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  • レッドブルF1 「マカレナ」リアウイングをハンガリーGPで復活へ

    レッドブルF1 「マカレナ」リアウイングをハンガリーGPで復活へ

    レッドブル・レーシングは、今週末のF1ハンガリーGPで「マカレナ」と呼ばれる回転式リアウイングの改良版を再投入する見通しとなった。オーストリアGPとイギリスGPで相次いで発生したトラブルの原因を特定し、対策が完了したためだ。

    ベルギーGPでは信頼性を優先して従来仕様のリアウイングに戻していたが、チームはハンガロリンクで新仕様を復活させる準備を整えている。アップデートが実戦でどのような効果を発揮するかが注目される。

    2件のメカニカルトラブルを特定 ハンガリーGPで修正版を投入
    レッドブルは、オーストリアGPとイギリスGPでマックス・フェルスタッペンのマシンに発生したリアウイングのトラブルを受け、ベルギーGPでは旧仕様へ戻して原因究明を進めていた。

    ベルギーGP後、チーム代表ローラン・メキースは問題が空力ではなく、異なる2種類のメカニカルトラブルだったことを明らかにした。

    「機械的な問題だった。そして2つは異なる原因だった」

    「ブダペストまでには修正を用意できる」

    技術責任者のピエール・ワシェも、問題はリアウイングの機械的な設計にあり、空力コンセプトそのものではないと説明した。

    「シルバーストンでの事故の後に機械的な問題を発見した」

    「すでに修正を施している。マシンへ搭載する前に十分な信頼性があることを証明しようとしている。ブダペストには間に合うはずだ」

    FIAも問題視せず レッドブルは独自基準で慎重姿勢
    ワシェによれば、FIAはこのリアウイングの合法性や構造そのものには懸念を示しておらず、投入を見送ったのはレッドブル独自の安全基準による判断だったという。

    「我々が行った対策についてはFIAにも証明している」

    「慎重になっているのは我々自身だ。リスクは取りたくないし、100%の確信を持って投入したい」

    この回転式リアウイングはフェラーリが先に導入したコンセプトをベースに、レッドブルが独自に発展させたものだ。しかしシルバーストンで2戦連続となるトラブルが発生したことで、フェルスタッペンは「非常に危険だ」と強く批判していた。

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)

    フェルスタッペン「旧型のほうが安心感はあった」
    ベルギーGPでは旧仕様のリアウイングへ戻したことで、フェルスタッペンは3位表彰台を獲得。ドライバビリティも改善したと評価している。

    旧型リアウイングについて尋ねられると、フェルスタッペンは冗談交じりにこう答えた。

    「旧型? 良かったよ。少なくともコース上に留まることができた。それが一番大事だったと思う」

    さらに、マシンバランスの改善も感じていた一方で、決勝ではハードタイヤで苦戦したと振り返った。

    「もう少し競争力はあったし、バランスも少し改善していた。でもハードタイヤでは苦戦した。それだけだ」

    一方で、ハンガロリンクは高速コーナーよりも連続コーナーでの性能が重要となるサーキットだけに、新仕様リアウイングがどこまで競争力向上につながるかについては慎重な見方を示している。

    「ハンガリーではエネルギー不足の影響が少なくなるのは良いことだ。でも、それが有利なのか不利なのかは分からない。結局はコーナーが多いサーキットだから、マシンのコーナリング性能が重要になる。だから、自分たちがどれだけ戦えるかは現時点では予測できない」

    今回の改良版「マカレナ」リアウイングは、レッドブルにとって2026年シーズン後半戦の重要な開発パーツとなる。信頼性問題を克服した新仕様がハンガリーGPで期待どおりの性能を発揮できるか、その実力が初めて本格的に試されることになる。

  • ジョージ・ラッセル メルセデスF1に要求「アントネッリと同じマシンが欲しい」

    ジョージ・ラッセル メルセデスF1に要求「アントネッリと同じマシンが欲しい」

    2026年F1ベルギーGPでリタイアを喫したジョージ・ラッセルが、チームメイトのアンドレア・キミ・アントネッリとのマシン性能差を示唆する発言を行った。

    レース後には「キミと同じマシンが欲しい」と率直な思いを口にし、メルセデスF1代表トト・ヴォルフも、パワーユニットのソフトウェアトラブルがあったことを認めた。一方で、ラッセル自身にも改善すべき点があるとの見解を示している。

    ベルギーGPで発生した電力喪失「F2より遅かった」
    ベルギーGPでポール・トゥ・ウインを達成したアンドレア・キミ・アントネッリとは対照的に、ジョージ・ラッセルは1周目にルイス・ハミルトンとの接触でリタイアした。

    ラッセルによれば、原因はオー・ルージュからラディオンへ向かう上り区間で発生した電力喪失だった。

    「上りのストレートではバッテリーが完全になくなっていた」

    「F2マシンより遅かったよ」

    ラッセルはハミルトンを責めることはなく、「そもそもあの位置にいるべきではなかった」と説明した。

    「オー・ルージュの頂上に着いた時点でバッテリー残量はゼロだった。正直、あれは危険だった。あんな状況になるべきではなかった」

    「キミと同じマシンが欲しい」 性能差を示唆
    メルセデスF1代表トト・ヴォルフは、問題がチーム側にあったことを認めた。

    「スタート直後にメルセデス製パワーユニット全体でソフトウェアの問題が発生した。影響の度合いはそれぞれ異なったが、対処しなければならない」

    「100%我々の責任だ」

    ラッセルは週末を通じて、特にストレートでアントネッリのマシンより遅いことに不満を漏らしていた。シルバーストンでも同様の問題を訴えており、レース後には次のように語った。

    「僕がメルセデスに求めていること? 一つだけだ」

    「キミと同じマシンが欲しい。それ以外はいらない。同じマシンが欲しいだけなんだ」

    一方で、フェラーリのシャルル・ルクレールとレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンは、2026年型パワーユニットは全ドライバーが扱いに苦労していると指摘した。

    フェルスタッペンは「2026年のF1へようこそ。時にはジャングルのようなものだ」と語っている。

    ジョージ・ラッセル(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ)

    ヴォルフ「問題は半分がPU 半分はドライバー」
    ヴォルフはラッセルの苦戦について、技術面だけが原因ではないと分析した。

    「おそらく50%は本来あるべき性能を発揮できなかったパワーユニットの問題だった」

    「そして残りの半分はドライバーの仕事によるものだ」

    さらに、ラッセルにはまだ改善の余地があると説明した。

    「ジョージはまだコンマ数秒を見つける必要がある。かなり改善してきたが、いくつかのコーナーでは依然としてコンマ2~0.25秒ほど失っている」

    「全体的には大きく前進したが、まだマシンとの共通言語を見つけるのに苦労している」

    ラッセル自身も2026年シーズンについて、「こういうことが何度も起きると慣れてしまう」と苦しい胸の内を明かした。

    それでもヴォルフはチームの姿勢を強調する。

    「我々はガレージの両側で全力を尽くしている。最もパワフルなパワーユニットと、優勝できるマシンを持っている。全員がミスを減らそうとしているが、人間がやっている以上、ミスは起こるものだ」

    その一方で、現在のタイトル争いについてはアントネッリが一歩抜け出したとの見方も示した。

    「集団全体の差は縮まっているが、キミは全員より一歩先にいると思う」

    また、ラッセルが依然としてアントネッリ最大のライバルかと問われると、ヴォルフは次のように締めくくった。

    「そうであってほしい。なぜなら、それはメルセデスが勝っていて、ジョージが他の全員より優れていることを意味するからだ」

  • 元FIA F3ドライバーのズデニェク・ホヴァネツが21歳で死去

    元FIA F3ドライバーのズデニェク・ホヴァネツが21歳で死去

    元FIA F3ドライバーのズデニェク・ホヴァネツが、2026年7月18日に21歳で死去したことが明らかになった。死因は公表されていない。

    ベネズエラ生まれで、チェコとポルトガルで育ったホヴァネツは、2021年と2022年にシャルーズ・レーシング・システムからFIA F3選手権に参戦したことで知られる若手ドライバーだった。

    カートからFIA F3まで駆け上がったキャリア
    ズデニェク・ホヴァネツ・ロペスは2004年10月9日、ベネズエラ・プエルト・ラ・クルスで誕生。幼少期に父親の母国チェコのプラハへ移住し、2018年にはポルトガルへ移り住んだ。

    同年にポルトガル国内選手権ジュニアクラスで9位となりカート競技を本格的に開始。2019年にはX30カテゴリーで6位に入り、スペイン・カート選手権にも参戦した。

    2020年にシングルシーターへ転向し、F4 UAE選手権ではXcel Motorsportから参戦。3位表彰台を2度獲得してランキング7位となった。その後はイタリアF4選手権にBhaitechから参戦し、フルシーズンではなかったもののランキング17位を記録。イモラでの5位が最高成績だった。

    2021年はF3アジア選手権でリージョナルF3デビューを果たし、その後はダブルRレーシングからユーロフォーミュラ・オープンに参戦。18レースで33ポイントを獲得し、ランキング15位となった。

    シーズン終盤にはチェコのシャルーズからFIA F3選手権へ昇格。レシャド・デ・ジェラスの後任として8レースに出場し、全戦で完走を果たした。最高位は20位でランキング34位だった。

    Boss GPや耐久レースにも挑戦
    2022年はMMインターナショナル・モータースポーツからBoss GP選手権に参戦し、フォーミュラクラスで6戦中5勝を挙げる活躍を見せた。

    しかしシーズン途中でBoss GPを離れ、再びシャルーズからFIA F3へ復帰。当時のチームは苦戦が続き、ホヴァネツは4戦に出場して2度リタイア。最高位はシルバーストン・フィーチャーレースでの24位、ランキング40位でシーズンを終えた。

    現役最後のレースは2023年9月のアルティメット・カップ・シリーズ(エストリル)だった。TS CorseからLMP3クラスに参戦し、元シャルーズのチームメイトであるエアトン・シモンズ、ポルトガル・モザンビーク出身のペドロ・ペリーノとともに11位総合、クラス4位でフィニッシュ。年間ランキングはLMP3クラス15位となった。

    一方で、実現しなかった計画もあった。2021年にはポルトガルGT選手権でフェラーリ458チャレンジをドライブする予定だったほか、2023年にはGetSpeedからGTワールドチャレンジ・ヨーロッパ耐久カップへの参戦が計画されていた。また2025年にはARCAメナーズ・シリーズのデイトナ合同テストにFast Track Racingから参加予定者として名を連ねていた。

    元FIA F3ドライバーのズデニェク・ホヴァネツが21歳で死去

    「優しさとユーモア」で愛された青年
    ホヴァネツはポルトガル・ポルト近郊のコレージオ・ノヴォ・ダ・マイア校の卒業生だった。

    周囲からは思いやりがあり、ユーモアのある人物として親しまれ、レース活動の傍らロードカーの整備を楽しみ、クラシックピアノの演奏も学んでいたという。

    訃報は現地時間7月21日に発表された。地元メディアによると、通夜は7月22日にポルトガル・マトジニョシュで営まれ、葬儀は23日に執り行われる予定となっている。

    21歳というあまりにも早すぎる別れとなったホヴァネツの訃報に対し、モータースポーツ関係者から追悼の声が寄せられている。

  • 2026年F1ハンガリーGP テレビ放送時間・配信日程(フジテレビNEXT・FOD)

    2026年F1ハンガリーGP テレビ放送時間・配信日程(フジテレビNEXT・FOD)

    2026年F1第11戦ハンガリーGPは、7月24日(金)からハンガロリンクで開催される。初日にフリー走行1回目(FP1)とフリー走行2回目(FP2)、2日目にフリー走行3回目(FP3)と予選、最終日の7月26日(日)に決勝レースが行われる。

    舞台となるハンガロリンクは、ハンガリーの首都ブダペスト近郊に位置するテクニカルサーキットである。全長4.381km、14のコーナーを備え、短いストレートと低速・中速コーナーが連続するレイアウトから、「カートコース」のような特徴を持つことで知られている。

    2024年から大規模な改修工事が進められており、パドックやホスピタリティ施設、グランドスタンドに加え、コースも順次刷新されている。2026年大会では、前年にピットレーンとスターティンググリッドが再舗装されたのに続き、第1コーナーと第12コーナーの路面も新たに舗装された。

    オーバーテイクの最大のチャンスはホームストレートから第1コーナーへの進入のみで、それ以外は180度近いコーナーを含む連続コーナーが続く。そのため、一度順位を落とすと挽回は容易ではなく、予選順位とトラックポジションがレース結果を大きく左右するサーキットとして知られている。マシンセットアップもモナコGPに近い高ダウンフォース仕様が採用されることが多い。

    2026年ハンガリーGPでは、ピレリは最も軟らかいC3、C4、C5の3種類を選択した。路面グリップはシーズンを通して低い部類に入るものの、走行が進むにつれて急速にラバーが載り、コンディションが大きく改善していくのが特徴だ。

    また、真夏のブダペストはシーズン中でも屈指の高温となることが多く、タイヤの熱劣化が勝敗を左右する重要な要素となる。特にリアタイヤには加速区間が続くことで大きな負荷がかかり、グレイニングが発生する可能性もある。タイヤ戦略では1ストップと2ストップの所要時間が接近するとみられるが、追い抜きが難しいコース特性から、トラックポジションを重視した判断が求められる。

    ハンガリーGPは夏休み前最後の一戦となり、各チームにとって前半戦を締めくくる重要なレースとなる。レース終了後には、アストンマーティン、アウディ、アルピーヌがハンガロリンクに残り、翌2027年シーズン用タイヤ開発を目的としたピレリの合同テストに参加する予定となっている。

    2026年F1ハンガリーGP スケジュール

    ■ 7月24日(金)
    フリー走行1:20:30~21:30(現地時間:13:30~14:30)
    フリー走行2:24:00~25:00(現地時間:17:00~18:00)

    ■ 7月25日(土)
    フリー走行3:19:30~20:30(現地時間:12:30~13:30)
    予選:23:00~24:00(現地時間:16:00~17:00)

    ■ 7月26日(日)
    決勝:22:00~(現地時間:15:00~)

    フジテレビNEXT 放送スケジュール(生放送)

    ■ 7月24日(金)
    フリー走行1:20:20~22:10
    解説:津川哲夫、白幡勝広
    実況:室岡大晴

    フリー走行2:23:50~25:40
    解説:津川哲夫、白幡勝広
    実況:室岡大晴

    ■ 7月25日(土)
    フリー走行3:19:20~21:10
    解説:浜島裕英、川井一仁
    実況:黒瀬翔生

    予選:22:50~27:00
    解説:浜島裕英、川井一仁
    実況:黒瀬翔生

    ■ 7月26日(日)
    決勝:21:20~27:00
    解説:浜島裕英、川井一仁
    実況:黒瀬翔生

    FOD 配信スケジュール

    FODでは2026年F1第11戦ハンガリーGPをライブ配信する。フリー走行1回目(FP1)、フリー走行2回目(FP2)、フリー走行3回目(FP3)は無料配信の対象となっている。

    ■ 7月24日(金)
    フリー走行1:20:20~(無料配信)
    フリー走行2:23:50~(無料配信)

    ■ 7月25日(土)
    フリー走行3:19:20~(無料配信)
    予選:22:50~

    ■ 7月26日(日)
    決勝:21:20~

    ハンガロリング
    FORMULA 1 AWS HUNGARIAN GRAND PRIX 2026
    2026年F1 ハンガリーグランプリ
    サーキット名: ハンガロリング
    コース全長: 4.381km
    周回数:70
    レースディスタンス:306.63km
    ラップレコード:1分16秒627(ルイス・ハミルトン/2020年)

  • アストンマーティンF1 Bスペック到着待ち ガレージは異例の空状態

    アストンマーティンF1 Bスペック到着待ち ガレージは異例の空状態

    アストンマーティンF1が2026年シーズンの巻き返しを懸けた大規模アップデートをハンガリーGPに投入する。新パッケージは通常のアップデートを超える“Bスペック”とも呼べる内容で、シャシーや空力など車体全体にわたる抜本的な刷新が施される。

    AutoRacerによると、ハンガロリンクでは搬入前の時点でガレージが異例の空き状態となっており、新仕様マシンの到着を待つ状況となっている。チームは2026年シーズンの実質的な再スタートとなる重要な週末と位置付けている。

    ハンガリーGPで投入される“Bスペック”マシン
    ハンガリーGPを前にしたハンガロリンクのアストンマーティンF1のガレージは、通常では見られないほど閑散としている。この光景は、シルバーストンのファクトリーで進められてきた大規模な車両刷新を象徴している。

    今回投入されるのは、一般的なアップグレードパッケージではなく、「Bスペック」と呼べるほど抜本的な進化版マシンだ。

    変更はフロアやウイングなどの空力パーツにとどまらず、シャシーやマシン各部に及ぶ。シャシーとギアボックスは基本構造を維持したまま軽量化され、リアサスペンションにも改良が施される見込みだ。

    チームはこのパッケージによって、期待を大きく下回ったシーズン前半戦の流れを断ち切り、中団グループへの復帰を目指している。事実上、アストンマーティンF1にとって2026年シーズンはブダペストから始まるという位置付けだ。

    初日は実戦より信頼性確認が最優先
    大規模な変更を行った影響で、週末開始前の時点では新仕様のコンポーネントはまだサーキットに到着していない。

    マシンは車検と最終組み立てを経て走行可能な状態となり、フリー走行1回目は実質的なシェイクダウンとして臨むことになる。

    チームはまず新パッケージ全体が正常に機能することを確認し、その後に通常のセットアップ作業へ移る計画となっている。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    ニューマシン開発を後押しするATRの恩恵
    今回の全面刷新は、これまで使用してきたAMR26の競争力不足をチーム自身が認めた結果でもある。

    小規模なアップデートで数コンマを積み重ねるのではなく、マシンの設計思想そのものを見直し、新たな開発の土台を築くことを優先した。

    現在、アストンマーティンF1はコンストラクターズランキング下位に位置しているため、ATR(空力テスト制限)制度では風洞使用時間を通常より多い115%まで割り当てられている。

    この優位性により、エイドリアン・ニューウェイ率いる技術陣は、今後も豊富な開発時間を活用しながら新仕様マシンの改良を継続できる。

    ハンガリーGPは単なる1戦ではなく、アストンマーティンF1にとってシーズン後半戦の行方を左右する重要な分岐点となる。新しいBスペックが期待どおりの性能を発揮すれば、巻き返しへの第一歩となる可能性がある一方、十分な成果を得られなければ、開発時間の優位性だけでは序盤戦の遅れを取り戻すことは難しくなるだろう。

  • カルロス・サインツJr. ウィリアムズF1に厳しい評価「2026年マシンは失敗作」

    カルロス・サインツJr. ウィリアムズF1に厳しい評価「2026年マシンは失敗作」

    ウィリアムズF1のカルロス・サインツJr.が、2026年シーズンのマシン開発に対してこれまでで最も厳しい評価を下した。中団争いで後退を続ける現状について「今年のマシンは失敗だった」と認め、チームに危機感を求めている。

    一方で、チーム代表のジェイムス・ボウルズは2027年に予定されているF1の空力レギュレーション変更がウィリアムズにとって巻き返しのチャンスになるとの見方を示した。

    サインツJr.「2026年マシンは失敗だった」
    カルロス・サインツJr.は、アゼルバイジャンGPで投入予定とされる大規模アップデート版の「Bスペック」マシンについても、大きな改善にはつながらないとの見方を示した。

    DAZNの取材で今季中の飛躍を期待できるかと問われたサインツJr.は、率直な胸の内を明かした。

    「正直に言えば、今年は難しいと思う」

    「『Bスペック』や新しいシャシーの話はしてきたけど、他チームの進歩ほど大きなものではない」

    特にライバル勢の開発力を引き合いに出し、ウィリアムズとの差は広がる一方だと語る。

    「レーシングブルズの進歩は驚異的だ。アップデートを投入するたびにコンマ2~3秒ずつ速くなっているけど、僕たちはそういうアップデートを持ち込めていない」

    「だから今年この状況から抜け出せるとは考えにくい」

    そのうえで、今季は来季マシン開発へ向けた学習期間と位置付けている。

    「今はできるだけ多くを学んで、来年のマシンをもっと競争力のあるものに設計することに集中したい。今年のマシンは失敗だったことは明らかだからね」

    カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ・レーシング)

    中団ライバルとの差は拡大
    サインツJr.は現在の中団勢の勢力図についても厳しい現状を説明した。

    「スペイン流に言えば、僕たちは目を覚まして動き出さないといけない」

    「アルピーヌはコンマ3~4秒速く、アウディはコンマ6~7秒、レーシングブルズは約1秒速い」

    「今年の中団グループはトップと最後尾で約1秒の差がある。ウィリアムズはこの世代のマシンで本当に苦戦している」

    開発競争が激化する中で、他チームに比べてアップデートの効果を十分に引き出せていないことが、現在の低迷につながっているとの認識を示した。

    ボウルズ代表は2027年規則変更に期待
    一方、ウィリアムズF1のジェイムス・ボウルズ代表は、2027年に予定されているF1の空力レギュレーション改訂がチームに新たなチャンスをもたらすとの考えを示した。

    「レギュレーションは変更されるし、その内容はかなり大きい」

    「フロントウイング後方のトレイやリアウイング、さらにフロアの複数のエリアにも変更が加えられる」

    「私たち全員が望んでいたほど現行規則を忠実に引き継ぐ形ではないが、それには十分な理由がある。当初は予想していなかった変更だが、方向性は正しいと思っている」

    さらにボウルズは、新ルールは2026年から導入された新世代パワーユニットとの整合性も考慮したものだと評価した。

    「私はこのスポーツが進もうとしている方向性に賛成している。より良いF1を実現する助けになるし、エンジン規則の変更とも一致している」

    2026年シーズンの巻き返しには悲観的な見方が強い一方で、ウィリアムズは2027年の大幅なルール変更を新たな出発点と位置付け、競争力回復を目指す考えだ。

  • F1ドライバーがFIAの裁定基準に困惑 ハミルトンとルクレールの事例を協議へ

    F1ドライバーがFIAの裁定基準に困惑 ハミルトンとルクレールの事例を協議へ

    F1ベルギーGPで発生したルイス・ハミルトンとシャルル・ルクレールを巡る2件の接触事案を受け、F1ドライバーたちの間でFIAの裁定基準に対する疑問が広がっている。

    報道によると、今週末のF1ハンガリーGPではドライバーとFIAが会合を開き、オーバーテイク時の判断基準やドライビングガイドラインについて協議する予定だ。

    ハミルトンには5秒加算 ルクレールはお咎めなし
    ベルギーGPでは、フェラーリのルイス・ハミルトンとシャルル・ルクレールが、それぞれ異なる接触事故でスチュワードの調査対象となった。

    ハミルトンはオープニングラップでジョージ・ラッセル(メルセデス)と接触し、ラッセルをリタイアに追い込んだ。この件についてスチュワードはハミルトンに全面的な責任があると判断し、5秒加算ペナルティを科した。

    通常であれば10秒加算が標準的な裁定となるケースだったが、接触を回避しようとしたことや、マシンのグリップを失っていたことが情状酌量の要素として認められ、ペナルティは5秒へと軽減された。

    一方、ルクレールはオスカー・ピアストリ(マクラーレン)との接触について調査を受けたものの、故意にコース外へ押し出したわけではないと判断され、ペナルティは科されなかった。

    レース後、フェラーリ代表のフレデリック・バスールも、スチュワードの判断基準について見解の違いがあることを示唆していた。

    ドライバー側にも困惑 FIAとブダペストで協議へ
    これら2件の裁定は、ドライバーの間でも混乱を招いている。

    とりわけGPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション)理事を務めるジョージ・ラッセルは、ハミルトンへの5秒ペナルティに驚きを示した一人だ。

    ラッセルは自身とハミルトンの接触について、1周目に自身のマシンが抱えていたパワーデリバリーの問題が発端となった「通常のレーシングインシデント」だったとの認識を示している。

    こうした状況を受け、PlanetF1によると、ハンガリーGPの週末にはドライバーとFIAが会合を開き、オーバーテイク時の裁定手順やドライビングガイドラインについて議論する予定となっている。

    複数のドライバーは、今回の裁定が国際競技規則(ISC)やドライビングスタンダードガイドラインと整合していないように見えるとして疑問を抱いているという。

    スパでの裁定が議論の焦点に
    FIAとドライバーによるこのテーマの正式な協議は、2025年カタールGP以来となる。

    今回の会合自体は以前から予定されていたものだが、ベルギーGPでハミルトンとルクレールを巡る対照的な裁定が下された直後というタイミングもあり、スパでの判定基準を明確化する場として大きな注目を集めそうだ。

  • アイザック・ハジャー レッドブルF1代表が絶賛「2台で戦えるようになった」

    アイザック・ハジャー レッドブルF1代表が絶賛「2台で戦えるようになった」

    2027年のF1ドライバー市場が本格的に動き出すなか、レッドブル・レーシングのアイザック・ハジャーは、来季もチームに残留する可能性が高まっているようだ。一方で、チームメイトのマックス・フェルスタッペンの将来については依然として憶測が続いている。

    ベルギーGPでの力強いパフォーマンスを受け、チーム代表ローラン・メキースをはじめ関係者から高い評価が相次いでおり、ハジャーはレッドブルの将来を担う存在として存在感を強めている。

    ベルギーGPで示した成長 レッドブル首脳も高評価
    スパ・フランコルシャンでメキースはドイツ紙『Bild』の取材に対し、ハジャーの仕事ぶりと成長を高く評価した。そして決勝レース後には、今季のレッドブルで最も優れたレースだったと称賛した。

    「このマシンには間違いなく2位や3位を争う力があった。アイザックのペースがそれを証明している」

    「今年の我々にとって大きな要素は、2台目のマシンでもしっかり戦えるようになったことだ」

    「2人の強いドライバーがいることは重要だ。そして今の我々にはそれがある」

    2026年シーズンはフェルスタッペンへの依存が課題とされてきたレッドブルだが、ハジャーが着実に競争力を高めたことで、その構図にも変化が生まれつつある。

    元F1ドライバーも絶賛「今年を代表する存在」
    元F1ドライバーで現在はSky Deutschlandの解説者を務めるティモ・グロックも、ハジャーを今季屈指の活躍を見せるドライバーだと評価している。

    「私にとって彼は今年を代表するドライバーの一人だ」

    「振り返れば、誰もがマックス・フェルスタッペンのチームメイトになることを恐れていた。しかし彼は『その挑戦を受け入れ、成功してみせる』という姿勢を示した」

    「週末を重ねるごとに、それを証明している。時にはマックスと互角の速さを見せているし、決勝でのレースペースは素晴らしかった」

    「彼にとって完璧と言える週末だった」

    レッドブルでは過去にも多くのドライバーがフェルスタッペンとの比較に苦しんできたが、ハジャーはその壁を乗り越えつつあるとの見方が広がっている。

    アイザック・ハジャー(レッドブル・レーシング)

    予選ではフェルスタッペンを援護 信頼関係も強化
    ベルギーGP予選では、ハジャーはフェルスタッペンに対して2度にわたりトウ(スリップストリーム)を提供し、2番グリッド獲得をサポートした。この献身的な役割もチーム内で高く評価されている。

    Viaplayの解説者トム・コロネルは、この協力が将来的にハジャー自身にも利益をもたらすと語る。

    「こういう行動は『与えれば返ってくる』というものだ」

    「チーム内で大きな信頼と評価を得ることにつながる」

    一方でコロネルは、現時点でハジャーを優勝候補や世界王者候補と見るのは時期尚早だとも指摘した。

    「期待はしているが、まだその段階ではない」

    「しかし、最も速いドライバーのチームメイトでいられることは最高の環境だ。彼はマックスの隣で多くを学ぶことができる」

    フェルスタッペンの去就が依然として注目を集めるなかでも、ハジャーはレッドブル首脳陣からの信頼を着実に積み重ねており、2027年以降のチーム体制において重要な存在となりつつある。

  • メルセデスF1 ラッセルを苦しめる“謎の不具合”「原因を解明できていない」

    メルセデスF1 ラッセルを苦しめる“謎の不具合”「原因を解明できていない」

    ジョージ・ラッセルを悩ませているストレートスピード不足について、メルセデスF1が依然として原因を完全には突き止められていないことを認めた。

    2026年F1ベルギーGPでは、アンドレア・キミ・アントネッリがポールポジションを獲得する一方、ラッセルは予選で0.508秒差の4番手に終わった。決勝ではルイス・ハミルトンとの接触で1周目にリタイアを喫し、タイトル争いでもアントネッリに50ポイント差をつけられる厳しい状況となっている。

    メルセデスF1 ラッセル車のデプロイメント問題を調査継続
    ラッセルはシルバーストン以降、高速区間でチームメイトのアントネッリに対して最高速で劣る状況が続いており、その要因としてエネルギーデプロイメント(電力展開)の異常が指摘されている。

    メルセデスF1の副テクニカルディレクターを務めるシモーネ・レスタは、ベルギーGP後に問題が完全には解明できていないことを認めた。

    「ジョージのマシンではデプロイメントに関する問題が発生しており、次戦までに原因を突き止める必要がある」

    「すべてはシルバーストンから始まった。そこで2台のマシンの間にデプロイメントの違いが見られるようになった」

    レスタによれば、チームは徹底的な解析を進めた結果、その大きな要因の一つが両ドライバーのドライビングスタイルの違いにあると判断したという。

    ラッセル自身もデータを詳細に分析し、ベルギーGPでは走らせ方を修正して臨んだが、それでも差は完全には解消されなかった。

    「多くの分析を行った結果、大きな要因の一つは2台のドライビングスタイルの違いに関連しているという結論に達した」

    「ジョージはそれをかなり詳しく研究し、スパに向けて走り方を変えて適応した。しかし、それでも2台の間にはデプロイメントの違いが残っている」

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    新レギュレーション下で原因究明に苦戦
    2026年から導入された新世代パワーユニットはエネルギーマネジメントの重要性がこれまで以上に高まっており、メルセデスもまだ理解し切れていない部分があるという。

    レスタは、この問題はメルセデスだけのものではなく、多くのチームが新レギュレーションへの適応を続けていると説明した。

    「我々はまったく新しいレギュレーションのもとで戦っている。まだこの規則で10戦を終えたばかりで、あらゆる要因を完全に理解できているわけではない」

    「こうした状況にあるのは我々だけではない。他チームも新しいレギュレーションを学び、適応を続けていることが分かっている」

    「この差を生み出している本当の原因を突き止め、ハンガリーGPに向けて最善の準備を整えたい」

    決勝スタート直後にはソフトウェア不具合も発生
    レスタはさらに、チーム代表トト・ウォルフが明かしていたベルギーGP決勝1周目のトラブルについても詳細を説明した。

    メルセデス勢全車でソフトウェアの問題が発生し、ターン1でエネルギー回生の上限に達したことで、本来得られるはずのブーストが使えなくなっていたという。

    「基本的には2台ともソフトウェアの問題が発生し、ターン1で回生の上限に達してしまった」

    「その結果、ターン1からターン5までブーストに問題が発生した。この影響はジョージとキミの両方に及び、好スタートを決めたにもかかわらず、そこで順位を失うことになった」

    原因不明のデプロイメント問題に加え、レースではソフトウェアトラブルまで重なったメルセデスF1。タイトル争いを続けるラッセルにとっては、一刻も早い問題解決が求められる状況となっている。

  • ハースF1 小松礼雄がオリバー・ベアマンの将来に言及「決定権は我々にはない」

    ハースF1 小松礼雄がオリバー・ベアマンの将来に言及「決定権は我々にはない」

    ハースF1のチーム代表を務める小松礼雄は、オリバー・ベアマンの将来を最終的に決める権限がチームにはないことを認めた。フェラーリ育成ドライバーであるベアマンをめぐっては、2027年にレッドブル・レーシングやフェラーリへ移籍する可能性が取り沙汰されている。

    一方、ハースではエステバン・オコンの去就も不透明とされ、フェラーリ育成のラファエル・カマラを含む複数のドライバーが2027年の候補として報じられている。

    しかし、小松礼雄は現時点で来季のドライバーについて何も決まっていないと強調した。

    ベアマンの契約はフェラーリが管理
    ベアマンはフェラーリの育成プログラムに所属しており、その契約上の権利もフェラーリが握っている。

    マックス・フェルスタッペンがレッドブル・レーシングを離れる場合、その後任候補のひとりとしてベアマンの名前が浮上している。また、ルイス・ハミルトンがフェラーリを離れることになれば、フェラーリが自チームの育成ドライバーを呼び戻す可能性もあるとみられている。

    小松礼雄は、ハースとしてベアマンの残留を望む可能性はあるものの、最終的な判断を下す立場にはないと説明した。

    「もちろん、我々はオリーの契約について、自分たちに何ができるのかに集中しています」

    「ただ、彼の契約はフェラーリと結びついています。我々が良い仕事をして、オリーが素晴らしい結果を残せば、当然ながらチームに残ってほしいと思います。しかし、それを決めるのは我々ではありません」

    「ですから、我々は自分たちでコントロールできることだけに集中しています」

    ベアマンはハースでのパフォーマンスを通じて評価を高めており、その活躍が続けば続くほど、上位チームへの移籍をめぐる憶測も強まる構図となっている。

    小松礼雄(ハースF1チーム)

    オコンを「100%支持」 2027年の決定はまだ
    ハースは2027年に向けて複数のドライバーと関連付けられている。特にオコンの将来をめぐる報道が増えており、後任候補としてカマラらの名前が挙がっている。

    しかし、小松礼雄は現在の最優先事項はベアマンとオコンから最大限のパフォーマンスを引き出すことだと述べ、オコンへの全面的な支持を表明した。

    「もちろん、現在は今いる2人のドライバーから最大限を引き出すことに完全に集中しています」

    「我々はエステバンを100%支持しています。現時点で考えているのはそれだけです」

    この発言は、ハースがすでにオコンの交代を決定したとの見方を否定するものだ。少なくともチームの公式な立場としては、2027年のドライバー選考は確定しておらず、今後のパフォーマンスが判断材料になる。

    フェラーリからカマラ起用の圧力はなし
    小松礼雄は、フェラーリがハースに対してカマラの起用を求めているとの見方も否定した。

    「はっきりさせておきます。確かにラファは良い仕事をしていますが、フェラーリが彼を起用するよう我々に圧力をかけているということはありません」

    「我々はパフォーマンスに基づいてドライバーを選びます。最も優れたパフォーマンスを発揮したドライバーが、我々のドライバーになります」

    ハースは長年にわたりフェラーリからパワーユニットや技術支援を受け、フェラーリ育成ドライバーを起用してきた。しかし、小松礼雄の説明によれば、ドライバー選考はフェラーリの意向だけで決まるものではなく、ハース自身が成績を基準に判断する方針だ。

    ベアマンの将来についてはフェラーリが重要な決定権を持つ一方、ハースの2027年のラインナップは現役ドライバーを含めたパフォーマンス競争によって決まることになる。ベアマンがハースで活躍を続ければ、チームにとっては残留を望みながらも引き留められないという難しい状況が生まれる可能性がある。