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  • ランド・ノリス 将来的なル・マン24時間参戦に意欲「マクラーレンで走りたい」

    ランド・ノリス 将来的なル・マン24時間参戦に意欲「マクラーレンで走りたい」

    ランド・ノリス(マクラーレン)は、マクラーレンが2027年からWEC世界耐久選手権とル・マン24時間レースに参戦することを受け、自身も将来的にル・マンへ挑戦したい考えを明かした。

    マクラーレンは先日、2027年に投入するハイパーカーを公開。F1モナコGP、インディ500、ル・マン24時間を制した“モータースポーツ三冠”を達成している唯一のチームとして、耐久レース最高峰への本格復帰に注目が集まっている。

    ランド・ノリス「マクラーレンでル・マンを走りたい」
    ノリスは以前からル・マン参戦への関心を口にしていたが、マクラーレンのWEC参戦決定によって、その思いはさらに現実味を帯びてきた。

    「僕は今でも、他のカテゴリーに挑戦したい気持ちがある」

    「ル・マンにも出たいし、今はマクラーレンがル・マンをやるから、いつかそこで走れたらいいと思っている」

    「でも、まだ分からない。僕はまだ若いし、全部を決めているわけじゃない」

    「将来的には子どもができて、その子たちがレースを始めたりして、また別の形でモータースポーツを楽しめたらいいとも思っている」

    現在のF1ドライバーの中でも、ル・マンへの関心を公言するケースは増えている。近年はF1と耐久レースの両立に対するハードルも下がりつつあり、トップドライバーがWECへ参戦する流れは加速している。

    ザク・ブラウンもF1ドライバー起用を示唆
    マクラーレン・レーシングCEOのザク・ブラウンも、ノリスとオスカー・ピアストリの両名とル・マン参戦について話し合っていることを明かしている。

    「彼らがハイパーカープログラムにフル参戦することはないと思う」とザク・ブラウンは語った。

    「ただ、ル・マンに出たいか?という話は、2人ともとしている」

    「彼らは我々のクルマの1台でル・マンに出場したいと思っている」

    マクラーレンは2027年のWEC参戦に向け、すでに元プジョーのミケル・イェンセンを起用することを発表しているが、残るシートには大きな注目が集まっている。

    F1王座防衛と“その先”のキャリア
    一方で、ノリスの当面の焦点はF1タイトル防衛にある。

    2025年に初のF1ワールドチャンピオンを獲得したノリスだが、2026年シーズンは苦戦が続いている。マクラーレンはマイアミGPで投入した大型アップグレードによって競争力向上の兆しを見せているものの、ノリスはここまでランキング4位。ランキング首位のアンドレア・キミ・アントネッリに49ポイント差をつけられた状態で今週末のF1カナダGPを迎える。

    それでも、ノリスが語った“いつかル・マンへ”という発言は、マクラーレンが再び世界耐久レースの頂点を狙う中で、将来的なF1スター参戦の可能性を強く印象づけるものとなった。

  • ハースF1代表 小松礼雄が激怒 オコンとの“不仲説”と角田裕毅への関心を完全否定

    ハースF1代表 小松礼雄が激怒 オコンとの“不仲説”と角田裕毅への関心を完全否定

    ハースF1チーム代表の小松礼雄が、エステバン・オコンとの不仲説を「完全なデタラメ」として強く否定した。

    発端となったのは、マイアミGP後に浮上した“オコンと小松礼雄の関係悪化説”だった。さらに、角田裕毅がレッドブル陣営を離れ、トヨタ支援を受けるハースF1チームへ移籍する可能性まで報じられていた。

    しかし、小松礼雄はカナダGP木曜のメディア対応で、こうした報道を痛烈に批判した。

    「まったく根拠がありません」 小松礼雄が報道を一蹴
    小松礼雄は、モントリオールでオコン本人とマネジメント陣と話し合いの場を持ったことを明かしたうえで、今回の報道について怒りをあらわにした。

    「正直、あの記事がどこから出てきたのかまったく分かりません。ブラジル人ジャーナリストの名前が引用されていましたが、まったく根拠がありません。完全なデタラメです」

    「そういうデタラメを書きたいなら勝手にすればいいですが、それは本当にジャーナリズムなんですか? 何を達成したいのか理解できません。完全におかしいです。まったく根拠がありません」

    さらに小松礼雄は、マイアミGPでオコンと口論になったという報道も全面否定した。

    「マイアミでエステバンと問題があったという話ですが、一体どこから出てきたんですか? 私はマイアミでエステバンと一度も口論していません」

    「こういうデタラメが勝手に広がり、誰も情報源を確認しないまま上乗せして書いていく。そんなものがジャーナリズムなんですか? ただのゴシップです」

    オコンやマネジメント陣にも影響
    小松礼雄は、今回の騒動がチームやオコン本人に不要な混乱をもたらしたとも語った。

    「完全な時間の無駄です。エステバンも心配しますし、マネージャーも心配します」

    「エステバン自身、マイアミで我々の間に問題がなかったことは分かっています。今朝も笑いながらこの件について話したばかりです。一体なんなんですか、これは?」

    また、日本メディアの一部報道についても苦言を呈している。

    「日本のサイトの中には、角田裕毅を獲得したいとか、そういう話を作りたがっているところもあります。でも、それもまったく根拠がありません」

    ハースF1チーム エステバン・オコン

    ジュリアン・セラソリも“マイアミ衝突説”を否定
    今回の騒動では、ブラジル人ジャーナリストのジュリアン・セラソリが、YouTubeチャンネル『UOL Esporte』で語った内容が発端として広く拡散された。

    セラソリは番組内で、「小松礼雄はオコンに満足していない」「オコンがシーズンを最後まで戦えるか分からないという話も聞いている」といった趣旨の発言を行っていた。

    ただし、その後自身のSNSで、「2027年のハースF1チームにおけるラファエル・カマラの状況について話していた」と説明。そのうえで、「マイアミGPでの衝突や内部トラブルについては何も聞いていないし、その件についてコメントもしていない」と補足している。

    一方で、エステバン・オコン本人と小松礼雄は、今回の“不仲説”を強く否定している。

    オコンは「その記事は完全に作り話だった。根拠なんて何もなかった」と反論し、「僕がこのチームに加わった理由のひとつが小松礼雄なんだ」と信頼関係を強調。小松礼雄も「マイアミでエステバンと一度も口論していない」と説明している。

    実際の発言は、YouTubeチャンネル『UOL Esporte』内で確認できる(ポルトガル語)。
    Source: https://www.youtube.com/watch?v=jtZ6cu18Zro

    ハースF1の2027年構想にも注目
    オコンは2026年末まで契約を結んでいるが、ハースF1チームでは将来的なドライバー構成にも注目が集まっている。

    オリバー・ベアマンはフェラーリ育成として高い評価を受けており、さらにトヨタとの関係強化が進むなかで、平川亮やトヨタ系若手の名前も取り沙汰されている。

    そのため、2027年に向けたシート争いが様々な憶測を呼び込んでいる状況だ。

    ただ少なくとも現時点で、小松礼雄は“オコンとの不仲説”について完全否定している。

  • ホンダF1に“前進の兆し” 折原伸太郎GM「改善できるものを見つけた」

    ホンダF1に“前進の兆し” 折原伸太郎GM「改善できるものを見つけた」

    アストンマーティンとホンダは、2026年F1シーズン序盤の苦戦から脱却するため、カナダGPでさらなる改善を目指している。開幕からAMR26は深刻なドライバビリティ問題やエネルギーマネジメントの課題に苦しみ、フェルナンド・アロンソもギアボックスの扱いにくさを繰り返し指摘してきた。

    しかし、ここにきてホンダ側からは前向きな言葉が聞こえ始めている。日本のさくら拠点では、FIAによるADUO判定後を見据えた開発が進行中であり、エンジン性能改善に向けた“具体的な手応え”も得られているという。

    ホンダ「性能改善の方向性は見えている」
    ホンダの現場責任者である折原伸太郎は、現在の最優先課題について「内燃エンジンの改善」と「フリクション低減」だとカナダGPのメディアセッションでスペイン『AS』をはじめとする報道陣に説明した。

    「我々は内燃エンジンを改善する必要がありますし、フリクションも減らさなければなりません。それが今年のパフォーマンス改善につながり、来年にも影響してきます」

    「方向性は常に“改善”です。違いがあるのは、2026年と2027年のどちらにどれだけリソースを割くかという部分です」

    一方で、現状で最も難しいのは単純な性能向上ではなく、信頼性だと強調する。

    「パフォーマンスそのものは、そこまで複雑ではありません。難しいのは信頼性です」

    そして折原伸太郎は、さくらのダイノ(ベンチテスト)で有望な結果が出始めていることも明かした。

    「性能を改善する方法についてはアイデアがあります。改善できるものを見つけましたし、改善しなければならない部分も分かっています」

    「パワーベンチではポジティブなものが見えています。具体的な数字を言うのは難しいですが、自分たちが何をしているかは理解しています」

    ホンダ F1 カナダグランプリ

    カナダGPでは“ドライバビリティ改善”が焦点
    モントリオールでは、純粋なパワーアップよりも“扱いやすさ”の改善が重要テーマとなる。特に焦点となっているのがギアボックスと回生制御だ。

    アロンソはここ数戦で、シフトダウン時の挙動やドライバビリティに強い不満を示していた。これに対し、アストンマーティンのマイク・クラックは、現在のF1レギュレーション特有の難しさを説明する。

    「ドライバビリティ、特にシフトチェンジを含む部分は、以前よりも複雑になっています」

    「エネルギー回生のために、レギュレーションによってシフトダウンのやり方が大きく変わりました。そして我々にとっては、自社製ギアボックスを作るのも新しい挑戦です」

    「非常に複雑な問題です。多くのドライバーがシフトチェンジについて不満を述べていますし、その背景にはこうした事情があります。ただ、我々にも改善すべき仕事が残っています」

    ADUO判定がホンダの流れを変える可能性
    アストンマーティンとホンダにとって、カナダGP後に予定されるFIAのADUO判定は極めて重要になる。

    この制度によって開発支援対象と認定されれば、ホンダは内燃エンジン領域への追加開発を進められる可能性が高まる。すでに折原伸太郎が「改善点を見つけた」と語っていることからも、ホンダ内部では“次の一手”の準備がかなり進んでいることがうかがえる。

    現状のAMR26は、予選でメルセデス勢から約3.5秒遅れという厳しい状況にある。ただ、ここ数週間で語られる内容は「生き残り」ではなく「改善」に変わり始めている。

    カナダGPは、その変化が本当に実戦で表れるかを測る最初の重要な週末になりそうだ。

  • メルセデスF1 フェルスタッペン移籍説を牽制「GT3参戦とは無関係」

    メルセデスF1 フェルスタッペン移籍説を牽制「GT3参戦とは無関係」

    メルセデスF1の副チーム代表ブラッドリー・ロードは、マックス・フェルスタッペンがニュルブルクリンク24時間レースでメルセデスGT3マシンをドライブすることについて、F1での移籍憶測とは「ほとんど関係がない」と強調した。

    2026年シーズンのF1は、新レギュレーションへの不満やレッドブルの競争力低下を背景に、フェルスタッペンの将来を巡る議論が続いている。そんな中、フェルスタッペンが“メルセデス車”でニュルブルクリンクに参戦することが、新たな憶測を呼んでいる。

    GT3参戦とF1移籍説を完全否定
    ドイツメディア『Champ1』から、GT3活動が将来的なメルセデスF1移籍への“架け橋”になる可能性を問われたロードは、その見方を否定した。

    「それらは完全に別の話だと思う」とロードは語った。

    「一方はカスタマーモータースポーツで、もう一方はF1だ」

    「もしマックスがGTカーを走らせるのであれば、メルセデスを選んでくれていること、そして競争力のあるメルセデスで24時間レースの総合優勝を争えることを我々としては嬉しく思っている」

    フェルスタッペンの参戦によって、メルセデス側やニュルブルクリンク24時間レースそのものが大きな注目を集めていることは認めたものの、それ以上の意味付けには慎重だった。

    「それを“架け橋”として見るのはあまりにも単純化しすぎているし、根本的に見ても両者にはほとんど関係がない」

    “理想のドライバーラインアップ”は変わらず
    さらにロードは、「フェルスタッペンがメルセデスF1のカラーを身にまとう未来は魅力的ではないか」と再び質問を受けたが、トト・ヴォルフの従来の発言を繰り返すにとどめた。

    「憶測を広げたい気持ちは理解できる」とロードは笑みを浮かべた。

    「だが、私にできるのはトトが今年すでに語っていることを繰り返すだけだ。我々は現在の2台に乗せているドライバーを理想的だと考えているし、どちらもメルセデス育成システムの産物だ」

    これは、アンドレア・キミ・アントネッリとジョージ・ラッセルのコンビを維持したいというメルセデス側の姿勢を改めて示したものとみられる。

    マックス・フェルスタッペン(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ)

    フェルスタッペンのF1離脱懸念にも言及
    ロードはまた、フェルスタッペンが近年のF1の方向性に対して批判的な姿勢を見せていることについても質問を受けた。

    特に2026年レギュレーションでは、エネルギーマネジメントやバッテリー運用の複雑化が議論を呼んでおり、フェルスタッペン自身も不満を口にしてきた。

    それでもロードは、フェルスタッペンがF1を去る可能性について冷静な見方を示した。

    「それは完全にマックス次第だと思う」とロードは述べた。

    「このスポーツは75年から76年の歴史の中で、何千人ものドライバーの登場と離脱を経験してきた。現在のどのドライバーについても同じことが言える」

    その一方で、レッドブルのパフォーマンス回復によって、フェルスタッペンの不満は以前より弱まっているとの見解も示した。

    「個人的な感覚としては、そうしたコメントの方向性は強まっているのではなく、むしろ減少していると思う。レッドブルのパフォーマンスとマシンの競争力が改善しているからだ」

    「ただ、マックスの口に勝手に言葉を入れたくはない。彼自身が自分の考えを理解している」

    “レース不足”が憶測を増幅
    ロードは最後に、2026年序盤の変則的なカレンダー構成が、こうしたオフコースの話題を増幅させているとの見方も示した。

    「この最初の2か月半のF1では、本当に多くの発言や大きな話題が飛び交ってきた。その理由の一つは、実際のレースがあまり多くなかったからだ」

    「少なくとも今週末からは、9〜10週間で7レースという集中的なスケジュールになる。我々としては再び本格的にレースが続くことを嬉しく思っているし、それこそがF1にとって最も良いことだ」

  • ルイス・ハミルトン フェラーリF1のシミュレーター離れ「当たり外れがある」

    ルイス・ハミルトン フェラーリF1のシミュレーター離れ「当たり外れがある」

    ルイス・ハミルトンは、F1カナダGPに向けた準備でフェラーリのシミュレーター作業を見送り、データ分析を重視するアプローチに切り替えた。

    ハミルトンはフェラーリ加入後、中国GPで初表彰台を獲得した一方、その後はトップ5圏内に届かないレースが続き、前戦マイアミGPでは自ら「どっちつかずの場所にいる」と表現する苦しい週末を過ごした。

    今回の舞台であるジル・ヴィルヌーヴ・サーキットは、ハミルトンが2007年にF1初優勝を挙げた場所でもある。そのカナダGPを前に、ハミルトンは従来とは異なる準備方法を選んだ。

    シミュレーター作業から距離を置いた理由について、ハミルトンは次のように説明した。

    「シミュレーションでは、ゴールポストが常に動いているように感じる」

    「昨年は毎週使っていたし、多くの場合、シミュレーターで作業をして、自分が快適だと思えるセットアップを見つける。でもサーキットに行くと、すべてが逆になっていることがあって、学んだことを元に戻す作業をしているような状態になる」

    「コーナーへのアプローチの仕方も、変えて調整しなければならないことがある。シミュレーターで良いと感じたセットアップが、実際のトラックでは同じではないことがある。もちろん同じ場合もある。だから、ある意味で当たり外れがある」

    そのため、ハミルトンはカナダGPではシミュレーターを使わず、データの深掘りに集中することを決めた。

    「今回はそれを見送って、もっとデータに集中しようと決めた。コーナー中のバランス、メカニカルバランス、コーナーへのアプローチ、ブレーキバランス、ブレーキの最適化について、かなり深く掘り下げた。ブレーキはしばらく僕にとって問題になっていた部分だ。それがエンジニアとの非常に良い連携につながった」

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)

    フェラーリはマイアミGPでアップグレードを投入したが、ハミルトンはペース不足に苦しみ、シャルル・ルクレールもスピンとその後のペナルティに見舞われた。チームは現在コンストラクターズ選手権で2位につけているものの、直近の内容には満足していない。

    ただし、ハミルトンはシミュレーターそのものや担当スタッフを批判しているわけではないと強調した。

    「シミュレーターは素晴らしい。本当に素晴らしい作業スペースだ。僕がこれまで見た中で最高のシミュレーターだし、最高の人たちがいる。そこで一緒に働く大きなチームがいて、シミュレーターで過ごす1日は実際かなり素晴らしいものだ」

    「とても強力なツールだし、チームとして進化させ続けているものだ。僕が来てから、その進化の一部にかなり意見を出してきたし、彼らはとても反応が早く、多くの変更を加えてくれた」

    「もう二度と使わないと言っているツールではない。特にパワーデプロイメントでは、今後も必ず活用していくものだと思う」

    一方で、ハミルトンは過去半年間の経験から、シミュレーターと実走行の相関に課題が残っていることも認めた。

    「この6か月間やってきたのは、週末の後にシミュレーターに入り、相関作業をすることだった。でも次のサーキットに行くと、少しズレていることがある。だから週末がどうなるか見てみる。例えば中国ではシミュレーターをやらなかったが、それが僕のベストウイークエンドだった」

    ハミルトンにとって今回の判断は、シミュレーターの否定ではなく、フェラーリでの適応過程における準備方法の再調整といえる。特にブレーキやコーナー中のバランスといった実走行での違和感を解消するため、エンジニアとのデータ共有を優先した形だ。

    中国GPでの成功例が再現されるのか、それともシミュレーターとの相関改善が再び課題として浮上するのか。ハミルトンのカナダGPは、フェラーリでの適応が新たな段階に入ったかを測る週末になる。

  • ロブ・スメドレー「フェラーリF1の95%は王座の獲り方を理解していない」

    ロブ・スメドレー「フェラーリF1の95%は王座の獲り方を理解していない」

    フェラーリF1は2026年シーズン開幕当初こそタイトル争いの有力候補と見なされていたが、マイアミGPでは大規模アップグレードが期待外れに終わり、再び組織的な問題が議論の中心となっている。

    そうしたなか、元フェラーリのレースエンジニアであるロブ・スメドレーが、現在のフェラーリには「タイトルを勝ち取る方法を理解している人間がほとんどいない」と厳しい見解を示した。

    「勝ち方を知る人間」が減ったフェラーリ
    ロブ・スメドレーは2004年にフェラーリへ加入し、2006年から2013年まではフェリペ・マッサのレースエンジニアを務めた。

    在籍期間中、フェラーリはコンストラクターズタイトル3回、ドライバーズタイトル2回を獲得している。

    しかし2008年以降、フェラーリは長期的にタイトル争いを制することができず、メルセデス、レッドブル、そして現在はマクラーレンにも主導権を奪われる状況が続いている。

    スメドレーは『ハイ・パフォーマンス・レーシング』ポッドキャストで、こう語った。

    「ワールドタイトルから遠ざかれば遠ざかるほど、それを取り戻すのは難しくなる」

    「だからこそ、2021年以降のレッドブルの復活や、これから起きるであろうメルセデスの復活が理解できる。彼らには“どうやって勝つか”という比較的新しい記憶が残っているからだ」

    「フェラーリの中にも、我々が圧倒的に勝っていた時代を知る人間は5%か10%はいる。そういう人たちは勝ち方を理解している」

    「でも、1勝や2勝しか経験していない人たちばかりになると難しくなる。これは終わりがなく、非常に厳しい世界なんだ」

    フェラーリ内部に広がる“自己不信”
    スメドレーが特に問題視したのは、フェラーリ内部に存在する“自己不信”だった。

    「勝ち方を知っている集団が継続して存在しているかどうかは、本当に大きな違いになる」

    「フェラーリのように長い間タイトルを獲れていないチームでは、自信が高くない。自己不信が多すぎるんだ」

    「外向きには『我々は勝てる』『タイトルを獲れる』といくら話していても関係ない」

    「組織の中に2%や3%でも疑念が存在すれば、それだけで勝てなくなる」

    この発言は、単なる技術不足ではなく、“勝者の文化”そのものが薄れているという指摘でもある。

    マイアミGPのアップグレード失敗が象徴
    フェラーリはマイアミGPで11点に及ぶアップグレードを投入したが、結果的には大きな前進にはつながらなかった。

    ルイス・ハミルトンは6位、シャルル・ルクレールはレース終盤のペナルティもあり8位に終わっている。

    スメドレーによれば、フェラーリ内部では現在も「何が機能し、何が機能しなかったのか」を分析している段階だという。

    「数人と話したが、メルセデスについて以前話したのと同じことだ。大規模パッケージを投入すれば、うまくいく部分もあれば、機能しない部分もある」

    「問題は、マイアミ後の彼らが“全体として機能した”とは考えていても、期待したレベルには届かなかったことだ。前進できていない」

    「風洞では前進するはずだった。だから今は総合的なゲインを検証している段階なんだ」

    「実際の向上幅は期待値に遠く及ばなかった。つまり、“逆にマシンを遅くしているパーツを付けてしまったのではないか?”という疑問が出てくる」

    2026年F1タイトル争いで問われる“組織力”
    2026年のフェラーリF1は、シャルル・ルクレールとルイス・ハミルトンという強力なドライバーラインアップを擁している。

    しかしスメドレーの指摘は、現在のF1ではドライバーだけではタイトルを獲れないことを示している。

    レッドブルやメルセデスが長期政権を築けた背景には、技術だけでなく「勝利を当たり前にする組織文化」が存在していた。

    フェラーリは2026年もタイトル争いに踏みとどまっているが、本当に必要なのは新パーツではなく、“勝ち方を知る組織”を再構築することなのかもしれない。

  • オスカー・ピアストリ レッドブルF1の関心は「自分の評価が高い証拠」

    オスカー・ピアストリ レッドブルF1の関心は「自分の評価が高い証拠」

    オスカー・ピアストリ(マクラーレン)は、レッドブルF1が将来的な獲得候補として自身に関心を示しているとの報道について、「光栄」と受け止めつつも、現時点で具体的な接触はないと明かした。

    カナダGPのパドックで語ったピアストリは、現在のマクラーレンに強い満足感を示しており、将来的なタイトル争いへの期待も口にしている。一方で、レッドブル側ではマックス・フェルスタッペンの将来に不透明感が残っており、“ポスト・フェルスタッペン”を見据えた動きとして注目を集めている。

    レッドブルF1が描く“フェルスタッペン後”の構想
    今月初め、英オートスポーツ誌は、レッドブルがオスカー・ピアストリを長期的な獲得候補としてリストアップしていると報じた。

    背景にあるのは、マックス・フェルスタッペンの将来への不透明感だ。2026年の新レギュレーション導入後、レッドブルは苦戦を強いられており、フェルスタッペン自身も新世代F1マシンへの不満を隠していない。

    フェルスタッペンは以前、「人生に関わる決断をしなければならない」と語っており、他チーム移籍、休養、あるいはF1離脱の可能性まで噂されている。

    マイアミGP週末には、レッドブル内部で“万が一フェルスタッペンを失った場合”に備え、ピアストリ獲得案が実際に検討されていたとされる。

    ピアストリ「自分の評価が高い証拠」
    こうした報道について質問されたピアストリは、驚きを見せながらも前向きに受け止めていると語った。

    「僕にとってもニュースだった。もちろん、何か話し合いがあったわけではないけど、光栄なことだと思っている」

    「自分のドライバーとしての評価が高いという証明になっているなら、それは嬉しいことだ」

    その一方で、現在所属するマクラーレンへの信頼を強調した。

    「僕は今いる場所にとても満足している。このチームなら将来的にレースにも勝てるし、タイトル争いもできると強く信じている」

    ピアストリは2027年までマクラーレンとの契約を結んでおり、現時点で移籍の現実味は高くない。ただ、2026年シーズン序盤の活躍によって、その市場価値が急上昇していることは間違いない。

    2027年F1レギュレーション変更が鍵に
    今回の話題の背景には、F1が検討している2027年パワーユニット規則の見直しもある。

    現在議論されている案では、内燃エンジンと電動エネルギーの比率を“60対40”へ変更する方向性が浮上しており、フェルスタッペンもこの案を歓迎している。

    「それによってF1というプロダクトが良くなるなら、僕にとっても嬉しいことだ」

    「僕はもともとF1を続けたいと思っている。ただ、そのためには変化も必要だと思っている」

    フェルスタッペンはこう語り、レッドブル残留を完全には否定しなかった。一方で、“変化”という言葉を繰り返した点は、今後のF1勢力図を占ううえでも意味深な発言となっている。

    マクラーレン、レッドブル、そしてフェルスタッペン。2027年に向けたドライバー市場の駆け引きは、すでに静かに動き始めている。

  • ジェンソン・バトン アントネッリのF1王座争いに太鼓判「スタート改善で無敵」

    ジェンソン・バトン アントネッリのF1王座争いに太鼓判「スタート改善で無敵」

    キミ・アントネッリ(メルセデス)は、2026年F1シーズン序盤で3連勝を飾り、チームメイトのジョージ・ラッセルに20ポイント差をつけてチャンピオンシップ首位に立っている。

    一方で、元F1ワールドチャンピオンのジェンソン・バトンは、アントネッリがさらに強くなるための明確な課題として、スタート時のポジションロスを挙げた。

    3連勝の裏で続くスタートの課題
    アントネッリはここまで、スプリントを含む6回のスタンディングスタートすべてで順位を落としている。フロントローからスタートしながら、オープニングラップで中団方向へ後退する場面もあり、マイアミGPでもポールポジションからターン1までに3番手へ下がった。

    その後、マックス・フェルスタッペンのスピンによって2番手に戻り、最終的にはフロリダで優勝。自身初勝利から3勝目までをすべてポールポジションからの勝利で飾るという、F1史上初の記録を作った。

    メルセデスは土曜スプリントでのスタート失敗について、アントネッリに誤った設定を与えていたことを認めている。決勝スタートに向けて一部は修正されたものの、バトンはこの問題が完全に解消されれば、アントネッリはさらに手がつけられない存在になると見ている。

    バトン「スタートを決めれば止められない」
    「本当に印象的だ」とジェンソン・バトンはスカイ・スポーツ・ニュースに語った。

    「最初の2勝には少し運もあったと思う。レーシングドライバーには誰にでも必要なものだ。でも彼はそれを生かし、自分のペースを示した。そして前回のマイアミは本当に印象的だった」

    「レース序盤はランド・ノリスに対して少し後手に回っていたが、そこから巻き返した。レース終盤のペースは非常に印象的だった」

    「彼のレースにはまだ大きく改善できる部分があると思う。彼はスタートで苦しんでいて、毎レース順位を落としている」

    「そこを正しくできるようになれば、彼は止められない存在になるように見える」

    速さは証明済み 課題は“勝ち方の安定性”
    アントネッリの速さは、すでに結果で示されている。3戦連続ポール・トゥ・ウインに加え、マイアミGPでは序盤の後退を挽回し、終盤のペースで勝利を引き寄せた。

    ただし、チャンピオン争いが進むほど、スタートでのロスは大きなリスクになる。序盤に順位を落とせば、接触や戦略の制約に巻き込まれる可能性が高まり、優位な週末を自ら難しくしてしまう。

    バトンの指摘は、アントネッリの弱点を強調するものではなく、むしろ今後の伸びしろを示すものだ。すでに勝てる速さを持つドライバーが、スタートという明確な課題を克服すれば、2026年F1タイトル争いにおける支配力はさらに高まることになる。

  • F1カナダGP天候不安 日曜決勝で雨予報、戦略混乱の可能性

    F1カナダGP天候不安 日曜決勝で雨予報、戦略混乱の可能性

    2026年F1第5戦カナダGPは、週末を通じて天候が大きな焦点となりそうだ。

    ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットは、過去にも雨や雹によってセッションが混乱してきた舞台だ。金曜と土曜は安定したコンディションが見込まれている一方、日曜決勝では雨の可能性が高まり、各チームはウエットタイヤを視野に入れた準備を迫られる。

    金曜と土曜は安定、日曜に一転して雨リスク
    金曜のフリー走行は降雨の可能性がほとんどなく、気温は19度前後、風も穏やかな見込みとなっている。チームにとっては、スプリント予選前にマシン確認を進めるうえで貴重な安定条件となる。

    土曜のスプリントと予選も同様に、雨の可能性は1%程度と低く、気温も19度前後で推移する予報だ。ここまではドライコンディションを前提とした週末運営が可能とみられる。

    しかし日曜は状況が一変する。降雨確率は60%まで上昇し、気温は17度前後まで低下。風向きも変わり、突風を伴う可能性がある。

    セントローレンス川の島にある難しさ
    ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットはセントローレンス川の中州に位置しており、天候が急変しやすい特徴を持つ。路面温度の変化、風向き、雨雲の接近が重なれば、レース戦略は一気に難しくなる。

    2011年の4時間を超える雨の名勝負、2024年の雹によるセッション中断など、カナダグランプリは天候によって展開が大きく変わってきた歴史がある。

    今回も日曜決勝に雨が絡めば、タイヤ選択、ピットタイミング、セーフティカーの有無が勝敗を左右する可能性が高い。各チームにとっては、週末序盤の安定した走行条件以上に、決勝での判断力が問われるグランプリになりそうだ。

  • エステバン・オコンが“確執説”を全面否定 ハースF1チーム離脱報道は「作り話」

    エステバン・オコンが“確執説”を全面否定 ハースF1チーム離脱報道は「作り話」

    エステバン・オコン(ハースF1チーム)は、F1カナダGPを前に、自身と小松礼雄との不仲説やチーム離脱の噂を全面否定した。

    2026年F1マイアミGP後、一部メディアではオコンと小松礼雄の関係悪化が報じられ、シーズン途中でチームを離脱する可能性まで取り沙汰されていた。しかし、オコンはモントリオールのパドックで「根拠のない作り話だった」と強く反論した。

    「作り話だった」 オコンが報道を一蹴
    オコンは、小松礼雄との関係について次のように語った。

    「その記事は完全に作り話だった。根拠なんて何もなかったし、本当の情報源も存在していなかった」

    「僕がこのチームに加わった理由のひとつが小松礼雄なんだ。長い付き合いがあるし、F1で最初のレースエンジニアでもあった」

    さらに、騒動の発端となった記事についても皮肉を交えて語った。

    「マイアミで言い争いなんてなかった。でも最初の記事を読んだ時、彼の名前を“Ryo Komatsu”って書いてあったんだ。だから、その時点で読むのをやめた」

    噂が周囲にも悪影響 「家族やスポンサーにも影響した」
    一方でオコンは、事実無根の報道であっても周囲への影響は大きかったと認めた。

    「結局のところ、僕も人間だからね。ここまで話が大きくなると、スポンサーにも家族にも影響するし、周囲のみんなに影響が及ぶ」

    「こういう話を捏造しても、何の責任も問われないなんて普通じゃない。平然と嘘を書くことができてしまう」

    オコンはさらに、これまでF1キャリアでこうした経験はなかったと説明した。

    「F1でこんなことは今まで経験したことがなかった」

    「大事なのは、チームの中で自分たちがやっている仕事だ。小松礼雄が満足してくれていて、僕がしっかり仕事をしていると理解してくれている限り、それが一番重要だ」

    エステバン・オコン ハースF1チーム

    ハースF1チームはカナダGPでアップデート投入
    ハースF1チームはマイアミGPで大規模アップデートを投入しなかった数少ないチームのひとつだったが、今週末のF1カナダGPでは新パッケージを投入する。

    オリバー・ベアマンは週末を通して新仕様を使用し、オコンはスプリント後から予選にかけて新パーツを投入する予定となっている。旧仕様との比較評価を行う狙いだ。

    オコンはアップデートへの期待も口にした。

    「このアップデートがどんな効果をもたらすのか楽しみにしている。トップ10争いに戻る助けになってくれればいいね」

    「マイアミは僕たちにとって少し厳しい週末だったからね」

    苦戦する2026年シーズンで揺れるハースF1チーム
    2026年シーズンのオコンはここまで苦戦が続いている。日本GPで10位に入り1ポイントを獲得したのみで、チームメイトのオリバー・ベアマンが4戦とスプリント2戦で17ポイントを積み重ねている状況とは対照的だ。

    そうした成績差が、今回の“確執説”や“放出説”につながった側面もある。ただ、オコン自身は小松礼雄との信頼関係を改めて強調しており、少なくとも現時点ではハースF1チーム内部に深刻な対立は存在しないことを明確に否定した。