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  • フェルナンド・アロンソは不運? 元フェラーリF1技術者「違う決断ならもっと勝てた」

    フェルナンド・アロンソは不運? 元フェラーリF1技術者「違う決断ならもっと勝てた」

    フェルナンド・アロンソはF1史上屈指の才能を持つドライバーと評価されながら、獲得したワールドタイトルは2005年と2006年の2回にとどまっている。そのため、多くのファンや関係者の間では「もっと多くの王座を獲得できたはずだった」という声が長年語られてきた。

    そんなアロンソのキャリアについて、元フェラーリのエンジニアであるジョック・クリアは「不運」という見方に異論を唱えた。

    クリアは、アロンソが下したキャリア上の決断こそがタイトル数に影響したと考えており、「違う決断ならもっと勝てた」との見解を示している。

    アロンソのキャリアを左右した数々の選択
    アロンソはルノーで2005年と2006年に2年連続でワールドチャンピオンを獲得した後、2007年にマクラーレンへ移籍した。しかし、当時ルーキーだったルイス・ハミルトンとの関係悪化やチーム内対立によってわずか1年でチームを離脱することになった。

    その後は2008年にルノーへ復帰したが、タイトル争いに加わることはできなかった。2010年にはフェラーリへ移籍し、2010年と2012年には王座にあと一歩まで迫ったものの、いずれも獲得には至らなかった。

    2014年にはフェラーリの競争力低下を受けてチームを離れ、翌年からマクラーレン・ホンダへ加入。しかしホンダのパワーユニットは深刻な苦戦を強いられ、アロンソは4シーズンにわたり後方グループで戦うことになった。

    2018年末に一度F1を離れた後、2021年にアルピーヌから復帰。現在はアストンマーティンに所属しているが、タイトル争いには加われていない。

    クリア「運はキャリア全体では均衡する」
    イタリアメディア『Formula1.it』のインタビューで、これまで一緒に仕事をしてみたかったドライバーを尋ねられたクリアは、アロンソの名前を挙げた。

    「アロンソと仕事をしてみたかった。彼は信じられない才能の持ち主だ」

    そして、アロンソが不運だったとの見方については否定的な考えを示した。

    「彼はキャリアの中で不運だったと言われるかもしれない。しかし私は運がキャリアを左右するとは考えていない」

    「運はグランプリのような単発のレースでは影響するかもしれないが、キャリア全体で見れば最終的には均衡するものだ」

    さらにクリアは、アロンソ自身の選択がタイトル獲得の機会を左右したとの見解を語った。

    「彼は違う決断をしていれば、もっと多くのタイトルを獲得できたはずだ」

    「彼と一緒に仕事をして、その働き方や能力、ドライビング技術を見てみたかった。外から見ているだけでは本当の姿は分からないからね。それ以外に後悔はない」

    再び大きな決断を迫られるアロンソ
    皮肉なことに、アロンソは現在もキャリアの重要な分岐点に立たされている。

    2026年シーズンに入り、アストンマーティンは大きく苦戦しており、アロンソには古巣アルピーヌ復帰の噂も浮上している。しかし、元F1ドライバーのファン・パブロ・モントーヤは、アロンソが再びチームを移ることに懸念を示し、アストンマーティンに残留すべきだと助言している。

    クリアの発言は、アロンソのキャリアを巡る長年の議論に改めて焦点を当てるものとなった。2度の王座しか獲得できなかったのは不運だったのか、それとも選択の結果だったのか。その答えは今もなお議論の対象となっている。

  • 2026年F1オーストリアGP:レッドブルリンクのタイヤ戦略と注目ポイント

    2026年F1オーストリアGP:レッドブルリンクのタイヤ戦略と注目ポイント

    2026年F1第8戦オーストリアGPの舞台となるレッドブルリンクは、標高660mの高地に位置する全長4.326km、10コーナーの高速サーキットである。急激な高低差と強力なブレーキングゾーンを特徴とし、短いラップの中で加速と減速を繰り返す「ストップ&ゴー」型レイアウトがタイヤに独特の負荷を与える。

    ピレリは今週末、最も柔らかいC3(ハード)、C4(ミディアム)、C5(ソフト)を投入する。タイヤ摩耗よりも熱によるデグラデーションが支配的となるコースであり、戦略面では1ストップへの移行も注目される。

    Characteristics
    レッドブルリンクはブレーキングとトラクション性能が重要なサーキットだ。路面は使用年数を重ねており、ミクロ・マクロ両面で粗さが大きく、その特性がタイヤ内部に熱を発生させる要因となる。

    また年間を通じて数多くのモータースポーツイベントが開催されるため路面グリップは高く、週末を通じてラバーが乗ることでコンディションは大きく向上していく。

    コーナー立ち上がりでの強い加速はリアタイヤへの負担を増加させる一方、下り勾配でのブレーキングではフロントタイヤにも大きなストレスがかかる。コース全体で63mの高低差があり、この点ではスパに次ぐレベルだ。

    オーストラリアグランプリ

    Technical Analysis
    2026年型パワーユニットは従来より高い出力を発生するため、下り区間のブレーキングではフロントタイヤのロックアップが発生しやすくなる可能性がある。

    さらに標高660mという環境も重要な要素だ。空気密度の低下によりダウンフォースが減少し、タイヤのスリップ量が増加する傾向がある。これはタイヤ温度上昇や熱劣化を促進する要因となる。

    気温も戦略を左右する。6月下旬のシュピールベルクはバルセロナ並みの高温になることもある一方、シュタイアーマルク州の山岳地帯に位置するため天候が急変しやすく、雨や気温低下が突然訪れる可能性もある。

    オーストラリアグランプリ タイヤ戦略

    Race Strategy
    2025年大会では大半のチームが2ストップ戦略を採用した。スタートタイヤはソフト(C5)とミディアム(C4)に分かれ、表彰台を獲得したドライバーはいずれもハードタイヤで中盤スティントを走行した後、ミディアムでフィニッシュしている。

    しかしピレリは現在のタイヤが昨年より安定性を増していることから、2026年大会では1ストップ戦略が有力になる可能性があると見ている。

    タイヤ摩耗が比較的小さい一方で熱管理が重要となるため、各チームは路面温度や気象条件を見極めながら柔軟な戦略判断を迫られることになりそうだ。

    Records
    オーストリアGPは今年で39回目の開催となる。初開催は1964年のツェルトヴェークで、その後1970年から現在の開催地近郊へ移転した。

    ドライバー最多勝はマックス・フェルスタッペンの4勝で、アラン・プロストの3勝を上回る。コンストラクターではマクラーレンが7勝でトップを維持し、フェラーリとメルセデスがそれぞれ6勝で続いている。

    また新型コロナウイルス流行の影響を受けた2020年と2021年には、同サーキットでシュタイアーマルクGPも開催された。

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    ・F1オーストリアGP テレビ放送時間・配信日程(フジテレビNEXT・FOD)

  • インド政府がF1復活へ本格始動 2028年開催を目標に検討加速

    インド政府がF1復活へ本格始動 2028年開催を目標に検討加速

    インドでF1復活に向けた動きが新たな段階へ進んだ。スポーツ省は専門タスクフォースの設置を決定し、国際モータースポーツイベント開催の実現可能性を本格的に検証する。

    かつて2011年から2013年までF1を開催したブッダ・インターナショナル・サーキットを舞台に、再び世界最高峰カテゴリーを呼び戻す計画が具体化しつつある。

    政府主導でF1復活計画を推進
    インドのスポーツ大臣マンスク・マンダヴィヤは、国内モータースポーツ環境を包括的に調査するため、4~5人で構成される専門タスクフォースを設置すると発表した。

    この決定に先立ち、F1関係者、ブッダ・インターナショナル・サーキットの代表者、アダニ・グループ、インド自動車スポーツ連盟(FMSCI)などが参加する会合が行われていた。

    マンダヴィヤ大臣は「省として4〜5人による専門タスクフォースを設置し、国内モータースポーツ環境の詳細な評価を実施する」と説明した。

    タスクフォースには3カ月以内に提言をまとめることが求められており、国際イベント開催による経済効果や観光振興、投資誘致などを多角的に分析する予定だ。

    目標は2028年のF1復帰
    インド政府は当初、2027年のF1開催を目指していたが、今回の発表では目標時期を2028年へ修正した。

    F1が最後にインドで開催されたのは2013年。ニューデリー近郊のブッダ・インターナショナル・サーキットで行われたインドGPを最後にカレンダーから姿を消している。

    政府が主導する今回の検討は、F1復活に向けた具体的な第一歩と位置付けられており、今後の提言内容が開催実現の鍵を握ることになる。

    FMSCIは2030年を視野
    一方で、インド自動車スポーツ連盟(FMSCI)のアリンダム・ゴーシュ会長は、交渉が継続していることを認めながらも、より現実的なスケジュールとして2030年頃の開催を見込んでいる。

    ゴーシュ会長は「2030年までにF1をインドへ呼び戻すための取り組みを進めている」と語った。

    またFMSCIはF1だけでなく、MotoGPの再招致や世界ラリー選手権(WRC)のインド開催についても推進しており、2028年までの実現を目標としている。

    政府が掲げる2028年開催とFMSCIの2030年見通しには隔たりがあるものの、今回のタスクフォース設置によって、インドの国際モータースポーツ復権に向けた動きが本格化したことは間違いない。

  • ハースF1の2027年シート争い激化 フォルナローリ浮上でドゥーハンに逆風

    ハースF1の2027年シート争い激化 フォルナローリ浮上でドゥーハンに逆風

    2027年のハースのドライバー候補として、F2王者レオナルド・フォルナローリの名前が急浮上している。マクラーレン育成ドライバーであるフォルナローリは先週、ヘレスでハースのTPC(旧型車テスト)プログラムに参加しており、将来的なF1昇格に向けた動きとして注目を集めている。

    一方で、アルピーヌのレースシートを失った後にハースのリザーブドライバーとして再起を図るジャック・ドゥーハンにとっては、新たなライバル出現となりそうだ。

    マクラーレンがフォルナローリのF1昇格先を模索
    レオナルド・フォルナローリは2025年のF2王者であり、現在はマクラーレンの支援を受ける有望株だ。先週実施されたハースのTPCテスト参加は意外な動きだったが、背景にはマクラーレンによるF1シート確保への取り組みがある。

    マクラーレンのアンドレア・ステラ代表はバルセロナで、フォルナローリの将来性を高く評価していることを明かした。

    「レオナルドは間違いなく将来のF1にとって価値ある存在だ」

    「我々はレオナルドにF1で走る機会を与えたい」

    さらにステラは、ワークスチーム昇格を待つのではなく、他チームでF1キャリアをスタートさせる可能性にも前向きな姿勢を示した。

    「レオナルドと協力しながら、F1での可能性を探っていくべきだ」

    トヨタの支援拡大によってTPCプログラムを強化したハースにとって、フォルナローリは将来の有力候補として評価されているとみられる。

    ベアマン残留濃厚もオコンの立場は不透明
    ハースの2027年ラインアップについては、フェラーリ育成のオリバー・ベアマンが残留する可能性が高いとみられている。

    その一方で、エステバン・オコンの将来には不透明感が漂っている。フォルナローリのテスト参加は、ハースが将来に向けて複数の選択肢を検討していることを示す動きとも受け取れる。

    マクラーレンとトヨタという二つの強力な後ろ盾を持つフォルナローリが候補に加わったことで、2027年のシート争いはさらに激しさを増しそうだ。

    ドゥーハンは冷静な姿勢を維持
    こうした状況は、ハースで再起を目指すジャック・ドゥーハンにとって逆風となる可能性がある。

    ドゥーハンは『Pit Talk』ポッドキャストで、F1復帰への意欲を語りながらも、状況を冷静に受け止めている。

    「もし再びF1マシンに乗ることができたら素晴らしいことだ」

    「ただ、その判断には通常以上に多くの要素が関わっていることも分かっている」

    将来については過度に考え込まないよう努めているという。

    「自分でコントロールできることに集中している」

    「自分の手の届くチャンスはあると思う。ただ、そのチャンスを手にするためには、自分ではコントロールできない部分も関係してくる」

    さらにドゥーハンは、F1復帰を人生のすべてとして捉えているわけではないと強調した。

    「良いチャンスはあると思う。でも以前のように、それがすべてという考え方ではない」

    2027年のハースはベアマンを軸に、オコン、フォルナローリ、そしてドゥーハンらが候補として名前を連ねる構図になりつつある。今後のテストや育成プログラムでの評価が、最終的なシート争いを左右することになりそうだ。

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    ・角田裕毅のF1復帰にヴィルヌーヴが否定的見解「十分な時間を得た」

  • 岩佐歩夢 レーシングブルズからF1オーストリアGPのFP1出走決定

    岩佐歩夢 レーシングブルズからF1オーストリアGPのFP1出走決定

    レーシングブルズは6月24日、岩佐歩夢が2026年F1第8戦オーストリアGPのフリー走行1回目に出走することを発表した。

    チームは公式SNSで「Ayumu in Austria(歩夢がオーストリアへ)」と投稿し、「岩佐歩夢がシュピールベルクでVCARB 03のステアリングを握る」と明らかにした。

    「また新しいマシンを経験する機会がやってきました! オーストリアGPでVCARB 03をドライブするのを本当に楽しみにしています」

    岩佐歩夢は今季、レッドブル陣営のリザーブドライバーとして活動しており、前戦バルセロナ・カタルーニャGPではレッドブル・レーシングのRB22でフリー走行1回目に出走。アイザック・ハジャーに代わって走行し、21周を走破して14番手タイムを記録した。

    当時の岩佐歩夢は「今回のレギュレーションのマシンを走らせるのは初めてでした。前回乗ったマシンとはかなり異なっていたので、セッション前にアイザックが良いアドバイスをしてくれました」と語り、ハジャーの助言が助けになったことを明かしている。

    また、「チームに対して、マシンがどのような挙動を示しているかについて有益なフィードバックを提供できたと思います」と振り返り、限られた走行機会の中でもチームへの貢献に手応えを示していた。

    今回はレッドブルではなくレーシングブルズのVCARB 03での走行となる。2026年シーズンの現行マシンを異なるチームで経験できる貴重な機会となり、レッドブル陣営の育成ドライバーとしてさらなるアピールの場となりそうだ。

    オーストリアGPのフリー走行1回目は、日本時間6月26日(金)20時30分から行われる。岩佐歩夢がどのようなパフォーマンスを見せるか注目される。

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    ・F1オーストリアGP テレビ放送時間・配信日程(フジテレビNEXT・FOD)

  • サインツが明かすフェルスタッペンの特別待遇 「契約でマーケティング活動を免除」

    サインツが明かすフェルスタッペンの特別待遇 「契約でマーケティング活動を免除」

    カルロス・サインツJr.が、現代のF1ドライバーたちがかつてのようなカートイベントに参加するのは難しいと語る中で、唯一の例外としてマックス・フェルスタッペンの名前を挙げた。

    サインツによると、フェルスタッペンはレッドブルとの契約において、マーケティング活動やメディア対応を免除される特別条項を持っているという。

    現代F1では時間の余裕がない
    サインツはスペイン紙『Mundo Deportivo』のインタビューで、現役F1ドライバーによるカートレースが行われれば自分が勝つだろうと冗談を飛ばした。

    その流れで、1993年から2011年まで開催されていたF1ドライバー参加のインドアカート大会「エルフ・マスターズ」の話題になると、現在のF1では同様のイベント開催は不可能だとの考えを示した。

    「24戦もある選手権で、さらにマーケティング活動やインタビューもある状況では不可能だ。どのドライバーも対応できないだろう」

    しかし、サインツは一人だけ例外がいると語る。

    「いや……マックスだけは別だ。彼はマーケティング活動やインタビューをやらない唯一のドライバーだからね」

    契約に特別条項があると主張
    サインツは、フェルスタッペンがレッドブルとの契約によって特別な扱いを受けていると主張した。

    「それが契約に書かれているんだ。彼にはそれが可能だし、レッドブルも受け入れている」

    「残りの僕たちには、そういうレースにエネルギーを注ぐ時間も余力もない」

    もっとも、サインツの発言はあくまで本人によるものであり、フェルスタッペンの契約内容が公表されているわけではない。

    近年のフェルスタッペンはGTレース活動にも力を入れており、2026年5月にはニュルブルクリンク24時間レースに初参戦した。現役F1ドライバーとしては異例とも言える活動範囲の広さを見せている。

    ウィリアムズで長期計画に挑むサインツ
    一方、サインツ自身は2026年シーズンの厳しい戦いに直面している。

    2025年に大きな飛躍を遂げたウィリアムズだったが、新レギュレーション導入初年度となった2026年は苦戦。開幕7戦終了時点でチームの獲得ポイントは11点にとどまり、そのうち6点をサインツが獲得している。

    チーム代表ジェームス・ボウルズは、ウィリアムズが優勝争いを展開する目標時期を2028年としている。しかし、サインツはそれを待つつもりはない。

    「今でも現実的な目標だと思う。ただ、今年の後退によって、その目標は数カ月、あるいは1年ほど遅れたかもしれない」

    「このプロジェクトが勝てるチームになるまで、どれくらい時間がかかるのか。自分自身の中でも考えている」

    「できるだけ早く勝利を取り戻したい。そのためにも、ジェームスが2028年と言っていても、僕はもっと早く実現できるようチームを後押ししていくつもりだ」

    フェラーリ時代に4勝を挙げたサインツは、現在ウィリアムズ再建計画の中心人物として活動している。今回の発言は、現代F1におけるドライバーの商業活動の負担と、フェルスタッペンの特異な立場を浮き彫りにするものとなった。

  • キャデラックF1 オーストリアGPに大型アップデート投入 中団追撃へ勝負の一手

    キャデラックF1 オーストリアGPに大型アップデート投入 中団追撃へ勝負の一手

    キャデラックは、セルジオ・ペレスが以前から示唆していたパフォーマンス向上策について正式に認め、今週末のF1オーストリアGPで大規模なアップグレードパッケージを投入することを明らかにした。チームは中団グループへの接近を目指し、開発を加速させている。

    参戦初年度をグリッド後方でスタートしたキャデラックだが、ここ数か月の進歩は目覚ましいものがある。

    チームはレースごとに継続的なアップデートを投入し、ライバルとの差を少しずつ縮めてきた。今回のオーストリアGPは、その積極的な開発プログラムにおける新たな節目となる。

    キャデラックが開発の勢いを維持
    MAC-26は今季すでに複数回の重要な改良を受けている。

    モナコGPでは改良型リアウイングとエキゾーストパッケージが投入され、バルセロナでは冷却システムとリアウイング性能にさらなる改良が加えられた。

    その成果は予選にも表れており、ペレスはQ1最速タイムから1.9秒差まで接近し、アストンマーティン勢を上回るパフォーマンスを見せた。大きな話題にはならなかったものの、着実な前進だった。

    そして今回、キャデラックはさらに大規模な改良を携えてレッドブル・リンクへ向かう。

    チーム代表のグレアム・ロードンは次のように語った。

    「現在はレースが立て続けに開催されている。この時期は物流面への対応と競争力向上を両立させることが大きな課題のひとつだ」

    欧州ラウンドの過密日程はチームのあらゆる部門に負担をかけているが、キャデラックは新パーツの供給を継続している。

    そして今回のアップデートは小規模なものではない。

    「それでも今週末に新たな大規模アップグレードパッケージを投入できることを嬉しく思う」

    「新しいサイドポッドとフロアを導入する。非常に大きな作業であり、中団との差を着実に縮める流れを継続できることを期待している」

    新型サイドポッドと改良型フロアの投入は、大規模な空力開発への投資を示すものであり、キャデラックが現状維持ではなく積極的な進化を目指していることを物語っている。

    キャデラック F1 オーストリアグランプリ

    中団グループへの挑戦
    今回のタイミングは理想的とも言える。

    オーストリアGPと次戦イギリスGPは連戦となるため、キャデラックは性格の異なる2つのサーキットで新パッケージの効果をすぐに検証できる。

    ロードンは依然として慎重な姿勢を保っているが、チームの成長速度には自信を見せた。

    「オーストリアが簡単な挑戦になるとは考えていない。しかし我々は常に学び続けているし、今週末も再び前進できると確信している」

    その自信はペレスも共有しているようだ。

    ペレスは波乱のモナコGPで惜しくもポイント獲得を逃し、スペインGPではさらに厳しい週末を経験した。しかし彼は一貫してチームの急速な進歩を評価しており、大型アップデートが近く投入されると語っていた。

    今回の発表は、その見通しが正しかったことを裏付けるものとなった。

    新たな空力パーツの投入に加え、これまでのアップデートでも前向きな兆候が見られている。オーストリアGPはキャデラックの進化を測る新たなベンチマークとなりそうだ。

    中団グループとの差はまだ残されている。しかしキャデラックはもはやF1の開発競争を傍観する存在ではない。新たな大型パッケージをMAC-26に投入し、その挑戦は新たな段階へと突入する。

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    ・F1オーストリアGP テレビ放送時間・配信日程(フジテレビNEXT・FOD)

  • アルピーヌF1離脱のドゥーハン 「復帰は近い」と期待させ続けられた1年の真相

    アルピーヌF1離脱のドゥーハン 「復帰は近い」と期待させ続けられた1年の真相

    ジャック・ドゥーハンが、アルピーヌF1からの降格とその後の心境について詳細に語った。

    2025年シーズン開幕前には正ドライバー昇格という夢を実現したものの、フランコ・コラピント加入によるプレッシャーや突然の更迭を経験。現在はハースのリザーブドライバーとELMS(ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ)のLMP2参戦を両立するドゥーハンが、その激動の1年間を振り返った。

    夢のF1昇格から突然の降格まで
    ドゥーハンは2022年からアルピーヌの育成プログラムに所属し、2024年最終戦アブダビGPでエステバン・オコンの後任としてF1デビューを果たした。

    その後、2025年のレースドライバーに昇格したが、シーズン開幕前からフランコ・コラピントの加入が大きな話題となった。チームのエグゼクティブアドバイザーであるフラビオ・ブリアトーレがコラピントを高く評価していると報じられたことで、ドゥーハンのシートは常に不安定な状況に置かれていた。

    そしてマイアミGP後、その噂は現実となる。アルピーヌはエミリア・ロマーニャGPからコラピントを起用し、ドゥーハンはシートを失った。

    Fox Sportsの『Pit Talk』ポッドキャストでドゥーハンは当時を振り返った。

    「本当に奇妙な時期だった。夢を実現したと思ったら、その後の12か月はとても変なものだった。3年契約があったとしても、決して安泰ではなかった」

    「周囲の雑音や報道があっても、自分は有利な立場にいると思っていた。とにかく自分の仕事に集中していたけれど、ああいう状況は少なからず影響するものだ」

    「それでも自分は落ち着いていた。でも、その後は本当に衝撃だった」

    『ニンジンをぶら下げられていた』感覚
    ドゥーハンによると、アルピーヌ在籍中は常に復帰の可能性を示唆され続けていたという。

    チーム側から新たなチャンスや将来の可能性を段階的に提示されていたため、自身の中ではF1復帰が決して遠い話には感じられなかった。

    「少し難しい状況だった。でも、詳しくは言わないけれど、常に目の前にニンジンをぶら下げられているような状態だった」

    「段階的に新しい可能性やチャンスを提示されていた。だから少なくとも最初の頃は、復帰がそんなに遠い話だとは感じなかった」

    しかし、その見方は2025年夏に変わったという。

    「ザントフォールトの頃だったと思う。夏休み明けの8月頃だ。そのシーズン中に再びマシンへ乗ることはないと理解した。そして次に進むべき道を真剣に考えなければならなくなった」

    ジャック・ドゥーハン アルピーヌF1チーム

    F1だけが全てではなくなった現在
    ドゥーハンの2025年オフシーズンはさらに試練が続いた。

    日本のスーパーフォーミュラ参戦に向けた鈴鹿テストでは、3日間で3度のクラッシュを喫し、計画されていたシート獲得の可能性を失った。

    それでも現在はハースのリザーブドライバーとしてF1との接点を維持しながら、ELMSではニールセン・レーシングからLMP2クラスに参戦している。

    こうした環境の変化によって、ドゥーハンの考え方にも変化が生まれた。

    「今は少し違う立場にいる。何かを無理に追い求めようとはしていない」

    「以前はレース経験もなく、ジュニアドライバーとしてチャンスを得るために必死だった。でも今は状況が違う」

    「自分でコントロールできることだけに集中している。サーキットでベストを尽くし、マシンに乗る機会があれば最大限活かす。それ以外の雑音については深く考えないようにしている」

    「もし再びF1マシンに乗れるなら素晴らしいことだと思う。でも、そのためには自分だけではどうにもできない要素がたくさんあることも理解している」

    「可能性は十分あると思っている。ただ、昨年のように『F1が人生の全て』という考え方ではなくなった」

    F1復帰への道は残されている
    ドゥーハンはシーズン途中でアルピーヌのシートを失ったものの、依然としてF1パドックとのつながりを維持している。

    ハースでのリザーブドライバー活動に加え、ELMSで実戦経験を積み続けていることは、将来的なチャンスに備える上で大きな意味を持つ。現在のF1では経験を持つドライバーへの需要も依然として高く、急なドライバー交代や新規参戦チームの動向次第では再びチャンスが巡ってくる可能性もある。

    ドゥーハン自身もF1復帰への希望を捨ててはいない。ただし以前のようにその一点だけを追い求めるのではなく、より広い視野でモータースポーツキャリアを見据えているようだ。

    アルピーヌでの経験は苦いものとなったが、その経験を糧に次のステップへ進もうとしている。今後の耐久レースでの活躍とともに、F1復帰への挑戦にも注目が集まる。

  • 元フェラーリF1エンジニア ハミルトンは“シューマッハの再来”になれると確信

    元フェラーリF1エンジニア ハミルトンは“シューマッハの再来”になれると確信

    ルイス・ハミルトンの待望のフェラーリ移籍後初勝利は、F1界全体で大きな話題となった。しかし、元フェラーリのレースエンジニアであるロブ・スメドレーによれば、その成功を最も喜んでいるのはマラネロのチーム内部だという。

    2026年シーズン序盤、フェラーリでの適応に苦しんだハミルトンには厳しい視線も向けられていた。しかし、モナコGPとカナダGPでの連続2位に続き、スペインGPで圧倒的な勝利を挙げたことで状況は一変した。

    スメドレーは、現在も多くの元同僚と連絡を取り合っていると明かし、フェラーリ内部の熱狂ぶりを次のように語った。

    「みんな本当に喜んでいる。私は昔の同僚たちとのグループチャットにいくつも参加しているが、彼らは文字通りルイスに夢中なんだ。みんな彼を愛している」

    シューマッハとの共通点
    スメドレーは、以前からハミルトンとミハエル・シューマッハを重ね合わせて見ていたという。

    「私たちは以前から話していた。これはミハエルの物語になる可能性があるとね」

    「もしルイスがマシンを完全に理解し、チームを引き上げ、レースで勝ち始め、そして世界選手権へ導くことができれば、彼らは間違いなく彼を愛するようになる」

    1990年代にフェラーリへ加入したシューマッハは、低迷していた名門を再建し、歴史的な黄金時代を築いた。スメドレーは、ハミルトンとフェラーリの関係にも同様の可能性を見いだしている。

    成功を支える並外れた努力
    スメドレーはまた、ハミルトンの成功が才能だけによるものだという見方を否定した。

    「彼は本当に多くの努力をしている。人々はルイスを誤解しているんだ。公の場で見せるキャラクターによって、本当の姿が見えにくくなっている」

    さらに、歴代のチャンピオンたちに共通する資質についても語った。

    「面白いことに、マックス・フェルスタッペン、ルイス、ミハエル、セバスチャン・ベッテルのような偉大なドライバーたちは、みな人々が思っている以上に懸命に働いている」

    「彼らは自分自身のすべてを注ぎ込んで今の地位にたどり着いたんだ」

    ルイス・ハミルトン スクーデリア・フェラーリ

    ルクレールとの力関係にも変化
    スメドレーは、フェラーリ内部でのハミルトンの存在感が急速に高まっているとも指摘した。

    「ドライバー2人のパフォーマンスバランスを見ると、今のルイスはチーム全体を自分の周りに引き寄せている」

    「イタリアの新聞を読んでも、フェラーリの友人たちと話しても、みんな彼を愛しているし、まるで祭り上げているような状態だ」

    近戦ではハミルトンがシャルル・ルクレールを上回るパフォーマンスを見せていると分析する。

    「ここ数戦を見る限り、ルイスはシャルルよりかなり前にいる。シーズン終盤にはもっと均衡するだろうが、最終的にはルイスが上回ると思う」

    フェラーリ再建の中心人物となるか
    ハミルトンにとってスペインGPでの初勝利は、単なる1勝以上の意味を持つかもしれない。

    スメドレーの見立てが正しければ、ハミルトンはコース上で結果を残しているだけでなく、フェラーリを再び王座へ導くために必要な「人心掌握」にも成功しつつある。シューマッハがかつて築いたような強固な信頼関係を築ければ、フェラーリの新たな黄金時代の礎となる可能性も十分にある。

  • ホンダF1 新PU投入はアストンマーティンAMR26Bと切り離し HRC体制見直しも示唆

    ホンダF1 新PU投入はアストンマーティンAMR26Bと切り離し HRC体制見直しも示唆

    アストンマーティンと提携するホンダは、2026年シーズン後半に投入予定のパワーユニット(PU)アップグレードについて、エイドリアン・ニューウェイが開発を進めるAMR26Bとは独立したスケジュールで判断する方針を明らかにした。

    また、HRC(ホンダ・レーシング)の渡辺康治社長は、現在の不振を受けて組織体制の見直しを検討していることも示唆した。

    新PU投入はAMR26Bと別スケジュール
    ホンダはすでにADUO(Additional Development and Upgrade Opportunities)制度によって認められた開発範囲を把握しており、性能向上を目指した新仕様PUの開発を急いでいる。

    アストンマーティンはシーズン後半の巻き返しに向け、ニューウェイ主導による大規模アップデート版「AMR26B」を準備している。最も早ければ7月のベルギーGP投入を目指しており、状況次第ではハンガリーGP、あるいは夏休み明けのオランダGPまでずれ込む可能性もある。

    しかし渡辺社長は、新PUの投入タイミングをAMR26Bのデビュー時期に合わせる必要はないと説明した。

    「シャシーとエンジンを同時にアップデートする可能性もありますし、それぞれ別々に導入する可能性もあります」

    「いずれにしても、パワーユニットを投入する最適なタイミングを検討したうえで決定したいと思っています」

    新PUの完成がAMR26B投入に間に合わなかった場合でも、ホンダ側は開発を急がせることなく独自の判断で投入時期を決める方針だ。

    HRC体制見直しの可能性
    渡辺社長はまた、F1プロジェクトのパフォーマンス不足を受けてHRC内部の組織改革を検討していることも認めた。

    ただし、判断は新PUの開発結果を見極めてから下す考えだという。

    「エンジン開発の結果を待ちたいと思います。そのうえでHRCの組織体制に変更が必要かどうか判断します」

    ホンダは2022年末にF1活動を終了した後、2023年に実質的な再参戦を果たしたが、その過程で多くの人材を失ったことも課題となっている。

    「2022年にF1を離れ、2023年に戻ったことで多くの人員を失いました。そのため、組織体制を再構築するにはもう少し時間が必要です」

    現在の開発体制を立て直しながら、競争力回復を目指している段階であることを強調した。

    ホンダ・レーシング アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    ホンダとアストンマーティンは結束を強調
    一方でホンダは公式声明を通じて、アストンマーティンとの関係が揺らいでいないことも強調している。

    声明では「アストンマーティンとの結果は期待に達していない」と認めながらも、「我々の集中力は変わらない」と説明した。

    さらに渡辺社長が英国拠点を訪問し、現場スタッフと直接対話したことも明かしている。

    「F1における進歩は新たな発見だけによるものではありません。エンジニアや技術者たちが積み重ねる何千時間もの努力によって生まれるものです」

    「日本のさくら拠点から英国ミルトンキーンズまで、我々は一つのグローバルチームです。団結し、集中力を保ち、前進し続けます」

    現在、アストンマーティンとホンダはコンストラクターズランキング最下位となる10位に沈んでいる。獲得ポイントはモナコGPでフェルナンド・アロンソが記録した1ポイントのみだ。

    後半戦の巻き返しへ正念場
    アストンマーティンはAMR26B、ホンダはADUOを活用したPUアップグレードという切り札を準備している。

    両者が同時投入となるか、それとも段階的な改善となるかは未定だが、シーズン後半の巻き返しを目指すうえで重要な局面を迎えている。

    渡辺社長が示唆した組織改革の判断も、新PUの成果次第で大きく左右されることになりそうだ。