投稿者: dbcheck

  • キャデラックF1 フェラーリ育成ラファエル・カマラに関心 2027年候補に浮上

    キャデラックF1 フェラーリ育成ラファエル・カマラに関心 2027年候補に浮上

    フェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)に所属するラファエル・カマラが、2027年のF1参戦ドライバー候補としてキャデラックF1の関心を集めていると報じられた。

    現在は契約上、セルジオ・ペレスとバルテリ・ボッタスを擁するキャデラックだが、2027年に向けてドライバーラインアップを見直す可能性が浮上している。

    イタリア版『Motorsport.com』によると、キャデラックはF2で好成績を残しているカマラを高く評価しており、コルトン・ハータのF1昇格計画に不透明感が生じるなか、有力候補の一人としてリストアップしているという。

    キャデラックF1がラファエル・カマラを高評価
    キャデラックは今季、ルーキーとしてF2に参戦するコルトン・ハータを支援している。しかし、ハータはここまで最高順位5位、ランキング16位と苦戦が続いており、スーパーライセンス獲得に必要なポイントも不足している。

    現時点でハータにはあと6ポイントが必要で、F2ランキングで獲得できなければFP1出走によるポイント加算が代替手段となる。ただし、1回につき1ポイントのため6回のFP1出走が必要となる一方、ペレスとボッタスがルーキーに譲る義務のあるFP1は合計4回しかなく、このままでは条件を満たせない。

    さらに問題はライセンスだけではない。キャデラック内部では、F2で苦戦するハータが2027年にF1へ昇格できる準備が整っているのかという点にも疑問の声があるとされる。

    コルトン・ハータ(キャデラックF1チーム)

    F2で存在感を示すカマラにハースF1も注目
    こうした状況のなかで評価を高めているのがラファエル・カマラだ。

    カマラは直近5大会で4回のポールポジションと2勝(いずれもフィーチャーレース)を記録。ランキングは3位ながら、モンテカルロでのミスがなければ首位までわずか3ポイント差だった計算であり、今季最も安定して高いパフォーマンスを見せているドライバーの一人と評価されている。

    また、数週間前にはフェラーリが実施したTPC(旧型F1マシンテスト)で初めてF1マシンをドライブし、その走りはハースF1の関係者の目にも留まった。

    2027年ドライバー市場で評価上昇
    ハースF1は2027年にエステバン・オコンの後任候補を探しており、小松礼雄代表もカマラへの関心を公言している。さらにハースはレオナルド・フォルナローリとの比較評価を目的として、8月末にポルティマオで両者によるTPCテストを実施する計画だという。

    現在ハースにはFDA所属のオリバー・ベアマンが在籍している一方、キャデラックにとってカマラを獲得できれば、フェラーリとの技術・人材面での関係を深める重要な足掛かりになる可能性がある。

    2027年に向けたF1ドライバー市場では、カマラを巡る評価が急速に高まっており、キャデラックとハースによる争奪戦へ発展する可能性もありそうだ。

  • オスカー・ピアストリ マクラーレンF1新仕様はFP2見送り「土曜に投入する」

    オスカー・ピアストリ マクラーレンF1新仕様はFP2見送り「土曜に投入する」

    マクラーレンF1のオスカー・ピアストリは、F1ハンガリーGP初日のフリー走行でチームの最新アップグレードを使用しなかったことを明かし、予選と決勝に向けて新仕様を投入する予定だと語った。

    ハンガロリンクでの金曜走行では、ランド・ノリスが新パッケージを終日使用した一方、ピアストリは旧仕様フロアでFP2のみを走行。これは新パーツの比較評価を行うためのプログラムで、FP1を担当したリザーブドライバーのレオナルド・フォルナローリによるデータ収集も重要な役割を果たした。

    ピアストリ「土曜日には新パーツを投入する」
    FP1を欠場したピアストリは、FP2を8番手で終えた。新アップグレードを装着したノリスからは5ポジション、0.8秒以上遅れる結果となったが、土曜日には最新仕様を受け取る予定だという。

    「明日は新しいパーツを使う予定だから、少し改善してくれることを期待している」

    「劇的に世界が変わるとは思っていないけど、フェラーリはとても速そうだったし、ランドもかなり良さそうだった。正直、まだ判断は難しい。でも今はクリーンなラップをまとめられれば上位に行ける状況だと思うから、それを目標にしたい」

    また、強風に苦しめられたコンディションについては次のように振り返った。

    「FP1でみんなが言っていたことは聞いていたけど、自分で走ってみるとまったく違う体験だった」

    「本当に、本当に難しかった。たぶん全員にとってそうだったと思う。いろいろな要素が重なっていたし、とにかく風が強かった。もともとクルマはかなりピーキーな特性があるし、そこへ風が加わると本当に厳しい」

    マクラーレン「比較評価のため旧仕様フロアを使用」
    マクラーレンF1のシニアディレクターを務めるランディ・シンは、ピアストリが旧仕様で走行した理由を説明した。

    「今回持ち込んだすべての新コンポーネントが、期待どおりの性能を示したことが最も大きな収穫だった。風が強く非常に難しいコンディションのなかでも、ドライバー全員が素晴らしい仕事をしてくれ、多くの有益なデータを収集できた」

    「ランドは終日新パッケージで走行した一方、オスカーは比較評価を行うため、唯一のセッションで旧仕様フロアを使用した。レオナルド・フォルナローリもFP1で重要な役割を果たし、非常に丁寧な作業によって今回のプログラムと今後の開発に大きく貢献してくれた」

    さらに今回のアップグレードについては、一定の前進を確認しつつも現状を冷静に受け止めている。

    「しっかりした土台を築くことができ、正しい方向へ一歩前進できたと感じている」

    「ただし、自分たちの立ち位置は現実的に見ている。ここ数戦で先頭との差は大きく、一度のアップデートでそれを埋められるとは考えていなかった。それでも今回の結果は励みになっており、開発の方向性が正しいという自信につながっている。予選で自分たちがどの位置にいるのかを見るのが楽しみだ」

    オスカー・ピアストリ(マクラーレン)

    路面舗装にも不満「かなり一貫性がない」
    今週末に向けてハンガロリンクではコースの大部分が再舗装されたが、ドライバーからは不満の声も上がっている。

    ジョージ・ラッセルが一部区間の舗装が「壊れ始めている」と指摘したことについて、ピアストリも同様の見解を示した。

    「路面もかなり奇妙だ。新しく舗装した部分なのに、すでに摩耗してしまっていて、その上から帯状にアスファルトを補修している場所もある。本当に一貫性がなく、そうしたことも走るのを非常に難しくしている」

    一方、新アップグレードを終日使用したノリスは、その効果を確認しつつも、さらなるセットアップ作業が必要だと語った。

    「難しい一日だったし、僕たちにとって簡単な2回のセッションではなかった」

    「午後には一歩前進できたけれど、まだやるべきことは残っている。今日は新しいパーツを投入したので、それをもっと理解し、最適な状態に仕上げていく必要がある」

    「前にいるチームへすぐ追いつけるとは思っていない。でもいくつかの分野では正しい方向へ進んでいる。今夜もしっかり作業を進めて、このパッケージからさらに性能を引き出し、明日どう戦えるか見ていきたい」

    今回の比較テストを終えたマクラーレンは、土曜日から両マシンを最新仕様へ揃える予定だ。フェラーリ勢が初日をリードするなか、新パッケージを投入するピアストリが予選でどこまで差を縮められるかが注目される。

  • F1ハンガリーGP40周年 ルイス・ハミルトンらレジェンドの名をコーナー名に採用

    F1ハンガリーGP40周年 ルイス・ハミルトンらレジェンドの名をコーナー名に採用

    ハンガロリンクは、F1ハンガリーGP開催40周年を記念し、サーキット全14コーナーの正式名称を発表した。昨年の大会期間中に実施されたファン投票をもとに選定が行われ、ルイス・ハミルトンやミハエル・シューマッハ、アイルトン・セナなどF1史に名を刻むドライバーたちの名前がコーナーに冠されることになった。

    また、ルイス・ハミルトン、ナイジェル・マンセル、ジャン・アレジの3人は記念セレモニーにも参加し、それぞれの手形を採取。

    この手形はコンクリート製モニュメントとしてサーキットのランオフエリアに恒久設置される予定となっている。

    ファン投票と専門家によって決定した14コーナーの名称
    今回の命名は、2025年のハンガリーGP期間中に行われたファン投票をベースに決定された。その後、1986年の第1回ハンガリーGP以来ハンガロリンクに携わってきたモータースポーツ関係者や専門メディア代表らで構成される審査委員会が候補を精査し、正式名称として採用した。

    新たに命名された14コーナーは以下の通り。

    ターン1:ピケ(Piquet)
    ターン2:ハミルトン(Hamilton)
    ターン3:スプリング(Spring)
    ターン4:マンセル(Mansell)
    ターン5:モジョロード(Mogyorod)
    ターン6・7:ドライビングセンター(Driving Center)
    ターン8・9:ブダ/ペスト(Buda / Pest)
    ターン10:ダニューブ(Danube)
    ターン11:アレジ(Alesi)
    ターン12:シューマッハ(Schumacher)
    ターン13:セナ(Senna)
    ターン14:シス(Szisz)

    歴史や功績を反映したコーナー名
    ターン2には、ハンガロリンクで歴代最多となる8勝と9回のポールポジションを記録しているルイス・ハミルトンの名前が与えられた。

    ターン1は、1986年の第1回ハンガリーGPを制したネルソン・ピケにちなむもの。同レースではアイルトン・セナをアウト側から豪快にオーバーテイクした名場面でも知られる。

    ターン4は、1992年にこの地でワールドチャンピオンを決めたナイジェル・マンセルを称える。1987年には右リアホイールナットのトラブルで勝利を逃した一方、1989年には12番グリッドから逆転優勝を飾るなど、多くの名勝負を演じた場所でもある。

    ターン11は、長年ファンの間で「アレジ・コーナー」と呼ばれてきた愛称が正式名称となった。ジャン・アレジは1995年のフリー走行でこのコーナーでクラッシュしたことでも知られている。

    ターン12はハンガリーGPで4勝を挙げ、2001年には当地で4度目のワールドチャンピオンを決めたミハエル・シューマッハに由来する。

    ターン13には、1986年の第1回ハンガリーGPでポールポジションを獲得したアイルトン・セナの名が与えられた。

    ハンガリーGP

    サーキットやハンガリーゆかりの名称も採用
    ドライバー名だけでなく、サーキットや地域にちなんだ名称も採用された。

    ターン3の「スプリング」は、ハンガロリンクが「三つの泉の谷(Valley of the Three Springs)」に位置することに由来する。

    ターン5の「モジョロード」は、サーキットが位置する自治体名から命名された。

    ターン6・7は、1998年に開設されたハンガリー初のドライバー育成施設「ハンガロリンク・ドライビングセンター」にちなむ。

    ターン8・9は、首都ブダペストを構成する「ブダ」と「ペスト」の名を採用。ターン10は、市内を流れるドナウ川(Danube)を称えた名称となった。

    最終のターン14は、1906年にフランスで開催された史上初のグランプリで優勝したハンガリー生まれのドライバー兼エンジニア、フェレンツ・シス(Ferenc Szisz)の功績を称えて命名されている。

    ハンガロリンクは1986年にF1ハンガリーGPの初開催地となって以来、数々の名勝負を生み出してきた。開催40周年を迎えた今回の命名により、その歴史とレジェンドたちの足跡がサーキットに刻まれることになった。

  • フェルスタッペンはお咎めなし サインツJr.は警告処分 FIAがFP1インシデント裁定

    フェルスタッペンはお咎めなし サインツJr.は警告処分 FIAがFP1インシデント裁定

    FIAはF1ハンガリーGPフリー走行1回目で発生したマックス・フェルスタッペンとカルロス・サインツJr.のインシデントについて審議を行い、フェルスタッペンには処分を科さず、サインツJr.に警告(Warning)を与える裁定を下した。

    問題となったのはターン12進入での場面だ。アタックラップ中だったフェルスタッペンが、レーシングライン上を低速で走行していたサインツJr.に接近。衝突を避けるため右へ回避することを余儀なくされ、両者はセッション後にスチュワードへ召喚された。

    サインツJr.「無線トラブルで警告を聞けなかった」
    審議の中でサインツJr.は、無線ケーブルが外れていたため、後方からフェルスタッペンが接近しているというレースエンジニアからの警告を受信できなかったと説明した。

    FIAの裁定文書によると、ターン12へ向かうストレートで55号車(サインツJr.)はレーシングライン上を走行し、後方からアタックラップ中の3号車(フェルスタッペン)が接近する中で早めにブレーキングを開始。フェルスタッペンは衝突を避けるため右側へ回避しなければならなかった。

    チーム無線にはエンジニアが複数回にわたって後方車両の接近を伝えていた記録が残っていたが、サインツJr.は無線ケーブルの不具合によってそれらのメッセージを聞くことができなかったという。

    サインツJr.は自身がアタックラップへ向けてブレーキを温める準備をしていたため、通常より早いタイミングで減速したと説明。一方、フェルスタッペンは「レーシングライン上をあれほど低速で走っているとは予想していなかった」と語ったものの、「危険な状況だったとは思わない」と証言した。

    FIA「レーシングラインでのブレーキウォームアップは不適切」
    スチュワードはサインツJr.が無線トラブルに見舞われていたことは認めた一方、そのような状況だからこそチームからの警告を受けられないことを考慮し、レーシングライン上でブレーキウォームアップを行うべきではなかったと判断した。

    裁定では「55号車のドライバーはチームからの警告を受けられない状況であった以上、レーシングライン上でブレーキを温める行為は避けるべきだった。その結果として3号車の走行を妨害した」と結論付けている。

    ただし、このインシデントはフリー走行中の出来事であり、実際にフェルスタッペンを危険な状況へ追い込んだわけではないことを考慮し、ペナルティポイントやグリッド降格ではなく、警告処分にとどめる裁定となった。

    今回の裁定により、フェルスタッペンは一切の処分を受けず、サインツJr.のみが公式警告を受ける結果となった。

  • 平川亮 ハースF1で今季2度目のFP1完了「ようやくきちんとしたラップを走れた」

    平川亮 ハースF1で今季2度目のFP1完了「ようやくきちんとしたラップを走れた」

    ハースF1のリザーブドライバーを務める平川亮は、F1ハンガリーGPのフリー走行1回目(FP1)で今季2度目の走行機会を得た。空力テストをこなしながら25周を走行し、ベストタイムは1分22秒001で17番手を記録した。

    前戦オーストリアGPに続くFP1出走となった平川は、今回もオリバー・ベアマンに代わってVF-26をドライブ。前回より空力テストの項目が少なかったことで、マシンやハンガロリンクでの走行に多くの周回を充てることができた。

    平川亮「ようやくきちんとしたラップを走れた」
    セッション後、平川は難しいコンディションの中でも収穫の多い走行だったと振り返った。

    「今日またマシンに乗ることができて良かったです。もっと周回を重ねたいという気持ちはいつもありますが、今日は最初に空力テストを行いました。ただ、前回のFP1ほど項目が多くなかったので、マシンやコースを学ぶための周回を多く走ることができました」

    「正直に言うと、コンディションは本当に難しかったですし、マシンも少し扱いづらかったです。最後にタイムアタックはできましたが、トラフィックの影響で何度かアタックを中断しなければならず、なかなか難しいセッションでした」

    「それでも最後にはきちんとしたラップをまとめることができ、タイヤも有効に使えました。今日はその点に満足しています」

    平川亮(ハースF1チーム)

    ハースF1の小松礼雄代表も、平川の走行は予定どおりプログラムを消化できた一方で、チーム全体としては明暗が分かれた一日だったと総括。エステバン・オコンは好調な走りを見せた一方で、午後のFP2ではベアマンがマシンのフィーリングに苦しみ、ガレージの反対側では原因究明が課題となっていることを明かした。

    平川は今回も限られた走行機会の中でチームのテストプログラムを着実に消化し、シーズン中の貴重な実戦経験を積み重ねた。

  • アストンマーティンF1 AMR26Bのスペア不足 ストロールFP2欠場で部品を空輸

    アストンマーティンF1 AMR26Bのスペア不足 ストロールFP2欠場で部品を空輸

    アストンマーティンF1は、F1ハンガリーGPで投入した大規模アップグレード仕様「AMR26B」のスペアパーツを英国シルバーストンのファクトリーからハンガロリンクへ緊急空輸している。

    ランス・ストロールはFP1で左リアサスペンションが破損した影響でFP2を走行できなかったが、チームは予選までに修復を完了させる見込みだ。

    今季最大規模となる16項目のアップグレードを夏休み前最後のレースに間に合わせたアストンマーティンF1は、開発を優先したことで十分なスペアパーツを現地へ持ち込めておらず、急きょファクトリーから部品を取り寄せる対応を迫られた。

    スペア不足でFP2の修復が間に合わず
    ストロールはFP1開始から40分足らずで左リアサスペンションが破損し、ターン3進入でスピンを喫して走行を終了した。

    チーム代表を務めるペドロ・デ・ラ・ロサは、故障原因がサスペンションだったことを認める一方、アロンソ車には同じ問題が起きる心配はないと判断していたと説明した。

    「だからフェルナンドはそのまま走行を続け、FP2にも出走することができた。しかし、スペアパーツが不足していたため、残念ながらランスのマシンを2回目のセッションまでに修復することはできなかった」

    さらにデ・ラ・ロサは、必要な部品の一部は現地で確保し、不足分はシルバーストンから空輸していることを明かした。

    「現地にある部品と、ファクトリーから空輸している部品を組み合わせて修復することになる」

    また、新仕様マシンはセットアップだけでなくドライバーも順応する時間が必要だとし、「ランスは新しいクルマの感覚をつかむための貴重な走行時間を失ってしまった。セットアップだけでなく、ドライバー自身もこのクルマに適応しなければならない」と語った。

    ストロール「このアップグレードだけですべては変わらない」
    アップグレード投入を前に、ストロールはチーム全体が大きな期待を寄せていることを明かしていた。

    「みんなワクワクしている。この週末をしばらく前から待ち続けてきた。いい結果になってくれることを願っている」

    一方で、今回のアップグレードがどれほど効果を発揮するかは実際に走ってみなければ分からないという。

    「このパッケージが何をもたらしてくれるのか見てみよう。明日走れば、僕たちの期待どおりなのか、それ以上なのか、それとも期待ほどではないのか、多くの答えが分かると思う」

    ただし、このアップグレードだけですべての課題が解決するとは考えていない。

    「もちろん、このアップグレードだけで僕たちが望んでいるものすべてを手に入れられるわけではない。シーズンはまだ長いし、これからもできる限りパフォーマンスを積み重ねていかなければならない」

    また、今回のアップデートは主にシャシー側の改善であり、パワーユニットの性能向上も不可欠だと強調した。

    「ストレートでパワーが足りないことは分かっている。だからエンジンの性能向上も必要だ」

    夏休み明けのオランダGPで投入予定のホンダの新型パワーユニットについては、「ザントフォールトで少し改善される予定だ」と期待を寄せつつも、現時点ではトップ勢との差を一気に埋めるものではないとの見方を示した。

    「それだけでメルセデスと戦えるようになるわけではない。今の時点でメルセデスとレッドブルのどちらのエンジンが一番いいのかは分からないけれど、少なくとも僕たちとの差を縮めることが重要なんだ」

    最後に、アップグレードによって目指すべき位置について問われると、ストロールは率直にこう語った。

    「そうなってくれることを願っている。少なくとも中団チームと戦えるようになりたい」

    ランス・ストロール(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    アロンソもAMR26Bに手応え
    一方、フェルナンド・アロンソもAMR26Bを高く評価している。

    「クルマは格段に良くなった。路面に吸い付くような感覚があって、以前よりはるかに予測しやすく、運転しやすい」

    さらに、新パッケージが開発段階で予測していた効果を実車でも確認できたことを収穫に挙げた。

    「全体的に、数値も相関関係も僕たちが期待していたとおりだった。それは来年のマシンや今後投入するアップグレードに向けても非常に励みになる」

    一方で、「まだシャシーとエンジンの両方で改善すべき点は残っている」としながらも、「これは今後につながる多くの前進の第一歩になることを願っている」と前向きな見通しを語った。

    ストロールはFP2の走行機会を失ったものの、アストンマーティンF1はシルバーストンからスペアパーツを緊急空輸して対応を進めている。大規模アップグレードを施したAMR26Bが、予選以降どこまで中団争いへ食い込めるか注目される。

  • エイドリアン・ニューウェイ アストンマーティンF1 AMR26大改修「第一印象は有望」

    エイドリアン・ニューウェイ アストンマーティンF1 AMR26大改修「第一印象は有望」

    アストンマーティンF1のエイドリアン・ニューウェイは、ハンガロリンクで、F1ハンガリーGPに投入したAMR26の大規模アップグレードについて、「計画全体の第一段階」に過ぎないと説明し、夏休み明けのオランダGP、さらにイタリアGP、アゼルバイジャンGPでも追加アップデートを投入する方針を明らかにした。

    FIAの技術資料では16項目に及ぶ変更が確認されており、実質的には「Bスペック」とも呼べる大改修となった。

    初日はランス・ストロールがサスペンショントラブルで走行を切り上げたものの、フェルナンド・アロンソは予定どおりデータ収集を実施。ニューウェイは「暫定的な結果は有望だ」と手応えを語っている。

    16項目の大改修は「まだ第一段階」
    ハンガリーGPで公開されたAMR26には、ロングノーズ化、新型フロア、サイドポッド吸気口の刷新、リヤ周辺の見直しなど16項目ものアップグレードが施された。

    ニューウェイは、現時点では評価の途中段階であるとしたうえで、今後も段階的な開発を続けると説明した。

    「まだ新しいパッケージを理解している段階だ。現時点での暫定的な結果は有望だ」

    「これはパッケージの一部にすぎない。ザントフォールトでさらにアップデートを投入し、その後モンツァとバクーでも追加のステップを予定している。今回が計画していたアップグレードの第一段階だ」

    また、スペアパーツが限られているため、慎重に評価を進めているという。

    「スペアパーツが非常に不足しているので、慎重に走らせながら、このパッケージについて学んでいるところだ」

    今回のAMR26は大幅な仕様変更となったが、基本設計は従来型を踏襲している。

    「シャシーも基本レイアウトもフロントサスペンションも同じだ。つまり大きく変わったのは空力面であり、非常に空力中心の進化と言える」

    ニューウェイは、開幕前には十分な研究時間を確保できなかったことも明かした。

    「マシン投入まで十分な研究時間がなかった。そのため、一度立ち止まって問題を理解し、このパッケージへとつなげる作業が必要だった」

    「まずは最低限の競争力を取り戻したい」
    FP2終了後にはアロンソもアップグレードの効果について前向きな評価を示した。

    「感触は良かった。数値やシミュレーションとの相関も期待どおりで、それは来年のマシンや今季後半のアップグレードに向けても非常に励みになる」

    「もちろん僕たちはまだ大きく遅れているけれど、これは良い進歩へ向けた最初の一歩になってくれることを期待している」

    ニューウェイ自身も、今回のアップグレードを前進と評価しながらも、すぐに優勝争いへ加われるとは考えていない。

    「非常に大きな前進ではあるが、我々はまだ追い上げる立場にある」

    「これで最速マシンになるかと言われれば、残念ながらそうではない。しかし以前より大きく前進できるかという問いには、『そうだ』と答えられる」

    一方で、具体的な目標を設定する考えはないという。

    「私は目標を設定することは好きではない。問題を論理的に解決し、全員が協力し合える文化を築くことの方が重要だ。そうすれば結果は自然についてくる」

    さらに、勝てない時期と勝っている時期の違いについても持論を語った。

    「勝てていない時は越えられない山のように感じる。しかし勝っている時は、自分たちは何も特別なことをしていないように感じるものだ」

    そして、2026年シーズン前半を率直に振り返った。

    「ここまでのレースは完全な悪夢だった。まずは最低限の競争力を取り戻したい。それが当面の目標だ。そして、そこからさらに前進していきたい」

    エイドリアン・ニューウェイ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    ストロールのトラブルはアップデートとは無関係
    初日の大きな誤算となったのは、FP1でランス・ストロール車に発生した左リヤサスペンションのトラブルだった。わずか11周で走行を終えたことで、チームは2台体制で十分なデータを収集できなかった。

    ニューウェイは、原因究明を急いでいるものの、現時点では今回のアップグレードとの直接的な関連は確認されていないと説明した。

    「現在、何が起きたのかを全員で懸命に調査している。原因を理解して初めて今後の対応を判断できる」

    さらに、トラブルが発生した箇所は今回変更した部分ではなかったと明かした。

    「問題が起きた箇所自体は変更していない。外装など細かな変更はあるが、その意味では非常に予想外だった。原因を理解するまでは、それ以上のコメントは難しい」

    また、FP1でアロンソに縁石を避けるよう無線で指示した理由については、サスペンショントラブルではなく空力データ取得のためだったと説明した。

    「縁石を避けるよう指示したのは空力データを取得していたからだ。縁石による挙動の変化があるとデータが乱れてしまう」

    一方で、再び確認された振動についてはホンダが解析を進めている問題だとし、自身の担当分野ではないとの認識を示した。

    「振動についてはホンダに聞くべき内容だ。彼らはデータ上で状況を把握しており、解決策に取り組んでいる」

    16項目に及ぶAMR26のアップグレードは、アストンマーティンにとって巻き返しへ向けた第一歩に過ぎない。ニューウェイが明かしたように、ザントフォールト、モンツァ、バクーでも改良版が投入される予定であり、チームはシーズン後半にかけて段階的な進化を続けていく。

  • シャルル・ルクレールの愛犬レオがレッドブルF1のガレージ前で“いたずら”

    シャルル・ルクレールの愛犬レオがレッドブルF1のガレージ前で“いたずら”

    シャルル・ルクレールの愛犬「レオ」が、2026年F1ハンガリーGPのパドックで思わぬ“主役”となった。

    フェラーリのガレージではなく、レッドブル・レーシングのガレージ前で見せた行動がSNSで話題となり、チーム関係者やファンの笑いを誘っている。

    レオがレッドブルのガレージ前で“マーキング”
    ミニチュア・ダックスフントのレオは、シャルル・ルクレールと妻アレクサンドラに連れられ、2024年からF1パドックの常連となっている。愛らしい姿で人気を集める一方、ハンガリーGPでは思わぬハプニングを演じた。

    レオはレッドブル・レーシングのガレージ前で用を足し、その様子を見守っていたルクレール夫妻は苦笑い。恥ずかしそうな表情を見せながらも、その場は和やかな雰囲気に包まれた。

    レッドブル側もユーモアで応じ、SNSにはチームスタッフが「Leo was here(レオ参上)」と書かれた紙を掲げる写真を投稿。ライバルチーム同士ながら、笑い話として受け止めている様子だった。

    さらにSNSでは、「レオが用を足した場所が、ゼッケン3を示す表示の真下だった」と指摘する投稿も拡散。2026年からカーナンバー3を使用しているマックス・フェルスタッペンに対する“偶然のプレゼント”として話題になった。


    ハミルトンの愛犬ロスコーもパドックの人気者だった
    現在はレオがパドックの“いたずら好き”として注目を集めているが、かつてはチームメイトのルイス・ハミルトンの愛犬たちもパドックでたびたび話題をさらっていた。

    ハミルトンが飼っていたブルドッグのロスコーとココは、長年F1パドックの人気者として親しまれ、とりわけロスコーは各チームのガレージを自由に歩き回る姿がおなじみだった。

    今年のイギリスGPでは、ハミルトンが「ロスコーはいつもバルテリ・ボッタスのガレージ前で用を足していた。不思議だけど、なぜか毎回そこへ行った」と笑いながら振り返っている。

    しかし、ロスコーは2025年に12歳で亡くなり、ハミルトンは最期の時間を共に過ごすためフェラーリのタイヤテストを欠席。「人生で最もつらい決断だった」とSNSで悲痛な思いを綴っていた。

    シャルル・ルクレールの愛犬レオとルイス・ハミルトンの愛犬ロスコー

    パドックならではの微笑ましい一幕
    F1パドックでは激しいライバル争いが繰り広げられている一方で、こうした微笑ましい出来事が関係者やファンの間で語り草になることも少なくない。

    今回はシャルル・ルクレールの愛犬レオが思わぬ形で注目を集めたが、レッドブルもユーモアで応じたことで、ハンガリーGPの週末を彩る和やかなエピソードとなった。

  • ホンダF1 AMR26B初走行で新たなPU振動を確認「原因は把握」

    ホンダF1 AMR26B初走行で新たなPU振動を確認「原因は把握」

    ホンダは、2026年F1第11戦ハンガリーGP初日の走行で、アストンマーティンが投入した大規模アップグレード仕様のマシンから新たなパワーユニットの振動を確認した。従来とは異なる現象だが、原因はすでに特定しており、対策による改善も確認できたという。

    アストンマーティンはハンガロリンクでAMR26の大幅な改良版を投入。ホンダはFP1とFP2を通じて車体変更に伴うPUのテレメトリーデータを収集し、土曜日のFP3と予選に向けて分析とセットアップの最適化を進める。

    AMR26アップグレードの初走行をホンダも全面支援
    2026年F1第11戦ハンガリーGPが7月24日(金)、ブダペストのハンガロリンクで開幕し、大会初日はフリー走行1回目とフリー走行2回目が行われた。

    アストンマーティンは今回のハンガリーGPで、空力やシャシーを広範囲に見直した大規模なアップグレードを投入した。実質的なBスペックともいえる改良車の走行開始に向け、ホンダもパワーユニット側から準備と支援を続けてきた。

    ホンダF1のトラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアを務める折原伸太郎は、改良車が初めてコースへ送り出された瞬間について、ホンダにとっても特別なものだったと説明した。

    「本日は、アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラワンチームが車体のアップグレードを投入しました。ホンダとしてもそのサポートに全力で取り組んできただけに、マシンがコースへ送り出される瞬間は、私たちにとっても気持ちが高まるものでした」

    従来とは異なるPU振動も原因を特定
    アップグレードされたマシンの評価において、FP1は重要なセッションとなった。ホンダとアストンマーティンは走行を通じて多くのデータを集めた一方、パワーユニットに振動が発生していることも確認した。

    折原によれば、今回確認されたオシレーションは、これまでAMR26で問題となっていた振動とは異なる現象だという。ただし、原因についてはすでに把握しており、金曜日の走行中に対策を調整したことで改善も確認できた。

    「FP1は重要なセッションとなり、多くの貴重なデータを収集することができました。パワーユニットに振動(オシレーション)が発生していることを確認しましたが、その原因はすでに把握しています」

    「今回の振動はこれまで発生していたものとは異なる現象であり、本日は各セッションを通じて対策の調整を進め、その効果による改善も確認することができました。この取り組みは週末を通して継続していきます」

    FP2ではフェルナンド・アロンソが無線で振動を訴える場面もあり、ホンダとアストンマーティンにとっては、性能評価と並行して挙動を安定させる作業が必要となった。

    ただし、現象の原因を特定できていることに加え、すでに対策の効果が表れている点は前向きな材料となる。今後は走行条件やマシンセットアップの変化に合わせながら、振動をさらに抑え込んでいくことになる。

    ホンダF1 本田技研工業

    車体変更に合わせたPU最適化を継続
    今回のアップグレードでは、マシンの空力特性や冷却、荷重のかかり方などが従来仕様から大きく変化している。ホンダは金曜日の走行で、車体変更に伴うパワーユニットのテレメトリーデータも多数取得した。

    折原は、土曜日のFP3から予選にかけて、収集したデータの分析とセットアップの最適化を重点的に進めるとしている。

    「また、車体アップグレードに伴うPUのテレメトリーデータも数多く取得しており、FP3から予選にかけては、その分析とセットアップの最適化を重点的に進めていきます」

    アストンマーティンは初日、ランス・ストロールがFP1で左リアサスペンションの問題により走行を止め、FP2を欠場。アロンソもFP2で19番手にとどまったため、アップグレードの純粋な性能を十分に示すまでには至らなかった。

    それでも、ホンダは限られた走行のなかで振動の原因を把握し、対策による改善を確認した。土曜日は新しい車体特性に合わせたPUの最適化を進めながら、AMR26Bの本来の性能を引き出す作業に取り組む。

  • F1ハンガリーGP FP2展開:ハミルトン最速でフェラーリ1-2 コラピントがクラッシュ

    F1ハンガリーGP FP2展開:ハミルトン最速でフェラーリ1-2 コラピントがクラッシュ

    ルイス・ハミルトンが2026年F1ハンガリーGPのフリー走行2回目でトップタイムを記録し、シャルル・ルクレールとのフェラーリ1-2で初日の走行を締めくくった。ハミルトンは1分18秒729をマークし、ルクレールに0.148秒差をつけた。

    3番手のランド・ノリスは大規模なアップデートを投入したマクラーレンでフェラーリ勢を追ったが、ハミルトンとの差は0.499秒。

    マックス・フェルスタッペンが4番手、ジョージ・ラッセルが5番手となる一方、選手権首位のアンドレア・キミ・アントネッリはソフトタイヤでアタックをまとめられず13番手に沈んだ。セッションはフランコ・コラピントのクラッシュによって赤旗中断となった。

    フェラーリが序盤から主導権
    現地時間17時に始まった60分間のFP2では、FP1でルーキーにマシンを譲っていたアントネッリ、オスカー・ピアストリ、コラピント、オリバー・ベアマン、バルテリ・ボッタスがこの週末初めてコースに入った。

    風が強まり始めたハンガロリンクでは、キャデラックとアルピーヌ勢が先頭を切ってピットを離れた。路面はFP1より改善していたものの、依然としてグリップが低く、風向きの変化も加わって多くのドライバーがマシンバランスに苦しんだ。

    序盤はルクレールがミディアムタイヤで1分20秒103を記録して基準タイムを作った。これはソフトタイヤを使用したFP1の自己ベストより約1秒遅いタイムだったが、すぐにハミルトンが約0.4秒上回ってトップに立った。

    フェラーリ勢は走り出しから安定した速さを示した。ハミルトンはマシンへの不満が比較的少なく、周回を重ねながらタイムを更新。一方のルクレールは最初の20分間で3度のロックアップを喫し、一度ピットへ戻って調整を行った。

    それでもフェラーリの競争力は明らかだった。予選シミュレーションが始まると、ルクレールはソフトタイヤで1分18秒877を記録してトップに浮上。ハミルトンも最初のソフトタイヤ走行でルクレールから0.037秒差につけた。

    ハミルトンはさらにもう1周のアタックを実施し、1分18秒729までタイムを短縮。ルクレールとの差を0.148秒に広げ、このタイムがセッション最速かつ金曜日全体のベストタイムとなった。

    ハミルトンはハンガロリンクで過去8勝、9回のポールポジションを記録しており、F1史上最も同サーキットで成功しているドライバーである。その相性の良さを示すように、難しいコンディションのなかでもフェラーリのマシンを安定して走らせた。

    FP1ではルクレールがフェルスタッペンに約0.5秒差をつけてトップだったため、フェラーリは金曜日の両セッションを制したことになる。ルクレールはFP1終盤にピットレーンでマシントラブルに見舞われていたが、FP2には問題なく参加し、速さへの影響も見られなかった。

    ノリスが一時トップもフェラーリに届かず
    マクラーレンはハンガリーGPに大規模なアップデートパッケージを持ち込み、FP1ではピアストリに代わって出走したレオナルド・フォルナローリのマシンで新しい可変構造のリアウイングをテストしていた。

    チームは当初、FP1とFP2の間に新仕様を継続使用するか判断するとしていたが、FP2ではノリスとピアストリの両車に新しい「マカレナ」リアウイングを装着した。

    ソフトタイヤでの予選シミュレーションでは、ノリスが1分19秒228を記録して一時トップに立った。しかし、その後フェラーリ勢がタイムを伸ばし、最終的にはハミルトンから0.499秒差の3番手となった。

    ノリスはフェラーリに最も近い位置につけたものの、約0.5秒の差があり、少なくとも1周の速さではフェラーリが一歩抜け出した格好となった。

    ピアストリはノリスほどアップデートを引き出せず、ハミルトンから1.372秒遅れの8番手。FP1を欠場したことで走行開始が遅れた影響もあったが、同じマシンを走らせるノリスとの間には約0.9秒の差がついた。

    マクラーレンにとっては新しいリアウイングとアップデートパッケージが機能している兆候が見られた一方、セットアップやドライバーごとの適応については、さらに解析が必要な結果となった。

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    フェルスタッペンはリアの硬さとグリップ不足を訴える
    レッドブル・レーシングでは、フェルスタッペンがハミルトンから0.692秒差の4番手となった。

    レッドブルは、イギリスGPでフェルスタッペンがクラッシュしたあと、ベルギーGPで一時的に取り外していた回転式のリアウイングをハンガリーで再び投入している。FP1ではフェルスタッペンが2番手、アイザック・ハジャーが4番手につけており、週末の滑り出しは悪くなかった。

    しかし、フェルスタッペンはFP2のミディアムタイヤによるロングランでリアアクスルが「ものすごく硬い」と訴え、リアグリップ不足も報告した。FP1でもギアシフトに不満を示しており、マシンの挙動は完全には整っていない。

    セッション残り約20分には、フェルナンド・アロンソのアストンマーティンから脱落したとみられるデブリをコース上で踏んだ。フェルスタッペンのマシンには破片が引っ掛かったものの、大きな損傷は報告されていない。

    それでもフェルスタッペンはフェラーリ勢とノリスに続く4番手を確保した。ハジャーも1.071秒差の6番手に入り、レッドブルは2台を上位6番手以内に送り込んだ。

    ハジャーはFP1でも4番手だったため、ハンガロリンクでは週末を通して安定した速さを見せている。ただし、トップのフェラーリとの差は1秒以上あり、予選に向けてはリアの挙動とタイヤの使い方を改善する必要がある。

    メルセデス勢はバランスに苦戦
    メルセデスは金曜日を通してフェラーリやレッドブルほど安定した速さを示せなかった。

    FP1で5番手だったラッセルは、トップのルクレールから約1秒遅れており、アタック中にはロックアップも喫していた。FP2でも状況は大きく改善せず、ハミルトンから0.933秒差の5番手となった。

    ラッセルは走行中、マシンが「ひどい」「完全にバランスが崩れている」と無線で訴えた。風の影響を受けるコーナーで挙動が安定せず、特にブレーキングからターンインにかけてマシンをコントロールすることに苦労していた。

    選手権首位のアントネッリは、FP1をフレデリック・ベスティに譲っていたため、FP2がこの週末最初の走行となった。

    アントネッリもリアの不安定さとブレーキング時のロックアップに苦しみ、「ブレーキングで2度もスピンしそうになった」とマシンの挙動を疑問視した。

    ソフトタイヤでの最初のアタックは、コラピントのクラッシュによる赤旗で中断された。再開後も複数のアタックをまとめることができず、最速タイムはミディアムタイヤで記録したものにとどまった。

    結果はハミルトンから約2秒差の13番手。FP2で自己ベストをソフトタイヤではなくミディアムタイヤで記録した唯一のドライバーとなった。

    選手権をリードするアントネッリにとっては、走行経験の不足に加え、セットアップの方向性を探る必要がある難しい初日となった。メルセデスはラッセルも約1秒差であり、今季上位を争ってきたチームとしては珍しく、明確にフェラーリの後方に位置している。

    コラピントが最終コーナーでクラッシュ
    セッション最大のアクシデントは、開始から約30分が経過する直前に発生した。

    FP1を欠場していたコラピントは、最終コーナーへの進入でアルピーヌのリアを失い、スピンしながら後ろ向きにバリアへ衝突した。

    低いグリップと風の影響を受け、マシンのリアが突然流れた形だった。コラピントは負傷することなくマシンを降りたが、アルピーヌはリア周辺を中心に大きな損傷を受けた。

    マシン回収のためセッションは赤旗中断となり、残り26分で再開された。中断時には複数のドライバーがソフトタイヤでの予選シミュレーションを開始しており、アントネッリを含む何人かのアタックが途中で打ち切られた。

    再開時には、ソフトタイヤでのアタックを待つマシンがピットレーン出口に列を作った。限られた時間のなかで各車がタイムを出そうとしたため、トラフィックの影響も生じた。

    コラピントは有効なタイムを記録していたため21番手となったが、アルピーヌは翌日に向けて大規模な修復作業を強いられることになった。

    チームメイトのピエール・ガスリーもマシンに強い違和感を訴えていた。

    「マシンの何かがおかしい。ものすごくひどい。ターン12では壊れているように感じる。フロントに何か問題がある」

    ガスリーは14番手に終わり、アルピーヌにとっては速さと信頼性の両面で厳しいセッションとなった。


    レーシングブルズのローソンとリンドブラッドがトップ10
    レーシングブルズでは、アップデートを装着したリアム・ローソンが7番手に入った。ハミルトンとの差は約1.3秒だったものの、ピアストリやアウディ勢を上回った。

    アービッド・リンドブラッドも1.524秒差の10番手に入り、レーシングブルズは2台そろってトップ10入りを果たした。

    ローソンのアップデート仕様が一定の効果を示しており、低速から中速コーナーが連続するハンガロリンクで中団上位を争える可能性を示した。

    アウディはニコ・ヒュルケンベルグが9番手、ガブリエル・ボルトレトが11番手。ヒュルケンベルグはピアストリからわずか0.02秒差につけた。

    ハースではエステバン・オコンが12番手、ベアマンが15番手。オコンはボルトレトと0.1秒以内の接戦だった。

    ウィリアムズはアレクサンダー・アルボンが16番手、カルロス・サインツJr.が17番手。風と路面コンディションの変化に対応しきれず、上位争いには加われなかった。

    アストンマーティンはアロンソ1台のみで走行
    アストンマーティンは、ハンガリーGPに今季最大規模となる16項目のアップデートを持ち込み、実質的なBスペック仕様のAMR26をデビューさせた。

    しかし、FP1でランス・ストロールのマシンに左リアサスペンションの問題が発生。チームはFP2開始までに修復を完了できず、ストロールはセッションを通してガレージにとどまった。

    そのため、アップデートの評価はアロンソ1台に委ねられた。アロンソのマシンにはセッション後半に大量の緑色のフロービズ塗料が塗られ、チームは新しい空力パーツ周辺の気流を確認した。

    アロンソはホンダ製パワーユニットから発生する振動も訴え、トップから約3秒遅れの19番手となった。走行中にはマシンからデブリが脱落したとみられ、その破片をフェルスタッペンが踏む場面もあった。

    大幅な改良を施したAMR26だったが、初日はストロールのサスペンショントラブルとアロンソの振動問題が重なり、純粋な性能を判断するには十分な走行を確保できなかった。

    ボッタスはキャデラックで18番手となり、アロンソを約0.3秒上回った。セルジオ・ペレスが20番手、クラッシュしたコラピントが21番手、走行できなかったストロールが22番手となった。

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    ロングランでもフェラーリが優位か
    予選シミュレーション終了後、各チームは燃料を積んだロングランへ移行した。

    ハミルトンの1分18秒729は最後まで破られず、フェラーリは1周の速さで明確な優位を示した。ルクレールも0.148秒差にとどまり、2台の間には大きな性能差がなかった。

    ノリスは約0.5秒差、フェルスタッペンは約0.7秒差、ラッセルは約0.9秒差であり、現段階ではフェラーリが予選に向けた最有力候補とみられる。

    一方で、風の強さや路面グリップの低さによって多くのドライバーがバランスに苦しんでおり、セットアップ変更によって土曜日に勢力図が変化する余地は残されている。

    特にメルセデスはアントネッリがソフトタイヤで有効なラップを記録しておらず、実際の予選ペースはFP2の順位ほど低くない可能性がある。マクラーレンも新しいリアウイングとアップデートの調整を進めることで、フェラーリとの差を縮めることを目指す。

    それでも金曜日の段階では、FP1をルクレール、FP2をハミルトンが制し、フェラーリが両セッションでトップに立った。低速から中速コーナーでの安定性とタイヤからタイムを引き出す能力でライバルを上回り、ハンガリーGPのポールポジションと勝利に向けて最も有力なチームとして初日を終えた。

    F1ハンガリーGP フリー走行2回目 結果

    1.ルイス・ハミルトン(フェラーリ)1分18秒729
    2.シャルル・ルクレール(フェラーリ)+0.148秒
    3.ランド・ノリス(マクラーレン)+0.499秒
    4.マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)+0.692秒
    5.ジョージ・ラッセル(メルセデス)+0.933秒
    6.アイザック・ハジャー(レッドブル・レーシング)+1.071秒
    7.リアム・ローソン(レーシングブルズ)+1.312秒
    8.オスカー・ピアストリ(マクラーレン)+1.372秒
    9.ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)+1.396秒
    10.アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)+1.524秒
    11.ガブリエル・ボルトレト(アウディ)+1.745秒
    12.エステバン・オコン(ハース)+1.828秒
    13.アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)+1.964秒
    14.ピエール・ガスリー(アルピーヌ)+2.087秒
    15.オリバー・ベアマン(ハース)+2.221秒
    16.アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)+2.244秒
    17.カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)+2.697秒
    18.バルテリ・ボッタス(キャデラック)+2.713秒
    19.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)+2.990秒
    20.セルジオ・ペレス(キャデラック)+3.063秒
    21.フランコ・コラピント(アルピーヌ)+3.802秒
    22.ランス・ストロール(アストンマーティン)ノータイム