投稿者: dbcheck

  • マックス・フェルスタッペン レッドブルF1の人材流出論を否定「大げさすぎる」

    マックス・フェルスタッペン レッドブルF1の人材流出論を否定「大げさすぎる」

    マックス・フェルスタッペンは、レッドブル・レーシングF1における人材流出が深刻な問題となっているとの見方に異論を唱え、「少し大げさに語られすぎている」との認識を示した。

    2026年シーズン前半は苦戦を強いられたレッドブル・レーシングだが、フェルスタッペンはチーム内部の変化を過度に悲観する必要はないと強調。エイドリアン・ニューウェイをはじめとする主要人物の離脱が大きく報じられてきた一方で、チームは着実に前進しているとの考えを明かした。

    レッドブルF1の「人材流出」は本当に深刻なのか
    RacingNews365の独占インタビューでフェルスタッペンは、レッドブル・レーシングだけが主要人材を失っているかのような報道には違和感があると語った。

    「レッドブルだけで多くの人が去っているように言われるけど、それは少しドラマチックに語られすぎていると思う」

    2024年に長年テクニカルディレクターを務めたエイドリアン・ニューウェイが退団して以降、スポーティングディレクターのジョナサン・ウィートリーや戦略責任者ウィル・コートネイなど、主要メンバーの離脱が相次いだことから、レッドブル・レーシングの組織力低下を懸念する声が広がっていた。

    しかしフェルスタッペンは、そのような変化はどのトップチームにも起こり得ることであり、必要以上に問題視されているとの見方を示した。

    「チームは第二の家族」 揺るがぬ信頼
    フェルスタッペンはレッドブル・レーシングへの強い愛着も口にした。

    「僕にとってチームは第二の家族のような存在なんだ」

    「このチームで本当に多くの素晴らしい経験をしてきた。もちろん素晴らしい時間ばかりではなく、大変な時期もあった」

    4度のF1ワールドチャンピオンに輝いたフェルスタッペンは、チームとともに黄金時代を築いてきた。そのため、一時的な困難があっても、長年築いてきた信頼関係は変わらないと強調した。

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)

    苦戦の2026年も「上向きの流れ」
    2026年はレッドブル・パワートレインズとフォードが共同開発した新パワーユニットで新時代を迎えた。開幕前テストでは高い評価を受け、FIAのADUO(Additional Development and Upgrade Opportunities)の基準となるほどの性能を示した一方、RB22はシャシー性能に課題を抱え、フェルスタッペンとアイザック・ハジャーは序盤戦で苦戦を強いられた。

    それでもフェルスタッペンは、チームは着実に改善へ向かっていると手応えを語る。

    「今年のスタートはかなり厳しかった」

    「でも、僕たちは上向きの流れにある」

    レッドブル・レーシングはローラン・メキース新代表のもとで新体制への移行を進めている。主要メンバーの離脱という逆風の中でも、フェルスタッペンはチームへの信頼を失っておらず、後半戦での巻き返しに自信をのぞかせた。

  • アレクサンダー・アルボン ウィリアムズF1の”DNA的欠陥”克服へ「最大の取り組み」

    アレクサンダー・アルボン ウィリアムズF1の”DNA的欠陥”克服へ「最大の取り組み」

    アレクサンダー・アルボンは、ウィリアムズF1が長年抱えてきたマシン特性の改善に向けて「これまで見た中で最大の取り組み」を進めていると明かした。チームは今季マシン『FW48』の重量超過に苦しむだけでなく、長年続く設計上の弱点の克服にも取り組んでいる。

    ウィリアムズはシルバーストンで新型フロントウイングを投入したものの期待したほどの効果は得られず、9月のアゼルバイジャンGPでは大規模アップデートを予定している。

    一方でアルボンは、真の狙いは2027年型マシンで同じ欠点を繰り返さないことだと説明した。

    長年続くウィリアムズの弱点
    2026年型FW48は重量超過に悩まされているが、それ以上に問題となっているのが中高速コーナーを多く持つサーキットでの競争力不足だ。

    特にバルセロナやハンガロリンクのような一定半径の中高速コーナーが続くレイアウトでは、アルボンとカルロス・サインツJr.の両者が苦戦。この傾向は2014年のV6ターボハイブリッド時代の開始以来続いており、低ダウンフォースサーキットでは速さを見せる一方、高ダウンフォースコースでは競争力を失うという”体質”になっている。

    アルボンは、その問題をチーム内部では「遺伝子DNA」のような根深い課題として捉えていると語った。

    「僕たちはマシンの弱点も、進むべき方向性も理解している。ファクトリーで行われている作業は、この遺伝子レベルのDNA的な問題と戦うために、僕が見てきた中で最も大きな取り組みだ」

    「再び正しい方向へ戻るために必要なことを、まさに実行していると思う。そもそも今の状況にいること自体は残念だけど、正しいことをしているという確信はある」

    バクーでの改善には慎重な見方
    シルバーストンでは新型フロントウイングが投入されたが、期待したほどのパフォーマンス向上は得られなかった。次の大規模アップデートは9月のアゼルバイジャンGPで予定されている。

    ただしアルボンは、そのアップデートだけで問題が完全に解決するとは考えていない。

    「バクーまでに完全に治るかと言われれば、そうは思わない」

    「バクー向けのアップデートはかなり前から計画されていたものだし、僕たちが本当に力を注いでいるのは来年のマシンなんだ」

    「来年のクルマがこうした特性を持たないようにすることが重要なんだ」

    アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ・レーシング)

    ハンガリーでは風が弱点をさらに悪化
    アルボンはハンガリーGPで苦戦した理由について、強い風によってマシンの弱点がさらに増幅されたと説明した。

    「風の影響が本当に大きかった。正直なところ、ドライビング面ではフラストレーションがたまる。まともに攻めることすらできなかった」

    「チームも僕の力を最大限に引き出せていない。僕自身がかなり抑えて走らなければならないからだ」

    さらに、風向きが変化するたびにマシンの挙動が大きく変わり、一貫した走りができなかったという。

    「突風や風、それにコースを惰性で転がるような感覚もあった。レース中に風が落ち着いたのは6周ほどしかなく、その時だけようやくリズムに乗れた。でもまた風が強くなると同じ状況に戻ってしまう」

    「ミスをしているように感じるけど、実際にはそうじゃない。同じ場所で同じように走っていても、一貫性がまったく得られないんだ」

    ウィリアムズはバクーで大型アップデートを投入する予定だが、アルボンの言葉からは、短期的な改善だけでなく、長年続いてきた設計思想そのものを見直す長期的な改革に取り組んでいることがうかがえる。

  • メルセデスF1代表 フェラーリのアントネッリ獲得を警戒「全力で来る」

    メルセデスF1代表 フェラーリのアントネッリ獲得を警戒「全力で来る」

    2026年F1ドライバーズ選手権をリードするキミ・アントネッリの活躍を受け、メルセデスF1代表のトト・ウォルフは、フェラーリが将来的にイタリア人エースの獲得へ動く可能性を認めた。

    一方でウォルフは、アントネッリは幼少期からメルセデスが育成してきた才能であり、フェラーリが今になって関心を示しているに過ぎないと強調。また、アントネッリの快進撃の裏側や、ジョージ・ラッセルが直面している不可解なパフォーマンス差についても率直に語った。

    ウォルフ「フェラーリは全力でアントネッリ獲得を狙う」
    ベルギーGP予選でポールポジションを獲得したキミ・アントネッリは、F1タイトル争いをリードするだけでなく、イタリア国内でもトップアスリートの一人として注目を集めている。メルセデス所属でありながら、その活躍はフェラーリにとっても見過ごせない存在となっている。

    RTBFからフェラーリの関心を懸念しているかと問われたウォルフは、次のように答えた。

    「もちろん認識している」

    「でも、キミは11歳の頃からメルセデスのドライバーだ。フェラーリは6〜7年前に動くべきだった。今になって優秀なイタリア人ドライバーがいることに気づいたということだ」

    「もちろん、彼らはイタリア人ドライバーを獲得するために全力を尽くすだろう」

    ウォルフは、トップドライバーの育成には長い時間と継続的な投資が必要だと説明した。

    「若い才能を見極めるには時間がかかる。10歳前後のミニカート時代から始まるんだ」

    「見つけるだけではなく、人間性や技術面、そして人格まで育てていかなければならない」

    「キミ・アントネッリとジョージ・ラッセルという、メルセデス育成の2人を擁していることをとても誇りに思っている」

    想像以上だったアントネッリの成長
    ウォルフは、アントネッリの才能を以前から高く評価していたものの、ここまで早く結果を残すとは予想していなかったことも認めた。

    「私たちは常に彼を信じていた。でも、それが実際にうまくいくかどうかは誰にも分からない」

    「昨年は9戦連続でノーポイントだった。その時は経験不足のドライバーを起用したことを批判され、『間違った判断だ』と言われた」

    「今季ここまで強いとは予想していなかった。でも、彼の才能は以前から分かっていた」

    デビューイヤーの苦戦を経て、今季はタイトル争いをリードするまでに急成長したアントネッリの姿は、メルセデスの育成方針が実を結んだことを示している。

    アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ)

    ラッセルを悩ませる原因不明のストレート速度差
    その一方で、アントネッリの好調はジョージ・ラッセル側のガレージが抱える課題も浮き彫りにしている。

    ラッセルは現在、チームメイトと対等に戦える状況ではないと認めた。

    「シルバーストンでも同じ問題があった。だからハンガリーまでには解決策を見つけられることを期待している」

    ウォルフも、原因はいまだ特定できていないと説明した。

    「新しいレギュレーションが原因だとは思っていない」

    「ジョージはコーナーでも改善すべき点があるが、ストレートだけでもコンマ25秒失っている。その原因を分析しているところだ」

    「エンジンだけが原因なのか、それとも別の要因があるのか。正直なところ、まだ結論には至っていない」

    「パワーユニットは非常に複雑で、どこからこの差が生まれているのかを正確に特定できていない」

    ラッセルも、当初考えられていたドライビングスタイルの問題ではないとの見解を示した。

    「最初はドライビングスタイルやマシンの問題だと思っていた。でも最終的には違うという結論になった」

    「この状況が続けば優勝争いはできない」

    「チームメイトと公平に戦うことが難しい。今は公平な戦いではない。誰かの責任ではなく、そういう状況になっているだけだ。だから解決策を見つけようと取り組んでいる」

    メルセデスは、アントネッリという将来のエースを確保しながらも、ラッセルの原因不明のパフォーマンス低下という課題にも直面している。ハンガリーGPでは、この問題にどこまで改善の兆しを見せられるかが注目される。

  • アストンマーティンF1 新型ホンダPUで振動改善 ADUOで30馬力向上に期待

    アストンマーティンF1 新型ホンダPUで振動改善 ADUOで30馬力向上に期待

    アストンマーティンF1はハンガロリンクでフィルミングデーを実施し、FIAが認めたADUO(追加開発)を適用したホンダ製2026年型パワーユニットを初めてコース上で走行させた。

    走行はサードドライバーのジャック・クロフォードが担当。ハンガリーGPでデビューしたBスペック仕様のAMR26と新型ホンダPUを初めて組み合わせた実走テストとなり、開幕直後の苦戦から巻き返しを図るアストンマーティンにとって、夏休み明けのF1オランダGP投入へ向けた重要な確認作業となった。

    フィルミングデーで新型ホンダPUを初テスト
    アストンマーティンF1はハンガリーGP終了後もハンガロリンクに残留。アルピーヌのフランコ・コラピント、アウディのガブリエル・ボルトレトが2027年用タイヤ開発を目的としたピレリテストを続ける一方、アストンマーティンはシーズン2回目となるフィルミングデーを実施した。

    フィルミングデーは年間2回、各200kmまで認められた商業撮影用の走行機会だが、近年では次戦投入予定のアップデートを事前に確認する場として活用されるケースが増えている。

    実際、フェラーリも4月22日にモンツァで実施したフィルミングデーで、後にマイアミGPで投入する空力アップデートを検証していた。アストンマーティンも同様に、この機会を利用して新仕様マシンと新型ホンダPUを初めて組み合わせて走行させた。

    Bスペック車と新型PUを初めて組み合わせる
    今回のフィルミングデーが注目された最大の理由は、ハンガリーGPで初投入されたBスペック仕様のAMR26に、新型ホンダPUが初めて搭載されたことだった。

    エイドリアン・ニューウェイが主導したBスペック仕様では、シャシーと空力に大幅な改良が施され、その効果はすぐに表れた。フェルナンド・アロンソは今季初めてQ2進出を果たし、決勝では14位でフィニッシュ。マシンの競争力は明らかに向上し、ホンダ側も「今度はPUが上積みをもたらす番です」と手応えを口にしている。

    そのBスペック車に、FIAが認めたADUOによる開発アップデートを受けたホンダ製RA626Hが初めて搭載された。

    クロフォード起用はエンジン評価が主目的
    200kmの走行を担当したのはサードドライバーのジャック・クロフォードだった。

    通常、商業撮影が主目的であればフェルナンド・アロンソやランス・ストロールが起用される可能性が高い。しかし今回はクロフォードがステアリングを握ったことからも、撮影よりも新型ホンダPUの機能確認やデータ収集を優先したプログラムだったことがうかがえる。

    フィルミングデーではデモタイヤしか使用できない制約があるものの、ホンダとアストンマーティンの技術陣はハンガリーGPで収集した実戦データと比較しながら、新型PUとBスペック車の組み合わせを詳細に分析した。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    ADUOで燃焼効率と摩擦損失を改善
    今回搭載されたホンダ製RA626Hには、FIAが認めたADUO(追加開発)によるアップデートが適用されている。

    ホンダはADUOで得た2回の開発機会を活用し、燃焼効率の向上とフリクション(摩擦損失)の低減を開発の柱としてきた。ホンダ・レーシングのトラックサイド責任者兼チーフエンジニアの折原慎太郎は以前から、「改善すべき点は把握しています」と説明し、ダイノ(エンジンベンチ)ではポジティブなデータが得られていることを明らかにしていた。

    また、ハンガリーGPのフリー走行で発生したオシレーションについても、「冬季テストで経験した振動とは異なる現象」であり、燃焼特性とエンジン温度が原因だったと説明。その後、各種パラメータの最適化によって改善し、「この点では大きな前進を果たせました」と語っている。

    折原はさらに、「現在はシャシーがしっかり機能しています。ですから、今度は私たちのパワーユニットがマシン全体にさらなる上積みをもたらせるはずです」と述べ、ザントフォールトで投入予定の新仕様PUへの期待を示していた。

    GPSデータで約30馬力向上を確認
    Motorsport.com Italiaによると、今回のフィルミングデーで得られた初期データは良好だったという。

    同メディアは、ジャック・クロフォードが走行した際のGPSデータと、ハンガリーGPで使用したパワーユニットのデータを比較した結果、新仕様のRA626Hは従来仕様より約30馬力の出力向上を示したと報道。また、シーズン序盤にアストンマーティンを悩ませた激しい振動についても、ADUOによる開発アップデートによって大幅に抑制されたと伝えている。

    一方で、今回のフィルミングデーでは信頼性確認を優先し、レース本番よりも出力を抑えた状態で走行した可能性もあるという。

    約30馬力の向上だけでメルセデスやレッドブル・フォード、フェラーリに並ぶことは難しいとみられるが、Bスペック仕様のAMR26で競争力を取り戻したアストンマーティンに新型PUが加わることで、中団グループで安定してポイント争いを展開できる戦闘力を手にする可能性は高まっている。

    新型パワーユニットは、栃木県・さくら研究所でのベンチテストを終えており、ザントフォールトで開催されるF1オランダGPで、Bスペック仕様のAMR26とともにグランプリデビューを果たす見通しだ。

  • マクラーレンF1 ポルティマオでTPC実施 ノリスら3人がMCL60をテスト

    マクラーレンF1 ポルティマオでTPC実施 ノリスら3人がMCL60をテスト

    マクラーレンF1は、F1のサマーブレイクを前にポルトガルのアルガルベ・インターナショナル・サーキット(ポルティマオ)で2日間にわたるTPC(Testing of Previous Cars)テストを実施した。

    ランド・ノリス、オスカー・ピアストリ、リザーブドライバーのレオナルド・フォルナローリが2023年型マシン「MCL60」をドライブ。ハンガリーGPで今季初優勝を飾った現王者ノリスにとっては、2017年に初めてF1マシンを走らせた思い出のサーキットへの帰還となった。

    今回のテストでは、現役レギュラードライバーの走行に加え、若手育成プログラムの一環としてフォルナローリの走行機会も設けられた。さらに、2027年にF1カレンダーへ復帰予定のポルティマオを、ノリスとピアストリが事前に経験する機会にもなった。

    TPCで3人が走行 プログラムを順調に消化ノリスは49周(225km)、ピアストリは初日に55周(256km)、フォルナローリは2日間午後のセッションで計47周(217km)を走行した。

    高速コーナーと低速シケインが組み合わさるポルティマオは、風の影響を受けやすいことで知られるサーキット。当日はアルガルベ地方らしい暑さに加え、午後には風が強まり、コンディションは刻々と変化した。

    とくに午後を担当したフォルナローリは、変化する路面状況への対応も重要なテーマとなった。

    フォルナローリはF1ドライバーから学習
    フォルナローリはハンガリーGPでマクラーレンの2026年型マシン「MCL40」を使用したフリー走行1回目(FP1)への出走を終えた直後にポルティマオ入りした。

    今年5回目となるMCL60でのTPC走行では、自身のドライビングを磨くだけでなく、ノリスとピアストリの走行やエンジニアとのやり取りを間近で観察。フィードバックの伝え方など、実戦では得られない経験を積んだ。

    マクラーレンのTPCプログラムは2026年前半だけでバルセロナ、シルバーストン、オースティン、モンツァ、そしてポルティマオの5サーキットで実施されており、サマーブレイク後も継続される予定だ。

    マクラーレン

    ノリス「特別な場所で有意義なテストになった」
    ノリスは、F1初走行の思い出があるサーキットでのテストを振り返った。

    「僕たちにとって実りの多いテストになったし、ポルティマオに戻って来られて本当に良かった。ここは僕が初めてF1マシンをドライブした場所なので、特別なサーキットなんだ。それに、とても楽しくて、チャレンジングなコーナーがいくつもあるコースでもある」

    「予定していたプログラムをすべて完了し、有益な走行距離も重ねることができた。サマーブレイク前を締めくくるには良い形だったよ。家族や友人と過ごしてしっかりリフレッシュし、ザントフォールトでは万全の状態で戻ってきたい」

    ピアストリ「変化するコンディションが面白かった」
    ピアストリは、ポルティマオで初めてF1マシンを走らせた感想を語った。

    「ポルティマオでF1レイアウトを走るのは今回が初めてだった。コンディションが変化していくので、とても興味深いサーキットだったし、高低差もあって本当に楽しかった」

    「予定していたプログラムはすべて完了できたし、チームも満足している。サマーブレイクに入るにはちょうど良いタイミングだ。今年はかなりハードなシーズンだったので、みんなが少し気持ちを切り替えて、また再開に向けて準備できるのは良いことだと思う」

    フォルナローリ「すべてが学びになった」
    フォルナローリは、トップドライバーとともに過ごした2日間が大きな収穫だったと振り返った。

    「ポルティマオでのイベントに参加できて本当に楽しかった。このサーキットを走るのは初めてだったし、TPCテストでMCL60を運転できる機会は、自分の成長にとってとても重要なんだ」

    「ランドとオスカーと一緒に仕事ができたのは素晴らしい経験だった。さまざまなコンディションへの対応や、彼らがどのようなフィードバックをチームへ伝えているのかを見ることは、とても価値のある学びになった」

    「2日間を通して多くの周回を重ねることができた。風の影響で少し難しい場面もあったけれど、そのぶん学ぶことも多かった。マクラーレンF1チームとマクラーレン・ドライバー育成プログラムのみなさんには、継続的なサポートと成長の機会を与えてくれて感謝している。周回を重ねるたびに自分が成長していることを実感しているし、この先もさらに積み重ねていきたい」

    【関連】
    ・ハースF1富士TPCで見えた坪井翔と福住仁嶺起用の賛否 議論を分けたTPCの役割

  • オランダ王子がザントフォールト売却 F1復活の使命達成でAI事業へ

    オランダ王子がザントフォールト売却 F1復活の使命達成でAI事業へ

    オランダ王室のベルンハルト・ファン・オラニエ=ナッサウ王子が、サーキット・ザントフォールトの持ち分を売却した。8月23日に開催される最後のF1オランダGPを前に、F1復活という「使命は果たした」として、自身のすべての事業持ち分を手放す決断を下した。

    ベルンハルト王子はビジネスパートナーのメノ・デ・ヨング氏とともに2016年にサーキットを取得。

    2021年には36年ぶりとなるF1オランダGPの復活を実現し、マックス・フェルスタッペンの活躍とともにF1人気が急拡大するきっかけを築いた。

    今回、王子はサーキット・ザントフォールトの持ち分に加え、その他の事業や不動産投資の権益も、デ・ヨング氏とコーエン・グルーネフェルト氏へ譲渡した。売却額などの詳細は公表されていない。

    ベルンハルト王子は声明で、今回の決断について次のように説明した。

    「使命は果たした。私たちはF1をオランダへ呼び戻し、ザントフォールトは6大会にわたって世界の舞台となった。これ以上の結果は望めない。だからこそ、決断する勇気が必要だった」

    「私は、この成功をともに築き上げてきたパートナーたちに、自らの持ち分を引き継ぐ」

    今後は人工知能(AI)分野での新たな事業に注力する一方、モータースポーツとの関わりは継続するとしている。

    F1 オランダGP ザントフォールト

    フェルスタッペン「僕にとって大きく変わることはない」
    2026年のオランダGPは、現在の契約ではザントフォールトで開催される最後のF1レースとなる。

    しかし、地元の英雄であるマックス・フェルスタッペンは、別れを過度に感傷的には捉えていない。

    「これまであそこで本当に素晴らしい思い出を作ることができた。何度も優勝できたこともうれしい」

    「F1は終わるけど、サーキット自体がなくなるわけじゃない。これからも他のクルマで走ることはできる」

    「結局のところ、僕にとって大きく変わることはない」

    一方で、最後の母国GPに向けては特別仕様のヘルメットを用意していることも明かした。

    「もちろんベストを尽くすよ。オランダへの敬意を込めた特別なヘルメットも用意している。それができることの一つだね」

    また、名物コーナー「スケイフラック(Scheivlak)」を将来的に自身の名前へ変更すべきではないかと問われると、笑いながら否定した。

    「それは僕らしくないよ。普通、コーナー名ってドライバーが亡くなってから付けられるものじゃない?」

    「だから、その話は僕にはしないでほしいね」

    ハジャー「ザントフォールトを楽しむべき」
    2026年の新レギュレーションではエネルギーマネジメントの影響が大きく、スパ・フランコルシャンのような高速サーキットでは、ドライバーが全開走行を続けられない場面が多く見られている。

    しかし、ハンガロリンクではストレート終盤までフルパワーを使用できたことで、レーシングブルズのアイザック・ハジャーは「従来のF1らしさが戻った」と感じたという。

    「どれだけエネルギーを使えるかで『良いサーキット』が決まってしまうのは、少し悲しいことだ」

    「スパは世界でも最高のサーキットの一つだけど、今年のマシンでは僕たちにとって最悪のコースの一つだった」

    「ザントフォールトもきっと良いレースになると思う。だからモンツァへ向かう前に、そこで走れる時間を楽しみたい」

  • エイドリアン・ニューウェイ ホンダF1を評価「悲惨なスタートから大きく前進」

    エイドリアン・ニューウェイ ホンダF1を評価「悲惨なスタートから大きく前進」

    アストンマーティンF1のマネージング・テクニカルパートナーであるエイドリアン・ニューウェイは、ホンダとの協力関係が開幕当初の「悲惨なスタート」から大きく改善したと語り、両者の信頼関係が着実に深まっていることを明かした。

    アストンマーティンは今週、ブダペストで実施するフィルミングデーでホンダの新型パワーユニットを初走行させる予定だ。約4か月をかけて開発されたこのアップグレードは、ハンガリーGPで投入されたAMR26Bのシャシー改良と並び、今季後半戦の巻き返しを担う重要な一歩となる。

    ホンダ新PU投入でポイント争い復帰を狙う
    ハンガリーGPで投入されたAMR26Bは、中団グループで戦えるだけの競争力を示したものの、依然としてポイント獲得にはあと一歩及ばなかった。そこで期待されるのが、ザントフォールトでレースデビューを予定しているホンダの新型パワーユニットだ。

    スペインメディアでは、新仕様によって約35馬力の出力向上が見込まれ、1周あたり約0.5秒のタイム短縮につながる可能性があると報じられている。一方で、現時点ではメルセデスやレッドブル・フォード製PUとの差は依然として大きく、新型PUだけでその差を完全に埋めることは難しいとの見方もある。

    それでもアストンマーティンにとっては、これまで弱点となっていたパワーユニット性能を改善し、中団でのポイント争いに加わるための重要なアップグレードとなる。

    エイドリアン・ニューウェイ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    ニューウェイ「悲惨なスタートが強固な関係を生んだ」
    ニューウェイは、技術面以上にホンダとの協力体制そのものが大きく進歩したと評価した。

    「本当に進歩したのは、まさに両者の関係だ。『悲惨なスタート』としか言いようのない始まりだったが、そのおかげでホンダと我々の間には非常に緊密な協力関係が築かれた」

    開幕戦オーストラリアGPでは、ニューウェイ自身がホンダのパワーユニットに厳しい評価を下し、チーム内外に大きな波紋を広げた。しかし、それから4か月が経過した現在、その姿勢は大きく変化している。

    「我々はあらゆる面で関係を築き続けている。そうした進歩には非常に満足している。通常、関係が改善すれば、パフォーマンスも改善するものだ」

    ニューウェイは、技術開発だけでなく、双方のコミュニケーションや連携体制の向上こそが今後の競争力向上につながるとの考えを示した。

    2027年を見据えホンダとの連携をさらに強化
    ホンダもここ数週間、アストンマーティンとの共同開発に手応えを示しており、新型パワーユニットによる性能向上に期待を寄せている。

    ただし、このアップグレードが2026年最後のエンジン開発となる予定で、ホンダはすでに2027年型パワーユニットの開発へリソースを集中させている。

    アストンマーティンにとって、新型PUは今季の競争力向上だけでなく、2027年以降を見据えたホンダとの協力体制をさらに成熟させる試金石となりそうだ。

  • オリバー・ベアマン アストンマーティンF1躍進を警戒「本来なら争う相手ではない」

    オリバー・ベアマン アストンマーティンF1躍進を警戒「本来なら争う相手ではない」

    オリバーベアマンは、F1第11戦ハンガリーGPで大幅アップグレードを投入したアストンマーティンF1が中団争いへ加わったことについて、「本来なら争う相手ではない」と危機感をあらわにした。

    ハースF1は今季序盤こそ好調だったが、近戦ではライバル勢の開発競争についていけず苦戦が続いている。一方のアストンマーティンはハンガリーGPでBスペック仕様のAMR26を投入し、フェルナンド・アロンソが今季初めてQ1突破を果たすなど、大きな前進を示した。

    アストンマーティンの前進に「本当に苦しい」
    予選でアロンソにわずかに及ばなかったベアマンは、アストンマーティンとの争い自体がハースにとって厳しい現実を示していると認めた。

    「本当に苦しいよ。それだけ僕たちが今どれだけ苦戦しているかを物語っている」

    「ただ同時に、ここはストレートが最も短いサーキットだから、彼らにとって最も相性のいいコースだったとも思う。だから、この状況がずっと続くとは考えていない」

    「それでも、僕たちがもっとレベルアップしなければならないという現実を突きつけられた」

    キャデラックF1のバルテリ・ボッタスも、ハンガリーのレイアウトがアストンマーティンに有利だったとの見方を示している。

    しかし、その希望も長くは続かない可能性がある。アストンマーティンはハンガリーで実施したフィルミングデーで改良版ホンダ製パワーユニットを初走行させており、この新仕様は夏休み明けのオランダGPで実戦投入される予定となっている。

    オリバー・ベアマン(ハースF1チーム)

    「クルマが本来の性能を発揮していない」
    ハンガリーGPでは完走車中最後尾の17位に終わり、トップから2周遅れという厳しい結果に終わったベアマン。苦戦の原因について自身ではなくマシン側にあると説明した。

    「クルマが本来あるべき性能を発揮していないことが分かっているし、自分としてはいい仕事ができたと思っている」

    「できる限りのことはやった。でもスパで感じたクルマとはまったく別物だった。スパと比べても、チームメイトのマシンと比べても、ダウンフォース量に大きな差が出ていることを確認している」

    「だから原因はクルマだ。本当に、本当にひどい週末だった」

    さらにベアマンは、ハースが抱える最大の問題はパフォーマンスの一貫性の欠如だと指摘した。

    「今週末は僕のマシンだったけれど、別の週末にはエステバン(オコン)のクルマが突然10~15ポイント分のダウンフォースを失うこともある」

    「結局は運任せなんだ。運よく当たりのクルマならいい週末になるし、外れを引けば本当に長い週末になる。今回はその長い週末だった」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    アストンマーティンとの差はさらに広がる可能性
    今回のハンガリーGPでは、アストンマーティンは空力アップグレードだけで中団グループへ復帰する兆しを見せた。さらに夏休み明けのオランダGPでは、改良版ホンダ製パワーユニットの投入も控えており、ライバル勢にとっては一段と厳しい状況になる可能性がある。

    一方のハースは、コストキャップ上限を下回る予算で運営しているとみられ、開発競争で後れを取っているとの見方もある。ベアマンの「本来なら争う相手ではない」という言葉は、アストンマーティンの急速な前進以上に、ハースが置かれている厳しい現状を象徴する発言と言えそうだ。

  • アストンマーティンF1 35年支えたタイヤ技術者ミック・ファーン氏を追悼

    アストンマーティンF1 35年支えたタイヤ技術者ミック・ファーン氏を追悼

    アストンマーティンF1は、長年チームを支えたタイヤテクニシャンのミック・ファーン氏が逝去したことを発表し、その功績を称える追悼メッセージを公開した。

    「ビスケット(Biscuit)」の愛称で親しまれたファーン氏は35年にわたってF1パドックで活動し、多くのドライバーやチームスタッフから深い敬意を集めた存在だった。

    35年間F1を支えた「ビスケット」
    アストンマーティンF1は7月30日、長年チームに貢献したタイヤテクニシャンのミック・ファーン氏が30日に安らかに息を引き取ったことを明らかにした。

    ファーン氏は「ビスケット」の愛称で親しまれ、35年間にわたってF1パドックで活動。現在のアストンマーティンには2015年に復帰し、その前身チーム時代も含めて長年シルバーストンを拠点とするチームを支えてきた。

    チームはSNSを通じて次のような声明を発表した。

    「チーム全員、そしてF1コミュニティ全体が、本日安らかに旅立った私たちの仲間、ミック・ファーン、愛称『ビスケット』のご家族とご友人に心よりお悔やみを申し上げます」

    「ビスケットは真の功労者であり、周囲のすべての人に忠誠心と惜しみない支えを示してくれました。彼は誰もが温かく迎え入れ、転戦を続ける私たちの世界をまるで家族のように感じさせてくれました」

    「35年間パドックで過ごした彼は、ともに働いたすべての人から尊敬されていました。共に過ごした時間に心から感謝しており、その温かさとユーモアを私たちはいつまでも忘れません」

    ハンガリーGPではすでにチームが敬意
    ファーン氏は先週末のハンガリーGPには帯同しておらず、アストンマーティンは週末を通じて「彼はサーキットの外で自身の闘いを続けている」と伝え、敬意を表していた。

    その後、30日に逝去が発表され、多くのF1関係者から追悼の言葉が寄せられている。

    かつて2017年から2018年に同チームで戦い、現在はハースF1に所属するエステバン・オコンは自身のSNSで次のようにコメントした。

    「本当に素晴らしい人だった。一緒に過ごした時間や、笑い合った思い出を決して忘れない」

    「ご家族とご友人に心からお悔やみを申し上げます。安らかに眠ってください、伝説のビスケット」

    また、元フォース・インディアのストラテジストで、現在はSky Sports F1の解説者を務めるバーニー・コリンズも追悼のメッセージを投稿した。

    「安らかに眠ってください、ビスケット。向こうでもおいしい紅茶を飲んでいることを願っています。あなたがいなくなり、パドックは少し寂しくなってしまいました」

    アストンマーティンF1にとってファーン氏は単なるスタッフではなく、長年にわたりチーム文化を支え続けた存在だった。ドライバーやエンジニア、ライバルチームの関係者からも慕われたその人柄は、多くの追悼の言葉が示すように、F1パドック全体に大きな足跡を残した。

  • メルセデスF1代表が警告「タイトル争いで問題を起こせばドライバーを降ろす」

    メルセデスF1代表が警告「タイトル争いで問題を起こせばドライバーを降ろす」

    メルセデスF1のチーム代表トト・ウォルフは、2026年のF1タイトル争いが激化するなか、キミ・アントネッリとジョージ・ラッセルに対し、2014年から2016年にかけてのルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグのようなチーム内抗争は二度と許さないと明言した。

    現在、メルセデスは2016年以来となるチーム内での本格的なドライバーズタイトル争いを迎えている。

    ランキング首位のアントネッリとラッセルがタイトルを争う一方、フェラーリのルイス・ハミルトンもその間に割って入る構図となっている。

    「二度と同じ過ちは繰り返さない」と断言
    2014年から2016年にかけて、メルセデスではハミルトンとロズベルグのライバル関係が激化し、コース上だけでなくチーム内でも緊張が高まった。その経験を踏まえ、ウォルフは同じ状況を再び招くつもりはないと強調した。

    RacingNews365の取材に対し、ウォルフはチーム内対立が再発する可能性について次のように語った。

    「私はそんなことは絶対に許さない」

    「そんなことは二度と私の下では起こらないし、チームでも起こらない。シンプルな話だ。もしそんなことをするドライバーがいたら、私はそのドライバーを降ろす」

    ウォルフはこれまでも、ハミルトンとロズベルグのタイトル争いからメルセデスは多くを学んだと語ってきた。ただし同様の発言は2015年シーズン開幕前にも行われており、その後も両者の関係はさらに悪化していた経緯がある。

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    ラッセルの不運がポイント差拡大の一因
    現時点ではアントネッリがランキング首位を59ポイント差でリードしているが、ウォルフはこの差が実力だけによるものではないと考えている。

    ラッセルは今季、マシントラブルやセーフティカーのタイミングなど、不運に見舞われるレースが続いており、ポイント差は実際以上に広がっているとの見方を示した。

    ハンガリーGPでもラッセルはスタート時のシステムトラブルに苦しんだ。ウォルフはSky Sports F1に対し、チームの責任を率直に認めた。

    「またしてもジョージのスタートを台無しにしてしまった。これは受け入れられない。我々として十分ではない」

    青旗混乱にも不満「満足できる一日ではなかった」
    ウォルフはハンガリーGPで発生した青旗運用の混乱にも言及した。自動青旗システムの不具合により各チームがドライバーへの情報共有に苦戦したことについて、他チームのエンジニアを「テレタビーズ」と皮肉った発言にも触れ、レース全体への不満を隠さなかった。

    「全体として、今日の状況にはまったく満足していない」

    「でも気持ちが落ち着けば、ドライバーズ選手権では夏休み前にしっかりとしたリードを築けたし、コンストラクターズ選手権でも良い差をつけられていることを実感できるだろう」

    「それは速いマシンと素晴らしいチームのおかげだ。VSCのタイミングのように運が悪かった場面もあったが、信頼性という点ではまだ十分とは言えない」

    メルセデスはドライバーズ、コンストラクターズの両タイトル争いで優位な立場を維持している。しかしウォルフは、チーム内の規律とマシンの信頼性を維持することが、悲願のダブルタイトル獲得に向けた最大の課題だと位置づけている。