投稿者: dbcheck

  • カルロス・サインツJr. ウィリアムズF1苦戦の現実「2025年は実力以上だった」

    カルロス・サインツJr. ウィリアムズF1苦戦の現実「2025年は実力以上だった」

    カルロス・サインツJr.は、2026年シーズンに苦戦するウィリアムズについて、2025年の成功が「実力以上の結果だった」と振り返り、現在の低迷はチームの課題を浮き彫りにする「目を覚まされるシーズン」になったと語った。

    2025年にコンストラクターズランキング5位を獲得したウィリアムズは、2026年も中団トップ争いを続けると期待されていた。

    しかし、開発の遅れやマシンの重量超過などの問題に直面し、開幕から苦戦。11戦を終えた時点で獲得ポイントはわずか11点にとどまっている。

    2025年は期待以上の結果だった
    サインツJr.は、2026年の苦戦は契約時には全く想定していなかったと認めつつも、2025年の結果は本来の実力以上だったとの見方を示した。

    「そんな展開は全く予想していなかった。2025年は僕たちが期待以上の結果を残したと思っているし、2024年にウィリアムズと契約した時に想像していたよりも、いい結果だった」

    「2025年のマシンは本当にいいクルマだった。ポールポジションまでコンマ3〜4秒差の速さがあって、バランスも非常によかった」

    「だから2026年は、新レギュレーションに向けて十分な開発期間もあったし、少なくとも2025年の位置を維持するか、さらに一歩前進できると考えていた」

    2026年の低迷で見えた現実
    しかし現実は正反対だったとサインツJr.は説明する。

    「実際にはまったく逆だった。2025年の終わりに思っていた以上に、僕たちはトップチームから離れていたことが分かった」

    「チーム全体にとって、この一年は人としても組織としても成長させられるシーズンだった。同時に、将来トップチームと戦うためには、まだどれほど多くの仕事が残っているのかを思い知らされる目を覚まされる一年でもあった」

    カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ・レーシング)

    原因は把握 反撃には時間が必要
    サインツJr.は、苦戦の原因についてはすでに理解が進んでいるとしながらも、立て直しには時間が必要だと強調した。

    「多くのことを学び、多くの課題に気付くことができた。でも残念ながら、ここまでは悪いシーズンになってしまった」

    「何が起きたのか、なぜこうなったのかを分析し、結論を出さなければならない。そして今では、その理由はかなり理解できていると思う」

    「立て直す力はチームにはある。ただ、F1では時間が必要だ。時間も、努力も、予算上限の中で使える資金も、そして膨大な分析も必要になる。今の僕たちは、まさにその作業に取り組んでいるところなんだ」

    2025年の躍進から一転、2026年は厳しい現実を突き付けられたウィリアムズ。それでもサインツJr.は、この経験を将来トップ争いを実現するための重要な学びと位置付け、長期的な再建への自信を失ってはいない。

  • シモン・パジェノー キャデラックF1で新たな道「僕に言えるのはありがとうだけ」

    シモン・パジェノー キャデラックF1で新たな道「僕に言えるのはありがとうだけ」

    シモン・パジェノーは、2023年の大事故によってレースから離れて以降、キャデラックF1プロジェクトで新たな役割を見いだしている。現在も事故の後遺症を抱えるなか、シミュレーターでF1マシンの開発に携わることが、自身の人生とキャリアを立て直す大きな支えになっているという。

    元インディカー王者で2019年インディアナポリス500優勝者のパジェノーは、2023年にミッドオハイオでブレーキトラブルに見舞われ、マシンが激しく横転する事故を経験。

    それ以来レースには出場しておらず、3年が経過した現在も神経学的な症状が残っている。

    2023年の大事故でキャリアが一変
    フランス紙『Ouest-France』によると、42歳のパジェノーは疲労の程度によって、現在も強いめまいに襲われることがあるという。

    「衝撃による影響があった。特にマシンが非常に速く回転したことによるもので、今でもかなり強いめまいが起きる」

    事故はパジェノーの身体だけでなく、それまでレーシングドライバーとして築いてきた自身のアイデンティティにも大きな影響を及ぼした。

    「以前の僕はスーパーマンのような気分だった。でも、それがすべてなくなってしまうと、自分がまったく役に立たない人間になったように感じて、完全に道を見失ってしまった」

    長年にわたって人生の中心にあったレースを突然失ったことで、パジェノーは自分が何者なのかを見失うほどの苦しい時期を過ごしたという。

    キャデラックF1のシミュレーターでも最初は苦戦
    そうしたパジェノーに新たな道を与えたのが、キャデラックのF1プロジェクトだった。

    ただし、シミュレーターでの仕事も当初から順調だったわけではない。事故の後遺症によって、最初のセッションでは深刻な症状に見舞われたという。

    「シミュレーターでの初日はかなり厳しかった」

    「目の前に何度も光が走って、ひどい片頭痛があり、乗り物酔いのような状態になって吐き気もした。記憶が飛んでしまうこともあった。でも、時間が経つにつれて、少しずつ状況がクリアになっていった」

    それでもパジェノーはシミュレーターでの作業を続け、現在ではキャデラックF1マシンの開発に携わっている。

    キャデラックF1マシンの開発を担当
    パジェノーは現在、キャデラックのシミュレーターをドライブし、F1マシンの開発作業に直接携わっている。

    「今はシミュレーターをドライブしているし、これからもキャデラックのF1マシンの開発を続けていく」

    インディカーで培ってきた豊富な経験に加え、パジェノーは以前からマシンの技術的な部分を理解し、開発に生かす能力を自身の強みとしてきた。

    「僕の専門分野は昔から技術的な部分だった。テクノロジーを理解することや、それをある意味でマネジメントしていくことだ」

    実戦復帰の見通しが立たないなかでも、その経験と技術的な知識をF1という新たな舞台で生かせることに、大きな意味を感じている。

    「すべての細部に関われる」新たな目的
    キャデラックF1での役割は、パジェノーにとって単なる開発業務以上の意味を持っている。事故によってレースを失い、自身の存在意義さえ見失った時期を経て、再びモータースポーツの最前線でマシン作りに関われるようになったからだ。

    「このすべての一員になって、プロジェクトが成長していくところを見ることができる。そして、レーシングカーを可能な限り最高のものにするため、あらゆる細部に取り組む機会がある」

    「僕に言えるのは『ありがとう』ということだけだ」

    2023年の事故によってレーシングドライバーとしてのキャリアが突然途切れ、現在も後遺症と向き合うパジェノー。それでもキャデラックF1で、自らの経験と技術的な能力を生かせる新たな居場所を見つけた。レースに出場するという形ではなくとも、F1マシンの開発に携わることが、パジェノーに再びモータースポーツの世界で進むべき道を与えている。

  • リアム・ローソン F1移籍を阻む政治的事情 ウィリアムズが最有力候補

    リアム・ローソン F1移籍を阻む政治的事情 ウィリアムズが最有力候補

    リアム・ローソンは2027年のF1ドライバー市場で、実力に反して難しい立場に置かれている。

    2026年シーズンはレーシングブルズで中団トップクラスの活躍を見せているものの、レッドブル復帰の可能性は低く、他チームへの移籍にも政治的な事情が立ちはだかると報じられている。

    F1 Oversteerは、アストンマーティン、ハース、キャデラックといった有力候補にはそれぞれ政治的な事情があり、ローソンの移籍は容易ではないと分析。その一方で、ウィリアムズが最も現実的な移籍先になるとの見方を示している。

    実力十分でもレッドブル残留は不透明
    リアム・ローソンは2026年シーズン前半11戦で43ポイントを獲得し、トップ4チーム以外では最高の成績を残している。パフォーマンス面ではグリッド屈指と評価されているものの、今季序盤にレッドブル・レーシングでわずか2戦のみ参戦した経験から、再昇格の可能性は極めて低いとみられている。

    さらに、レッドブル育成のニコラ・ツォロフがFIA F2選手権で首位を走っていることもあり、レッドブル陣営には世代交代を進める動きがある。このため、ローソンと陣営の双方が2027年に向けて移籍先を探ることは自然な流れとされている。

    アストンマーティン移籍を阻むホンダの存在
    候補の一つとされるアストンマーティンでは、ジョナサン・ウィートリーがチーム代表に就任する見通しで、アウディ時代からローソンを高く評価してきた人物として知られる。

    しかし、報道によるとホンダが別のドライバーを推す可能性が高いという。ホンダはレッドブルとの提携時代にも角田裕毅をローソンより優先する姿勢を示しており、現在シートを失っている角田裕毅をアストンマーティンへ送り込むよう働きかける可能性があると伝えられている。

    ハースとキャデラックにもそれぞれ事情
    ハースにも空席が生じる可能性はあるが、こちらではタイトルスポンサーであるトヨタの影響力が注目されている。

    現時点でトヨタはワークスパートナーではないため決定権は限定的とみられるものの、日本メーカーとして自社に関係するドライバーを起用したい意向を持つ可能性があるという。

    一方、新規参戦するキャデラックでは、アメリカ国内からコルトン・ハータを起用すべきとの声が強い。ハータはスーパーライセンス取得を目指してインディカーからFIA F2へ転向しており、チーム首脳もアメリカ人ドライバーを中心にプロジェクトを構築したい考えだとされる。

    最有力候補はウィリアムズか
    アウディは現在のドライバーラインアップを維持する方針で、アルピーヌもローソン獲得には積極的ではないと報じられている。その結果、残された現実的な選択肢としてウィリアムズが有力視されている。

    ウィリアムズでは、チームの戦闘力低下に不満を抱くカルロス・サインツJr.の去就が注目されており、シートが空く可能性もある。

    ジェイムス・ボウルズ代表は以前からローソンを高く評価しており、2024年にローガン・サージェントの後任としてローソンを期限付きで獲得しようとした経緯もある。当時はレッドブルが短期的な計画を理由に移籍を認めなかったが、ツォロフの台頭によって状況は変化しており、再び獲得に動いた場合は以前ほどの障害はないとの見方が示されている。

    2027年の移籍市場では、リアム・ローソンは実力こそ高く評価されているものの、ホンダ、トヨタ、キャデラックそれぞれの思惑が交錯し、有力チームへの移籍は簡単ではない状況にある。その中で、以前から獲得を望んできたジェイムス・ボウルズ率いるウィリアムズが、現時点では最も現実味のある移籍先として浮上している。

  • アウディF1 着実な進歩も首脳は冷静「トップ4との差は大きい」

    アウディF1 着実な進歩も首脳は冷静「トップ4との差は大きい」

    アウディF1は2026年シーズン前半戦終盤で着実な進歩を見せ、3戦連続でポイントを獲得した。コンストラクターズ選手権ではウィリアムズを上回り8位へ浮上し、チーム全体の成長が数字にも表れ始めている。

    しかし、モータースポーツ責任者のアラン・マクニッシュは「トップ4チームとの差は依然として大きい」と現状を冷静に分析。空力アップデートの成果や車両理解の進展を評価する一方、2027年を見据えた開発戦略や改善すべき課題についても率直に語った。

    空力アップデートで低速域の弱点を改善
    アウディF1はシーズン序盤、速さを持ちながらも結果につなげられないレースが続いていた。しかし、シルバーストンから3戦連続でポイントを獲得し、ようやくパフォーマンスを結果へ結び付けられるようになった。

    マクニッシュは、その要因としてオーストリアGPで投入した空力アップデートを挙げた。

    「オーストリアで空力アップデートを投入し、それが非常に効果的だった。特に少し弱点だった低速コーナーで大きな助けになった」

    「さらに、マシンをより運転しやすくする変更も加えた。これも主に低速コーナーで効果を発揮している」

    また、エンジニアがマシンの特性をより深く理解できるようになったことも進歩の要因だという。

    「重要なのは、マシンが何を好み、ドライバーが何を求めているかを理解することだ。その点でも私たちは前進している」

    PU大型アップデートは2027年まで見送り
    アウディF1は今季、パワーユニットの開発機会をすべて使い切る方針は採らない。予算上限を考慮し、大規模なアップデートは2027年まで温存する考えだ。

    「バルセロナでは小規模な改善を実施し、それは期待どおり機能した」

    「より大きなアップデートは2027年になる可能性が高い。そのため、それまでパワーユニットに大きな変更はないだろう」

    その理由についても次のように説明した。

    「資金を一度に使い切るわけにはいかない。そうすれば、その後に戦うための余力がなくなってしまう。だからこそ期待値を適切に管理する必要がある」

    アラン・マクニッシュ(アウディF1)

    チーム全体の成長を実感
    今季からジョナサン・ウィートリーに代わってスポーツ部門を率いるマクニッシュは、チーム内部の変化を強く感じているという。

    「私が直接関わるようになってから、人材が着実に成長しているのを感じる。チーム全体の自信も高まっている」

    「ブダペストはさまざまな理由で難しい週末だったが、その中でもオペレーションは非常に良かった」

    さらに予選パフォーマンスについても予想以上だったと評価した。

    「純粋なパフォーマンスという意味では、予選は予想以上だった。これほど速く、しかも安定して速さを発揮できるとは思っていなかった」

    「その速さを引き出せるようになっているが、さらに一段階成長する必要がある」

    改善すべき課題はスタート
    一方で、改善すべき課題としてスタートを挙げた。

    「満足できていない分野の一つがスタートだ。今回もそこで不利になってしまった」

    「リアム・ローソンの後ろに入ってしまい、本来ならレーシングブルズの1台を上回るチャンスがあったにもかかわらず、最終的には2台とも前でフィニッシュされた」

    それでも夏休み前の手応えには満足しているという。

    「改善すべきことは本当にたくさんある。しかし、ここまで示してきた内容は非常に前向きなものだ」

    トップ4との差は依然として大きい
    アウディF1は現在、コンストラクターズランキングでウィリアムズを抜いて8位に浮上。Q3進出や入賞も常連となりつつある。

    マクニッシュは、この成長が今後も続くと確信している。

    「私たちはウィリアムズをランキングで上回った。Q3にも安定して進出し、レースでもトップ10に入り、ポイントを獲得している」

    「オペレーション面でも技術面でもチームは着実に前進している。この流れは今後も続くだろう」

    ただし、現状を過大評価することはなかった。

    「今感じているのは自信というより安心感だ。チームが着実に強くなり、正しい方向へ進んでいるという安心感がある」

    「しかし正直に言えば、私たちの現在地は中団であり、トップ4チームとの差は依然として大きい」

    それでも、F1参戦からまだ11戦しか経験していない新チームであることを踏まえれば、現在の位置は十分に評価できると締めくくった。

    「私たちはF1でまだ11戦しか戦っていない。そのことを考えれば、現在の位置は非常に良いものだと思っている」

  • アストンマーティンF1 ストロール会長の先見性 予算上限前の投資がチームを救った

    アストンマーティンF1 ストロール会長の先見性 予算上限前の投資がチームを救った

    ローレンス・ストロールがF1予算上限導入前に行った巨額投資は、現在苦戦が続くアストンマーティンにとって長期的な資産となり、チームの企業価値を大きく押し上げたとの見方が示された。

    2026年シーズンのアストンマーティンは開幕から低迷が続いているが、その一方でシルバーストンの新ファクトリーや風洞施設など、舞台裏ではF1屈指の環境が整えられている。

    これらはローレンス・ストロール会長が2021年のF1予算上限(コストキャップ)導入前に進めた大型投資によるもので、現在ではその先見性が再評価されている。

    予算上限導入前の投資が大きな強みに元アストンマーティンF1代表のオトマー・サフナウアーは、ストロールの拙速なチーム運営が現在の混乱を招いたと指摘している。一方で、施設への積極投資については大きな成果をもたらしたとの評価もある。

    ストロールはアストンマーティンをタイトル争いができるチームへと押し上げるため、シルバーストンのファクトリー刷新や最新風洞の建設などに多額の資金を投じた。

    2026年型AMR26はエイドリアン・ニューウェイの判断で大規模アップグレード投入が遅れたこともあり、開幕直後は厳しい戦いを強いられた。しかし、チームの設備面では現在のF1でも屈指の水準に達している。

    対照的に、ウィリアムズは予算上限導入前の設備投資が十分ではなく、現在もインフラ整備で後れを取り戻す作業を続けている。

    株式報酬もコストキャップ対策に
    アストンマーティンは従業員にチーム株式を付与する制度も導入した。これにより給与水準を抑えつつ、社員には別の形で報酬を提供できる仕組みを構築した。

    F1のコストキャップではドライバーの給与とチーム内で最も高給な3人の給与は対象外となるが、それ以外の人件費は予算上限に含まれる。そのため株式によるインセンティブは、優秀な人材を維持しながらコスト管理を行う有効な手段となった。

    ローレンス・ストロール(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    「ストロールは将来を見据えていた」
    オランダのジャーナリスト兼コメンテーターであるネルソン・バルケンブルフは、ポッドキャスト『Nailing The Apex』で、アストンマーティンとウィリアムズの違いについて次のように語った。

    「ジェイムス・ボウルズは以前から『コストキャップはウィリアムズにとって非常に厳しい』と言ってきた」

    「たとえ資金があって新しい風洞やCFD設備を造りたくても、現在のレギュレーションでは簡単には実現できない」

    「その点でローレンス・ストロールは非常に強いコミットメントを示した。彼には将来を見通す先見性があり、さらにそれを実行できる資金力もあった」

    「だからこそ予算上限が導入される前に、必要な設備のほとんどを完成させる、あるいは少なくとも投資を済ませていた」

    「その結果、アストンマーティンへの投資は守られただけでなく、チームの企業価値そのものを大きく高めることになった。一方でドリルトンはそうしなかったため、今も制約を受け続けている」

    短期的な苦戦と長期戦略は別問題
    アストンマーティンは2026年シーズン序盤こそ苦戦しているものの、施設・人材・開発環境への投資はすでに完了している。2026年型マシンの競争力不足と、チームが将来的に持つインフラの価値は切り分けて考えるべきだという見方も強まっている。

    ニューウェイの本格的な開発体制とホンダ製パワーユニットが軌道に乗れば、ストロールが予算上限導入前に進めた巨額投資が、今後のタイトル争いにつながる土台として真価を発揮する可能性がある。

  • レッドブルF1 開発加速の代償 予算上限でRB22アップデート継続に限界

    レッドブルF1 開発加速の代償 予算上限でRB22アップデート継続に限界

    2026年シーズン前半に大規模なアップデートを重ねてきたレッドブル・レーシングだが、その積極的な開発がシーズン後半の足かせになる可能性が浮上している。

    チーム代表のローラン・メキースは、RB22の弱点を修正するために多くの開発リソースを投入した結果、今後は同じペースでアップデートを続けることは難しいとの見通しを示した。

    RB22の立て直しに前半戦で開発を集中
    マックス・フェルスタッペンがハンガリーGPで記録した2位は、2026年シーズン最高成績となった。しかし、その結果はRB22が依然としてトップ争いには十分届いていない現実も浮き彫りにした。

    レッドブル・レーシングは2025年タイトル争いを最後まで続けた影響もあり、新レギュレーション初年度となる2026年型マシンの開発で出遅れた。

    シーズン序盤はRB22が中団グループと争う場面も少なくなく、状況を打開するため、日本GP、マイアミGP、オーストリアGPを中心に大規模なアップデートを投入してきた。

    基本コンセプトは維持しながらも、フロントウイング、フロア、サイドポッド、ディフューザー、さらにメカニカル面まで幅広く改良。開幕当初にドライバーが訴えていたステアリング系の問題も、マイアミで原因を特定して対策を投入した。

    オーストリアでは空力改善だけでなく軽量化も実施。2025年からの開発遅れによって最低重量を上回っていたRB22は、このアップデートによって大きく改善された。

    予算上限が今後の開発を制約
    しかし、この積極的な開発には大きな代償が伴う。

    F1では2026年の予算上限が2億1500万ドルに設定されており、シーズン前半に多くの資金を投入すれば、その分だけ後半戦で使えるリソースは限られる。

    実際、レッドブル・レーシングは開幕以降だけでもフロアを6回更新し、サイドポッドやボディワークでは8種類ものアップデートを投入。リア周りやフレキシブルリアウイングなども含めれば、グリッドで最も積極的に開発を続けてきたチームの一つとなっている。

    対照的にアストンマーティンは、前半戦の開発をほぼ凍結し、AMR26Bへ予算を集中させる戦略を採用していた。

    メキースはハンガリーGPで現在の状況について次のように説明した。

    「開幕戦から現在までの間に、マシンへ非常に多くのアップデートを投入してきた。序盤に抱えていた大きな遅れをできるだけ早く解消するためだった」

    「このペースを今後も維持できるとは考えにくい。それでも残るコンマ3秒の差を埋める最善の方法を見つけなければならない」

    残る0.3秒は最も難しい領域
    レッドブル・レーシングは現在、トップ勢との差を約0.3秒と見積もっている。

    しかし、この最後の0.3秒こそが最も獲得が難しい領域だ。

    開発初期は改善できる部分が多く、比較的大きなゲインを得られる。しかしトップレベルへ近づくほど性能向上の余地は小さくなり、しかもライバルも同時にアップデートを続けるため、差は簡単には縮まらない。

    マクラーレンはハンガリーGPから新しい開発パッケージを投入し始め、メルセデスとフェラーリも夏休み明けに大型アップデートを予定している。

    マクラーレンのアンドレア・ステラ代表は、シーズン終盤まで優勝争いを続けるには「さらに約0.5秒の性能向上が必要になる」との見通しも示している。

    レッドブル・レーシング

    レッドブルは2027年へ早期シフトへ
    さらに各チームは、2027年マシンへの開発配分という重要な判断も迫られている。

    昨年のレッドブル・レーシングはタイトル争いを優先した結果、2026年マシンへの準備が遅れた経緯があった。

    その反省もあり、2027年に向けては昨年以上に早い段階で開発の重点を切り替える方針だ。

    メキースはその考えについて次のように語っている。

    「他チームがどうするかは分からないが、今年と来年のどちらへ重点を置くかは、どこかの時点で必ず決断しなければならない」

    「現在のレギュレーションを考えれば、その判断は昨年よりも早くなると予想している」

    前半戦でRB22の立て直しに成功しつつあるレッドブル・レーシングだが、その代償として残りシーズンの開発余力は限られつつある。ライバル勢の大型アップデートが控える中、限られた予算と開発リソースをどこへ投入するかが、2026年後半戦だけでなく2027年の競争力も左右する重要な決断となりそうだ。

  • ルイス・ハミルトン フェラーリF1後半戦に自信「PU改善でさらに勝てる」

    ルイス・ハミルトン フェラーリF1後半戦に自信「PU改善でさらに勝てる」

    2026年シーズン前半を終え、ルイス・ハミルトンはフェラーリF1の後半戦でさらなる飛躍を期待している。最大の課題として挙げたのは、メルセデス勢に対して劣勢となっているパワーユニット(PU)の性能差であり、この改善が実現すれば優勝争いの機会はさらに増えるとの見方を示した。

    フェラーリは今季ここまで11戦で2勝を挙げているものの、コンストラクターズ首位のメルセデスとの差を縮めるには、ストレートスピード不足の解消が不可欠だ。チームは今後も車体とPUの両面で開発を続ける方針を明らかにしている。

    ハミルトン「後半戦はもっと強くなれる」
    現在ドライバーズランキング2位につけるハミルトンは、首位キミ・アントネッリに50ポイント差をつけられて夏休みに入る。今季はスペインGPで1勝を挙げ、チームメイトのシャルル・ルクレールもイギリスGPを制した。

    一方で、フェラーリはシーズンを通じてストレートスピードでメルセデスに後れを取っており、ハミルトンは1周あたり0.3〜0.4秒を失っていると繰り返し指摘してきた。

    フェラーリはオーストリアGPでPUアップグレードを投入したが、FIAのADUO(Additional Development Upgrade Opportunity)制度により、今季中にもう1回のPUアップグレードを投入できる余地を残している。

    ハミルトンは、その次の改良が優勝争いの鍵になるとの期待を示した。

    「シーズン前半を振り返ると、ストレートでおそらく0.3〜0.4秒は遅く、パワー面でも不利な状況だったことを考えれば、本当に素晴らしかったと思う」

    「ファクトリーのみんなは、その改善に向けて本当に懸命に取り組んでくれている」

    「僕たちは毎週のようにアップグレードを投入してきたし、後半戦にはさらに投入できるものが残っている。だから、ただ前進し続けるだけだ」

    さらに、自身にとってシーズン後半は伝統的に好成績を残してきた時期だと語った。

    「後半戦はもっと強くなれると思う。僕は昔から後半戦の方が強いことが多い」

    「だから、この休みをしっかりリセットの時間にして、より強く、よりフィットした状態で、精神的にも万全の準備をして戻ってきたい」

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)

    フェラーリ代表「PU改善には時間が必要」
    チーム代表フレデリック・バスールは、フェラーリがシーズン終了まで継続的にアップグレードを投入する方針を明らかにした。

    ただし、空力パーツとは異なり、PU開発には長い準備期間が必要だと説明する。

    「エンジン面で改善が必要なのは分かっているし、それは実行していく。ただ、エンジンはシャシーに比べて開発サイクルがはるかに長い」

    その上で重要なのは、開発の勢いを維持することだと強調した。

    「最も重要なのは、この開発ペースを維持することだ」

    「マクラーレンはハンガリーで大きく前進した。彼らはマイアミやカナダで大規模なアップグレードパッケージを投入するという、我々とは異なる哲学を採っている」

    「彼らは新しいパッケージを投入するたびに大きく前進している。一方、我々は毎戦少しずつ新しいパーツを投入するアプローチだ」

    「まだ12戦残っている。11戦か10戦かもしれないが、いずれにしても多くのレースが残っている。シャシーにも改善の余地は至るところにあるし、この勢いを維持しなければならない」

    PU開発が後半戦のタイトル争いを左右
    フェラーリは今季、シャシー開発を継続的に進めながらも、最大の弱点であるストレートスピード不足の改善を最優先課題としている。ADUO制度を利用した2度目のPUアップグレードが期待どおりの成果を発揮すれば、メルセデスとの差を縮め、ハミルトンとルクレールが後半戦で優勝争いに絡む可能性は高まる。

    ハミルトン自身も、例年好調となるシーズン後半で巻き返しを狙っており、フェラーリにとっても今後のPU開発がタイトル争いの行方を左右する重要な要素となりそうだ。

  • ミカ・ハッキネン マクラーレンF1に忠告「フェルスタッペン獲得で調和を壊すな」

    ミカ・ハッキネン マクラーレンF1に忠告「フェルスタッペン獲得で調和を壊すな」

    マクラーレンF1が2027年にマックス・フェルスタッペン獲得を検討しているとの噂が浮上するなか、元F1ワールドチャンピオンのミカ・ハッキネンは、現在のドライバーラインアップを維持すべきだとの考えを示した。

    2026年シーズン序盤から、現行レギュレーションへの不満や契約に含まれる成績条項を背景に、フェルスタッペンの去就を巡る憶測が続いている。

    最近では2027年からマクラーレンへ移籍する可能性が取り沙汰されたが、フェルスタッペンのマネージャーは2028年末まで契約を全うすると否定。また『BILD』は、レッドブルが契約を2029年末まで延長し、成績条項を削除する新契約を提示したと報じている。

    「チームの調和を崩す必要はない」
    ランド・ノリスとオスカー・ピアストリはともに2027年まで契約を結んでおり、仮にフェルスタッペンを獲得する場合は、どちらかがシートを失うことになる。

    デビッド・クルサードとのポッドキャスト『Up to Speed』に出演したハッキネンは、マクラーレンが現在のチームバランスを崩すべきではないと語った。

    「とても興味深い話だ。もちろん、そこにはマックスだけではなく、多くの優れたドライバーがいる」

    「でも、私が見てきたマクラーレンというチームは、常にチーム全体のパッケージを重視して運営している」

    「成功するためには、チーム内に素晴らしい結束力を築くことが唯一の方法だ」

    「だから私なら、そのリスクをできる限り小さくしたいと思う」

    ハッキネンは、スター選手を加えることで現在の良好な雰囲気を損なう可能性があると警鐘を鳴らした。

    「そういうことをすれば、このようなチームスピリットを失ってしまう」

    「チームに2人の素晴らしいドライバーがいるなら、なぜわざわざ船を揺らす必要があるんだ?」

    「しかもマクラーレンには、世界チャンピオン(ノリス)がいる」

    ミカ・ハッキネン

    クルサードとの長期コンビを引き合いに
    ハッキネンは自身とデビッド・クルサードが長年マクラーレンでコンビを組んだ経験を引き合いに出し、安定したドライバー体制が成功につながるとの考えを示した。

    「私たちはF1で最も長くチームメートを務めた組み合わせだった」

    「それは、チーム内に良い調和があれば、なぜ別の誰かを迎える必要があるのかということを示している」

    最後はクルサードに冗談を飛ばし、笑いを誘った。

    「まあ、デビッド、君は時々扱いが難しかったけど、それでも私はうまく対処できたよ」

    今回の発言は、フェルスタッペンほどの実力者であっても、チームの成功には速さだけでなく組織全体の調和が不可欠だという、ハッキネンらしい哲学を示すものとなった。

  • 2027年F1カレンダー発表延期 バルセロナがバーレーン代替テスト開催候補

    2027年F1カレンダー発表延期 バルセロナがバーレーン代替テスト開催候補

    2027年のF1カレンダー発表が、例年より遅れる見通しとなった。中東情勢の先行きが依然として不透明なことから、F1は複数の代替案を準備しており、プレシーズンテストではスペイン・バルセロナがバーレーンの代替開催地として最有力候補に浮上している。

    F1は2027年も24戦体制の維持を目指しているが、中東ラウンドやプレシーズンテストの開催地は今後の国際情勢次第で変更される可能性がある。

    2027年F1カレンダーの発表は秋へ延期
    2026年シーズンは中東情勢の悪化により、バーレーンGPがマレーシアへ移転され、サウジアラビアGPも代替日程を確保できなかった。さらに、カタールGPやアブダビGPについても、9月中旬までに情勢が改善しなければ開催が危ぶまれる状況にある。

    こうした不透明な状況を受け、F1は2027年カレンダーの発表を秋まで延期する方針を決定した。より正確な見通しを得たうえで正式日程を公表する考えで、同時に複数のバックアッププランも準備している。

    バルセロナがプレシーズンテスト代替候補に浮上
    現時点では2027年もバーレーンでプレシーズンテストと開幕戦を開催する予定となっている。しかし、各チームは新車発表や輸送計画、シーズン準備を進める必要があり、開催地を早期に確定する必要がある。

    そのため、代替開催地として最も有力視されているのがバルセロナだ。

    カタルーニャ・サーキットのゼネラルマネージャーを務めるジョゼップ・リュイス・サンタマリアは、プレシーズンテスト招致を最優先事項として位置付けており、F1首脳陣との協議を重ねながら開催実現に向けた働きかけを続けているという。

    ドメニカリ「通常のカレンダーを発表するが代替案も用意」
    F1のCEOであるステファノ・ドメニカリは、秋に公表するカレンダーは通常開催を前提としたものになると説明した一方、必要であれば後から変更する可能性があることを認めた。

    「秋に発表するカレンダーは、いわば通常計画になる」

    「もし中東情勢が解決していなければ、当然ながら別のプランを用意している」

    「判断のタイミングは年末になる。まだ十分に対応する時間はある」

    また、2027年も24戦体制を維持する考えに変わりはないと強調した。

    「どのような状況になっても、来年も24レースという目標を維持できるよう、すでに複数のシナリオと選択肢を準備している」

    ポルトガルとトルコ復帰も選択肢
    2027年にはポルトガルGPとトルコGPの復活も有力視されており、中東開催が引き続き困難となった場合の代替開催地として機能する可能性がある。

    一方でドメニカリは、F1の日程調整よりも国際情勢そのものが重要だと強調した。

    「もし来年になってもこの地域の状況が改善していないのであれば、F1は極めて小さな問題に過ぎない。それは状況が非常に深刻であることを意味するからだ」

    2028年以降の新GPも引き続き検討
    F1はカレンダーの調整と並行して世界展開も継続している。ただし、新たなグランプリ開催は2028年以降になる見通しだ。

    ドメニカリは「アフリカでの交渉は非常に順調に進んでいる。南米や極東でも協議を続けている」と説明した。

    候補地としては、アフリカではルワンダと南アフリカ、アジアではタイ、南米ではアルゼンチンが有力候補として引き続き検討されている。

    2027年シーズンの正式カレンダーは今秋に発表される予定だが、中東情勢の推移次第ではプレシーズンテストや複数の開催地が変更される可能性があり、F1はそのあらゆるケースに備えた準備を進めている。

  • フェルナンド・アロンソ ホンダF1に全幅の信頼「問題解決は時間の問題」

    フェルナンド・アロンソ ホンダF1に全幅の信頼「問題解決は時間の問題」

    アストンマーティンとホンダは、2026年シーズン序盤の苦戦によって厳しい状況に置かれている。それでもフェルナンド・アロンソは、両者が問題を解決し、競争力を高めていくことに「何の疑いもない」と強調した。

    アストンマーティンはF1ハンガリーGPで大幅改良型「AMR26B」を投入し、マシンの競争力を大きく向上させた。

    そして次戦オランダGPでは、ホンダが改良型パワーユニットを投入する予定となっている。アロンソは、その成果が今後のプロジェクトを占う重要な材料になると考えている。

    アストンマーティンへの揺るぎない信頼
    2023年にアストンマーティンへ加入したアロンソは、移籍初年度に表彰台を重ねたものの、その後はチームの競争力低下に直面してきた。2026年も新レギュレーションへの対応に苦戦し、シーズン序盤は期待された結果を残せなかった。

    それでも、45歳となったアロンソがチームに対する忍耐を失っている様子はない。むしろ、現在の体制が最終的には成功につながるという確信を示している。

    Motor.esによると、ハンガリーGPを前に、アストンマーティンからどのような「答え」を得たいかと質問されたアロンソは、そもそも答えを必要としていないと語った。

    「僕は答えが必要だとは思っていない。チームについてはかなり明確な考えを持っているし、すべての問題を解決できると確信している」

    「時間はかかる。でも、エイドリアン(ニューウェイ)が遅かれ早かれ僕たちにグリッドで最高のマシンを与えてくれることに、何の疑いもない」

    アロンソがこの発言をしたのは、AMR26Bを実際にドライブする前だった。その後、ハンガリーGPでは新型マシンが従来より明確な進歩を示し、チームが進めてきた開発の方向性に一定の手応えをもたらした。

    「このマシンで最初の一歩を確認したい。最初の数レースを通じて得られる理解も見たいと思っている。そして来年にはさらに多くのものが出てくると思う。それは間違いないし、その先の数年間も同じだ」

    ホンダにも「何の疑いもない」
    アロンソの信頼は、アストンマーティンのシャシー部門だけに向けられたものではない。2026年からワークスパートナーとなったホンダについても、その技術力に強い信頼を示している。

    アストンマーティン・ホンダは今季、新世代パワーユニットの信頼性や性能面でいくつかの問題に直面してきた。しかし、アロンソはホンダが最終的に問題を解決することを疑っていない。

    「パワーユニットについても、僕は何の疑いも持っていない」

    「ホンダが問題を解決するのは時間の問題だと思っている。なぜなら、それが彼らが過去40年間のレース活動でやってきたことだからだ」

    ホンダとアロンソといえば、マクラーレン・ホンダ時代の厳しい関係が知られている。当時は競争力と信頼性の不足に対してアロンソが公然と不満を表明する場面もあったが、現在の関係は大きく異なる。アストンマーティンとホンダは問題を共有しながら改善を進めており、アロンソもその取り組みを支持している。

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム / ホンダF1)

    「いつ競争力を持つか」が最大の未知数
    一方で、アロンソは現状を楽観視しているわけではない。アストンマーティン・ホンダがライバルに対して出遅れていることも認めている。

    「僕たちが不利な状態からスタートしたのは事実だ。今はそのプロセスに取り組んでいて、レース週末ではその痛みも経験している。でも、問題を解決するために全員が一緒になって取り組んでいる」

    そのうえで、アロンソが最大の焦点として挙げたのが、マシンが本格的な競争力を手にする時期だ。

    「問題は、いつマシンが競争力を持つようになるのかということだ。そこが未知数だ。おそらく次の2レースで、ある程度の答えが見えてくると思う」

    その最初の舞台となったハンガリーGPでは、AMR26Bによってシャシーと空力面で明確な前進が確認された。アロンソ自身も改良後のマシンについて、従来より予測しやすくなったと評価している。

    そして次の焦点はホンダだ。8月末のF1オランダGPでは改良型パワーユニットの投入が予定されており、ザントフォールトはアストンマーティン・ホンダの現在地を測る重要な週末となる。

    アロンソが繰り返すのは、問題の存在そのものではなく、それを解決できる体制があるという確信だ。ハンガリーでAMR26Bが示した前進に続き、ザントフォールトでホンダの改良型パワーユニットがどこまで差を縮められるか。アストンマーティン・ホンダの2026年後半戦を占う次の焦点となる。