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  • マックス・フェルスタッペン F1イギリスGPで“バッテリー問題”の再燃を警告

    マックス・フェルスタッペン F1イギリスGPで“バッテリー問題”の再燃を警告

    マックス・フェルスタッペンは、F1イギリスGPの舞台となるシルバーストンで、2026年マシンが抱えるバッテリー運用の問題が改めて浮き彫りになるとの見方を示した。

    レッドブル・レーシングはオーストリアGPで投入した大規模アップデートによって競争力を取り戻し、フェルスタッペンは2位を獲得。しかし、高速コーナーが連続するシルバーストンでは、2026年レギュレーションの課題が再び露呈すると警告している。

    シルバーストンでは「1周分のバッテリーもない」
    フェルスタッペンはシミュレーターでシルバーストンを走行した際の印象について、次のように語った。

    「シルバーストンは大好きだ。でもシミュレーターで数周走ったあと、思わず笑ってしまった」

    「正直、新しいマシンで走るシルバーストンはまったく別のサーキットに感じる」

    「1周を走り切るだけのバッテリー残量すらほとんどない」

    2026年のF1マシンは電動出力の比率が大きく引き上げられた一方、回生によって蓄えられるエネルギーには限界がある。そのため、シルバーストンのような高速コーナー主体のレイアウトでは十分な充電ができず、ストレートで使用する電力が不足しやすいという。

    高速レイアウトが2026年レギュレーションの課題を露呈
    フェルスタッペンは、レッドブルリンクとの違いについて次のように説明した。

    「サーキットのレイアウトによって、僕たちが知っているシルバーストンとはまったく違う感覚になる」

    「ここ(レッドブルリンク)は長いストレートと大きなブレーキングゾーンがあるから、その間にバッテリーを充電できる」

    「でもシルバーストンは長いストレートはあるものの、高速コーナーばかりだから充電できない。次のストレートではほとんどエネルギーが残っていない」

    「かなり厳しいレースになると思う」

    フェルスタッペンは2026年レギュレーションについて以前から批判的な立場を取っており、エネルギーマネジメント中心のレース展開を「マリオカートのようだ」と表現したことでも注目を集めていた。

    ハミルトンも懸念「充電できる場所が少ない」
    ホームレースを迎えるルイス・ハミルトンも、シルバーストンでは新世代パワーユニットの特性が厳しく試されるとの見方を示した。

    「シルバーストンには長いストレートがたくさんある」

    「ストレートではバッテリーへの要求が非常に大きい一方で、バッテリーを充電できる場所はあまり多くない」

    シルバーストンは高速コーナーが連続する伝統的なレイアウトで知られる一方、2026年マシンにとってはエネルギー回生が難しいサーキットでもある。各チームが限られたバッテリーをどう運用するかが、F1イギリスGPの重要な勝負のポイントとなりそうだ。

  • アストンマーティン・ホンダF1大改良の全貌 重量超過AMR26とPU性能不足

    アストンマーティン・ホンダF1大改良の全貌 重量超過AMR26とPU性能不足

    アストンマーティンとホンダは、2026年シーズン後半の巻き返しに向けた具体的なロードマップを固めた。アストンマーティンは大規模改良版「AMR26」をハンガリーGPで投入し、その直後のオランダGPではホンダが新型パワーユニット(PU)を投入する計画だ。

    しかし、この巻き返し策は単なるアップデートではない。AMR26は開幕前から重量超過やダウンフォース不足に苦しみ、ホンダ製PUも性能面でライバル勢に後れを取ったことで、アストンマーティン・ホンダは2026年シーズン前半を最後尾グループで戦う厳しい状況に追い込まれた。

    ニューウェイ率いるアストンマーティンはマシンを抜本的に見直し、ホンダもPU性能向上へ向けた大型アップグレードを準備している。両者はシャシーとパワーユニットを段階的に刷新し、シーズン後半から反撃に転じる構えだ。

    AMR26はなぜ苦戦したのか
    当初、アストンマーティンは新型マシンとホンダ製PUを同時投入する構想だった。しかし、ホンダ側の開発スケジュールを考慮した結果、マシンを先行投入する方針へ変更した。

    新型AMR26は夏休み前最後のハンガリーGPでデビューする予定だ。低速コーナー主体のハンガロリンクは、新しい空力パッケージを評価するには最適なサーキットと判断されている。

    一方、高速サーキットのスパ・フランコルシャンでは、現状のPU性能ではストレート区間で苦戦が避けられないため、新型車を急いで投入する意味は小さいと判断された。

    しかし、そもそもAMR26がここまで苦戦した原因は、単なる重量超過だけではなかった。

    開幕前のバルセロナとバーレーンでのテストでは、ダウンフォース不足や重量超過に加え、ホンダ製PUとシャシーを組み合わせたことで発生した振動問題も露呈。さらにシミュレーターと実車、風洞データとの相関不足、設計・製造プロセスの未成熟など、チーム全体の開発体制にも課題が浮き彫りとなった。

    アストンマーティンのマイク・クラックは、新型車投入を前に次のように語っている。

    「トンネルの先には光が見えている。まずは現在の仕様であと2戦を戦い、その後に前進できるだろう」

    ニューウェイ主導で全面刷新
    今回のAMR26は「Bスペック」とも呼ばれているが、基本コンセプトそのものを変更するわけではない。

    シャシーやギアボックスの基本構造は維持しながら、大幅な軽量化と空力性能改善を実施。フロントサスペンションは変更せず、リアサスペンションは小変更、新設計ノーズと大幅に見直した空力パッケージを組み合わせる。

    エイドリアン・ニューウェイはチーム公式サイトで次のように説明した。

    「主要な構造は変わっていない。シャシーやギアボックスの基本設計は維持しているが、両方とも軽量化した。そのため前方シャシーは再ホモロゲーションとクラッシュテストが必要になった」

    「フロントサスペンションは変更していない。リアサスペンションは若干改良し、新しいノーズと大幅に見直した空力パーツを開発した。基本構造は似ているが、大規模な空力アップデートと大幅な軽量化を組み合わせている。目標は最低重量に限りなく近づけることだ」

    ニューウェイによれば、大胆な空力コンセプトそのものが失敗だったわけではないという。

    「空力面では私が主導して非常に大胆な方向性を選んだ。ただ、十分な時間がなく複数のコンセプトを深く検証する余裕はなかった」

    「方向性そのものが間違っていたとは思わないが、予想していなかった課題が出てきた」

    さらにニューウェイは、チームが長年使い続けてきた設計・製造システムにも問題があったことを認めている。

    「長年継ぎ足しで使われてきたシステムは限界だった。その結果、非常にフラストレーションの溜まるマシン開発になってしまった。部品の発注タイミングまで狂ってしまう状況だった」

    重量超過10~15kgが足かせに
    AMR26の問題点として最も大きかったのが重量超過だった。

    最低重量768kgに対し、およそ10~15kg重い状態だったとされ、その影響は加速性能やタイヤ摩耗、コーナリング性能などあらゆる面に及んでいた。

    ニューウェイはシーズン開幕前にはすでに全面改修を決断。現行マシンへの小規模アップデートを諦め、夏休み前に投入する新仕様へ開発リソースを集中させた。

    同時にシルバーストンのファクトリーでは、マシンだけでなく設計・生産システムそのものの改革にも着手。新型AMR26は単なるアップデートではなく、チームの開発体制そのものを立て直す第一歩という位置付けになっている。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    ホンダPUも性能不足に苦戦
    アストンマーティンの低迷はシャシーだけが原因ではなかった。ホンダも2026年型パワーユニット(PU)の性能向上に苦戦していた。

    FIAが2026年から導入したADUO(Additional Development and Upgrade Opportunities=追加開発・アップグレード制度)では、ホンダ製PUはベンチマークとなったレッドブル・フォード製PUとの差が4%以上あると評価され、フェラーリ、アウディと並んで2回の追加開発枠を与えられた。

    これは現行PUが燃焼性能や内部摩擦などの面でライバルに及ばず、性能向上の余地が大きいと判断されたことを意味する。

    一方でホンダは、シーズン中に認められた2回のホモロゲーション変更のうち、2026年は1回のみを使用する方針を決定。小規模な改良を繰り返すのではなく、多くの改善項目を一度に投入することで大きな性能向上を狙い、その後は2027年型PUの開発へ軸足を移す長期戦略を採る。

    新型PUはオランダGPでデビューへ
    ホンダは夏休み明け最初のオランダGPで新型PUを投入する計画だ。

    これまで「夏頃」とだけ説明していた投入時期について、ホンダのトラックサイド・ゼネラルマネージャーを務める折原慎太郎氏はシルバーストンで具体的な目標を明かした。

    「これまでは夏と言ってきましたが、それでは少し面白みに欠ける答えでした。ですから目標はオランダGPと言いましょう。オランダGPに新しいパワーユニットを投入できるよう、現在も開発項目を完了させるために懸命に取り組んでいます」

    なお、オランダGPはスプリントフォーマットで開催されるため、金曜日午後にはスプリント予選が始まる。新型PUに初期トラブルが発生した場合でも十分な修正時間が確保できない難しいデビュー戦となる。

    燃焼性能と摩擦低減が改良の柱
    今回のアップグレードはシャシー側の改修を必要とせず、エンジン内部のみを変更する。

    折原氏は改良内容について次のように説明した。

    「完全に内部の変更です。重点はエンジン性能の向上にあります。燃焼室形状やプレチャンバーを見直し、燃焼性能を改善するために燃焼室の設計を変更しています」

    「さらに潤滑システムを改良して摩擦を低減しています。そして当然ながら、性能を引き上げるのであれば信頼性も高めなければなりません。まだ完了させるべき項目は数多く残っていますが、オランダGP投入を目指して作業を進めています」

    また、燃焼特性の変化に伴い、ドライバビリティの改善や制御の最適化も並行して進められているという。

    大幅な性能向上を狙うも「魔法はない」
    ホンダは今回のアップデートで最高出力だけでなく、総合的な性能向上を狙っている。

    一方で折原氏は、一度のアップデートで勢力図を一変させることはできないとの認識も示した。

    「ダイノで確認した数値は把握していますが、公表はできません。我々は小さな改善ではなく、意味のある大きな前進を目指しています。ただ、F1に魔法はありません。今回の一度のアップデートだけでメルセデスやレッドブル・パワートレインズに追いつくとは考えていません」

    「性能開発は一歩ずつ積み重ねるものです。オランダGPはその第一歩です」

    後半戦へ反撃開始
    アストンマーティンは重量超過やダウンフォース不足、シミュレーション精度や開発体制の課題を抱えたAMR26を全面的に見直し、ハンガリーGPで新仕様を投入する。一方のホンダは、性能不足と評価されたPUを燃焼性能や摩擦低減を中心に大幅改良し、オランダGPで実戦投入する計画だ。

    シャシーとパワーユニットという2つの課題を段階的に刷新することで、それぞれの効果を検証しながら戦闘力の底上げを図る。タイトル争いの勢力図を一変させるほどの変化ではないとしても、アストンマーティン・ホンダにとって2026年シーズン後半の巻き返しへ向けた重要な第一歩となる。

  • リアム・ローソン レーシングブルズのチームオーダー騒動で「今後はもっと意識する」

    リアム・ローソン レーシングブルズのチームオーダー騒動で「今後はもっと意識する」

    リアム・ローソンは、F1オーストリアGPで発生したレーシングブルズのチームオーダー騒動について振り返り、今後はチームメイトのアービッド・リンドブラッドを「もう少し意識するかもしれない」と語った。一方で、自身のレースへのアプローチを変える考えはないと強調している。

    先週末のオーストリアGPでは、ブレーキのオーバーヒートを抱えていたローソンに対し、チームはリンドブラッドへ「ポジションを維持せよ」と指示。

    しかしリンドブラッドは指示に従わずオーバーテイクを敢行し、ローソンはチームラジオで強い不満を示していた。

    チームオーダー騒動はレース中に決着
    レッドブルリンクで行われた決勝では、リンドブラッドがチームの指示を無視してローソンを抜き9番手へ浮上した。ローソンは約50メートル早くアクセルを戻してチームオーダーに従ったものの、その直後にリンドブラッドが強引な動きで前に出たため、グラベル際まで押しやられる形となった。

    ローソンは無線で「もう二度とこんな指示は聞かない」と怒りをあらわにしたが、チームは2回目のピットストップでアンダーカットを成立させ、最終的にローソンが9位、リンドブラッドが10位でダブル入賞を果たした。

    レース後にはチーム代表のアラン・パーメインが無線で「落ち着いてくれ。この件はチーム内で解決する」と伝えていた。

    「僕にとってはレース中に終わった話」
    イギリスGPを前に取材に応じたローソンは、この一件について冷静な見解を示した。

    「正直に言えば、あまり僕自身の問題ではなかった。レース中にポジションを取り戻せたので、チェッカーを受けた時には完全に気持ちは整理できていた」

    「こういうことは、大きな組織やチームに所属していれば起こり得ることだ。僕はレースで自分の役割を果たそうとしただけで、この件はチームと彼(リンドブラッド)の話だったと思う」

    また、レース後のミーティングでリンドブラッドに対して「チームの指示には従うべきだ」と改めて確認したのかと問われると、ローソンは「そうだ」と短く答えた。

    一方、リンドブラッドもFIA公式記者会見で、この件はレース後に話し合いが行われ、「すべて解決済みだ」と説明している。

    今後は「もう少し意識するかもしれない」
    ローソンは今回の出来事が今後のレース運びに影響するかについては限定的との考えを示した。

    「もしかすると、今後はもう少し意識するようになるかもしれない。でも、その後はこの件についてあまり深く考えなかった」

    「僕自身のアプローチを変えるつもりはない。ただ、ああいう状況では少し意識するようになるかもしれないね。でも、あのようなケースはかなり珍しい状況だと思う。だから起こる可能性は低いけれど、少しは意識するようになるかもしれない」

    今回の一件はチーム内で既に収束しているものの、今後もローソンとリンドブラッドが接近戦を演じる場面では、両者の連携やチームオーダーの運用が改めて注目を集めそうだ。

  • レッドブルF1 ADUO判定見直しをなお要求 FIAと「建設的な話し合い」

    レッドブルF1 ADUO判定見直しをなお要求 FIAと「建設的な話し合い」

    レッドブル・レーシングは、FIA(国際自動車連盟)による2026年F1パワーユニットの「ADUO(追加開発・アップグレード機会)」評価について、現在も見直しを求める協議を続けていることを明らかにした。

    レッドブル・フォードの内燃エンジン(ICE)が全メーカー中で最も優れていると評価されたことで、フェラーリ、アウディ、ホンダ、メルセデスには性能差に応じた追加開発枠が認められる一方、レッドブルは対象外となっている。

    この判定は2026年シーズンだけでなく、今後の開発競争にも大きな影響を与える可能性がある。

    判定見直しへ FIAとデータを精査
    レッドブル・レーシングのチーム代表ローラン・メキースは、FIAとの協議が現在も続いていると説明した。

    「それ以来、FIAとは非常に建設的な話し合いを続けている」

    「FIAは現在レビューを進めており、正しい判断と全体像を把握してもらえるよう、できる限り多くのデータを提供している」

    メキースは、今回の評価にはチームとして納得していないと改めて強調した。

    「おっしゃる通り、我々はこの結果について異なる見解を持っている。それだけでなく、この判定は今年だけでなく来年にも大きな影響を及ぼす」

    「だからこそ、まず何よりもスポーツ全体のために、正しい判断が下されることが重要だ」

    「もちろん、レッドブル・レーシングにとっても、どちら側の立場になるかで影響は非常に大きい」

    最終順位は未確定 ハンガリーGPで再評価の可能性も
    FIAは現時点でもADUO評価の最終順位を正式発表しておらず、当初の評価は暫定的なもので、夏休み前最後の一戦となるハンガリーGPまでに再評価が行われる可能性も取り沙汰されている。

    レッドブルが求める再審査が受け入れられるかは依然として不透明だが、FIAとのデータ検証は現在も継続している。

    ADUOは内燃エンジンのみを評価対象
    一方、アウディのマッティア・ビノットは、ADUOが評価しているのはパワーユニット全体ではなく、内燃エンジン単体の性能であることを改めて説明した。

    「エネルギーマネジメントや電気システムの効率とは関係ない。純粋なエンジン出力だけを評価している」

    「もしエンジン出力が劣ると評価されたのであれば、まず集中すべきなのはエンジン出力そのものだ」

    その一方で、バッテリーやインバーター、ターボの仕様などには別の性能向上余地があると指摘した。

    「バッテリーやインバーターの効率、ターボのサイズ、サーキットでのドライバビリティや妥協点など改善できる要素はある。しかしADUOが評価しているのは純粋な内燃エンジンの性能差だけだ」

    メルセデスのトト・ヴォルフも、この見解に同意した。

    「マッティアが言ったように、対象は内燃エンジンだ」

    「ICEのパワーがどれだけあるかは比較的簡単に分析できる。そして我々が後れを取っているのであれば、それは確かに課題だ」

    メルセデスは追加開発を温存か
    パドックでは、メルセデスがADUOによる追加開発権を獲得しているにもかかわらず、当面はその権利を行使しない可能性があるとの見方も浮上している。

    レッドブルによる判定見直しの行方に加え、各メーカーが認められた追加開発枠をいつ、どのような形で投入するのかは、2026年のパワーユニット開発競争を左右する重要な焦点となりそうだ。

  • マクラーレンF1 フェルスタッペン獲得説を否定も「3台目があれば契約する」

    マクラーレンF1 フェルスタッペン獲得説を否定も「3台目があれば契約する」

    マクラーレンは、マックス・フェルスタッペン獲得の噂を改めて否定した。一方で、チーム首脳陣は「F1に3台目のマシンが認められれば契約したい」と冗談を交えながら、その実力を高く評価している。

    最近ではフェルスタッペンとマクラーレンを結び付ける報道が相次いでいるが、ランド・ノリスとオスカー・ピアストリという現行ラインアップへの信頼は揺らいでいないことを、チーム側は繰り返し強調している。

    マクラーレン首脳は「3台目があれば契約」と冗談
    オーストリアGPで、CEOのザク・ブラウンは「誰かがお風呂から出るときにバナナの皮で滑るような、とても奇妙なことが起きれば契約する」と冗談を飛ばし、フェルスタッペン加入の可能性を笑い飛ばした。

    これに続き、チーム代表のアンドレア・ステラもイタリア紙『Corriere della Sera』の取材で、フェルスタッペンから加入を打診されたらどうするかと問われると笑顔でこう答えた。

    「FIAが3台目のマシンを認めるまで待ってほしいと言います」

    さらにステラは、フェルスタッペンのようなドライバーから関心を持たれること自体がチームの価値を示していると語った。

    「もし4度のワールドチャンピオンが本当に私たちのドアを叩いたなら、それは私たちの信頼性や魅力の証しだ。それはジャンピエロ・ランビアーゼのときも同じだった」

    「しかし今はノリスとピアストリがいる。この組み合わせに満足している」

    ザク・ブラウン「ラインアップ変更の考えはない」
    ブラウンも、母国GPとなるイギリスGPを前に複数のメディアで同様の見解を示している。

    『Up to Speed』ポッドキャストでは、次のように語った。

    「素晴らしいドライバーが2人いる。もし3台目のマシンがあれば、すぐにでも契約するだろう」

    「でも3台目はない。だからランドとオスカーにはこれ以上ないほど満足している」

    さらにラジオ番組では、「現在の2人のうち誰をフェルスタッペンと入れ替えるか」と質問されると、冗談交じりにインタビューを途中で切り上げてみせた。

    その後もブラウンは、現行ラインアップを維持する方針を改めて強調している。

    「電話はよく鳴るし、マックスは非常に才能あるドライバーだ」

    「私たちにはランドとオスカーという素晴らしいドライバーがいるので、ラインアップを変更するつもりはない」

    「それでも、そう評価されるのは光栄なことだ」

    ノリスも長期残留を強調
    一方、ランド・ノリスも『Beyond the Grid』で、自身の将来について語った。

    「契約はまだかなり残っているので、すぐにチームを離れることはないと分かっている」

    「僕の目標はマクラーレンでキャリアを終えることだ。でも、勝つことも大好きだ。だから、その時が来るまでは何が起こるか分からない」

    長期的なマクラーレン残留への意欲を示しつつも、勝利を最優先する姿勢も率直に認めた。

    現在のマクラーレン首脳陣の発言を見る限り、フェルスタッペンへの評価は極めて高いものの、現時点でドライバー交代を検討している様子はない。一方で、フェルスタッペン自身はレッドブルのオーストリアGPアップデートを前向きに受け止めており、ドイツ『Sport Bild』によると、2027年の去就についてはシルバーストン、スパ、ハンガリーの3連戦を終えてから最終判断を下すとみられている。

  • ニコラ・ツォロフ レッドブルF1が旧型車テスト計画 FP1デビューへ準備

    ニコラ・ツォロフ レッドブルF1が旧型車テスト計画 FP1デビューへ準備

    レッドブルは、育成ドライバーでFIA F2に参戦するニコラ・ツォロフに対し、今秋にもF1旧型車テスト(TPC)を実施する計画を進めていることを明らかにした。

    レーシングブルズのCEOを務めるピーター・バイエルは、ツォロフが将来的にF1フリー走行へ参加するために必要なライセンス取得を目的としたプログラムを準備していると説明した。一方で、2027年のレギュラー昇格については「現時点では噂に過ぎない」と強調している。

    TPCテストでF1デビューへの準備
    ピーター・バイエルは、ツォロフのTPC(Test of Previous Cars)テスト実施を検討していることを明かした。

    「現在、彼にTPCテストを受けてもらうことを検討している。金曜日のフリー走行に出走するにはライセンスが必要だからだ」

    「彼にはまだ必要な走行距離が少し足りない。そのため、秋に実施する予定だ」

    TPCテストを完了すれば、ツォロフはF1フリー走行に必要なライセンス取得条件を満たし、今季中にもFP1デビューを果たす可能性が高まる。

    F2優勝で高まる昇格期待
    ツォロフは先週末のF2オーストリア大会で圧倒的な勝利を挙げ、その才能を改めて印象付けた。これを受け、一部では2027年にリアム・ローソンの後任としてレーシングブルズへ昇格するとの憶測も広がっている。

    しかし、バイエルはその見方を否定した。

    「それは単なる噂だ」

    「彼は素晴らしい仕事をしているし、私たちが注目している非常に優れた才能だ。しかし、まだシーズンは7戦しか終わっていない。リアムとアービッドも同じように素晴らしい仕事をしている。だから、現時点でその話はまったくない」

    F2王者ならレッドブルに難しい決断
    一方で、ツォロフが今季F2タイトルを獲得した場合、レッドブルは来季の処遇について判断を迫られることになる。

    FIA F2ではシリーズチャンピオンは翌年も参戦を続けることが認められていないため、タイトル獲得後はF1や他カテゴリーへのステップアップが必要となる。

    レッドブルはまずTPCテストとFP1出走を通じてツォロフの経験を積ませる方針だが、今季後半の成績次第では2027年のドライバーラインアップを巡る議論が一段と活発になる可能性がありそうだ。

  • F1イギリスGPに息づく歴史 シルバーストンのコーナー名の由来を徹底解説

    F1イギリスGPに息づく歴史 シルバーストンのコーナー名の由来を徹底解説

    F1イギリスGPの舞台であるシルバーストン・サーキットは、F1カレンダーの中でも最も歴史あるサーキットのひとつだ。その魅力のひとつが、各コーナーに単なる番号ではなく、アビー、コプス、マゴッツ、ベケッツといった独自の名前が付けられていることにある。

    これらの名称には、周辺地域の地名、中世の修道院や礼拝堂、英国モータースポーツの歴史、さらには第二次世界大戦中に軍用飛行場として使われていた過去まで、シルバーストンならではの物語が刻まれている。

    2026年F1イギリスGPを前に、全18コーナーと2本のストレートの名前がどのように生まれたのかを紹介する。

    シルバーストンは軍用飛行場から生まれたサーキット
    シルバーストンは現在こそF1を代表する名門サーキットとして知られているが、その起源は第二次世界大戦中のイギリス空軍(RAF)の飛行場にある。戦時中、この土地には爆撃機が発着する滑走路や格納庫が置かれており、戦後にその広大な敷地を利用してレースが行われるようになった。1948年に初めて英国GPが開催され、1950年にはF1世界選手権の開幕戦の舞台にもなった。現在のコーナー名には、そうした飛行場時代の名残や、周辺地域に根付く歴史が色濃く反映されている。

    ■ アビー(Abbey)
    ドライバーたちは、ルイス・ハミルトンにちなんで名付けられたハミルトン・ストレートにマシンを並べる。この名称は、F1史上最も成功した英国人ドライバーであるハミルトンへの敬意を示すものだ。スタート後、239mの短い加速区間を経て向かうターン1がアビーである。アビーという名前は、近隣にかつて存在した中世の修道院、ラフィールド修道院(Luffield Abbey)の遺構に由来する。現在はその建物を見ることはできないが、シルバーストンの歴史はこの高速コーナーの名前として今も受け継がれている。

    ■ ファーム(Farm)
    シルバーストンのコーナー名には、周辺の地元ランドマークに由来するものが多い。ターン2のファームもそのひとつである。1948年に初めて英国GPを開催した当時のオリジナルレイアウトには、実際に農場の脇を通るストレートがあり、そこから「ファーム・ストレート」と呼ばれるようになった。2010年のレイアウト変更によってコース形状は変わり、かつてのストレートは現在、高速で通過する緩やかなコーナーとなったが、名称だけはそのまま残された。

    ■ ビレッジ(Village)
    ターン3のビレッジは、シルバーストンで最初の大きなブレーキングポイントとなる右コーナーである。この名前は、サーキットに最も近い村であり、サーキット名の由来にもなったシルバーストン村を指している。現在この地域には、アストンマーティンやキャデラックの拠点も置かれており、単なる地名にとどまらず、現代F1においても重要な意味を持つ場所となっている。

    ■ ザ・ループ(The Loop)
    モナコには「ヘアピン」という分かりやすい名称の低速コーナーがあるが、シルバーストンも同じように、形状をそのまま表した名前をターン4に付けた。それがザ・ループである。コーナーの形がループ状になっていることから名付けられたこの区間は、シルバーストンで最も低速なポイントでもある。ドライバーにとっては、ここでしっかり減速し、再加速に備えると同時に、エネルギー回生を行う重要な場所になる。

    ■ エイントリー(Aintree)
    ターン5のエイントリーは、現在では競馬場として知られるリバプールのエイントリーに由来する。エイントリーはかつて自動車レースの舞台でもあり、1955年から1962年にかけて5度にわたり英国GPを開催した歴史を持つ。シルバーストンのこのコーナー名は、英国GPが複数の会場で開催されていた時代の記憶を残すものであり、シルバーストンとエイントリーが共有してきた英国モータースポーツの歴史を示している。

    ■ ウェリントン・ストレート(Wellington Straight)
    ターン5を抜けると、ウェリントン・ストレートに入る。これはシルバーストンの軍用飛行場としての過去を示す2つの区間のうちのひとつである。第二次世界大戦中、この土地はイギリス空軍の基地として使われ、ヴィッカース・ウェリントン爆撃機が発着する滑走路が置かれていた。現在のウェリントン・ストレートは、その滑走路の一部を利用して作られたものであり、サーキットの高速区間であると同時に、戦時中の歴史を今に伝える場所でもある。

    ■ ブルックランズ(Brooklands)
    ウェリントン・ストレートの先にあるターン6はブルックランズと呼ばれる。この名称もエイントリーと同じく、英国GPの歴史に敬意を示したものだ。ブルックランズはロンドン南部に位置するオーバルサーキットで、1926年に英国GPの第1回大会を開催した場所である。翌1927年にも同地で英国GPが行われており、シルバーストンのコーナー名として残されたブルックランズは、英国におけるグランプリレースの始まりを思い起こさせる。

    ■ ラフィールド(Luffield)
    ブルックランズから続くターン7がラフィールドである。この名称も、ターン1のアビーと同じく、コース北東にかつて存在したラフィールド修道院に由来する。かつては2つの独立したコーナーに分かれていたが、現在は長い右コーナーとして構成されている。ドライバーはここで大きく速度を落とす必要があり、脱出速度が次のウッドコートへ向けた流れに大きく影響する。

    ■ ウッドコート(Woodcote)
    シルバーストンがレースサーキットとして発展する上で、英国王立自動車クラブ、通称RACは大きな役割を果たした。RACのメンバーは初期のイベント運営に深く関わり、現在まで続くシルバーストンの伝統を形作る一助となった。そのため、いくつかのコーナー名にはRACに関連する名称が使われている。ターン8のウッドコートは、サリー州にあるRAC所有地内の邸宅「ウッドコート・パーク」に由来する。現在は高速の右コーナーだが、以前のレイアウトではラップの最後を締めくくるコーナーでもあった。

    ■ コプス(Copse)
    シルバーストンの周辺には豊かな田園地帯と小さな林が広がっている。「Copse」とは小さな林を意味する英語であり、コース近くにはチャペル・コプスやチーズ・コプスと呼ばれる林が存在していた。ターン9のコプスは、その周辺の自然に由来する名称である。現在のF1マシンではほぼ全開に近い速度で駆け抜ける超高速コーナーであり、シルバーストンを象徴する難所のひとつとして知られている。

    ■ マゴッツ(Maggotts)
    ターン10から14にかけてのマゴッツ、ベケッツ、チャペルは、シルバーストンでも最も有名な連続コーナーである。ひとつひとつを切り離して語るよりも、ひとつの高速セクションとして捉えた方が自然なほど、各コーナーは密接につながっている。その入口となるマゴッツは、グランドスタンドの向こう側に位置していたマゴッツ・ムーアに由来する。高速で進入しながらリズムよく切り返すこの区間は、ドライバーにとっても観客にとってもシルバーストン最大の見どころのひとつである。

    ■ ベケッツ(Becketts)
    マゴッツに続くベケッツは、中世にこの地に存在した礼拝堂に由来する。この礼拝堂は、かつてのカンタベリー大司教トマス・ベケットを記念するものだった。ベケッツの名前はその歴史を今に伝えているが、礼拝堂そのものは1943年に飛行場を建設するため取り壊された。現在のベケッツは、左右にマシンを振りながら極めて高い空力負荷の中で通過する区間であり、F1マシンの性能とドライバーの正確性が問われる場所となっている。

    ■ チャペル(Chapel)
    ターン14のチャペルも、ベケッツと同じくトマス・ベケットを記念した中世の礼拝堂に由来する。マゴッツ、ベケッツを抜けた後、ドライバーはこのチャペルを立ち上がり、ハンガー・ストレートへ向けて全開加速に入る。わずかなラインの乱れが長いストレートでの最高速やオーバーテイクの機会に直結するため、このセクションの出口はラップタイムにとって極めて重要になる。

    ■ ハンガー・ストレート(Hangar Straight)
    チャペルを抜けると、シルバーストン屈指の高速区間であるハンガー・ストレートに入る。この名称も、サーキットの軍用飛行場としての過去に由来している。かつてこの場所には、航空機を格納するための大きなハンガーが2棟あり、そこからハンガー・ストレートと呼ばれるようになった。現在では長い全開区間として、ストウへ向けたオーバーテイクの大きなチャンスを生む場所となっている。

    ■ ストウ(Stowe)
    ハンガー・ストレートの終端にあるターン15がストウである。高速から一気に減速して進入するこのコーナーは、攻略が難しいことで知られている。1999年のF1イギリスGPでは、ミハエル・シューマッハがこの付近でクラッシュし、右脚を骨折する事故が起きた。名称の由来については、地元の名門校ストウ・スクールに関連しているとされる。同校の元生徒たちが、使われなくなった飛行場でレースをするというアイデアを早くから提案していたともいわれており、現在のシルバーストンに毎年50万人規模の観客が訪れる姿を見れば、当時の関係者は大いに驚くかもしれない。

    ■ ベール(Vale)
    ターン16のベールについては、名前の由来がはっきりしていない。ひとつの説では、コーナー付近にわずかな高低差があり、比較的平坦なシルバーストンの中ではそれが目立つため、谷や低地を意味する「Vale」と呼ばれるようになったとされる。一方で、この区間がエイルズベリー・ベール地区に含まれていたことに由来するという説もある。いずれにしても、ストウから最終セクションへ向かう流れの中で重要な役割を果たす低速区間である。

    ■ クラブ(Club)
    シルバーストンのラップを締めくくるターン17/18はクラブと呼ばれる。この名称は、英国王立自動車クラブ(RAC)のロンドンにあるクラブハウスに由来する。RACとシルバーストンの深い関係は、英国GP優勝者に授与される伝統的な金色のトロフィーにも表れている。このトロフィーは表彰式後に返却されるもので、ドライバーには通常レプリカが贈られる。2025年には、そのレプリカが初めてLEGO製で作られ、ランド・ノリスのコレクションに加わる非常にユニークな一品となった。

    シルバーストンのコーナー名には、単なる地名以上の意味がある。中世の修道院や礼拝堂、英国GPを開催してきた歴史的サーキット、RACとの関係、そして第二次世界大戦中の軍用飛行場としての記憶が、それぞれの名前に刻まれている。

    高速コーナーの連続やオーバーテイクポイントに注目が集まりがちなシルバーストンだが、各コーナーの名前の由来を知ることで、F1イギリスGPの舞台をより深く楽しむことができる。

  • クリスチャン・ホーナー F1イギリスGPに招待 パドック制限が解除

    クリスチャン・ホーナー F1イギリスGPに招待 パドック制限が解除

    クリスチャン・ホーナーが、レッドブル退任後初めてF1パドックに姿を見せる可能性が高まっている。

    ドイツ紙『Bild』によると、ホーナーは今週末のF1イギリスGPに向けて、F1とFIAからゲストとしてシルバーストンへの招待を受けたという。最終的な出席確認はまだ行われていないものの、F1 CEOのステファノ・ドメニカリとFIA会長モハメド・ビン・スライエムは、実現するとの見方を示している。

    F1とFIAがホーナーをシルバーストンに招待
    『Bild』のミシェル・ミレフスキ記者は次のように報じている。

    「F1が1年間待ち続けていた人物がいる。それがクリスチャン・ホーナーだ」

    さらに同紙は、ホーナーがF1とFIAの招待を受け、イギリスGPをゲストとして訪れる予定だと伝えた。

    現時点では正式な出席は確定していないが、関係者は実現に前向きな見通しを持っているという。

    パドック立ち入り制限は5月末で終了
    報道によると、ホーナーはレッドブル退任時の合意に基づき、一定期間F1パドックへの立ち入りが制限されていた。

    その制限は5月末をもって終了しており、『Bild』は「青信号が再び灯った」「ホーナーは再びフルスロットルで活動できるようになった」と表現している。

    一方で、ミレフスキ記者は「ホーナーは戻ってきたのか? 答えはイエスでもありノーでもある」と指摘する。

    「彼は本当にF1から姿を消していたわけではない。パドックへの立ち入りは禁止されていたが、イギリス人である彼は関係者とのつながりを維持していた」

    アストンマーティン移籍説も再燃
    ホーナーの今後を巡る憶測は依然として続いている。

    ここ数日ではアストンマーティンとの関係が再び取り沙汰されているほか、アルピーヌや中国メーカーのBYD、さらには将来的に参戦が見込まれる12番目のF1チームとの関係も噂されている。

    シルバーストンで実際に姿を見せることになれば、それは単なるゲスト参加にとどまらず、ホーナーの今後を占う重要なシグナルとしてパドック内外から大きな注目を集めそうだ。

    【関連】
    ・アストンマーティン・ホンダF1 クリスチャン・ホーナー招聘を再打診 英紙報道

  • ルイス・ハミルトン LEGO F1レース欠場示唆「週末で最も危険な時間」

    ルイス・ハミルトン LEGO F1レース欠場示唆「週末で最も危険な時間」

    ルイス・ハミルトンは、F1イギリスGPで実施される恒例のLEGO F1ドライバーズパレードへの参加を見送る可能性を示唆した。

    昨年のマイアミGPで話題となったLEGO製F1カーによるイベントは、今年は全22人のドライバーそれぞれに専用マシンが用意される予定だが、ハミルトンは「週末で最も危険な時間」と冗談交じりに語り、参加に慎重な姿勢を見せている。

    シルバーストンでは13時30分(現地時間)からドライバーズパレードが予定されているが、ハミルトンが欠場すれば22台ではなく21台での開催となる可能性もある。

    ハミルトン「週末で最も危険な時間」
    木曜日のFIA公式記者会見でハミルトンは、LEGO F1カーについてユーモアを交えながら次のように語った。

    「週末で最も危険な時間だよ」

    「前回はシャルル(ルクレール)に運転を任せたんだ。みんながぶつかり合っているのを見るのは本当に面白かった」

    「だから今年、LEGOカーに乗るかどうかはまだ分からない」

    負傷を心配しているのかと問われると、ハミルトンは笑みを浮かべながら明言を避けた。

    「あのLEGOカーについては、あまり言うことはないね。その件については、別のところで話さないといけない」

    ルイス・ハミルトン LEGO フォーミュラ1カー

    ボッタスは初参加を心待ち
    一方、2025年のマイアミGPではF1のシートを失っていたためイベントに参加できなかったバルテリ・ボッタスは、今年キャデラックからF1復帰を果たし、初めてLEGOレースに参加することを楽しみにしている。

    「本当に楽しみにしているよ。去年はマイアミで見ていただけだったけど、すごく楽しそうだった」

    「最高速度は時速25kmに制限されているから、最短距離を走ることが重要になると思う」

    「僕の作戦は最短距離を走ることと、スリップストリームを使うことだ」

    リンドブラッドは「最大限に壊したい」
    レッドブル・レーシングのアービッド・リンドブラッドも、このイベントを心待ちにしている一人だ。

    「LEGOカーを運転すると聞いたときは、本当にワクワクした」

    「僕にとっては勝つことよりも、みんなで楽しむことが大事だ。そして最大限に壊したいね!」

    ストロールは冷静 ノリスは大歓迎
    対照的に、アストンマーティンのランス・ストロールはイベントに特別な期待は抱いていないと語る。

    「そのことで眠れなくなることはないし、朝早く起きて楽しみにすることもない。ただのドライバーズパレードの一つだよ」

    「もしあと600馬力あったら面白かっただろうし、もっとみんな興奮したと思う」

    その一方で、現世界王者ランド・ノリスは「実際のところ、とても楽しみにしている」と笑顔で歓迎しており、ドライバーごとに温度差があるイベントとなっている。

    昨年のマイアミGPではドライバー同士が接触を繰り返し、大きな話題を集めたLEGO F1カー。今年は22台すべてが1人乗り仕様となり、さらに本格的な”レース”になることが期待されているが、ハミルトンが本当に欠場を選ぶのかも注目を集めそうだ。

    【関連】
    ・レゴ製F1マシンがシルバーストン再登場 ドライバー全22人に専用車両を用意

  • アウディF1 メルセデスのADUO優位性に疑問「巧みに制度を利用した可能性」

    アウディF1 メルセデスのADUO優位性に疑問「巧みに制度を利用した可能性」

    2026年F1シーズンで導入されたパワーユニット開発支援制度「ADUO(Additional Development and Upgrade Opportunities)」を巡り、アウディのマッティア・ビノットがメルセデスの優遇措置に疑問を呈した。

    ビノットは、メルセデスが実際の性能を十分に発揮しないことで制度上の恩恵を受けた可能性があると示唆。一方で、アウディは開発ロードマップを長期視点で進める方針を明らかにしており、ホンダやアストンマーティンも頻繁なアップデートを避ける戦略を採用している。

    メルセデスはADUO制度を巧みに利用したのか
    FIAのADUO制度では、基準となるパワーユニットより性能が劣るメーカーに追加の開発機会が与えられる。

    FIAの評価では、レッドブル・フォードの内燃エンジン(ICE)がベンチマークとなり、メルセデス、フェラーリ、ホンダ、アウディがそれぞれ開発支援の対象となった。

    しかしビノットは、メルセデスの実力はレッドブル・フォードに劣らないとの見方を示した。

    「誰もがレッドブルのエンジンが優れていることは知っていた。しかし、メルセデスのエンジンも決して劣っているわけではない」

    「おそらく信頼性などの理由で、そのポテンシャルを十分に引き出していなかったのだろう。その結果、巧みにADUOの恩恵を確保した可能性がある」

    さらにビノットは現行制度そのものにも疑問を投げかけた。

    「優位性を得てしまえば、それ以上開発を続ける理由がなくなってしまう。それが現行レギュレーションの限界だ」

    「追加アップグレードはシャシーのようなランキング方式で配分すべきだ。そうすれば隠しようがなくなる」

    アウディは2027年を見据えた開発計画
    アウディはすでにADUOによる最初のアップグレードをバルセロナ・カタルーニャGPで投入。改良型ターボチャージャーを中心とした仕様変更によってドライバビリティの改善を図った。

    ただし、レーシングディレクターのアラン・マクニッシュは、大規模な次のアップデートは来季になる可能性が高いと説明している。

    「自分たちの現在地は把握している。初めて開発したパワーユニットは非常に堅牢で、初期の問題もすでに解消された」

    「バルセロナで導入したような変更は小さいが重要なものだった」

    2026年中の次なるADUOアップグレードについて問われると、次のように語った。

    「おそらく本当の意味での次のステップは2027年になるだろう」

    ホンダも小刻みな開発より長期戦略を重視
    ホンダも2026年に2回のADUOアップグレードが認められているが、小規模な改良を繰り返すのではなく、中長期的な開発を優先する姿勢を示している。

    HRCの折原慎太郎 チーフレースエンジニアは、最初のアップグレードについて次のように説明した。

    「今回のパッケージでは数多くの改良を盛り込みました」

    その上で、今後の方針についてこう明かした。

    「夏休み以降は来年に向けた別の戦略があります。小さなアップデートを積み重ねるのではなく、パフォーマンス向上に向けた長期的なロードマップを描いています」

    「それまでは、新しいパワーユニットを投入する前に、戦略の最適化を続けていく必要があります」

    アストンマーティンも大型アップデートを待機
    ホンダのワークスパートナーであるアストンマーティンも、他チームのような頻繁なアップデート競争には加わらず、エイドリアン・ニューウェイ主導による大型パッケージ投入を待つ戦略を維持している。

    チーム代表のマイク・クラックは、ライバルの開発競争を意識していないと語る。

    「自分たちのチームだけでも十分忙しいので、他チームの動向はあまり気にしていない」

    「彼らが今のペースで開発を続ければ、いずれ新車開発へ移行しなければならないことは誰もが分かっている。ただ、他チームがどんな戦略を採っているかは分からない」

    現在アップグレードを待つ状況についても、必要以上に悲観していない。

    「これは心理的な問題に過ぎない。私たちは他チームの80~90%のレベルには達しており、それほど大きく離されているわけではない。トンネルの先には光が見えている」

    「現状の仕様であと2戦を戦うことになる。もちろん悔しさはあるが、それが私たちの選んだ道だ」

    ADUO制度を巡っては、メルセデスの開発戦略に疑問を投げかけるビノットの発言が注目を集めた一方、アウディ、ホンダ、アストンマーティンはいずれも短期的な性能向上より長期的な開発計画を重視する姿勢を示している。限られた開発機会をどのように活用するかは各メーカーで大きく異なっており、その判断が2026年シーズン後半から2027年にかけての勢力図を左右する重要な要素となりそうだ。