カテゴリー: スクーデリア・フェラーリ

  • ルイス・ハミルトン フェラーリF1で主導権奪取 ルクレールは「キャリア最悪」

    ルイス・ハミルトン フェラーリF1で主導権奪取 ルクレールは「キャリア最悪」

    ルイス・ハミルトンが、ついにフェラーリで主導権を握り始めたようだ。

    2025年にフェラーリへ加入して以降、チーム内で優位に立っていたのはシャルル・ルクレールだった。しかし、F1カナダGPではその構図が大きく変化した。モントリオールはハミルトンにとって得意なサーキットであり、一方でルクレールにとっては苦手な舞台でもあったが、その差は想像以上に明確だった。

    シャルル・ルクレール「キャリア最悪の週末」
    シャルル・ルクレールは週末を通して苦戦を続け、自身でも完全にマシンを見失っていたことを認めた。

    「これは僕のキャリアで最悪の週末だ」とルクレールはRTBFに語った。

    「プラクティスからずっと、まともなラップを1回も走れなかった。すべてのコーナーで壁に突っ込む気がしていた。ポジティブなことは何もなかった」

    「でもルイスは僕と違ってしっかり仕事をやった。本当に悪夢だ」

    「マシンに対してとても奇妙な感覚がある」

    一方のハミルトンは、フェラーリ加入後でも屈指の内容となるレースを披露。決勝では長年のライバルであるマックス・フェルスタッペンをオーバーテイクし、2位でフィニッシュした。

    「偉大なドライバーのひとりと戦えたのは本当に最高だった」とハミルトンは振り返った。

    フェラーリ内部改革が転機に
    今回の復調の背景には、ハミルトン周辺のエンジニアリング体制変更が大きく関係しているようだ。

    2025年を通して問題視されていた無線コミュニケーションの混乱を受け、フェラーリは冬の間にレースエンジニアを変更。ハミルトンは新体制との関係が自信回復につながっていると明かした。

    「今週末はデータを読み解きながら別のセットアップを選んだ」とハミルトンは説明した。

    「エンジニアとうまく仕事ができている。彼は本当に素晴らしいし、一緒に仕事をするのが楽しい」

    「ナンバー2エンジニアも今週末は素晴らしい仕事をしてくれた。マシンからさらにパフォーマンスを引き出す助けになった」

    さらにハミルトンは、舞台裏で求めてきた大幅な変更に対し、フェラーリF1代表のフレデリック・バスールが全面的に支援してくれたことも強調した。

    「以前から言っているように、僕はいろいろな変更を求めてきた」とハミルトンは語った。

    「そしてフレッドは本当に協力的だった。僕が快適に仕事できるように、あらゆることをしてくれた。その成果がようやくパフォーマンスに表れ始めている」

    “シミュレーター断ち”が復活の鍵?
    さらに興味深いのは、ハミルトンがカナダGP前にフェラーリのシミュレーターを使用しなかったことだ。

    そして本人は、それがむしろ好結果につながっている可能性があると考えている。

    「僕はオールドスクールなんだ」とハミルトンは笑った。

    「たぶん僕にはシミュレーターなしの方が合っている」

    「これまで良かったレースを見返すと、シミュレーターを使っていなかった。2008年を除けば、タイトルを獲った頃もほとんど使っていなかった」

    「もちろん強力なツールではある。でも僕にとっては、必須ではないのかもしれない」

    フェラーリ加入以降、適応に苦しんできたハミルトンだが、モントリオールでは明確な転機を感じさせた。一方でルクレールは、自身でも認める“キャリア最悪”の低迷に直面しており、フェラーリ内部の力関係にも変化が生まれ始めている。

    Source: GMM

  • フェラーリEV「ルーチェ」に批判殺到 元会長モンテゼーモロ「跳ね馬を外して」

    フェラーリEV「ルーチェ」に批判殺到 元会長モンテゼーモロ「跳ね馬を外して」

    フェラーリが発表した史上初のフル電動モデル「ルーチェ(Luce)」が、イタリア国内で大きな論争を巻き起こしている。

    4ドア・5シーターという従来のフェラーリ像から大きく逸脱したコンセプトに加え、アップル元デザイン責任者ジョニー・アイブ率いる「LoveFrom」が手掛けた未来的なデザインも賛否を呼び、発表直後にはフェラーリ株が一時8%超下落。政界、元経営陣、投資家、そして熱狂的ティフォシまで巻き込んだ“フェラーリらしさ”を巡る論争へと発展している。

    “フェラーリではない” イタリア国内で批判噴出
    イタリアの副首相兼運輸相マッテオ・サルヴィーニは、SNSでルーチェを痛烈に批判した。

    「電動で、極めて高価(55万ユーロ/約1億175万円)で、見た目も見ての通りだ。まるでフェラーリには見えない。これが“革新”なのか? エンツォ・フェラーリが見たら何と言うだろうか?」とサルヴィーニは投稿した。

    この発言は、フェラーリ最大株主であるエルカーン=アニェッリ家との政治的緊張をさらに高める可能性も指摘されている。

    さらに、元フェラーリ会長ルカ・コルデロ・ディ・モンテゼーモロも強い危機感を示した。

    「我々は神話を破壊しようとしている。あのクルマには跳ね馬(プランシングホース)のエンブレムを外してほしい」

    モンテゼーモロはさらに「少なくとも中国メーカーは真似しないだろう」と皮肉交じりに語っている。

    イタリアの中道系政治家カルロ・カレンダも、フェラーリやステランティスを支配するアニェッリ家を批判し、「イタリア産業の象徴を破壊している」と攻撃した。

    フェラーリ株は急落 市場も“困惑”
    市場の反応も冷淡だった。

    フェラーリのミラノ上場株は発表翌日に8.4%下落。ニューヨーク市場でも5%超の下落となった。

    投資会社AcomeA SGRのファビオ・カルダートは「フェラーリは今、美的失望感によって罰せられている」と指摘した。

    さらに「EVモデル拡大への懸念が以前から存在していた」と述べ、今回の反応は単なるデザイン問題に留まらないとの見方を示している。

    SNS上でも、

    ■ 「フェラーリに見えない」
    ■ 「アップルカーみたいだ」
    ■ 「SUVでもGTでもない中途半端な存在」

    といった声が相次いだ。

    フェラーリ ルーチェ

    “アップル的フェラーリ”という挑戦
    ルーチェ最大の特徴は、その従来路線との決別にある。

    4ドア・5人乗りという実用性重視の構成に加え、ボディカラーには淡いライトブルーを採用。鋭いエアロや攻撃的な造形を特徴としてきた従来フェラーリとは大きく異なる。

    デザインを担当したのは、アップルでiPhoneやMacを手掛けたジョニー・アイブ率いるLoveFromだ。

    フェラーリの最高商務責任者エンリコ・ガリエラは「既存モデルに単にバッテリーを載せるだけでは意味がない」と説明した。

    さらに「我々はゲームチェンジャーとなる存在を目指している。まったく異なる言語で語るクルマだ」と語っている。

    フェラーリ側は従来顧客を維持しつつ、新しい富裕層への拡大を狙っている。

    狙いは“中国とシリコンバレー”
    ルーチェは単なるEV化ではなく、顧客層の刷新も狙っている。

    フェラーリは、中国市場で急拡大する高級EV需要を重視しており、さらにシリコンバレーを中心としたテック業界の富裕層もターゲットに据えている。

    ロイターによれば、フェラーリ購入者の多くは複数台を所有するコレクター層であり、同社はその“第2、第3のフェラーリ”としてルーチェを位置づけている。

    ただし、問題は「フェラーリのブランド価値を維持したまま電動化できるのか」という点だ。

    フェラーリはこれまで、
    ■ 内燃エンジンの官能的サウンド
    ■ 軽量・高回転型スポーツカー
    ■ レース由来の情熱

    をブランドの核としてきた。

    ルーチェは、その哲学そのものを書き換える挑戦でもある。

    F1でも進む“電動化”とのリンク
    興味深いのは、ルーチェ発表にルイス・ハミルトンとシャルル・ルクレールが参加した点だ。

    現在のF1はハイブリッド化が進み、2026年からは電動比率50%の新PUレギュレーションが導入される予定となっている。

    つまり、フェラーリはロードカーとF1の双方で“電動化時代”へ舵を切っている。

    しかし皮肉にも、そのF1パドックでは今まさに、
    ■ V8回帰論
    ■ EV比率見直し
    ■ “F1らしい音”の復活

    を巡る議論が激化している。

    ルーチェへの拒否反応は、単なるデザイン論争ではなく、“フェラーリとは何か”“モータースポーツとは何か”というイタリア的価値観そのものへの抵抗とも言える。

    フェラーリは今、EV市場への参入以上に、“伝統と未来の両立”という極めて難しい戦いに踏み込んでいる。

    【関連】
    ・フェラーリ初EV「ルーチェ」に賛否噴出 ハミルトンとルクレールの試乗映像も話題

  • シャルル・ルクレール F1カナダGPで絶望「悪夢のような週末だった」

    シャルル・ルクレール F1カナダGPで絶望「悪夢のような週末だった」

    シャルル・ルクレール(フェラーリ)は、2026年F1カナダGPを4位で終えたものの、自身のパフォーマンスには強い不満を抱えていた。

    ルクレールはスプリントで5位、決勝では4位を獲得したが、いずれもチームメイトのルイス・ハミルトンに後れを取った。ハミルトンはスプリントで6位だった一方、決勝では2位表彰台を獲得している。

    「F1キャリアで最も苦しい週末」
    ルクレールは週末を通してSF-26のバランスに苦しみ、特にブレーキとタイヤへのフィーリング不足が深刻だったと明かした。

    「ご褒美だとは思わない。努力の成果というより、運が良かっただけだと思っている」とルクレールはレース後に語った。

    「僕にとっては悪夢のような週末だった。おそらくF1キャリアで最も苦しい週末だったと思う」

    「FP1の最初のラップから決勝最後のラップまで、タイヤの感覚がまったくなかった。最後の15周はリスクを避けるため、1周あたり1.5秒も遅いペースで走っていた」

    「それでも危険な瞬間が何度もあった。本当に厳しい週末だった」

    ルクレールは終盤、安全マージンを確保するため意図的にペースを落としていたことも認めている。

    ハミルトンとの差を痛感
    一方で、ルクレールはハミルトンの走りを“重要なベンチマーク”として受け止めていた。

    「良かったのは、今週末のルイスが素晴らしい基準になったことだ。彼は本当に信じられない走りをしていたし、マシンへのフィーリングも完璧だった」

    「なぜここまで差が生まれたのかを分析し、理解することができる」

    今季からフェラーリへ加入したハミルトンは、カナダGPで今季ベストとなる2位表彰台を獲得。対照的にルクレールは終始フィーリング不足に悩まされる形となった。

    モントリオール特有の苦手意識
    ルクレールは、モントリオール市街地コース自体が自身のドライビングスタイルと合っていないとも説明した。

    「モントリオールは昔からあまり得意なサーキットじゃない。メルボルンと少し似ている」

    「詳しくは言わないけど、コーナーのリズムと僕のドライビングスタイルがうまく噛み合わないんだ」

    その上で、金曜のブレーキ問題と土曜のタイヤへの違和感が重なり、さらに状況を悪化させたという。

    「金曜にはブレーキの問題があり、土曜はタイヤの問題もあった。ルイスより極端に悪い状態だったわけではないけど、僕にはまったくフィーリングがなかった」

    「リズムを作ることができなかった」

    表彰台争いの可能性も消滅
    ルクレールはレース序盤、表彰台争いの可能性を感じていたものの、ミディアムタイヤ投入後に状況が一変したと振り返った。

    「最初のスティントでは表彰台争いも見えていた。でもミディアムタイヤを履いた瞬間、表彰台に上がれたら奇跡という状況になった」

    結果的にルクレールは4位でフィニッシュ。ジョージ・ラッセルのリタイアやマクラーレン勢の戦略失敗にも助けられる形となり、本人も「運による結果」と受け止めている。

    フェラーリにとってはハミルトンが今季最高結果を持ち帰った一方で、ルクレール側はセットアップ、タイヤ、ブレーキ、そしてドライビングスタイルとの相性という複数の課題が浮き彫りとなった週末だった。

  • ルイス・ハミルトン F1カナダGPでフェラーリ初2位「深く掘り下げ続けてきた」

    ルイス・ハミルトン F1カナダGPでフェラーリ初2位「深く掘り下げ続けてきた」

    ルイス・ハミルトン(フェラーリ)は2026年F1カナダGP決勝で2位表彰台を獲得し、フェラーリ加入後最高の結果を手にした。

    週末を通して高い競争力を見せたハミルトンは、終盤にマックス・フェルスタッペンとの激しい攻防を制して2位を確保。レース後には「ここまで来るために本当に深く掘り下げてきた」と語り、苦しかった移籍後の日々を振り返った。

    「ついにスイートスポットを見つけた」
    「まずチームのみんなに大きな感謝を伝えたい。グラッツェ」とルイス・ハミルトンはコメント。

    「彼らはオープンアームで迎えてくれた。でもこの1年少しは本当に厳しかった。だからようやくスイートスポットを見つけて、こういう良い週末を過ごせたのは最高の気分だ」

    「またこの場所に戻って来られてうれしい。しかも彼らは本当に速かったし、マックスともレースができた。本当に楽しかった」

    今回の結果は、ハミルトンにとってフェラーリ移籍後初の2位表彰台となった。

    「ここまで来るためにどれだけ深く掘り下げなければならなかったか説明できない。裏で山を動かすような努力をしてきた」

    「それでもチームは毎週末ずっと僕を支え続けてくれた。本当に感謝している」

    “マックス狩り”を楽しんだハミルトン
    終盤にはフェルスタッペンとの激しい2位争いが展開された。

    「最高だった。偉大なドライバーの一人と戦うのは本当に素晴らしい」

    「僕たちはコーナーでは少し速かったと思う。でも彼らはストレートで取り返してくる。本当に難しかった」

    ハミルトンは、エネルギーマネジメントを計算しながらオーバーテイクを狙っていたことも明かした。

    「どこでバッテリーを使うか、どこで温存するかをずっと計算していた。何とか成功できて本当に良かった」

    「追い抜いた瞬間の感覚は最高だった。こういう“狩る感覚”は子どもの頃から大好きなんだ」

    モナコGPへ向けても手応え
    ハミルトンは、今回の結果が今後への希望につながると語った。

    「モナコはパワーが支配するサーキットではない。だから僕たちのクルマはかなり強いと思う」

    「もしパワー差がなければ、僕たちは彼らと戦えている」

    また、今週末は母親と過ごしたことも良い流れにつながったと笑顔を見せた。

    「母と毎晩一緒に夕食を食べて、映画を見たり話をしたりしていた。本当に素晴らしい週末だった」

    「彼女は僕のラッキーチャームだね。これから毎戦来てもらわないと」

    ルイス・ハミルトンと母親

  • ルイス・ハミルトン フェラーリF1で復活の兆し「ようやく噛み合ってきた」

    ルイス・ハミルトン フェラーリF1で復活の兆し「ようやく噛み合ってきた」

    ルイス・ハミルトン(フェラーリ)は、2026年F1カナダGP予選で5番手を獲得した後、自身のエンジニアリングチームとの連携に手応えを感じていることを明かした。

    今季ここまで結果不足への批判も受けてきたハミルトンだが、モントリオールではスプリント予選と決勝予選の両方でチームメイトのシャルル・ルクレールを上回るパフォーマンスを披露。フェラーリ加入後、最も力強い週末のひとつになっている。

    ハミルトン「ようやく自分らしく走れている」
    ハミルトンは予選後、現在のエンジニア陣との関係性に満足していることを強調した。

    「正直に言って、僕にとってはエンジニアリングチームがようやく理想的な状態になってきた。そして今週末は、ついに本当に自分らしく感じられる状態までマシンを持ってこられた」

    「この状態が続いてくれることを本当に願っている」

    2025年のフェラーリ移籍以降、期待された結果を残せずにきたハミルトンだが、現在は自身に合った体制が整いつつあると感じている。

    「チームを変える必要はない。ただ作業を続けて、自分に合うやり方を続けていくだけだ」

    「次のレースに向けても同じ準備をするし、次戦ではもう少し良くなっていることを願っている」

    ポール争いも視野だった予選
    ハミルトンは予選Q3でも好調を維持していたが、最終アタックで細かなミスが重なったことでポール争いを逃した。

    最終ラップではターン7立ち上がりで芝生にはみ出す場面もあり、最終的には5番手。それでもポールポジションとの差はコンマ3秒未満にとどまった。

    「最後のラップまでは本当に感触が良かった」

    「基本的にはいい準備ができていたし、ラップ開始へ向かう最終コーナー立ち上がりでSM(ストレートモード)が入らなかった。ターン1で気づいた時にはコンマ2秒失っていたんだ」

    「その後に少し取り戻したけど、ワイドになる場面もあった」

    「限界まで攻めてすべてを引き出そうとすると、本当にナイフエッジな状態になる」

    それでもハミルトンは、フェラーリの仕上がり自体には強い満足感を示している。

    雨予報の決勝に期待感
    決勝日のモントリオールには雨予報も出ており、2026年型マシンでは未知数となるウエットコンディションが焦点になっている。

    ハミルトンは、そうした難しい状況がフェラーリにチャンスをもたらす可能性があると考えている。

    「でもマシンの感触は良かったし、チームは本当に素晴らしい仕事をしてくれた」

    「だから明日、天気が崩れて雨になれば、僕たちには良いチャンスがあることを願っている」

  • シャルル・ルクレール F1カナダGP予選「キャリア最悪の週末」

    シャルル・ルクレール F1カナダGP予選「キャリア最悪の週末」

    シャルル・ルクレール(フェラーリ)は、F1カナダGP予選を8番手で終え、決勝を4列目からスタートすることになった。

    今季ここまで4戦で2度の表彰台を獲得し、ドライバーズランキング3位につけるルクレールだが、モントリオールではマシンへの感触をつかめず、予選後に「キャリア最悪の週末」と振り返った。

    ルクレール「すべてが悪夢のようだった」
    「正直に言って、これは僕のキャリアで最悪の週末のひとつ、もしかしたら最悪の週末だ」とルクレールは予選後にコメント。

    「FP1から、マシンを感じられるラップが1周もなかった」

    「どのコーナーでも壁に突っ込むんじゃないかという感じだった。今日はタイヤが完全にウインドウから外れていたし、昨日はブレーキもウインドウに入っていなかった。何かがかみ合って、すべてが正しく機能する瞬間は一度もなかった」

    「ただ、ルイスは予選を通してそれをやれていたし、僕はできなかった。こういうコンディションでタイヤを機能させるために、自分に何ができるのかを分析するつもりだ。ここまでは本当に悪夢のようだった」

    ハミルトンとの差に困惑
    ルクレールは、土曜のスプリントでもルイス・ハミルトンの後方からスタートし、最終的には5位でフィニッシュしたものの、カナダGPの週末を通じてチームメイトに対して明確な優位を築けていない。

    予選ではジョージ・ラッセルのポールタイムから0.4秒遅れの8番手。フロントランナーに挑む展開にはならず、ルクレール自身も原因をつかみ切れていない。

    「奇妙だけど、今の僕が置かれている状況はそういうものだし、そこに取り組まなければならない」

    「すべてを調べるつもりだ。正直に言って、今はマシンに対してとても奇妙な感触がある。だから全部を確認する。もちろん、僕にももっと良くできることはある。でも、とにかくすごくおかしな感じだった」

    決勝は立て直しの一戦に
    ルクレールにとって、カナダGPは今季序盤の流れを維持するうえで重要な一戦となる。前戦マイアミGPでは8位に終わっており、今回も予選8番手からのスタートとなったことで、上位争いに加わるには決勝での大きな改善が必要になる。

    一方で、ハミルトンが今季屈指の好調な週末を過ごしていることは、フェラーリのマシン自体にポテンシャルがないわけではないことを示している。ルクレールにとっては、タイヤとブレーキを機能させられなかった原因をどこまで解消できるかが、決勝の鍵になる。

  • ルイス・ハミルトン F1カナダGPスプリント予選「今季で一番マシンに自信がある」

    ルイス・ハミルトン F1カナダGPスプリント予選「今季で一番マシンに自信がある」

    ルイス・ハミルトン(フェラーリ)は、2026年F1カナダGPのスプリント予選で5番手を獲得。週末前にシミュレーター作業を見送り、過去レースのデータ分析に集中するという新たなアプローチを採用したことが奏功し、今季最高のフィーリングを得られたと語った。

    メルセデス勢とマクラーレン勢には及ばなかったものの、ハミルトンはSQ1からSQ2にかけて好ペースを披露。最終的にはチームメイトのシャルル・ルクレールを上回り、中国GP以来となる予選での先着を果たした。

    “シミュレーターなし”の新アプローチが奏功
    「おそらくここ最近で最高の予選セッションだった。エンジニアたちがセットアップ変更に素晴らしい仕事をしてくれたし、FP1からマシンの感触は本当に良かった」

    「予選に向けて細かい変更を加えた。SQ1とSQ2は良かったし、他のチームが最後にもう少し引き上げてきた理由は分からない。でも、争いの中にいられたことが嬉しい」

    「本当に楽しかった。それにシミュレーターをやらなかったことで、今季で一番いい感触を得られている。僕にとってはこれが正しい方向性なんだと思う」

    ハミルトンは、ここ数週間にわたって膨大なデータを分析してきたことも明かした。

    「ここ数週間、データを細かく見直して本当にハードに取り組んできた」

    「その方がずっと有益だった。まずトレーニングに集中できたし、気を散らされることもなかった。それからライドの安定性やコーナーバランス、メカニカルバランスを細かく確認できた」

    「これまで使ったことのないセットアップを選んだんだけど、それが僕にとってはマシンを一変させた。この週末の残りにも良い影響が出てくれればと思っている」

    フェラーリF1はアップグレード最適化を優先
    フェラーリはカナダGPで大規模アップグレードを投入せず、マイアミGPで導入した改良パッケージの最適化に集中している。一方でハミルトンは、FP1からマシンに自信を持てていたと説明しており、スプリントと予選に向けてさらなる前進を狙っている。

  • ルイス・ハミルトン F1引退説を一蹴「契約はまだ残っている」

    ルイス・ハミルトン F1引退説を一蹴「契約はまだ残っている」

    ルイス・ハミルトン(フェラーリ)は、F1から近く退く可能性を明確に否定し、今後もしばらくグリッドに残る考えを示した。

    41歳のハミルトンは、2025年にメルセデスからフェラーリへ移籍。加入初年度はタイトル争いに絡めなかったものの、2026年F1中国GPではフェラーリ移籍後初のグランプリ表彰台を獲得するなど、新レギュレーション下で前進を続けている。

    ハミルトン「慣れておいた方がいい」
    カナダGPを前に、来季以降の状況について問われたハミルトンは、引退説を明確に否定した。

    「契約はまだ残っているし、僕の中ではすべて100%明確だ。まだ集中しているし、モチベーションもある。自分がしていることを心から愛している」

    「僕はかなり長い間ここにいるつもりだから、慣れておいた方がいい。僕を引退させようとしている人たちがたくさんいるけど、そんなことは僕の考えの中にさえない。すでに次に何をするかを考えていて、今後5年間の計画を立てている。まだしばらくここにいるつもりだ」

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ) カナダグランプリ

    フェラーリでの適応と模索
    ハミルトンの契約詳細は公表されていないが、その発言からは、フェラーリでの挑戦を短期的なものとは考えていない姿勢がうかがえる。

    直近では日本GPとマイアミGPで苦戦した後、カナダGPに向けてシミュレーター作業を行わない準備方法を選択。フェラーリもその判断を支持し、現行パッケージを最大限に引き出す方法を模索している。

    「僕はいつも、周囲の人たちにとってより良い同僚、より良いチームメイトになるにはどうすればいいか、自分自身からもっと引き出すにはどうすればいいか、そして一緒に仕事をするグループからもっと引き出すにはどうすればいいかを学ぼうとしている」

    「チームワークが本当に夢を実現する。これは本当のことだ。大きなグループの中には本当に多くの異なるエネルギーがあり、そのさまざまな部分に溶け込むには、かなり柔軟でなければならない」

    「自分のチームとは良い状態にいると感じている。もちろん、初期の問題や取り組まなければならないことは常にあるけど、僕は本当に満足している」

    フェラーリ移籍は、ハミルトンにとってキャリアの終章ではなく、新たなサイクルを築くための挑戦になっている。タイトル争いへの復帰にはまだ課題が残るものの、少なくとも本人に引退を考える気配はまったくない。

  • シャルル・ルクレール F1カナダGP初日「ブレーキにまったく自信がない」

    シャルル・ルクレール F1カナダGP初日「ブレーキにまったく自信がない」

    シャルル・ルクレール(フェラーリ)は、2026年F1カナダGPのスプリント予選を6番手で終えた。チームメイトのルイス・ハミルトンに後れを取ったルクレールは、週末を通してブレーキングに大きな問題を抱えていることを明かした。

    フェラーリはマイアミGPで導入したアップグレードの最適化を進めているが、ルクレールはコーナー進入時の不安定さに苦しみ、思うように攻め切れなかったという。

    「曲がれるか分からないままコーナーへ入っている」
    「正直、僕の側としてはこうなることはある程度予想していた。マシンにまったく馴染めていないんだ」

    「なぜか僕の側のガレージではブレーキにかなり苦しんでいる。そこを調べて、明日に向けて何か見つけないといけない。そうでなければ、とても長い週末になる」

    「今のところ最大の問題はブレーキだ。ブレーキングでは“そのまま真っ直ぐ行ってしまわないこと”を祈りながらコーナーに入っている状態なんだ」

    一方で、ブレーキ以外の部分については一定の手応えも感じていると語った。

    「それ以外は実際かなり悪くない。ルイスは今週末ずっと本当に速い。でも僕としては、とにかくブレーキのフィーリングを改善する必要がある」

    「何が起きているかについては、かなり明確な理解があると思う。ただ、それを明日までに修正できるかは別問題だ」

    「できる限り最善を尽くして対処していくしかないし、状況を好転させられるか見てみるよ」

    フェラーリF1は5-6番手スタート
    スプリント予選ではマクラーレン勢が2列目を独占し、フェラーリ勢は5番手ハミルトン、6番手ルクレールという結果となった。ルクレールにとっては、ブレーキングの問題をどこまで改善できるかが、残りの週末を左右する重要なテーマになりそうだ。

  • ルイス・ハミルトン フェラーリF1のシミュレーター離れ「当たり外れがある」

    ルイス・ハミルトン フェラーリF1のシミュレーター離れ「当たり外れがある」

    ルイス・ハミルトンは、F1カナダGPに向けた準備でフェラーリのシミュレーター作業を見送り、データ分析を重視するアプローチに切り替えた。

    ハミルトンはフェラーリ加入後、中国GPで初表彰台を獲得した一方、その後はトップ5圏内に届かないレースが続き、前戦マイアミGPでは自ら「どっちつかずの場所にいる」と表現する苦しい週末を過ごした。

    今回の舞台であるジル・ヴィルヌーヴ・サーキットは、ハミルトンが2007年にF1初優勝を挙げた場所でもある。そのカナダGPを前に、ハミルトンは従来とは異なる準備方法を選んだ。

    シミュレーター作業から距離を置いた理由について、ハミルトンは次のように説明した。

    「シミュレーションでは、ゴールポストが常に動いているように感じる」

    「昨年は毎週使っていたし、多くの場合、シミュレーターで作業をして、自分が快適だと思えるセットアップを見つける。でもサーキットに行くと、すべてが逆になっていることがあって、学んだことを元に戻す作業をしているような状態になる」

    「コーナーへのアプローチの仕方も、変えて調整しなければならないことがある。シミュレーターで良いと感じたセットアップが、実際のトラックでは同じではないことがある。もちろん同じ場合もある。だから、ある意味で当たり外れがある」

    そのため、ハミルトンはカナダGPではシミュレーターを使わず、データの深掘りに集中することを決めた。

    「今回はそれを見送って、もっとデータに集中しようと決めた。コーナー中のバランス、メカニカルバランス、コーナーへのアプローチ、ブレーキバランス、ブレーキの最適化について、かなり深く掘り下げた。ブレーキはしばらく僕にとって問題になっていた部分だ。それがエンジニアとの非常に良い連携につながった」

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)

    フェラーリはマイアミGPでアップグレードを投入したが、ハミルトンはペース不足に苦しみ、シャルル・ルクレールもスピンとその後のペナルティに見舞われた。チームは現在コンストラクターズ選手権で2位につけているものの、直近の内容には満足していない。

    ただし、ハミルトンはシミュレーターそのものや担当スタッフを批判しているわけではないと強調した。

    「シミュレーターは素晴らしい。本当に素晴らしい作業スペースだ。僕がこれまで見た中で最高のシミュレーターだし、最高の人たちがいる。そこで一緒に働く大きなチームがいて、シミュレーターで過ごす1日は実際かなり素晴らしいものだ」

    「とても強力なツールだし、チームとして進化させ続けているものだ。僕が来てから、その進化の一部にかなり意見を出してきたし、彼らはとても反応が早く、多くの変更を加えてくれた」

    「もう二度と使わないと言っているツールではない。特にパワーデプロイメントでは、今後も必ず活用していくものだと思う」

    一方で、ハミルトンは過去半年間の経験から、シミュレーターと実走行の相関に課題が残っていることも認めた。

    「この6か月間やってきたのは、週末の後にシミュレーターに入り、相関作業をすることだった。でも次のサーキットに行くと、少しズレていることがある。だから週末がどうなるか見てみる。例えば中国ではシミュレーターをやらなかったが、それが僕のベストウイークエンドだった」

    ハミルトンにとって今回の判断は、シミュレーターの否定ではなく、フェラーリでの適応過程における準備方法の再調整といえる。特にブレーキやコーナー中のバランスといった実走行での違和感を解消するため、エンジニアとのデータ共有を優先した形だ。

    中国GPでの成功例が再現されるのか、それともシミュレーターとの相関改善が再び課題として浮上するのか。ハミルトンのカナダGPは、フェラーリでの適応が新たな段階に入ったかを測る週末になる。