ブログ

  • キミ・アントネッリ F1イギリスGPでスプリント初優勝 ハミルトンを逆転

    キミ・アントネッリ F1イギリスGPでスプリント初優勝 ハミルトンを逆転

    2026年F1第9戦イギリスGPのスプリントは、17周にわたる激しい攻防の末、キミ・アントネッリ(メルセデス)が優勝を飾った。

    ポールポジションからスタートしたルイス・ハミルトン(フェラーリ)は序盤をリードしたものの、メルセデスの優れたレースペースの前に逆転を許して2位。ランド・ノリス(マクラーレン)は6番手から3位まで追い上げ、表彰台を獲得した。

    シルバーストンには15万人を超える観客が詰めかけ、母国優勝を目指すハミルトンへ大声援を送った。しかし、勝敗を分けたのは2026年マシンの重要な武器となっているエネルギーマネジメントだった。アントネッリが冷静にチャンスを待ち、メルセデスの強力なレースペースを生かして今季初のスプリント勝利を手にした。

    ハミルトンが好スタートもノリスが一時2番手へ
    ポールポジションのハミルトンは好スタートを決め、1コーナーでアントネッリを抑えて首位をキープした。

    その背後ではマクラーレン勢が抜群の蹴り出しを見せ、ノリスは一時2番手まで浮上。アントネッリはバッテリーを回復させるとすぐに順位を奪い返し、さらにラッセルやフェルスタッペンも加わる激しい順位争いが展開された。

    一方、フェルスタッペンはスタートで大きくポジションを落とし、3番手から7番手まで後退。オープニングラップではフェルナンド・アロンソとセルジオ・ペレスが接触し、アロンソがスピンを喫した。ペレスはフロントウイング交換を余儀なくされ、その後この接触の責任を問われ10秒タイムペナルティを科された。

    先頭2台だけが別次元のペース
    序盤、ハミルトンはクリーンエアを生かしてリードを築き、4周目にはアントネッリとの差を1秒以上に広げることに成功した。

    しかし、その後方ではノリス、ラッセル、フェルスタッペン、シャルル・ルクレールによる激しい3位争いが続き、互いにバトルを繰り返したことでペースは上がらない。

    その間にハミルトンとアントネッリは後続との差を6~7秒まで広げ、事実上優勝争いはこの2台だけの一騎打ちとなった。

    勝負を決めたエネルギーマネジメント
    5周目以降になるとアントネッリは一気にハミルトンとの差を縮め始める。

    ハミルトンはターン6までの区間でメルセデスの速さを警戒し、防御のためにバッテリーを積極的に使用。一方のアントネッリはエネルギーを温存しながらプレッシャーをかけ続けた。

    そして8周目、ウェリントン・ストレートで揺さぶりをかけたアントネッリに対し、ハミルトンは再びバッテリーを消費して防御。その結果、ハンガー・ストレートではエネルギー残量の差が決定的となり、アントネッリはオーバーテイクモードを使用して鮮やかにトップを奪取した。

    2026年レギュレーションで重要性が増したエネルギーマネジメントの差が、勝敗を分ける象徴的なオーバーテイクとなった。

    3位争いは最後まで白熱
    トップに立ったアントネッリがリードを広げる一方で、3位以下では最後まで接近戦が続いた。

    ラッセルはフェルスタッペンを攻略するもすぐに抜き返され、その争いにルクレールも加わる三つ巴のバトルとなる。11周目にはルクレールがフェルスタッペンを抜いて5位へ浮上し、ノリスはその間に3位を確保した。

    終盤にはラッセルがノリスへ迫ったものの、ノリスは冷静にポジションを守り切ってチェッカーを受けた。

    後方ではリアム・ローソンがガスリーを攻略して8位へ浮上。終盤はソフトタイヤの摩耗に苦しみながらも、追い上げるアイザック・ハジャーを抑え続けた。16周目にはストウで激しい攻防となり、ローソンのディフェンスはブレーキング中の進路変更として審議対象となったが、0.7秒差で最後のポイントを守り抜いた。

    アントネッリが完勝 ハミルトンは母国2位
    トップに立ったアントネッリはその後も安定したペースで周回を重ね、一時ハミルトンが差を縮める場面はあったものの危なげないレース運びを披露。最終的には2.745秒差を築いてチェッカーを受け、今季初のスプリント優勝を飾った。

    ハミルトンは母国ファンの期待に応える走りを見せたものの、メルセデスのレースペースには及ばず2位。それでもフェラーリの競争力を十分に示す結果となった。

    ノリスは6番手スタートから3位表彰台を獲得。ラッセルが4位、ルクレールが5位、フェルスタッペンはスタートの失敗が響いて6位、ピアストリが7位、ローソンが8位でポイントを獲得した。ルーキーのアービッド・リンドブラッドは10位でフィニッシュし、今季初めて22台全車が完走したレースとなった。

    F1 イギリスグランプリ スプリント アンドレア・キミ・アントネッリ

    アントネッリ「チャンスが来ると分かっていた」
    優勝したアントネッリは、ハミルトンとの攻防を振り返り、勝負どころを見極めていたと明かした。

    「ルイスとの最初の10周は本当に楽しかった。お互い限界までプッシュしていた」

    「オーバーテイクモードが使えるようになった時、『チャンスが来た』と思った。ストウで持っているものをすべて使って抜きにいった」

    さらにライバルへの警戒も口にした。

    「気を緩めるわけにはいかない。ルイスとフェラーリは素晴らしい仕事をしているし、レッドブルとマクラーレンも迫ってきている。ジョージもとても速い。だから僕たちはさらにレベルを上げ続けなければならない」

    ハミルトン「すべてを出し切った」
    2位のハミルトンは、母国の大観衆へ感謝するとともに、メルセデスの速さを認めた。

    「ここに来てくれたみんな、本当にありがとう。観客は最高だった」

    「今日は風が強くて、メルセデスを抑え続けるのは本当に難しかった。僕はできる限りプッシュしたし、本当にすべてを出し切った」

    逆転を許した場面については次のように語っている。

    「彼らはターン6までが特に速かったから、そこでブーストを使わなければならなかった。アントネッリがオーバーテイクモードを使えるようになった時点で、もう抑え切れないと分かっていた」

    ノリス「明日も同じ走りをしたい」
    6番手から3位まで追い上げたノリスは、スタートとレースペースに手応えを感じていた。

    「とても良いスプリントだった。本当に満足している。ペースも良かったし、1周目もうまく決まった」

    「明日もまた同じようなレースができればいいね」

    一方で終盤は燃料セーブを指示されたことでラッセルに接近を許し、チームラジオでは「どうしていつもうまくいかないんだ?」と不満を漏らす場面もあった。

    アントネッリが制した今回のスプリントは、メルセデスの優れたレースペースとエネルギーマネジメントの強さを印象付ける一戦となった。一方でフェラーリもハミルトンを中心に優勝を争える速さを示し、マクラーレンもロングラン性能の高さを証明。決勝ではメルセデス、フェラーリ、マクラーレン、レッドブル・レーシングによる激しい優勝争いが期待される。

    【関連】
    ・F1イギリスGP スプリント 結果・タイムシート

  • F1イギリスGP スプリント 結果・タイムシート:アントネッリ優勝

    F1イギリスGP スプリント 結果・タイムシート:アントネッリ優勝

    2026年F1イギリスGP スプリントの結果・タイムシート。7月4日(土)にシルバーストン・サーキットで2026年のF1世界選手権 第9戦 イギリスグランプリのスプリントレースが行われた。

    優勝はアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)。2位にルイス・ハミルトン(フェラーリ)、3位にランド・ノリス(マクラーレン)が続いた。アストンマーティン・ホンダはフェルナンド・アロンソが20位、ランス・ストロールが21位だった。

    ■ アントネッリが逆転でスプリント初優勝
    スプリントは2番グリッドのキミ・アントネッリが終盤にルイス・ハミルトンをオーバーテイクし、そのままリードを広げて優勝。今季ランキング首位のアントネッリが、メルセデスに今季のスプリント勝利をもたらした。

    ■ ハミルトンは序盤を支配も終盤に屈する
    ポールポジションのルイス・ハミルトンは好スタートを決めてレースをリード。序盤には1秒以上のリードを築いたが、バッテリー使用の影響もあり8周目にアントネッリの先行を許し、母国でのスプリント勝利にはあと一歩届かなかった。

    ■ ノリスが激しい攻防を制して3位表彰台
    ランド・ノリスはスタート直後から激しい順位争いを展開。ジョージ・ラッセルやマックス・フェルスタッペンとのバトルを制し、最終的に3位を獲得してマクラーレンに表彰台をもたらした。

    ■ ラッセル フェルスタッペン ルクレールが接戦
    4位争いではラッセル、フェルスタッペン、シャルル・ルクレールが周回ごとに順位を争う激戦を展開。終盤にはルクレールがフェルスタッペンを攻略し、ラッセル4位、ルクレール5位、フェルスタッペン6位でチェッカーを受けた。

    ■ ピアストリとローソンがポイント獲得
    オスカー・ピアストリはスタートで順位を落としたものの7位でフィニッシュ。リアム・ローソンはソフトタイヤ戦略で終盤まで8位を守り切り、最後のポイントを獲得した。一方、アイザック・ハジャーは猛追したものの届かなかった。

    ■ ローソンの防御に審議
    終盤、ハジャーがローソンに仕掛けた際、ローソンがブレーキング中にラインを変更したとして記録係に記録された。フィニッシュ時点では8位だったが、レース後の審議結果が注目された。

    ■ スタート直後は各所で激しい順位争い
    オープニングラップではハミルトンが首位を守る一方、ノリス、ラッセル、フェルスタッペンが目まぐるしく順位を入れ替えた。マクラーレン勢は好スタートを決めたものの、その後はメルセデス勢やフェルスタッペンとの攻防で順位を落とした。

    ■ ペレスに10秒加算 アロンソは接触でスピン
    セルジオ・ペレスはフェルナンド・アロンソとの接触でフロントウイングを破損しピットイン。その後、この接触の責任を問われ10秒タイムペナルティを科された。アロンソはターン3でスピンを喫し、大きく順位を落とした。

    ■ レーシングブルズは中団トップ維持
    レーシングブルズはローソンとアービッド・リンドブラッドがポイント圏を争う位置を維持。最終的にローソンが8位入賞を果たし、中団勢の中では今回も存在感を示した。

    F1イギリスGP スプリント 結果・タイムシート

    順位 No ドライバー チーム GAP INT POS PIT
    1 12 アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデス ― ― ↑ 1 0
    2 44 ルイス・ハミルトン フェラーリ +2.745 +2.745 ↓ 1 0
    3 4 ランド・ノリス マクラーレン +9.783 +7.038 ↑ 3 0
    4 63 ジョージ・ラッセル メルセデス +10.639 +0.856 ↑ 1 0
    5 16 シャルル・ルクレール フェラーリ +12.620 +1.981 ↓ 1 0
    6 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル +16.550 +3.930 ↓ 3 0
    7 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン +17.551 +1.001 - 0 0
    8 30 リアム・ローソン レーシングブルズ +30.233 +12.682 ↑ 1 0
    9 6 アイザック・ハジャー レーシングブルズ +30.953 +0.720 ↓ 1 0
    10 41 アービッド・リンドブラッド レーシングブルズ +35.110 +4.157 - 0 0
    11 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ +40.273 +5.163 - 0 0
    12 43 フランコ・コラピント アルピーヌ +41.026 +0.753 ↑ 2 0
    13 27 ニコ・ヒュルケンベルグ アウディ +41.680 +0.654 - 0 0
    14 98 ガブリエル・ボルトレト アウディ +42.499 +0.819 ↓ 2 0
    15 87 オリバー・ベアマン ハース +45.784 +3.285 ↑ 1 0
    16 31 エステバン・オコン ハース +49.810 +4.026 ↑ 1 0
    17 55 カルロス・サインツJr. ウィリアムズ +50.379 +0.569 ↓ 2 0
    18 23 アレクサンダー・アルボン ウィリアムズ +50.757 +0.378 ↑ 4 0
    19 77 バルテリ・ボッタス キャデラック +75.117 +24.360 - 0 0
    20 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーティン +91.872 +16.755 - 0 0
    21 18 ランス・ストロール アストンマーティン 1L +28.424 - 0 1
    22 11 セルジオ・ペレス キャデラック 1L +11.289 ↓ 4 1

    【レポート】
    ・キミ・アントネッリ F1イギリスGPでスプリント初優勝 ハミルトンを逆転

  • F1イギリスGP初日 ピレリ総括「ソフトも有力な選択肢」

    F1イギリスGP初日 ピレリ総括「ソフトも有力な選択肢」

    ルイス・ハミルトンがF1イギリスGPのスプリント予選でポールポジションを獲得し、母国ファンを大いに沸かせた。フェラーリのハミルトンは唯一のフリー走行に続いてスプリント予選でも最速タイムを記録し、好調な週末のスタートを切った。

    ピレリは初日のタイヤ挙動について「事前の想定どおり」と評価。ソフトタイヤも十分に競争力を示しており、土曜日のスプリントではタイヤ選択が見どころのひとつになりそうだ。

    ハミルトンが母国シルバーストンでスプリントPP
    ルイス・ハミルトンは1分28秒376を記録し、メルセデスのキミ・アントネッリを0.011秒差で抑えてスプリントポールを獲得した。3番手にはマックス・フェルスタッペンが続いた。

    ハミルトンはこの日、唯一のフリー走行でもトップタイムを記録しており、C1(ハード)、C2(ミディアム)、C3(ソフト)の3種類すべてで最速タイムをマークする圧倒的な速さを見せた。

    予選は規定どおりタイヤを使用
    スプリント予選ではレギュレーションに従い、SQ1ではミディアムタイヤ1セット目、SQ2ではミディアムタイヤ2セット目、SQ3ではソフトタイヤを使用した。

    SQ3へ進出した10人のドライバーは全員がソフトタイヤで3周のアタックランを実施し、最後のタイムアタックに臨んだ。

    フリー走行でもフェラーリが好調
    ハミルトンはフリー走行でも1分29秒260を記録してトップタイムをマークした。

    このセッションではまずハードタイヤで合計21周を3回のランに分けて走行し、セッション終盤には再びC1タイヤで周回を重ねた。

    2番手はキミ・アントネッリ、3番手はフェラーリのシャルル・ルクレールだった。

    イギリスグランプリ タイヤ

    ピレリ「タイヤの挙動は想定どおり」
    ピレリのモータースポーツディレクター、ダリオ・マラフスキは、初日のタイヤパフォーマンスについて次のように総括した。

    「シルバーストンでの週末は、タイヤに関しては事前の予想どおりのスタートとなった。一方で、地元ファンにとってはイギリス人ドライバーがスプリントポールを獲得するという嬉しいサプライズになった」

    「唯一のフリー走行前半では、シルバーストンでは初使用となるC1タイヤの特性を各チームが確認した。C2とC3については主にパフォーマンスランで使用され、週末に向けた有益なデータを収集できた」

    ソフトタイヤも有力候補に浮上
    マラフスキは、タイヤの摩耗と性能差についても説明した。

    「今日の2つのセッションでは、デグラデーションは想定どおりだった。燃料搭載量が同じ条件で比較した場合、ミディアムとソフトの初期性能差は約0.4秒で、シミュレーションより約0.1秒小さい値となった」

    「現時点ではソフトタイヤも十分に競争力があり、特にグリッド後方からスタートするドライバーにとっては、スプリントで有力な選択肢になる可能性がある。どのコンパウンドが実際に使われるのか注目している」

    初日の走行では気温は約25℃、路面温度はフリー走行中に42℃まで上昇した。土曜日と決勝日の日曜日も同様のコンディションが予想されており、各チームはタイヤマネジメントを含めた戦略面でも重要な判断を迫られることになりそうだ。

  • フェラーリF1 イギリスGPで優勝争いなるか ハミルトン躍進の理由を分析

    フェラーリF1 イギリスGPで優勝争いなるか ハミルトン躍進の理由を分析

    フェラーリは本当にシルバーストンで優勝を狙えるだけの速さを手に入れたのか。F1イギリスGP初日はルイス・ハミルトンがスプリント予選でポールポジションを獲得し、大方の予想を覆す結果となった。

    開幕前にはメルセデス有利と見られていた週末だが、実際にはフェラーリが低速コーナーで際立った速さを見せ、ハミルトンが全セッション最速を記録。各チームの勢力図は想定以上に接近しており、決勝でも激しい優勝争いが期待される。

    フェラーリが予想外の速さを発揮した理由
    シルバーストンは高速コーナーが多く、フェラーリにとっては苦戦が予想されていたサーキットだった。チーム自身も週末前には厳しい戦いになると見込んでおり、ハミルトンもスプリント予選後に「フロントロウを争えるとは本当に思っていなかった」と驚きを隠さなかった。

    しかし、唯一のフリー走行が始まると状況は一変した。特にハミルトンは序盤から抜群のペースを披露し、フェラーリは今年強みとしている低速コーナーでライバルを圧倒。レッドブルに約0.3秒、メルセデスに約0.4秒、マクラーレンには0.5秒以上のアドバンテージを築いた。

    高速コーナーではメルセデスにわずかに及ばなかったものの差は最小限に抑えられた。その結果、今季課題となっていたストレートスピード不足をコーナリング性能で補い、総合的な競争力を大きく引き上げることに成功している。

    イギリスグランプリ 理想ラップ分析

    最大のライバルはメルセデスのアントネッリ
    ハミルトンはスプリントをポールポジションから迎えるが、最も警戒すべき存在はキミ・アントネッリだ。

    アントネッリはハミルトンからわずか0.011秒差の2番手。さらに各区間でベストタイムをまとめた理想的なラップでは、ポールポジションに相当するタイムを記録していたことがデータから判明している。

    オーストリアGPではジョージ・ラッセルに敗れたものの、シルバーストンでは本来の速さを取り戻した印象が強く、スプリントでも優勝候補の一角となる。

    本命視されたメルセデスは明暗
    木曜日のパドックでは、高速コーナー主体のシルバーストンはメルセデス向きと考えられ、本命視する声が多かった。

    実際、その評価はアントネッリについては当てはまった。しかしラッセルは終始リズムをつかめず、5番手に終わった。

    ラッセルは「今年ずっとこんな感じだ。常に後手に回っている」と振り返り、「なぜこれほど差がついたのか理解しなければならない。少し奇妙だ」と首をかしげた。

    データ上では改善できれば3番手も狙えたものの、アントネッリとの差は約0.35秒と大きく、理想的なラップを比較すると順位は6番手まで下がる計算だった。

    イギリスグランプリ カーパフォーマンス

    ルクレールは依然として苦戦が続く
    シャルル・ルクレールは4番手を獲得したものの、ハミルトンとの差は依然として大きかった。

    今季のフェラーリは昨年とはマシン特性が変化しており、ルクレールは十分なフィーリングを得られず、本来の予選での一発の速さを引き出せていない。

    それでもフェラーリ全体の競争力向上には手応えを感じており、「これほど前との差が小さいとは思っていなかった。チームとして大きな前進だ」と評価している。シャシーとパワーユニットの両面で改善が進んでいることも、自信につながっているようだ。

    レッドブルは優勝候補に迫れるか
    レッドブルはフリー走行では存在感が薄かったものの、スプリント予選ではマックス・フェルスタッペンが着実にタイムを伸ばし、トップから約0.3秒差の3番手を獲得した。

    フェルスタッペンは「コーナリングもデプロイメントも、まだ改善すべき点がある」と語り、さらなるパフォーマンス向上の余地があると説明した。

    本人は前方を追うよりも後続を警戒すると話しているが、勝負強さを考えればハミルトンやアントネッリにプレッシャーをかける存在になる可能性は十分ある。

    イギリスグランプリ スプリント最速戦略

    マクラーレンは苦しいスタート
    マクラーレンは初日、想定より厳しい展開となった。

    ランド・ノリスはスプリント予選序盤にフロントブレーキダクトを損傷し、本来のパフォーマンスを発揮できなかった。最終アタック前には修復が完了し、「まったく別のクルマになった」と改善を実感したものの、感触をつかめたのは最後のラップだけだったため、本来ならさらにタイムを縮められたと振り返っている。

    ノリスはレッドブルとは十分戦えると見ている一方、現時点ではフェラーリとメルセデスを相手に優勝争いを演じるのは難しいとの見方を示している。

    フェラーリが流れを変える週末になるのか
    シルバーストン初日は、フェラーリが事前予想を覆す速さを披露した一日となった。ハミルトンのポールポジションは偶然ではなく、マシン全体の性能向上を裏付ける内容だった。一方でアントネッリ率いるメルセデス、追い上げを狙うフェルスタッペン、巻き返しを狙うマクラーレンも僅差につけており、スプリント、そして決勝ともに優勝争いは最後まで目が離せない展開となりそうだ。

  • 2026年F1イギリスGP 限定リバリー&スペシャルヘルメット総まとめ

    2026年F1イギリスGP 限定リバリー&スペシャルヘルメット総まとめ

    F1イギリスGPでは、各チームやドライバーがホームレースや特別な節目を祝うため、多数のスペシャルリバリーや限定ヘルメット、特別仕様のレーシングスーツを用意した。

    ホームレースならではの歴史や伝統を反映したものから、ドライバー個人の歩みや文化的背景を表現したものまで、多彩なデザインがシルバーストンを彩る。

    ■ マクラーレン
    ホームレースを迎えるマクラーレンは、数週間前に迎えたF1通算1000戦出場に続き、シルバーストンでもスペシャルリバリーを投入した。今回のデザインは1966年にデビューしたチーム初のF1マシン「マクラーレンM2B」に着想を得たもので、通常のパパイヤカラーに代わり、ホワイトを基調とし、ノーズにはブリティッシュ・レーシング・グリーンを採用した。

    1968年以前は参戦国ごとにマシンカラーが定められており、イギリス車はブリティッシュ・レーシング・グリーンを使用していた。その歴史への敬意を現代風に表現したデザインとなっている。

    ランド・ノリスとオスカー・ピアストリはホワイト基調の特別レーシングスーツを着用し、背中には創設者ブルース・マクラーレンの名前が刺繍されている。リバリーとレーシングスーツはファンからも高い評価を受けており、週末を通して大きな注目を集めそうだ。

    ■ アービッド・リンドブラッド
    レーシングブルズのルーキー、アービッド・リンドブラッドは、自身初となる母国GPを記念したスペシャルヘルメットを披露した。英国系インド人アーティストのナビンダー・ナングラとの共同制作によるもので、3歳でモータースポーツを始めた頃から、今季オーストラリアGPでF1デビュー戦入賞を果たすまでの歩みが、手描きイラストで描かれている。

    ヘルメット上部には「Dream Big」「My Path, My Way」という言葉がグラフィティ風に描かれ、下部にはイギリス、インド、スウェーデンの国旗を配置し、自身のルーツも表現した。

    デザインを担当したナングラは制作について「完成まで何度も会話やメッセージ、電話を重ね、本当に共同作業だった。特別な瞬間だからこそ妥協したくなかった」と語る。

    ナングラ自身もディスレクシア(読字障害)とインド系という背景を持ち、リンドブラッドとの共通点を感じていたという。あえて利き手ではない手でイラストを描くことで、子どものような自由な線を残し、より本物らしい温かみのある作品を目指した。

    ナングラは「これはF1ではパンクなデザインだ。次世代に新しい可能性を示したい」と説明している。

    過去3戦連続でポイントを獲得している18歳は、この特別なヘルメットとともに母国GPでさらなる好結果を狙う。

    ■ ルイス・ハミルトン
    ルイス・ハミルトンにとってシルバーストンは単なるホームレースではない。ここで歴代最多となる9勝を挙げており、自身にとって特別なサーキットである。

    フェラーリ加入後は、マクラーレンやメルセデス時代を象徴した黄色いヘルメットを再び使用しているが、チームの赤いキャップとの組み合わせが難しいと感じていたという。そのため今週末はヘルメットだけでなく、グローブ、レーシングシューズ、キャップにも黄色を取り入れ、自身のレーシングキャリアを象徴するカラーをより広く採用した。

    シルバーストンのスタンドにも、多くの黄色いキャップが並ぶことになりそうだ。

    ■ ウィリアムズ
    ホームレースを迎えるウィリアムズも、特別仕様のデザインを投入する。FW48のノーズやシャシー側面にはユニオンジャックをイメージした輝くカラーを追加し、アレクサンダー・アルボンとカルロス・サインツJr.も同様のデザインを採用したレーシングスーツを着用する。

    さらに、ガレージの装飾やチームウェアもこの週末限定仕様となっている。


    ■ カルロス・サインツJr.
    サインツJr.はチームの特別リバリーとレーシングスーツに加え、新しいヘルメットデザインも初披露した。シルバーストンは2022年に自身初優勝を飾った思い出の地であり、その特別な舞台を選んで新デザインを公開した。

    発表映像は映画『007』を思わせる演出となっており、赤を基調に新しい「55」ロゴを配置。それでもヘルメット上部にはおなじみの「チリ(唐辛子)」のデザインが残されている。


    ■ キャデラック
    アメリカのチームであるキャデラックにとって、今年のイギリスGPは7月4日のアメリカ独立記念日と重なる特別な週末となる。さらに2026年はアメリカ建国250周年でもあり、それを祝うスペシャルリバリーを投入した。

    通常のブラックとホワイトに代わり、赤・白・青を基調とした星条旗デザインを全面に採用。ガレージやドライバーのヘルメットも同じテーマで統一され、トミー・ヒルフィガーとの限定チームウェアやグッズも販売される。


    ■ バルテリ・ボッタス
    バルテリ・ボッタスもチームの特別仕様に合わせ、パートナーのティファニー・クロムウェルがデザインした限定ヘルメットを使用する。

    アメリカ国旗の星条旗を大胆に配置し、国鳥であるハクトウワシも描かれている。また、有名な「Route 66」を、自身のカーナンバーにちなんだ「Route 77」へ変更する遊び心も盛り込まれた。ボッタスらしくラメもふんだんに取り入れられている。


    ■ ランス・ストロール
    ランス・ストロールもホームレースに合わせたスペシャルヘルメットを披露する。アストンマーティンのスポンサーであるマアデンとの共同制作で、テーマは「パティナ」。銅や青銅などの表面に自然に形成される保護膜をモチーフに、原材料が高度なテクノロジーへと進化していく過程を表現している。

    デザインはモナコGPで使用したアストンマーティンの特別リバリーにも通じるもので、ブリティッシュ・レーシング・グリーンとの組み合わせによって、シルバーストンの太陽の下でひときわ映えるデザインとなっている。


    ■ オスカー・ピアストリ
    ピアストリはイギリスGPの3日間すべてで異なるヘルメットを着用する。

    金曜日はJ・デムスキーによる作品で、視力検査のアムスラー格子を思わせる線の歪みを取り入れた未来的なデザイン。土曜日はニック・トムによる赤や紫を基調としたサーマルグラデーション風の作品を使用する。

    そして決勝日の日曜日はデビッド・ノットによるデザインを着用。赤、オレンジ、黄色、青、紫の大胆な曲線が流れるように描かれ、動きのある夕焼けを思わせる仕上がりとなっている。


    ■ オリー・ベアマン
    ハースのオリー・ベアマンも母国GPを記念したスペシャルヘルメットを披露した。金曜日朝にファンステージで公開されたデザインは、ユニオンジャックとレーシングストライプを組み合わせたものとなっている。

    頭頂部には自身のマスコットキャラクター「Obbie the Bear(オビー・ザ・ベア)」が描かれ、アーティストのデビッド・ジョンソンと共同制作された。このキャラクターはイギリスGP限定グッズにも採用されており、ベアマンにとってホームレースのラッキーチャームとなることを期待したい。

  • 2026年F1イギリスGP スプリント予選:全22人ドライバーコメント

    2026年F1イギリスGP スプリント予選:全22人ドライバーコメント

    2026年F1イギリスGPのスプリント予選では、フェラーリのルイス・ハミルトンが母国シルバーストンでポールポジションを獲得した。

    ハミルトンは今季ここまで苦戦が予想されていた高速サーキットでライバルを抑え、フェラーリの進歩とホームファンの後押しを実感したと語った。2番手のキミ・アントネッリは0.011秒差で惜しくもポールを逃した悔しさを口にしながらも、スプリント優勝へ意欲を示した。

    1番手:ルイス・ハミルトン(フェラーリ)
    「大好きなこのサーキットに戻ってきて、ここでスプリントのポールポジションを獲得できたことは本当に特別な気持ちだ。今日ここまで素晴らしい仕事をしてくれたチームのみんな、そしてスタンドのファンのみんなに心から感謝している。みんなの応援は本当に最高だった。キミ(アントネッリ)との差を見ると、あの100分の1秒はファンのみんなのエネルギーが与えてくれたものだと思いたいね。ここまで競争力を発揮できるとは予想していなかったので、現場とファクトリーの全員が一歩ずつ改善を積み重ねてくれた成果だ。舞台裏で続けられている努力のおかげで、僕たちは確実に前進している。ロングランのペースも良さそうだったが、明日はトップ勢の差が非常に小さいので、本当に厳しい戦いになるだろう」

    2番手:キミ・アントネッリ(メルセデス)
    「スプリント予選は本当に僅差だったし、これほどわずかな差でポールを逃したのは悔しい。SQ1ではマシンに完全には自信を持てなかったが、SQ2ではまるで別物のように感触が良くなった。バランスが自分に合ってきてリズムを取り戻し、本来の速さを示すことができた。SQ3のラップ自体は良かったが、ルイスが素晴らしい仕事をした。彼におめでとうと言いたい。セッションを通して前進できたことは前向きに受け止めているし、今は明日に集中している。フェラーリをはじめライバル勢が大きく進歩していることは明らかなので、厳しい戦いになるだろう。でもそういう挑戦こそ僕たちは楽しんでいる。スプリント優勝を争うチャンスはあるし、そのために全力を尽くす。強いレースを戦うために必要なものは揃っているので、結果を最大化できるよう全力を尽くす」

    3番手:マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)
    「スプリント予選は接戦だった。特にSQ3の結果はそうだったね。今日はこのコースでコーナリングに少し苦戦したし、エネルギーデプロイメントについても解決しようとしていた。でも予選結果としては良い位置につけられたので、明日は良いペースを見つけられることを期待している。少しずつ近づいてきているが、まだ自分たちが望むレベルには達していない。明日は良い戦いができることを願っている」

    4番手:シャルル・ルクレール(フェラーリ)
    「Q3に入る時点ではかなり自信があったが、すべてのラップでマシンを限界まで引き出すための最後の少しが足りなかった。このようなコースで今日見せたような競争力を発揮できるとは予想していなかったので、それはポジティブだ。明日のスプリントで何ができるか見て、その後は予選に集中したい」

    5番手:ジョージ・ラッセル(メルセデス)
    「これまでの予選では最後の局面で一段階パフォーマンスを引き上げることができていたが、今日は残念ながらそれができなかった。3番手まではそれほど遠くなかったが、キミ(アントネッリ)やルイス(ハミルトン)と比べるとまだ少しペースが足りなかったので、どこを改善できるのか理解する必要がある。マシンの感触自体はそれほど悪くなく、バランスもまずまずだったが、肝心な場面でラップタイムが足りなかった。紙の上ではここはフェラーリにとって最も得意なサーキットではないと思っていたので、彼らの速さには少し驚いた。明らかに大きく前進しているし、一日を通して競争力があった。最初のセッションから彼らが優位に立っていたので、その差を縮めて明日戦えるよう夜のうちにしっかり作業したい」

    6番手:ランド・ノリス(マクラーレン)
    「スプリント予選は残念な一日になった。SQ1でトラブルが起きてしまい、マシンの感触が完全に変わってしまった。チームはSQ3の直前までに修復してくれたが、最終ラップで本来の性能を感じ取れた時にはもう遅かった。本当ならもっと攻められたと思うので、自分たちの本当の速さを見せられなかったのは残念だ。スピードがあることは分かっているし、レースまでに改善できる点を理解したい。ランドスタンドやシルバーストン全体のファンの応援は本当に素晴らしく、大きな力になっている。周囲のマシンとは十分戦えると思っている。厳しい戦いになるだろうが、何が起こるか分からない。ホームファンの前でより良い一日を過ごし、良いレースを見せられるよう全力を尽くす」

    7番手:オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
    「7番手はほぼ予想どおりの結果だった。スプリント予選に入る前から最前列争いは難しいと分かっていたし、プラクティス後にマシンへ小さな改善を加えたものの、トップとの差を縮めるには十分ではなかった。残念だけど、自分としてはやるべきことはやり切り、マシンから引き出せるものはすべて引き出せたと思う。ただ、根本的なペースが足りなかった。難しい一日だったが、落胆はしていない。前のグループとは僅差だったので、そこは前向きな材料だ。今夜すべてを分析し、最適化できる点を見つけて、明日の予選ではもっと良い結果を目指して全力で戦いたい」

    8番手:アイザック・ハジャー(レッドブル・レーシング)
    「本当に僅差だった。トップ4の最後という結果には少しがっかりしている。マシンにはもっと速さがあったと思うし、3番手を逃したような気分だ。最後のラップは十分に速くなかったので、どこでうまくいかなかったのか見直したい。ラップの入りが良くなかったことは分かっていて、それで少しタイムを失ったが、それ以外にも分析したい点がいくつかある。3番手までコンマ1秒しか離れていないので、自分が近い位置にいることは分かっている。ただ、それだけに悔しさも大きい。今日の自分の走り全体には満足しているし、あと少し整理できればもっと上を狙えると思う」

    9番手:リアム・ローソン(レーシングブルズ)
    「マシンは一日を通して本当に良いフィーリングだったし、ほとんど何も変更していないので、明日に向けて良い位置からスタートできる。今日は気温がそれほど高くなかったので、アタックラップまでにタイヤへ十分な熱を入れつつ、入れ過ぎないようにする必要があった。これまでのサーキットとはかなり違う条件だったが、チームは今日とても良い仕事をしてくれた。もちろん明日はポイント獲得を目指して戦い、その後の予選でも良い結果を狙いたい」

    10番手:アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)
    「2台そろってSQ3へ進出できたのは素晴らしいチームの結果だ。僕の側ではSQ1でデプロイメントの問題がいくつか発生して簡単な一日ではなかったが、チームがSQ2までにしっかり修正してくれた。SQ3最後のアタックではあまり競争力があるとは感じられなかったので、なぜそうなったのかチームと確認したい。必要なグリップを得るのに苦労した。今は明日に集中している。僕たちにとってスプリントは日曜日の決勝へ向けて貴重なデータを集める重要な機会になると思うし、その後の予選ではトップチームとの差をもう少し縮められればと思っている」

    イギリスグランプリ スプリント予選

    11番手:ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
    「11番手は僕たちが望んでいる順位ではないが、現時点の実力を反映した結果だと思う。トップ10にはあと一歩届かなかった。今日に関しては11番手という結果はかなり前向きだ。というのも、FP1は本当に難しいセッションだったからだ。スプリント予選ではマシンのフィーリングがまったく違い、かなり正常になっていたので、その理由を理解する必要がある。予選でのラップは良かったし、マシンの感触も良く、自信を持って走ることができた。レーシングブルズはまたしても速さを見せているので、僕たちもレベルアップして彼らとの戦いを続けなければならない。まだ週末は始まったばかりだし、明日に向けて改善できることはあると思っている。もっと良くできるアイデアもあるので、それを実行して良い土曜日にしたい」

    12番手:ガブリエル・ボルトレト(アウディ)
    「堅実な金曜日だったと思う。今日はSQ3争いまであと少しというところまで近づくことができたし、それは励みになる結果で、僕たちが前進していることを証明している。もちろんまだ週末は始まったばかりなので、改善できる部分は残っている。まずはスプリントを戦い、その後の予選でどこまでやれるか見てみたい」

    13番手:ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)
    「全体としてはクリーンなスプリント予選だったが、今日はすべてを最大限に引き出せたとは思っていない。今朝より風が強く、突風も吹いていて、それが僕たちには他チーム以上に影響したように感じた。また、ランプランも少し異なるアプローチを取っていたので、一晩かけてすべてを見直し、明日の予選に向けて改善できる点を確認したい」

    14番手:フランコ・コラピント(アルピーヌ)
    「スプリント予選の結果には少しがっかりしているし、今日の早い時間帯のマシンの感触を考えれば、もっと良い結果を期待していた。スタートは良かったが、パッケージの性能を最大限に引き出すにはまだ改善が必要だと分かっていた。改善を目指していくつか変更を加えたが、それがうまく機能せず、マシンはかえって予測しづらくなってしまった。スプリント週末では、常に競争セッションの中で試行錯誤しなければならない。シルバーストンには高速コーナーが多いが、そこで自信を持って走れるだけの安定した状態を作れなかった。今夜は変更すべき点を理解し、より良い状態とフィーリングを取り戻すために多くの作業が必要だ。スプリントではできる限り多くのデータを集め、予選までに改善したい」

    15番手:カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)
    「新しいフロントウイングによって今週末は少し前進できた。ただ、期待していたほど大きな進歩ではなかった。それでも新しいウイングはうまく機能していて、ハースの2台を上回ることができた。不運なことに、まだトップ10争いのペースはないが、僕たちは努力を続ける。今日のラップは今シーズンでも最高のラップのひとつだったと思う。すべてをまとめることができたので、それを前向きな材料として週末の残りに臨みたい」

    16番手:アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)
    「これでシルバーストンの金曜日、プラクティスとスプリント予選が終わった。SQ2最後のランでは少し苦戦したが、今日はこれが精いっぱいだった。新しいフロントウイングは前進になっていて、その差によって今日はハース勢の前に出ることができたので、明日のスプリントではさらに期待している。まだマシンを理想的なウインドウに入れるのは簡単ではなく、弱点も変わっていないが、小さな前進は続けられている」

    17番手:オリバー・ベアマン(ハース)
    「残念だ。すべてがうまくいっていれば突破できたと思う。でもアタックラップをバッテリー残量が少ない状態で始めてしまった。たった10%の不足だったが、このサーキットではそれだけで十分に大きな差になる。不運だった。今はSQ1突破を懸けてウィリアムズと争っている状況で、数か月前の自分たちとは違う。それだけ大きな改善が必要だということだ。新しいリヤウイングを持ち込んだが、期待どおり機能している。ただ、ライバルたちはさらに多くのアップデートを投入してきている。それが今の状況だ。夏休み前には大規模アップデートは予定していないので、今後数戦は厳しい戦いになると思う。残念だが、これが現実だ」

    18番手:エステバン・オコン(ハース)
    「難しいセッションだった。FP1の段階から全体的にペース不足を感じていたし、スプリント予選では順位という意味でさらに厳しくなった。現時点でどこでタイムを失っているのか正確に判断するのは難しいが、これが今の僕たちのパフォーマンスだ。だからこそ努力を続けなければならない。チーム全員が今週末も全力で取り組んでいるし、マシンから最大限を引き出したい。明日はさらに改善して、ポイント争いに近づけることを願っている」

    19番手:セルジオ・ペレス(キャデラック)
    「今日は難しい一日だった。今は自分たちができることを最大限に引き出すことへ集中している。FP1から予選終了までの間に良い前進を果たすことができた。風の影響もあってマシンバランスはよりニュートラルになり、エステバン(オコン)にもかなり近づくことができた。でも最後はターン4でトラフィックに引っかかり、エネルギーデプロイメントにも問題があった。今日SQ2進出は難しかったと思うが、良かったのは確実に前進していることだ。明日のスプリントでさらに走り込み、前へ進めることを楽しみにしている」

    20番手:バルテリ・ボッタス(キャデラック)
    「一発の速さでは、まだアストンマーティンと中団勢の間にいる。このマシンではここを少し違う走らせ方をする必要があるが、思っていたより良かったし、シルバーストンは昔から本当に素晴らしいサーキットだ。明日のスプリントがどうなるか見てみよう。前戦オーストリアでは2周しか走れなかったので、持ち込んだアップグレードについてもっと良い評価ができることを期待している」

    21番手:フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
    「今日の結果は驚きではなかったし、プラクティスが1回しかない中ですべてを最適化するのは難しかった。それでもスプリント予選のラップには満足しているし、チームとして良い仕事ができたと思う。ただ、僕たちが目指している位置からはまだかなり遠い。明日のスプリントで何ができるか見てみよう」

    22番手:ランス・ストロール(アストンマーティン)
    「シルバーストンもまた厳しい週末になりそうだ。自分たちでコントロールできることに集中するしかないが、アップグレードが投入されるまで辛抱強く待たなければならないことも分かっている。サーキットでも、そしてAMRTCでも、全員が懸命に努力を続けている」

  • F1イギリスGP アップグレード一覧 フェラーリやレッドブルが新パーツ投入

    F1イギリスGP アップグレード一覧 フェラーリやレッドブルが新パーツ投入

    F1第9戦イギリスGPを迎え、各チームが持ち込んだ最新アップグレードの内容が明らかになった。タイトル争いを繰り広げる上位勢では、マクラーレン、レッドブル・レーシング、フェラーリが新パーツを投入する一方、メルセデスはアップグレードを持ち込まなかった。

    2026年シーズン序盤から熾烈な開発競争が続く中、各チームはシルバーストンで空力性能や冷却性能の向上を狙った改良を実施。

    ホームレースを迎えるウィリアムズなど中団勢も新パーツを投入している。

    イギリスGPでアップグレードを投入したチーム
    FIAに提出されたアップグレードリストによると、マクラーレンはMCL40に新しいフロントブレーキダクトを投入。さらにフロア各部にも変更を施し、空力性能の最適化を図った。

    レッドブル・レーシングはリアホイール周辺のボディワークを改良し、カスケードウイングの形状を見直した。

    フェラーリはリアコーナー周辺をアップデート。冷却性能を向上させるとともに、ウイングレットの荷重配分を最適化し、空力効率の改善を狙っている。

    中団勢では、ウィリアムズがホームレースに合わせて新しいフロントウイングを投入。レーシングブルズはフロアエッジ、ディフューザー、リアコーナーを改良し、ハースは新仕様のリアウイングを持ち込んだ。

    F1イギリスGP マクラーレン

    メルセデスだけが新パーツなし
    一方で、トップ4チームの中で唯一アップグレードを投入しなかったのがメルセデスだ。

    これは、チーム代表トト・ヴォルフが前戦オーストリアGP後にフェラーリの積極的な開発ペースへ言及していたこともあり、注目を集めている。

    ヴォルフは当時、「フェラーリはシーズンを通して非常に大規模なアップグレードを投入している。我々にはコストキャップの余裕がそこまでない」と説明。「シーズン終盤には、もう新しいパーツを投入できなくなるはずだ。それが論理的な見方だ。我々はそのタイミングでさらに開発を進める」と語っていた。

    2026年のF1では全チームが2億1500万ドル(約215百万ドル)のコストキャップの対象となっている。

    メルセデスはカナダGPで今季初の大型アップグレードを投入して以降、ここまで新たな変更点は合計4項目にとどまっており、ライバル勢とは異なる開発戦略を採っている。

    アップグレードを見送ったチーム
    今回アップグレードを投入しなかったのは、メルセデスのほか、アストンマーティン、アルピーヌ、アウディ、キャデラックの5チームだった。

    シーズン中盤へ向けて各チームの開発競争は続いているが、イギリスGPではフェラーリ、マクラーレン、レッドブル・レーシングが新パーツを投入した一方、メルセデスは現行仕様を維持する判断を下したことが、週末の勢力図を占うポイントの一つとなりそうだ。

  • ドゥカティ売却報道 フォルクスワーゲンは否定せず MotoGPへの影響は?

    ドゥカティ売却報道 フォルクスワーゲンは否定せず MotoGPへの影響は?

    ドゥカティの将来について、親会社であるフォルクスワーゲン・グループが売却を検討しているとの報道が浮上した。ただし現時点で売却が決定した事実はなく、MotoGP参戦やレース活動に直ちに影響が及ぶ可能性は低いとみられている。

    フォルクスワーゲンは噂を全面否定することは避けつつも、現在グループ全体で大規模な事業改革を進めていることを説明した。声明ではドゥカティの名前こそ挙げられなかったが、今後の事業再編の可能性を完全には否定しなかった。

    フォルクスワーゲンが売却報道を否定せず
    売却の噂が広がるきっかけとなったのは、フォルクスワーゲンがグループ全体の事業見直しを進めているとの報道だった。

    米メディア『RideApart』に対して同社の広報担当者は、社内の機密文書や内部検討についてコメントすることはできないとした上で、現在の自動車業界を取り巻く環境が大きく変化していると説明した。

    広報担当者は「現在のビジネスモデルは、ドイツで開発し、欧州で生産して世界へ輸出するという形だが、これはすべてのブランドで機能しなくなっている」と述べ、グループ全体の変革が必要との認識を示した。

    背景にあるのは自動車業界全体の構造変化
    声明では、近年の関税強化や競争激化、市場の停滞や縮小などにより、グループ全体が年間で数百億ユーロ規模の負担を受けていると説明している。

    そのため、フォルクスワーゲンは競争力向上に向けてコスト管理や投資の厳格化を進める方針で、ブランドや子会社を含めた組織全体の効率化を目指している。

    さらに、技術開発や新技術の統合、商品ラインアップの最適化、意思決定プロセスの簡素化などを柱とする将来計画を策定しており、監査役会での審議を経て実行段階へ移行する予定だとしている。

    ドゥカティ MotoGP

    MotoGP活動への影響は現時点では限定的
    現時点でドゥカティはMotoGPで圧倒的な成功を収めているブランドであり、2022年以降は最高峰クラスのタイトルを独占。近年は空力開発でもカテゴリーをリードし、多くのトップライダーが加入を希望する存在となっている。

    こうした競争力やブランド価値を考えれば、仮に売却が現実になったとしても、MotoGP活動が直ちに縮小される可能性は低いとの見方が強い。また、売却が実施される場合には、世界的なブランド力を持つドゥカティに対して多くの企業が関心を示す可能性もある。

    現時点ではフォルクスワーゲンがドゥカティ売却を決定した事実はなく、同社も噂を否定も肯定もしていない。今後のグループ再編の行方が、ドゥカティの将来にどのような影響を及ぼすか注目される。

    Source: crash.net

  • リアム・ローソン F1イギリスGPスプリント入賞に慎重「全員完走なら難しい」

    リアム・ローソン F1イギリスGPスプリント入賞に慎重「全員完走なら難しい」

    リアム・ローソンは、F1イギリスGPスプリント予選で9番手を獲得し、レーシングブルズの好調ぶりを再び示した。しかし、上位8台をフェラーリ、メルセデス、レッドブル、マクラーレンの4チームが占めたことから、スプリントでのポイント獲得は容易ではないとの見方を示した。

    それでもローソンは、マシンの仕上がりやチームの作業には大きな手応えを感じており、スプリントではスタートでチャンスを狙いながら、より重要な予選と決勝へ向けてデータを積み重ねたい考えだ。

    トップ8の壁を認めるもスタートで勝負へ
    ローソンはシルバーストンでSQ3進出を果たし、9番手を獲得。チームメイトのアービッド・リンドブラッドも10番手に入り、レーシングブルズは今回もトップ4チームに続く最上位グループとして存在感を示した。

    一方で、スプリントでポイントが与えられるのは8位まで。前方にはフェラーリ、メルセデス、レッドブル、マクラーレンの全8台が並んでおり、ローソンは厳しい戦いになると認めた。

    「もし全員が完走すれば、おそらく無理だね。それは残念だけど、もちろん挑戦するよ」とローソンは語った。

    「良いスタートを決めて、最初の数コーナーでどこまで行けるか試したい。でも通常はロングランのペースで彼らの方が少し速い」

    「だから僕たちは、明日の予選と日曜日の決勝により重点を置いている」

    安定したセットアップに手応え
    ローソンは今回でスプリント予選と通常予選を合わせて4戦連続トップ10入り。安定した予選パフォーマンスについては、マシンの完成度の高さを理由に挙げた。

    「すごくいいよ。マシンは本当に調子がいい。一日中ずっと良かったし、正直ほとんど何も変更していない」とローソンは説明した。

    「それが最近の僕たちにとって大きな強みになっている。週末ごとにかなり攻めたアプローチをしてきたけど、それがうまく機能している」

    「明日に向けても良いスタートポジションだと思う」

    SQ2では4番手タイムを記録するなど、一時はトップ4チームに食い込む速さも見せていたが、SQ3では各チームが最終アタックでタイムを更新し、9番手となった。

    シルバーストン特有のエネルギーマネジメント
    ローソンは今回の予選で最も難しかった点として、2026年型マシン特有のエネルギーマネジメントを挙げた。

    「今日はそれほど気温が高くなかったから、タイヤに熱を入れるためにもエネルギーを使う必要があった」とローソンは説明する。

    「でも使いすぎると、アタックラップ開始時に十分なエネルギーが残らない」

    「そしてラップ中も、僕たちのスピードが上がるにつれてエネルギー切れが起きてしまう」

    「これまでのサーキットとはかなり違う特性だった。でもチームは素晴らしい仕事をしてくれたし、今日はとても良い状態で走ることができた」

    リアム・ローソン(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    リンドブラッドも課題を分析「決勝へ向けて学びたい」
    チームメイトのリンドブラッドも10番手でSQ3へ進出したが、自身の内容には満足していなかった。

    「チームは本当に素晴らしい仕事をしてくれた。2台ともQ3に進めたのは良かった」とリンドブラッドは語った。

    一方で、自身には課題も残ったという。

    「僕自身にとっては簡単な一日ではなかった。Q1ではデプロイメントに少し問題があったけど、Q2までには何とか修正できた」

    「まだ完璧ではなかったけど十分戦える状態だった。でもQ3では理由が分からないけど、あまり速く走れなかった」

    「予想していたマシンのフィーリングとはかなり違っていた。グリップもそれほど増えていなかったし、その理由を調べる必要がある」

    リンドブラッドもローソン同様、スプリントでトップ勢と戦うのは難しいと見ている。

    「現実的には前のグループと戦うのは難しいと思う。予選では多少近づけても、レースペースでは彼らの方が明らかに速い」

    「だからスプリントでは大きく順位を上げるというより、日曜日の決勝へ向けてこのマシンのレースでの挙動を学ぶことが重要になる」

    レーシングブルズは今回も2台そろってSQ3へ進出し、中団トップのポジションを確保した。スプリントでのポイント獲得は簡単ではないものの、決勝へ向けた貴重なデータ収集の場として、この17周のレースを最大限活用する構えだ。

  • ランド・ノリス マクラーレンF1の迅速な修復を称賛「別物のマシンになった」

    ランド・ノリス マクラーレンF1の迅速な修復を称賛「別物のマシンになった」

    ランド・ノリスは、F1イギリスGPスプリント予選で発生したブレーキダクトのトラブルについて、マクラーレンのメカニックが短時間で修復したことを高く評価した。新型パーツの不具合によって予選序盤は苦戦を強いられたものの、SQ3では本来のパフォーマンスを取り戻し、6番手を獲得した。

    一方で、ノリスはフェラーリやメルセデスの速さを認め、スプリントでは厳しい戦いになるとの見方も示した。チームメイトのオスカー・ピアストリも、現状のマクラーレンは上位2チームには及ばないとの認識を語っている。

    SQ1で新型ブレーキダクトにトラブル
    マクラーレンはイギリスGPに新型フロントブレーキダクトを投入したが、ノリスのマシンはSQ1序盤にそのブレーキダクトへダメージを負った。

    この影響でダウンフォースを失い、ノリスはSQ1を10番手で通過。修復する時間がなかったため、SQ2も同じ状態のまま走行し、10番手で辛うじてSQ3進出を果たした。

    SQ3前に修復成功「まったく別のマシンだった」
    チームはSQ2終了からSQ3開始までの短いインターバルで新しいブレーキダクトへ交換することに成功。ノリスは最終的に6番手を獲得した。

    ノリスは、修復前の影響が想像以上に大きかったことを明かした。

    「実際には、自分が思っていたよりずっと大きな影響があった」

    「最終アタックまでにようやく修復できた。メカニックたちは本当に素晴らしい仕事をしてくれたし、マシンは完全に別物になって、ずっと良くなった」

    さらに、予選の大半は非常に苦しい状態だったと振り返る。

    「ほとんどのセッションでは本当にひどいフィーリングだった。修復できたのは本当に幸運だったし、まるで違うマシンを運転しているようだった」

    一方で、修復後にようやく本来の感触を取り戻した頃にはアタックラップが終わってしまい、本来の速さを引き出し切れなかったと悔しさも口にした。

    「最後のラップでようやく感触を取り戻した頃には、もっと攻められたと思えた。今日は少し不運だったけど、ペース自体は十分あったと思う」

    フェラーリとメルセデスは依然として優勢と分析
    ノリスは土曜日のスプリントについて、フェラーリやメルセデスとの勝負は簡単ではないと冷静に分析した。

    「もちろん挑戦はする。でも周りにいるマシンを見ると、レッドブル・レーシングとは戦えるかもしれないけど、ジョージ(ラッセル)のメルセデスは明らかにずっと速い」

    「あれだけ速いマシンと戦うのは簡単じゃない」

    その一方で、SQ3で本来のマシンバランスを取り戻せたことは前向きな材料だという。

    「最後はずっと良い感触だった。いくつか理解しなければならないことがあるし、明日に向けて改善できる点を確認したい」

    ランド・ノリス(マクラーレン)

    ピアストリ「予想どおりの位置だった」
    チームメイトのオスカー・ピアストリは7番手で予選を終えた。FP1では厳しい状況だったことから、この結果は概ね想定どおりだったという。

    「プラクティスの後はかなり遅かったから、だいたい予想していた位置だった」

    「正直に言えば、キミ(アントネッリ)とルイス(ハミルトン)の後ろのグループに近い位置だと思っていた」

    自身の走りには満足しているものの、純粋なマシン性能が不足していたと振り返った。

    「今日は本当にうまく走れたと思う。でもマシンには十分なペースがなかった。それが少し残念だけど、明日また挑戦するつもりだ」

    マクラーレンは課題を修復したものの上位勢との差は残る
    新型ブレーキダクトのトラブルはSQ3までに解消され、ノリスは本来の速さの一端を示した。しかし、フェラーリとメルセデスが依然として優位に立つとの認識はチーム内でも共通しており、スプリントではその差をどこまで縮められるかが焦点となる。

    【関連】
    ・F1イギリスGP スプリント予選 結果・タイムシート:ハミルトンがポール