タグ: 富士

  • トヨタ、WEC富士6時間耐久レースで3連覇を目指す

    トヨタ、WEC富士6時間耐久レースで3連覇を目指す

    トヨタは、今週末富士スピードウェイで開催されるFIA世界耐久選手権(WEC)第5戦富士6時間耐久レースに2台のTS040 HYBRIDで参戦するが、#8のドライバーとしてWEC前半戦に出場してきたニコラス・ラピエールは、都合により今大会を欠場することとなった。

    今回のWEC第5戦については、ニコラス・ラピエールに代えて別のドライバーを起用することは無く、#8はアンソニー・デビッドソンとセバスチャン・ブエミの2人で6時間を戦う。

    2人は全8戦中4戦終了時点で、11点差で首位につけるドライバーズ選手権でのリードを守るべく富士6時間耐久レースに臨むこととなる。

    TS040 HYBRID #7は中嶋一貴がチームに復帰。アメリカ・オースティンで行われた第4戦は、日本国内のレースとの日程都合上参加を見合わせた中嶋一貴だが、富士では昨年、一昨年の優勝時のパートナーでもあるアレックス・ブルツと、今年からチームを組んだステファン・サラザンと共にTS040 HYBRID #7のステアリングを握る。

    WECはシーズン前半4戦を終えたが、TS040 HYBRIDは4輪で駆動される1000馬力のパフォーマンスを十分に発揮し、全てのレースで勝利を争い、3回のポールポジションと2回の優勝を飾っている。

    WEC第5戦となる富士6時間耐久レースを前に、トヨタ・レーシングはマニュファクチャラーズ選手権で18ポイント差の2位につけている。

    トヨタ・レーシングは過去2年のWEC富士戦を制しているが、昨年のレースは台風接近の影響による大雨に祟られ、セーフティカー先導の下、僅か16周を周回したのみでレースは赤旗中断、終了となった。

    富士スピードウェイでのレースは、トヨタ・レーシングにとってまさしくホームレース。それは日本開催というだけでなく、TS040 HYBRIDの心臓部とも言える、トヨタ・ハイブリッド・システム・レーシング(THS-R)が開発された東富士研究所がサーキットから僅か20kmの場所にあるからだ。

    前戦第4戦では、序盤にレースを支配しながらも、突然の豪雨による混乱の中で順位を落とし、#8が3位、#7が6位に終わった。その雪辱を果たし表彰台の中央に立つことこそが、富士6時間耐久レースにおけるトヨタ・レーシングの最大の目標だ。

    週末のスケジュールは、10日(金)に午前11時と午後3時30分から2回にわたり90分の公式練習。11日(土)は公式練習第3回目が午前9時30分から1時間行われ、午後1時55分から25分間、LMPクラスの予選が行われる。6時間の決勝レースは12日(日)午前11時にスタートが切られる。

    木下美明 チーム代表:
    「富士に戻り、日本のファンの前でレースが出来るのはいつでも嬉しいことだ。今年は、富士での連勝記録を更新するというだけでなく、素晴らしいレースをファンに見せたいと思っている。去年は豪雨のために、我々がいつも繰り広げているエキサイティングなバトルを見せることが出来ず残念だった。しかし、そんな中でもファンの皆さんは本当に熱い応援をしてくれた。今年こそは天候に恵まれ、応援に応えるべく素晴らしいレースをお見せしたい。前戦が無念の結果に終わってしまっただけに、勝利への意欲は究極に高まっており、この雪辱を果たすのに富士は最高の場所だ」

    アレックス・ブルツ (TS040 HYBRID #7):
    「富士は我々のホームレースであり、非常にエキサイティングで好きなコースだ。中嶋一貴という、富士用の秘密兵器もあるし。コースは我々の4輪駆動ハイブリッドシステムと空力にはすごく合っていると思う。日本も、日本の文化も大好きなので、このレースは本当に楽しみにしていた。レースに向けて100%集中しており、第4戦での悔しさも踏まえて更に戦闘力を上げるために全力でプッシュしなければならないことも分かっている。あとはそれを成し遂げるだけだ」

    ステファン・サラザン (TS040 HYBRID #7):
    「富士は素晴らしいところで、大好きだ。雰囲気も良いし、トヨタドライバーとしてすごく応援してもらっていることがわかる。大勢のファンがサーキットに来てくれて、熱心にレースを観戦してくれるのを目の当たりにするのは格別だ。コースも好きだ。長い歴史を持ち、伝統的な耐久レースが行われて来たコースであり、タイプの異なるコーナーが組み合わされた、変化に富んだレイアウトを持っている。我々のTS030 HYBRIDは昨年本当に速かったし、今年も同様だと信じている」

    中嶋一貴 (TS040 HYBRID #7):
    「オースティンでの第4戦を欠場したので、TS040 HYBRIDに再び乗れるのは嬉しい。チームと一緒にいたわけではないが、前戦での出来事に対するフラストレーションは共有しており、我々は皆、日本でこの埋め合わせをしようと心に決めている。私はSUPER GTやスーパーフォーミュラでの経験から、富士のコースは熟知しているし、大好きなコースの一つだ。今年、ここでは既にスーパーフォーミュラで優勝しているし、もちろん過去2年のWECでも勝っている。この週末には、またあの勝利に酔う感覚を味わいたいし、我々にはそれを成しうるTS040 HYBRIDがある」

    アンソニー・デビッドソン (TS040 HYBRID #8):
    「いつも日本に来るのが楽しみだ。この国と、その文化と、もちろん人々が大好きだ。特に今回は、さらに競争力のあるTS040 HYBRIDを持ち込めるので、富士はとても楽しみだ。昨年は悪天候でファンの皆さんには本当に申し訳なかったが、観客は本当に熱心で、すごく応援してもらっていることを感じた。今年は良いレースが出来ることを望みたい。前戦オースティンでは勝てたはずなので、あの悔しい思いがトヨタのホームコースである富士で再び勝つための励みになっている」

    セバスチャン・ブエミ (TS040 HYBRID #8):
    「我々のホームレースである富士に、また帰って来ることが出来てとても嬉しい。以前にトヨタが経験したかは知らないが、ドライバー選手権ポイントをリードして日本に向かうのは格別だ。富士は素晴らしいコースだが、何にも増してその雰囲気がとにかく素晴らしい。私は昨年よりも良い天気に恵まれることを切に願い、また勝てると確信している。我々には強力なTS040 HYBRIDとチームがあり、勝つために戦える自信がある。前戦が残念なレースだっただけに、絶対に富士で最高の結果を出したい」

    富士スピードウェイでのトヨタ・レーシングの戦績
    2012年 #7:予選1番手、決勝1位
    2013年 #7:予選3番手、決勝1位 #8:予選2番手、決勝27位

  • アウディ 「トヨタを心から祝福したい」 (WEC 第7戦 富士)

    アウディ 「トヨタを心から祝福したい」 (WEC 第7戦 富士)

    アウディは、富士スピードウェイで開催されたFIA世界耐久選手権(WEC)の第7戦で、アウディは2位と3位に入り、揃って表彰台を獲得した。ゼッケン1号車のAudi R18 e-tron quattroにペナルティが科されたため、わずかな差で優勝には届かなかった。

    6時間レースの中盤まで、アウディは優勝したトヨタのマシンとスリリングなバトルを展開した。レース序盤、1号車のR18 e-tron quattroを駆るアンドレ・ロッテラーは、アレックス ブルツのドライブするトヨタのマシンに終始肉薄。ブノワ・トレルイエにドライバー交代した後も激しい戦いを続け、一時はリードを奪った。

    しかし、レース中盤を少し過ぎた頃、コース上でGTクラスのマシンと接触。このアクシデントによるダメージで、フロントフードを交換するためにピットインを余儀なくされた。この作業によって、ルーティンのピットストップ時間よりも、さらに24秒タイムロスする結果となった。

    レース主催者は、このアクシデントの責任はアウディ側にあるとして、ストップ&ゴーペナルティを科したため、1号車は3位に後退。しかし、ロッテラーは、その後の猛追によってレース終了の2時間前に2位に返り咲いた。ゴールの瞬間、トップのトヨタとの差はわずか11.2秒だった。この結果によって、ルマンを制したマルセル・ファスラー / アンドレ・ロッテラー / ブノワ・トレルイエ組が、チャンピオンシップにおける2位とのポイント差を3ポイント広げて、16.5ポイントとした。

    一方、ゼッケン2号車のアラン・マクニッシュ / トム・クリステンセン組は、Audi R18 e-tron quattroのハンドリングの悪化に苦しんだ。4時間が終了した頃、LMP2プロトタイプのマシンが2号車に接触。このアクシデントによって、R18のフロントに装着されたさまざまなエアロダイナミクスコンポーネントに損傷を負った。しかし、チームはフロントフードを交換しないことを決断。これによって、より多くの貴重な時間をセーブ。その結果、このスコットランド人とデンマーク人のコンビは、最終的に3位でチェッカーを受けることになった。

    アウディは、非常に素晴らしいレースパフォーマンスを発揮しながらも、ペナルティによってシーズン6勝目を逃す結果となった。アウディ チームは、2週間後に行なわれる上海での最終戦に向けて、すでに気持ちを切り替えている。8月の時点でマニュファクチャラーズタイトルを早々に決めたアウディだが、ドライバーズタイトルの争いは最終戦に持ち越されることになった。

    ドライバーズタイトルの行方がマルセル・ファスラー / アンドレ・ロッテラー / ブノワ・トレルイエ組に決まるにせよ、あるいはアラン・マクニッシュ / トム・クリステンセン組が逆転するにせよ、アウディは、初開催されたFIA世界耐久選手権(WEC)シリーズのプロトタイプクラスでタイトルを獲得することになる。

    Dr. ヴォルフガング・ウルリッヒ(アウディモータースポーツ代表)
    「今日は、非常に良いレース展開でした。ゼッケン1号車の修理やストップ&ゴー ペナルティを受けてもなお、トップとの差はわずか11秒でした。これは、基本的なパフォーマンスがいかに優れていたかを証明するものです。私たちは勝利に向けて果敢に戦い、あと一歩のところまで来ましたが、残念ながらすべて順調という訳にはいきませんでした。トヨタはこのサーキットでとても強く、ホームレースを制しました。心から祝福したいと思います。」

    ラルフ ユットナー(アウディスポーツ チームヨーストのテクニカルディレクター)
    「サーキットに詰めかけた大観衆の皆様は、日本で開催され、接戦となった6時間耐久レースを十分に堪能していただけたと思います。ホームレースで勝利したトヨタを祝福します。アウディのマシンの良好な燃費は、非常に有利であることが分かっていましたので、私たちは戦略通りにレースを進めました。不運なことに、ブノワ・トレルイエが、ラップ中にGTクラスのマシンと接触してしまいました。その結果、フロントフードの修理とペナルティによるタイムロスが重くのしかかりました。しかし、その後のイエローフラッグは、私たちに有利に働きました。チームの全員は、非常に良い仕事をしたと思います。一部のスタッフは、マシンの修理や、レース当日に最高のパフォーマンスを発揮できるように、徹夜で作業を続けていました。」

    マルセル・ファスラー(Audi R18 e-tron quattroゼッケン1号車)
    「私たちは、優勝してもおかしくありませんでした。しかし、レースにはアクシデントがつきものです。ドライブスルーペナルティは、少し厳しいのではないかと思っています。レースは、非常にスリリングな展開となりました。レース終盤に向けて戦略を変えたため、私は1回しかドライブしませんでした。そのため、アンドレは、2回のスティントを1セットのタイヤで走り切り、タイヤ交換をしなかったのです。」

    アンドレ・ロッテラー(Audi R18 e-tron quattroゼッケン1号車)
    「私たちは、素晴らしいレースを展開して、勝利を疑いませんでした。チームとメカニック全員は、最高の仕事をしてくれました。残念ながら、ペナルティによって勝利を逃してしまったことが心残りです。私は、自分の第2のホームグラウンドである日本でレースをすることができて、非常に幸せでした。しかし、どのチームも常に勝ち続けることはできないのです。2位という結果を受け入れなければなりません。2週間後の中国で、タイトルを決めたいと思います。」

    ブノワ・トレルイエ(Audi R18 e-tron quattroゼッケン1号車)
    「トヨタの前でゴールして勝利することが目標でしたが、結果として、それ程悪いレースではなかったと思っています。私たちは、ある程度のリスクを覚悟して、スタート直後から勝負に出るしかありませんでした。しかし、残念ながらレース中に事故を起こしてしまいました。わずか11秒の差で勝利に届かなかったことが残念です。しかし、ドライバーズポイントではトップを守り、さらにリードを広げました。」

    トム・クリステンセン(Audi R18 e-tron quattroゼッケン2号車)
    「レース前のマシンの状態が非常に良かったので、今日の結果は本当に残念です。優勝争いをするはずだったのですが、コース上でラバーを拾ってしまい、大きくタイムロスしてしまいました。さらに残念なことに、アランがアクシデントに巻き込まれて、フロントフードにダメージを負ってしまいました。そのため、レースの終盤では、終始オーバーステアに悩まされました。大変な1日でした。中国では、素晴らしいフィナーレを迎えたいと思います。」

    アラン・マクニッシュ(Audi R18 e-tron quattroゼッケン2号車)
    「非常に困難なレースでした。良いスタートを切ることができて、序盤は良いペースで走行していました。アンドレに抜かれてから、マシンが路面のラバーを拾いはじめました。それが原因で、ひどい振動が発生していたのです。トムも同じ問題を抱えていました。それでもバトルを続けましたが、安定して速いペースで走ることができませんでした。結果として、3位に入るのが精一杯でした。ドライバーズタイトルの獲得を目指しているので、今日の結果は残念です。上海では、非常に厳しい戦いを強いられることになります。タイトルを獲るにはレースに勝つしかありません。」

  • トヨタ、WEC第7戦富士の公式練習は2番手タイム

    トヨタ、WEC第7戦富士の公式練習は2番手タイム

    トヨタ・レーシングの3人のドライバーとTS030 HYBRID #7は、FIA世界耐久選手権(WEC)第7戦富士の公式練習第1回目でトップタイムをマークしたが、午後の公式練習第2回目では、0.004秒の僅差で2番手タイムとなった。

    8月に行われたWEC第4戦シルバーストン6時間レースで、トヨタ・レーシングの初表彰台獲得に貢献した中嶋一貴が、今週末に富士スピードウェイで行われるWEC第7戦富士6時間レースにおいて、シルバーストン以来となる TS030 HYBRID #7のコクピットに戻ってきた。

    WEC第5戦サンパウロ6時間レースでTS030 HYBRIDの初優勝を飾ったアレックス・ブルツとニコラス・ラピエールのコンビに加わる中嶋一貴は、今季戦ってきたSUPER GTやフォーミュラ・ニッポンでの富士スピードウェイに関する豊富な知識や経験をチームにもたらす。

    今週末のレースはトヨタハイブリッドシステム・レーシング(THS-R)にとって里帰りを意味する。それもそのはず、THS-Rは富士スピードウェイから20キロほどの距離にある、トヨタ自動車の東富士研究所で開発されたものだ。

    前戦バーレーンでは7ヶ所あったハイブリッド・ブレーキングゾーンは、富士スピードウェイでは1.475kmの長さを誇るホームストレートへの立ち上がりである最終コーナーを含む4ヶ所に設定された。

    中嶋一貴は午前中の公式練習第1回目の大半でコックピットに収まり、このセッションでの最速タイムをマークしてニコラス・ラピエールに交代。ニコラス・ラピエールはトラブルフリーで午前中のセッションを終えた。

    午後に行われた90分の公式練習第2回目の序盤は、ニコラス・ラピエールがTS030 HYBRIDでロングスティントをこなしたが、その頃には雨雲が富士スピードウェイの上空を覆った。セッション残り30分でアレックス・ブルツが運転を引き継いだが、雨に祟られることはなく、セッションの最後に他車と軽く接触したものの、目立ったダメージはなく走行を終えた。

    最後の公式練習となる第3回目は、13日(土)の午前9時25分から1時間にわたって行われ、続く公式予選はTS030 HYBRIDが属するLMP1クラスとLMP2クラスが午後2時から20分間で実施される。14日(日)の決勝レースは、午前7時55分からの20分間のウォームアップ走行を経て、午前11時に決勝レースのローリングスタートが切られる。

    アレックス・ブルツ #7
    今日は午後のセッション終了直前に短いスティントを2回走っただけで、ほとんどの走行はニコラス・ラピエールと中嶋一貴が担当した。私はレースセットアップを担当し、良いセットアップが見つかった。もう少し進化させる必要はあるが、そんなに悪い状況ではない。富士スピードウェイは大変テクニカルで難しいコースだ。セッティングは決して完璧には決まらないから、妥協点を見つけなければならない。レースは接近戦になるだろうが、冷静に対処出来たら良い結果が残せるだろう。

    ニコラス・ラピエール #7
    今日は好調だった。2回の公式練習走行も期待が持てる結果が得られた。初めてロングスティントをこなしたが、タイヤの摩耗や、フルに燃料を搭載時と空タンクの差を確認することが出来た。何回かアウディと絡んで走る機会があったが、非常に接近した戦いになることが予想出来た。富士スピードウェイは性能差があまり出ないコースのようで、戦いはタイトになるだろう。加えて、コースの最終セクターは混雑が予想され、同時に曲がりくねっているので接触の可能性もある。総合的には非常に満足しており、現状は快調そのものだ。

    中嶋一貴 #7
    今日の午前中のセッションからTS030 HYBRIDは好調で、競争力は高いと思われ、いくつもの異なるセットアップを試した。TS030 HYBRIDから最高のパフォーマンスを引き出すべく作業を続けており、全てが順調に運んでいる。富士スピードウェイで再びTS030 HYBRIDをドライブ出来るのは嬉しいことであり、加えて、金曜日にも関わらず多くのファンがサーキットに来てくれて、本当に素晴らしい雰囲気になった。今日のペースはテスト走行を行った水曜日と比べてまずまずで、ラップタイムも若干向上している。車両に大きな変更を行っていないにも関わらずタイムが向上していることから、コースの路面状況が良くなっているのだと思う。決勝レースへ向けての準備を続けなくてはならないが、セットアップについてもまだ若干改良の余地があるだろう。

  • トヨタ、WEC第7戦 富士 プレビュー

    トヨタ、WEC第7戦 富士 プレビュー

    トヨタ・レーシングは、今週、WEC(世界耐久選手権)第7戦富士6時間レースの行われるホームコース、富士スピードウェイへと向かう。

    今大会には、中嶋一貴がアレックス・ブルツ、ニコラス・ラピエールと共に、TS030 HYBRIDのドライバーラインアップに復帰する。

    中嶋一貴は、WEC第4戦シルバーストンで初の表彰台フィニッシュに貢献した後、日本で行われたSUPER GT及びフォーミュラ・ニッポンのレースに集中するためにWEC参戦から遠ざかっていた。

    その間、トヨタ・レーシングとTS030 HYBRIDは、第5戦サンパウロでWECデビュー3戦目にして記念すべき初勝利を挙げた。第6戦バーレーンでも序盤首位を走行するなど速さを示したものの、車番表示灯のトラブルに見舞われ、その後アクシデントで戦線を離脱している。

    気温が37度にも達した第6戦バーレーンと比べれば、日本で行われる第7戦富士は、はるかに涼しい中でのレースとなるだろう。

    全長4.563kmの富士スピードウェイは、耐久レースの歴史を刻んでおり、1982年から1988年まではWSC(世界スポーツカー選手権)を開催するなど国際的スポーツカーレースが行われて来た。

    TS030 HYBRIDは、1992年の全日本スポーツプロトタイプカー耐久選手権富士1000kmレースで勝利を挙げたTS010、1999年ル・マン富士1000kmレースで2位フィニッシュを果たしたTS020などの輝かしい血統を受け継いでいる。

    木下美明 (トヨタ・レーシング チーム代表)
    我々のホームコースでのレースを前に、トヨタ・レーシングのチーム全員が特別な気持ちで臨んでおり、特に、バーレーンでの失望の後だけに、やる気に満ち溢れている。我々は、真のハイブリッド・レーシングチームだ。チームの拠点であるTMGはドイツ・ケルンにあるが、我々のトヨタ・ハイブリッド・システム・レーシング(THS-R)は富士スピードウェイに近いトヨタの東富士研究所で開発された。ハイブリッド・システムとエンジニアにとっては、いわば里帰りとも言える。とても手強い相手に立ち向かい、成果をものにするために、全てのチームメンバーがいつものように最高の仕事へと集中せねばならない。日本で表彰台の最上段に立つことは、我々の大きな夢であり、そのためにもこの週末はチーム一丸となって全力を出し切りたい。

    アレックス・ブルツ
    トヨタのドライバーとして日本に行けるのは、非常に光栄なことだ。その特別なプレッシャーは、我々に良い効果をもたらしてくれている。富士スピードウェイは、スポーツカーレースの歴史にとって象徴的なサーキットであるとともに難しいサーキットでもある。非常に長いストレート、そして中盤でのいくつかの高速コーナー、さらには、最後の区間は、非常にテクニカルでトリッキーだ。正しいセットアップを得るためには、最も難しいサーキットのひとつだと思う。富士スピードウェイはF1で走行の経験があるが、とても熱心で素晴らしい日本のファンの前で、またレースを戦うのを楽しみにしている。日本のファンは、スポーツカーレーシングの素晴らしさを覚えているだろうし、再び、魅力的なスタイルのレースカーによるバトルを楽しんでもらえるはずだ。間違いなく“ショー”は素晴らしいものになる。

    ニコラス・ラピエール
    2009年の岡山サーキットでのレースに、過去一度だけ行ったことがあるが、それだけにこの週末が楽しみだ。私は富士スピードウェイを走ったことはないが、先週ケルンへ赴き、TMGのシミュレーターをドライブした。そして、多くのオンボードカメラの映像は見ている。とてもテクニカルなコースに長いストレートが組み合わされており、このコースに我々の車を合わせるのは、興味深いものとなる。富士山の麓で行われる6時間レースに行けることは、トヨタ・レーシングのドライバーとしての特権でもあり素晴らしい気分だ。ホームレースへ臨むことで、もちろんプレッシャーは感じるが、これは良い意味でのプレッシャーだ。

    中嶋一貴
    再びTS030 HYBRIDに乗れることに本当に興奮している。シルバーストンでの表彰台獲得から長い時間を経たようにさえ思える。その後もサンパウロで勝利を挙げるなど、チームの進捗状況は素晴らしい。だから、特別な昂揚感をもって、この週末にさらなる戦果を得るべく、本当にやる気に満ちている。富士スピードウェイは好きなサーキットのひとつであり、私は知り尽くしているし、実際に、LMP1のレースカーとは異なるが、SUPER GTで2回のレースを戦っている。富士スピードウェイで地元トヨタのファンを前に戦うのを待ちきれない。