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  • セルジオ・ペレスを称賛するキャデラックF1 「批判への最高の回答」

    セルジオ・ペレスを称賛するキャデラックF1 「批判への最高の回答」

    セルジオ・ペレスのF1復帰には開幕前から多くの疑問の声が上がっていた。しかし、キャデラックF1チーム代表のグレアム・ロードンは、ペレスがその批判に結果と姿勢で応えていると高く評価している。

    2024年限りでレッドブルを離れたペレスは、1年間グリッドを離れた後、2026年にキャデラックF1から復帰。新規参戦チームの苦しい戦いが予想される中でも、経験豊富なバルテリ・ボッタスとともにチームを支えている。

    厳しい状況でも失わないペレスの情熱
    キャデラックF1は開幕5戦を終えてまだポイントを獲得できていない。しかし、中国GPでのボッタスの13位により、コンストラクターズランキングではアストンマーティンを上回っている。

    そうした中でロードンが特に評価しているのが、ペレスの取り組み方だ。

    「チェコ(ペレス)には本当に満足している。彼はかなり大胆な形でF1に戻ってきたからだ」とグレアム・ロードンは語った。

    「彼は大きな注目を集める形でF1を去り、その後しばらくパドックからも離れていた。だから、さまざまなことに再び慣れるまで時間がかかっても不思議ではなかった」

    「だが彼は最初から素晴らしいスタートを切った」

    最高成績はボッタスでも評価は揺るがず
    興味深いことに、キャデラックF1の今季最高成績を記録しているのはペレスではなくボッタスだ。

    ロードンもその事実を認めている。

    「興味深いのは、彼が我々の最高成績を記録したわけではないことだ。最高結果はバルテリのものだし、それは選手権では非常に大きな意味を持つ」

    それでもペレスへの評価は変わらない。

    キャデラックF1が見た“純粋なレーサー”の姿
    ロードンが最も感銘を受けているのは、順位に関係なくレースそのものを楽しむペレスの姿勢だという。

    「私はチェコのレースへの情熱が本当に好きだ。純粋にレースをすることを楽しんでいる」

    「彼は何度かマシンから降りてきたが、我々は16位や17位を争っているような状況だった。それなのに、まるで表彰台争いをしていたかのような熱量を見せていた」

    「彼は明らかに、自分が尊敬するドライバーたちと競い合うことを心から楽しんでいる。それを見るのは本当に素晴らしいことだ」

    ペレス復活の価値は結果だけではない
    セルジオ・ペレスの2026年シーズンは、現時点で目立った結果には結び付いていない。しかし、キャデラックF1が求めていたのは単なる速さだけではなかった。

    新規参戦チームに必要な経験、開発へのフィードバック、そして困難な状況でもモチベーションを失わない姿勢。そのすべてをペレスは示している。

    レッドブル離脱時には厳しい批判も浴びたが、キャデラックF1での挑戦は、少なくともチーム内部から見れば成功への第一歩となっているようだ。

  • フェラーリF1 メルセデスの“特殊燃料”に疑念 馬力差拡大でFIA検査強化へ

    フェラーリF1 メルセデスの“特殊燃料”に疑念 馬力差拡大でFIA検査強化へ

    フェラーリは、メルセデスのパワーユニットが2026年F1シーズン序盤に示している馬力面での優位について、“特殊燃料”が関係している可能性を強く疑っている。

    モナコGPではフェラーリが優勝候補と見られているが、それはシャシー性能の高さが大きく影響する例外的な舞台とされる。一方で、エンジン面ではメルセデスとの差が開きつつあるとの見方が強まっている。

    フェラーリが疑う“特殊燃料”と圧縮比の抜け穴
    Motorsport Italiaによれば、フェラーリはシーズン開幕時点でメルセデスに対して約20馬力のビハインドがあると見積もっていた。しかし現在では、その差がさらに拡大した可能性があると見ている。

    冬の段階から、メルセデスがエンジンレギュレーション上の抜け穴を利用し、燃料の最大許容圧縮比16:1を超える形で運用しているのではないかという噂があった。その運用には“特殊燃料”が必要とされる一方、追加の馬力を得られる可能性があるとされている。

    フェラーリは、この仕組みがメルセデスの優位を押し広げていると強く疑っている。どれほどの馬力差につながっているかについては見方が分かれるが、重要なのは、これまでのFIA検査では検出できなかった可能性がある点だ。

    FIAはモナコGPから高温状態で検査へ
    FIAはモナコGP以降、従来の常温状態ではなく、130度の高温状態でエンジンを検査する方針に切り替える。これは、問題視されている抜け穴を塞ぐための措置とされる。

    さらに8月以降には、この議論に決着をつけるため、より厳格な検査が導入される可能性もある。

    一方、メルセデスのブリックスワースにあるエンジン部門からは、今回の取り締まりによって「何も変わらない」との見方が出ている。仮に燃料の変更を迫られる事態になれば、パフォーマンス低下が目に見える形で表れる可能性もあるが、現時点ではメルセデス側は影響を否定している。

    ADUOを待つフェラーリと勢力図への影響
    フェラーリは2026年F1エンジン規則に新たに導入されたキャッチアップ制度、ADUO(追加開発・アップグレード機会)の対象になると見込んでいる。ただし、大規模なアップデートが投入されるまでにはまだ数か月を要する。

    メルセデスはワークスチームだけでなく、マクラーレン、アルピーヌ、ウィリアムズにもパワーユニットを供給している。そのため、仮に燃料や検査基準をめぐる問題が実際の性能差に影響していた場合、2026年F1シーズン全体の勢力図にも波及する可能性がある。

    フェラーリにとってモナコGPは勝機のある一戦だが、低速市街地という特性がその弱点を覆い隠すにすぎない可能性もある。FIAの検査強化によってメルセデスの優位が維持されるのか、それとも馬力差に変化が生じるのか。2026年F1パワーユニット戦争は、技術開発だけでなく燃料と検査基準をめぐる攻防へと広がっている。

  • アストンマーティンF1 なぜアップデートなしで改善? アロンソが語る変化の正体

    アストンマーティンF1 なぜアップデートなしで改善? アロンソが語る変化の正体

    アストンマーティンは2026年シーズン序盤の大不振に苦しんでいるが、カナダGPではフェルナンド・アロンソが「マシンとの一体感が増した」と語るなど、明るい兆しも見え始めている。

    興味深いのは、その改善がマクラーレンやメルセデスのような大規模アップデートによるものではない点だ。FIA提出資料上ではAMR26に大きな変更はなく、それでもパフォーマンスは向上しているという。

    アップデートがなくても速くなる理由
    現在のF1では、新パーツ投入によるパフォーマンス向上が一般的だ。しかし実際には、既存パッケージの最適化だけでもラップタイムは改善できる。

    アストンマーティンの場合、シーズン開幕時のAMR26は深刻な振動問題を抱えていた。まずはその根本的な問題を解決する必要があり、新しい空力パーツを投入する前にマシン本来の性能を引き出す作業が優先された。

    その結果、見た目には同じマシンでも、オーストラリア開幕戦時のAMR26と現在のAMR26では実質的な完成度が異なっている。

    ホンダPUにも改善の兆し
    ホンダ側でも改善作業は続いている。

    HRCの現場責任者である折原伸太郎は、カナダGPについて次のように説明した。

    「カナダでは大きな問題は発生せず、PUの観点からはすべてスムーズに進んだ。我々はポジティブな兆候を確認しており、モナコで重要となるいくつかの要素も検証できている」

    ホンダは現在、ADUO(追加開発機会)の適用を待ちながら、エネルギーデプロイメントやドライバビリティの改善を進めている。カナダではそうした取り組みの成果が徐々に表れ始めたようだ。

    アロンソが感じた「つながり」
    最も分かりやすい変化を語ったのはフェルナンド・アロンソだった。

    カナダGP後、アロンソは次のように振り返った。

    「僕たちは以前より速くなった。マシンとの一体感も増している。セットアップ、バランス、エンジン、エネルギー配分、ギアボックスなど、すべてが改善された」

    アロンソが挙げた改善点は、いずれもアップデートリストに掲載されるような新パーツではない。しかしドライバーが直接感じる操作性や安定性に関わる重要な部分であり、結果的にラップタイム改善へつながっている。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    夏以降に本格アップデートを投入
    一方でアストンマーティンは、現在の改善だけで満足しているわけではない。

    ランス・ストロールによると、シャシー側の大規模アップデートはスパ・フランコルシャン、もしくはその次のレースで投入される予定だという。

    ストロールは現状の課題について、

    「もっとダウンフォースとパワーが必要だ」

    と率直に語っている。

    そのアップデートにはエイドリアン・ニューウェイの影響も反映される見通しだ。ニューウェイは開幕戦以降サーキットには帯同しておらず、シルバーストンで2026年マシンの問題分析と将来計画に集中している。

    モナコが本当の試金石になる
    カナダではアロンソがスプリント予選でSQ2進出ペースを示し、決勝でも19番手スタートからポイント圏争いに加わるなど、従来より競争力を見せた。

    もちろんAMR26が突然トップ争いに加われるレベルまで改善したわけではない。しかし、振動問題の緩和、PUのドライバビリティ向上、セットアップ理解の進展によって、マシンは確実に扱いやすくなっている。

    そして低速コーナー中心のモナコGPは、その進歩が本物かどうかを測る格好の舞台となる。大規模アップデート投入前のアストンマーティンにとって、今週末は今後を占う重要なレースになりそうだ。

  • F1モナコGPでアクティブエアロ禁止 FIAが“ストレートモードなし”を決定

    F1モナコGPでアクティブエアロ禁止 FIAが“ストレートモードなし”を決定

    2026年F1モナコGPでは、今季から導入されたアクティブエアロの「ストレートモード」が使用されないことが明らかになった。

    FIA(国際自動車連盟)はモナコ市街地コースにストレートモードゾーンを設定せず、安全性を優先する判断を下した。これにより、2026年シーズンで初めてストレートモードが全面的に使用されないグランプリとなる。

    アクティブエアロとは何か
    2026年の新レギュレーションでは、従来のDRS(ドラッグ・リダクション・システム)に代わり、可動式のフロントウイングとリアウイングを活用するアクティブエアロが導入された。

    ドライバーは指定された「ストレートモードゾーン」に入ることでウイング形状を変化させ、空気抵抗を減らして最高速度を向上させることができる。

    ただし、FIAは各サーキットごとに安全性やコース特性を評価した上でゾーンを設定している。

    モナコで禁止された理由
    モナコGPでは、スタート・フィニッシュストレートを含め、ストレートモードゾーンは一切設置されない。

    FIAはコース内の加速区間やブレーキング区間において、ストレートモード作動時にマシンの安定性へ悪影響を及ぼす可能性があると判断した。

    また、FIAの基準ではストレートモードの作動区間は最低3秒間継続する必要があるが、モナコにはその条件を満たす区間が存在しないとみられている。

    特に市街地コース特有の狭さやガードレールとの距離を考慮し、安全性が最優先された格好だ。

    モナコグランプリ

    オーバーテイクモードは使用可能
    一方で、2026年マシンに搭載されている「オーバーテイクモード」はモナコでも使用可能となる。

    作動ポイントは最終コーナー付近に設定されており、ドライバーは追加の電力を利用して前車への攻撃を試みることができる。

    ただし、アウディのガブリエル・ボルトレトは、モナコではエネルギー回生量が多くバッテリー不足に陥りにくいことから、大きな効果は期待しづらいとの見方を示している。

    「正直に言えば、モナコでオーバーテイクするのは難しいと思う。モナコでは回生が非常に多いから、エネルギー不足に悩まされることはほとんどない」

    「ストレートモードも使えないと理解しているので、ウイングの効果もなくなる」

    「昨年より少しでもレースが面白くなればいいと思うが、今のF1マシンは依然として大きく、オーバーテイクは簡単ではない。過去と大きく変わるとは思わないが、間違っていることを願っている」

    2025年導入の2ストップ義務も廃止
    なお、昨年のモナコGPで導入された義務的な2ストップルールは、ドライバーから賛否両論の評価が寄せられたことを受けて2026年は廃止された。

    そのため今年のモナコGPは、ストレートモードなし、2ストップ義務なしという形で開催されることになる。

    アクティブエアロという2026年最大の技術革新のひとつが封印されることで、モナコは他のグランプリとは異なる特殊なレースウイークとなりそうだ。

  • FIAが11人の現役ドライバーをアンバサダー任命 AI運転評価企画を推進

    FIAが11人の現役ドライバーをアンバサダー任命 AI運転評価企画を推進

    FIA(国際自動車連盟)は、2026年の「FIAスマート・ドライビング・チャレンジ」に参加する11名のプロレーシングドライバーをアンバサダーとして発表した。

    この取り組みは、安全で持続可能な運転を促進するグローバル企画で、日常的にクルマを運転する一般ドライバーがアプリを通じて参加し、運転の安全性や環境性能を競う。

    モータースポーツ界の11名が一般ドライバーを支援
    今回アンバサダーに任命されたのは、FIA世界選手権を含む幅広いカテゴリーで活躍する11名のドライバーだ。

    WECからはイーフェイ・イェ、マルテ・ヤコブセン、フォーミュラEからはエドアルド・モルタラが参加。WRC勢ではヨアン・ロッセル、テイラー・ギル、ロメット・ユルゲンソン、さらにワールド・ラリーレイド選手権からアリーヤ・コロツが名を連ねた。

    このほか、レーシングドライバー兼コンテンツクリエイターのハナ・バートン、DTMおよびGTで活躍するケルビン・ファン・デル・リンデ、ラリーのカイェタン・カイェタノビッチ、INDY NXTのティメック・クハルチクも加わっている。

    アンバサダーは、FIAスマート・ドライビング・チャレンジのアプリ内で一般ドライバーのチームを率い、参加者に向けて限定コンテンツや助言、専門的な知見を提供する。参加者はアプリやSNSを通じて、自身が選んだアンバサダーから運転データの分析や改善のヒントを受け取ることができる。

    AI技術で安全性と環境性能を評価
    8年目を迎えるこのチャレンジでは、グレーター・ザンの人工知能技術を活用し、スマートフォンと車両を接続して運転パフォーマンスを測定する。

    参加者はアプリをダウンロードし、Bluetoothで車両と接続するだけで、安全性と持続可能性に関するリアルタイムのフィードバックを受け取れる仕組みだ。

    FIAの自動車モビリティ・持続可能性・観光担当事務総長であるウィレム・グルーネワルドは、この取り組みについて次のように述べた。

    「FIAスマート・ドライビング・チャレンジは、日常的に運転する人々とモータースポーツ界のトップレベルの人物を結びつけ、世界中でより安全で持続可能なモビリティの実現を支援するという点で独自のものだ」

    「最新のAI技術とエリートドライバーの専門知識を組み合わせることで、このチャレンジは、運転中の小さな変化を道路上の大きな違いへと変える力を個人に与えている」

    97か国が参加した前年大会ではCO2削減効果も
    昨シーズンは97か国のドライバーが参加し、平均でバッテリー使用量またはCO2排出量を9%削減した。優勝者は約30%の削減を達成している。

    また、参加者は一般的なドライバーと比較して、リスクレベルが37.5%低いことも示された。

    2026年のチャレンジは12月まで実施され、7つのヒートを経て上位20名がプレーオフに進出する。最終的に2名のファイナリストがライブ形式の直接対決に臨み、「世界で最もスマートなドライバー」の称号を争う。

  • ラリージャパン初日:エバンス首位発進 トヨタ勢がトップ4独占

    ラリージャパン初日:エバンス首位発進 トヨタ勢がトップ4独占

    2026年FIA世界ラリー選手権(WRC)第7戦ラリージャパンが5月29日に開幕し、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)のエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組がデイ1を総合首位で終えた。

    愛知県内で行われた6本のステージ終了時点で、オリバー・ソルベルグが総合2位、セバスチャン・オジエが総合3位、サミ・パヤリが総合4位につけ、トヨタ勢が上位4ポジションを占める好スタートとなった。

    5月開催となったラリージャパンが開幕
    今年のラリージャパンは、愛知県と岐阜県を舞台に開催される5年目の大会であり、初めて秋ではなく5月開催となった。また、現行Rally1規定のマシンによる最後のターマック(舗装路)イベントとしても注目を集めている。

    前日のシェイクダウンではセバスチャン・オジエが最速タイムを記録。エルフィン・エバンスが2番手、サミ・パヤリが3番手につけるなど、トヨタ勢が好調な滑り出しを見せた。

    29日のデイ1は、アスケ(足助)、イセガミズ・トンネル(伊勢神トンネル)、イナブ/シタラ(稲武/設楽)の3ステージを2回ずつ走行。合計108.54kmの競技区間が設定された。

    エバンスがSS2から主導権を握る
    朝の路面はドライ、ダンプ、ウェットが混在する非常に難しいコンディションとなった。

    SS1ではオリバー・ソルベルグがベストタイムを記録。サミ・パヤリが0.2秒差の2番手、セバスチャン・オジエが0.9秒差の3番手に続き、GR YARIS Rally1勢が上位を占めた。

    しかしSS2で流れが変わる。

    エルフィン・エバンスがソルベルグに7.5秒差をつける圧巻のステージウインを記録し総合首位に浮上。続くSS3でも最速タイムをマークし、ソルベルグとの差を17.7秒まで広げた。

    午後の再走ステージではソルベルグが反撃しSS4を制したが、エバンスはSS5で即座にベストタイムを記録して主導権を維持。最終SS6終了時点で15.7秒のリードを築き、デイ1首位を確保した。

    ソルベルグ躍進 オジエとパヤリも好位置
    今季もトヨタ陣営で戦うオリバー・ソルベルグは、日本のターマックで初めてGR YARIS Rally1をドライブしながらも安定した速さを発揮した。

    SS3では動物を避けるため減速を強いられたものの、それ以外のステージではトップ争いを展開。総合2位で初日を終えた。

    一方、8度の世界王者セバスチャン・オジエはセットアップ面に課題を抱えながらも総合3位を確保。首位エバンスとの差は17.1秒となっている。

    サミ・パヤリは午前中に苦戦したが、デイ1最終のSS6でベストタイムを記録。総合4位までポジションを上げた。

    勝田貴元は6位 逆転へ望みをつなぐ
    母国ラリーに臨む勝田貴元はSS1でコーナリング中に側溝へ接触しマシンにダメージを負った。

    さらにパンクの影響でタイヤ選択にも制約が生じ、思うようなペースを発揮できず。それでも総合6位で初日を完走し、トップ10圏内を維持した。

    総合5位のティエリー・ヌービルとの差は5.6秒。残り2日間で巻き返しを狙う。

    ラトバラ「ほぼ完璧なスタート」
    「SS2ではエルフィンが素晴らしいタイムを記録して大きなギャップを築き、危ない場面に遭遇したドライバーもいましたが、我々のドライバーは全員走り続けていますし、上位につけてもいますので、ほぼ完璧なスタートとなりました」とヤリ-マティ・ラトバラは語った。

    「もちろん貴元はもっと良いスタートを切ることを望んでいましたが、ホームラリーは往々にして最も難しいものです。例えば、ユハ・カンクネンとカッレ・ロバンペラも、ラリー・フィンランドで初優勝したのは、何度か世界チャンピオンになった後でした。ですので私は彼に、リラックスしてドライビングを楽しむように伝えました。そうすれば、自信とスピードは自然とついてくるはずです」

    エバンス「良いスタートを切ることができた」
    「ラリー初日は良いスタートを切ることができました。午前中は路面コンディションが目まぐるしく変化し、木陰には濡れて滑りやすい箇所が多くあるなど、難しいスタートとなりました」

    「グリップの変化を読み取るのは非常に困難でしたが、午前のループは良いリズムでうまく走り切ることができました。午後は路面が乾いてきて、私たちよりも後方のドライバーたちが猛追してきていました。ですので、この順位を維持するためには、明日以降もベストを尽くす必要があると認識しています」

    オジエ「さらに改善が必要」
    「ラリーのスタートとしてはまずまずでしたが、完全に理想的だったとは言えませんし、さらに良い結果を期待していました」とセバスチャン・オジエは語った。

    「クルマのセッティングに関してまだベストなポイントを見つけることができていないため、思うようにプッシュできませんでした。今夜もクルマをさらに改善し、もう少しスピードを引き出す必要があります」

    「タイム差は全体的に非常に僅かだったため、細かい部分の調整が効くはずですが、今朝のイセガミズトンネルの1本目ではタイムをかなり失ってしまいました。エルフィンは今日非常に調子が良かったので、トップとの差はかなり開いていますが、プッシュし続けます」

    ソルベルグ「チームメイトと互角に戦えた」
    「全体的には良い一日でした。このクルマで日本のステージを走るのは初めてでしたが、ペースにはかなり満足していますし、どのステージでもチームメイトと互角に戦うことができました」とオリバー・ソルベルグは語った。

    「午前中の3本目のステージでは動物を避けるために減速せざるを得ず、そこでかなりタイムを失ってしまいましたが、それ以外はすべて順調でしたし、午後は自分たちが最速だったと思います」

    「まだまだ先は長いですが、引き続きプッシュしベストを尽くします」

    勝田貴元「諦めるつもりはない」
    「今日は期待していたほど順調にはいきませんでした。コンディションは非常に難しく、濡れて滑りやすい場所を把握するのが本当に難しかったです」と勝田貴元は語った。

    「残念ながら最初のステージでパンクをしてしまったことで、その後はウェットコンディションで、ハードタイヤを使わざるを得ませんでした。午後はタイムと順位を取り戻そうと全力を尽くしましたが、タイヤ戦略がうまく機能しませんでした」

    「まだ2日間残っていますし、諦めるつもりはありません。応援してくださるファンの皆さんのために、とにかく良い走りをしたいと思っています」

    パヤリ「正しい方向性を見出せた」
    「驚くほどトリッキーな一日でした。特に午前中は路面が非常に滑りやすく苦労しました」とサミ・パヤリは語った。

    「最初のステージのタイムはなかなか良かったのですが、その後は自分が望んでいたようなペースを見つけるのに苦労しました。その状況は午後も少し続きましたが、一日の最後にはステージ優勝を果たすことができました」

    「クルマのフィーリングも本当に良かったので、明日に向けて正しい方向性を見出せたことを願っています。ラリーはまだ始まったばかりなので、プッシュし続けなければなりません」

    ラリージャパン デイ1の結果
    エルフィン・エバンス/スコット・マーティン(トヨタ GR YARIS Rally1) 1時間13分07.0秒
    オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン(トヨタ GR YARIS Rally1) +15.7秒
    セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ(トヨタ GR YARIS Rally1) +17.1秒
    サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン(トヨタ GR YARIS Rally1) +41.5秒
    ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ(ヒョンデ i20 N Rally1) +58.2秒
    勝田貴元/アーロン・ジョンストン(トヨタ GR YARIS Rally1) +1分03.8秒
    アドリアン・フォルモー/アレクサンドレ・コリア(ヒョンデ i20 N Rally1) +1分16.3秒
    ヘイデン・パッドン/ジョン・ケナード(ヒョンデ i20 N Rally1) +2分17.0秒
    ジョン・アームストロング/シェーン・バーン(フォード Puma Rally1) +2分40.9秒
    アレハンドロ・カチョン/ボルハ・ロサダ(トヨタ GR Yaris Rally2) +3分26.6秒

    (日本時間5月29日17時30分時点)

    デイ2は最長120km超の戦いへ
    競技2日目となる5月30日のデイ2は、愛知県のオバラ(小原)、岐阜県のエナ(恵那)、マウント・カサギ(笠置山)の3ステージを各2回走行。さらに豊田市に新設されたフジオカSSS(藤岡)を2回走行する。

    デイ2は合計8本のステージ、120.22kmの競技区間が設定されており、大会期間中で最長の一日となる。

    エバンスが首位を守るのか、それともソルベルグ、オジエらが差を縮めるのか。トヨタ勢同士による上位争いに注目が集まる。

  • フォード 22年ぶりF1表彰台でレッドブルとの提携に自信「長期的に続けたい」

    フォード 22年ぶりF1表彰台でレッドブルとの提携に自信「長期的に続けたい」

    フォードは、2026年F1カナダGPでマックス・フェルスタッペンが3位に入ったことで、レッドブル・フォード・パワートレインズとして初の表彰台を獲得した。フォードの名がF1の表彰台に戻ったのは、ジョーダン・フォードのジャンカルロ・フィジケラが2003年ブラジルGPで優勝して以来、22年ぶりとなる。

    フォード・レーシングのグローバルディレクターを務めるマーク・ラッシュブルックは、レッドブルおよびレッドブル・パワートレインズとの提携が順調に進んでいると強調。

    2026年F1シーズン序盤から注目を集めるRBPT製パワーユニットの競争力について、フォードとしても確かな手応えを得ている。

    22年ぶりに戻ったフォードの表彰台
    カナダGPでのフェルスタッペンの3位は、フォードにとって象徴的な結果となった。フォードの名前がF1で表彰台に上がったのは、2003年ブラジルGP以来。かつてF1で176勝、10度のコンストラクターズタイトルを支えたフォードにとって、今回の結果は単なる3位以上の意味を持つ。

    「マックスがレッドブル・フォード・パワートレインズ時代の初表彰台を獲得したことは、我々のパートナーシップにとって節目となる瞬間だ」とマーク・ラッシュブルックはコメント。

    「2026年シーズンに向けて注がれてきた並外れた努力を目の当たりにできたことは素晴らしいことであり、この結果はオラクル・レッドブル・レーシングとフォード・レーシング双方の努力にふさわしい指標だ」

    レッドブル・フォードPUへの評価
    2026年F1シーズン序盤、レッドブルRB22の競争力には一貫性を欠く部分もあるが、パワーユニットに関してはパドック内で高い評価を受けている。メルセデスと並ぶトップ2の一角、あるいはベンチマークに近い存在と見る声も出ている。

    ラッシュブルックは、レッドブルとの技術提携について「我々は今の位置に非常に満足している」と語った。

    「レッドブル・レーシングとレッドブル・パワートレインズは素晴らしいパートナーだ。それは3年半前に契約を結んだときから分かっていた」

    「ミルトンキーンズを拠点に、彼らとともにまったく新しいパワートレインを開発してきたこのパートナーシップは素晴らしいものだった。そして、そのパワーユニットがレッドブル・レーシングのマシン、そしてレーシングブルズのマシンにも搭載されていることを非常に誇りに思っている」

    ラッシュブルックは、RBPTを率いるベン・ホジキンソン、そしてレッドブルのレーシング部門全体を統括するローラン・メキースとの関係にも満足していると説明した。

    「もちろん、我々はレースに勝ち、チャンピオンシップを勝ち取りたい。もっと上位にいたいという思いはあるが、現時点ではトップハーフにいること、そしてミルトンキーンズに存在する能力を考えれば、今の位置には満足している」

    問題はあるが、解決への姿勢を評価
    ラッシュブルックは、レッドブル・フォードのプロジェクトに課題がないとは言わなかった。ただし、その問題を解決し続ける姿勢こそが、フォードが求めるパートナー像だと語っている。

    「2025年には、マックスをチャンピオンシップまで2ポイント差に迫らせるところまで巻き返した。キャンパス内外の全員が、パフォーマンスを改善し続けるために非常に懸命に働いている」

    「我々がパートナーに求めるのは、それだけだ。トップ・オブ・ザ・グリッドを目指して努力し続けるために、何であれ必要なことをするというコミットメントだ」

    「当然、問題はあった。間違いなくあった。しかし我々は、その問題を解決し、パフォーマンスを改善し続けることにコミットしている」

    ADUOと開発制限への見解
    2026年F1パワーユニット規則では、各メーカーの性能差を是正するためのADUOが注目されている。パドック内では、RBPTがトップ性能から2%以内に入っているため、追加のホモロゲーション更新機会を得られない側になる可能性もささやかれている。

    ラッシュブルックはその具体的な推測には踏み込まなかったが、キャッチアップ・メカニズムそのものには理解を示した。

    「何らかの仕組みは必要だ。皆がここにいるのは、イノベーション、学習、そしてマーケティングのためでもある。全員のブランドが懸かっている。だから、機会を与えることは適切だと思う」

    「我々は、ローランとベンがFIAやF1との直接の議論をリードすることに任せている。我々も彼らとオフラインで話をしているし、会議の場で彼らが我々をどう代表しているかを信頼している。彼らは素晴らしい仕事をしている」

    一方で、ホジキンソンは以前、現在のホモロゲーション規則よりも自由な開発競争を望む考えを示していた。ラッシュブルックも、コスト管理の重要性を認めつつ、競争の余地は議論されるべきだとした。

    「コストを管理し、コストキャップを維持することは重要だと思う。制御不能になれば、スポーツを傷つける可能性があるし、誰かがスポーツを去る原因にもなり得る」

    「しかし、我々は競争者でもある。変更を加える機会があること、それがレースだ」

    フォードはF1長期参戦を希望
    フォードのF1復帰は、規則議論とレッドブルの大規模な体制変更が重なる中で始まった。クリスチャン・ホーナー退任後、ローラン・メキースがレッドブルのレース活動全体を統括する形となり、RBPTもその枠組みの中に置かれている。

    それでもラッシュブルックは、フォードとレッドブルの関係は今後さらに深まっていくと見ている。

    「最初の段階、3年半前から、我々はどこで貢献できるか、レッドブルがどこで我々に貢献してほしいと考えているかのリストを持っていた。そのリストはこの3年半で広がってきた」

    「レッドブルはレーサーであり、我々もレーサーだ。我々は勝ちたい。だから、その取り組みに貢献できるものは何であれ提供してきた」

    「我々は現在のレギュレーション期間を通じて、それを続けることにコミットしている。フォードはF1に長期的にいたい。我々は22年間グリッドから離れていた」

    「戻ってこられて非常にうれしいし、それを長期的に続けたい。そして、レッドブルとの関係にも非常に満足している。これはパートナーシップであり、戦略的な技術提携だ。我々は互いに話し、耳を傾け、前に進むことができていると感じている」

  • アストンマーティンF1低迷をトスト分析「健康次第だがニューウェイなら立て直せる」

    アストンマーティンF1低迷をトスト分析「健康次第だがニューウェイなら立て直せる」

    元F1チーム代表のフランツ・トストは、アストンマーティンがホンダとの新時代で苦戦している背景について、ホンダ製パワーユニットの問題、エイドリアン・ニューウェイの加入時期、そして健康面への懸念を含めて見解を示した。

    トストは『15 Love – Der Business podcast』で、アストンマーティンの2026年シーズン序盤が期待外れに終わっている理由について語り、まずホンダの新エンジンに厳しい評価を下した。

    ホンダの問題とニューウェイの“時間不足”を指摘
    「まず第一に、残念ながらホンダはこの新しいエンジンで混乱を招いた。彼らは、おそらく期待していたようには機能しないものを作ってしまった」とトストは語った。

    ただし、トストは日本メーカーが問題を解決できると見ている。

    「私は日本人を知っているし、遅くとも来年までには彼らが問題を解決すると確信している」

    トストはさらに、ニューウェイのアストンマーティン加入が遅かったことも要因に挙げた。

    「エイドリアン・ニューウェイはアストンマーティンに非常に遅く加わった。彼が始めたのは昨年4月だけだったと思うし、これほど大規模なプロジェクトにとっては極めて短い期間だ」

    「まだ修正すべきことはたくさんある」

    ニューウェイ低調説と健康面への含み
    この発言が注目されるのは、ニューウェイがチーム内で急に表舞台に出なくなったことや、健康面への懸念をめぐる噂が出ているためだ。

    「健康が許すなら、彼は2027年に向けてまともなマシンをまとめ上げることができると思う」とトストはコメント。

    「実際、私はかなりそう確信している」

    アストンマーティンにとって2026年は、新しいホンダ時代の出発点でありながら、信頼性やドライバビリティ、パフォーマンスの面で厳しいスタートとなっている。トストの見方では、その立て直しにはホンダ側の改善だけでなく、ニューウェイが十分な時間と状態を確保できるかも重要な条件になる。

    アントネッリを「新世代のスーパースター」と評価
    一方でトストは、メルセデスの選手権リーダーであるキミ・アントネッリを、F1で最も際立つ新星として挙げた。

    「マックス・フェルスタッペンは現在、明らかにF1で最高のドライバーだ。それは疑いない」

    「だが、キミ・アントネッリはセンセーショナルな仕事をしていると言わなければならない。本当に印象的だ」

    トストは、19歳のアントネッリがチームメイトのジョージ・ラッセルを上回っていることにも驚きを隠さなかった。

    「アントネッリが現在、ラッセルをこれほど明確にコントロールしていることには驚いている」

    「彼の方が速い。ここまでとは予想していなかった」

    現在もレッドブルで非常勤コンサルタントを務めるトストは、アントネッリの成熟度を高く評価した。

    「アントネッリは、この経験値で最初の数レースにおいてセンセーショナルなパフォーマンスを見せている」

    「彼が見せる落ち着き、視野の広さ――彼はすでに新世代のスーパースターの一人に入っている」

    トストはまた、メルセデス代表で同じオーストリア出身のトト・ヴォルフが、アントネッリにとって理想的な指導者だと見ている。

    「重要なのは、天狗にならないことだ」

    「トトという優れたチーム代表でありリーダーがいる。彼は正しく導いてくれるだろう」

  • アントネッリのメルセデスF1支援体制にブランドル「トトとボノの存在は幸運」

    アントネッリのメルセデスF1支援体制にブランドル「トトとボノの存在は幸運」

    キミ・アントネッリ(メルセデス)は、2026年F1カナダGPでジョージ・ラッセルとの激しいチームメイト対決の末に感情を爆発させた。

    しかし元F1ドライバーのマーティン・ブランドルは、その若さゆえの反応に一定の理解を示しつつ、メルセデスにはトト・ヴォルフとピーター・“ボノ”・ボニントンという強力な支援体制があると評価した。

    カナダGPのスプリントでは、ラッセルとアントネッリがレースを支配。ポールポジションのラッセルを背後から追うアントネッリの方がペースに優れているようにも見えたが、なかなかオーバーテイクには至らなかった。

    ターン1で起きた接触と“感情的な無線”
    6周目、アントネッリはターン1でアウト側から仕掛けた。両者は軽く接触し、ラッセルは若いチームメイトをコース外へ押し出す形となった。

    アントネッリはコースへ復帰したものの、無線では「かなり悪質だ」と不満を爆発させ、「僕は並んでいた」と主張。その直後の別のオフコースによってランド・ノリスにも先行を許し、最終的にはラッセルから1.8秒差の3位でスプリントを終えた。

    Sky Sports F1のコラムでブランドルは、まずラッセル側の対応について理解を示した。

    「ジョージの方がわずかに状況をコントロールできていて、トラックポジションを維持していた。ただ、キミの方が少し速そうにも見えた。これは決勝でも再び見られたことだ」とブランドルは記した。

    「ターン1でアントネッリがアウト側から仕掛けたことで、避けられない瞬間が訪れた。彼はレーシングルームを得る権利にかなり近づいていたが、結局のところ、勝利やタイトルを争っているドライバーなら誰でも相手をコース外へ押し出しただろう。我々もそうしたし、そうされることも予想していたはずだ」

    “学級主任”ヴォルフが無線介入
    一方でブランドルは、アントネッリのその後の反応については冷静さを欠いていたと指摘した。

    「キミはスプリントの間、少し頭に血が上ってしまっていた。そのため“学級主任”のトト・ヴォルフが無線で介入するほどだった」

    ヴォルフは無線で、アントネッリにドライビングへ集中するよう求め、議論はレース後のデブリーフに持ち越すよう伝えていた。

    ブランドルはさらに、メルセデスのサポート体制の重要性を強調した。

    「キミはこういう瞬間に、ボノとトトの知恵を得られるのは幸運だ。我々の時代なら、接触や事故の現場へ真っ直ぐ向かって、レース後に言い争いになっていただろう」

    決勝では4連勝で“雪辱”
    しかし翌日の決勝では、アントネッリが見事に立て直した。

    フロントロウから好スタートを決めたアントネッリは、序盤にラッセルと激しく首位を争いながらも後続を5秒以上引き離す展開を築いた。

    レースをリードしていたラッセルは30周目前後でバッテリートラブルによりリタイア。その後はアントネッリがルイス・ハミルトンに10秒以上の差をつけて快勝した。

    これでアントネッリは4連勝を達成。ランキングではラッセルとの差を43ポイントへ広げ、タイトル争いの主導権をさらに強めている。

    19歳王者候補に求められる“感情のコントロール”
    今回の一件は、アントネッリの速さと同時に、19歳という若さも改めて浮き彫りにした。

    メルセデス内部では、ラッセルとアントネッリの関係が2026年F1タイトル争いの中心軸になりつつある。ブランドルの指摘どおり、今後の鍵は純粋なスピードだけではなく、激しいプレッシャー下でも感情を制御できるかどうかにある。

    特にラッセルのような経験豊富なチームメイトとの接近戦では、“自分が正しい”という感情だけでは勝てない。ヴォルフやボニントンの存在は、アントネッリが王者候補として成熟していくうえで極めて重要な支えになりそうだ。

  • カルロス・サインツJr. 2027年F1規則でFIAに要求「反対勢力に屈するな」

    カルロス・サインツJr. 2027年F1規則でFIAに要求「反対勢力に屈するな」

    カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)は、2027年F1パワーユニット規則を巡る議論について、FIAに対して強いリーダーシップを発揮するよう求めた。

    現在、FIAとFOM(フォーミュラワン・マネジメント)は、2026年から導入された新世代パワーユニットの電動依存を緩和するため、2027年から内燃エンジンと電力の出力配分を現行の50対50から60対40へ変更する案を協議している。

    しかし、アウディとフェラーリが反対姿勢を示しており、実現には高いハードルが残されている。

    サインツ「FIAは強い姿勢を示すべき」
    サインツは、FIAが競技の利益を最優先に考え、必要であれば反対意見を押し切るべきだと主張した。

    「チームが投票権を持つ委員会があるけれど、僕がFIAとFOMに言いたかったのは、計画を押し進めて、その方針を貫いてほしいということだ」

    「もし彼らが『こうあるべきだ』と言えば、不満を持つチームや完全には同調していないチームも、それに従う以外に選択肢はなくなると思う」

    「もちろん全員の合意は必要だ。でも、それがスポーツやレース、そしてショーのためになるなら、統治する側が非常に強いアプローチと明確な立場を取るべきだと僕は思っている」

    2027年変更案を支持する理由
    サインツは、提案されている変更が現在のレギュレーションの弱点を改善できると考えている。

    「提案されている内容には、このエンジンやレギュレーションを改善する余地があると思う」

    「今年のうちにできることは多くないと思うし、僕自身はもう不満を言うのをやめようと決めた。なぜなら、今年の状況が理想的ではないことは明らかだし、それが大きく変わることもないからだ」

    「でも来年については非常に期待している。どれだけ変わるのか楽しみだ」

    アウディとフェラーリが反対する構図
    今回の議論は、2027年以降のF1の方向性を左右する重要な政治問題となっている。

    現在の情報では、ホンダ、メルセデスHPP、レッドブル・パワートレインズは60対40案を支持する方向とみられている一方、アウディとフェラーリは反対している。

    パワーユニット諮問委員会で規則変更を成立させるには、5メーカー中4社に加え、FIAとFOMの賛成が必要な「スーパー・マジョリティ」が求められる。そのため、アウディとフェラーリが反対を維持する限り、現行ルールでは可決は困難な状況だ。

    サインツの発言は、こうした膠着状態に対する苛立ちを示すものでもある。2026年レギュレーションでは電力依存の大きさが以前から課題視されており、2027年の修正案はフェルスタッペンの将来や各メーカーの開発戦略にも影響を及ぼすテーマとして注目を集めている。