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  • WRC | トヨタ 第7戦 ラリー・ポルトガル 2日目 … タナックが首位を堅持

    WRC | トヨタ 第7戦 ラリー・ポルトガル 2日目 … タナックが首位を堅持

    2019年 FIA 世界ラリー選手権(WRC) 第7戦 ラリー・ポルトガルの競技2日目となるデイ2が6月1日(土)に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)が総合1位の座を守った。デイ1総合3位のクリス・ミーク/セブ・マーシャル組(5号車)は、総合2位に上がったが、総合2位につけていたヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車)は、サスペンショントラブルでデイリタイアとなり、総合11位に順位を下げた。

    ラリー・ポルトガルのデイ2は、サービスパークが置かれるマトジニョスの東北エリアで3本のステージを各2回走行、その合計距離は160.70kmと、3日間で最長の1日だった。前日に続き快晴に恵まれ気温も上昇。路面はドライコンデイションとなった。デイ1で総合2位のラトバラに17.3秒差をつけて首位に立ったタナックは、デイ2オープニングのSS8でブレーキシステムに問題が発生し、遅れをとった。しかし、リエゾン(移動区間)で応急処置を行ない、自力で問題を解決して走行を続けた。午後1本目のSS11ではベストタイムを刻み好調を保ったが、デイ2最後のSS13でサスペンションに不具合が発生。しかし、タナックは遅れを最小限に留め、首位の座を守り切った。

    デイ1で総合3位につけたミークは、デイ2最初のSS8でベストタイムを記録。午後は3ステージ連続でセカンドベストタイムを刻むなど、1日を通して安定した速さを示した。SS12ではラトバラを抜いて総合2位に浮上し、今季初表彰台に大きく近づいた。ラトバラは、午前中のステージで2本のベストタイムを記録し、首位タナックとの差を一時5.1秒まで縮めた。しかし、午後のステージでサスペンションに問題を抱えて大きく遅れ、最終ステージを前に走行を断念。デイリタイアとなったが、総合では11位につけており、明日のデイ3にはラリー2規定に基づき再出走する。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    信じられないくらい難しく、色々なことが起きた1日でした。それでも依然ワンツー体制を維持しており、最終日に向けてチームはいい位置につけています。ヤリ-マティは午前中とても速く、彼が良い結果を渇望しているのを知っていたので、本当に残念です。オットもまた同様の問題に遭遇しましたが、彼の場合は幸運にも1日の終わりに近かったので、あまり大きな影響を受けませんでした。彼らのクルマに起きた問題について、これから慎重に調査を進めて原因を究明し、次のサルディニアに向けて再発防止に努めます。現状、ライバルとのタイム差はあまり大きくないですが、我々のドライバーは自信を持っていますし、最後まで戦い続けることを楽しみにしているようです。戦いは、明日もまだ続きます。

    オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    本当に大変な1日でした。最初のステージでブレーキに問題が起きたので、リエゾンで一生懸命修理に取り組み、ロングステージでは何とか普通に走れるようになりました。そして、日中のサービスではチームが完璧な状態に直してくれました。午後のステージは今回のラリーでもっとも難易度が高く、多くの石がそこら中に転がる、非常に荒れた路面コンディションだったので、クルマに大きな負担がかかりました。残念ながら最後のステージで問題を抱えてしまいましたが、最後まで走り切れたのは不幸中の幸いです。我々は依然ラリーをリードしていますが、油断はできません。日曜日は勝負がほぼ決まり退屈に感じることもあるのですが、今回に関しては最後まで攻め続けなければなりませんし、そのようなバトルをするのが楽しみです。我々のクルマには速さと、勝つ力が備わっていると思います。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)
    午前中のステージはハードタイヤを2本使いましたが、その効果は非常に大きく、思い切り攻めることができました。自分の速さに満足でき、クルマのフィーリングが良かったので、リズムを感じながら楽しく走れました。しかし、午後の1本目のステージでクルマのフロントに違和感を覚え、何か問題が起きたと理解しました。自力で応急処置を試み走り続けたのですが、道がとても荒れていたため、最終的には壊れてしまいました。ポディウムを狙える位置につけていたので、とてもフラストレーションを感じます。ただし、少なくとも速さはあったので、それはモチベーションの原動力になりますし、これからも戦い続けます。明日は、少しでもポイントを得られるように、全力を尽くして走ります。

    クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)
    今日は自分にとって本当に良い日でした。おそらく、このクルマで走った中では最良の日だったと思います。今朝は運転がとても楽しく、昨日よりもはるかに良いリズムで走れました。これまで、同じステージを2回目に走る際は苦戦しましたが、今日の午後はとても良いペースで走れたので、それについても満足しています。順位を守るため思い切り攻めなくてはならない状況だったので、全力で走りました。ヤリ-マティはとても好調だったので、あのようなことになってしまったのは本当に残念です。今回は、特にクルマにとって非常に過酷なラリーだと思います。気温は高く、路面は乾き、2回目の走行時はこれまで見たことがないくらい酷く荒れ、最悪ともいえるコンディションでした。オットと私が、このままワンツーフィニッシュすることがチームにとって重要なので、明日も全力で戦います。

    ラリー・ポルトガル デイ2の結果
    1 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリス WRC) 2h47m23.1s
    2 クリス・ミーク/セブ・マーシャル (トヨタ ヤリス WRC) +4.3s
    3 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +9.2s
    4 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア(シトロエン C3 WRC) +21.0 s
    5 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (シトロエン C3 WRC) +1m37.5s
    6 テーム・スニネン/マルコ・サルミネン (フォード フィエスタ WRC) +2m02.7s
    7 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (フォード フィエスタ WRC) +6m10.4s
    8 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (シュコダ ファビア R5) +8m33.8s
    9 ヤン・コペツキ/パヴェル・ドレスラー (シュコダ ファビア R5) +9m35.3s
    10 ピエール-ルイス・ルーベ/ヴィンセント・ランデ (シュコダ ファビア R5) +10m04.8s
    11 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +10m52.5s

    明日のステージ情報
    競技3日目最終日となる6月3日(日)のデイ3は、サービスパークの東北エリアで5本のグラベルステージが行なわれる。そのうち、SS17の再走ステージであるSS20「ファフェ2」は、トップ5タイムを記録したドライバーおよびコ・ドライバーに対し、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。5本のSSの合計距離は51.77km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は276.39kmとなる。

    注目のステージ
    SS17/20 ファフェ 全長11.18km

    ミーカ・アンティラ(ヤリスWRC 10号車 コ・ドライバー)
    ファフェは、ラリー・ポルトガルの象徴ともいえるステージです。路面のコンディションは良く、それほどパンクのリスクを負うことなく走れます。途中、ふたつのジャンプがありますが、最後のジャンプはとても有名で人気があります。直前できちんとブレーキを踏んで減速する必要があり、もしフラットアウトで行ったら、それこそ本当に飛んでしまいます! また、ラリーの最後を飾るパワーステージとしても、非常に良いステージだと思います。

  • WRC | トヨタ 第7戦 ラリー・ポルトガル 初日レポート

    WRC | トヨタ 第7戦 ラリー・ポルトガル 初日レポート

    2019年FIA世界ラリー選手権(WRC)第7戦ラリー・ポルトガルの競技初日となるデイ1が5月31日(金)に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)が総合1位に、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車)が総合2位に、クリス・ミーク/セブ・マーシャル組(ヤリスWRC 5号車)が総合3位につけ、ヤリスWRCがトップ3を占めた。

    昨晩、古都コインブラで行なわれたセレモニアルスタートで開幕したラリー・ポルトガルは、サービスパークが置かれるマトジニョスの南側エリア、アルガニルの周辺で3本のグラベルステージを各2回走行。1日の最後にはロウサダのラリークロスサーキットで1本のスーパーSSを走り、計7本94.50kmのステージが行なわれた。アルガニル周辺のステージは2001年大会以来の走行となり、マニュファクチャラーチームの全ドライバーにとって、初めて走るステージだった。アルガニルの上空には朝から青空が広がり、ステージコンディションはドライ。そのため、道の表面は「ルーズグラベル」に覆われて滑りやすくなり、出走順が早い選手に不利な走行条件となった。

    しかし、出走順が2番手と前方だったタナックはSS1で、ドライバー選手権の上位を争うライバル達よりも10秒以上速い2番手タイムを記録。SS2と3では連続でベストタイムをマークし、首位に立った。午後に入り路面コンディションが悪化しても安定したタイムで走り続け、首位の座を堅持。総合2位のラトバラに17.3秒差をつけ、首位でデイ1を締めくくった。

    ラトバラは、SS2で2番手タイムを刻み総合3位に。SS3では3番手タイムで、首位タナックに続く総合2位に順位を上げた。その後ラトバラは順位を守り、総合2位でデイ2を走り切った。また、ミークは午前中のステージでじわじわと順位を上げ、SS3で総合3位に浮上。SS5でひとつポジションを落とすも、SS6で挽回し、ラトバラと5.5秒差の総合3位で1日を終え、ヤリスWRCのトップ3独占に貢献した。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    我々チームにとって素晴らしい1日でしたが、決して簡単だった訳ではありません。むしろ、予想よりも厳しい1日だったと思います。コンディションは過酷で、多くの選手がトラブルに見舞われました。それでも、ここまで上手く行っています。クルマのパフォーマンスは高く、ドライバーは自信を持って走り、この難しいコンディションにとても上手く対応しています。しかしまだ先は長く、明日は長いステージが控えているので、皆にとって非常に困難な1日になるでしょう。確かに我々は好位置につけていますが、ライバルとの差はあまり大きくないので、この戦いに勝つためにはトップの座を守り続けなければなりません。

    オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    大変厳しい1日でした。とても暑く、ステージは非常に難しいコンディションでしたが、1日を通してクリーンな走りができたと思います。クルマのフィーリングは素晴らしく、自信を持てたので、攻めの走りができました。明日からのステージを有利な出走順で走りたいと思っていたのですが、その目標は達成できました。そういう意味では、今日はすべて上手く行ったので喜ぶべきでしょう。チームとしても非常に良いポジションにつけていますが、ラリーはほんの一部が終わったに過ぎず、ゴールはまだ先です。明日のステージは、レッキで走った時点でもかなり荒れていたので、きっとタフな1日になるでしょう。集中力を高めて臨まなければなりません。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)
    全体的には良い1日でした。クルマの調子はとても良く、楽しんでドライブできました。今朝は自分の運転に満足することができ、午後もスピードは十分にありました。ただし、ポルトガル北部のラリーでは今まで体験したことがないくらい気温が高かったこともあり、タイヤの摩耗に悩まされました。きっと、自分のアグレッシブなドライビングスタイルも摩耗に影響したと思います。明日はもう少し楽に摩耗をコントロールできるように、今晩対策を考えるつもりです。現在のこの良い順位を、何とか守らなければなりません。

    クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)
    チームにとって素晴らしい1日になりましたが、今日は気温が非常に高く苦労しました。午前中はインターコムに問題が生じ、あるSSでコ・ドライバーのセブが読み上げるペースノートの情報が聞こえなくなってしまいました。しかし、セブは手で指示をしてくれたので、それに従って走りました。午後も小さな問題が生じましたが、それでも総合3位という結果には満足しています。すぐ後方には速いライバルが迫っていますが、今晩のサービスでクルマのコンディションを整え、明日も全力で戦いに臨みます。

    ラリー・ポルトガル デイ1の結果
    1 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリス WRC) 1h03m26.7s
    2 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +17.3s
    3 クリス・ミーク/セブ・マーシャル (トヨタ ヤリス WRC) +22.8s
    4 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +24.2s
    5 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア(シトロエン C3 WRC) +25.8s
    6 テーム・スニネン/マルコ・サルミネン (フォード フィエスタ WRC) +1m15.7s
    7 ガス・グリーンスミス/エリオット・エドモンドソン (フォード フィエスタWRC) +1m22.1s
    8 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (シトロエン C3 WRC) +1m23.7s
    9 オーレ・クリスチャン・ヴェイビー/ヨナス・アンダーソン (フォルクスワーゲン ポロ GTI R5) +3m45.2s
    10 ヤン・コペツキ/パヴェル・ドレスラー (シュコダ ファビア R5) +3m49.3s

    明日のステージ情報
    競技2日目となる6月1日(土)のデイ2は、サービスパークの東北に広がるカブレイラ山脈で3本のステージを各2回走行します。そのうち、SS10とその再送ステージであるSS13「アマランテ」は、全長37.60kmと今大会最長のステージです。6本のSSの合計距離は160.70km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は622.86kmとなります。

    注目のステージ
    SS10/13 アマランテ 全長37.60km

    ミーカ・アンティラ(ヤリスWRC 10号車 コ・ドライバー)
    アマランテは非常に難易度が高いステージです。5つのパートに分かれていて、グラベルと短い舗装路を交互に走ります。選手にも、クルマにも、タイヤにも厳しいステージですが、挑戦し甲斐があり私は気に入っています。暑い中、連続するステージの最後でこのような長いSSを走行するのは、本当に大変です。

  • WRC | トヨタ ラリー・ポルトガル&ラリー・イタリア プレビュー

    WRC | トヨタ ラリー・ポルトガル&ラリー・イタリア プレビュー

    TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、5月30日(木)から6月2日(日)にかけて開催されるFIA世界ラリー選手権(WRC)第7戦ラリー・ポルトガルと、6月13日(木)から16日(日)にかけて開催される第8戦ラリー・イタリア サルディニアの南ヨーロッパ グラベルラリー2連戦に、オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC #8号車)、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(#10号車)、クリス・ミーク/セブ・マーシャル組(#5号車)の、3台のヤリスWRCで参戦する。

    2019年のWRCは、第5戦ラリー・アルゼンティーナ、第6戦ラリー・チリと、2戦連続で南米のグラベル(未舗装)ラリーが続いた。そして戦いの舞台は移り、ヨーロッパでの今シーズン最初のグラベルラリーとなるラリー・ポルトガルと、ラリー・イタリア サルディニアが、1週間のインターバルを置いて開催される。

    第7戦ラリー・ポルトガルは、昨年と変わらずポルトガル北部ポルトの近郊、マトジニョスのサービスパークを中心に行われる。テクニカルなセクションを含む中高速のステージが多く、道の表面は「ルーズグラベル」と呼ばれる、目の細かな砂利や砂に覆われている。そのため、出走順が早い選手は滑りやすいルーズグラベルが多い状態の路面を走らなければならず、タイヤのグリップが十分に得られない。また、土質が軟らかい路面も多いため、ステージを2回目に走行する際は下から硬い石が現れ、深い轍(わだち)も刻まれる。

    ラリーはサービスパーク南側の古都コインブラでのセレモニアルスタートで木曜日に開幕。金曜日から競技が始まり、2001年の大会以来久々に、アルガニルの周辺でSSが行なわれる。3本のステージを日中のサービスを挟むことなく各2回走行し、1日の終わりにはロウサダのラリークロスサーキットでスーパーSSが行なわれる。土曜日は多くの選手にとって馴染みのあるエリアで、3本のステージを各2回走行。その中には、カブレイラ山脈の風光明媚なステージも含まれる。最終日の日曜日は5本のステージを走行。そのうちSS17/20ファフェは、大勢の観客が集まるビッグジャンプで有名な、ラリー・ポルトガルの名物ステージ。全20本のSSの合計距離は306.97km、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1,433.15kmとなる。

    続く第8戦ラリー・イタリア サルディニアは、地中海に浮かぶイタリアのサルディニア島北部、アルゲーロにサービスパークが置かれる。ラリー全体の構成は昨年と非常に似ており、島北部のグラベルロードを走行する。全体的に道幅の狭い中高速ステージが中心で、路面の多くは目が細かい砂に覆われている。しかし、多くのクルマが走ると表面の砂が掃け、下から硬質な路面や石が現れる。また、同じステージを2回目に走行する際には、深い轍ができるステージもある。道の両側には木々が迫り、大きな石や岩もあるため精度の高いドライビングが求められる。さらに、天候次第では気温がかなり上昇することも多く、クルマにとって非常に厳しいラリーだといえる。

    ラリーは木曜日の晩、アルゲーロ近郊のモトクロスサーキットでスーパーSSが行われ、戦いの火蓋が切られる。金曜日はサービスパークの東北エリアで4本のステージを各2回走行。土曜日は東側で3本のステージを各2回走る。そのうち、SS11/12モンテ・レルノは「ミッキージャンプ」というニックネームで呼ばれる大きなジャンプが有名な、人気ステージ。最終日となる日曜日は、アルゲーロの北側にある美しい海岸地帯で2本のステージを各2回走行。全19本のSSの合計距離は310.52km、リエゾンも含めた総走行距離は1,383.64kmとなる。

    1週間のインターバルを置いて開催されたラリー・アルゼンティーナとラリー・チリと同様、ラリー・ポルトガルとラリー・イタリア サルディニアも「リンクドラリー」と定義され、ワークスチームの選手は、ポルトガルの最終SSを走り終えたクルマでサルディニアを戦わなくてはならない。シャシー、エンジン、トランスミッション(スペアも含む)は、ポルトガルで使ったものをサルディニアで再使用するため、2戦を考えたマネージメントが求められる。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    スムーズな路面のチリで良い結果を得ましたが、次の2戦、特に第8戦サルディニアは荒れた路面での戦いとなります。その時々のコンディションによっても違いますが、通常ポルトガルの路面はそれほど悪くなく、むしろハイスピードで良い状態で走れることの方が多いラリーです。金曜日はアルガニルの周辺でステージが行なわれますが、あの辺りは私が優勝した2001年を最後に使われていなかったので、ドライバーにとっては初めて走るステージとなります。ラリーのオーガナイザーはいろいろなタイプの道を使えるので、選手たちは挑み甲斐があります。我々は、荒れた路面でのクルマの性能改善に一生懸命取り組んできました。そして、数日前にポルトガル北部で充実した内容のテストを実施し、来たるべきイベントに向けて良い準備ができました。

    オット・タナック(ヤリスWRC #8号車)
    次の2戦はどちらも好きなラリーですし、自分にとって特別な意味を持つイベントです。ポルトガルは初めて出場したWRCイベントであり、サルディニアは初めてポディウムに上がり、初めて優勝を果たしたラリーでもあります。いずれも非常に高速なステージが含まれますが、それだけでなく、昨年我々が体験したようなとても荒れたステージもあります。チームは一生懸命仕事に取り組んできたので、準備は万端だと信じています。チリでの優勝は非常に重要な意味を持ち、タイトル争いの最前線に戻ることができました。次の2戦で多くのポイントを獲得するため、高い集中力を維持して戦いに臨みます。

    ヤリ-マティ・ラトバラ(ヤリスWRC #10号車)
    ポルトガルのステージはいつも、アルゼンチンの砂が多い道を思い出させます。とはいえ、路面はアルゼンチンほど荒れていません。今年は金曜日に、1980~90年代に人気のあったアルガニルのエリアを走行します。あの辺りは根石が埋まっているような道が多く、タイヤに厳しいのが特徴です。一方、サルディニアの道はベースとなる部分が硬く、道幅は狭く、両脇に転がる多くの石を避けて走らなければなりません。先週末のテストはとても上手く行き、荒れたコンディションでクルマはさらに進化したと思います。我々には強くて速いクルマがありますので、これからの2戦がとても楽しみですし、自信もあります。久々に表彰台に復帰できることを期待しています。

    クリス・ミーク(ヤリスWRC #5号車)
    ラリー・ポルトガルをとても楽しみにしています。良く知っているイベントですし、2016年には優勝し、その後も2年連続でラリーをリードするなど、常に強さを示してきました。一方、サルディニアはここ数年はあまり出場していませんでしたが、昔からそれなりに知っているラリーです。今季、ここ数戦は、フラストレーションが溜まるイベントが続きました。表彰台に立てるだけの速さはありましたので、その速さを良い結果に繋げることに集中しなければなりません。今週月曜日に行なったテストは良い内容でした。少しでもクルマを良くしようと力を尽くしてきたので、それがこれからの数戦で結実することを願っています。

  • WRC | トヨタ、オット・タナックがラリー・チリで今シーズン2勝目

    WRC | トヨタ、オット・タナックがラリー・チリで今シーズン2勝目

    2019年 FIA世界ラリー選手権(WRC) 第6戦 ラリー・チリの最終日デイ3が5月12日(日)に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)が優勝。WRCラリー・チリの初代ウイナーとなった。デイ2で転倒により大きく遅れたクリス・ミーク/セブ・マーシャル組(5号車)は、順位を挽回して総合8位でフィニッシュしたが、競技終了後1分間のペナルティを課せられ総合10位となった。また、デイ2でドライブシャフトを破損してデイリタイアとなったラトバラは、ラリー2規定に基づいて再出走し、総合11位で完走した。

    競技最終日のデイ3は、コンセプシオンのサービスパークの東側および南側で、4本計58.38kmのSSが行われた。ステージは3日目も天気が良く青空が広がったが、早朝のステージでは霧が出て、路面も一部は濡れて非常に滑りやすい状態だった。

    首位タナックは30.3秒のリードを持ってデイ3をスタートしたが、後方で激しい総合2位争いが展開されていたため、最後まで高い集中力を保ちタイム差を維持しなければならなかった。そして、優勝に王手をかけて臨んだ最終のパワーステージでは、2番手タイムの選手に1.3秒差のベストタイムを記録。優勝を決めると共に、ボーナスの5ポイントを獲得し、タナックとヤルヴェオヤはドライバー/コ・ドライバー選手権において、首位と10ポイント差のランキング2位に浮上した。

    ラトバラとミークもパワーステージでは速さを示し、ラトバラが3番手タイムを、ミークが5番手タイムを記録し両者ともボーナスポイントを獲得。ミークは前日よりもふたつ順位を上げ、総合8位でフィニッシュした。しかしその後、デイ2のSS7で横転した際に割れたフロントウインドスクリーンを、SS8前のコントロールエリアで取り外したことが規定に抵触していたとされ、1分間のペナルティタイムを課せられ総合10位でラリーを終えた。なお、ラトバラは、デイ2よりもふたつ順位を上げ、総合11位でフィニッシュした。

    豊田 章男(チーム総代表)
    太平洋を挟んだ隣国チリにて、タナック/ヤルヴェオヤ組が今季2勝目を、そしてWRC2では勝田貴元選手が通算2勝目をあげてくれました。ファンの皆さま、応援ありがとうございました。前戦のアルゼンチンで、タナックとヤルヴェオヤの2人には、車両トラブルでチャンスを取り逃させてしまいました。今回、全ての道を思いっきり走りきり、最高の笑顔で表彰台に立つ2人の姿を見られたこと、チーム総代表として本当に嬉しく思います。タナック選手、ヤルヴェオヤ選手、おめでとう!ミーク選手とマーシャル選手は、途中、クルマを横転させてしまいボロボロの状態なっても、諦めずに走り続けてサービスに戻ってきてくれました。メカニック達も、そのクルマを一丸となって修理し、ミーク達を再び戦いの道に戻してくれました。マキネン代表とチームみんなの頑張りで獲得した貴重なポイントは必ずや、シーズン終盤での大きな財産になると思います。ラトバラ選手とアンティラ選手は、チームのために攻めた走りをしてくれた結果のアクシデントだったと思います。後半戦も、このまま攻めの気持ちを崩さずに走ってくれることを願います。ここからはヨーロッパのグラベル戦が続きます。6人のドライバー、コ・ドライバー達と3台のヤリスWRCが、ファンの皆さまにもっと嬉しいニュースをお届けできるようチームは、後半戦も心ひとつに頑張ってまいります。WRC2に出場していた勝田選手は、昨年のスウェーデン以来2度目の優勝でした。勝田選手、バリット選手、優勝おめでとう! WRCドライバーと共に走りながら、ドライビングのことやラリーの戦い方を貪欲に学んでいるからこその成長を、勝田選手は遂げてくれていると思います。「日本人ドライバーが日本車で世界の道を走る姿を見たい」という、私の、そして日本のファンの皆さまの夢が実現する日が一歩一歩近づいてきていると感じます。彼の成長と活躍に、これからも期待しています。TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team並びに勝田貴元、ダニエル・バリット組を、今後とも応援よろしくお願いいたします。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    オットと我々チームにとって、本当に素晴らしい勝利です。週末を通して彼はミスをすることなく見事なドライビングを続けました。最も強いドライバーだったと思いますし、オットとヤリスWRCのコンビネーションはラリー・チリ最強でした。クリスとヤリ-マティは残念ながら昨日罠につかまってしまいましたが、このラリーでミスをしたのは彼らだけではありません。チリの路面はスムーズで流れのあるコーナーが続く良いステージでしたが、ドライバーにとっては攻略が難しく、誰もが苦労しました。木々や土壁、丘が多くあり、コーナーの先が見えにくかったので、新たにペースノートを作るのはきっと大変だったでしょう。それでも、多くのラリーファンが集まり、そして我々が優勝することができたので、とても素晴らしいラリーだったと思います。

    オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    WRCラリー・チリで最初のウイナーとなり、とても嬉しく思います。本当に難しいラリーで、絶対にミスをしないためには高い集中力が必要でした。今日は、ふたりのセバスチャンが背後から迫り、それほどタイム差が大きくなかったので、決して簡単ではありませんでした。最後まで攻め続けなくてはならず、パワーステージでは最大ポイントを獲得できました。ここ数戦は残念な結果が続き後退気味だったので、今回のように完璧な週末を過ごし、逆襲できたのは非常にポジティブなことです。高いモチベーションを保ち、攻め続けることは、特にチームにとって重要ですが、今回のような結果はその大きな助けとなります。再び戦える立場に戻ってこられたので、これからのラリーがとても楽しみです。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)
    昨晩ミスをした後、最終日とパワーステージで一体何ができるのか、前向きに考える必要がありました。最初のステージは良いフィーリングで走れ2番手タイムでした。続く2本のステージはリラックスして走り、最後のパワーステージに向けてタイヤを温存しました。そして、パワーステージではとても良い走りができました。自分が走った後に路面がクリーンになり、乾いていったので、3番手タイムには満足しています。非常に大変なイベントではありましたが、重要なのはクルマが非常に速く、自分も良いペースで走れたことです。これから散らばっている断片をつなぎ合わせて行き、良い結果を狙っていきます。

    クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)
    パワーステージでは自分より出走順が後方の選手のほうがクリーンな路面で走ることができたようですが、自分もベストを尽くしました。レッキ(コースの事前下見走行)とデイ1では苦戦し、デイ2では最初にミスをしてしまいました。それでも、最終的にはチームにポイントをもたらし、オットの優勝を目にできたのは喜ばしいことです。自分たちには全てのラリーで表彰台争いをできるスピードがあるので、今はとにかくミスのないクリーンなラリーを渇望しています。

    ラリー・チリ デイ3の結果
    1 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリス WRC) 3h15m53.8s
    2 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (シトロエン C3 WRC) +23.1s
    3 セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +30.2s
    4 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (フォード フィエスタ WRC) +1m36.7s
    5 テーム・スニネン/マルコ・サルミネン (フォード フィエスタ WRC) +3m15.6s
    6 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (シトロエン C3 WRC) +3m45.4s
    7 アンドレアス・ミケルセン/アンダース・ジーガー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +4m39.0s
    8 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (シュコダ ファビア R5) +7m52.5s
    9 マッズ・オストベルグ/トシュテン・エリクソン (シトロエン C3 R5) +8m16.1s
    10 クリス・ミーク/セブ・マーシャル (トヨタ ヤリス WRC) +8m33.4s
    11 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +10m59.2s

    次回のイベント情報
    WRC次戦は、5月30日(木)から6月2日(日)にかけて開催される、第7戦ラリー・ポルトガル。ラリーの中心となるサービスパークは、去年と変わらず北部の都市ポルトの近郊マトジニョスに置かれ、その周辺でグラベル(未舗装路)のステージが行なわれる。日曜日のクラシックステージは石や岩が多く、SSを1回目に走る時は路面が軟らかいため十分なグリップが得にくく、2回目に走る時は深い轍(わだち)が刻まれ、地中から大きな石が掘り出されるため、細心の注意を払って走る必要がある。

  • WRC | トヨタ:第6戦 ラリー・チリ 2日目レポート

    WRC | トヨタ:第6戦 ラリー・チリ 2日目レポート

    2019年 FIA世界ラリー選手権(WRC) 第6戦 ラリー・チリのデイ2が5月11日(土)に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)が総合1位の座を守った。なお、デイ1で総合5位につけていたクリス・ミーク/セブ・マーシャル組(5号車)は転倒で総合10位に順位を落とし、総合3位につけていたヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車)は、ドライブシャフトを破損し残念ながらデイリタイアとなった。

    競技2日目のデイ2は、コンセプシオンのサービスパークを中心に、南側で6本、計121.16kmのSSが行われた。前日に続き朝から好天に恵まれまれたが、1日の最後のステージでは降雨があり、一部区間は深い霧に包まれた。

    デイ1で総合2位の選手に22.4秒差をつけてトップに立ったタナックは、午前中最後のSS9でベストタイムを記録。総合2位の選手との差を34.6秒に拡大した。午後のステージでもタナックは速さを維持し、SS11でベストタイムをマーク。最終のSS12では急な雨と霧でやや遅れたが、それでも総合2位の選手に30.3秒のリードを築いて首位の座を守った。

    デイ1で総合3位につけたラトバラは、1日を通して僅差のセカンドポジション争いを展開。総合2位の選手と12.2秒差でデイ1最後のSS12を迎えた。しかし、SS12で溝にあった石に左フロントタイヤを当ててしまい、その衝撃でドライブシャフトが破損。走行不能となりデイリタイアとなった。チームはサービスでラトバラ車を修復し、ラリー2規定に基づき明日の最終日デイ3に最出走する予定。

    総合5位でデイ2をスタートしたミークは、最初のステージで転倒。クルマの前部にダメージを負って遅れたが、何とかステージを走りきった。その後、フロントウインドスクリーンがない状態で2本のSSを走行したが、その両方で4番手タイムを記録するなど、ハンデを感じさせない力強い走りを披露した。日中の40分間のサービスでは、チームのメカニックがクルマを完璧に修理。ミークは午後のステージで上位のタイムを刻み、総合10位まで順位を挽回した。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    ラリー・チリが誰にとっても非常に難しい1戦であることが証明されました。特に、今日は1日を通して様々なことが起きました。午後は霧と雨で路面コンディションが劇的に変わり、視界がとても悪そうでした。残念ながら、ヤリ-マティは非常に小さなミスでドライブシャフトにダメージを受けてしまいました。クリスも午前中にミスをしましたが、幸いにもクルマのダメージはそれほど深刻ではなく、チームは昼のサービスで素晴らしい仕事をして修復しました。オットは全てを上手くコントロールしているので、明日は彼の勝利に期待しています。

    オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    今日はとても大変な1日となり、このような変わりやすい路面コンディションで状況をコントロールするのは非常に困難でした。実際、色々なことを目にしました。1日を通して良いリズムを保とうと努力しましたが、最後のステージは雨と霧とハードコンパウンドタイヤにより、特に難しく感じました。それでも問題なく1日を走り切り、明日に向けて十分な差をライバルに対して築くことができました。まずは最初の3本のステージに集中して臨み、その上で選手権争いの助けとなるであろうポイントを、最後のパワーステージで獲得できたら良いと思います。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)
    今朝はいろいろなことが起こりました。最初のステージでは、転倒で遅れたクリスの後をしばらく走らなければなりませんでした。しかし、その後妥当なタイムが与えられたので、それは問題ではありませんでした。3本目のステージで我々のタイヤは既にかなり摩耗していたのですが、それでも総合2位争いを続けることができました。午後はステージに自分のクルマのセットアップがあまり合っておらず、昨日のような良いフィーリングが得られませんでした。そして、最後のステージでは溝にあった石に当たり、クルマの左フロント部分とドライブシャフトを破損し走行できなくなりました。そこまではとても力強く戦えていたので本当に残念ですが、最後まで絶対に諦めません。

    クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)
    今朝最初のステージを走り始めてすぐ、右に曲がった直後に低速の長い左コーナーがあったのですが、私のペースノートが正確ではなく、コーナリングラインが膨らんで土手にぶつかってしまいました。速度は低かったのですが転倒してしまい、元の状態に戻るまでに大幅にタイムを失いました。運転に問題はなかったのですが、割れたフロントウインドウを外す必要があり、そのため風の音でペースノートの音声が聞きとりにくく、また風圧で上手く呼吸ができませんでした。それを考えるとタイムは悪くなかったと思います。午後は問題なく走り、今はチームに少しでもポイントをもたらすことが目標です。

    ラリー・チリ デイ2の結果
    1 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリス WRC) 2h41m05.5s
    2 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (シトロエン C3 WRC) +30.3s
    3 セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +35.4s
    4 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (フォード フィエスタ WRC) +1m06.3s
    5 テーム・スニネン/マルコ・サルミネン (フォード フィエスタ WRC) +3m03.0s
    6 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (シトロエン C3 WRC) +3m13.3s
    7 アンドレアス・ミケルセン/アンダース・ジーガー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +3m43.4s
    8 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (シュコダ ファビア R5) +6m21.5s
    9 マッズ・オストベルグ/トシュテン・エリクソン (シトロエン C3 R5) +6m55.4s
    10 クリス・ミーク/セブ・マーシャル (トヨタ ヤリス WRC) +7m21.9s
    13 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +10m31.5s

    明日のステージ情報
    競技3日目最終日となる5月12日(日)のデイ3は、サービスパークが置かれるコンセプシオンの東側および南側で4本のグラベルステージが行なわれる。そのうち、SS13の再走ステージとなるSS16「ビオビオ2」は、トップ5タイムを記録したドライバーおよびコ・ドライバーに対して、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。4本のSSの合計距離は58.38km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は245.19kmとなる。

    注目のステージ:SS13/16 ビオビオ 全長12.52km
    セブ・マーシャル(ヤリスWRC 5号車 コ・ドライバー)
    今大会もっとも短いステージとなり、ビオビオ川側から山を上り、その後太平洋側へと下っていきます。ステージの序盤と終盤はシェイクダウンのコースにも似ていて、非常にツイスティでテクニカルです。中盤の山の頂上付近は道幅が広くなり、速度も上がるので、クルマをラインに乗せて走る楽しみが得られます。スタート付近は木々に囲まれていますが、頂上付近では素晴らしい眺望が開けます。

  • WRC | トヨタ:第6戦 ラリー・チリ 初日レポート

    WRC | トヨタ:第6戦 ラリー・チリ 初日レポート

    2019年 FIA世界ラリー選手権(WRC) 第6戦 ラリー・チリのデイ1が5月10日(金)に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)が総合1位に、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車)が総合3位に、クリス・ミーク/セブ・マーシャル組(5号車)が総合5位につけ、ヤリスWRCは全車がトップ5に入り順調に競技初日を走り終えた。

    WRC初開催となるラリー・チリの競技初日は、コンセプシオンのサービスパークを中心に6本、計125.27kmのSSが行われた。コンセプシオン周辺はしばらくはっきりしない天気が続いていたが、金曜日は朝から好天に恵まれた。しかしコンセプシオン南側の森林地帯に展開するグラベル(未舗装路)ステージは、夜露や朝霧の影響で一部が湿っており、泥状になった路面もあった。また、午前中は霧に包まれ視界が良くない区間もあるなど、全体的に難しいコンディションだった。

    デイ1を3番目の出走順でスタートしたタナックは、SS2でベストタイムを記録し首位に浮上。午後のSS4、SS5でもベストタイムを刻み、総合2位の選手との差を大きく広げた。1日の最後にコンセプシオン中心部の特設コースで行なわれたSS6では6番手タイムだったが、総合2位の選手に対し22.4秒差をつけ首位でデイ1を締めくくった。

    前戦ラリー・アルゼンティーナで終盤良い流れを掴んだラトバラは、SS1でミークと同タイムとなるベストタイムを記録。SS3で2番手タイムを刻み、SS4では3番手タイムで総合3位に順位を上げた。1日を通してラトバラは安定して速く、総合2位の選手と6.4秒差の総合3位で明日のデイ2に臨む。また、ミークは、SS1でラトバラとベストタイムを分け合い、SS6では3番手タイムを記録。総合4位の選手と17秒差の総合5位で1日を終えた。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    ラリー・チリの初日は、全体的に素晴らしい1 日でした。クルマは本当に調子が良く、午前中のループステージが終わった後、午後に向けてセットアップを少し変えましたが、それは正解でした。特にオットはセットアップを大きく変更したのですが、彼は午後のステージで飛ぶように速く走り、とても良いフィーリングを感じているように見えました。明日に向けて全てが順調に進んでいると思います。明日のステージは今日よりも少し速く、路面のグリップも安定していると思うので、ドライバーはより楽しんで運転できるでしょう。

    オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    午前中のようなコンディションのステージを、初めて走るのは非常に難しかったですが、午後はとても上手く走れました。日中のサービスでエンジニアがクルマにファインチューニングを施し、その結果良いフィーリングと自信を取り戻すことができました。彼らは素晴らしい仕事をしてくれました。現在、クルマはとても良い状態にあります。ラリー・チリのステージはかなり難しいのですが、少しでも理解することができれば、とても良いステージに感じられます。午後は、ペースノートが午前よりもかなり良くなり、楽しんで走れるようになりました。明日のステージは、全体的に今日よりも速度が高そうですが、それは我々のクルマにとって歓迎すべきことです。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)
    ラリー・チリの競技初日を満喫しました。朝1本目のSS1は良いスタートとなりましたが、SS2はとても難しく、道幅は広くてフィンランドに似ているのですが、まったくグリップが得られませんでした。しかし、SS3でリズムを取り戻し、フィーリングも良くなったので、午後は非常に好調でした。ただし、SS5の終盤スピンをしてしまい、自分に腹が立ちました。明日のステージは道幅が広く、流れるようなコーナーが続くのでとても楽しみです。今日の午後のスピードを、明日も再現できるように頑張ります。

    クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)
    最初のステージでベストタイムを刻むなど、朝は良いスタートを切りました。しかし、その後の2本のSSでは良いリズムと自信をなかなか得られず、苦戦しました。今日のステージをレッキ(事前下見走行)した時は霧が出ていたので上手くレッキができず、道に対して他の選手ほど自信を持てなかったのが原因だと思います。しかし、午後は状況が好転し自信が増しました。まだ万全とは言いきれませんが、明日も攻め続けます。チームとしては1位、3 位、5位につけていますので、このラリーでのクルマのパフォーマンスはとても高いと思います。明日の朝は、今日よりも良いリズムで走れることを期待しています。

    ラリー・チリ デイ1の結果
    1 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリス WRC) 1h24m12.8s
    2 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (シトロエン C3 WRC) +22.4s
    3 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +28.8s
    4 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +29.5s
    5 クリス・ミーク/セブ・マーシャル (トヨタ ヤリス WRC) +46.5s
    6 セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +48.7s
    7 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (フォード フィエスタ WRC) +1m01.4s
    8 アンドレアス・ミケルセン/アンダース・ジーガー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +2m08.1s
    8 テーム・スニネン/マルコ・サルミネン (フォード フィエスタ WRC) +2m09.1s
    10 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (シトロエン C3 WRC) +2m18.3s

    明日のステージ情報
    競技2日目となる5月11日(土)のデイ2は、サービスパークが置かれるコンセプシオン南側の山岳エリアで、3本のグラベルステージを日中のサービスを挟んで各2回走行する。6本のSSの合計距離は121.16km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は399.96kmとなる。

    注目のステージ:SS7/10 リオ・リア 全長20.90km
    セブ・マーシャル(ヤリスWRC 5号車 コ・ドライバー)
    土曜日のループステージの最初に走行する「リオ・リア」は、とてもテクニカルなコースで、金曜日のロングステージに少し似ていますが、速度は高めです。3速および4速ギヤで走行する、流れるようなコーナーが続き、ドライバーにとってもコ・ドライバーにとってもリズミカルに走ることができる、とても素晴らしいステージです。川の流れに沿うようにして道が作られているので、そのような自然な流れが生まれるのです。

  • WRC | トヨタ:第6戦 ラリー・チリ シェイクダウンレポート

    WRC | トヨタ:第6戦 ラリー・チリ シェイクダウンレポート

    2019年 FIA世界ラリー選手権(WRC) 第6戦 ラリー・チリのシェイクダウンが行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)が2番手タイムを、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車)が3番手タイムを、クリス・ミーク/セブ・マーシャル組(5号車)が6番手タイムを記録。明日から始まる森林ステージに向けて、クルマのセッティングおよび最終確認を行った。

    WRC初開催となるラリー・チリは、前戦ラリー・アルゼンティーナと同じく、南米大陸を舞台するグラベル(未舗装路)ラリー。しかし、コースの特徴はアルゼンチンと大きく異なり、ステージの大部分が森林地帯で行なわれる。路面は全体的にフラットで、クルマに大きなダメージを与えるような石はそれほど多くない。スピードが乗る中高速コーナーが続き、ドライバーにとっては比較的走りやすいコースだといえる。しかし、道幅が狭いところも多く、道の先が見えないクレスト(丘)やジャンプもあるため、正確なドライビングテクニックが求められる。

    WRCのマニュファクチャラーチームは、ヨーロッパ以外での走行テストが禁じられており、ラリー前にWRカーでチリの道を走る事はできない。そのため、初開催のラリーながら事前テストのチャンスはなく、チームにとってシェイクダウンは貴重なテストの機会となった。また、アルゼンチンを戦ったクルマを整備した上でチリでも走らせるため、各部が正常に機能しているかどうかの確認も、大切な作業だった。

    シェイクダウンは、サービスパークが置かれるチリ中南部の都市「コンセプシオン」の南側で行われ、ウェットコンディションとなった全長6.45kmのコースでタナックが2番手タイムを刻むなど、良い形で終了した。この後、コンセプシオン市街地の独立広場で夜7時よりセレモニアルスタートが行われ、ラリー・チリは華やかに開幕を迎える。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    シェイクダウンは、ドライバーにとって初めてチリの道を走るチャンスだったので、本当に重要でした。走り始めの路面は濡れていて非常にトリッキーでしたが、その後だんだんとドライになっていき、ドライバー全員が良いフィーリングを感じたようです。何も問題は起こらず、あらゆる路面コンディションで良いタイムがでました。万事順調だと思いますので、明日朝の競技スタートがとても楽しみです。

    オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    走り始めから何も問題なく、とても良いシェイクダウンでした。天気は我々がレッキをした時と大きく違い、降雨によって路面は泥状となり、まるでラリーGB(グレートブリテン)のようでした。ゼロの状態から作ったペースノートで走る時は、完璧ではない部分もあるので大きなチャレンジですが、特に今回のような速いラリーではなおさらです。ステージに集中し、良いフィーリングを感じて走らなければなりません。今週末は、自信を持てるかどうかが戦いの鍵を握るでしょう。ラリーのスタートがとても楽しみですし、準備は万端だと思います。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)
    シェイクダウンは泥が多くとても滑りやすい路面状態でしたが、最初の走行からクルマに良いフィーリングを感じることができました。走行を重ねてもそれは変わらず、走りを楽しめました。クルマのセッティングを大きく変える必要はなく、自分の中ではすべてがクリアになっています。レッキを行なった時はいくつかのステージで霧が立ちこめていたので、ペースノートを作るのはとても大変でした。このラリーの道は非常に難しく、明日の午前中のステージでは、誰がペースノートに自信を持って走っているのかがきっと明らかになるでしょう。

    クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)
    森の中のシェイクダウンステージはウェットコンディションで、木材を運搬するための道路はまるでウェールズのようでした。泥に覆われた道での走行開始となりましたが、それでも楽しめましたし、良いリズムを感じました。走行の合間にいくつかセッティングを変更しましたが、シェイクダウンを通してヤリスWRCはとても走りやすかったです。これから路面が乾いていってくれたら嬉しいのですが、もしそうならなくとも走るのは楽しみです。まったく新しいラリーで、新たにペースノートを作るのはいつでも大きな挑戦です。ラリーが始まる前に、間違いがないかどうか再確認しなくてはならず、やるべき事は山ほどあります。

    ラリー・チリ シェイクダウンの結果
    1 アンドレアス・ミケルセン/アンダース・ジーガー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) 4m46.4s
    2 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリス WRC) +1.0s
    3 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +1.2s
    4 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +2.6s
    5 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (フォード フィエスタ WRC) +3.7s
    6 クリス・ミーク/セブ・マーシャル (トヨタ ヤリス WRC) +3.9s
    7 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (シトロエン C3 WRC) +4.0s
    8 セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +4.5s
    9 テーム・スニネン/マルコ・サルミネン (フォード フィエスタ WRC) +5.4s
    10 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (シトロエン C3 WRC) +5.5s

    明日のステージ情報
    競技初日となる5月10日(金)のデイ1は、サービスパークが置かれるコンセプシオンの南側エリアで5本の森林ステージを走行。1日の最後には、コンセプシオン中心部の特設コースで全長2.2kmのショートSSが行なわれる。6本のSSの合計距離は125.27km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は600.53kmとなるう。

    注目のステージ:SS2/4 エル・プマ 全長30.72km
    セブ・マーシャル(ヤリスWRC 5号車 コ・ドライバー)
    明朝2本目に走る「エル・プマ」は今大会最長のステージです。序盤は道幅が広く非常に高速で、多くのクレスト(丘)があり、ラリー・フィンランドのステージと良く似ています。その後、曲がり角を右に曲ると、ステージの特徴は大きく変わります。道幅は少し狭まり、とてもツイスティでテクニカルな道が現れます。中速のコーナーが連続し、内側に傾いているコーナーではクルマの向きを変えやすくなるので、流れに乗って走ることが可能です。

  • WRC | トヨタ 第5戦 ラリー・アルゼンティーナ 最終日レポート

    WRC | トヨタ 第5戦 ラリー・アルゼンティーナ 最終日レポート

    2019年 FIA世界ラリー選手権(WRC) 第5戦 ラリー・アルゼンティーナの競技最終日となるデイ4が4月28日(日)にアルゼンチンのビージャ・カルロス・パスを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのクリス・ミーク/セブ・マーシャル組(ヤリスWRC 5号車)が総合4位で、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車)が総合5位で、オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(8号車)が総合8位でフィニッシュ。表彰台を僅差で逃したが、ヤリスWRCは困難な状況を乗り越え3台全てが完走した。

    ラリー・アルゼンティーナのデイ4は、ビージャ・カルロス・パスの西南に広がるトラスラシエラ山脈で、3本計53.16kmのステージが行われた。SS16/18「コピナーエル・コンドル」、SS17「ミナ・クロベロージュリオ・チェザーレ」は、いずれもダイナミックな風景の中を走る、ラリー・アルゼンティーナの名物ステージ。最終日は好天に恵まれ、路面は多くの部分がドライコンディションになり、美しい青空の下で最後の戦いが繰り広げられた。

    デイ3で総合3位につけたミークと、トラブルでデイリタイアとなりながらも総合9位につけたタナックは、SS11でロードブックの指示とは異なるルートを通過したとして、デイ3の夜にそれぞれ10秒のペナルティタイムを課せられた。その結果ミークは総合5位に後退したが、デイ4最初のSS16でベストタイムを刻み、総合4位にポジションアップ。続くSS17では総合3位に順位を上げた。しかし、最終のSS18でタイヤの空気圧低下により遅れをとり、僅か1.4秒差でポディウムを逃し、総合4位でラリーを締めくくった。

    デイ3終了時点で総合6位につけていたラトバラは、SS17でセカンドベストタイムを記録し総合5位に浮上。パワーステージのSS18では、惜しくも0.1秒差でベストタイムを逃したが、セカンドベストタイムで貴重な選手権ポイント4点を獲得した。なお、デイ3でのリタイア後、ラリー2規定に基づき最出走を果たしたタナックは、総合8位でラリーを終えた。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    全体的には非常に良い1日でした。クリスは朝のステージで本当に速かったですが、残念ながら最終ステージで表彰台を逃してしまいました。ヤリ-マティも、素晴らしい走りでした。ただし、パワーステージの最後で運転がやや荒くなり、クルマが少し滑ってしまいました。それが、ベストタイムと5ポイントを逃した理由です。それでも、今日の走りは本当に良かったといえます。今日はステージの路面がかなり乾き、滑りやすい状態だったので、1番手スタートのオィットができることはあまりなかったと思います。我々としては、次戦のチリに向けて万全の準備を行ない、表彰台に返り咲きたいと思います。

    オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    とても難しい1日でした。今日は出走順がはやく、なかなか良いタイムが出ませんでした。それでも、総合8位に順位を上げられたのはポジティブに思えることです。今週はトラブルに見舞われ、フラストレーションがかなり溜まりました。パフォーマンスはとても良かったのに、結果が伴わなかったので、改善しなくてはならない事が山ほどあります。これからもベストを尽くして戦い、次のチリでは反撃に転じたいと思います。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)
    良い形でラリーを終えることができて嬉しく思います。今季はここまで非常に厳しいラリーが続き、今回も金曜日は良くないスタートになってしまいました。しかし、土曜日は少しずつ状況が良くなっていき、今日はようやく昨年の終わりのレベルまで戻せました。本当に良かったと思います。今日のミナ・クロベロは、自信を持って走れば大きな差をつけられるステージなので、思いきり行こうと考えていました。思った通りその戦略は上手くいき、パワーステージにも勢いがつきベストタイムを競う事ができました。次戦のチリは、高速で流れるようなステージが予想されるので、とても楽しみです。

    クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)
    昨晩のペナルティタイムにより総合5位に順位を落としましたが、諦めずに戦い続けました。今朝、クルマはとても素晴らしく、楽しんで走ることができました。調子はとても良く、パワーステージでも好調でしたが、フィニッシュまで6kmの地点で、タイヤの空気圧低下を示す警告灯が点きました。ただし、なぜそうなったのか、まったく分かりません。私はベストを尽くしましたが、あのような事も起こります。ここ3戦は、いずれも最高の結果を狙えたはずなので、やはりフラストレーションが溜まります。ヤリスWRCの運転はとても楽しく、今日のように完璧にはいかなくとも十分に楽しめました。自分がやるべきことをきちんとやり続ければ、きっと正しい方向に進むはずです。

    ラリー・アルゼンティーナ デイ4の結果
    1 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) 3h20m54.6s
    2 アンドレアス・ミケルセン/アンダース・ジーガー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +48.4s
    3 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア(シトロエン C3 WRC) +1m04.8s
    4 クリス・ミーク/セブ・マーシャル (トヨタ ヤリス WRC) +1m06.2s
    5 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +1m21.1s
    6 ダニ・ソルド/カルロス・デル・バリオ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +1m26.7s
    7 テーム・スニネン/マルコ・サルミネン (フォード フィエスタ WRC) +4m57.3s
    8 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリス WRC) +14m24.8
    9 マッズ・オストベルグ/トシュテン・エリクソン (シトロエン C3 R5) +14m28.5s
    10 ペドロ・へラー/マルク・マルティ (フォード フィエスタ R5) +20m14.5s

    次回のイベント情報
    WRC次戦は、5月9日(木)から12日(日)にかけて、南米チリ中南部の港町「コンセプシオン」を中心に開催される、第6戦「ラリー・チリ」。ラリー・チリは今年初めてWRCのカレンダーに加わり、路面はグラベル。コースは森林地帯の中高速ステージが大部分を占め、全体的に路面はスムーズ。また、太平洋を見渡す開けたステージもあり、同じ南米大陸ながらラリー・アルゼンティーナとは大きく異なるグラベルステージが、選手たちを迎える。

  • WRC | トヨタ 第5戦 ラリー・アルゼンティーナ 3日目レポート

    WRC | トヨタ 第5戦 ラリー・アルゼンティーナ 3日目レポート

    2019年 FIA世界ラリー選手権(WRC) 第5戦 ラリー・アルゼンティーナの競技3日目デイ3が4月27日(土)にアルゼンチンのビージャ・カルロス・パスを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのクリス・ミーク/セブ・マーシャル組(ヤリスWRC 5号車)が総合3位に、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車)が総合6位に、それぞれ順位を上げた。なお、総合2位につけ首位争いをしていたオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)は、トラブルによるデイリタイアで総合9位に順位を下げた。

    ラリー・アルゼンティーナのデイ3は、ビージャ・カルロス・パスの西北に広がるプニラ渓谷で、3本のステージを午前と午後で各2回走行。その間にダートサーキットでスーパーSSを1本走行する、7ステージ計146.52kmで競われた。デイ2で総合3位につけたタナックは、午前中の最初のステージで総合2位にポジションアップ。その後、連続で2本のベストタイムを刻み首位との差を6.4秒に縮めた。タナックの連続ベストタイムにより、ヤリスWRCは2017年のWRCデビュー以来、通算200回目となるベストタイムを記録。現行規定のWRカーの中で、最初に200回という記録に到達したクルマになった。

    首位に大きく迫ったタナックだが、午後のステージの2本目であるSS14をスタートする時点で、バッテリーの電圧が低下。その状態でステージをスタートしたが、途中で電圧を失いストップ。デイリタイアとなった。チームはサービスパークで問題箇所を修理し、ラリー2規定に基づき明日の最終日に再出走する予定としている。

    総合4位でデイ3をスタートしたミークは、午前中のループステージの最後でトラブルに遭遇したが、それでも総合3位にポジションアップ。2位と17.5秒差、4位と2.8秒差で明日の最終日を迎える。また、デイ2終了時点で総合8位だったラトバラは、昨年リタイアにより走行できなかったステージで健闘。SS14ではセカンドベストタイムを記録し、総合5位と16.3秒差の総合6位でデイ3を締めくくった。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    午後のステージでクルマが止まるまで、オィットはここアルゼンチンでまたしても素晴らしい速さを見せてくれました。現在トラブルの原因を調査中ですが、ステージのスタートを前にバッテリーの電圧が下がってしまったことは分かっています。ですので、オルタネータかバッテリーに問題が起こったのではないかと疑っています。オィットが順位を下げた今、我々はクリスの表彰台フィニッシュに期待をしています。午前中の終わりに少しタイムを失ったこと以外は、彼にとって良い1日だったと思います。明日はきっと、上りの難しい山岳ステージで接戦が繰り広げられるでしょう。

    オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    朝は良いスタートを切ることができました。今日の路面は昨日と大きく異なり、とてもスムーズで所々かなり高速でした。ただし、まだ滑りやすい所もあり、グリップは安定しませんでした。午後のステージでは思いきり攻めて走ろうと楽しみにしていたのですが、最初のステージで既にバッテリーの電圧低下に気づき、2本目のステージでリタイアを余儀なくされました。もちろん、とても残念です。パフォーマンスに関しては、今やどんなラリーでも勝てるレベルにあると思いますが、やらなければならないことも残っています。明日は自分たちができることをやります。そして、まだシーズンは先が長いので、これからも攻め続けます。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)
    今朝は満足のいく走りができました。過去2年私はあのエリアのステージを走っておらず、一部は完全に新しいステージでしたが、楽しんで走ることができました。2回目の走行ではさらに改善できると分かっていたので、自信を持って午後の再走ステージに臨みました。最初の2本は上手くいきましたが、3本目でウォータースプラッシュを通過した際、エンジン内部に水が入ってしまいました。しかし、何とか再スタートを切ることができました。その後ミスをしたこともあり、最終的には5、6秒を失い、それが5位争いに響きました。とはいえ明日もまだ戦い続けますし、自分達がどれだけできるのか、様子を見たいと思います。

    クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)
    午前中は運転を楽しみました。良いリズムで走れ、スピードも十分にありました。そして、表彰台争いをしていたセバスチャン・オジエ選手とのタイム差を縮めることができました。しかし、SS11でウォータースプラッシュを通過した後ブレーキに問題が発生し、コーナーで大きく滑ってリヤが当たりタイヤを2本パンクさせてしまいました。そのため、直後のスーパーSSでは1本のタイヤの空気が抜けた状態で走らなければなりませんでした。午後は路面がかなり乾き、あのような路面に対するセットアップが完璧ではありませんでした。オジエ選手とのタイム差は広がりましたが、バトルはまだ続いていますし、明日は激しい戦いの1日となるでしょう。

    ラリー・アルゼンティーナ デイ3の結果
    1 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) 2h37m23.6s
    2 アンドレアス・ミケルセン/アンダース・ジーガー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +45.7s
    3 クリス・ミーク/セブ・マーシャル (トヨタ ヤリス WRC) +1m03.2s
    4 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア(シトロエン C3 WRC) +1m06.0s
    5 ダニ・ソルド/カルロス・デル・バリオ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +1m012.0s
    6 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +1m28.3s
    7 テーム・スニネン/マルコ・サルミネン (フォード フィエスタ WRC) +3m48.4s
    8 マッズ・オストベルグ/トシュテン・エリクソン (シトロエン C3 R5) +12m04.5s
    9 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリス WRC) +14m04.3
    10 ペドロ・へラー/マルク・マルティ (フォード フィエスタ R5) +16m18.2s

    明日のステージ情報
    競技4日目最終日となる4月28日(日)のデイ4は、サービスパークの西南に広がるトラスラシエラ山脈で3本のSSが行われる。そのうち、SS16の再走ステージとなる最終のSS18「コピナ-エル・コンドル」は、トップ5タイムを記録した選手に対し、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。3本のSSの合計距離は53.16km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は287.07kmとなる。

    注目のステージ:SS16/18コピナーエル・コンドル全長16.43km
    マルティン・ヤルヴェオヤ(ヤリスWRC 8号車 コ・ドライバー)
    エル・コンドルは、ラリー・アルゼンティーナの伝説的なステージです。昨年と同じように、今年も山を上る方向で走るため、非常に低速でテクニカルなステージとなりますが、山の頂上で待つ非常に多くの観客の前でフィニッシュを迎えるため、本当に素晴らしい雰囲気です。

  • WRC | トヨタ 第5戦 ラリー・アルゼンティーナ 2日目レポート

    WRC | トヨタ 第5戦 ラリー・アルゼンティーナ 2日目レポート

    2019年 FIA世界ラリー選手権(WRC) 第5戦 ラリー・アルゼンティーナの競技2日目デイ2が4月26日(金)にアルゼンチンのビージャ・カルロス・パスを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)が総合3位に、クリス・ミーク/セブ・マーシャル組(5号車)が総合4位に、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車)が総合8位につけた。

    ラリー・アルゼンティーナのデイ2は、サービスパークが置かれるビージャ・カルロス・パスの南側に広がるカラムチタ渓谷で、3本のステージを午前と午後で各2回走り、その間にダートサーキットでスーパーSSを1本走行するというスケジュールだった。しかし、前日までの大雨の影響でSS3前後のリエゾン(移動区間)の路面が悪化。安全面に関する問題の発生を懸念した主催者はSS3をキャンセルし、その結果6本計116.07kmのSSが行われた。ステージの上空には朝から灰色の雲が広がり、数日間降り続いた強い雨によって、ステージは全体的にウェットコンディションとなった。

    前日のスーパーSSで首位に立ったタナックは、デイ2オープニングステージのSS2でもその座を堅持。その後、SS4でミークに首位の座を明け渡したが、午後のSS6とSS7で連続ベストタイムを記録し総合1位に返り咲いた。しかし、最終のSS8でドライブシャフトに問題が起こりスピン。20秒以上のタイムロスを喫したが、それでも首位と13.4秒差の総合3位につけている。

    ミークはSS2でベストタイムを、SS4でセカンドベストタイムを記録。首位に浮上しSS6までラリーをリードした。しかし、その後順位を下げ、総合3位タナックと14.7秒差の総合4位でデイ2を終えた。前日総合7位のラトバラは、SS4で総合3位にポジションアップした。しかし、SS6でタイヤの空気が抜け、最終のSS8ではスピン。その結果、総合8位で1日を終えた。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    午前中のステージはとてもポジティブでしたが、午後の再走ステージはとても困難なものとなりました。オィットは素晴らしい速さを披露しましたが、ステージのどこかで衝撃を受けたのか、ドライブシャフトにダメージを負ってしまいました。また、クリスとヤリ-マティも、良い走りを見せてくれた後で問題に遭遇しました。今日のステージはクルマにとって非常に過酷でしたが、明日は、今日よりは易しいのではないかと予想しています。順位が上の選手とのタイム差は依然小さいですし、我々には十分なスピードがあると思います。

    オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    クルマにとって非常に厳しい1日でした。日中のサービスでエンジニアと一緒になってセッティングを変更したところ、状況はかなり良くなったので、午後はより多くの自信を持って走れるようになりました。運転をとても楽しめましたし、良いタイムも出るようになりましたが、最終ステージでドライブシャフトにトラブルが起こってしまいました。それでも、サービスまで走って帰り、修理を行うことができたのは不幸中の幸いです。明日はきっと万全な状態で走れると信じていますので、全力でプッシュします。まだ先は長いので、勝負は続きます。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)
    今朝はとても調子が良く、走りも安定していたのでトップに近い位置につけることができました。午後は状況が厳しくなり、最初は良かったのですが、轍(わだち)が掘れたコーナーにオーバースピードで入ってしまい、タイヤがホイールのリムから外れ、空気が抜けた状態でステージをフィニッシュしました。そのため次のステージでは慎重な走りになり、最後のステージではスピンでさらにタイムを失いました。とはいえまだ2日残っていますし、このようなコンディションでは色々なことが起きると思うので、ポジティブな気持ちで戦いたいと思います。

    クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)
    今日のような路面コンディションは、誰にとっても厳しかったと思います。今朝は本当に走りが楽しく感じられました。限界スピードでは走らず、路面の状態を見ながら、どこが本当に滑り易いのか考えながら走りました。ステージの多くの部分では十分なグリップが得られましたが、所々に深い泥の窪みがあり、それを予想しながら走らなければなりませんでした。午後はクルマにいくつか問題が起こって少しタイムを失いました。いずれにしても、ただ単に自分が良いペースで走れなかっただけだと思います。明日は状況が少しでも良くなり、ポディウム争いができることを期待しています。

    ラリー・アルゼンティーナ デイ2の結果
    1 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) 1h11m13.9s
    2 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア(シトロエン C3 WRC) +11.9s
    3 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリス WRC) +13.4
    4 クリス・ミーク/セブ・マーシャル (トヨタ ヤリス WRC) +28.1s
    5 アンドレアス・ミケルセン/アンダース・ジーガー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +29.4s
    6 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (フォード フィエスタ WRC) +38.2s
    7 ダニ・ソルド/カルロス・デル・バリオ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +41.1s
    8 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +1m13.6s
    9 テーム・スニネン/マルコ・サルミネン (フォード フィエスタ WRC) +1m59.2s
    10 マッズ・オストベルグ/トシュテン・エリクソン (シトロエン C3 R5) +6m11.1s

    明日のステージ情報
    競技3日目となる4月27日(土)のデイ3は、サービスパークを中心に7本のSSが行わる。午前中はサービスパークの西北に広がるプニラ渓谷で3本のグラベルステージを走行。その後、デイ2と同じようにサービスパーク近くのダートサーキットでスーパーSSを1本走り、午後はカラムチタ渓谷の3本のステージを再走する。7本のSSの合計距離は146.52km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は342.47kmとなる。

    注目のステージ:SS11/15クチシャ・ネバダーチャラカット 全長33.65km
    マルティン・ヤルヴェオヤ(ヤリスWRC 8号車 コ・ドライバー)
    昨年より7km短くなりましたが、それでも今大会最長のステージです。前のステージを走り終えて、たった1kmでこのステージが始まるので、リセットするための十分な時間がありません。明日のステージに関しては、雨が降る中でレッキ(ステージの事前下見走行)を行ないましたが、今現在は天気が良くなり路面は乾き始めていますので、明日どのような路面コンディションになるのか、正確には分かりません。