投稿者: dbcheck

  • ランド・ノリス フェラーリF1を警戒「ADUOでエンジン改善なら誰も勝てない」

    ランド・ノリス フェラーリF1を警戒「ADUOでエンジン改善なら誰も勝てない」

    ルイス・ハミルトンがフェラーリ移籍後初優勝を飾ったバルセロナ・カタルーニャGPを終え、ランド・ノリスはフェラーリのパフォーマンスに強い警戒感を示した。

    ノリスは、現在のフェラーリがコーナリング性能でグリッドの基準になっていると認め、パワーユニット面で改善が進めば、ライバルを圧倒する存在になると語った。

    ノリス「フェラーリはコーナリングで最強」
    ハミルトンはスペインGPでメルセデス勢を相手に主導権を握り、フェラーリでの初勝利、通算106勝目を挙げた。表彰台はハミルトン、ジョージ・ラッセル、ノリスによる英国人トップ3となった。

    ノリスはキミ・アントネッリのリタイアにより3位表彰台を獲得したが、週末を通じてマクラーレンはフェラーリとメルセデスに対して苦戦していた。

    レース後、ノリスはSky Sportsに対し、フェラーリのシャシー性能を高く評価した。

    「今のところ、フェラーリにもっと良いエンジンがないのは僕たちにとって幸運です。もしもっと良いエンジンがあれば、彼らが支配するでしょう」

    「現時点で、コーナリング性能では彼らがクラス最高です。僕たちは彼らにまったく近づけていません。それが現実です。僕たちは必要な場所からはかなり遠いところにいます」

    「もし彼らがエンジン面で改善してきたら、全員を置き去りにするでしょう。僕たちは本当に頭を下げて、どんな改善ができるかを見つけなければなりません」

    ADUOでフェラーリに開発余地か
    報じられているADUOの評価表では、フェラーリのパワーユニットは基準とされるRBPTから約4%遅れているとみられている。

    その一方で、フェラーリは規則上、今年と来年にかけてエンジン開発を継続できる見通しとされる。対照的に、ミルトンキーンズを拠点とするレッドブル系パワーユニット側には同様の介入機会がないとみられている。

    ノリスの発言は、フェラーリがすでに車体面で強力な武器を持っていることを示すものだ。そこにパワーユニットの改善が加われば、勢力図がさらに大きく動く可能性がある。

    ヴォルフもハミルトンの勢いを警戒
    メルセデス代表のトト・ヴォルフも、GPBlogに対してハミルトンの勝利を称賛した。昨季から難しい時間を過ごしてきたハミルトンが報われたことを喜び、フェラーリ代表フレデリック・バスールにとっても大きな勝利だったと語った。

    同時に、ヴォルフはハミルトンをタイトル争いの相手にしたくないと認めた。

    「彼とタイトルを争うのはできれば避けたい。彼が何をできるかを知っているからです。血の匂いを嗅ぎつけたら、彼は行きます。ルイス・ハミルトン列車が走り出すと、止めるのは非常に難しいという場面を何年も見てきました」

    ヴォルフは、41ポイント差はまだ逆転可能な範囲だとし、信頼性、車体とパワーユニットの開発、ミスの回避、そして戦略遂行の精度が今後のタイトル争いを左右すると指摘した。

    フェラーリはバルセロナでハミルトンの勝利によって存在感を一気に高めた。ノリスの警戒は、単なるライバルへの称賛ではなく、今後の開発競争における現実的な警告でもある。

  • 角田裕毅がレッドブルF1のTPCで実車復帰へ メキース「数日後に実現する」

    角田裕毅がレッドブルF1のTPCで実車復帰へ メキース「数日後に実現する」

    角田裕毅が、レッドブルのTPC(旧型車テスト)プログラムでF1マシンに復帰することが明らかになった。

    2026年にフルタイムのF1シートを失い、現在はレッドブルのリザーブドライバーを務める角田裕毅にとって、実車走行は役割を維持するうえで重要な機会となる。舞台はバルセロナ・カタルーニャGP後のカタルーニャ・サーキットで、使用されるのは前年型のホンダ製パワーユニット搭載車となる。

    レッドブルが角田裕毅に実車走行の機会を用意
    角田裕毅は昨年のレッドブルでの厳しいシーズンを経て、2026年はアイザック・ハジャーにシートを譲る形となった。その後はレッドブルのリザーブドライバーとして活動しているが、今週バルセロナで実施されるTPCプログラムに参加し、再びF1マシンをドライブする。

    角田裕毅は日本GPの時点で「現時点ではTPCやタイヤテストの予定はありません。自分でF2やF3をプライベートで走らせることも考えています」と語っており、当初はレッドブルでの実車走行は予定されていなかった。

    しかしレッドブルは方針を転換し、角田裕毅に旧型車でのテスト機会を与えることを決めた。

    メキース代表「F1マシンに乗ることに勝るものはない」
    レッドブル代表のローラン・メキースは、角田裕毅の走行について次のように説明した。

    「ユウキに再びマシンへ乗る機会を与えられることをうれしく思う。彼は我々のために素晴らしい仕事をしてくれている」

    「彼は今もレッドブル・ファミリーの一員であり、今回の最初の機会を活用して、再びマシンに乗せることにした。数日後に実現する」

    「目的は、リザーブドライバーとしてF1マシンを運転する感覚を保ち、鋭さを維持することにある。シミュレーターでも多くの作業をこなし、フィジカルコンディションを保つためにも努力している。ただ、実際にF1カーを運転することに勝るものはない。彼が鋭さを維持するうえで、これが最良の機会になる」

    今回のテストは、角田裕毅がレースシート復帰を直ちに意味するものではない。それでも、レッドブルがリザーブドライバーとしての準備状態を重視し、実車走行の機会を用意したことは、角田裕毅にとって大きな前進となる。

    Source: GPFANS

  • ハミルトンのフェラーリF1初勝利を支えた3ストップ戦略 ピレリが勝因分析

    ハミルトンのフェラーリF1初勝利を支えた3ストップ戦略 ピレリが勝因分析

    2026年F1バルセロナ・カタルーニャGPでは、タイヤ戦略が勝敗を大きく左右した。

    53℃に達した路面温度と高いデグラデーションのなか、各チームは2ストップから4ストップまで異なるアプローチを採用。そのなかでフェラーリはルイス・ハミルトンに3ストップ戦略を選択し、見事に今季初勝利、そしてフェラーリ移籍後初優勝を手にした。

    ピレリのモータースポーツディレクターであるダリオ・マラフスキは、今回のレースを今季屈指の戦略戦と評価。タイヤマネジメントとピットタイミングが、ドライバーのパフォーマンスだけでなくチームの判断力をも試す「チェスゲーム」だったと振り返った。

    ハミルトンの3ストップ戦略が勝負を決定づける
    ハミルトンはソフトタイヤでスタートすると、11周目にハードへ交換。さらに27周目にミディアムへ履き替え、41周目のVSC(バーチャル・セーフティカー)中に再びハードへ交換してチェッカーまで走り切った。

    一方、ジョージ・ラッセルとランド・ノリスはミディアムとハードのみを使用する2ストップ戦略を採用。理論上は十分に競争力のある作戦だったが、フェラーリは早めのピットインによるアンダーカットを積極的に仕掛け、ライバル陣を戦略的に追い込んでいった。

    マラフスキは、フェラーリが推奨ピットウインドウより大幅に早く最初のストップを行ったことで戦局を動かしたと説明。「ライバルに同じ戦略への対応を強いることに成功した」と評価した。

    バルセロナ・カタルーニャGP タイヤ

    フェラーリはハミルトンとルクレールで戦略を分けた
    フェラーリは2台に異なる戦略を与えた。10番グリッドからスタートしたシャルル・ルクレールには2ストップを選択する一方で、ハミルトンには3ストップを託した。

    結果として、この判断が大きな差を生んだ。ルクレールはレース終盤まで表彰台争いに加わったものの、リタイアするまでチームメイトのペースに匹敵することはできなかった。マラフスキは、ミディアムタイヤの競争力が際立っていたことを指摘しながらも、ハミルトンの戦略とタイヤマネジメントが優勝の決め手だったと分析している。

    また、VSC中のピットストップによるタイムロス削減も勝利を後押しした重要な要素だった。

    タイヤ F1 バルセロナ・カタルーニャGP

    3種類のタイヤすべてがレースの鍵を握る
    今回のレースでは、ソフト、ミディアム、ハードの3種類すべてが幅広く使用された。週末に選択されたコンパウンドは2025年より柔らかい組み合わせとなっており、高温コンディションも相まってタイヤ性能の低下が顕著に表れた。

    特にミディアムタイヤはグリップと耐久性のバランスに優れ、決勝で最も競争力の高いコンパウンドだったとピレリは評価している。一方でソフトタイヤもスタートや終盤のスティントで活用され、戦略の幅を広げる役割を果たした。

    マラフスキは「2ストップ戦略も非常に有効だったが、日曜日に3ストップを選択したチームの判断力こそが勝負を決めた」と総括。フェラーリが見せた柔軟な戦略判断と実行力が、ハミルトンのフェラーリ初勝利という歴史的な結果につながったと強調した。

    タイトル争いにも大きな影響
    この勝利によってハミルトンは選手権首位のアンドレア・キミ・アントネッリとの差を縮めた。レース終盤にリタイアしたアントネッリは156ポイントでランキング首位を維持しているものの、ハミルトンは115ポイントまで積み上げ、その差は41ポイントとなった。

    ランキング3位には106ポイントのラッセルが続いており、タイトル争いは中盤戦に向けてさらに激しさを増している。タイヤ戦略が勝敗を左右したバルセロナ・カタルーニャGPは、今後の選手権を占う上でも重要な一戦となった。

  • グッチがアロンソ獲得を熱望? アストンマーティンF1が報道否定

    グッチがアロンソ獲得を熱望? アストンマーティンF1が報道否定

    フェルナンド・アロンソが2027年にアルピーヌへ復帰するとの報道がパドックを賑わせている。フラビオ・ブリアトーレと、2027年からアルピーヌのタイトルパートナーとなるグッチが獲得を後押ししているとの見方も伝えられた。

    しかし、スペイン紙『MARCA』によると、アストンマーティンはこうした報道を「噂と憶測」と位置付けて否定。アロンソ自身も今夏に将来を決断するとしており、現時点ではアストンマーティン残留を含め、あらゆる選択肢が残されている。

    アロンソに浮上したアルピーヌ復帰説
    今回の報道の発端となったのは、イタリアのMotorsport ItaliaやPlanetF1などが報じた「フェルナンド・アロンソのアルピーヌ復帰説」だった。

    報道によると、アルピーヌの実力者でありアロンソのマネージャーも務めるフラビオ・ブリアトーレが、2027年からチームのタイトルパートナーとなるグッチとともに、アロンソの獲得を強く望んでいるという。

    アロンソは2003年に当時のルノーで初優勝を挙げ、2005年と2006年にはワールドチャンピオンを獲得。2021年から2022年にもアルピーヌで戦っており、実現すれば4度目のエンストン復帰となる。

    また、2027年からアルピーヌはメルセデス製パワーユニットを搭載する予定で、近年苦戦してきたパワーユニット面の不安も解消される見込みだ。モナコGPではピエール・ガスリーが3位表彰台を獲得するなど、チームの競争力向上も評価されている。

    アストンマーティンは「噂と憶測」と否定
    一方で、MARCAはアストンマーティン関係者の見解として、この移籍説を「噂と憶測」と伝えている。

    同紙によると、アストンマーティンとアロンソの関係は極めて良好であり、スペイン人ドライバーは現在のプロジェクトに強くコミットしているという。

    さらに、アロンソは将来的にチームアンバサダーを務める可能性も取り沙汰されており、単なるドライバー以上の存在として評価されていると報じられている。

    そのため、現段階ではアルピーヌ移籍に向けた具体的な動きが存在するとの見方を、アストンマーティンは支持していないようだ。

    「夏に決める」と語るアロンソ
    アロンソ自身はバルセロナ・カタルーニャGPの週末を通じて、自身の将来について明確な答えを避けている。

    「夏に決める」

    これはアロンソが繰り返しているメッセージであり、F1続行か引退か、あるいは他チームへの移籍かについては、まだ最終決断を下していない。

    先にはホンダとの本格的なワークス体制が始まるアストンマーティンでの挑戦も控えている。アロンソは以前から、競争力を失ったと感じた時点で引退すると語っており、今後の判断は各チームの2027年プロジェクトの見通しにも左右されそうだ。

    移籍話より注目される2027年の選択
    アルピーヌ復帰説は話題性のあるストーリーではあるものの、現時点で確定的な情報は存在しない。

    むしろ注目されるのは、アロンソが2027年のレギュレーション変更を見据え、どのプロジェクトが最も競争力を持つと判断するかだ。

    アストンマーティンはホンダとのワークス体制に加え、エイドリアン・ニューウェイが設計を主導する新世代マシンの投入を予定している。一方のアルピーヌもメルセデス製パワーユニットとグッチによる大型支援を背景に、新たな時代への準備を進めている。

    アロンソの決断が明らかになるのは、本人の言葉どおり今夏になりそうだ。

  • メルセデスF1 ついにチームオーダー導入示唆 ヴォルフ「興味深い議論になる」

    メルセデスF1 ついにチームオーダー導入示唆 ヴォルフ「興味深い議論になる」

    メルセデスF1が長年貫いてきた「自由競争」の方針に変化の兆しが見えてきた。チーム代表のトト・ヴォルフは、バルセロナ・カタルーニャGPでジョージ・ラッセルとキミ・アントネッリを戦わせた判断を振り返り、今後はチームオーダーの導入も視野に入れる考えを示した。

    レースではアントネッリの方が速いペースを持ちながらもメルセデスは介入せず、その間にルイス・ハミルトン(フェラーリ)が逆転勝利を達成。

    ヴォルフは「興味深い議論になる」と語り、勝利を争う場面でのドライバー運用について再検討する可能性を認めた。

    ヴォルフ「結果には満足していない」
    メルセデスはバルセロナ・カタルーニャGPでジョージ・ラッセルが2位表彰台を獲得したものの、キミ・アントネッリは終盤にバッテリートラブルでリタイア。ルイス・ハミルトンに今季初勝利を許す結果となった。

    レース後、ヴォルフはまず信頼性問題への不満を口にした。

    「満足できる内容ではない。モントリオールでコンストラクターズ選手権の25ポイントを失い、今日もまた25ポイント、あるいは18ポイントを失った。勝つためにはまず完走しなければならない」

    「信頼性こそ我々が最優先で解決しなければならない問題だ。誰も満足していないし、原因究明のためにあらゆる可能性を調査する」

    メルセデスはカナダGPに続き、2戦連続でパワーユニット関連のトラブルに見舞われており、ヴォルフはこの状況を重く受け止めている。

    アントネッリの方が速かったと認める
    ヴォルフは今回のレースで、ラッセルよりもアントネッリの方が速かったことを認めた。

    「ジョージはレース序盤に信じられない走りを見せた。まるで後続が止まっているかのようだった」

    「だがその後はペースが落ちた。第1スティント終盤から、その後のスティントでは明らかにキミの方が速かった」

    それでもメルセデスは両ドライバーの争いに介入しなかった。

    「我々はこれまで常にドライバー同士を自由に戦わせてきた。そのため今回も介入しなかった」

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    チームオーダー導入の可能性を示唆
    しかしヴォルフは、今後も同様の状況が発生した場合は対応を見直す可能性があると明かした。

    「今後については検討する必要がある。両ドライバーと話し合い、ペース差がある状況をどう扱うべきか考えなければならない」

    「もし勝利を争っている状況で、そのまま戦わせることで勝利を失うリスクがあるならばどうするのか。それは非常に興味深い議論になるだろう」

    さらにヴォルフは、どのような決定を下す場合でもチーム内で透明性を保つことを強調した。

    「すべてはチームの利益を最優先にし、完全に透明性を持って行われる」

    メルセデスは2026年シーズン開幕からドライバー同士の自由なレースを認めてきたが、フェラーリの戦闘力向上によって状況は変わりつつある。タイトル争いが激化するなか、これまでの方針を維持するのか、それともチームオーダーという選択肢を本格的に導入するのか。バルセロナでの敗戦は、その転換点になるかもしれない。

  • アストンマーティン・ホンダF1 バルセロナGPでダブルDNF「厳しい週末だった」

    アストンマーティン・ホンダF1 バルセロナGPでダブルDNF「厳しい週末だった」

    アストンマーティン・ホンダF1にとって、2026年F1第7戦バルセロナ・カタルーニャGPは厳しい結果に終わった。ランス・ストロールとフェルナンド・アロンソの2台がともにリタイアを喫し、チームは無得点で週末を終えた。

    レース後、チーフ・トラックサイド・オフィサーのマイク・クラックは、ダブルリタイアとなったレースを振り返りながらファンへの感謝を述べた。

    クラック「2台ともトラブルに見舞われた」
    クラックは、ストロールがギアボックス、アロンソがバッテリーのトラブルによってリタイアしたことを明かし、次戦オーストリアGPへ向けて立て直しを図る考えを示した。

    「厳しい週末は2台ともリタイアという結果で終わった。ランスはギアボックスの問題を報告し、フェルナンドはバッテリーのトラブルによってマシンを止めなければならなかった。今後は状況を分析し、シュピールベルクへ向けて準備を進める。

    また、ここに来てくれたすべてのアストンマーティン・アラムコのファンに感謝したい。グランドスタンドを埋めるグリーンの光景を見ることができてうれしかったし、そのサポートに心から感謝している。今後のレースでより多くの歓喜を届けられるよう、引き続き全力を尽くしていく」

    ホンダはドライバビリティ改善に注力
    ホンダF1のトラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアを務める折原伸太郎は、週末を通じてパワーユニットの最適化とドライバビリティ向上に取り組んでいたことを説明した。

    「ドライバーに自信を持って走ってもらうこと、そしてエンジンパフォーマンス最適化のためのデータ収集という観点から、走行時間が非常に重要になります。本日も多くの周回を重ね、さまざまなデータを収集することができました。

    また、明日の予選および日曜の決勝に向けて、連続プッシュラップ、ロングラン、アタックラップなど複数のシナリオでエンジンマッピングを試しました。

    今晩からは、ドライバビリティを改善する作業にフォーカスしていきます。現時点ではコーナーでドライバーの自信がやや不足しているため、予選までに改善を重ねていきます」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    アロンソは母国レースで無念の途中棄権
    ホームレースを迎えたアロンソは、予選後のパワーユニット関連コンポーネント交換によりピットレーンからスタートした。

    第1スティントを長く引っ張る戦略を採り、終盤には2セット目のハードタイヤへ交換。キャデラックのセルジオ・ペレスと戦いながらポイント圏内進出を目指したが、レース終盤にバッテリーのトラブルが発生し、コース脇にマシンを止めてリタイアとなった。

    「バッテリーに問題が発生し、リタイアしなければならなかった。パフォーマンス面で苦戦しているし、夏休み頃まではこの状況が続くことも分かっている。今週末のファンのサポートは本当に素晴らしかったし、すべてに感謝したい。残念ながら、彼らが望んでいた結果を届けることはできなかった」

    ストロールはギアボックス故障で早期リタイア
    一方のストロールはレース序盤にギアボックスの不具合に見舞われた。数周にわたって3速と4速が使用できない状態となり、チームはマシンをリタイアさせる決断を下した。

    「ギアボックスの問題によってリタイアしなければならなかった。ここ数周は3速と4速を使うことができなかった。この件についてはレース後に調査する。改善しなければならないことはたくさんあるし、夏休み前後に投入予定のアップグレードパッケージに集中している。それまでは厳しい状況が続くことも理解している」

    アストンマーティン・ホンダF1は今季ここまでパフォーマンス不足に苦しんでおり、チーム首脳陣も夏休み前後に予定する大型アップグレードを重要な転換点と位置付けている。バルセロナでは2台揃ってチェッカーを受けられなかったが、次戦オーストリアGPでの巻き返しを目指す。

  • マルク・マルケスが共感するF1ドライバーを告白「その闘争心が大好きだ」

    マルク・マルケスが共感するF1ドライバーを告白「その闘争心が大好きだ」

    MotoGPで9度の世界王者に輝いたマルク・マルケスが、F1ドライバーの中で最も自分と重ね合わせる存在としてマックス・フェルスタッペンの名前を挙げた。

    マルケスはバルセロナ・カタルーニャGPの開催を前に、アウディの招待でF1パドックを訪問。スペインの放送局DAZNのインタビューに応じ、憧れのF1ドライバーについて語った。

    フェルスタッペンの闘争心に共感
    マルケスは、フェルナンド・アロンソやカルロス・サインツJr.への敬意を示しながらも、現在最も共感するドライバーとしてフェルスタッペンを挙げた。

    「僕が大好きなのは、その闘争心とコース上での姿勢という意味でマックス・フェルスタッペンだ。彼はまさに怪物だよ」

    「僕はマックスと同じ世代で育ってきた。でも子供の頃はフェルナンド・アロンソを見ていた。今はフェルスタッペンの世代になり、自分自身を重ね合わせることができるんだ」

    MotoGP史上屈指の勝負師として知られるマルケスだけに、アグレッシブなレーススタイルと強烈な勝利への執念を持つフェルスタッペンに共感を覚えているようだ。

    アロンソとサインツJr.への敬意も示す
    一方でマルケスは、スペインのモータースポーツ界を支えてきたアロンソの功績にも賛辞を送った。

    「フェルナンドがスペインのF1界にもたらしたものは本当に素晴らしい」

    また、サインツJr.についても高く評価した。

    「カルロスとは多くの時間を共有してきたし、彼には間違いなく才能がある」

    そのうえで、F1はドライバーの実力だけで結果が決まる世界ではないと指摘した。

    「僕たちは、ドライバーだけではどうにもならない世界にいる。背後には大きな組織があり、すべてがうまく噛み合わなければならないんだ」

    ハンガリーGP勝利後の束の間の休息
    マルケスは先週のMotoGPハンガリーGPで勝利を挙げ、ランキング首位との差を30ポイント縮めた直後だった。6月唯一のオフを利用してF1パドックを訪れたが、休息を終えると再びMotoGPへ集中する。

    今後はブルノとアッセンでの連戦を控えており、ランキング争いでさらなる巻き返しを目指すことになる。

    今回の発言からは、異なるカテゴリーで戦いながらも、極限状態で勝利を追い求めるトップアスリート同士として、マルケスがフェルスタッペンに特別なシンパシーを抱いていることがうかがえる。

  • オスカー・ピアストリに逆風 元F1王者2人が厳しい評価「誰も話題にしない」

    オスカー・ピアストリに逆風 元F1王者2人が厳しい評価「誰も話題にしない」

    2026年F1第7戦バルセロナ・カタルーニャGP後、マクラーレンのオスカー・ピアストリに対して厳しい評価が相次いでいる。決勝で5位に終わったピアストリについて、元F1ワールドチャンピオンのニコ・ロズベルグとジャック・ヴィルヌーヴは、昨年と比較して存在感が薄れていると指摘した。

    ピアストリは2025年にタイトル争いを演じ、マクラーレンのエース候補として高い評価を受けていた。

    しかし2026年は苦戦が続いており、チームもコンストラクターズランキング3位に後退。ドライバーズランキングでも6位にとどまっている。

    ロズベルグ「市場価値が下がっている」
    2016年F1ワールドチャンピオンのニコ・ロズベルグは、ピアストリが新世代マシンへの適応に苦しんでいるとの見方を示した。

    「最近はあまりうまくいっていない。ここ数週間から数か月で彼の市場価値は少し下がってしまった」

    「少し意外だ。昨年は常にランド・ノリスと同等のレベルにいたが、今年はノリスが少し前に出ている」

    「新しいレギュレーション、新しいマシンになって、オスカーはまだ快適に感じられていないようだ。少し奇妙な状況だし、彼は本当に改善しなければならない。今は順位を落としているからだ」

    ヴィルヌーヴ「誰も彼について話していない」
    1997年F1ワールドチャンピオンのジャック・ヴィルヌーヴは、さらに踏み込んだ評価を下した。

    ヴィルヌーヴは、昨年中盤までパドックで最も注目を集める若手のひとりだったピアストリが、その後急速に存在感を失ったと指摘する。

    「昨年からその傾向は見えていた。シーズン前半の彼はパドックの話題の中心だった。F3やF2で見せた才能を証明していたし、マクラーレンが契約したのは正しかったと言われていた」

    「だが、その後に失速した。パフォーマンスが落ちてしまい、そこから回復できていない。本当に奇妙だ」

    「そして今では誰も彼について話していない。それがたった6か月ほどの間に起きたことだ」

    「スポーツの世界では最後のレースの結果で評価される。そこが厳しいところだ」

    「ルイス・ハミルトンのように何度もチャンピオンを獲得しているなら別だ。そういう実績を拠り所にできる」

    「だが普通は2、3レース悪い結果が続けば、人々は次の話題へ移ってしまう」

    オスカー・ピアストリ(マクラーレン)

    数字上はノリスと互角の戦い
    もっとも、数字だけを見るとピアストリが大きく劣勢というわけではない。

    今季ここまで予選成績はピアストリが4勝3敗、決勝成績も4勝3敗でノリスを上回っている。獲得ポイント差もわずか5点で、表彰台回数もともに2回と拮抗している。

    ただしバルセロナでは苦しいレースとなった。序盤はフェルスタッペンを追走したものの攻略できず、その後はフェラーリ勢のペースと戦略に苦戦。最終的にはルイス・ハミルトンの優勝を許し、自身は5位に終わった。

    ピアストリ「フェラーリは明らかに前進した」
    レース後のピアストリは、自身のパフォーマンスだけでなくマクラーレン全体にも改善が必要だと認めた。

    「そう思う。シーズン序盤から僕たちとフェラーリは非常に接近していた」

    「ただ、ここ数戦は彼らの方が一歩前にいたと思う」

    「そして今週末は新しいパーツを投入していたが、それが明らかに機能している」

    「今日のようにグリップが低くてタイヤの扱いが難しいレースでは、彼らのマシン特性が強みになったと思う」

    「彼らはおそらく全チームの中で最もダウンフォースが大きい。ただしドラッグも大きい」

    「でもタイヤを守る必要がある状況では、それが有利に働く」

    「だから僕たちにも改善すべき点があるし、僕自身にも改善すべき点がある。簡単なレースではなかった」

    マクラーレンは現在、コンストラクターズランキング首位のメルセデスに121ポイント差、2位フェラーリにも49ポイント差をつけられている。2025年のタイトル争いから一転して苦戦が続くなか、ピアストリが再び評価を取り戻せるかに注目が集まっている。

  • ルイス・ハミルトン フェラーリF1初勝利後に明かした苦闘「昨年は負傷していた」

    ルイス・ハミルトン フェラーリF1初勝利後に明かした苦闘「昨年は負傷していた」

    ルイス・ハミルトンが2026年F1バルセロナ・カタルーニャGPでフェラーリ移籍後初優勝を飾った。その歓喜の裏で明かされたのは、2025年シーズン序盤に負った負傷との戦いだった。

    ハミルトンはレース後、自身のコンディション回復と精神面の立て直しについて語る中で、昨年の開幕直後から数か月にわたって負傷を抱えていたことを初めて明かした。詳細は明かされなかったものの、その経験が現在の復活劇につながっているという。

    ハミルトンが明かした2025年の負傷
    2026年シーズンは苦戦続きだったフェラーリだが、バルセロナでハミルトンが移籍後初勝利を達成。レース後、41歳の7度の世界王者は昨季の苦難を振り返った。

    ハミルトンは周囲からの批判や期待との向き合い方について問われると、2025年シーズン序盤に負傷を負い、それを長期間抱えながら戦っていたことを明かした。

    「僕も人間だから、いろいろなことを目にするし、それに深く影響を受けてしまうこともあった」

    「でも昨年末に話したように、“マトリックスから切り離される”ような期間を過ごした。家族や友人たちと多くの時間を過ごしたんだ。彼らはずっと僕を信じてくれていた人たちだ」

    クリスマスから始まった復活計画
    ハミルトンは2025年末から心身の再構築に取り組んだという。

    「クリスマスの日からひとつの使命を持って取り組んだ。これまで経験したことがないほど厳しいトレーニングを積んで、自分を最高の状態に保とうとした」

    そして、その過程で昨季の負傷について言及した。

    「実は昨年の初め、このバルセロナで負傷したんだ。そしてそれを何か月も抱えながら戦っていた」

    ハミルトンは負傷の内容や経緯については明かさなかった。ただし2025年1月末、フェラーリ加入後初のTPC(旧型車テスト)でバルセロナを走行中にクラッシュを喫しており、当時チームは負傷はなかったと説明していた。

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)

    精神面も再構築した王者
    ハミルトンは今回の優勝について、単なるレース結果以上の意味があると語った。

    「自分自身を疑わないこと。自分を信じ続けること。それが何より重要なんだ」

    「そうした考え方をもう一度自分の中に植え付けてきた。そして今、再び以前の自分を取り戻せたと感じている」

    「この表彰台に立てたことは本当に素晴らしい気分だ。今夜はこの赤いシャツを着たまま寝るかもしれないね」

    106勝目でフェラーリにも待望の勝利
    今回の勝利はハミルトンにとってF1通算106勝目となった。また、2024年ベルギーGP以来となるグランプリ優勝でもある。

    さらにフェラーリにとっても、カルロス・サインツJr.が制した2024年メキシコシティGP以来続いていた勝利なしの期間を終わらせる一勝となった。

    長い苦闘の末に掴んだフェラーリ初勝利。その背景には、負傷との戦いと精神的な再生の物語があった。ハミルトンは再び、自らの力でキャリアの新たな章を切り開こうとしている。

  • 中嶋一貴がトヨタのル・マン制覇を総括「勝ったのは7号車だけではない」

    中嶋一貴がトヨタのル・マン制覇を総括「勝ったのは7号車だけではない」

    TOYOTA GAZOO Racing Europe(TGR-E)の副社長を務める中嶋一貴が、2026年のル・マン24時間レースで7号車GR010 HYBRIDが総合優勝を果たしたことを受け、チーム公式サイトを通じてメッセージを発表した。

    中嶋一貴は、ドライバーやチームスタッフだけでなく、ライバルチームや大会関係者、そしてファンへの感謝を述べるとともに、今回の勝利を「人の力で勝ち取った勝利」と表現。

    さらに、TOYOTA RACINGが掲げる新たな哲学「For the Engineering Race」についても語り、その意義を強調した。

    「誰も諦めなかった」4年ぶりのル・マン制覇
    7号車のマイク・コンウェイ、小林可夢偉、ニック・デ・フリース組は、予選14番手から追い上げ、2022年以来4年ぶりとなるル・マン24時間レース総合優勝を達成した。

    中嶋一貴は厳しい戦いだったことを振り返りながら、チーム全員の努力を称賛した。

    「今年のル・マンは決して楽なレースではありませんでした。予選は14位と15位。決して有利な位置からのスタートではありませんでした」

    「そこから仲間たちは知恵を出し合い、勇気を持って決断し、一歩ずつ前へ進みました。苦しい場面もありました。流れを失うこともありました。思いどおりにならないこともありました。それでも誰も諦めませんでした」

    また、中嶋一貴は今回の勝利が単なる速さだけによるものではないと強調した。

    「エンジニアは知恵を絞り続けました。メカニックは最後までクルマを信じ続けました。ドライバーは限界のその先まで挑戦し続けました。そしてチーム全員が、お互いを支えながら24時間を戦い抜きました」

    「今日の勝利は、速さだけで勝ち取ったものではありません。人の力で勝ち取った勝利です」

    「勝ったのは7号車だけではない」
    中嶋一貴は今回の勝利について、総合優勝を果たした7号車だけでなく、3位表彰台を獲得した8号車や、それを支えた全てのスタッフによる成果だと語った。

    「そして今日、優勝したのは7号車ですが、勝ったのは1台ではありません」

    「7号車と8号車。そして2台のTR010 HYBRIDを支えたすべての仲間たちです」

    「ドライバー。エンジニア。メカニック。スタッフ。誰ひとり欠けても、この結果はありませんでした」

    「私は、この勝利はTOYOTA RACING全員で勝ち取った勝利だと思っています」

    さらにBMW、キャデラック、フェラーリなど最後まで優勝を争ったライバル勢にも敬意を表した。

    「BMW、キャデラック、フェラーリをはじめ、最後まで本気で戦ってくださったライバルの皆様。皆さんがいたからこそ、この勝利には価値があります」

    トヨタ ル・マン24時間

    新たな哲学『For the Engineering Race』
    中嶋一貴はメッセージの後半で、TOYOTA RACINGが掲げる新たなフィロソフィーについても言及した。

    「GRが『もっといいクルマづくり』を追い続けるなら、私たちTOYOTA RACINGは、もっといい技術をつくりたい。もっといいパワートレーンをつくりたい」

    「もっと速く。もっと強く。もっと効率よく。限界のその先を目指したい」

    その上で、ル・マンを単なるレースではなく技術開発の最前線と位置付けた。

    「ル・マンはレースです。でも私たちにとっては、それ以上に技術開発の最前線です」

    「エンジン。ハイブリッド。燃料。ソフトウェア。制御。空力。そして人づくり。そのすべてが競争です。そのすべてが挑戦です」

    そして、その思想を象徴する言葉として次のメッセージを掲げた。

    「だから私たちTOYOTA RACINGは、新しいフィロソフィーとして、『For the Engineering Race』という言葉を掲げています」

    「レースのために技術を磨く。技術のためにレースをする。勝利のためだけではなく、技術者たちが世界一を目指せる舞台としてレースに挑む。それがTOYOTA RACINGです」

    モリゾウ会長へのメッセージも
    最後に中嶋一貴は、東京オートサロンで豊田章男会長(モリゾウ)と交わしたやり取りにも触れた。

    「今日は約束どおり、TOYOTA RACINGがル・マンで勝利しました」

    「残念ながら、トロフィーはまだフランスにあります。ですので今日のところは、オートサロンで宣言したように『叩きつける』ことができません。でも、必ず日本へ持ち帰ります。覚悟しておいてください」

    その一方で、本当に見てもらいたいものは優勝トロフィーではないと語る。

    「あなたが育てた仲間たちが、自分たちで考え、自分たちで決断し、自分たちで挑戦し、自分たちで勝てるチームになったことです」

    そして最後は、TOYOTA RACINGの未来への期待を込めてメッセージを締めくくった。

    「私たちが日本へ持ち帰るのは、優勝トロフィーだけではありません。TR010 HYBRIDに込めた技術者たちの意地です。現場で汗を流した仲間たちの挑戦です。そしてTOYOTA RACINGという新しいチームの可能性です」

    「そのすべてを持って、あなたに報告に行きます。その時は、ぜひ受け取ってください」

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