カテゴリー: 佐藤琢磨

  • 小松礼雄 F1キャリアの原点は佐藤琢磨との偶然の出会い

    小松礼雄 F1キャリアの原点は佐藤琢磨との偶然の出会い

    小松礼雄(ハースF1チーム代表)が、自身のF1キャリアの出発点となった佐藤琢磨との偶然の出会いを明かした。

    大学時代に英国の草の根モータースポーツに関わっていた小松礼雄は、シルバーストンで若き佐藤琢磨と出会い、その後の活動を通じて実戦データ、シミュレーション、ドライバーとの直接作業を結びつけていくことになった。

    シルバーストンで見かけた日本人ドライバー
    当時、小松礼雄は地元ドライバーのアンドリュー・デアハンティが参戦する英国サルーンカー選手権のチーム運営を手伝っていた。あるシルバーストンのレースミーティングで、レーシングスーツ姿の日本人ドライバーが原付で通り過ぎるのを目にした。

    そのドライバーが、当時ダイヤモンド・レーシングから英国F3選手権のナショナルクラスに参戦していた佐藤琢磨だった。

    「ある日、シルバーストンでレースをしていたときのことを覚えています。僕は車の下にいてアンチロールバーを交換していたんですが、ふと見上げたら、レーシングスーツを着た日本人の若い子が原付に乗っていました。だからもちろん、お互いに挨拶しました。当時、日本人同士が会うことはあまりありませんでした」と小松礼雄はコメント。

    「そのときは特に何も思いませんでした。でも、僕たちが英国サルーンカーのレースに出るときにクアッドバイクがありませんでした。それで『彼は英国F3で走っていると言っていたから、クアッドバイクを持っているはずだ』と思って、彼のチームであるダイヤモンド・レーシングに借りに行きました」

    「クアッドバイクを借りて、自分たちのレースを終えて、それを返しました。それで『彼のレースがもうすぐだから、見に行こう』と思いました。その年、彼はナショナルクラスに出ていました」

    佐藤琢磨の速さが関係を変えた
    小松礼雄はそのレースで、佐藤琢磨の走りに強い印象を受けた。当時、ナショナルクラスではマーティン・オコンネルが圧倒的な存在だったが、佐藤琢磨はその相手をすぐに破った。

    「そこにマーティン・オコンネルというアイルランド人のドライバーがいました。彼はとても優秀で、ナショナルクラスのレースをすべて勝っていました。でも資金はありませんでした。シルバーストンで琢磨を見たら、彼はいきなりその相手に勝ちました。僕は『すごい、君は速い。マーティン・オコンネルに勝ったんだ。彼はみんなに勝っていたのに』と言いました。すると琢磨が『本当ですか? 次はスラクストンでレースがあります。見に来ませんか?』と言いました」

    「それでスラクストンを見に行って、話をして、彼が僕よりちょうど1歳年下だと分かりました。彼は『来年はチャンピオンシップクラスに出ます』と言いました。僕は『来年から博士課程を始めます。こういうことに興味があります。一緒に何かやりませんか?』と言いました」

    博士課程と現場データが結びついた瞬間
    この出会いは、小松礼雄にとって理論と実践を結びつける大きな転機になった。博士課程で扱っていたシミュレーションや最適化の研究を、佐藤琢磨との実地作業に持ち込むことになった。

    「翌年の英国F3では、すべてのテストとほとんどのレースに行って、いろいろなことをやりました。僕は博士課程でシミュレーション最適化のプログラムを書いていました」

    「でも、それを実際に琢磨と一緒にサーキットで試していました。実データ、タイヤデータ、ダンパーデータを集めていました。シャシーデータを得るためにダラーラのエンジニアとも仕事をしました。理論面、数学面、実践面、そして琢磨のようなドライバーと直接仕事をすること、そのすべてが組み合わさりました」

    「1年目の彼のチームメイトはベン・コリンズ、『ザ・スティグ』でした」

    「そして2年目は素晴らしかったです。2年目は博士課程に集中するためにあまり関わりませんでしたが、琢磨とアンソニー・デビッドソンでした」

    佐藤琢磨

    佐藤琢磨からつながったHRD入り
    博士課程の終盤、小松礼雄は仕事を探していた。最終的にドイツF3のコリン・コレスのチームからレースエンジニアのオファーを受けたが、それは本当に望んでいた道ではなかった。

    「仕事が見つかりませんでした。そして最後に得たオファーは、ドイツF3のコリン・コレスのチームでのレースエンジニアでした。ドイツで彼に会って戻ってきたのを覚えています。オファーをもらって、『いいことだ。ドイツF3でレースエンジニアとして仕事が決まった』と思いました。当時は競争力もありました。でも、特にそれをやりたいとは思っていませんでした」

    英国に戻ると、佐藤琢磨から電話が入った。

    「英国に戻ったら、電話が鳴りました。それが琢磨でした。琢磨は『就職面接はどうでしたか?』と言いました。僕は『大丈夫でした。仕事はもらえましたが、特にやりたいわけではありません』と言いました」

    「すると彼は『そうですか。もしまだ可能性があるなら、HRDの田中さんが話したがっています。本当に大丈夫ですか?』と言いました。それでHRDの田中さんに会いに行きました。当時、オトマー・サフナウアーが副社長で、2003年に仕事をもらいました。そこから琢磨はテストドライバーでした。そして2004年にBARホンダへ移りました」

    小松礼雄のF1キャリアは、単なる就職活動の延長ではなく、佐藤琢磨との偶然の出会いから始まった現場での積み重ねによって形作られた。クアッドバイクを借りに行った一度の接点が、英国F3での実践、HRD入り、そしてBARホンダへの移籍につながっていった。

  • 佐藤琢磨がミック・シューマッハを称賛「前方争いできる力がある」

    佐藤琢磨がミック・シューマッハを称賛「前方争いできる力がある」

    ミック・シューマッハのインディカー挑戦を支えているのが、インディ500を2度制した佐藤琢磨だ。F1からアメリカン・オープンホイールへ転向した経験を持つ佐藤琢磨は、インディ500の特殊性について語りながら、ルーキーイヤーを戦うミック・シューマッハへの評価と期待を明かした。

    2026年のインディアナポリス500を前に行われたメディア対応で、佐藤琢磨は「レースを愛するドライバーなら誰でもインディ500を好きになる」と語りつつも、その難しさは実際に経験しなければ理解できないと強調した。

    F1とはまったく異なる500マイルの戦い
    F1で育ったドライバーにとって、インディ500はまったく別の競技だと佐藤琢磨は説明する。

    「アドバイスなんてないですよ」と笑いながら切り出した佐藤琢磨は、かつて挑戦したフェルナンド・アロンソを例に挙げながら、インディ500の魅力について語った。

    「フェルナンドのように興味を持っている人なら、きっと好きになることは保証できます。違うタイプのレースですが、レースを愛する人なら間違いなく楽しめます」

    しかし、その後の説明ではインディ500の難しさが次々と明かされた。

    「初めてインディ500を走るドライバーは理解できません。本当に理解できないんです」

    「これは500マイルのレースです。7回か8回のピットストップがありますし、そんな経験はこれまでの人生でないでしょう。しかも午後1時にスタートして午後3時に終わることもあれば、午後3時スタートで5時や6時に終わることもある。コンディションは常に変化しています」

    「最初のスティントと最後のスティントではクルマの感触もまったく違います。徐々にクルマを作り上げていかなければなりません。アグレッシブに攻めるためにはクルマを深く理解する必要がありますが、ルーキーイヤーではそれに時間がかかります」

    8回目の挑戦でつかんだ勝利の意味
    佐藤琢磨自身の歩みも、その考えを裏付けている。

    インディ500初挑戦からの成績は20位、33位、17位、13位、13位、19位、26位。そして2017年、8回目の挑戦で初優勝を成し遂げた。

    佐藤琢磨によれば、500マイルのレース全体をマネジメントできる感覚を得たのは長年の経験を積んだ後だったという。

    現在では各スティントで何をすべきか、どの位置にいるべきかを正確に理解しているが、それは経験によってしか身につかない能力だと考えている。

    ミック・シューマッハを高評価「極めて良い仕事をしている」
    2026年、佐藤琢磨とミック・シューマッハはレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングでチームメイトとなった。

    ホンダ製パワーユニットを使用する同チームで、佐藤琢磨はシューマッハを積極的にサポートしている。

    「僕は毎日ミックと話しています。15分前にもクルマについてデブリーフをしました。情報を共有して、できる限り彼をサポートしています」

    「でも先ほど言ったように、ルーキーイヤーではすべてを理解するのは本当に難しい。経験していなければ説明するのも難しいんです」

    それでも佐藤琢磨は、元ハースF1チームのドライバーであるシューマッハの適応力を高く評価した。

    「ミックは極めて良い仕事をしています。非常によく対応できています」

    「ここまで大きなミスはほとんどなく、それがレースでの自信につながっています。レースを重ねる中でさらに多くを学び、前方争いに加わっていけることを期待しています」

    ルーキー・オブ・ザ・イヤー獲得が示した将来性
    実際にシューマッハは2026年インディ500でルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得した。

    決勝では18位でフィニッシュしたものの、内容は順位以上に印象的だった。終盤にはトップ5圏内を走行し、残り4周となる196周目には上位争いに加わっていた。

    しかしターン1でコースを膨らみ、外側のウォールに軽く接触。このアクシデントが最終コーションを引き起こし、フェリックス・ローゼンクビスト、マーカス・エリクソン、デビッド・マルーカスによる1周勝負の決着へとつながった。

    それでもシューマッハはリードラップを維持したまま完走を果たしている。

    佐藤琢磨が繰り返し強調した「経験」の重要性を考えれば、ルーキーイヤーでこれだけの走りを見せたミック・シューマッハの将来は明るいと言える。トップ5争いを演じた2026年の経験は、今後インディ500制覇を目指すうえで大きな財産になるはずだ。

  • 佐藤琢磨 インディ500勝利の“方程式”を解説「100周までにトップ5が必要」

    佐藤琢磨 インディ500勝利の“方程式”を解説「100周までにトップ5が必要」

    インディ500を2度制している佐藤琢磨が、“世界最大のレース”を勝ち抜くために必要な条件を詳細に語った。

    元F1ドライバーでもある佐藤琢磨は、2017年と2020年にインディアナポリス500を制覇。近年もトップ争いを演じ続けており、2026年大会でもラハル・レターマン・ラニガン・レーシング勢最上位となる10位でフィニッシュした。

    「最初から前にいる方がいい」
    ホンダ主催のメディア向けラウンドテーブルで佐藤琢磨は、インディ500で勝利するための基本条件について語った。

    「最初から前方にいる方がいいのは間違いないです」と佐藤琢磨は笑いながら語った。

    実際、インディ500では11列33台のグリッドのうち、前2列からスタートしたドライバーが勝利するケースが多い。ただし、佐藤琢磨はスターティングポジションだけでは勝てないと強調する。

    「特にここ数年は競争レベルが非常に高い。パドック全体でパフォーマンス差が非常に小さいんです」

    「今はみんながマシン性能の99.9%を引き出している。だから競争が激しい」

    「オーバーテイクは非常に難しい。特に気温が低いコンディションでは“バンドエイド”のような状態になる。前方の乱気流によって莫大なダウンフォースが発生するからです」

    「マシンバランスを取れたドライバーは速く走れる。でも暑い日になると、“ゲームオン”になる」

    経験こそ最大の武器
    佐藤琢磨は、インディ500では経験値が極めて重要だと繰り返し語った。

    ルーキーが勝つことは不可能ではないものの、8回に及ぶピットストップ、2.5マイルオーバル、ドラフティング、トラフィックの中での戦いを経験してきたドライバーこそが、“勝つためのツール”を持っているという。

    「例えば、ニュータイヤの最初の5周は誰でも速い。でもその後は全員がバランス変化に苦しむんです」

    しかし経験豊富なドライバーは、その変化を事前に予測し、レース展開に織り込むことができると説明した。

    佐藤琢磨 インディ500

    “100周までにトップ5”が勝利への条件
    佐藤琢磨はさらに、自身が考えるインディ500勝利への具体的な戦略を明かした。

    「僕が普段やっているのは、100周までに間違いなくトップ5にいる必要があるということです」

    「そして単独走行をして、自分たちの純粋なスピードがどれくらいあるか確認する必要がある。そうすれば戦えるクルマになる」

    「もし遅いなら、トリムしなければいけない」

    さらに佐藤琢磨は、先頭集団とそれ以外ではレースの難易度が大きく異なると説明した。

    「2番手なら比較的簡単にオーバーテイクできる。半周以内に抜き返したり、また抜き返されたりできる。でもそれはトップ2だけです」

    「3番手以下になると乱気流の影響で非常に難しくなる」

    そのため、終盤へ向けたマシン調整も極めて重要になるという。

    「理想的には最後の2スティントではマシンに触りたくない。つまりタイヤ内圧やフロントウイング、リアウイングの調整は4回目のピットストップまでに終えておきたいんです」

    「最後のスティントではトップ3以内にいる必要がある」

    「そうでなければ、イエローコーションなどがない限り勝てる可能性は非常に小さい。ここ数年ずっとそういうレースになっている」

    「だから各スティントの終わりに向けて、少しずつでも前進していかなければいけないんです」

    ローゼンクヴィストが“琢磨理論”を証明
    2026年のインディ500では、メイヤー・シャンク・レーシングのフェリックス・ローゼンクヴィストが優勝を飾った。

    佐藤琢磨自身は勝利を逃したものの、そのレース展開はまさに佐藤琢磨が語った“勝利の方程式”を裏付けるものだった。

    フロントロウからスタートしたローゼンクヴィストは、レースを通じてトップ10圏内を維持。終盤のコーションと赤旗によって、異なるピット戦略を採っていたパト・オワードとともに優勝候補となった。

    そして最後のリスタート時、3番手につけていたローゼンクヴィストは、チームメイトのマーカス・アームストロングとデビッド・マルーカスをかわして優勝を手にした。

    一方の佐藤琢磨も、スポット参戦ながらチーム最上位フィニッシュを記録。インディ500で再び優勝争いを演じるだけの実力を示した。

    2027年、再びインディアナポリスで佐藤琢磨が勝利へ挑む可能性は十分にありそうだ。

  • 佐藤琢磨 インディ500で10位「トップ争いには遥かに遠かった」

    佐藤琢磨 インディ500で10位「トップ争いには遥かに遠かった」

    佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、2026年のインディ500を10位で終えた。決勝では燃費戦略を駆使して一時8位まで浮上したものの、終盤のリスタートで順位を落とし、最後まで挽回を狙ったが届かなかった。

    今年は限られた準備期間による“ショートプログラム”の中で挑んだ一戦だったが、予選で苦戦した時点から厳しい戦いを強いられていた。

    佐藤琢磨はレース後、自身の走りだけでなく、支えてくれたチームやスポンサー、そしてファンへの思いも率直に語った。

    序盤から苦しい展開「順位を上げるどころか落としていった」
    「今年、2026年のインディ500は残念ながら10位でフィニッシュすることになりました」と佐藤琢磨は振り返った。

    「悔しいですね。スタートからもちろん順位を上げていくことを目標に頑張っていたんですけど、逆に順位を落としていく形になり、ピットストップの調整でだいぶ車自体はスピードを取り戻したと思うんですけど、トップ争いをするには全然遥か遠い、それぐらいちょっとパフォーマンスが下がったかなと思いました」

    決勝ではマシンバランスの改善を図りながら巻き返しを目指したが、優勝争いに加わるには厳しい状況だったという。

    燃費戦略で勝負も終盤のリスタートで後退
    残り70周付近では、自力で順位を上げるのが難しいと判断し、佐藤琢磨は大胆な戦略に打って出た。

    「残り70周になったところで自力で上に上がっていけなそうだったので、駆けに出て1回のピットストップで乗り切ると。それが後を過ごして8位まで上がったんですけど、最後にスタートが2回あって、そのうちの1回がグリーンになる前に後ろが結構抜き出てて、僕はチェックアップがあってブレーキ踏んだりしてみんな大きく順位を落としちゃったんですよね」

    終盤の混乱で順位を失い、11位まで後退。それでも最後まで諦めずに前を追った。

    「それで11位まで落ちてしまったので悔しかった。最後の1周に関しては一応順位を一つ上げたんですけど、届かなかったです」

    支えてくれたチームとファンへの思い
    今回の挑戦は、短期間で準備を進める特殊なプロジェクトだった。佐藤琢磨は、その中で支えてくれたチームへの感謝を口にした。

    「今回のショートプログラムという非常に厳しい環境の中でチームクルー75号車のクルーもみんな本当に頑張ってくれたし、チームも本当にバックアップしてくれたし、自分たちとしては予選がうまくいかなかった時点で本当に悔しかったですけども、レースで応援してくださった皆さん、それからこのプロジェクトを可能にしてくれたスポンサーの皆さんに、いい形でお礼ができなかったのがとても心残りです」

    インディ500を2度制している佐藤琢磨にとっても、今回の10位は納得できる結果ではなかった。それでも最後には、次への挑戦を見据えた。

    「だから自分も全力で頑張りましたし、これからチームと一緒にたくさんの反省点を克服して、この先もチャレンジしていけるように頑張っていきたいなと思います。皆さんたくさんの応援を本当にありがとうございました」

  • 佐藤琢磨 インディ500最終プラクティス5番手 「3勝目指して全力で頑張る」

    佐藤琢磨 インディ500最終プラクティス5番手 「3勝目指して全力で頑張る」

    佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が、2026年インディアナポリス500決勝前最後のプラクティス「ミラーライト・カーブデイ」で5番手タイムを記録した。75号車ホンダは226.244mphをマークし、決勝へ向けて安定したレースペースを示した。

    今年のインディ500で佐藤琢磨は12番グリッドからスタート。予選では本来狙っていた順位に届かなかったものの、決勝を見据えたマシンバランスには強い手応えを感じている。

    佐藤琢磨「3勝目指して全力で頑張る」
    佐藤琢磨は決勝へ向けての意気込みを語った。

    「今年のインディー500は、予選12番で4列目からスタートになります」と佐藤琢磨はコメント。

    「正直言って予選は自分たち失敗をしてしまって、もっともっと前の方からスタートしたかったんですけども、でも昨年よりもずっといい車作りができていますし、インディー500は長いので、最後まで全力でチーム一丸となって戦っていきたいと思います」

    「3勝目指して、今年も全力で頑張ります」

    “街全体がインディ500に向けてビルドアップしていく”
    カーブデーを前にしたメディアデーでは、佐藤琢磨はインディ500特有の空気感についても語った。

    「今日はメディアデーです。たくさんのインタビューをこなしてきました。インディー500は恒例なんですけども、プラクティスが最初の週にあって、その週末が予選なんですね」

    「それが終わって、月曜日と金曜日は走行があるんですけども、それ以外はコミュニティデーだったり、今日みたいなメディアデーだったり、パレードもあったりと、街全体がインディー500に向けてどんどんビルドアップしていく感じ。この感じがすごい楽しみですね」

    また、走行のない期間もチームにとって極めて重要な準備期間だと説明した。

    「実際にはプラクティスが終わって、この数日間というのはメカニックたちにとっては車を一応全部バラして、完璧な状態にチェックをして戻して、そういう意味ではすごい大事な時間ですし、ショートプログラムである僕たちはエンジンそのままなんですけども、他のドライバーたちは全員ここでまたフレッシュエンジンになるので、最後カーブデーと言われる調整日が金曜日にありまして、そこでシェイクダウンをして、最終確認をしてレースに挑むと」

    「この走らない時間、エンジニアたちは全てのデータを洗い出して、去年のデータと比べてベストなレースカーを作ってくれているすごく大事な時間なので、自分たちドライバーも毎日ずっと走ってきたからここで一回ちょっとリセットしてですね、精神的にも肉体的にもリフレッシュした状態で週末に挑みます」

    さらに、日本から駆けつけるファンへの感謝も口にした。

    「現地でたくさんの皆さんが応援してくれるんですけども、続々と日本からもですね、応援してくださるファンの皆さんが到着をしているみたいで、ちょっとね、明日の天気、カーブデーの天気少し怪しいんですけども、晴れることを祈ってますし、もし雨になってしまったとしても頑張って応援してください」

    「その祈りがね、きっと日曜日につながると思うので。自分としては本当にもうここまで来たらやることはやったので、あとはカーブデーで最後のセッティング2つあるんですけども、それを試して、車も良い方向に来てますし、調子も上がってきているので全力で頑張りたいと思います」

    ニューガーデン最速 ペンスキー勢が存在感
    最終プラクティスでは、2度のインディ500ウイナーであるジョセフ・ニューガーデンが228.342mphでトップタイムを記録した。23番グリッドからのスタートながら、レース仕様での強さを見せている。

    ニューガーデンは走行後、決勝へ向けた自信を口にした。

    「感触は悪くない。かなりいいと思う。でも今日は金曜日だ。本当に重要なのは日曜日なんだ」

    「シェルのマシンで日曜日に強くなければならない。チーム・シボレーは今月ずっと素晴らしい仕事をしてくれているし、レースが楽しみだ」

    ニューガーデンは、雨で短縮された月曜のポスト予選プラクティスでも最速を記録しており、決勝へ向けて高いレースペースを維持している。

    2番手にはエド・カーペンター・レーシングのクリスチャン・ラスムッセン、3番手にはデビッド・マルーカスが続き、ペンスキー勢とシボレー勢が上位を占めた。

    地元インディアナ州出身のコナー・デイリーは4番手。佐藤琢磨はホンダ勢上位として5番手につけ、ポールシッターのアレックス・パロウは6番手だった。

    また、ルーキー勢ではデニス・ハウガーが10番手で最速。月曜のクラッシュで負傷していたアレクサンダー・ロッシも走行に復帰した。

    セッション全体では33台合計で2169周を走行。唯一のイエローは、2022年インディ500ウイナーのマーカス・エリクソンによる右リアタイヤ脱落で提示された。

    インディ500決勝は日本時間5月26日に開催される。佐藤琢磨は2017年、2020年に続く自身3度目の栄冠を狙う。

    最終プラクティス結果
    1.ジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー) – 228.342mph
    2.クリスチャン・ラスムッセン(エド・カーペンター・レーシング) – 227.474mph
    3.デビッド・マルーカス(チーム・ペンスキー) – 226.565mph
    4.コナー・デイリー(ドレイヤー&ラインボルド・レーシング) – 226.341mph
    5.佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング) – 226.244mph
    6.アレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング) – 225.986mph
    7.カイル・カークウッド(アンドレッティ・グローバル) – 225.917mph
    8.スコット・マクラフリン(チーム・ペンスキー) – 225.642mph
    9.マーカス・アームストロング(メイヤー・シャンク・レーシング) – 225.322mph
    10.デニス・ハウガー(デイル・コイン・レーシング) – 225.187mph
    11.ロマン・グロージャン(プレマ・レーシング) – 225.151mph
    12.グラハム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング) – 225.058mph
    13.ジャック・ハーベイ(ドレイヤー&ラインボルド・レーシング) – 225.003mph
    14.スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング) – 224.917mph
    15.マーカス・エリクソン(アンドレッティ・グローバル) – 224.896mph
    16.リナス・ヴィーケイ(デイル・コイン・レーシング) – 224.706mph
    17.サンティーノ・フェルッチ(AJフォイト・レーシング) – 224.415mph
    18.ルイス・フォスター(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング) – 224.334mph
    19.エリオ・カストロネベス(メイヤー・シャンク・レーシング) – 224.293mph
    20.パト・オワード(アロウ・マクラーレン) – 224.202mph
    21.カイオ・コレット(フンコス・ホーリンガー・レーシング) – 224.126mph
    22.フェリックス・ローゼンクヴィスト(メイヤー・シャンク・レーシング) – 223.890mph
    23.キフィン・シンプソン(チップ・ガナッシ・レーシング) – 223.577mph
    24.エド・カーペンター(エド・カーペンター・レーシング) – 223.571mph
    25.ライアン・ハンター-レイ(ドレイヤー&ラインボルド・レーシング) – 223.101mph
    26.ウィル・パワー(チーム・ペンスキー) – 222.946mph
    27.ノーラン・シーゲル(アロウ・マクラーレン) – 222.922mph
    28.ジェイコブ・エイベル(デイル・コイン・レーシング) – 222.922mph
    29.ミック・シューマッハ(プレマ・レーシング) – 222.723mph
    30.クリスチャン・ルンガー(アロウ・マクラーレン) – 222.455mph
    31.アレクサンダー・ロッシ(エド・カーペンター・レーシング) – 222.291mph
    32.スティング・レイ・ロブ(フンコス・ホーリンガー・レーシング) – 222.094mph
    33.キャサリン・レッグ(デイル・コイン・レーシング) – 222.018mph

  • 佐藤琢磨 インディ500月曜プラクティス2番手「予選の痛みを乗り越える」

    佐藤琢磨 インディ500月曜プラクティス2番手「予選の痛みを乗り越える」

    佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、インディアナポリス500の月曜プラクティスを総合2番手で終え、決勝に向けてマシンバランスの改善に手応えを示した。

    前日の予選ではトップ12進出を逃していた佐藤琢磨だが、その後の車検結果によって順位が繰り上がり、最終的なスタート順位は12番手に確定。雨と雷で短縮されたこの日のプラクティスでは、レース仕様へ変更したマシンでトラフィック走行を重ね、ジョセフ・ニューガーデンに次ぐ2番手タイムを記録した。

    「あと一つ」で逃したトップ12への思い
    「インディ500予選から一晩明けて、月曜日のプラクティスが今日終わりました。まず予選で7位に入った選手の車が車検落ちとなりまして、自分の順位が一つ上がり、最終的には12位になりました」

    「昨日もトップ12が始まる前に、テックの方からピットレーンで1時間待つように言われていたんですけど、それももしかしたらそこで引っかかった車があったら繰り上げでトップ12に入るということだったんですが、あの時自体はそうはならずにガレージに戻ってきて、そして一晩経って順位が変わったと」

    「まあ悔しいですね。本当にもうあと一つのポジションでトップ12にチャレンジできたかと思うと、だいぶ復活はできたと思うので。まあでも仕方ないです」

    レース仕様へ変更したマシンに改善の兆し
    「でも12位でスタートなんですけど、今日は予選から一変して車をレーストリム、レースパッケージに戻しまして、ダウンフォースも増えますし、もちろんギア、それからブーストも落ちて、もう車は全然違います」

    「そして先週予選前に実際には2日間しかレースセットを試す時間がなかったんですけど、あんまり満足いってなかったんですね。それでチームメイトはいくつかハッピーな部分もあったので、それを全部くっつけて、これがいいだろうと思う車を今日作っていって、実際には雨が降って中断されてしまったので40分しか走れなかったんですけど、それでもきっちりとニューセット、ショートランですけども3本走ることができて、全体タイムも2位に上がって、ニューガーデン、トップタイム、僕が2番手で、トラフィックの中での動きというのはかなり改善されたかなと思います」

    「車の出来としては70点くらいだと思うんですけども、いくつか問題も同時に起きていまして、新しい今回から完全にコントロールされるブレーキがあるんですけど、ブレーキの摩擦熱が異常に高くて、実はオープンテストから症状が出ていたので、何度かキャリパーも変えたり、中身も変えたり、ディスクも含めたフリクションのマテリアルも全部変えたりしているんですけど、一向に収まらなくて、予選でも実は高かったんですよね」

    「今日のレースでは、ロングランではものすごい高くなっちゃって、ブレーキ屋さんも入っていろいろな調査が行われています。単独で全然スピードが出ない。ブレーキ引きずっちゃっているようなものなので。この状態でレースは出来ないので、カーブデーと言われるキャリブレーションデーですね。金曜日に、ちょっと今天気悪いんですけども、走れることを祈りつつ、そこで最終チェックをして、あとはレースに挑む」

    「でも、シャーシセット自体はかなり良いところまで来たので、不安だらけだった先週のところからは何とか抜けて、予選のことは未だに心が痛いんですけども、何とか気持ちを切り替えて、レースにフォーカスしていこうかなと思っています」

    雨とクラッシュで波乱となった月曜プラクティス
    この日のプラクティスは、雨と雷の影響で走行時間が大幅に短縮された。さらに開始28分後にはアレクサンダー・ロッシ、パト・オワード、ロマン・グロージャンによる3台絡みの大クラッシュが発生し、セッションは長時間中断となった。

    そのなかでジョセフ・ニューガーデンが226.198mphでトップタイムを記録。佐藤琢磨は225.723mphで2番手につけ、デニス・ハウガー、ライアン・ハンター-レイ、マーカス・エリクソンが続いた。

    ■ 2026年 インディ500 プラクティス7順位
    1.ジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー) – 226.198mph
    2.佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング) – 225.723mph
    3.デニス・ハウガー(デイル・コイン・レーシング) – 224.554mph
    4.ライアン・ハンター-レイ(アロウ・マクラーレン) – 224.415mph
    5.マーカス・エリクソン(アンドレッティ・グローバル) – 224.376mph
    6.スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング) – 224.352mph
    7.ジャック・ハーベイ(ドレイヤー&ラインボルド・レーシング) – 224.287mph
    8.パト・オワード(アロウ・マクラーレン) – 224.079mph
    9.カイオ・コレ(AJフォイト・レーシング) – 223.989mph
    10.クリスチャン・ラスムッセン(エド・カーペンター・レーシング) – 223.710mph
    11.サンティノ・フェルッチ(AJフォイト・レーシング) – 223.635mph
    12.デビッド・マルーカス(チーム・ペンスキー) – 223.418mph
    13.キフィン・シンプソン(チップ・ガナッシ・レーシング) – 223.262mph
    14.ロマン・グロージャン(デイル・コイン・レーシング) – 223.233mph
    15.カイル・カークウッド(アンドレッティ・グローバル) – 222.983mph
    16.スティング・レイ・ロブ(フンコス・ホーリンガー・レーシング) – 222.948mph
    17.アレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング) – 222.815mph
    18.エリオ・カストロネベス(メイヤー・シャンク・レーシング) – 222.738mph
    19.ウィル・パワー(チーム・ペンスキー) – 222.601mph
    20.マーカス・アームストロング(メイヤー・シャンク・レーシング) – 222.155mph
    21.フェリックス・ローゼンクヴィスト(メイヤー・シャンク・レーシング) – 222.134mph
    22.キャサリン・レッグ(デイル・コイン・レーシング) – 222.087mph
    23.リナス・ヴィーケイ(デイル・コイン・レーシング) – 222.065mph
    24.スコット・マクラフラン(チーム・ペンスキー) – 222.012mph
    25.ルイス・フォスター(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング) – 221.832mph
    26.アレクサンダー・ロッシ(エド・カーペンター・レーシング) – 221.578mph
    27.ノーラン・シーゲル(アロウ・マクラーレン) – 221.360mph
    28.クリスチャン・ルンガー(アロウ・マクラーレン) – 221.331mph
    29.エド・カーペンター(エド・カーペンター・レーシング) – 221.085mph
    30.ミック・シューマッハ(プレマ・レーシング) – 220.273mph
    31.コナー・デイリー(フンコス・ホーリンガー・レーシング) – 219.553mph
    32.ジェイコブ・エイベル(デイル・コイン・レーシング) – 219.429mph
    33.グラハム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング) – 218.392mph

  • 佐藤琢磨 インディ500予選13番手に落胆「もうショックすぎて言葉が出ない」

    佐藤琢磨 インディ500予選13番手に落胆「もうショックすぎて言葉が出ない」

    佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、雨の影響で1日開催に変更された2026年インディ500予選を13番手で終えた。ファスト12進出を目前で逃した佐藤琢磨は、予選後に「もうショックすぎて言葉が出ない」と率直な心境を明かした。

    当初は2日間開催が予定されていた予選だったが、天候の影響でスケジュールは大幅に変更。佐藤琢磨は26番手出走という難しい条件の中でアタックに臨み、一時は11番手につけていたものの、終盤に他車のタイム更新によって順位を落とし、最終的に13番手で終えることになった。

    「昨日走れていればコンディションは良かった」
    「インディ500の予選が終わりました。残念ながらトップ12に入ることができず、13番手で今日の予選を終えることになってしまいました。もうショックすぎて言葉が出ないくらいなんですけども」

    佐藤琢磨は、通常とは異なる予選フォーマットになったことで状況が大きく変わったと説明した。

    「もともと土曜日と日曜日と2日間で開催される予定だった予選が、昨日の土曜日は雨の関係で走れなかったので、1日のすごいコンパクトな凝縮したスケジュールになったんです」

    「本来はまず15番手以内に入って、そこから10位から15位で敗者復活をやってトップ12に入る方式だったんですけど、雨の影響でそれが全部流れてしまった」

    「ポールを取ったパロウに最後弾かれた」
    佐藤琢磨は、出走順と路面コンディションの変化も結果に影響したと振り返った。

    「自分は今日26番手出走で、昨日の夕方走れていればコンディションは良かったと思うんですけど、今日は仕方ないですね」

    「お昼の12時からスタートだったので、自分が走る時は午後2時くらいになっていて、劇的に暑くなっていた。その時点では11番手のタイムだったんですけども、後ろから今日ポールを取ったアレックス・パロウ選手が引き返ったこともあり、ギリギリになって最後弾かれて13位で終わってしまった」

    佐藤琢磨 インディ500 予選

    未知のパーツ投入を悔やむ
    さらに佐藤琢磨は、チームとして導入した新パーツが裏目に出た可能性についても言及した。

    「今日は非常に気温が高くなって、今までのプラクティスの中でも一番暑い日になりました。それから風もすごく強かったので、車を安定させるセッティングにしなきゃいけなかった」

    「どこのチームもそうやって試行錯誤するんですけども、それにちょっと反応しすぎてしまったというか、チームももっとやらなきゃというところで、自分たちがデータのないパーツを使ったんですけども、それが結果的にはものすごい失敗だったのかなと思います」

    「4台とも同じようにして4台とも沈んでしまったので、自分たちが知らないものと言ったらもうそれ一つしかない」

    「まだレースセットアップは仕上げられる」
    一方で、佐藤琢磨は決勝に向けて前向きな姿勢も崩さなかった。

    「本当にたらればになってしまうんですけど、自分たちが知っているパッケージで走っていれば、おそらく順当に上がれていったと思うから、なおさら悔しいです」

    「ただ、チーム一丸となってトップを目指してやろうとしていた志は変わらないですし、確かに予選はすごく残念な形で久しぶりにトップ12に入れないインディ500になってしまっているんですけど、まだまだレースのセッティングは明日の月曜日、それとカーブデーで仕上げることができる」

    「なんとか挽回できるように残り2日間のプラクティスを走って、決勝に向けて準備を進めたいと思います。残念な予選でしたけども、たくさんの応援ありがとうございました」

  • アレックス・パロウがインディ500ポール獲得 佐藤琢磨はファスト12届かず13番手

    アレックス・パロウがインディ500ポール獲得 佐藤琢磨はファスト12届かず13番手

    アレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング)が、雨の影響で1日開催に圧縮された2026年のインディ500予選でポールポジションを獲得した。ディフェンディングウイナーのパロウは4周平均232.248mphを記録し、2023年以来2度目のインディ500ポールを手にした。

    佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は230.995mphを記録して13番手。ファスト12進出には届かなかったものの、上位勢に迫るスピードを示し、決勝に向けて期待を残した。

    雨で崩れた2日制予選 一発勝負のフォーマットに
    本来2日間で行われるインディ500予選は、天候の影響により1日開催へと変更された。インディカーは午後12時から午後7時までの限られた時間内で33台すべてのグリッドを確定させる必要があり、フルフィールド予選、ファスト12、ファスト6の各セッションで各車1回のみのアタックに制限された。

    この形式により、13番手から33番手までが最初の全車予選で決定。その後、上位12台によるファスト12、さらに上位6台によるファスト6でポールポジションが争われた。

    パロウが唯一の232mph台で2度目のインディ500ポール
    パロウは2.5マイルのインディアナポリス・モーター・スピードウェイを4周平均232.248mphで走行。ライバル勢が231mph台にとどまる中、唯一232mphの壁を突破した。

    「言葉がない」とパロウは語った。

    「正直、今日はここまでスピードがあるとは思っていなかった。すごい。本当に信じられない。ファンのみんなに感謝したい」

    2番手にはエド・カーペンター・レーシングのアレクサンダー・ロッシが231.990mphで続き、チーム・ペンスキーのデビッド・マルーカスが231.877mphで3番手に入った。

    ローゼンクヴィストは失速 佐藤琢磨は13番手
    ポール候補と見られていたフェリックス・ローゼンクヴィストは、33台によるセッションとファスト12で速さを見せたものの、ファスト6では伸びを欠き、231.375mphで4番手にとどまった。

    5番手にはAJフォイト・レーシングのサンティーノ・フェルッチが入り、過去4年で3度目となるトップ6スタートを確保。アロー・マクラーレンのパト・オワードはファスト6進出こそ果たしたが、最終アタックでは230.442mphにとどまり6番手となった。

    ファスト6に届かなかった組では、チップ・ガナッシ・レーシングのカイフィン・シンプソンが7番手、ドレイヤー&レインボールドのコナー・デイリーが8番手、2024年ポールシッターのスコット・マクラフリンが9番手に入った。

    佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は230.995mphで13番手。ファスト12進出には届かなかったものの、上位勢に近いスピードを示した。

    大物勢が後方に沈む波乱のグリッド
    今回の予選では、多くの有力ドライバーが期待通りの結果を残せなかった。

    マーカス・エリクソンはアンドレッティ勢最上位ながら18番手、ウィル・パワーは20番手。アロー・マクラーレンのライアン・ハンター=レイは23番手、チーム・ペンスキーのジョセフ・ニューガーデンは24番手にとどまった。

    カイル・カークウッドは26番手、キャサリン・レッグは27番手。レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングから出場するルーキーのミック・シューマッハは229.450mphで28番手となった。

    最下位33番手はスティング・レイ・ロブ。No.77 シボレーは4周を通じて不安定な挙動を見せ、226.572mphにとどまった。

    2026年インディ500予選結果
    ■ 1番手 アレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング) 232.248mph
    ■ 2番手 アレクサンダー・ロッシ(エド・カーペンター・レーシング) 231.990mph
    ■ 3番手 デビッド・マルーカス(チーム・ペンスキー) 231.877mph
    ■ 4番手 フェリックス・ローゼンクヴィスト(メイヤー・シャンク・レーシング) 231.375mph
    ■ 5番手 サンティーノ・フェルッチ(AJフォイト・レーシング) 230.846mph
    ■ 6番手 パト・オワード(アロー・マクラーレン) 230.442mph
    ■ 7番手 カイフィン・シンプソン(チップ・ガナッシ・レーシング) 230.883mph
    ■ 8番手 コナー・デイリー(ドレイヤー&レインボールド) 230.712mph
    ■ 9番手 スコット・マクラフリン(チーム・ペンスキー) 230.577mph
    ■ 10番手 カイオ・コレット(AJフォイト・レーシング) 230.539mph
    ■ 11番手 スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング) 230.347mph
    ■ 12番手 リナス・ヴィーケイ(ユンコス・ホリンジャー・レーシング) 229.585mph
    ■ 13番手 佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング) 230.995mph
    ■ 14番手 エド・カーペンター(エド・カーペンター・レーシング) 230.829mph
    ■ 15番手 エリオ・カストロネベス(メイヤー・シャンク・レーシング) 230.811mph
    ■ 16番手 クリスチャン・ラスムッセン(エド・カーペンター・レーシング) 230.705mph
    ■ 17番手 マーカス・アームストロング(メイヤー・シャンク・レーシング) 230.701mph
    ■ 18番手 マーカス・エリクソン(アンドレッティ・グローバル) 230.667mph
    ■ 19番手 クリスチャン・ルンガー(アロー・マクラーレン) 230.661mph
    ■ 20番手 ウィル・パワー(チーム・ペンスキー) 230.279mph
    ■ 21番手 ノーラン・シーゲル(アロー・マクラーレン) 230.213mph
    ■ 22番手 ルイス・フォスター(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング) 230.212mph
    ■ 23番手 ライアン・ハンター=レイ(ドレイヤー&レインボールド) 230.202mph
    ■ 24番手 ジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー) 230.165mph
    ■ 25番手 ロマン・グロージャン(フンコス・ホリンジャー・レーシング) 229.791mph
    ■ 26番手 カイル・カークウッド(アンドレッティ・グローバル) 229.607mph
    ■ 27番手 キャサリン・レッグ(HMDモータースポーツ/AJフォイト・レーシング) 229.456mph
    ■ 28番手 ミック・シューマッハ(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング) 229.450mph
    ■ 29番手 ジャック・ハーベイ(ドレイヤー&レインボールド) 229.207mph
    ■ 30番手 グラハム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング) 229.017mph
    ■ 31番手 デニス・ハウガー(アンドレッティ・グローバル) 228.982mph
    ■ 32番手 ジェイコブ・アベル(デイル・コイン・レーシング) 228.169mph
    ■ 33番手 スティング・レイ・ロブ(ユンコス・ホリンジャー・レーシング) 226.572mph

  • 佐藤琢磨 インディ500予選順延に落胆「26番手出走でもチャンスがあった」

    佐藤琢磨 インディ500予選順延に落胆「26番手出走でもチャンスがあった」

    佐藤琢磨は、雨によって順延となった2026年インディ500予選について、「26番手出走でもチャンスがあった」と悔しさをにじませた。

    インディカーは、断続的な雨と雷の影響により、土曜に予定されていたインディ500予選初日を全面キャンセル。日曜に短縮フォーマットでトップ12、さらにファスト6までを一気に実施する異例のスケジュールへ変更した。

    佐藤琢磨「コンディションは良くなると思った」
    佐藤琢磨は、中止決定時にはすでに路面が乾き始めていたこともあり、複雑な思いを口にした。

    「インディ500の今日は予選1日目、残念ながらキャンセルになってしまいました。今からちょうど2時間半クローズまであるんですけど、ちょうど走り切れるんですよね」

    「ご覧の通りの天気でもう乾き出しているので予選はできたということになるんですけど、残念ながら今から1時間前のインディカーの判断では厳しいということで、今日は1日サンダーストームというか雷絡みの雨を降っていたので、残念ながら予選はできませんでした」

    予選順は26番手。通常であれば不利にも見える順番だが、夕方に向けて気温や路面コンディションが改善する可能性もあり、佐藤琢磨は流れが向いてくる感覚を持っていたという。

    「自分としては今日これからハッピーアワーになるので、ちょうどだから5時半ですよね。たとえ26番手出走でも逆にコンディションが前半よりも良くなるから、これは来たと思ったんですけど、そんなにうまくはいかないですね」

    日曜は“暑さ”と一発勝負
    しかし、日曜は状況が大きく変わる。

    午前中にプラクティスが追加され、正午から予選開始。さらに高温コンディションが予想されており、後半出走となる佐藤琢磨にとっては厳しい条件になる可能性が高い。

    「明日は午前中にプラクティスセッションが設けられて12時から走りますので、自分はだいたい1時50分くらいの出走になるから、ものすごく不利なんですけど、しかもものすごく暑いらしいです」

    「でも今ちょっと色々施策を練っているので、それで全力で行くしかないかなと思っています」

    今年のインディ500予選は、全33台が最初のアテンプトを行った後、トップ12、さらにトップ6へと進む短縮フォーマットへ変更された。

    つまり、最初の4周アタックでミスをすれば一気に流れを失う可能性がある。佐藤琢磨も“一発勝負”になることを強く意識している。

    「明日はいろいろ状況が変わったので、まず全員が33台が最初のアテンプトを終えて、トップ12が入って、トップ12がトップ6になってという感じで予選が進んでいくので、もうワンチャンスしかないから、とにかくミステイクしないように、でも最高な走りができるように準備していきたいと思います」

    200mph超の世界で、わずかな風向きや路面温度が運命を左右するインディ500予選。順延によって条件は大きく変化したが、佐藤琢磨はその変化を受け止めながら、決戦の日曜へ向けて準備を進めている。

  • 佐藤琢磨 インディ500“ファストフライデー”4番手「フロントローを目指したい」

    佐藤琢磨 インディ500“ファストフライデー”4番手「フロントローを目指したい」

    佐藤琢磨が、インディアナポリス500予選前最後のプラクティス「ファストフライデー」で4番手タイムを記録し、予選へ向けて好位置につけた。

    レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの75号車アマダ・ホンダを駆る佐藤琢磨は、232.655mphを記録。今週初の233mph超えとなるフェリックス・ローゼンクヴィストに続く上位グループに入り、予選シミュレーションでも高い競争力を示した。

    朝の雨によって走行開始は約2時間遅れたが、インディカー側が走行時間を延長したことで、各チームは予選仕様の高ブーストセッティングを使った重要なデータ収集を進めた。

    佐藤琢磨「車の出来は80%くらい」
    佐藤琢磨はセッション後、予選へ向けた手応えを語った。

    「インディ500プラクティス4日目、“ファストフライデー”が終わりました。ファストフライデーは予選ブーストを使う唯一の練習日なので、今日も100%みんな予選シミュレーションを行います」

    「今日は明け方から午前中にかけて雨が降っていたので、プログラム自体は2時間遅れぐらいで始まったんですけど、それでも今もう午後7時10分なんですが、午後7時まで走らせてくれたので、やりたいプログラムは7割ぐらい終わったと思います」

    「車の完成度としてはどうですかね。去年よりは確実に良いです。去年のファストフライデーでは4周連続で走れなかったので、今日はしっかり走れたことと、車も確認できました。車の出来は80%ぐらいですかね」

    「それでもかなり良いところにいると思いますし、ノートウのスピードも今ちょっと情報が混ざっていて分からないんだけど、トップ5にはいると思います」

    「明日の涼しい予選、それから日曜日はものすごく暑くなる予選になるので、すごく難しい予選になると思いますけども、精一杯頑張ってフロントローを目指していきたいと思います」


    ローゼンクヴィストが233mph突破
    この日のトップタイムは、メイヤー・シャンク・レーシングのフェリックス・ローゼンクヴィストが記録した233.372mphだった。

    ローゼンクヴィストは、序盤は苦戦していたと明かしながらも、セッション中の改善によって大きくスピードを伸ばせたと振り返った。

    「正直に言うと、僕たちはかなり遅いスタートだった」

    「そこから抜け出せるのは少し珍しいことだ。最初の走行は230mph台前半くらいだったと思う。そこから基本的に3mphを見つけた。かなりクールだった。マシンの感触はかなり良かった」

    「そういうことは時々起こる。少しスピードを見つけると、そこから流れが出てくる。バランスは本当に良かった」

    2016年インディ500勝者のアレクサンダー・ロッシが232.932mphで2番手、2024年ポールシッターのスコット・マクラフリンが232.674mphで3番手に続いた。

    1番手 フェリックス・ローゼンクヴィスト(233.372mph)
    2番手 アレクサンダー・ロッシ(232.932mph)
    3番手 スコット・マクラフリン(232.674mph)
    4番手 佐藤琢磨(232.655mph)
    5番手 マーカス・エリクソン(232.622mph)
    6番手 アレックス・パロウ(232.532mph)
    7番手 エド・カーペンター(232.470mph)
    8番手 パト・オワード(232.427mph)
    9番手 リナス・ヴィーケイ(232.417mph)
    10番手 ノーラン・シーゲル(232.416mph)
    11番手 クリスチャン・ラスムッセン(232.397mph)
    12番手 スコット・ディクソン(232.286mph)
    13番手 コナー・デイリー(232.202mph)
    14番手 ウィル・パワー(232.173mph)
    15番手 ジャック・ハーベイ(232.124mph)
    16番手 デビッド・マルーカス(232.110mph)
    17番手 カイオ・コレット(232.026mph)
    18番手 サンティーノ・フェルッチ(231.997mph)
    19番手 クリスチャン・ルンガー(231.936mph)
    20番手 ジョセフ・ニューガーデン(231.848mph)
    21番手 マーカス・アームストロング(231.835mph)
    22番手 エリオ・カストロネベス(231.786mph)
    23番手 カイル・カークウッド(231.713mph)
    24番手 ルイス・フォスター(231.707mph)
    25番手 ジェイコブ・アベル(231.667mph)
    26番手 グラハム・レイホール(231.627mph)
    27番手 スティング・レイ・ロブ(231.621mph)
    28番手 キフィン・シンプソン(231.445mph)
    29番手 デニス・ハウガー(231.231mph)
    30番手 ロマン・グロージャン(231.160mph)
    31番手 ライアン・ハンター-レイ(231.067mph)
    32番手 ミック・シューマッハ(230.749mph)
    33番手 キャサリン・レッグ(229.357mph)

    ローゼンクヴィストは4周平均の予選シミュレーションでも最速を記録。一方、佐藤琢磨もノートウ速度でトップ5圏内に入っているとみられ、予選でのフロントロー争いに期待が高まっている。