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  • レーシングブルズF1売却議論で再燃 セカンドチーム問題の実態

    レーシングブルズF1売却議論で再燃 セカンドチーム問題の実態

    レッドブルF1の姉妹チーム売却議論やメルセデスとアルピーヌの接近を背景に、F1で“セカンドチーム”の是非が再び大きな論点となっている。複数チームを同一資本が保有する構造は長年存在してきたが、競技の公平性という観点から、そのあり方が改めて問われている。

    ザク・ブラウンの発言をきっかけに議論は再燃し、「F1は本当に独立したチーム同士の戦いなのか」という根本的な問いへと発展している。

    レーシングブルズとは何か
    レーシングブルズはレッドブルが所有する姉妹チームであり、若手ドライバーの育成や技術的な連携を担う存在として機能してきた。

    形式上は独立したコンストラクターであるものの、同一グループによる運営という点で、完全に独立したチームとは異なる立ち位置にある。

    この「独立しているが完全ではない」という曖昧な関係性こそが、現在の議論の出発点となっている。

    なぜ問題視されるのか
    最大の論点は、競技の公平性に対する影響だ。

    同一資本下にある2チームが存在することで、レース中の戦略や結果に間接的な影響が及ぶ可能性があると指摘されている。

    実際に、2024年のシンガポールGPでは、レーシングブルズのダニエル・リカルドが終盤にファステストラップを記録したことで、ボーナスポイントの行方が変わり、ランド・ノリスとマックス・フェルスタッペンによるタイトル争いに影響を及ぼす場面があった。

    この一件はレース勝敗そのものではなく追加ポイントの配分に関わる形で影響したものであり、意図の有無にかかわらず、同一グループ内のチームが競争に関与し得る構造を示した事例として議論を呼んだ。

    見えにくい優位性の存在
    議論はレース中の出来事だけにとどまらない。

    人材の移動や技術的な共有といった運営面でも、姉妹チームには独立チームにはない柔軟性があるとされる。

    例えば、同一グループ内であればスタッフの移籍が比較的スムーズに行える一方、独立チーム同士では契約やコストの問題が生じる。

    また、知的財産は図面やデータだけでなく人材の経験や知識にも含まれるため、完全な分離を担保することは容易ではない。

    さらに、過去にはレーシングポイント(現アストンマーティン)のブレーキダクト問題のように、設計や知的財産を巡る論争が発生したケースもあり、チーム間の距離感の難しさが浮き彫りになっている。

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    セカンドチームは本当に必要か
    一方で、レーシングブルズのような存在がF1にとって価値を持っているという見方もある。

    若手ドライバーの育成の場として機能し、トップチームへのステップとして多くのドライバーを輩出してきた歴史は無視できない。

    また、技術的な育成や経験の蓄積という意味でも、グリッド全体の競争力を底上げする役割を果たしている側面もある。

    F1が抱える構造的なジレンマ
    F1はもともと、パワーユニット供給や技術提携など、チーム間の関係性によって成り立っている競技でもある。

    そのため、「完全な独立性」を求める一方で、現実には一定の結びつきを前提とせざるを得ないという矛盾を抱えている。

    セカンドチームの存在は、競争の効率性と公平性のバランスという難題を象徴している。

    レーシングブルズを巡る議論は、単なる一チームの問題ではない。コンコルド協定の交渉やチーム間の資本関係の変化が進む中で、この問題は今後のF1の競争構造そのものを左右するテーマとなりつつある。

  • リアム・ローソン レーシングブルズF1で直面 上位勢と同じバッテリー問題

    リアム・ローソン レーシングブルズF1で直面 上位勢と同じバッテリー問題

    リアム・ローソンは、2026年F1マシンで議論を呼んでいるバッテリー管理と予選アタックの両立について、レーシングブルズでもその影響が見え始めていると語った。

    これまでこの問題は主に上位チームで顕著とされてきたが、日本GPでアップグレードを投入したことで、レーシングブルズもマシンの速さが増すにつれて同じ課題に直面しつつあるという。

    速く走るほどバッテリーを消費する矛盾
    2026年F1では、予選でいかに全開で走るかと、バッテリーをどこまで温存するかのバランスが大きなテーマになっている。FIAはマイアミGPに向けて新たな変更を導入し、この問題の是正を目指している。

    ローソンは、レーシングブルズのマシンはトップチームほどダウンフォースが大きくないため、この問題は当初それほど大きくなかったと説明した。しかし、日本でアップグレードを投入したことで、1周の中でどれだけコーナーで攻めるか、どれだけバッテリーを使うかというバランスがより明確になってきたという。

    「ここで一番大きいのは、かなり大きな違いがあるということだ。コーナーで、スロットルを踏んでいるときに、どれだけパフォーマンスを引き出すかのバランスがある」とリアム・ローソンはRacingNews365を含むメディアに語った。

    「特に予選では、どれだけバッテリーを使うかとの兼ね合いになる。それが今年、僕たちドライバーにとって乗り越えるのが大きく難しい部分になっている」

    リアム・ローソン ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム

    レーシングブルズにも見え始めた上位勢の課題
    ローソンによれば、コーナーでより速く走ればラップ全体が速くなるとは限らない。コーナーで攻めた結果、バッテリーを多く消費し、ストレートやラップ後半で失速する可能性があるためだ。

    「かなり頻繁に、コーナーでは速く走っているのに、ラップ全体では遅くなることがある。バッテリーを多く使ってしまうからで、そのバランスを見つけるのはかなり難しい」

    「僕たちのマシンでは、他のチーム、特にトップチームほど大きな話題ではないのは確かだ。でもトップチームは常にその部分でより苦しむことになる。彼らはより多くのダウンフォースを持っていて、少し速いからだ」

    「ただ、僕たちが速くなるにつれて、それをより感じるようになっているのは間違いない。個人的には、日本ではそれがより大きなテーマになり始めていたと思う」

    レーシングブルズにとって、この発見は単なる弱点ではなく、マシンが上位勢に近づく過程で避けて通れない課題でもある。日本GPでのアップグレードによって得られた速さは、同時に2026年F1特有のエネルギー管理問題をより鮮明に浮かび上がらせた。

  • レーシングブルズF1 中団ライバル3チームを指名 アルピーヌらを警戒

    レーシングブルズF1 中団ライバル3チームを指名 アルピーヌらを警戒

    2026年F1シーズン序盤、アルピーヌがコンストラクターズランキングで5位につけるなど存在感を強めている。レーシングブルズのチーム代表アラン・パーメインは、この躍進を「驚きではない」と受け止めている。

    2025年に開発を早期打ち切りして2026年マシンに集中した戦略が結実した形であり、ピエール・ガスリーの安定した入賞も含め、すでに昨季の総得点に迫る勢いを見せている。

    一方でレーシングブルズは、昨季の開発方針の影響からやや出遅れたと認めつつ、巻き返しに自信を示している。

    アルピーヌの躍進は想定内
    アラン・パーメインはアルピーヌのパフォーマンスについて、事前に予測していたものだと語る。

    「正直に言って、アルピーヌが驚きだとは思っていない。我々は彼らがメルセデスのエンジンに切り替えることを知っていたし、強くなるだろうと予想していた」

    「彼らは昨年ほとんど開発を行わず、最下位になることを受け入れた。その代わりに2026年のマシンにすべての時間を費やした。だからこそ、良い仕事をして速さを手に入れている」

    日本GPでの走りも、その実力を裏付けるものだったと指摘する。

    「ピエールがレースのほとんどでマックス・フェルスタッペンの前を維持していたのを見た。それは彼らのマシンが本当に競争力を持っている証拠だ」

    レーシングブルズは不安定な立ち上がり
    レーシングブルズは開幕からやや波のある戦いを続けている。予選ではオーストラリアで5番手、中国で8番手、日本で7番手とばらつきがあり、リアム・ローソンとアービッド・リンドブラッドの2人で合計14ポイントを獲得している。

    パーメインは、現在の立ち位置について次のように説明する。

    「我々は、戦っている他チームと比べると昨年の代償を払っている部分がある。昨年は長く開発を続けていたから、少し後ろからスタートすることになると予想していた」

    その一方で、マシンの基礎性能には手応えがあると強調する。

    「マシンは良く機能していて、厄介な特性もない。単純にダウンフォースがさらに必要で、それが今取り組んでいる部分だ。多くの点で昨年のクルマに似ていて、多くのサーキットでうまく機能していた」

    さらに、各レースから得た知見が今後に生きると語る。

    「メルボルンでなぜ良かったのかは理解しているし、それが今後のレースに役立つはずだ。モントリオールは昨年苦戦したが、その理由も把握していて対策を進めている」

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    アップデートで巻き返しへ
    中東ラウンドの欠場により、チームは開発に集中する時間を確保できている。マイアミとモントリオールでは大規模アップデートが予定されており、それに加えてシーズンを通じて小規模な改良も投入される見込みだ。

    こうした開発計画は、中団争いを維持するうえで重要な鍵となる。

    アルピーヌ・ハース・アウディとの直接対決
    レーシングブルズが現時点でターゲットとしているのは、アルピーヌ、ハース、そしてアウディの3チームだ。

    「夏休みまでのプランはすでにある。そのグループの中にとどまれると確信しているし、さらに競争力を高められる可能性もある」

    一方でトップチームとの差は依然として大きい。

    「トップとの差を縮めて表彰台を争うのは簡単ではない。それでも我々はプッシュし続け、できる限りのことをしていく」

  • レーシングブルズF1 オーストラリアGP決勝「デビュー戦でポイントは特別」

    レーシングブルズF1 オーストラリアGP決勝「デビュー戦でポイントは特別」

    レーシングブルズは2026年F1オーストラリアGP決勝でアービッド・リンドブラッドが8位に入り、チームに貴重なポイントをもたらした。一方、リアム・ローソンは13位でレースを終え、入賞には届かなかった。

    両ドライバーはトップ10からスタートしたが、レース序盤で明暗が分かれた。リンドブラッドは好スタートで一時3番手付近まで浮上。

    一方のローソンはスタートでパワーを失い、大きく順位を落とした。リンドブラッドはその後も安定した走りを続け、終盤にオリバー・ベアマンに先行を許したものの、F1デビュー戦でポイント獲得を果たした。

    パーメイン「デビュー戦でのポイントはふさわしい結果」
    チーム代表のアラン・パーメインは、レース後にチームのパフォーマンスを振り返った。

    「まずはアービッドに心から祝福を送りたい。素晴らしいレースで、ほぼ完璧な週末だった。デビュー戦でのポイントは本当にふさわしい結果だ」とパーメインはコメント。

    「ベアマンを後ろに抑え続けるほどの速さはなかったが、マシンは非常によく機能していた。我々は予選から決勝にかけてのペースを分析し、レース当日にもっと改善できた点があったかを見ていく必要がある」

    「リアムはスタートでパワー不足という不運な問題に見舞われたが、その状況の中でできる限りの走りをしてくれた」

    「冬の間にチーム全体で多くの努力を重ねてきたが、その成果が今回の良い結果につながった。レッドブル・フォード・パワートレインズにも素晴らしい週末を支えてくれたことに感謝したい。毎週末学びながら改善を続け、今後もポイント争いを続けていきたい」

    リンドブラッド「1周目3番手はクレイジーだった」
    アービッド・リンドブラッドは、F1デビュー戦でのポイント獲得に満足感を示した。

    「1周目は確か3番手くらいにいたと思う。本当にクレイジーだった。チャンスがあれば迷わず仕掛けるという姿勢を皆に見せられたと思う」

    「とても楽しかったし、この週末は本当に楽しめた。今日のレースではもう少しうまくマネジメントできた部分もあったと思うけど、全体としてはとてもポジティブだ」

    「週末を通してマシンからほぼ最大限を引き出せたと思う。だからとても満足しているし、次の中国GPが楽しみだ」

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    ローソン「スタートでパワーを失った」
    リアム・ローソンは、スタート直後のトラブルがレースを難しくしたと語った。

    「ライトがとても早く消えた。リアクションも手順も完璧だと思ったけど、マシンが動かなかった。パワーを完全に失ってしまい、その後も5秒ほどパワーが戻らなかった。そこにただ座っているしかなくて、とてもフラストレーションが溜まる状況だった」

    「レース中にもいくつか問題があった。前のマシンの後ろにつくたびにエネルギーマネジメントがうまく機能せず、実際にはパワーを失ってしまっていた」

    「新しいマシンでのレースはチーム全体にとって学びの一日だったと思う。それでもレース中はいくつかの問題と戦い続けた。ペース自体は実際のところ悪くなかったと思う」

    レーシングブルズはルーキーのリンドブラッドがデビュー戦でポイントを獲得し、開幕戦で一定の成果を手にした。一方でローソンのスタートトラブルやエネルギーマネジメントの課題も露呈しており、次戦の中国GPではさらなる改善が求められる。

  • アイザック・ハジャーは「フェルスタッペンと重なる」とレーシングブルズCEO

    アイザック・ハジャーは「フェルスタッペンと重なる」とレーシングブルズCEO

    アイザック・ハジャーは、今季レッドブル・レーシングでマックス・フェルスタッペンとチームメイトになる。そのハジャーについて、両者をよく知る重要人物が「フェルスタッペンと重なる部分がある」と評価した。

    2025年シーズン、レーシングブルズでのデビュー年から高い評価を受けたアイザック・ハジャーは、パドック内での称賛を背景に、角田裕毅に代わってレッドブル・レーシング昇格という大きなチャンスをつかんだ。

    21歳のハジャーにとって、4度のF1ワールドチャンピオンであるフェルスタッペンと直接対峙することは、キャリア最大級の試練となる。過去10年、ダニエル・リカルド、ピエール・ガスリー、アレクサンダー・アルボン、セルジオ・ペレス、リアム・ローソン、角田裕毅といったドライバーたちが、その厳しさを身をもって経験してきた。

    それでも、レーシングブルズCEOのピーター・バイエルは、ハジャーの中にフェルスタッペンと共通する資質を見出している。昨季を通じてハジャーと密に仕事をしてきたバイエルは、その成長過程を間近で見てきた人物だ。

    「彼は私が見てきた中でも、最もハードワークするドライバーの一人だ。本当に献身的だ」とバイエルは語った。

    「エンジニアに近い場所で仕事をするために、彼はファエンツァに移り住んだ」

    「比較するべきではないのは分かっているが、正直に言って、いくつかの点で彼はマックスを思い出させる。ショーツにチームキット姿で現れて、彼の頭の中にあるのは『レースがしたい』ということだけなんだ」

    アイザック・ハジャー ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム

    さらに、ハジャーのレースへの純粋な執着について、具体的なエピソードも明かしている。

    「FP1を終えたあと、彼はこう言うんだ。『ピーター、もう予選に行きたい。早くレースがしたい』と。それがアイザックという人間だ」

    「彼の世界はレースだ。レースをすること、ハードに働くこと、集中すること、それだけなんだ」

    バイエルはまた、ハジャーが昨季経験した浮き沈みにも触れ、それを前向きに評価している。

    「そういう経験をしたことは良かったと思っている」とバイエルは続けた。

    「もし何の浮き沈みもなかったら、人間じゃない。だが全体として見れば、彼の軌道は非常に印象的だった。彼は崩れなかった。飢えを持ち、集中し、規律を保っていた」

    レッドブル・レーシングでの新たな挑戦を前に、ハジャーはフェルスタッペンと共通する“レースだけを見つめる姿勢”を武器に、その第一歩を踏み出そうとしている。

  • リアム・ローソン 「F1はメンタルゲーム」経験が生んだ2年目の自信

    リアム・ローソン 「F1はメンタルゲーム」経験が生んだ2年目の自信

    リアム・ローソン(レーシングブルズ)は、F1で迎える2年目のシーズンを前に、「非常にメンタルな戦い」だと表現するF1特有のプレッシャーに対し、昨季の経験を通じてより冷静に対処できると感じている。

    2025年シーズンを振り返り、ローソンが最も苦労したと認めたのは、レース間隔の短さと準備時間の少なさだった。特にグランプリが連続して開催される状況では、気持ちを切り替える余裕がなく、精神的な負担が大きかったという。

    ローソンは2023年にダニエル・リカルドの負傷代役として5戦に出場し、2024年にはシーズン終盤の6戦を任されるなど、断片的にF1を経験してきた。2024年シーズンの終盤には、2度のトリプルヘッダーが組まれ、初のフル参戦に向けた予行演習のような形となっていた。

    24戦という史上最多タイのシーズンを戦い抜いた2025年は、ローソンにとってまさに浮き沈みの激しい一年だった。結果を必死に追い求めながら、同時に自身の将来を懸けて戦う立場に置かれ、その厳しさを改めて実感したという。それでも最終的にはレーシングブルズとの新契約を勝ち取り、2年目に臨む今、昨季以上の自信を持てていると語る。

    シーズン終了後、RacingNews365の独占インタビューでローソンは次のように語っている。

    「F1が他のカテゴリーと一番違うのは、レースとレースの間の時間だ。十分に準備できていると思っていても、週末が始まると、気づいたらもう予選になっている。良いセッションができていないこともある」

    「レースウイークエンドで起きたことから学ぼうとしているけど、特にトリプルヘッダーだと、あっという間に次の週末がやってくる」

    「だから、その週末で一番大事なことだけを持ち帰って、次に進まなければならない。良い週末もあれば、最悪な週末もある。その感情と戦い続けるのが、シーズンを通しての仕事なんだ」

    「昨年はレース数が多かった分、その強度はこれまで以上だった。今年に向けては、その点をより強く意識できている」

    2年目を迎えるにあたり、ローソンは「本当に重要なことに集中し、そこから学んでいきたい。F1は本当にメンタルのゲームだ」と締めくくっている。

    昨季の経験を糧に、感情の波とどう向き合うか。その答えを見つけつつある23歳のニュージーランド人ドライバーは、新シーズンでさらなる成長を示そうとしている。

    リアム・ローソン ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム

  • レーシングブルズ代表が語る2025年F1覚醒「数字を追うのをやめた日」

    レーシングブルズ代表が語る2025年F1覚醒「数字を追うのをやめた日」

    2025年F1シーズンにおいて、レーシングブルズはコンストラクターズランキング6位という、チーム史に残る結果を残した。その成功の裏にあった「本当の転換点」は、当時ほとんど注目されなかった2024年の一戦にあったと、チーム代表のアラン・パーメインは振り返る。

    パーメインは2025年シーズン途中にチーム代表へ昇格し、ファエンツァを拠点とするこのチームを6位へと導いた。

    1985年にミナルディとして誕生して以来、この順位に到達したのは、ピエール・ガスリーと角田裕毅を擁した2021年以来、わずか2度目だ。

    「もちろんウィリアムズにもっと近づきたいとは思っているが、彼らは本当に素晴らしい仕事をした」とパーメインはPlanetF1.comに語り、自チームの成果を過度に誇ることはなかった。

    「ドライバーの功績を否定するつもりはまったくないが、彼らは非常に経験豊富な2人を抱えている。状況が厳しいとき、その経験が助けになるのは間違いない」

    ウィリアムズは24戦中16戦でポイントを獲得し、ダブル入賞は5回、さらにカルロス・サインツJr.による2度の表彰台も記録した。

    一方でレーシングブルズは、両ドライバーが同時にポイントを獲得したのはモナコ、アゼルバイジャン、サンパウロの3戦のみで、表彰台はザントフォールトでのアイザック・ハジャーの3位が唯一だった。

    ただし、数字だけでは全体像は見えてこない。パーメインが言いたかったのはまさにその点だ。

    ウィリアムズは再建段階にあるチームで、ジェームス・ボウルズのもと、実績あるドライバーを迎え入れて立て直しを進めている。対照的に、レーシングブルズは育成と成長を目的としたチームであり、将来レッドブル・レーシングへ昇格する前にドライバーの粗を削る役割を担っている。

    皮肉なことに、サインツとアレクサンダー・アルボン自身も、かつては同じプロセスを経てF1で独自の道を歩むようになった。言い換えれば、彼らはハジャーやリアム・ローソンよりも完成形に近い存在だということになる。

    「まだ改善できる部分は確実にある」とパーメインは語る。

    「それらはすでに洗い出している。我々はそこを積み上げていき、チームとしてさらに強くなっていきたい」

    2025年シーズン序盤、VCARB02は特別に優れたマシンには見えなかった。日本GPまでポイントはなく、ヨーロッパに戻るまでトップ10入りは2回だけだった。

    しかし、イモラからバクーまでの期間で、11戦中9戦でポイントを獲得。オランダGPでの表彰台も含め、ウィリアムズとコンストラクターズ5位を争う位置にまで浮上した。

    この流れは、2024年終盤の状況を思い起こさせるものだった。中団に埋もれ、ポイントは取れるが安定しない。だが、その年に得た教訓が2025年のマシン開発に生かされたと、パーメインは語る。

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    スペインGPがもたらした気づき
    「もし一つだけ転換点を挙げるなら、去年のバルセロナだ」

    「空力アップグレードを投入したが、それが明らかに良くなく、クルマのバランスを大きく崩してしまった」

    「それが、どうすればクルマを速くできるのか、本気で考えるきっかけになった」

    「今年のクルマは昨年型の進化版だが、空力担当と車両性能部門が長い時間をかけて、何をすべきかを検討した」

    「このレギュレーションも4年目に入り、ダウンフォースを見つけるのは簡単ではない。そこで我々は特性に少し重点を置き、非常に良い空力特性を持つと感じられるクルマを作った」

    「それが非常によく報われたと思っている」

    VCARB02は、突出したピーク性能こそないものの、扱いやすく、作動領域が広いマシンとして評価された。結果として、セットアップの最適解に持ち込みやすく、毎週末安定してポイントを狙えるクルマとなった。

    その完成度は、角田裕毅がレッドブル・レーシングへ移籍する際に、次のように振り返っている。

    「唯一の後悔は、あのかなり良いクルマを手放してしまったことです」

    「子どもや赤ん坊を手放すような感覚でした。このレギュレーションの中で、何年もチームと一緒に作ってきたクルマで、自分のDNAも入っていると思っています」

    「最後までやり切れなかったのは正直寂しいですが、それでもレッドブル・レーシングに行った決断を後悔しているわけではありません」

    角田裕毅はシーズン序盤2戦後に昇格したが、よりピーキーなRB22に苦しんだ。一方、ローソンは逆に、VCARB02で自信を取り戻し、シーズン後半にはハジャーと互角の戦いを見せた。

    それはローソン自身の粘り強さだけでなく、ドライバーの信頼を回復させる能力を持ったマシンとエンジニア陣の成果でもあった。

    「もちろん、もっとダウンフォースは欲しい」とパーメインは言う。

    「だが、ドライバビリティがなければ、そのダウンフォースは使えない」

    「そこは我々が特に強みを持っている部分で、24年から25年のオフシーズンでも重視してきた」

    「今年持ち込んだすべてのアップグレードで、その良い特性を維持することを意識してきた」

    2024年に数字だけを追って誤った方向に進んだ経験が、結果的にチームを正しい道へと導いた。レーシングブルズが40年近いF1参戦史の中で最高タイに並ぶ成績を収めた背景には、そんな冷静な軌道修正があった。

  • リアム・ローソン 2027年のアレックス・ダン加入の“つなぎ役”でVCARB残留?

    リアム・ローソン 2027年のアレックス・ダン加入の“つなぎ役”でVCARB残留?

    リアム・ローソン(レーシングブルズ)は2026年のF1シートをめぐって戦っているが、その座は長く続かないかもしれない。英BBCのアンドリュー・ベンソンによれば、ローソンは「アレックス・ダンのための“橋渡し役”」になる可能性があるという。

    ニュージーランド出身のローソンは、2025年序盤にレッドブルから外されて以来、自信を取り戻してきた。レーシングブルズ復帰後は好調を見せ、これまでに30ポイントを獲得。バクーでは自己最高位の5位フィニッシュを果たしている。

    レッドブルの2026年ラインナップは未確定、角田裕毅も候補に
    現在、レッドブル系チームでは2026年のシートをめぐる争いが激化している。確定しているのはマックス・フェルスタッペンのみで、他のドライバー構成は未定だ。

    報道によれば、アイザック・ハジャーが2026年にレッドブルへ昇格する見通しで、ルーキーとしてレーシングブルズで印象的なシーズンを過ごしたことが評価されている。一方、角田裕毅はレッドブルのシートを失う可能性が高いが、レーシングブルズへの復帰は完全には否定されていない。

    また、F2ドライバーのアービッド・リンドブラッドも昇格候補として名前が挙がっており、角田は元チームメイトであるローソンと直接シートを争う形となっている。

    ベンソン記者「ローソンか角田が乗っても、それは“つなぎ”」
    BBC Radio 5 Liveの放送で、アンドリュー・ベンソンは次のように語った。

    「だいたい何が起きているかは分かっている。アイザック・ハジャーはフェルスタッペンの隣に昇格し、リンドブラッドがレーシングブルズの1シートを得るだろう。残る1枠は角田裕毅とリアム・ローソンのどちらかだ」

    「ただ、正直どちらでもあまり変わらない。2人のどちらも再びレッドブルのメインチームに昇格することはないと思う。だから言ってしまえば、その席は“仮のもの”で、最終的にはアレックス・ダンのために空けられる可能性が高い」

    ベンソンによれば、ダンは2027年にレーシングブルズのシートを得る可能性があり、ローソンも角田もその間の“繋ぎ役”にすぎないという。

    アレックス・ダン ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム

    アレックス・ダン、マクラーレン離脱後にレッドブル入りの可能性
    19歳のアイルランド人ドライバー、アレックス・ダンは2025年10月にマクラーレン・ジュニアプログラムを離脱。ノリスとピアストリが長期契約を結んでいるため、F1昇格の道が閉ざされたとされる。

    しかし、すぐにレッドブルのヘルムート・マルコが接触。レーシングブルズの2026年シート候補として話し合いが行われたが、最終的にマルコは「2027年まで待つべき」と判断したと報じられている。

    マルコの本命は“ポスト・ローソン”のダン
    マルコは以前から若手発掘に積極的で、ハジャーやリンドブラッドに続く次の育成対象としてダンを高く評価している。ベンソンは次のように補足する。

    「ダンは来季もF2に残留し、ロディンでレッドブルのリザーブ的立場を務めるだろう。そして、もし結果を出せば、2026年の途中か2027年初頭にレーシングブルズに昇格する可能性がある」

    角田裕毅とローソンの“短命リスク”
    この情報が正しければ、レーシングブルズのシートは実質的に「ハジャー・リンドブラッド・ダン」の育成ラインを支える仮配置ということになる。
    角田裕毅とリアム・ローソンは2026年のシートを得たとしても、それはレッドブル育成計画の過渡期的な位置づけに過ぎない。

    マルコがダンを「次のプロジェクト」として見ている以上、ローソンは2026年に圧倒的な結果を出さなければ2027年の残留は難しい。

    角田裕毅が復帰する場合も同様で、2026年は“最後のアピールチャンス”となる可能性が高い。

    結局のところ、レッドブルの2026年ラインナップ決定が遅れている理由の一端には、この「2027年ダン構想」が存在していると見られる。

  • レーシングブルズF1代表 「アイザック・ハジャーは0.5秒のハンデで戦った」

    レーシングブルズF1代表 「アイザック・ハジャーは0.5秒のハンデで戦った」

    レーシングブルズのチーム代表アラン・パーメインは、F1シンガポールGP決勝でチームが今季初めてノーポイントに終わったことについて、「非常に厳しい一日だった」と振り返った。
    アイザック・ハジャーは序盤にオリバー・ベアマンと接触しながらもソフトタイヤをうまく持たせて走行。しかしピットストップ直前に発生したパワートレインのトラブルにより、1周あたり約0.5秒を失う状態で後半スティントを戦い抜いた。レース終盤にはカルロス・サインツに抜かれ、惜しくも11位でフィニッシュした。

    アラン・パーメインは「我々にとって非常にタフな一日だった」とコメント。

    「シルバーストン以来、初めてポイントを逃した。アイザックのマシンにはパワートレインの不具合があり、1周ごとに0.5秒を失っていた。マリーナベイのように僅差の戦いが続くトラックでは、これはほぼ致命的なハンデだ」

    「彼は本当に見事に走り、できることはすべてやってくれたが、最終的にはそのハンデが大きすぎてポイント圏を維持するのは不可能だった」

    アイザック・ハジャー ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム

    もう一方のリアム・ローソンも、ミディアムタイヤでのロングスティント戦略を採用して上位勢のセーフティカーを期待したが、運に恵まれなかった。ピットストップ後は渋滞に巻き込まれ、15位に沈んだ。

    パーメインは「リアムも同様に厳しいレースだった。彼が望むほどのグリップもバランスもなかった。長いスティントでチャンスを狙ったが、結局ペースが足りなかった」と語った。

    最後にパーメインは、次戦アメリカGPに向けた意気込みを示した。

    「我々は再び立て直す。アイザックのマシンで起きた問題を徹底的に調査し、オースティンでは必ず巻き返す。あのサーキットは我々のマシンに合っているはずだ」

  • ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズ DynatraceとF1パートナー契約

    ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズ DynatraceとF1パートナー契約

    ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズ(VCARB)は、エンドツーエンドのオブザーバビリティ(可観測性)およびセキュリティ分野のリーダーであるDynatraceと提携。2025年のレースシーズンより、DynatraceがVCARBチームの公式オブザーバビリティおよびパフォーマンス分析テクノロジーパートナーとなることを発表した。

    ミリ秒単位の差が勝敗を左右するモータースポーツにおいて、コンテキスト化されたリアルタイムのデータはレースを「反応型」から「予測型」へと変える。これにより、チームに競争力を与え、表彰台での成功とマシンの故障という対照的な結果を生み出すことになる。

    AIを活用したDynatraceのオブザーバビリティ(可観測性)および分析プラットフォームは、F1チームの運営に必要な膨大な相関データポイントの観測、監視、分析方法を変革し、複雑なパフォーマンス課題に対し、より正確かつ信頼性の高い対応を可能にする。

    DynatraceのAI技術は、グローバル企業がデータから有意義なリアルタイムインサイトを引き出すよう支援する。Dynatraceは、レースシーズンを通して、コース上およびコース外で、ビークルダイナミクス(マシンの動き・性能)、ドライバーのパフォーマンス、レース最適化に関するインサイトをVCARBに提供する。

    VCARBの最高経営責任者(CEO)であるピーター・バイエルは、次のように述べている。

    「F1では1ミリ秒が勝敗を分けます。Dynatraceを導入することで、比類ないインサイトと分析が可能になり、チームの競争力を高めるパフォーマンス向上につながります。DynatraceのAIに関する専門性と、最先端のオブザーバビリティテクノロジーは、VCARBが卓越性を追求し、勝利への情熱を完璧に補ってくれます」

    Dynatraceの最高マーケティング責任者(CMO)であるLaura Heismanは、次のように述べている。

    「VCARBとDynatraceは、ともにパフォーマンスにこだわりを持つという価値観を共有し、技術革新の限界を押し広げることを目指しています。このパートナーシップを通じて、VCARBが保有するデータを、ドライバー、エンジニア、レース戦略担当者が重要な局面で勝利につながる決断を迅速に下すための資産にすることができるようになります。Dynatraceが世界中の顧客をサポートしているのと同様に、VCARBにも大きな成果をもたらすことを楽しみにしています」

    ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム

    ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズ・フォーミュラワン・チームについて
    370回以上のレース出場を重ね、現在も記録更新を続けるレッドブルのイタリアF1チームであるビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズ(VCARB)は、2006年以来、モータースポーツ競技に一貫して参加している最も重要なチームのひとつ。スクーデリア・トロ・ロッソとして設立され、未来のチャンピオンをスターティンググリッドに送り出すことを使命としてきたVCARBは、F1などのレースや世界選手権を制した世代のドライバーたちのトップレベルのキャリアの出発点となったチーム。2020年にスクーデリア・アルファタウリに改称した後もその成功は続き、初シーズンのイタリアグランプリで優勝を果たした。生まれ変わったビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズ・チームはそのミッションをモータースポーツ界最高峰の賞の獲得へと広げ、モータースポーツの頂点における戦いの新たな時代に突入している。

    Dynatraceについて
    Dynatrace (NYSE:DT)は、世界中のソフトウェアを完璧な状態で運用するために存在する。Dynatraceのエンドツーエンドプラットフォームは、広範で深いオブザーバビリティ(可観測性)と継続的なランタイムアプリケーションセキュリティをDavis(R) ハイパーモーダルAIと組み合わせ、膨大なデータから得られる“答え”とインテリジェントオートメーションを提供する。企業のイノベーションを支援、クラウド運用の近代化(モダナイゼーション)と自動化を実現し、より迅速かつ安全にソフトウェアを提供して、完璧なデジタル体験を可能にする。世界有数の大手企業が、Dynatrace (R)プラットフォームを信頼し、デジタルトランスフォーメーションの推進のために活用している。