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  • ニコ・ヒュルケンベルグ F1モナコGP裁定に不満 「弁明の機会すらなかった」

    ニコ・ヒュルケンベルグ F1モナコGP裁定に不満 「弁明の機会すらなかった」

    ニコ・ヒュルケンベルグは、F1モナコGPで科された10秒加算ペナルティについて、スチュワードに説明する機会すら与えられなかったとして不満を示した。

    アウディF1のヒュルケンベルグは、赤旗再開後のフェアモント・ヘアピンでカルロス・サインツJr.と接触。この件でレース後に10秒加算ペナルティを受け、9位から13位へ後退した。これにより、獲得していたはずの2ポイントを失う結果となった。

    ヒュルケンベルグ 「混乱の発端はラッセルだった」
    ヒュルケンベルグは接触の原因として、ジョージ・ラッセルがペナルティ消化のために意図的に後続との間隔を広げようとしたことが、集団全体の混乱を招いたと主張した。

    レース後に映像を確認したというヒュルケンベルグは、当時の状況を次のように振り返った。

    「リプレイを見た。僕としては、すべてはジョージがペナルティのために後続集団を抑えたところから始まっている」

    「それが明らかに混乱を生み出した。特にモナコではクルマ同士が折り重なるような状況になる」

    「ミラボーを立ち上がったとき、右のイン側にはフェルナンド(アロンソ)がいて、エステバン(オコン)は別のクルマと争っていた」

    「僕は左右を何度も確認しながら走っていたが、突然エステバンを避けなければならなくなった」

    「だから最初からイン側のラインに入ることになったんだ」

    サインツJr.にも回避の余地があったと主張
    ヒュルケンベルグはヘアピンのイン側でフルロック状態となり、コーナー出口で十分なスペースを確保できなかった。

    一方のサインツJr.はウィリアムズのチームメイトであるアレクサンダー・アルボンの外側から進入し、その後ろへ入ろうとしていた。

    ヒュルケンベルグは、サインツJr.にも接触を避ける余地があったとの見方を示した。

    「カルロスもアウト側にいたと思う」

    「彼は全員が密集していることを分かっていたはずだ。それなのにかなり大きく切り返してきた」

    「もう少し外側を維持していれば自分自身を守ることもできたはずだ。あそこまで切り返す必要はなかったと思う」

    「結局のところ1周目だったし、1台のクルマが後ろの10台を詰まらせていた状況だった」

    「だからスペースは限られるし、特にモナコの1周目ではこうしたことはレースでは起こり得る」

    最大の不満は裁定手続き
    ヒュルケンベルグにとって問題だったのは接触そのものだけではなかった。

    スチュワードはヒュルケンベルグを接触の原因と判断し、レース後に10秒加算ペナルティを科した。しかし、その過程でドライバーやチームが事情を説明する機会が与えられなかったという。

    ヒュルケンベルグは通常の審議手続きが行われなかったことに疑問を呈した。

    「僕にとって少し奇妙だったのは、ペナルティが即座に科されたことだ」

    「調査対象になったわけでもなく、普段のようにスチュワードのところへ行って説明する機会もなかった」

    「それは僕たちにとって明らかに残念だった」

    アウディF1にとって痛いポイント喪失
    今回の裁定により、ヒュルケンベルグは9位入賞で得られる2ポイントを失った。

    これはザウバーからアウディF1へ移行して以降、チームにとって2度目となるトップ10フィニッシュの機会を逃したことを意味する。

    ヒュルケンベルグは接触の責任判断だけでなく、裁定までのプロセスそのものにも納得しておらず、モナコGPの後味の悪い余波は依然として続いている。

  • F1バルセロナ・カタルーニャGP 木曜日現地レポート アントネッリ包囲網始まる

    F1バルセロナ・カタルーニャGP 木曜日現地レポート アントネッリ包囲網始まる

    2026年F1第7戦バルセロナ・カタルーニャGPの開幕を前に、各チームとドライバーが木曜日のメディアデーに臨んだ。

    選手権ではメルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリが66ポイント差で首位を独走。5連勝中の19歳はモナコGPでも圧巻の走りを見せており、今週末も優勝候補の筆頭とみられている。

    一方で、多くのチームがこの週末に持ち込んだアップグレードの評価を重要視している。モナコやカナダは特殊な条件のサーキットだったため、伝統的な高速コーナーと長いストレートを併せ持つバルセロナで初めて真価が問われることになる。

    アントネッリ「タイトルは意識していない」
    アントネッリは選手権をリードする立場となった現在も冷静さを崩していない。

    「もちろん2年前に今の状況を想像できたかと聞かれたら、『君はクレイジーだ』と言ったと思う」

    「このポジションにいることを嬉しく思うし、チームにも感謝している。今年のマシンは素晴らしい」

    昨年の苦戦した時期については「自分自身を疑ったこともあった」と振り返ったが、今季は違うという。

    「今年は自分を疑っていない。ただ、自分がどこまで成長できるのかという疑問はまだ残っている」

    また、モナコGP後に港へ飛び込んだ祝勝シーンについては笑顔でこう語った。

    「水の中に何が入っていたのかは知りたくないね」

    「でも一生忘れない瞬間だった。とはいえモナコはもう過去のこと。今はバルセロナで再び勝つことだけを考えている」

    メルセデス優勢か ライバル勢も警戒
    アントネッリはカナダで投入したアップグレードの真価が、この週末に初めて明らかになると考えている。

    「カナダは気温が低すぎてパッケージの効果を完全には確認できなかった」

    「フェラーリは今週末に新しいパーツを投入してくるし、マクラーレンも強いだろう。暑くなればタイヤのデグラデーションが大きくなるし、マイアミで彼らは非常に速かった」

    チームメイトのジョージ・ラッセルも巻き返しを誓う。

    「僕はただ普通の週末を過ごしたいだけだ。幸運を求めているわけじゃない。ただ普通でいい」

    「モナコとマイアミでは自分のパフォーマンスが十分ではなかった。でもそれ以外の4戦は非常に良かったと思う」

    ラッセルはカナダでのチーム内バトルについても振り返り、「チームは僕とキミを信頼してくれているし、その信頼を失わせる理由はない」と語った。

    ランド・ノリス

    マクラーレンは苦境認める
    昨季このサーキットで優勝したマクラーレンだが、今年は状況が異なる。

    ランド・ノリスは現状を厳しく評価した。

    「モナコ予選で0.6〜0.7秒遅れていた状況で、優勝を期待するのは難しい」

    「弱点があることは明らかだし、それは小さな問題ではない。かなり大きな弱点だ」

    さらに、「いくつかのパーツが期待した性能を発揮していない」

    「理解するためのテストを続けているが、現時点ではシーズンのこの段階で望んでいた位置にはいない」と説明した。

    オスカー・ピアストリも同様の認識を示した。

    「信頼性で失ったポイントは取り返せる。でも性能不足で失ったポイントは取り返せない」

    「現時点ではパフォーマンス改善の方が大きな課題だ」

    フェルスタッペンは新PU投入
    レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンは今週末、新しいパワーユニットを投入する。

    「新しいエンジンを使わないといけない。前のものはもう動かないんだ。そうしないとフレッド・フリントストーンみたいに足で走ることになる」と冗談を飛ばした。

    ただし競争力については慎重な姿勢を崩さない。

    「シーズン序盤の僕たちは高速コーナーでかなり弱かった」

    「マシンは大きく変わったけれど、ここが本当のテストになる」

    日曜日は高温が予想されているが、タイヤ挙動についても不透明だという。

    「この暑さの中でタイヤがどう機能するのか正直分からない」

    「まずはプラクティスで何が起きるのか理解することが重要だ」

    アストンマーティンは大型アップデート待ち
    アストンマーティンは今週末にアップデートを投入しない。

    ランス・ストロールによると、新パッケージは第11戦から第13戦の間に投入される見込みだ。

    「できるだけ早く投入したいが、まだ正確なタイミングは決まっていない」

    今季はエンジン振動や信頼性問題への対応が優先されており、まずはマシン理解を深めることに集中しているという。

    フェルナンド・アロンソは母国ファンへ向けてメッセージを送った。

    「おそらく僕にとって最後のバルセロナになる。みんなに感謝したい」

    「競争力はないし、Q1を長く走ることもないだろう。でも週末を楽しんでほしい」

    来季以降、このサーキットはベルギーGPとの隔年開催となるため、アロンソにとって最後のバルセロナ・カタルーニャGPとなる可能性が高い。

    バルセロナ・カタルーニャGP

    ハースやアウディF1にとって重要な評価の場
    アップグレード評価という意味ではハースも重要な週末を迎える。

    エステバン・オコンは「今季の方向性を決める重要な週末」と位置づけた。

    「この週末がマシンを正しく評価する最初の機会になる」

    「開発面で何をすべきか、どこへ向かうべきかを判断するための重要なデータを得られるはずだ」

    アウディF1もモナコで見せた好調さを維持できるか注目される。

    ガブリエル・ボルトレトは「毎週末学習を続けている」と説明。

    「問題の多くは解決できたし、信頼性も向上している」

    「これは僕にとってもアウディにとっても成長のシーズンだ」と語った。

    暑さとアップデートが勝負を左右
    今週末のバルセロナは終始晴天が予想されており、決勝日は高温コンディションとなる見込みだ。

    タイヤマネジメントが重要になるのはもちろん、各チームが投入したアップデートの効果を見極める絶好の機会となる。

    5連勝中のアントネッリが勢いを維持するのか。それともフェラーリ、マクラーレン、レッドブル・レーシングが反撃の糸口を見つけるのか。

    金曜日のフリー走行1回目から、今季の勢力図を占う重要なデータ収集が始まる。

  • ホンダF1 ADUO評価に同意 「RBPTは素晴らしい仕事をした」

    ホンダF1 ADUO評価に同意 「RBPTは素晴らしい仕事をした」

    アストンマーティンとホンダは、2026年シーズン序盤の苦戦を認めながらも、夏以降の巻き返しに向けて開発を加速させている。

    FIAの新たな救済制度「ADUO(追加開発・アップグレード機会)」では、ホンダが最大となる2回の開発機会を獲得。アストンマーティン側も現在のパフォーマンス不足を率直に認めつつ、フェルナンド・アロンソとランス・ストロールを過度な批判から守る必要性を強調した。

    バルセロナ・カタルーニャGPを前に、両者は短期的な結果よりも長期的な改善計画に焦点を当てている。

    FIAのADUO評価でホンダは最大2回の開発権を獲得
    2026年から導入されたADUO制度は、パワーユニットメーカー間の性能差を是正するための仕組みだ。FIAは開幕から5戦で内燃機関(ICE)の性能を評価し、基準値からの差に応じて開発機会を付与している。

    複数の報道によると、レッドブル・パワートレインズ(RBPT)のDM01エンジンが現時点でのベンチマークに認定された。メルセデスは基準から2%以上遅れていると判断され、1回の開発機会を獲得。一方でフェラーリ、アウディ、ホンダはさらに後方に位置すると評価され、最大となる2回のアップグレード権が与えられた。

    ホンダ・レーシングのトラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアを務める折原伸太郎は、FIAの評価結果に概ね同意していると明かした。

    「FIAから情報は受け取っています。ただ、FIAが公表した内容以上の詳細についてはお話しできません」

    「いくつかの数値を受け取っていて、今は夏に向けてエンジン性能の向上に集中しています」

    「燃焼性能の改善やフリクション低減に取り組んでいて、それによってパフォーマンス向上を目指しています」

    さらに、FIAの評価とホンダ自身の分析結果が一致しているか問われると、次のように答えた。

    「概ね同じ認識です。RBPTは素晴らしい仕事をしたと思いますし、彼らが成し遂げたことには敬意を表しています」

    「FIAから受け取った数値は非常に公平なものだったと思います」

    アストンマーティンは厳しい現実を認める
    その一方で、アストンマーティンはバルセロナ・カタルーニャGPで厳しい戦いを覚悟している。

    モナコGPではアロンソが10位に入りチーム初ポイントを獲得したが、それは戦略や展開がかみ合った結果でもあった。アストンマーティン首脳陣は、バルセロナではマシン本来の実力がより明確に表れると見ている。

    マイク・クラックは現地メディアに対し、次のように語った。

    「今回のレースは最も厳しいものになるだろう。ここでは何も隠せない。純粋なレースペースが試される」

    「ミスをせず学び続ける必要があるが、現在のパッケージにとってはドライバーにとっても最も厳しいレースになる。現状ではできることは限られている」

    さらにクラックは、チーム内部にもプレッシャーが広がっていることを認めた。

    「ドライバーたちをあまりにも多くのネガティブな声から守らなければならない」

    アロンソのモナコでの10位についても冷静に評価している。

    「我々はミスをしなかったし、そうすれば何かチャンスがあることは分かっていた」

    「ポイント獲得を期待していたわけではないし、そこには運もあった。この結果で満足したり祝ったりするつもりはない」

    ホンダF1 本田技研工業

    夏の大型アップデートに期待
    ホンダはADUOによる開発権を活用し、夏休み前までにエンジン性能向上を目指している。

    折原伸太郎は改善の方向性について明確なビジョンを持っていると説明した。

    「ADUOが何を示しているかはあまり重要ではありません。我々は改善すべき点を理解しています」

    「どう改善していくかという全体像は見えていますし、今はそれに集中しています」

    さらに開発状況についても前向きな見通しを示した。

    「すでにポジティブなデータは得られています。ただし長期的な開発です」

    「F1に魔法の解決策はありません。それでも夏頃には何らかの改善が見られる可能性はあると思います」

    アストンマーティン側もホンダとの連携強化を実感している。

    クラックは現在の協力体制について次のように評価した。

    「状況は改善している。コミュニケーションは円滑で効果的だ」

    「何を改善すべきか理解しているし、開発状況についても透明性がある」

    そして、シーズン後半に投入予定の大型アップデートへ強い期待を寄せた。

    「そのパッケージは機能しなければならない。私たちは前を向いているし、機能すると信じている」

    モナコGPで獲得した貴重な1ポイントは、アストンマーティンにとって苦しいシーズンの中の小さな成果に過ぎない。しかしホンダの開発権獲得と夏のアップグレード計画は、シーズン後半の反攻に向けた重要な材料となりそうだ。

  • メルセデスF1 史上初の年間売上高10億ドル突破へ 王者返り咲きで現実味

    メルセデスF1 史上初の年間売上高10億ドル突破へ 王者返り咲きで現実味

    メルセデスF1が、F1チームとして史上初となる年間売上高10億ドル(約1600億円)突破に近づいていることが明らかになった。

    公開された2025年会計報告によると、同チームの売上高は6億3338万ポンド(約8億4600万ドル、約1354億円)に達しており、今季の好調な成績と大型スポンサー契約の効果によって、早ければ2026年にも大台到達が現実味を帯びている。

    売上高は過去最高水準を維持
    2025年12月31日までの会計年度で、メルセデスの売上高は6億3338万ポンドを記録した。前年の6億3211万ポンドからの増加幅は約130万ポンドと小幅だったが、依然としてF1チームとしては圧倒的な規模を維持している。

    収益の大部分を占めたのはスポンサーシップやライセンス収入などの商業収益で、総額4億1500万ポンドに達した。チームは近年、グローバルブランドとの提携拡大を積極的に進めており、安定した収益基盤を築いている。

    一方で売上の伸びが限定的だった背景には、F1特有の賞金分配システムがある。コンストラクターズ選手権の賞金は翌年に支払われるため、2025年の収益には2024年シーズンの成績が反映された。

    2026年決算で大幅増収の可能性
    メルセデスは2024年シーズンをコンストラクターズランキング4位で終えていたため、2025年決算ではその影響を受けた。

    しかし2025年シーズンはランキング2位で終えており、その賞金増額分は2026年の会計年度に反映される見通しだ。さらに今季はコンストラクターズタイトル獲得の有力候補となっており、優勝となれば商業権収入はさらに大きく増加する。

    そのため2026年決算では賞金収入だけでも大幅な上積みが期待されている。

    ハミルトン離脱とスポンサー拡大が利益を押し上げる
    利益面でもメルセデスは好調だった。

    営業利益は前年の1億5615万ポンドから1億6671万ポンドへ増加した。

    その要因のひとつがドライバー人件費の削減だ。ルイス・ハミルトンのフェラーリ移籍に伴い、高額契約が終了したことに加え、2025年にF1デビューしたアンドレア・キミ・アントネッリの起用によって人件費負担が軽減された。

    さらにスポンサー収入も拡大した。アディダス、Meta AI、ナスダックなどが新たにパートナーに加わり、メルセデスのプレミアムグローバルブランドは24社体制となった。

    2026年にはマイクロソフトとの大型契約も締結。この契約だけで年間約6000万ドル(約96億円)規模と推定されており、今後の売上拡大に大きく貢献するとみられている。

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    10億ドル突破への最後の条件
    年間売上高10億ドル到達は目前に迫っているが、最終的にはチームがコントロールできない要素も存在する。

    そのひとつが中東ラウンドの開催状況だ。今季はバーレーンGPとサウジアラビアGPが中止となっており、シーズン終盤のカタールGPとアブダビGPについても不透明な状況が続いている。

    これらの開催料はF1全体の商業権収入に直結しており、各チームへの分配額にも大きな影響を与える。中東ラウンドに関連する収入は数千万ドル規模に及ぶとされており、10億ドル達成の可否を左右する重要な要素となりそうだ。

    それでも、コンストラクターズタイトル争いをリードする現在の勢いとスポンサー収入の拡大を考慮すれば、メルセデスがF1史上初の「年間売上高10億ドルチーム」となる日は近いとみられている。

  • ラファエル・カマラのF1昇格計画が進行 ハースF1のオコンに迫るシート喪失危機

    ラファエル・カマラのF1昇格計画が進行 ハースF1のオコンに迫るシート喪失危機

    ラファエル・カマラが2027年のF1ドライバー市場で大きな注目を集めている。フェラーリ育成プログラムに所属するブラジル人ドライバーは、F2参戦初年度から高いパフォーマンスを披露しており、マラネロではすでにF1昇格の準備が整ったとの見方が強まっている。

    その有力な昇格先として浮上しているのがハースF1だ。しかし、そのシナリオが現実となれば、現在シートを持つエステバン・オコンの立場はさらに厳しくなる。

    F2でも才能を証明したラファエル・カマラ
    ラファエル・カマラは2025年にFIA F3選手権を圧倒的な強さで制覇すると、今季はF2へステップアップした。

    フェラーリ育成プログラムに所属する21歳のブラジル人は、メルボルンとマイアミでの初参戦からいきなり表彰台を獲得。ルーキーイヤーながらドライバーズランキング7位につけており、その適応力の高さを示している。

    近年はアンドレア・キミ・アントネッリ、オリバー・ベアマン、ガブリエル・ボルトレトら若手がF1で即戦力として活躍しており、各チームが若手起用に積極的になりつつある。多くの関係者は、現在の下位カテゴリーで最も将来性の高いドライバーのひとりとしてカマラを評価している。

    フェラーリの昇格ルートはハースF1
    フェラーリ首脳陣はカマラがF1昇格に値する人材だと考えているものの、ワークスチームには空席がない。

    シャルル・ルクレールは新契約を締結したばかりで、ルイス・ハミルトンも現役続行の意向を示している。

    そのため、フェラーリ育成ドライバーにとって伝統的な登竜門であるハースF1が有力な選択肢となる。両チームは技術提携関係にあり、フェラーリはハースF1を通じて若手ドライバーを育成してきた。

    現在その役割を担っているのがオリバー・ベアマンだ。2025年から本格参戦したベアマンは着実に評価を高めており、将来的にフェラーリ昇格候補の筆頭とみられている。

    カマラも同様に、まずはハースF1で経験を積むルートが現実的と考えられている。

    オコンに迫る世代交代の波
    問題は、ハースF1のシートがすでに埋まっていることだ。

    ベアマンの将来性を考慮すると、カマラ昇格の対象になり得るのはエステバン・オコンのシートとなる。

    チーム代表の小松礼雄は昨オフ、2025年シーズンのオコンのパフォーマンスに対して一定の不満を示していた。豊富な経験を持つオコンが若いベアマンに後れを取る場面が少なくなかったためだ。

    今季もここまでオコンは不運に見舞われた面こそあるが、開幕から6戦で獲得ポイントはわずか3点に留まっている。結果だけを見れば、チームに残留を強くアピールできている状況とは言い難い。

    さらに財政面も無視できない要素だ。オコンはハースF1史上でも高額な給与を受け取るドライバーとされる一方、育成ドライバーのカマラははるかに低コストで起用できる。

    2027年ドライバー市場の注目株
    2027年に向けたドライバー市場の議論はまだ始まったばかりだが、ラファエル・カマラが中心人物の一人になる可能性は高い。

    フェラーリ育成のトッププロスペクトとして評価されるカマラにとって、最も現実的なF1昇格先はハースF1だ。そしてそのシナリオが実現する場合、最も大きな影響を受けるのはエステバン・オコンとなる。

    今後のシーズン後半戦は、カマラの成長だけでなく、オコンが自身のシートを守れるかどうかにも注目が集まりそうだ。

    Source: Auto Motor und Sport

  • F1ドライバーたちも熱視線 2026年FIFAワールドカップ開幕に高まる期待

    F1ドライバーたちも熱視線 2026年FIFAワールドカップ開幕に高まる期待

    2026年FIFAワールドカップが6月11日に開幕し、世界中のサッカーファンが熱狂するなか、F1パドックでも大会への関心が高まっている。

    今大会は48か国参加の新フォーマットで約6週間にわたって開催され、その期間中にはバルセロナ・カタルーニャGP、オーストリアGP、イギリスGP、ベルギーGPも行われる。

    F1ドライバーたちも例外ではなく、それぞれが自国代表やお気に入りのチームを応援しながら、レースウイークの合間にワールドカップを追いかけることになりそうだ。

    多くのドライバーが自国代表を応援
    現在のF1グリッド22人のうち、アレクサンダー・アルボンのイギリスとのつながりを含めれば19人が出場国に直接関係している。

    一方で、シャルル・ルクレール、バルテリ・ボッタス、そしてランキング首位のアンドレア・キミ・アントネッリは、自国が本大会出場を逃した立場だ。特にイタリアは4度の優勝経験を持ちながら予選敗退となり、アントネッリも複雑な思いを抱えている。

    「正直なところ、どの国を応援するかまだ分からない」とアントネッリは語る。

    「個人的にはブラジルのサッカーが好きだし、子どもの頃はバルセロナ時代のロナウジーニョやリオネル・メッシが大好きだった」

    「ブラジルが活躍すればうれしいし、メッシのことも応援している。マイアミで実際に会うこともできたしね」

    「イタリアが出場していないのは残念だけど、ほとんど全試合を見るつもりだ。すごく楽しみだよ」

    フェルスタッペンはオランダ一択
    マックス・フェルスタッペンもワールドカップを楽しみにしている一人だ。

    パートナーのケリー・ピケとの関係からブラジルとも縁があり、母ソフィーを通じてベルギーの血も引いているが、応援する国に迷いはないという。

    「もちろんオランダを応援する。それが僕のチームであり、僕の国だからね」

    「当然ながら良い結果を期待している。もし家の中でライバル関係が生まれたとしても、ソファで着るシャツは決まっている。僕はオレンジだよ」

    ペレスは息子と観戦計画
    ドライバーの中でも特に熱量が高いのがセルジオ・ペレスだ。

    ペレスはバルセロナ・カタルーニャGPとオーストリアGPの間の空き期間を利用し、故郷グアダラハラで行われるメキシコ対韓国戦を息子と観戦する計画を進めている。

    「本当に実現させようとしている」

    「ヨーロッパから試合のためだけに飛んで、また戻ることになるけど、何とかするつもりだ」

    「代表チームは新しい世代に切り替わっている段階だから理想的な状況とは言えない。でもホーム開催のワールドカップだし、何が起きるか分からない。サプライズを起こせるだけの選手はいると思う」

    アルゼンチン勢とブラジル勢の思い
    アルピーヌのフランコ・コラピントも母国アルゼンチンへの期待を隠さない。

    「アルゼンチンではサッカーがナンバーワンのスポーツだ」

    「情熱のレベルが本当に違う。アルゼンチンで試合を観るのは特別な体験だし、一度は誰もが経験するべきだと思う」

    「4年に一度の特別なイベントだし、2022年カタール大会と同じように楽しみたい。簡単な大会ではないけれど、最高のチームと選手たちが集まるからね」

    一方、ブラジル代表を応援するガブリエル・ボルトレトは現地観戦よりもF1を優先する考えだ。

    「アメリカまで試合を観に行くつもりはない」

    「今はやるべきことがたくさんある。チームと一緒に改善しなければならない部分もあるからね」

    「でもブラジルを応援するし、テレビやスマートフォンでほとんどの試合を見ると思う」

    アンドレア・キミ・アントネッリ

    ルクレールは“中立派”
    その一方で、サッカーへの熱量が比較的低いドライバーもいる。

    フェラーリのシャルル・ルクレールは、自身をサッカー通ではないと認めながらも大会そのものは楽しみにしている。

    「がっかりさせるかもしれないけど、僕はサッカーについて本当に何も知らないんだ」

    「試合を見るのは好きだけど、『このチームが勝つ』とか言われても全然分からない」

    「イタリアが出場していたら良かったと思うし、フランスも応援するだろう。でもどちらかと言えばクリスティアーノ・ロナウドにワールドカップを勝ってほしいかな」

    「特定のチームに肩入れするというより、中立の立場で大会そのものを楽しむつもりだ」

    F1ドライバーたちはそれぞれ異なる立場や思いを抱えながらも、世界最大のスポーツイベントの開幕を心待ちにしている。サーキットでの戦いと並行して、パドックではワールドカップの話題が今後数週間にわたって大きな関心事となりそうだ。

  • マクラーレンF1 メルセデス継続を強調も将来的な自社PU検討に含み

    マクラーレンF1 メルセデス継続を強調も将来的な自社PU検討に含み

    マクラーレンのCEOであるザク・ブラウンは、2026年F1パワーユニット時代におけるカスタマーチームの不利をめぐる議論が高まるなか、メルセデスとの関係を継続する姿勢を改めて明確にした。

    マクラーレンは2025年にカスタマーエンジンでドライバーズ、コンストラクターズの両タイトルを獲得したが、2026年は信頼性面のトラブルが目立っている。ランド・ノリスは技術的な問題に何度も見舞われており、その一部がメルセデス製パワーユニット・パッケージに関連しているのではないかとの見方も出ている。

    一方で、メルセデスのワークスチームは今季圧倒的な強さを見せており、カスタマーであるマクラーレンが同じ条件で戦えているのかという疑問も強まっている。

    カスタマーチームの限界をめぐる議論
    モナコGPの週末には、チーム代表のアンドレア・ステラが、2026年の新パワーユニットを統合し、開発していくうえで、メーカー系チームとカスタマーチームの間には制約があるとの見方を改めて示した。

    新世代パワーユニットでは、内燃機関と電動システムの統合、冷却、車体パッケージング、エネルギーマネジメントがこれまで以上に重要になっている。そのため、ワークスチームが設計段階からパワーユニットとシャシーを一体で最適化できる一方、カスタマーチームには情報や開発自由度の面で限界があるとされる。

    こうした背景から、マクラーレンが長期的にメルセデスとの関係を続けるのか、それとも将来的に自社パワーユニットの道を探るのかに注目が集まっている。

    ブラウン「メルセデスHPPにはとても満足している」
    しかしブラウンは、マクラーレンがメルセデスとの関係に不満を持っているとの見方を否定した。

    「まず強調したいのは、僕たちはメルセデスHPP(ハイパフォーマンス・パワートレインズ)にとても満足しているということだ」

    「カスタマーエンジンではワールドチャンピオンになれない、という話はよく聞いてきた。だが、僕たちはそれが可能だと証明した」

    マクラーレンは2025年にカスタマーチームとして両タイトルを獲得しており、ブラウンはその事実こそがメルセデスとの関係の強さを示していると強調した。

    現在、マクラーレンとメルセデスの契約は2030年末まで残っている。ブラウンは、少なくとも次の規則変更まではメルセデスとの関係を維持することが最優先だと語った。

    「僕たちの最優先事項は、新しいレギュレーションが導入されるまでメルセデスとともにいることだ。彼らは素晴らしいパートナーだった」

    さらにブラウンは、シーズン序盤に比べて状況は大きく改善しているとし、「近い将来、僕たちはさらに強くなるだけだと期待している」と述べた。

    将来的な自社パワーユニット製造は否定せず
    一方でブラウンは、F1が将来的によりシンプルなパワーユニット規則へ向かうのであれば、マクラーレンが自社エンジンの可能性を検討する余地があることも認めた。

    「新しいレギュレーションが出るたびに、僕たちはそれを検討し、技術的に興味深いものなのか、財政的に意味があるのかを見ることになる」

    「もしその時が来れば、僕たちはそのプロセスを進める。ただ、現時点ではメルセデスにとても満足しているし、今後も彼らと続けていくものと考えている」

    ブラウンの発言は、現時点でメルセデスから離れる計画がないことを示す一方で、F1の規則が変化すればマクラーレンがメーカーとしての道を検討する可能性を完全には閉ざしていないことも意味する。

    V8復活案には前向きな姿勢
    ブラウンは、F1が将来的に検討している方向性についても前向きな見解を示した。特に、より大きな内燃エンジン、持続可能燃料、バッテリー依存度の低下、そしてサウンドの回復という要素には好意的だ。

    「V8、より大きな内燃エンジン、持続可能燃料、バッテリーへの依存度の低下、そしてもっと大きな音。それはすべて良いことに聞こえる」

    「スポーツにとって良い方向性のように思う」

    F1では2026年規則をめぐり、電動出力の比率やレース中のエネルギーマネジメントに対する不満が広がっている。ブラウンも、現行の新規則には改善が必要だとの立場を取っている。

    「僕たちは、このレギュレーションを改善するためにはまだ変更が必要だと考えている」

    「人々は一度、自分たちの個人的な思惑を脇に置く必要がある。何が自分たちをより競争力のある状態にするのか、あるいは不利にするのかを考えるのではなく、全員で協力すべきだ」

    「変更が必要だという点では、良い合意があると思う。スポーツを改善するチャンスがあるのに、それを続けないとしたら残念なことだ」

    マクラーレンは現実路線を維持
    ブラウンの発言から見えるのは、マクラーレンが短期的にはメルセデスとの関係を揺るがせるつもりがない一方で、長期的にはF1の規則変化を慎重に見極めているという現実的な姿勢だ。

    2025年にカスタマーチームとして頂点に立ったマクラーレンにとって、メルセデスとの提携は成功の基盤だった。ただし、2026年の新時代では、信頼性、統合開発、ワークスチームとの差という新たな課題が浮上している。

    それでもブラウンは、現在の問題を理由に関係を見直すのではなく、メルセデスとの協力を深めながら競争力を高める道を選んでいる。将来的な自社パワーユニットの可能性は残しつつも、少なくとも今のマクラーレンにとって、メルセデスは依然として最も信頼できるパートナーである。

  • ルイス・ハミルトン FIAのADUO評価に異論 レッドブルF1首位は「意外だった」

    ルイス・ハミルトン FIAのADUO評価に異論 レッドブルF1首位は「意外だった」

    2026年のF1パワーユニット(PU)勢力図を巡り、FIAが導入した「追加開発・アップグレード機会(ADUO)」制度の初回評価結果が波紋を広げている。FIAはレッドブル・パワートレインズ製PUを最も競争力が高いと判定したが、当事者であるレッドブル自身がその結果に異議を唱えており、現在もFIAとの協議が続いている。

    そうした中、フェラーリのルイス・ハミルトンは、レッドブルがメルセデスを上回る評価を受けたことについて「驚きだった」と率直な見解を示した。

    今回の評価結果では、レッドブル、メルセデス、フェラーリ、アウディ、ホンダの順でランキングが決定。最上位と判断されたレッドブルは追加開発が認められず、メルセデスとフェラーリには性能改善の余地が与えられることになった。

    レッドブルの急成長を評価するハミルトン
    ハミルトンはモナコGP後に明らかになったADUOの評価結果について、レッドブルとメルセデスの差は極めて小さいと語った。

    「それは間違いなく驚きだった。レッドブルとメルセデスのエンジンは本当に、本当に接近しているからだ」

    「レッドブルは素晴らしい仕事をした。でもメルセデスも同じだ。そして、メルセデスからレッドブルへ移った人がいたと聞いている」

    「新しいエンジンメーカーとして、これほど短期間でここまで到達するとは誰も思っていなかったはずだ。彼らには敬意を払うべきだと思う」

    「それでもメルセデスのエンジンは依然として非常に優れている。もしかしたら同等かもしれない。本当に僅差なんだ」

    レッドブル・パワートレインズは2026年からフォードと提携して初の自社製PUを投入しているが、その競争力はパドック内でも大きな話題となっている。

    フェラーリに不足しているのはダウンフォース
    一方でハミルトンは、フェラーリがメルセデスに後れを取っている原因はPUではなくマシン性能にあるとの見方を示した。

    「詳しい分析についてはまだチームと話していないが、純粋にダウンフォースの問題だと思う」

    その根拠として、シーズン中の開発競争を挙げた。

    「マイアミでは僕たちがかなり力を入れてアップグレードを投入した。一方でメルセデスはアップグレードなしだったのに簡単に勝った」

    「その後、モントリオールでは4〜5分の4秒ほどの大きなアップグレードを投入した。あそこは低速コースだったから効果が完全には見えなかったかもしれない」

    アントネッリとの比較で見えた差
    ハミルトンはモナコGP決勝で2位を獲得したものの、優勝したアンドレア・キミ・アントネッリとの差を直接感じ取ったという。

    「モナコでは、前を走るアントネッリを見ていて、彼がどれだけ早くスロットルを開けられるかが分かった」

    「コーナーでのリアの安定性も明らかに優れていて、僕には追いつくことができなかった」

    「それはダウンフォースの差によるものだ」

    ハミルトンは、メルセデスの優位性はエンジン性能ではなく車体側の空力性能にあるとの認識を示しており、フェラーリにとっては今後の開発でダウンフォース向上が最優先課題となりそうだ。

    ADUOを巡る議論は継続
    今回のADUO評価結果については、レッドブル側がデータの再検証を求めており、FIAは追加調査を進めている。もし評価結果が見直されれば、各メーカーに与えられる開発権限にも影響する可能性がある。

    そのため、2026年の勢力図だけでなく、今後数シーズンのPU開発競争を左右する重要な判断として、パドック内の注目が集まっている。

  • ホンダF1 新型PUは夏投入へ前進 アストンマーティンに朗報「前向きな結果」

    ホンダF1 新型PUは夏投入へ前進 アストンマーティンに朗報「前向きな結果」

    ホンダは、アストンマーティンとともに戦う2026年シーズンの巻き返しに向け、新仕様パワーユニット(PU)の開発を本格化させている。FIAのADUO(追加開発機会制度)によって改良が認められたことを受け、夏休み前後の投入を目標に開発を加速させており、ホンダF1の折原伸太郎チーフエンジニアは「すでに前向きな結果が出ている」と明かした。

    一方で、短期間で劇的な性能向上を実現することは難しいと認めており、「F1に魔法は存在しない」と慎重な姿勢も示している。

    アストンマーティンは7月後半のベルギーGPまたはバルセロナ・カタルーニャGPで改良型AMR26Bを投入する計画だが、そのタイミングにホンダの新PUが間に合うかは依然として不透明な状況だ。

    ホンダの新型V6開発は最終段階へ
    パワーユニット開発では通常、まず単気筒エンジンを用いて基礎データを収集し、その後フルスペックのV6エンジン開発へ移行する。

    折原は現在の開発状況について次のように説明した。

    「シーズン序盤にはシミュレーションによる複数の検証と単気筒エンジンでのテストを行っていた。現在は完全なV6エンジンの開発段階に移行している」

    さらに開発の進展についても手応えを感じているという。

    「ファクトリーではいくつか前向きな結果を確認している。ただし性能開発というのは常に段階的なものであり、時間がかかる。F1に魔法は存在しない」

    「夏頃には何らかの改善が見られるかもしれないが、劇的な解決策ではなく、一歩ずつ前進していくことになる」

    ホンダはADUO制度によって認められた開発機会を最大限に活用し、アストンマーティンの競争力向上を目指している。

    アストンマーティンも新PUに大きな期待
    アストンマーティンにとって、新仕様PUは今季の巻き返しに向けた重要な切り札だ。

    トラックサイド・オペレーション責任者のマイク・クラックは、新エンジンへの期待を率直に語った。

    「より良くなることを期待している」

    「ホンダとは非常に円滑にコミュニケーションを取れている。我々はシャシーとパワーユニットの両面で改善が必要だと理解している」

    さらに、両者が現状の課題を共有しながら開発を進めていると説明した。

    「開発状況や達成したい目標、現在の立ち位置について非常にオープンに情報共有している。そのため大きな前進を果たせるという自信を持っている」

    アストンマーティンはマシン側の改良と並行してホンダの新PU投入を待っており、後半戦での戦力向上に期待を寄せている。

    ホンダF1 本田技研工業

    バルセロナでは厳しい現実に直面か
    ただし新PU投入までは、現在のパッケージで戦い続けなければならない。

    クラックは今週末のバルセロナ・カタルーニャGPについて厳しい見通しを示した。

    「このサーキットでは弱点を隠すことができない。純粋なレースペースが試されるコースだ」

    「ミスをせず、多くを学ばなければならない」

    バルセロナは高速コーナーと長いストレートを兼ね備えたサーキットであり、マシンの総合性能が問われる。そのため現在のAMR26が抱える課題がより鮮明になる可能性が高い。

    アロンソとストロールにも試練の週末
    クラックはまた、フェルナンド・アロンソとランス・ストロールにとっても厳しい週末になると認めた。

    「このサーキットはマシン性能への要求が非常に高いため、ドライバーにとって最も厳しい週末になるだろう」

    「現状では我々にできることは限られている。ドライバーたちを過度なネガティブな空気から守らなければならない」

    ホンダの新PU開発は着実に前進しているものの、アストンマーティンが本格的な反撃に転じるにはまだ時間が必要なようだ。まずはバルセロナ・カタルーニャGPで現状の実力を見極め、その後のアップデート投入へつなげていくことになる。

  • フェルスタッペン F1エンジン規則の妥協案を支持「正しい方向に進んでいる」

    フェルスタッペン F1エンジン規則の妥協案を支持「正しい方向に進んでいる」

    2026年F1シーズンの勢力図を左右するエンジン規則とADUO(追加開発・アップグレード機会)制度を巡り、マックス・フェルスタッペンが自身の見解を明かした。

    F1は2027年と2028年にかけてパワーユニット規則の見直しを実施することで合意し、2026年から導入される新世代エンジンの電動化比率を段階的に引き下げる方針を決定した。

    新規則については、内燃エンジンと電力出力をほぼ50対50とする当初案に対し、フェルスタッペンが「このままならF1を続ける理由がない」と強い懸念を示すなど、多くのドライバーや関係者から批判の声が上がっていた。

    そうした中で実現した今回の妥協案について、フェルスタッペンは完全な理想形ではないとしながらも、「正しい方向への一歩」と評価した。

    一方で、FIAが実施した初回ADUO評価ではレッドブル・パワートレインズが全メーカー中トップと判定され、追加開発の対象外となった。メルセデス優勢との見方が広がるパドックの認識とは異なる結果に、フェルスタッペンは「驚き」と「困惑」を隠さず、レッドブルがFIAに説明を求めている現状についても言及した。

    2027年からのエンジン規則変更を歓迎
    F1は2026年から導入される新世代パワーユニットについて、内燃エンジンと電力の出力比率がほぼ50対50になることへの懸念を受け、2027年と2028年にかけて段階的な見直しを実施することで合意した。

    新たな方針では、2027年に58対42、2028年には60対40へと内燃エンジン側の比率を高める。

    これまで新規則を最も強く批判してきたひとりであるフェルスタッペンは、60対40をF1残留の最低条件と示唆していたこともあり、今回の決定について前向きに受け止めている。

    「今年のうちに変更が決まったのは良かったと思うし、来年以降についてもそうだ」

    「もちろん理想を言えば、2028年に予定されている内容を来年から実施してほしかった。でも、その中には政治的な事情もあると理解している」

    「少なくとも彼らが行っている変更は正しい方向に向かっている。それは良いことだと思う」

    レッドブル首脳陣との会談には沈黙
    その一方で、フェルスタッペンは今週、オーストリアでレッドブル首脳陣と会談したと報じられ、将来に関する憶測が再び広がっている。

    しかし会談の内容について質問されると、詳細な説明は避けた。

    「もし自分が何か新しいことをするなら、その時は知らせるよ」

    2028年末まで契約を結んでいるフェルスタッペンだが、メルセデス移籍説は依然として消えておらず、その動向は引き続き注目を集めている。

    ADUO評価には『驚き』と『困惑』
    今回のバルセロナ・カタルーニャGP週末では、FIAが実施した初回ADUO評価も大きな話題となった。

    FIAはレッドブル・パワートレインズを2026年F1エンジンのトップと評価。この結果、レッドブルには追加開発が認められず、メルセデスやフェラーリには性能改善の機会が与えられることになった。

    しかしパドックでは、開幕から圧倒的な強さを見せるメルセデスのパワーユニットが最強との見方が一般的であり、レッドブル陣営もこの評価に疑問を呈している。

    フェルスタッペンも率直な思いを明かした。

    「僕たちは驚いている。なぜなら、自分たちが最高だとは感じていないからだ」

    ただし、短期間でここまでパワーユニットを開発したレッドブル・パワートレインズの働きについては高く評価した。

    「彼らが成し遂げたことは本当に素晴らしい。正直なところ、ここまでの位置からスタートできるとは思っていなかったし、あれほど短期間で達成したことは信じられないほどだ」

    「まだ信頼性の課題はいくつか残っている。でも、そのプロジェクトの一員として取り組みを見ているのは本当に素晴らしい経験だ」

    「彼らは決して満足しないし、物事がうまくいかなかった時には誰よりも悔しがる」

    FIAの評価見直しが進行中
    レッドブルは現在、FIAの評価結果について正式に問い合わせを行っており、FIAも分析手法やデータに誤りがなかったか再検証を進めている。

    フェルスタッペンは開発陣への誇りを口にしながらも、今回の判定には違和感があると認めた。

    「もちろん誇りには思っている。ただ、突然『自分たちがベストだ』と言われても少し混乱しているんだ」

    「なぜなら、僕たち自身はそう感じていないからね」