カテゴリー: メルセデスF1

  • メルセデスF1 アントネッリ躍進でレッドブルに皮肉「3戦で解雇するチームもある」

    メルセデスF1 アントネッリ躍進でレッドブルに皮肉「3戦で解雇するチームもある」

    メルセデスF1のトト・ヴォルフは、若手ドライバー起用におけるチーム方針について語り、アンドレア・キミ・アントネッリを巡る判断の正当性を強調した。

    2026年シーズン序盤、アントネッリは3戦で2勝・2ポールポジションを記録し、史上最年少でランキング首位に立つなど際立ったパフォーマンスを披露している。一方でルーキーイヤーにはミスも多く、チームの対応が注目されていた。

    “自前でフェルスタッペンを作る”という発想
    かつてマックス・フェルスタッペンの獲得を目指していたヴォルフは、その代替として自チームでスターを育てる方向へ舵を切った形となる。

    アントネッリの開幕からの活躍は、そうした戦略の成果を象徴するものとなっているが、その過程は順風満帆ではなかった。デビューシーズンでは好結果とミスが混在し、精神面でも苦しむ時期を経験している。

    それでもチームは方針を変えず、継続的なサポートを続けたことで、現在の結果につながっている。

    レッドブルF1を想起させる“3戦で解雇”発言
    ヴォルフはThe Athleticのインタビューで若手育成に対する考え方を説明し、その中で他チームの方針にも言及した。

    「私もドライバーだったから、彼らが直面するプレッシャーは理解している。あらゆる方向からの圧力がある。我々は才能やスピード、成長力だけでなく、プレッシャーへの対処能力も評価している。F1は結局のところ、その管理がすべてだからだ」

    そのうえで、次のように続けている。

    「他のジュニアチームの方針を見ると、3戦で結果が出なければドライバーを解雇するケースもある。我々はキミに対してその逆をした」

    「我々は18歳のドライバーを起用した。カートやジュニアカテゴリーで最高レベルの実績を持っていたが、最初の年には多くのミスを犯した。世間は厳しく批判した。若すぎる、ミスが多すぎる、才能を潰していると」

    「だが、それは完全に計算されたリスクだった。我々は初年度にそうなることを分かっていた」

    この発言は、若手ドライバーの昇格と降格を短期間で繰り返してきたレッドブルの運用を想起させる内容となっている。

    “待つ育成”がもたらした結果
    結果として、メルセデスの判断は現時点で成功している。アントネッリはシーズン序盤からタイトル争いの中心に立ち、チームの将来を担う存在として確固たる地位を築きつつある。

    短期的な結果よりも長期的な成長を優先するアプローチが、2026年の勢力図にも影響を与え始めている。

  • フェルスタッペンのメルセデスF1移籍“合意説”を父ヨス一蹴「耳を診てもらえ」

    フェルスタッペンのメルセデスF1移籍“合意説”を父ヨス一蹴「耳を診てもらえ」

    マックス・フェルスタッペンのメルセデス移籍が「すでに合意済み」とする報道に対し、父ヨス・フェルスタッペンが強く反論した。オランダの有力関係者による発言をきっかけに広がった憶測は、本人の家族によって真っ向から否定された形だ。

    2026年F1レギュレーション下でのレッドブルの苦戦や、GT3活動を通じたメルセデスとの接点強化が背景にあり、フェルスタッペンの将来を巡る議論は過熱している。ただし現時点では、確定的な動きは確認されていない。

    ヨスが“合意済み説”を一蹴
    オランダ人ジャーナリストのジャック・プルーイが「関係者から聞いた話」として、フェルスタッペンのメルセデス移籍は事実上決まっていると示唆したことが発端となった。

    これに対し、ヨス・フェルスタッペンは極めて辛辣な言葉で否定した。

    「彼は耳鼻科に行くべきだ。あるいは耳を掃除してもらった方がいい」

    この発言はSNS上での返信として伝えられており、“合意済み”という見方を完全に退ける姿勢を示している。

    レッドブル苦戦と将来を巡る憶測
    今回の憶測の背景には、2026年レギュレーションに対するフェルスタッペン自身の不満がある。新世代パワーユニットとエネルギー管理主導のレース展開に対し、繰り返し批判的な見解を示してきた。

    加えて、レッドブルのパフォーマンス低下もあり、長期的な去就に関する議論が加速している状況だ。ただし、ヨスの発言からは、現時点で具体的な移籍合意が存在しないことが明確に読み取れる。

    F1以外での充実と父の視点
    一方でヨスは、自身の現在についても率直に語っている。F1から距離を置いた今、ラリーへの関心が高まっているという。

    「今の方が好きだ。もうF1マシンを運転する必要もないし、数周走る必要もない。やり切ったし、美しかった」

    さらに、息子マックスの活躍を見守る立場にも満足感を示した。

    「今、家族に起きていることの方がずっと素晴らしい。マックスを見ていると、自分が走っていた時と同じくらい楽しめる。むしろ今の方がワクワクする」

    また、マックスにラリー挑戦を勧めていることも明かしているが、現時点では実現していない。

    「いや、ニュルブルクリンクでのGT3ドライブは無害なものだ」と冗談めかしつつ、「一度はやるべきだ。“マックス、頼む”と言いたいね。そうすれば見方も変わるはずだ」

    「彼はいつも木の話をするが、そのうち見えなくなる。そこにあるのは分かっているし考慮もするが、意識はしない。それを理解していることが重要なんだ」

    ヨスの発言は、移籍報道を否定するだけでなく、フェルスタッペン家が現在もモータースポーツの中で独自の価値観を持って活動していることを示している。今後の去就を巡る議論は続くとみられるが、少なくとも現時点で“合意済み”という段階にはない。

    Source: GMM

  • メルセデスF1内紛の火種か アントネッリ首位で緊張とマルコ予測

    メルセデスF1内紛の火種か アントネッリ首位で緊張とマルコ予測

    メルセデスのキミ・アントネッリが2026年シーズン序盤でランキング首位に立つなか、チーム内の力学に注目が集まっている。レッドブルの元アドバイザーであるヘルムート・マルコは、この状況がチーム内部の緊張を高める可能性を指摘した。

    タイトル争いの構図がメルセデス勢同士の対決になるとの見方を示し、シーズンを通じた勢力バランスが大きな焦点になると強調している。

    タイトル争いはメルセデス同士の構図に
    マルコはオーストリアの放送局ORFで、2026年のタイトル争いについて明確な見解を示した。

    「タイトルはおそらくメルセデスのドライバー同士で争われることになる」

    「チーム内には緊張が生まれるだろう」

    序盤戦でアントネッリが主導権を握る展開となったことで、チーム内競争はすでに無視できない要素となりつつある。

    アントネッリの実力は本物も“継続性”が鍵
    マルコはアントネッリのパフォーマンス自体には高い評価を与えている。

    「彼の状況は非常に期待できるものだ」

    「ジュニアカテゴリーでは驚異的な速さを見せていたし、若いドライバーが頭角を現しているのは素晴らしいことだ」

    その一方で、シーズンを通じてその速さを維持できるかが重要なポイントになると指摘した。

    「問題は、そのスピードをシーズンを通して維持できるかどうかだ」

    アンドレア・キミ・アントネッリとジョージ・ラッセル(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ)

    ラッセルの経験がタイトル争いの分水嶺に
    チームメイトであるジョージ・ラッセルの存在も、タイトル争いを左右する重要な要素として挙げている。

    「ラッセルは間違いなくより経験豊富なドライバーだ」

    さらに、過去の流れを踏まえたうえで、アントネッリの安定性に疑問を投げかけた。

    「昨年、ヨーロッパラウンドに入ってから、アントネッリは大きく調子を落とした」

    若さと勢いでシーズン序盤をリードするアントネッリと、経験値で勝るラッセル。この構図が続く限り、メルセデス内部の緊張は避けられない状況にある。

  • FIAがF1予選の“抜け穴”を封鎖 メルセデスとレッドブルの手法に制限

    FIAがF1予選の“抜け穴”を封鎖 メルセデスとレッドブルの手法に制限

    FIA(国際自動車連盟)が、2026年F1マシンの予選で使われていたバッテリー展開の手法に対し、運用制限を通達したことが明らかになった。問題となったのは、メルセデスとレッドブルのパワーユニットを搭載する陣営が活用していた手法で、フィニッシュライン手前で本来の出力低下プロセスを回避し、わずかな性能上乗せを得ていたとされる。

    2026年F1レギュレーションは、導入直後からいくつかの抜け穴を浮かび上がらせてきたが、今回の件はその象徴的な事例といえる。

    安全確保のために定められた電力制御機能が、予選専用のパフォーマンス獲得手段として使われ始めたことで、FIAは本来の目的外使用を認めない姿勢を明確にした。

    予選終盤で使われていた“緊急オーバーライド”
    2026年F1の複雑なパワーユニット規則では、マシンが突然大きく減速して危険を招くことを防ぐため、電力は段階的に減少させることが義務づけられている。

    しかし、この制御はMGU-Kを停止し、緊急用のオーバーライド機能を用いてエネルギーを一気に使い切ることで回避可能だったという。本来であればライン通過に向けて毎秒50kWずつ出力が下がるところ、この方法を使えば50〜100kWの上乗せ効果が得られるとされた。

    その代償として、MGU-Kは60秒間ロックアウトされる。ただ、予選ラップ終了後はドライバーが大幅にペースを落として走るため、この不利益は実質的な痛手になりにくかった。

    オーストラリアと日本で実戦使用
    この手法は、該当するパワーユニットを搭載する複数チームによって、オーストラリアGPとF1日本GPで使われていたとされる。いずれもラップ終盤、フィニッシュラインまでの区間で活用されていたという。

    効果自体は大きなものではなかったとみられるが、実際に採用されていた以上、現場では明確なメリットがあると判断されていたことになる。

    日本GPでは、この方法に伴う副作用も表面化した。アレクサンダー・アルボンは予選シミュレーション後のトラブルによってコース上でストップを強いられ、他のドライバーたちもMGU-Kのロックアウトによる影響を受けたとされる。

    FIAは“本来の用途に限る”と通達
    今回、Crash.netによると、FIAは各チームに対して文書を送り、標準電子制御ユニットのソフトウェア内にあるこの機能は、あくまで本来想定された緊急用途に限って使用されるべきだと通知したという。

    その中では、予選でこれを常態的なパフォーマンス獲得手段として使うことは認められないと明記されたとされる。形式上はルール文言の範囲内であったとしても、統括団体としては競技上の慣行として広がることを問題視した格好だ。

    一方で、60秒のロックアウト措置そのものは維持される見通しとなっている。テレメトリーによって、本当に緊急事態だったのかどうかは容易に判別できるため、FIAとしてはそれ自体が十分な抑止力になると考えているようだ。

    フェラーリも懸念を示していた
    この手法については、フェラーリが特に強い懸念を示していたという。フェラーリ側も、規則の文言上は合法であること自体は認めていたが、こうした使い方が常態化していくことには否定的だった。

    2026年F1では、エネルギーマネジメントと安全性の両立がレギュレーションの根幹にある。その中で、緊急用の制御が予選アタックの一部として使われるようになれば、制度設計そのものの意図が揺らぎかねない。今回の通達は、レギュレーションの解釈をめぐる駆け引きがすでに新たな段階に入っていることを示している。

  • ドリアーヌ・ピン メルセデスF1テストへ前進 シミュレーター評価が後押し

    ドリアーヌ・ピン メルセデスF1テストへ前進 シミュレーター評価が後押し

    メルセデスの育成ドライバーであり、2025年F1アカデミー王者のドリアーヌ・ピンが、F1マシンテスト実現に向けて大きく前進している。

    チーム代表トト・ヴォルフがテスト実施を承認したことで、これまで“将来の可能性”にとどまっていたプランが、現実的なステップへと移行しつつある。

    シミュレーターでの高評価が決定打に
    ピンは現在、メルセデスの開発ドライバーとしてブラックリーの拠点に所属しながら、シミュレーター作業を中心にチームへ貢献している。

    今回のテスト計画の背景には、そのシミュレーターでのパフォーマンスがある。チーム内部では極めて高い評価を得ており、実車テストへ進むだけの根拠が揃ったと判断された。

    「そう言っていました」とピンは語り、ヴォルフからテストの約束があったことを明かした。

    「もちろん、まずはシミュレーターの進み具合を見る必要がありましたし、それが次のステップでした。でもシミュレーターはうまくいっていました。本当にとてもうまくいっていて、それがプライベートテストで実車をドライブする機会を与えるというアイデアにつながったんです」

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ ドリアーヌ・ピン

    “F1到達”へ向けた現実的なステップ
    このテストは単なるプロモーションではなく、ピンにとってはキャリアにおける重要な節目となる。

    女性ドライバーとしては、2014年にレース週末へ参加したスージー・ヴォルフ、2023年にアストンマーティンでテストを行ったジェシカ・ホーキンスに続く存在となる可能性がある。

    「もちろん自分でも強く望んでいます。実際にマシンをドライブするチャンスが欲しいですし、自分にポテンシャルがあることを証明したいんです。目標はF1に行くことですから」

    「だから実車に乗る前に、完全に準備が整っている状態にしておきます」

    テスト実現へ残る最終段階
    すでに計画は具体化しつつあるが、現時点ではまだ細部の準備が残されている。

    シートフィッティングなどの最終的な調整は完了しておらず、実際の走行に向けた最終段階に入っている状況だ。

    「まだできていません」とピンは笑顔で語り、シートの準備がこれからであることを明かした。

    2026年シーズンが進むなかで開発ドライバーとしての役割も拡大しており、実車テストの実現は時間の問題とみられる。シミュレーターから実戦へ――その転換点は、すでに目前に迫っている。

  • メルセデスF1内紛の真相 トト・ヴォルフ「ハミルトンとロズベルグをクビにした」

    メルセデスF1内紛の真相 トト・ヴォルフ「ハミルトンとロズベルグをクビにした」

    メルセデスF1のトト・ヴォルフは、2026年シーズンにアンドレア・キミ・アントネッリとジョージ・ラッセルがタイトル争いの中心にいる現状を前に、かつてルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグの間で起きた深刻な対立を振り返った。

    開幕からメルセデスが全勝を維持し、再び2台のマシンが選手権争いの先頭に立つなかで、ヴォルフは2016年にチームを揺るがせた“同士討ち”が、いかに組織全体に大きな影響を及ぼしたかを明かしている。

    2016年に起きたメルセデスF1内部の亀裂
    2016年のメルセデスは、ハミルトンとロズベルグという2人のワールドクラスのドライバーを擁しながら、チーム内の緊張を制御する難しさにも直面していた。

    その象徴となったのがスペインGPでの接触だった。両者はスタート直後に絡んでリタイアし、勝利は当時レッドブルのマックス・フェルスタッペンに転がり込んだ。この一件は、ふたりの関係が単なるライバル意識から修復困難な対立へと変質した転機でもあった。

    トト・ヴォルフ「彼らをクビにした」
    ヴォルフは当時の状況について、極めて強い姿勢で臨んでいたことを明かした。

    「2016年、彼らは接触した。しかも、そのあと再びやった。だから私は彼らをクビにした」とヴォルフは語った。

    さらにヴォルフは、当時ダイムラーの最高経営責任者だったディーター・ツェッチェに連絡し、新たに2人のドライバーを探す必要があると伝えたという。

    「私はCEOのディーター・ツェッチェに電話して、2人のドライバーを獲得しなければならないと話した。彼は折り返してきて確認してきたが、私はそうだと答えた。彼らはブランドとその利益がどれほど重要かを理解していなかった」

    ヴォルフの発言は、ドライバー同士の争いが単なるコース上の出来事ではなく、メルセデスというブランド全体に関わる問題だったことを示している。

    “健全な競争”が敵対関係に変わった瞬間
    ヴォルフは、問題の本質が単なる接触事故ではなかったと説明する。

    「それは個人的なものだった。健全な競争が敵意に変わってしまった。それは私が許容できるものではなかった」

    メルセデスにとって深刻だったのは、2人の争いが純粋なタイトル争いの範囲を超え、チームの空気そのものを悪化させていた点にあった。圧倒的な競争力を持っていたからこそ、内部対立のダメージもまた大きかった。

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    アントネッリとラッセルは同じ道をたどるのか
    現時点で、アントネッリとラッセルの関係は2016年のハミルトンとロズベルグのような段階には達していない。両者はまだ本格的な直接対決や、決定的な衝突を経験していないからだ。

    ただし、同じチームに所属し、同じマシンで戦う以上、最も比較される相手がチームメイトになるというF1特有の構図は変わらない。ヴォルフもその点をよく理解している。

    「同じ構造を共有するスポーツは他にない。チームメイトでありながら、最も重要なライバルでもある。なぜなら同じマシンで戦い、自分の評価はチームメイトに勝てるかどうかにかかっているからだ」

    2026年のメルセデスF1は、再びタイトル争いの中心に戻ってきた。その一方で、過去に経験した内部対立の教訓をどう生かすかも問われている。アントネッリとラッセルが純粋な競争関係を保てるのかどうかは、今後のタイトル争いを占ううえでも重要なポイントになりそうだ。

  • バルテリ・ボッタス キミ・アントネッリ初優勝は「時間の問題だった」

    バルテリ・ボッタス キミ・アントネッリ初優勝は「時間の問題だった」

    バルテリ・ボッタスは、キミ・アントネッリが上海でF1初優勝を挙げ、その1週間後に鈴鹿でも勝利を重ねたことについて、「本当に誇りに思う」と語った。

    メルセデスのアントネッリはまだ19歳。複数回のグランプリ優勝を記録した初のティーンエイジャーとなり、鈴鹿での勝利によってランキング首位にも立った。ボッタスは、そうした結果を偶然ではなく、経験の積み重ねと今季の流れの中で訪れるべくして訪れたものだと捉えている。

    ボッタスが見ていたアントネッリの成長
    ボッタスは2017年から2021年までメルセデスに在籍し、その後キック・ザウバーを経てキャデラックへ移籍した。メルセデス時代にはルイス・ハミルトンとチームを組み、10勝を記録している。

    さらに昨年はメルセデスのリザーブドライバーを務めており、当時18歳だったアントネッリがF1キャリアの第一歩を踏み出す様子を、チームのガレージで間近に見ていた。

    そうした立場にあったからこそ、ボッタスの言葉には単なる賛辞ではない重みがある。

    「キミが初優勝したのを見て、本当にうれしかった。彼が今年持っているマシンを考えれば、それは時間の問題だったと思う。彼は週末を通してしっかりしていたし、予選もとても良く、レースもとても良くて、勝利を手にした」とボッタスは語った。

    ルーキーイヤーの苦戦を越えた2年目の飛躍
    アントネッリのルーキーシーズンは、好結果と苦戦が入り混じる1年だった。マイアミではスプリントでポールポジションを獲得し、カナダでは初表彰台を記録した一方で、複数のクラッシュや不安定な時期にも直面した。

    カナダでの表彰台前後の7戦では6戦で無得点に終わり、コンストラクターズ争いにおいてチームメイトのジョージ・ラッセルを十分に支えられない時期もあった。

    それでもシーズン終盤には調子を取り戻し、ブラジルとラスベガスで2戦連続表彰台を獲得。その結果、メルセデスは最終的にマクラーレンに次ぐランキング2位でシーズンを終えた。

    ボッタスは、そうした1年目を踏まえた上で、2年目の進歩は自然なものだったと見ている。

    「彼は間違いなく大きく成長した。まだとても若くて、毎週末経験を積んでいるところだけど、僕は1年目から2年目にかけて彼が一歩前進するだろうとずっと思っていた。そして実際にそれができているように見えるから、本当にいいことだ」とボッタスは述べた。

    アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    2026年シーズン序盤で示した強さ
    アントネッリの2年目は、ルーキーイヤーとは対照的に非常に前向きなスタートとなった。ラッセルが優勝したオーストラリアGPでは2位に入り、その後は中国GPと日本GPで連勝を飾った。中国スプリントでも5位に入っている。

    メルボルンではプラクティス終盤に攻めすぎてクラッシュするミスもあったが、その後の立て直しは力強かった。さらに日本GPではポールポジションからスタートしながら、オープニングラップで6番手まで後退する苦しい展開となったが、そこで冷静さを失わず勝利までつなげた。

    結果そのものだけでなく、ミスのあとに立て直す力や、レース中のプレッシャーに耐える落ち着きも、今季のアントネッリを印象づける要素になっている。

    “時間の問題”だった初優勝
    ボッタスはアントネッリに祝福のメッセージも送ったという。

    今のアントネッリには、速さだけでなく、経験を結果につなげる安定感も見え始めている。昨年の浮き沈みを経て迎えた2026年シーズン序盤の連勝は、ボッタスの言う通り、初優勝が“時間の問題”だったことを裏付ける内容だった。

  • アントネッリ ラッセルとのF1タイトル争いに冷静「自分に集中」

    アントネッリ ラッセルとのF1タイトル争いに冷静「自分に集中」

    アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)は2026年F1世界選手権のランキング首位に立ちながらも、チーム内でのタイトル争いの可能性については現時点で意識していない姿勢を示した。

    ジョージ・ラッセルとの同士討ちの構図が現実味を帯びる中でも、アントネッリはあくまで自らのパフォーマンス向上に集中する姿勢を貫いており、その冷静さが今季の好調を支えている。

    チーム内タイトル争いへの距離感
    シーズン序盤からランキング首位に立つアントネッリは、F1の4月ブレイク前の時点でラッセルに対して9ポイント差を築いている。だが、このリードは決して安泰とは言えず、メルセデスが現時点で最も競争力のあるパッケージを持つ状況では、両者の直接対決は避けられない展開と見られている。

    それでもアントネッリは、その構図を意識的に遠ざけている。

    「正直に言って、そこは気にしていない。自分自身、自分がやるべきことに集中するだけだ。手順やスタート、ドライビングのすべてを正しくこなすことに集中している」

    ラッセルの実力については十分に理解しているものの、現段階では対決を意識すること自体が優先事項ではないと強調した。

    「ジョージがどれだけ強いかは分かっているし、間違いなく簡単な戦いにはならない。それにフェラーリやマクラーレンも近づいてくると思うから、トップに居続けることが重要になる。常に基準を上げ続ける必要がある」

    「でも今はそこに集中したり、心配したりはしていない。ブレイク期間を最大限に活用して、自分の弱点をどう改善できるかを見ていきたい」

    アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    急成長の裏にある経験値
    アントネッリの落ち着きは偶然ではない。2025年シーズンを通じて経験した学習プロセスが、現在の安定感につながっている。

    「大きなステップを踏めたと思う。去年は本当に多くのことを経験したし、想像以上に多くのことを学べた。それが今年ここまで確実に役立っている」

    「もちろんまだやるべきことはたくさんあるけど、状況をよりコントロールできている感覚がある。マシンも助けてくれているし、このチャンスは毎回あるものではないから、しっかり準備していきたい」

    「ここまでチームが用意してくれたマシンには本当に感謝しているし、とにかく集中し続ける必要がある」

    避けられない“同士討ち”の行方
    メルセデスが現在の優位性を維持すれば、タイトル争いはチーム内対決へと収束する可能性が高い。かつてのルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグの関係を想起させる構図が再び生まれようとしている。

    現時点でアントネッリはその流れを受け入れつつも、あえて意識の外に置いている。しかしシーズンが進むにつれて、その冷静さが真価を問われる局面は確実に訪れる。

    タイトル争いが同一ガレージ内の戦いへと変わるとき、アントネッリの“自分に集中する”という姿勢がどこまで維持されるかが、大きな分岐点となりそうだ。

  • アンドレア・キミ・アントネッリ 父は当初レース反対「走らせたくなかった」

    アンドレア・キミ・アントネッリ 父は当初レース反対「走らせたくなかった」

    アンドレア・キミ・アントネッリは、自身のキャリアの出発点において、父マルコ・アントネッリがレース参戦に慎重だったことを明かした。

    現在メルセデスのドライバーとしてF1選手権をリードする19歳の躍進の裏には、モータースポーツの厳しさを知る父の葛藤と、それを乗り越えた本人の強い意志があった。

    父の経験が生んだ慎重な判断
    アントネッリはBBCの取材に対し、自身がモータースポーツに関わるきっかけが父にあったと語った。

    「父のおかげだ。父自身もレーシングドライバーで、今もそうだし、長年自分のチームを運営している。その影響で僕はモータースポーツの世界に入った」

    「とても小さい頃から父のレースウイークエンドに一緒にサーキットへ行っていたし、そこで情熱が芽生えた」

    しかし、その環境とは裏腹に、父は当初、息子の参戦に否定的だった。

    「正直に言えば、最初はレースをさせたくなかったみたいだ。モータースポーツが素晴らしい一方で、とても厳しい世界だと分かっていたからだ」

    「父自身もその厳しさを経験しているし、僕がその影響を受けてしまうことを望んでいなかった。困難な時期に大きく落ち込んでしまうことを避けたかったんだと思う」

    情熱が父の考えを変えた瞬間
    それでもアントネッリの意思は揺るがなかった。

    「僕が本気で取り組んでいるのを父は見ていた。無理にやらせる必要はなかったし、むしろ僕の方がやりたいと強く思っていた」

    「それを見て、最終的にはレーシングドライバーになるだろうと理解したんだと思う」

    父の反対は次第に理解と支援へと変わり、その後のキャリアは一気に加速していく。

    アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    ミナルディとの出会いが転機に
    カートでの活躍をきっかけに、アントネッリは重要なチャンスを掴む。

    「すべてはミナルディ・ファミリーのおかげで始まった。僕のことをトト・ヴォルフに伝えてくれたんだ」

    「それでトトが興味を持ってくれた」

    「2017年の終わりにジュニアプログラム責任者のグウェン・ラグリューが来てくれて、ポテンシャルを確認し、アカデミーに入ることを決めた」

    その瞬間は今でも鮮明に記憶に残っているという。

    「父と車に乗っている時にトトから電話がかかってきた。その場でアカデミー入りの話を聞いたんだ。本当に特別な瞬間だった」

    “キミ”ではなく“アンドレア・キミ”である理由
    現在はメルセデスで戦い、中国GPと日本GPで勝利を挙げるなど、すでにトップドライバーとしての地位を築きつつあるアントネッリ。

    一方で、自身の名前についても強いこだわりを持っている。

    「アンドレア・キミ・アントネッリという名前は少し長いけど、みんな“キミ”と呼ぶ。それはモータースポーツ界でよく知られた名前だからだと思う」

    「チャリティー用のボックスを作った時、最初は“キミ・アントネッリ”と書く予定だったけど、僕は“アンドレア・キミ・アントネッリ”にしてほしいと頼んだ」

    「もちろんキミとして知られているけど、フルネームも大切だと思っている」

    「レースの世界ではキミと呼ばれるけど、それは問題ない。ただ家では親しい友人たちはアンドレアと呼ぶ」

    父の慎重さから始まったキャリアは、本人の揺るぎない情熱によって道を切り開いた。その歩みは、家族の理解と支えがいかに重要かを示すものとなっている。

  • キミ・アントネッリ F1中断期間にVR46ランチ訪問 ロッシの聖地で休暇満喫

    キミ・アントネッリ F1中断期間にVR46ランチ訪問 ロッシの聖地で休暇満喫

    アンドレア・キミ・アントネッリは、2026年F1シーズンの中断期間中に、バレンティーノ・ロッシの名高い「VR46モーターランチ」を訪れ、イースターの週末を過ごした。

    中国GPと日本GPで連勝を飾り、ドライバーズ選手権首位で5週間のブレイクに入ったアントネッリは、タイトル争いの中心として注目を集めるなか、イタリア・タヴッリアでモータースポーツ色の濃い休暇を選んだ。

    VR46モーターランチで過ごしたイースター
    現在のF1ドライバーズ選手権首位に立つアントネッリは、イタリア・タヴッリアにあるバレンティーノ・ロッシの有名なVR46モーターランチで、イースター期間の一部を過ごした。

    2026年シーズンは開幕から好調を維持しており、中国GPと日本GPでの連勝を含む力強いスタートによって、アントネッリはタイトルコンテンダーであることを証明している。

    バーレーンGPとサウジアラビアGPの中止により、F1カレンダーは5週間の空白期間に入っており、そのなかでイタリア人ドライバーのアントネッリは、ロッシのランチでアドレナリンに満ちた週末を過ごすことを選んだ。

    ベッツェッキやVR46アカデミーのメンバーと合流
    アントネッリはイースターの週末、自身のソーシャルメディアで現地での様子を公開した。

    そこには、現役MotoGPライダーのマルコ・ベッツェッキや、VR46アカデミーのメンバーとともに過ごす姿が収められていた。

    他の参加者がトラックを走行する一方で、メルセデスのF1ドライバーであるアントネッリは、地に足をつけたまま、その走りを見守っていたようだ。

    日本GP後に語った選手権首位の手応え
    アントネッリは、この5週間のブレイクをドライバーズ選手権首位として迎える。72ポイントでトップに立っており、メルセデスのチームメイトであるジョージ・ラッセルが63ポイントで2番手につけている。

    日本GP後、アントネッリは現在の状況について次のように語っていた。

    「かなりいい気分だ」

    「もちろん、選手権について考えるにはまだ早いけど、僕たちはいい方向に進んでいる」

    「レースではスタートがひどかった。何が起きたのか確認しないといけない。でも、そのあとセーフティカーで先頭に立てたのは幸運だった」

    「それからペースは本当に信じられないほど良かったし、2スティント目は本当に良かった。マシンにもとてもいい感触があったし、それにはとても満足している」

    次戦は5月のマイアミGP
    ドライバーズ選手権では、フェラーリのシャルル・ルクレールとルイス・ハミルトンが、それぞれ3番手と4番手につけている。

    次戦マイアミGPは、5月1日から3日にかけてマイアミ・インターナショナル・オートドロームで開催される。