

    「いや、僕はそれにはいつも少し反対してきた」とルクレールは語った。

    「自分がグリッド上で少しアウトサイダーだということは分かっている。でも少なくとも僕が前のクルマたちと戦った範囲では、相手のクルマが自分たちと似たようなシステムを持っていて、似たような使い方をしている場合、実際にはオーバーテイクはかなり良いと感じている」

    戦略性は増したが、根本は大きく変わっていない
    ルクレールは、新しいレースの形が従来より戦略的になっていることは認めた。一方で、それが必ずしも不自然なものになったとは考えていない。

    「昨年より少し戦略的になっている。でも昨年もDRSを使うか、使わないか、あるいは引き離すかという意味では戦略的だった」

    「だから大きく変わったとは思わない。そして間違いなく、最も大きな焦点になっているのは予選だ。そこに焦点が当たるのは正しいことだ」

    F1はすでに来季に向けて、内燃機関と電気エネルギーの出力比率を現行の50対50から見直し、内燃機関側への依存度を高める方向に動いている。多くのドライバーが現行ルールに違和感を示すなかで、ルクレールの発言は、新規則の評価が単純な賛否では割り切れないことを示している。

    Source: RacingNews365

  • オリバー・ベアマン ハミルトン後継に自信「フェラーリF1で走る準備はできている」

    オリバー・ベアマン ハミルトン後継に自信「フェラーリF1で走る準備はできている」

    オリバー・ベアマン(ハースF1チーム)は、将来的なフェラーリ昇格への期待が高まる中、自身がルイス・ハミルトンの後任候補となり得るだけの準備ができていると語った。

    2025年にフェラーリの育成プログラムの一環としてハースF1チームに加入したベアマンは、2026年シーズン序盤から高いパフォーマンスを披露。開幕3戦終了時点でドライバーズランキング7位につけ、“ベスト・オブ・ザ・レスト”として存在感を放っている。

    ベアマン「準備ができていないなら走る価値はない」
    現在20歳のベアマンは、英『Daily Mail』のインタビューで、フェラーリ昇格への思いを率直に語った。

    「僕は準備ができていると感じている。もしそう言えないなら、レースに行く価値なんてないと思う」

    「まだ若いし、これから何年もある。ただ、フェラーリに“選択肢のひとつ”だと思わせる理由を与えたいんだ。速く走れば走るほど、チャンスは大きくなる」

    ベアマンは、フェラーリ加入を意識しながらも、現時点ではハースF1チームでのパフォーマンスに集中していると強調した。

    「僕は自分自身に集中しているし、ハースでベストなパフォーマンスを発揮することに専念している」

    「チームが毎戦後にデブリーフをするように、僕自身もコーチと一緒に振り返りを行っている。見落としがないようにしているんだ」

    「重要なのは結果そのものだけじゃない。自分自身のパフォーマンスなんだ。エゴを持たず、自分を批判することを恐れてはいけない」

    「十分な自信を持つことも必要だ。そうすれば他人のせいにしなくなる。今はすべての瞬間を楽しんでいるよ」

    ハミルトン後任候補として高まる期待
    2025年にメルセデスからフェラーリへ移籍したルイス・ハミルトンは、2026年も新レギュレーションへの適応に成功し、中国GPで初表彰台を獲得するなど好スタートを切っている。

    一方で、ハミルトンの契約は2026年末までとみられており、2027年以降のラインナップを巡る憶測は絶えない。マックス・フェルスタッペンのフェラーリ移籍説も浮上する中、フェラーリ育成の“本命”としてベアマンの名前もたびたび取り沙汰されている。

    ベアマンは現在、エステバン・オコンを上回る形でハースF1チームの事実上のエースとして存在感を発揮しており、フェラーリに対して着実にアピールを続けている。

    ただし、フェラーリ昇格にはルイス・ハミルトン、あるいは2029年まで契約を結ぶシャルル・ルクレールのどちらかがシートを空ける必要がある。

    “次世代フェラーリ”の中心になれるか
    ベアマンは「ハミルトンは今のところ自分を脅威とは見ていないと思う」とも語っており、自身も2027年即昇格を既定路線とは考えていない様子だ。

    それでも、フェラーリ育成出身ドライバーとしてここまで明確に結果を残している若手は近年少なく、イタリア側が“次世代の中心”として期待を寄せていることは間違いない。

    2026年シーズン序盤の内容を見る限り、ベアマンは単なる有望株ではなく、フェラーリF1の将来を本格的に左右する存在になりつつある。

  • シャルル・ルクレール 約28億円の豪華ヨット購入 3隻目「Sedici」

    シャルル・ルクレール 約28億円の豪華ヨット購入 3隻目「Sedici」

    シャルル・ルクレールが、新たに3隻目となるヨット「Sedici」を購入した。推定価格は1,500万ユーロ(約28億円)とされ、F1パドックの喧騒から離れるための新たな“隠れ家”を手に入れた形だ。

    新艇「Sedici」は全長30メートル超の大型ヨットで、2基のMTU 16V 2000 M96Lエンジンを搭載する。各エンジンは2,638馬力を発生し、合計出力は5,276馬力に達する。最高速度は28ノット、時速にして約52km/hで、巡航速度は24ノットとされている。

    5,276馬力の大型ヨット
    「Sedici」は単に高出力なだけではない。船体の揺れを抑えるため、フィンスタビライザーとジャイロ式スタビライザーを備えており、快適性にも重点が置かれている。

    排水量は約100トンに及び、荒れた海でも安定性を確保する設計となっている。外装と内装はいずれも高級仕様で、キャビンからは140平方メートルに及ぶガラス窓を通じてパノラマビューを楽しめる。

    10人が宿泊可能な豪華仕様
    船内には5つのキャビンが用意され、最大10人のゲストを収容できる。なかでも目を引くのが、船尾に設けられた35平方メートルの拡張型「ビーチクラブ」だ。

    フェラーリのエースとして世界各地を転戦するルクレールにとって、このヨットはレース週末から離れて過ごすためのプライベートな空間となる。推定1,500万ユーロ、日本円で約28億円という価格を考えれば、今回の購入はまさに“桁違い”のオフタイム投資といえる。