カテゴリー: スクーデリア・アルファタウリ

  • ホンダF1の角田裕毅担当PUエンジニアが語る山本尚貴との絆

    ホンダF1の角田裕毅担当PUエンジニアが語る山本尚貴との絆

    スクーデリア・アルファタウリ・ホンダで角田裕毅のパワーユニット(PU)を担当しているエンジニアの壬生塚が、その仕事について、そして、山本尚貴との絆について語った。

    レッドブル、アルファタウリにはそれぞれドライバー担当のエンジニアが4名おり、その4名を統括する形で、各チームに1人ずつ、PU担当のチーフエンジニアがいる。壬生塚はアルファタウリの角田裕毅担当のエンジニアで、本橋正充が、アルファタウリ担当のチーフエンジニアを務めている。

    ドライバー担当の2名のエンジニアは、それぞれ「システムエンジニア」と「PUエンジニア」という役職を担っており、システムエンジニアは信頼性を担保するためにデータを見て対応を決めていく一方、PUエンジニアは走行中にエネルギーマネジメント(バッテリーの充放電)をはじめ、様々なレース状況に合わせて、PUのモードなどについてチーム経由でドライバーに指示を送っている。信頼性担当がシステムエンジニア、パフォーマンス担当がPUエンジニアという区分けが分かりやすいかもしれない。

    壬生塚エンジニアが、ホンダF1のコラムでPUエンジニアの仕事について語った。

    PUエンジニアの仕事とは?
    PUエンジニアはPUのパフォーマンスを司っているので、HRD-Sakuraが素晴らしい形に仕上げてくれたPUの性能を使い切るのも、余らせるのも僕たち次第です。もちろんSakuraや本橋さんの助言・サポートはありますが、僕のレース前のセッティングやレース中のスイッチ選択一つで角田選手のパフォーマンスが変わってしまうので、本当に責任重大な仕事だと思っています。直接ドライバーとコミニュケーションを取る機会も多いですし、今は角田選手が使いやすく、かつ最大限のパフォーマンスができるような設定や使い方を心掛けています。

    通常、レース週末に向かう前には、Sakuraも交えて、次にレースをするサーキットでのPUの使い方に関するシミュレーションを行います。昨年から予選からレースが終了するまでの間、ICE(エンジン)のパワーを変更することは禁止になったので、いまはエネルギーマネジメント、つまりバッテリーに充放電される電気エネルギーをどこで貯め、どのように使うかという部分がメインフォーカスになっています。

    ただ、量産車のハイブリッドエンジンとは異なり、MGU-H・MGU-Kという2つのモーターが複雑かつ精巧に絡み合って作用しているので、これも組み合わせのバリエーションが無限になってきます。エネルギーマネジメントはサーキットのレイアウトごとにある程度の傾向がありますが、それに加えて、チームのやりたいことや、ドライバーのドライビングスタイル・意図と言ったものがあります。こちらとしては膨大な量の選択肢を事前に用意してあるので、彼らの要望とPUの状況を考慮して情報を精査し、実際に走る中で最適なオプションを提示してあげるのが僕の仕事です。

    プッシュするのか、充電するのか、どこまでリスクを負うのか、攻めるのかと言ったことを、走行中にドライバーとコミュニケーションを取っているチームのレースエンジニアと話しながら決めていきます。時にはドライバーの意図とチームの意図、そしてPUサイドとしての我々の意図が異なる状況も出てきますが、目の前の状況のみでなく、これから先に起こることも見据えながら判断を下していきます。

    レースはすごいスピードで進んでいくので、状況に応じて瞬時に判断をしていく必要がある一方で、上に書いてあるように多くの要素を考慮しなければなりません。それがこの仕事の難しさでもあり醍醐味でもあるのですが、こういったことを可能としているのは、事前にSakuraなどと一緒に行う大量のシミュレーションデータが頭に入っているおかげです。もちろん、様々な部分でAIやビッグデータも活用もしていますが、最終的には自分の頭で判断することになります。したがって、「こういう時はこの選択肢」というバリエーションが、僕たちPUエンジニアの頭の中には詰め込まれています。

    山本尚貴さんと働いた経験が今も胸に
    といった感じで今の仕事を説明してみましたが、このような仕事を始めて担当し、多くを学ばせてもらったのが2014年のSuper Formulaでの経験です。当時、主に担当していたドライバーの一人として、これまで多くの国内タイトルを取り、現在も国内レースでトップドライバーとして活躍する、山本尚貴選手がいるのですが、ここで少しだけそのエピソードをご紹介できればと思います。

    2014年のSuper Formulaは、国内のレースエンジンが新しいレギュレーションに変更された初年度で、Hondaは他社に対して苦戦していました。Hondaドライバーの中でも、尚貴さんは特にエンジンフィーリングが悪く、2013年のチャンピオンでありながらもシーズン前のテストで下位に沈んでしまっているという苦しい状況でした。これについては、Hondaのエンジニアとしても本当に悔しく、かつ申し訳ない気持ちでした。

    尚貴さんは非常に頭がよく、エンジンに対するコメントも人一倍多いドライバーで、シーズン前のテスト時からいつも的確なフィードバックを受けていました。ただ、そんな中でもなかなか状況は改善せず、時には厳しい言葉をもらったこともありました。その内容については、今振り返っても本当にその通りで、エンジニアとして言い訳の余地もないのですが、僕はそういう言葉の中から、尚貴さんの前年のチャンピオンとしてのプライド・自信というものを感じていました。今でもそうですが、あんなに真面目なドライバーはなかなかいませんし、常に妥協を許さない人で、時には真面目すぎると思うことさえあります。ただ、一緒に仕事をすると「この人のために頑張ってあげたい」と強く思わせる人ですし、そう感じているのは僕だけではないと思います。

    オフシーズンを経て迎えた2014年開幕戦、鈴鹿でのレースも期待した改善が得られず、セッションで下位のまま時間が経過する姿に、本当に申し訳ない気持ちで一杯でしたし、実際に予選もQ2で敗退となってしまいました。しかし、この時にもらったエンジンに対するコメントが大きなヒントになり、そこでエンジンのセッティングを大きく変更する決断をしました。もちろん、事前に試せていないのでどうなるか分からないというリスクはあったのですが、当日朝のウォームアップで走り出した後すぐに、尚貴さんから無線で「エンジンはよくなった」とフィードバックをもらい、これまで抱えていたエンジンフィーリングの違和感を改善することができました。

    苦難を乗り越えた末の「ありがとう」の重み
    その日のレースではポイント獲得に至りませんでしたが、レース後に尚貴さんがHondaのエンジニアルームを訪れてくれました。エンジンエンジニアと話をしてエンジン開発を助けてくれるドライバーの存在自体が珍しいのですが、その時は、シーズン前からレース当日までの苦労と、レース当日での改善などについて、ねぎらいの言葉とともに「ありがとう」という言葉をかけてくれました。

    何気ない一言ですが、この「ありがとう」には、とても大きな重みを感じました。一人の人間としてももちろんですが、Hondaエンジニアがドライバーからもらった言葉としても、すごく大切な意味があるように思えました。僕にとっては、自分のアイデアが実走現場で結果に表れた初めての経験でしたし、トラックサイド・エンジニアとして、この言葉から大きな自信をもらいました。その後も尚貴さんとは頻繁に意見交換をする関係が続き、一緒にサーキットでのエンジン設定の最適化を進めていきました。同時に、トラックサイド・エンジニアとしても成長させてもらったと思っています。今でも思っている最大の後悔は、その年に勝たせてあげられなかったことです。

    この時の尚貴さんとの経験から、ファクトリーで開発したエンジン(PU)を現場で最適化するにあたっては、得られたデータだけでなく、ドライバーがどのように感じていて何を期待しているかを本音で話せるドライバー・エンジニア間の信頼関係も重要な要素である事を学びました。テストベンチの担当しかしていない時はベンチの結果通りに設定するのが一番だと思っていましたが、そんなことはないんだと。そういうことが分かったのがこの頃です。

    これはF1トラックサイド・エンジニアとなった現在の自分においても忘れる事のない行動の根幹となっています。今年は角田選手の担当をさせてもらっているので、彼と良い信頼関係を築き、最大限のサポートをしたいと思いますし、HRD-SakuraやHRD-UKにもそういった改善点を共有することでさらなるを前進を果たし、Hondaとしてのチャンピオン獲得を目指したいと思って日々仕事をしています。

    余談ですが、数年経った後、2019年に尚貴さんはF1日本GPでFP1を担当することになります。国内でSuper FormulaとSuper GTのダブルタイトル獲得という偉業を達成しましたし、当然そういう権利があるとも思っていましたが、何の巡り合わせか、当時クビアト選手のPU担当エンジニアだった僕も、チームの一員として尚貴さんと同じガレージの中で仕事をすることになりました。F1のPUは操作なども非常に複雑ですので、その辺りについては僕からも様々なアドバイスをさせてもらいました。

    正直、あんなにうれしいことはなかったですし、これまでの自分のキャリアを振り返っても、一番うれしかったことの一つだと思っています。日本人が久しぶりにF1に乗るということもそうですが、それが尚貴さんだったことにとても感慨深いものを感じました。僕が初めてF1のサーキット現場を訪れたのが2018年のアブダビで、そこに尚貴さんもきていたということもありますし、尚貴さんとは、なんとなく不思議な縁でつながっているのかなと勝手に思ったりもしています。

  • レッドブルF1首脳 「ガスリーは今後2年でレッドブル昇格か放出を決断」

    レッドブルF1首脳 「ガスリーは今後2年でレッドブル昇格か放出を決断」

    レッドブルF1のモータースポーツアドザイバーを務めるヘルムート・マルコは、ピエール・ガスリーの去就について“今後2年”でレッドブル・レーシングに昇格させるか、放出するかを判断すると語った。

    ピエール・ガスリーは、レッドブル・ファミリーである意味で不遇の時代を経験している。ジュニアチームでGP2でチャンピオンを獲得したが、F1は時期尚早と見なされて日本のスーパーフォーミュラに武者修行に出された。

    その後、ジュニアチームのトロロッソでF1デビューしたピエール・ガスリーは、その活躍が認められてレッドブル・レーシングに昇格したが、成績不振を理由にシーズン途中にトロロッソに降格させられた。

    その後、ピエール・ガスリーは、アルファタウリに名前を変えたチームで優勝を含めて3年連続で表彰台を獲得し、グリッドで最も印象的なドライバーに成長したが、レッドブル・レーシングにステップアップする可能性は除外されている。

    ヘルムート・マルコは、ここ数週間でピエール・ガスリーが2022年にレッドブル・レーシングのシートを獲得することはなく。代わりにアルファタウリのチームリーダーとして継続することを望んでいることを何度か明らかにしている。

    ピエール・ガスリーがアルファロメオでの2022年の選択肢を検討しているという噂について質問されたヘルムート・マルコは「まず第一にあと2年間の契約があるので、このようなアルファロメオのストーリーがどこから来たのか分からない。第2にアルファロメオはアルファタウリのようなレベルではない」と NewstalkZB にコメント。

    「誰もが知っているように、我々には2つのF1チームがあり、我々のブランドであるアルファタウリというファッションブランドに多大な努力を払っている。そこには強力なリーダーが必要だ」

    ヘルムート・マルコは、レッドブル・レーシングでのマックス・フェルスタッペンに次ぐガスリーのチームメイトになるという挑戦に立ち向えるかどうかについて疑問を投げかけた。

    「彼はベストを尽くしているが、非常に優れたBチームでナンバー1になることと、トップチームでマックス・フェルスタッペンのナンバー2になることとはまったく異なるストーリーだ」とヘルムート・マルコは語った。

    「精神的にそれは大きな違いを生み出す」

    そして、ヘルムート・マルコは、レッドブルF1は、今後2年間でピエール・ガスリーの将来について判断を下すと語る。

    「我々は彼の進歩を見ている。そして、今後2年間で、彼が自由市場に参入するか、それともレッドブルに連れて行くかを決定する」

    ヘルムート・マルコは、その時までは、ダニエル・リカルド以来、マックス・フェルスタッペンとともにレースに勝った唯一のチームメイトであるセルジオ・ペレスが、レッドブル・レーシングのレースシートを保持する可能性が高いとほのめかした。

    「ペレスは31歳になる。したがって、全体的にレッドブル・レーシングで彼が長くいすぎることはないだろう」とヘルムート・マルコは結論付けた。

  • 角田裕毅と鈴木亜久里がF1や新型シビックについて対談

    角田裕毅と鈴木亜久里がF1や新型シビックについて対談

    アルファタウリ・ホンダF1の角田裕毅と元F1ドライバーの鈴木亜久里がF1や新型シビックについて語るリモート対談をホンダが公開した。

    日本人初のF1表彰台を獲得したレジェンドと、次世代を担うホープのトーク。話題はF1のこと、チームの雰囲気、そして発売予定の新型シビックのことと多岐にわたる。

    角田裕毅は2戦連続入賞、そしてF1ハンガリーGPでは自身最高の6位と調子を上げているが、1年目のF1経験について鈴木亜久里が遠慮なく聞き出している。

    鈴木 亜久里×角田 裕毅 F1とCIVICを語る
    ※動画の公開は終了しました。

  • アルファタウリ・ホンダF1の角田裕毅 「休まず問題を分析してスパに戻る」

    アルファタウリ・ホンダF1の角田裕毅 「休まず問題を分析してスパに戻る」

    アルファタウリ・ホンダF1の角田裕毅は、夏休みの間も休まず問題の分析に取り組んでシーズン後半に備えていくと語る。

    F1ハンガリーGPの予選でQ1敗退を喫して16番グリッドからスタートした角田裕毅だが、1コーナーの多重クラッシュをうまく切り抜け、最終的に7位でフィニッシュ。セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)の失格処分次第では6位に分類される可能性がある。

    「1周目のターン1で大きな衝突があり、なんとか5番手にジャンプアップすることができました」と角田裕毅はF1ハンガリーGPを振り返る。

    「その後、ペースは問題なかったと思います。この一週間、マシンバランスに苦労していました。そして、レース、特に途中から終わりまではかなり苦労しました。まるでパッセンジャーのようでしたし、マシンが曲がって安定するのを待っていた。さもなければ、レース中盤のようにスピンしていたでしょう」

    「だから、僕たちは本当にこの問題を解決しなければなりません。でも、チームとして僕たちは6位と7位でポイントを獲得できましたし、16番手からなので満足できる」

    しかし、角田裕毅は、FP1でクラッシュしたため、最終結果がレースウィークエンド全体としては決して満足していない。

    「最終的にはOKでしたが、普通のレースならばポイントが取れたかどうかわかりません」と角田裕毅はコメント。

    「だから、休むつもりはありません。僕にとってレースまでは今年の最悪のレースウィークだったので、何が問題なのかを分析して一生懸命努力しなければなりません。そして、スパに戻るつもりです」

  • ピエール・ガスリー、表彰台のチャンス喪失に「バルテリ、ファックアップ」

    ピエール・ガスリー、表彰台のチャンス喪失に「バルテリ、ファックアップ」

    アルファタウリ・ホンダF1にとって、トップ7に2台が入った場合、通常であれば素晴らしい結果として祝われるが、ピエール・ガスリーは、F1ハンガリーGPでは少なくとも表彰台を獲得できたはずだと考えている。

    ピエール・ガスリーは、F1ハンガリーGPで印象的な5番グリッドを獲得したが、バルテリ・ボッタスが引き起した多重クラッシュに巻き込まれ、回避行動を余儀なくされてフィールドの後方へと順位を落とした。

    その後、6位でチェッカーを受け、セバスチャン・ベッテルの失格処分によって暫定5位となったピエール・ガスリーだが、エステバン・オコン(アルピーヌ)が8番手から優勝したことを考えれば、チャンスを逃したと考えている。

    「『バルテリ、ファクアップ』以外になんてい言えばいいか分からないね。上位6台がレースからかなり外れたし・・・マックス(フェルスタッペン)、ランド(ノリス)、それとチェコ(ペレス)と比較してダメージを受けなかったのはラッキーだったけどね」とピエール・ガスリーは語った。

    「目標はミッドフィールドの上位で予選を通過して、レースで可能な限り最高のポジションに立つことだった。それが僕たちのやったことだし、最終的にフェラーリとマクラーレンに先んじて予選を通過したのはほぼオーバーパフォームだったと言える。でも、結局はさらに後ろの僕たちのいつもの位置にいて、少この状況から恩恵を受けた方が良かったかもしれない。でも、このようなことがいつ起こるかは分からないしね。でも、とにかく残念だ」

    「最初のコーナーから最後尾に沈んで、このような挽回がかなり非常に難しいトラックで、それでも6位でフィニッシュできたので本当に良い日だった。ファステストラップを獲得することができたけど、僕たちは表彰台を目指せたはずだ。スタートでもう少し運が良かったら、やれることはもっとあったと思うので、ちょっと残念だ」

    ピエール・ガスリーは、赤旗中断後にルイス・ハミルトン以外の全マシンがドライタイヤに交換するためにピットに入った際に、キミ・ライコネンとニキータ・マゼピンの衝突に巻き込まれた。

    「ミディアムが適切なのはかなり明白だったけど、ピットレーンで立ち往生してしまった。ハースに何が起こったのか分からないけど、すべてのポジションを失い、他と同じタイミングでレースをスタートすることさえできなかった。その時までにすでに順位を落としていた」とピエール・ガスリーはコメント。

    「多くのことが起こり、幸運ではなかったけど、それでもリカバリーして、いくつかの良いポイントを獲得できたので、6位まで挽回できたことをうれしく思うよ」

  • 角田裕毅、“今シーズン最悪の週末”から“F1ベストリザルト”を獲得

    角田裕毅、“今シーズン最悪の週末”から“F1ベストリザルト”を獲得

    角田裕毅は、F1ハンガリーGPで“今シーズン最悪の週末”をF1史上最高の結果に変えた。アルファタウリ・ホンダF1での1年目に厳しい状況に耐えてきたが、少なくとも過去6レースのうち4レースでポイントを獲得している。

    F1ハンガリーGPではFP1で再び不必要なクラッシュを喫し、予選ではチームメイトのピエール・ガスリーから1秒以上の差がついてQ1敗退という低パフォーマンスで16番グリッドからのスタートとなった。

    しかし、レース直前の雨によって濡れたサーキットでスタートした1コーナーのような混乱では、常に勝者と敗者は常に存在するものであり、インサイドですべての接触を避けた角田裕毅は勝者となった。7位でフィニッシュした角田裕毅は、セバスチャン・ベッテルの失格が決定した場合、F1ベストリザルトとなる6位に分類される。

    「僕にとって、レースまでは今年最悪のレースウィークでした」と角田裕毅はレース後に記者団に語った。

    「何が問題だったのかを本当に分析し、懸命に取り組み、スパに戻ってくる必要があります」

    しかし、角田裕毅は、レーススタート時のトラブルを回避したことで、十分な安心感を得ることができた。

    「1周目のターン1で大きな衝突があり、5番手にジャンプアップすることがができました」と角田裕毅は振り返る。

    「その後のペースはOKでした。週末を通して、クルマのバランスに苦労しましたし、レース中、特に途中から終盤までかなり苦労した。僕たちは本当にこの問題を解決しなければなりません」

    「ですが、最後に僕たちはP6とP7((ベッテルの失格前)を獲得しました。16番手からのスタートなので、満足するべきです。普通のレースならポイント獲得できたかかどうか分かりません」

  • アルファタウリF1代表 「ガスリーと角田裕毅に代わるドライバーはいない」

    アルファタウリF1代表 「ガスリーと角田裕毅に代わるドライバーはいない」

    アルファタウリ・ホンダF1のチーム代表を務めるフランツ・トストは、ピエール・ガスリーと角田裕毅の“代わりはいない”と語り、2022年も同じドライバーラインナップを継続することを計画している。

    アルファタウリ・ホンダF1は、2021年に新しいラインナップでシーズンに挑んでいる。ピエール・ガスリーは残ったが、ダニール・クビアトに代えて、ホンダとレッドブルの育成ドライバーである角田裕毅を起用した。

    グリッドのどのチームよりもレッドブルの姉妹チームは過去に何度もドライバーラインナップを変更していたが、フランツ・トストは2022年に再びそれを目にすることはないと示唆する。

    「来年もピエールと裕毅とレースを続けていきたいと思っている。そこに他のドライバーはいない」とフランツ・トストは motorsport-total.com に語った。

    もし、レッドブル首脳陣がアルファタウリのドライバー変えることを決心、もしくはピエール・ガスリーが離脱を決心した場合、アレクサンダー・アルボン、そして、レッドブル育成ドライバーとしてF2を戦うリアム・ローソン、ユーリ・ヴィップス、ユアン・ダルバラのトリアが論理的な候補になるだろう。

    それにもかかわらず、フランツ・トストは、彼らのいずれか、もしくは現実的に獲得可能な他のドライバーを現在のデュオの潜在的な後任として見ていない。

    「変わりのドライバーは見当たらない」とフランツ・トストは付け加えた。

    「ピエールは素晴らしい仕事をしており、裕毅は新人だ。彼も良い仕事をしている。とにかく彼は経験を積んでたくさん学ぶ必要がある」

    「だが、それは特別なことではない。若いドライバーにとっては理にかなっている」

    アルファタウリF1がドライバーを落とすとしたら、それはほぼ間違いなく角田裕毅だろう。

    今年、ピエール・ガスリーは非常に印象的が、角田裕毅はチームメイトのペースに匹敵できず、多くの負必要なミスを犯している。

    だが、フランツ・トストは心配しておらず、F1サーキットに慣れれば、来シーズンは良くなると確信している。角田裕毅にとって、F1サーキットの多くはこれまで運転したことがないものだった。

    「これからは彼もトラックを知っている」とフランツ・トストは語った。

    「裕毅はシーズン後半にも知らないトラックがあることを忘れてはならない」

    角田裕毅は、F1ハンガリーGPのFP1でクラッシュを喫して、予選Q1で敗退した。

    フランス・トストは、これ以上多くの間違いを犯さないことを確信しているが、仮にミスをしても大きな問題になるとは感じていないと語る。

    「彼はこれ以上多くのミスはしないと確信している」とフランツ・トストは語った。

    「しかし、見てみるつもりだ。彼はルーキーであり、ニューカマーだ。そして、新しいドライバーがチームに来たとき、ミスを犯すことを受け入れる必要がある」

    だが、FP1という早い段階でミスを犯すのは避けなければならない。角田裕毅はFP1でのミスは「ガスリーに追いつこうとしていた」ためだと説明したが、FP1の段階でそのようなタイムを追い求める必要はまったくなく、週末を見据えてクルマを作り上げることを優先させる必要がある。

  • ホンダF1:2021年 第11戦 F1ハンガリーGP 決勝レポート

    ホンダF1:2021年 第11戦 F1ハンガリーGP 決勝レポート

    F1ハンガリーGPの決勝は、スタート直後の1コーナーで起きたクラッシュによってレッドブル・レーシング・ホンダにとっては厳しい展開になったものの、スクーデリア・アルファタウリ・ホンダが2台揃ってトップ7入りを果たした。

    レース開始の約30分前に雨が降り出し、全車がインターミディエイトタイヤを装着してのスタートとなった。2列目のマックス・フェルスタッペン、セルジオ・ペレスは、ともに素晴らしいスタートを決めて、ターン1で2番手と3番手に浮上。

    しかし、出遅れたバルテリ・ボッタス(メルセデス)がランド・ノリス(マクラーレン)の後部に追突し、押し出されたノリスがフェルスタッペンに衝突。さらに、ボッタスはペレスに追突し、ペレスはリタイアに追い込まれる。

    フェルスタッペンも大きなダメージを受け、ピットへ戻って修復作業を行うが、これによって順位を大きく落とす。その後、複数のマシンから落ちたデブリを清掃するため、レースは赤旗中断となった。

    ピエール・ガスリーも、このインシデントを避けるためにコースを大きく外れてポジションダウン。一方、16番手スタートの角田裕毅は、混乱を上手く避けて5番手までポジションを上げた。

    赤旗中断の時間を利用して、レッドブル・レーシング・ホンダは懸命の修復作業を行うが、多くの空力パーツがなく、見た目にもダメージが残ることがはっきりと分かる状態でレース再開となった。

    レースはスタンディングスタートで再開されたが、路面が急速に乾いていたことから、ルイス・ハミルトン(メルセデス)を除く全車がフォーメーションラップを終えるとピットへ向かい、ミディアムタイヤに交換。ハミルトンはリスタート後にピットインしたために最後尾となり、角田が4番手、フェルスタッペンとガスリーが11-12番手となった。

    オーバーテイクが難しいコースの特性に加え、ダメージの残るマシンを駆るフェルスタッペンだったが、前を行くミック・シューマッハ(ハース)を交わしてポジションを上げる。その後方のガスリーは、迫ってくるハミルトンを抑えつつ、シューマッハをオーバーテイクしてポジションを上げる素晴らしい走りを見せた。

    20周目、ハミルトンのピットインに対応すべく、レッドブルもフェルスタッペンをピットへ入れてハードタイヤに交換。しかし、ダメージの影響もあって先行を許してしまう。角田は前を行くニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)を交わすために、22周目にピットインしてアンダーカットを成功させたが、さらに上位のマシンには差を広げられる展開となった。

    ガスリーは30周目にピットインして8番手でレースに復帰したが、フェルスタッペンはポイント圏外から浮上できずに停滞する。レッドブルは40周目に2度目のピットインを行い、フレッシュなタイヤでの追い上げを目指す。

    ガスリーはピットストップ後のペースもよく、ターン1でラティフィをオーバーテイク。7番手まで順位を回復すると、角田の背後に迫り、チームはよりフレッシュなタイヤのガスリーを先行させる。

    50周目に、フェルスタッペンはキミ・ライコネン(アルファロメオ)をオーバーテイクして11番手にポジションアップ。さらに、残り10周となったところで、ダニエル・リカルド(マクラーレン)も交わし、ポイント圏内に復帰。10位でフィニッシュして1ポイントを持ち帰った。

    レース終盤、7番手走行中の角田がターン2でスピンを喫するが、順位に変動はなくコース復帰を果たす。これで角田との差が大きくなったガスリーは、69周目にピットインしてソフトタイヤに交換。ファイナルラップでファステストラップを記録し、1ポイントを追加した。スクーデリア・アルファタウリ・ホンダは6-7位でチェッカーフラッグを受けた。

    ハンガリーGPを終えて、F1は3週間のサマーブレイクに突入。後半戦は12戦が予定されており、8月29日(日)決勝のベルギーGPからの3連戦でシーズンが再開する。

    田辺豊治(ホンダF1 テクニカルディレクター)
    「今日のハンガリーGP決勝は、レッドブル・レーシング・ホンダにとって、先日のイギリスGPに続き他車とのクラッシュが原因で非常にフラストレーションが溜まる結果となりました。スタート直後の1コーナーで発生した多重クラッシュに巻き込まれたペレス選手のマシンはダメージが余りに大きくそのままリタイア、フェルスタッペン選手も車体に大きなダメージを負いました。赤旗中断の間にメカニックが懸命な修復作業を行い、フェルスタッペン選手が傷ついたマシンで懸命にプッシュして10位に入賞し、チームにとって大切な1ポイントを獲得できたことが唯一の救いです。スクーデリア・アルファタウリ・ホンダの2台は、上手くクラッシュによる混乱を回避すると、その後のレースを粘り強く走り、ガスリー選手が6位、角田選手が自身2度目となる7位に入賞しました。コンストラクターズチャンピオンシップでのポジションは落としてしまったものの、後半戦も激戦が予想される中で、中段グループを争うチームにとって貴重なポイントを2人のドライバーともに持ち帰ることができました。ここからF1はサマーブレイクを挟み、8月の末からの後半戦に向かいます。前半戦をいい形で締めくくることができなかったことは残念ですが、しっかりと前半戦の反省を行い、また心身のリフレッシュをしてブレイク明けの闘いに備えたいと思います。最後に、初優勝を果たしたオコン選手、またチームとしての初優勝を獲得したアルピーヌに祝福の言葉を贈りたいと思います」

    ピエール・ガスリー(スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ)
    「正直に言って、今日のレースをどう考えればいいのかよく分かりません。5番手からスタートし、そこが今日の望みうるベストの順位だと思いますが、1コーナーでのインシデントに引っかかり、大きく順位を落としてからの6位入賞です。様々な波乱のあったレースで、このポジションでフィニッシュできたのはいいことですが、もっと上位に行けたことも事実だと思います。予選ではトップチームに次ぐ“ベスト・オブ・ザ・レスト”の位置につけて、マシンには満足していたので、今週末は多くのポジティブな点がありましたが、チャンピオンシップを考えると、(中団のライバルに比べて)多くのポイントを失ってしまったことは残念です。ただ、今日の状況から考えると、できうる限りの結果は残せたと思います。エステバン(オコン/アルピーヌ)には心から祝福を送ります。彼らは戦略面で正しい判断をしたことで素晴らしい勝利を挙げました」

    角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ)
    「1周目を終えて5番手にポジションを上げられたことには満足しています。今週末はずっとマシンに苦しんでいましたが、レースでのペースは問題なく、チームに貴重なポイントを持ち帰ることができました。僕にとっては、レースが始まるまではとても厳しい週末だったので、サマーブレイクでリセットするとともに、スパに向けて何が必要か確認していきます。後半戦では、安定してポイント獲得を果たしていければと思います」

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング・ホンダ)
    「今日のレースは自分たちのコントロール外でしたし、2週連続でこのような形になるなんて信じられません。メカニックは僕がレースに戻れるように全力を尽くしてくれましたが、マシンにはクラッシュによるダメージが多くの残っていて、ダウンフォースを失ってオーバーステア、アンダーステアが各所で起こり、ドライブするのは非常に難しかったです。1ポイントしか獲得できなかったことは残念ですが、一方でクラッシュしたのにレースを続けられたことはかなりの幸運でしたから、ポイント獲得を果たせたことに驚いていますが、これが大切です。ここからサマーブレイクに入りますが、プッシュし続けなければなりません。僕らは決して諦めることなく、自分たちのレースに集中していきます。とても不運な2レースでしたが、何かを失ったわけではなく、まだまだシーズンは続いていきます。最後に、エステバンを祝福したいと思います。彼がとても喜んでいる姿を見られました。これから多くの勝利を挙げていくと思います」

    セルジオ・ペレス(レッドブル・レーシング・ホンダ)
    「何と言っていいのか分かりませんが、ターン1であのような形で追突されるのは信じられませんし、僕らチームにとっては大打撃でした。いいスタートを決めて3番手に上がり、コンディションも有利に働くと思っていたので残念ですが、できることは何もありませんでした。マシンの中からは、自分の後方で何が起きていたのか正確に分からなかったので、リプレイを見直したところ、自分が大きな衝突を受けていたことを知りました。ボッタスは大きなミスを犯し、ターン1へのブレーキングが遅すぎて多くのマシンを道連れにしました。その中には、僕と、大ダメージを負ったマックスのマシンも含まれます。彼は自分のミスだと分かっていたので、僕のところに謝罪に来ました。故意ではないですし、レースではこういうことも起こるものですが、大きなダメージを受けたことで僕らのレースが終わり、ポイント獲得の機会が失われたという結果が変わることはありません」

  • ピエール・ガスリー 「できうる限りの結果だがもっと上位に行けたのも事実」

    ピエール・ガスリー 「できうる限りの結果だがもっと上位に行けたのも事実」

    アルファタウリ・ホンダF1のピエール・ガスリーは、2021年F1ハンガリーGPの決勝を6位でフィニッシュした。

    5番グリッドのピエール・ガスリーは、スタートでの多重クラッシュを避けるためにコースを大きく外れてポジションダウン。レース再開後は12番手でレースを進める。

    その後、迫ってくるハミルトンを抑えつつ、シューマッハをオーバーテイクしてポジションを上げる素晴らしい走りを見せたピエール・ガスリーは、30周目にピットインして8番手でレースに復帰。ピットストップ後のペースもよく、ターン1でラティフィをオーバーテイク。7番手まで順位を回復すると、角田の背後に迫り、チームはよりフレッシュなタイヤのガスリーを先行させる。

    レース終盤、7番手走行中の角田裕毅がターン2でスピンを喫したことで、角田との差が大きくなったピエール・ガスリーは、69周目にピットインしてソフトタイヤに交換。ファイナルラップでファステストラップを記録し、1ポイントを追加し、6位でチェッカーフラッグを受けた。

    「正直に言って、今日のレースをどう考えればいいのかよく分からない」とピエール・ガスリーはコメント。

    「5番手からスタートし、そこが今日の望みうるベストの順位だと思うけど、1コーナーでのインシデントに引っかかり、大きく順位を落としてからの6位入賞だ。様々な波乱のあったレースで、このポジションでフィニッシュできたのはいいことだけど、もっと上位に行けたことも事実だと思う」

    「予選ではトップチームに次ぐ“ベスト・オブ・ザ・レスト”の位置につけて、マシンには満足していたので、今週末は多くのポジティブな点があったけど、チャンピオンシップを考えると、(中団のライバルに比べて)多くのポイントを失ってしまったことは残念だ。ただ、今日の状況から考えると、できうる限りの結果は残せたと思う」

    「エステバン(オコン/アルピーヌ)には心から祝福を送る。彼らは戦略面で正しい判断をしたことで素晴らしい勝利を挙げた」

  • 角田裕毅、自己最高6位 「レースでのペースは問題なかった」

    角田裕毅、自己最高6位 「レースでのペースは問題なかった」

    アルファタウリ・ホンダF1の角田裕毅は、2021年F1ハンガリーGPの決勝を6位で終えた。

    16番手スタートの角田裕毅は、混乱を上手く避けて5番手までポジションを上げる。赤旗中断後、ルイス・ハミルトンがリスタート後にピットインしたために最後尾となり、角田はさらに4番手に順位を上げる。

    角田裕毅は前を行くニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)を交わすために、22周目にピットインしてアンダーカットを成功させたが、さらに上位のマシンには差を広げられる展開となる。その後、30周目にピットインしたピエール・ガスリーが7番手まで順位を回復すると、角田の背後に迫り、チームはよりフレッシュなタイヤのガスリーを先行させる。

    レース終盤、7番手走行中の角田裕毅はターン2でスピンを喫するが、順位に変動はなくコース復帰を果たす。そのまま7位でチェッカーを受けた角田は、セバスチャン・ベッテルの失格により6位に分類された。

    「1周目を終えて5番手にポジションを上げられたことには満足しています」と角田裕毅はコメント。

    「今週末はずっとマシンに苦しんでいましたが、レースでのペースは問題なく、チームに貴重なポイントを持ち帰ることができました」

    「僕にとっては、レースが始まるまではとても厳しい週末だったので、サマーブレイクでリセットするとともに、スパに向けて何が必要か確認していきます。後半戦では、安定してポイント獲得を果たしていければと思います」