タグ: V型8気筒

  • 元F1ドライバーが2031年V8エンジン構想に懐疑論「実現は難しい」

    元F1ドライバーが2031年V8エンジン構想に懐疑論「実現は難しい」

    元F1ドライバーのジャン=ルイ・シュレッサーは、FIAが2031年以降の新パワーユニットとして検討を進めるV8エンジン構想について、「夢ではあるが実現するとは思えない」と懐疑的な見方を示した。

    また、2026年から導入される電動化を強めた新レギュレーションについても厳しく批判し、「F1が環境に優しいという考えはナンセンスだ」と切り捨てた。

    1983年と1988年にF1へ参戦した77歳のシュレッサーは、スペイン紙『Mundo Deportivo』のインタビューで、現在のF1が電動技術へ傾倒しすぎていると指摘。若手育成にかかる莫大なコストについても問題視し、マックス・フェルスタッペンの主張に理解を示している。

    「エンジンの40%以上が電動なのは問題」
    2026年からF1は、内燃機関と電動出力の比率をほぼ半々に近づけた新世代パワーユニットへ移行する。しかしシュレッサーは、その方向性そのものに強い違和感を抱いている。

    「電子制御がレースを支配しているのは残念だ」

    「心配なのは、エンジンの40%以上を電気系統が占めるべきではないということだ」

    さらに、F1が持続可能性をアピールしていることにも疑問を呈した。

    「F1が環境に優しいと言うのはナンセンスだ」

    「環境問題を気にするなら、レースそのものをやめればいい。半分電気で走るクルマだとか、そんなものは間違った方向へ進んでいる」

    2031年V8構想には「夢だが実現しない」
    FIAのモハメド・ビン・スライエム会長は、2031年以降に向けて、より軽量でシンプルかつ低コストなパワーユニットへの移行を提唱しており、V8エンジンに小型ハイブリッドシステムを組み合わせる案が有力候補の一つとなっている。

    しかしシュレッサーは、大手メーカーがその方針転換を受け入れる可能性は低いとみている。

    「私はあまり信じていない」

    「多くのメーカーは取締役会の支持を得るために、自社のクルマが環境に優しいというイメージを売りにしている。例えばアウディがF1に参戦した理由もそこにある」

    「BYDのようなメーカーを呼び込もうとするかもしれないが、V8は夢だし、V10ならなおさら素晴らしい。でも実現するとは思えない」

    1988年モンツァでセナと接触した真相も回顧
    シュレッサーはF1でわずか2戦の出場に終わったが、1988年イタリアGPで周回遅れとなりながらアイルトン・セナと接触し、マクラーレンのシーズン全勝を阻止した出来事で広く知られている。

    当時の場面について、シュレッサーは避けようがなかった事故だったと振り返った。

    「セナは僕のギアボックスのすぐ後ろにいて、選択肢はなかった」

    「もしアクセルを緩めていたら追突されていたかもしれない。だから単なる不運だった」

    また、そのレースへの参戦は急きょ決まったものだったという。

    「フランク・ウィリアムズから電話があり、『金曜日にイタリアへ来て運転できるか』と聞かれた」

    「『このシートを望んでいるドライバーは10人いる。でもパトリック・ヘッドが君を希望している。来なくても構わない』と言われた」

    シュレッサーはフランク・ウィリアムズについて、「いい人だったが、ぶっきらぼうだった」と振り返っている。

    なお、1983年のフランスGPではRAMからF1デビューを果たしたが、そのマシン性能については笑いながらこう語った。

    「あのクルマの最高速は、僕のツーリングカーと同じくらいだった」

    V型8気筒 F1

    若手育成費用は「異常」 フェルスタッペンにも賛同
    シュレッサーは、F1へ到達するまでに必要な資金が年々膨れ上がっている現状についても厳しく批判した。

    「今の若手カテゴリーへ進むための費用は異常だ」

    「公平ではない。F1に到達するまでの費用が高すぎるというマックス・フェルスタッペンの意見には全面的に賛成だ」

    自身の息子ルイ・シュレッサーもレーシングドライバーとして活動しているが、現状には満足していないという。

    「もっと勝たなければならない」

    「レースで十分に勝てていない。それに今のフォーミュラ・リージョナル・ヨーロッパは参戦費用が高すぎる」

    シュレッサーは、2031年以降のV8エンジン構想には魅力を感じながらも、自動車メーカーの戦略や環境イメージを重視する流れを踏まえれば実現は難しいと予想している。一方で、電動化が進みすぎた現在のF1や若手育成にかかるコストの高騰には強い危機感を示し、現代のF1が抱える構造的な課題に警鐘を鳴らした。

  • アルピーヌF1 2031年V8導入案でもルノー製PU復活を否定 CEOが方針明言

    アルピーヌF1 2031年V8導入案でもルノー製PU復活を否定 CEOが方針明言

    アルピーヌF1を擁するルノーは、2031年からF1がV8エンジンへ移行する構想が進むなかでも、自社製パワーユニット(PU)開発を再開する考えはないと明言した。

    FIAは2031年からハイブリッドシステムを簡素化したV8エンジン導入に向けた検討を進めており、一部メーカーのPU供給復帰も取り沙汰されている。しかしルノーは、昨年決定したF1エンジン開発撤退の方針を維持する姿勢を示している。

    ルノーCEOがエンジン復帰を明確に否定
    ルノーのフランソワ・プロボCEOはロイター通信の取材に対し、F1エンジン開発を再開する考えはないと断言した。

    「不確実性によってチームや関係者を混乱させたくない」

    「現時点での方針は明確だ。私はF1用エンジンを開発しない」

    ルノーは2025年にワークスPU開発から撤退を決断。2026年からアルピーヌはメルセデス製PUを搭載するカスタマーチームへ移行している。

    アルピーヌ F1 ルノー V型8気筒

    メルセデスPUが復調のきっかけと評価
    プロボCEOは、自社製PUを手放したことがアルピーヌ復調の重要な要因になったとの認識も示した。

    「私たちはメルセデスのエンジンを使っている。それは優れたエンジンだ」

    「それが今年のチーム復活の明確なきっかけになっている」

    2026年のアルピーヌは、メルセデス製PUへの切り替えによって信頼性やパフォーマンス面で改善を見せており、チームは中団争いで競争力を高めている。

    2031年以降はV8エンジンへの移行案が議論されているものの、少なくとも現時点ではルノーがF1エンジンサプライヤーとして復帰する可能性は低く、アルピーヌはメルセデスとのパートナーシップを軸に戦いを続ける方針だ。

  • FIA会長「V8は決定事項。決断は下された」 F1次世代エンジン構想が前進

    FIA会長「V8は決定事項。決断は下された」 F1次世代エンジン構想が前進

    FIA(国際自動車連盟)のモハメド・ビン・スライエム会長が、F1の将来のパワーユニット規則について「V8は決定事項だ。すでに決断は下された」と明言した。2026年から導入される新世代パワーユニットへの懸念が高まるなか、2030年または2031年からのV8エンジン回帰に向けた議論が大きく前進した形だ。

    FIAは現在の複雑で高コストなパワーユニットから脱却し、より軽量でシンプルなエンジン規則への移行を目指している。今回の発言は、その方向性をFIA首脳自らが改めて強調したものとして注目を集めている。

    「V8は決定事項だ」
    ル・マン24時間レースの会場で複数のメディアに対して語ったビン・スライエム会長は、V8エンジンへの回帰がすでに既定路線であることを強調した。

    「V8は決定事項だ。すでに決断は下された」

    現在のF1は2026年から新たなパワーユニット規則を導入するが、重量増加や複雑なエネルギーマネジメントに対してはドライバーや関係者から懸念の声も上がっている。

    そうした状況を受け、FIAはすでに2027年と2028年に内燃機関の比率を引き上げる方向でルール改定を進めており、その先にはV8を中心とした新たなエンジン規則を見据えている。

    高騰する開発費に危機感
    ビン・スライエム会長は、現在のパワーユニット開発費が持続不可能なレベルに達していることも問題視した。

    「V8は持続可能だ。研究開発には2億ユーロ(約372億円)以上が必要だ」

    「レッドブルは現在のエンジンに13億ユーロ(約2418億円)以上を投資した。ばかげている」

    FIAはコスト削減を重要課題のひとつに位置付けており、次世代エンジンでは開発費だけでなく顧客チームが購入するエンジン価格も大幅に引き下げたい考えだ。

    ビン・スライエム会長によれば、現在約150万ユーロ(約2億7900万円)とされるエンジン価格を約70万ユーロ(約1億3020万円)まで削減することを目標としている。

    V型8気筒 エンジン 国際自動車連盟

    ターボ廃止で軽量化を目指す
    FIAが構想する新世代エンジンは、V8エンジンに軽量なハイブリッドシステムを組み合わせるものだ。

    会長はターボチャージャーについても否定的な見解を示した。

    「多くの人はターボが必要だと言う。しかしそれでは再び重量が増えてしまう」

    「ターボを搭載すればウェイストゲートやインタークーラー、配管が必要になる。それらはすべて重量であり、コストでもある」

    FIAは軽量化を重視しており、2030年代のF1マシンでは車重を約630kgまで削減する構想も描いている。

    目指すのはシンプルで魅力的なF1
    ビン・スライエム会長は、新規則の目的についても明確に説明した。

    「使命はシンプル化、コスト管理、そしてファンが喜ぶサウンドを取り戻すことだ」

    FIAの試算では、V8エンジンと約10%のハイブリッドシステムを組み合わせることで約760馬力を発生し、ハイブリッド出力を加えれば約880馬力に達するという。

    メーカーとの協議は今後も続く見通しだが、FIAトップが「決定事項」とまで言い切ったことで、2030年代初頭のF1がV8ハイブリッド時代へ向かう可能性は一段と高まった。

    2026年規則の導入を前にすでに次の時代を見据えた議論が始まっており、F1のエンジン哲学は大きな転換点を迎えようとしている。

  • FIA会長 F1のV8エンジン復活を再提唱「630kgの軽量マシンを目指す」

    FIA会長 F1のV8エンジン復活を再提唱「630kgの軽量マシンを目指す」

    FIA(国際自動車連盟)のモハメド・ビン・スライエムFIA会長は、将来的にF1をV8エンジン時代へ回帰させる構想を改めて強調した。現在のマシンは複雑化と重量増加が進み、コストや安全性の面で課題を抱えていると指摘している。

    F1のパワーユニットメーカー各社はすでに2027年および2028年のレギュレーション修正で合意しているが、ビン・スライエム会長はその先の次世代規則を見据えている。

    持続可能燃料を使用する自然吸気V8エンジンへの移行により、軽量化とコスト削減を同時に実現できるとの考えを示した。

    複雑化した現代F1への問題提起
    モハメド・ビン・スライエム会長は、現在のF1マシンが抱える最大の問題として「複雑さ」を挙げた。

    「今のクルマの最悪な部分は何か? システムの複雑さ、開発に費やされる莫大な資金、コスト、そして大きなクルマだ」

    現在のF1マシンはハイブリッド技術の発展に伴い大型化・重量化が進んでいる。会長は、その重量増加が安全性にも悪影響を及ぼしていると考えている。

    「大きくて重いクルマは何を意味するのか? それは安全ではないということだ」

    630kgの軽量マシンを目指す
    FIAは近年、安全性向上のために車両重量を増やしてきた。しかしビン・スライエム会長は、今後はその流れを逆転させるべきだと主張する。

    「私は完成状態のマシンで650kg未満を見たい。私の目標は630kgだ」

    現在のF1マシンは最低重量が800kg近くに達しており、この構想が実現すれば大幅な軽量化となる。

    V8自然吸気エンジン復活を提唱
    ビン・スライエム会長は軽量化を実現する手段として、持続可能燃料を使用する自然吸気V8エンジンを提案している。

    「内燃エンジンだけで約760馬力、そこに10%程度の電動化を組み合わせることができる。それならサウンドも生まれるし、はるかに安価になる」

    現在の複雑なハイブリッドシステムと比べて、パワーユニットそのものを大幅に簡素化できるという考えだ。

    国際自動車連盟 V型8気筒

    コスト削減とファン重視の姿勢
    ビン・スライエム会長は、この構想によって研究開発費の削減も可能になると説明した。

    「研究開発費は大幅に安くなる。エンジン自体もずっと軽くなり、扱いやすくなる。そして観客はサウンドを楽しめる」

    さらに、この変更はファン、チーム、メーカーのすべてに利益をもたらすと主張した。

    「我々はビジネスとスポーツへの愛情の両方を支えなければならない。ファンに何かを提供する必要がある」

    2031年より前倒しの可能性も示唆
    一方で、会長は一方的な導入を考えているわけではない。実現にはパワーユニットメーカーやチームとの協議が不可欠だと認めている。

    「チーム、とりわけパワーユニット供給者との協議は重要だ」

    ただし合意が得られるなら、当初想定される2031年より前倒しでの導入も歓迎する姿勢を示した。

    「もし彼らが1年早く導入したいのであれば、我々は非常に歓迎する。なぜなら、その方が簡単で安価だからだ」

    F1が持続可能性とエンターテインメント性をどのように両立させるのか。その議論はすでに2030年代へ向けて始まっており、ビン・スライエム会長はその方向性として軽量なV8マシンへの回帰を強く訴えている。

  • FIA会長スライエム F1のV8エンジン復活を再表明「2030年実現を目指す」

    FIA会長スライエム F1のV8エンジン復活を再表明「2030年実現を目指す」

    モハメド・ビン・スライエム FIA会長が、F1の将来に向けた自身のビジョンを改めて示した。FIA会長は、遅くとも2031年までに自然吸気V8エンジンをF1へ復活させたいとの考えを再度表明した。

    F1は現在の2026年レギュレーション時代を迎えたばかりだが、すでに2030年以降の次世代パワーユニットに関する議論が始まりつつある。ビン・スライエムは、現在の複雑なターボハイブリッド時代から脱却し、より軽量で安価、そしてファンにとって魅力的なパワーユニットへの回帰を訴えている。

    V8復活を目指すFIA会長の構想
    モハメド・ビン・スライエムは自身のSNSで次のように述べた。

    「私はV8エンジンをF1に復活させることに全力で取り組んでいる」

    「理想的には2030年、遅くとも2031年には次のFIAレギュレーションサイクルの一環として実現したい」

    「V8はより軽く、よりシンプルで、コスト効率にも優れている。また持続可能燃料を使用することで、環境目標とも両立できる」

    「そして何より、世界中のファンがF1と結びつけている独特で力強いサウンドを取り戻すことができる」

    ビン・スライエムの主張は一貫している。コスト削減、技術の簡素化、そしてファン体験の向上という3つの要素を重視しており、現在の高度に複雑化したハイブリッド時代とは対照的な方向性を示している。

    次世代パワーユニットを巡る政治戦が始動
    現行のパワーユニット規則は2030年まで継続される見込みだが、2027年には内燃機関と電動出力の配分見直しが検討されている。

    その一方で、2030年以降の次世代エンジンについては、すでに舞台裏でメーカー間の駆け引きが始まっている。

    ハイブリッド技術への投資を進めてきたメーカーの中にも、将来的な別コンセプトへの移行に前向きな姿勢を示す企業が現れ始めている。

    アウディは柔軟姿勢を示す
    その代表例がアウディだ。

    アウディF1プロジェクトを率いるマッティア・スピーニは、将来の議論に積極的に参加する考えを明らかにした。

    「アウディはこの議論に協力する。アウディはF1の一員であり、長期的にF1に参戦し続ける意思がある」

    「我々は議論の一部となるだけでなく、積極的かつ前向きな役割を果たしたい。将来に向けた適切なレギュレーションを定義するためだ」

    さらにスピーニは、エンジン形式そのものよりもF1が技術の頂点であり続けることが重要だと説明した。

    「F1は技術の最高峰であり続ける。それはF1のDNAの一部だからだ」

    「V6かV8かという形式そのものは、それほど本質的な問題ではないと思う」

    「もちろんアウディにとって高効率エンジンは重要だ。しかし一方で、FIA会長の提案の重要な要素のひとつはパワーユニットのコスト削減だ」

    V型8気筒 F1 国際自動車連盟

    2030年代のF1を左右する大きなテーマ
    現時点でF1はハイブリッド路線を維持しており、2026年に導入された新世代パワーユニットも今後数年間は使用される。

    しかし、モハメド・ビン・スライエムがV8復活を強く訴え続ける中で、メーカー各社も次のレギュレーションサイクルに向けた立場固めを始めている。

    2027年の出力配分見直しを巡る議論に続き、2030年以降のF1が「高効率ハイブリッド路線」を継続するのか、それとも「持続可能燃料を使用する自然吸気V8路線」へ舵を切るのか――。

    F1のエンジン哲学を巡る次の政治戦は、次の規則書が作られるはるか前から静かに動き始めている。

  • ステファノ・ドメニカリ F1のV8エンジン回帰を“1000%支持” PU内戦が激化

    ステファノ・ドメニカリ F1のV8エンジン回帰を“1000%支持” PU内戦が激化

    2026年F1レギュレーションを巡る“内戦”が、カナダGPを経てさらに激化している。電動化比率を大きく高めた現行PU規則に対し、ドライバーや一部チームから不満が噴出する中、F1 CEOステファノ・ドメニカリは将来的なV8自然吸気エンジン回帰を「1000%支持する」と明言した。

    2027年以降に電動比率を現在より抑えた「60:40」構成へ変更する議論が進む一方で、フェラーリやアウディは慎重姿勢を崩していないとされる。

    そこへマックス・フェルスタッペン、ルイス・ハミルトン、カルロス・サインツらも現行規則への不満を改めて表明し、F1の将来像を巡る政治的対立が表面化している。

    ハミルトンとストロールが現行PUに不満
    ルイス・ハミルトンは、カナダGPで2位表彰台を獲得したにもかかわらず、現在のF1マシンに違和感を隠さなかった。

    「モータースポーツ本来の姿には感じない」とハミルトンは語った。

    「ストレートの最後までエンジンを回し切って、ずっと伸び続ける感覚があった。V8やV10時代はそうだった」

    アストンマーティンのランス・ストロールはさらに踏み込んだ。

    「僕に決定権があるなら、バッテリーなんて一切いらない」とストロールはコメント。

    「運転するのはドライバーだけど、ルールを決めるのはメーカー側なんだ」

    ウィリアムズのカルロス・サインツも、現在検討されている“60:40”案ですら十分ではないとの考えを示した。

    「電動部分は補助的な存在であるべきだ。今みたいに依存するものではない」とサインツは語った。

    「60:40でも、ドライバー視点ではまだ十分じゃない。でも2030年に“本当のレーシング”と“本物のエンジン”が戻るまでの繋ぎにはなるかもしれない」

    マクラーレンとレッドブルは規則変更を支持
    一方で、マクラーレンとレッドブルは早期のルール修正を支持している。

    マクラーレンF1代表アンドレア・ステラは、各メーカーが自チームの利益だけでなくF1全体を考える必要があると強調した。

    「これは個人的利益よりも優先されるべき“共有の利益”だ」とステラは述べた。

    「良いスポーツでなければ、F1のビジネス価値を守れなければ、最終的に全員が損をする」

    表向きにはメルセデスも妥協に前向きな姿勢を見せている。しかしカナダGPで再び高い競争力を示したことで、パドック内では“現行規則維持を最も望んでいるのはメルセデスではないか”との見方も強まっている。

    ラッセルは新世代PUを擁護
    そんな中で、新規則を最も強く擁護したのがジョージ・ラッセルだった。

    ラッセルはカナダGPでアンドレア・キミ・アントネッリと激しいバトルを展開し、それこそが新世代F1の成果だと主張した。

    「こんなバトルは何年も経験していない」とラッセルは語った。

    「2014年のルイスとニコ以来だと思う。この新しいマシンだから可能なんだ。このエンジンだから可能なんだ」

    さらにラッセルは、フェルスタッペンを名指しこそ避けたものの、なぜそこまで急いで規則変更を求めるのか理解できないとも発言した。

    「なぜ誰かがルールを変えたがるのか分からない」とラッセルはコメント。

    「メルボルンでも良いバトルがあった。中国でもそうだった。そして今週末もキミと素晴らしい戦いができた」

    ドメニカリはV8回帰を全面支持
    こうした議論が続く中、F1 CEOステファノ・ドメニカリは、2030年または2031年に自然吸気V型8気筒エンジンへ回帰する構想を改めて支持した。

    「私は1000%V8に賛成だ」とドメニカリは仏『レキップ』紙に語った。

    ドメニカリは、軽量化されたマシンとシンプルなエンジンこそが「モータースポーツの純粋な本質」だと説明している。

    元F1王者エマーソン・フィッティパルディも、将来的な大音量エンジン復活を支持した。

    「F1は常にF1だ」とフィッティパルディは語った。

    「これほど大きな技術変革なのだから、改善すべき部分があるのは当然だ」

    そして、かつての時代で最も恋しいものを問われると、フィッティパルディは即答した。

    「自然吸気エンジンだ。あの素晴らしいサウンドが今は少し失われている」

  • メルセデスF1がV8復活案を支持 1200馬力の「メガエンジン」構想

    メルセデスF1がV8復活案を支持 1200馬力の「メガエンジン」構想

    FIA会長モハメド・ビン・スライエムが進めるF1のV8エンジン復活案に、メルセデスが支持の姿勢を示した。現行の2026年F1パワーユニットが導入されたばかりのなか、FIAは2031年までに、より安価で軽量なV8エンジンへ移行する計画を前進させている。

    メルセデスF1代表のトト・ヴォルフは、完全な内燃機関回帰ではなく、バッテリーによる電動要素を残したうえで、内燃機関800馬力+電動400馬力以上という「1200馬力級」の新世代パワーユニット構想に前向きな考えを示した。

    FIAが進めるV8復活案 2031年までに実現へ
    モハメド・ビン・スライエムはF1マイアミGPで、現行のターボハイブリッドに代わる新たなV8パワーユニット計画をFIAが進めていると語った。新エンジンは、より安価で軽量、電動化は「小規模」にとどめる方向で検討されている。

    導入時期は遅くとも2031年とされ、十分な支持が得られれば2030年への前倒しもあり得るという。

    「私は前向きだ。彼らはそれを実現したがっている」とビン・スライエムはロイターに語った。

    「だが、仮にメーカーが2030年の導入を承認しなかったとしても、その翌年には実現する。2031年にはいずれにせよ決まっている。実現する」

    現行の2026年F1パワーユニットは、内燃機関と電動パワーをほぼ50対50に近づける設計思想を持つ。メーカー側が支持してきたこの方向性から、V8復活は大きな転換となる。

    ヴォルフ「我々はV8を愛している」
    トト・ヴォルフはThe Raceの質問に対し、新たなエンジンレギュレーションに前向きな姿勢を示した。

    「我々は新しいエンジンレギュレーションにオープンだ」

    「我々はV8を愛している。そこには素晴らしい思い出しかないし、我々の視点では純粋なメルセデスエンジンだ。高回転で回る。そして、現実世界とのつながりを失わないために、バッテリー側から十分なエネルギーをどう与えるかということだ」

    ヴォルフは、バッテリーの役割を大きく後退させるのではなく、史上最も強力なF1パワーユニットの中核要素として電動エネルギーを組み込む案を示した。

    「もし100%内燃機関へ振り切れば、2031年や2030年には少し馬鹿げて見えるかもしれない」

    「そこは考慮する必要がある。よりシンプルにし、メガエンジンにする。おそらく内燃機関から800馬力を引き出し、その上に400馬力、あるいはそれ以上の電動エネルギーを載せることができる」

    「我々は完全に前向きだ。ただし、その議論が構造的に行われ、人々に配慮がなされ、関係者が取り込まれることが条件だ」

    「最近のメーカーの財政的現実も我々は認識している。簡単ではない。だが、善意をもって実行されるのであれば、本物の、本物のレーシングエンジンで戻ってくることに我々も加わる」

    V型8気筒 F1

    レッドブルも支持 メキース「新たな挑戦に興奮している」
    V8復活案への支持はメルセデスだけにとどまらない。現行レギュレーションに向けてレッドブル・フォード・パワートレインズを立ち上げ、多額の投資を行ってきたレッドブルも、次世代構想に前向きな姿勢を示している。

    チーム代表のローラン・メキースは語った。

    「レッドブル・フォード・パワートレインズとして、我々はかなり前向きだ。このパワーユニットに取り組むためにゼロから始めなければならなかったが、出発点は悪くないと思っている」

    「明日の新たな挑戦にはかなり興奮している。我々はおそらく、もう少し柔軟で独立している」

    レッドブルにとって、現行パワーユニットへの投資は大きい。それでもメキースの発言は、V8復活が単なる懐古路線ではなく、コスト、独立性、競争環境を含めた次世代F1の設計問題として受け止められていることを示している。

    焦点はコスト削減 フェラーリも優先事項に
    F1 CEOのステファノ・ドメニカリも以前、次世代レギュレーションではパワーユニットのコスト削減が不可欠だとThe Raceに語っている。これはフェラーリにとっても重要な論点だ。

    フェラーリF1代表のフレデリック・バスールは語った。

    「最初から我々の頭の中にはひとつのパラメーターがある。それはエンジンの狂ったような予算を削減することだ」

    「これはメーカーのためでもあり、カスタマーのためでもあり、F1の利益のためでもある」

    V8復活案は、サウンドや軽量化といったファンに分かりやすい魅力だけでなく、メーカーとカスタマーチーム双方のコスト構造をどう抑えるかという現実的な課題とも結びついている。

    2030年または2031年に向けた議論は、単にエンジン形式を戻す話ではない。F1がどこまで電動化を残し、どこまで内燃機関の魅力を取り戻すのか。そのバランスが、次世代レギュレーションの最大の争点になりつつある。

    Source: The Race

  • ホンダも同意? F1 V8エンジン復活案は当初計画通り2031年を軸に進行

    ホンダも同意? F1 V8エンジン復活案は当初計画通り2031年を軸に進行

    F1で議論が続いていた「持続可能燃料で駆動するV8エンジン」復活案は、2029年導入が正式に消滅し、2031年以降に先送りされる見通しとなった。モンツァでFIA会長モハメド・ビン・スライエムがメーカー会合の中止を通知したことで、当初想定されていた妥協案の2030年導入も実現の可能性が低下。ホンダやアウディを含む大半のメーカーがコスト負担や開発リスクの観点から早期移行に消極的な姿勢を示し、F1の将来のエンジン規則は当初計画通り2031年を軸に進むことになる。

    F1のエンジンメーカーたちは、モンツァでFIA会長モハメド・ビン・スライエムが2029年のV型8気筒エンジン導入に関する会合をキャンセルしたと通知し、不意を突かれた。

    数カ月にわたり、次世代のターボハイブリッドから持続可能燃料で駆動するV8エンジンへと移行する枠組み合意をまとめようと議論が続けられてきた。そのため、最近数週間では何らかの合意に至れるのではないかという見通しがあった。

    実際、『The Race』が独占的に報じたように、ビン・スライエムは9月11日にロンドンでメーカーたちを集め、合意に向けて話を進める会合を招集していた。

    もちろん、メーカー間にはまだ意見の相違が残っていた。しかし、だからこそ全員を一堂に集め、その場で議論して解決する意味があった。

    基本的な「2.4リッターV8内燃機関」コンセプトは広く支持されていたが、多くの細かい点では見解が分かれていた。

    ターボ要素を含めるかどうかもそのひとつだった。また、すべての自動車メーカーが何らかのバッテリーハイブリッド要素は不可欠と認識していたが、その全体出力への寄与度をどの程度にするかは意見が割れていた。

    10%で良いと考える者もいれば、30%を望む者もおり、数値にあまりこだわらない者もいた。

    しかし最も論争を呼んだのは、導入時期の問題だった。

    いつ導入するのかという問題
    ビン・スライエムは2029年に新エンジンを導入することを望んでいた。そうすれば、彼が懸念する2026年からの新世代ターボハイブリッドにかかる巨額コストを3シーズンだけ負担すれば済むと考えたからだ。

    しかし、このタイムラインは大多数の自動車メーカーには支持されなかった。

    レッドブルとキャデラックはこの日付に賛成していたとされるが、他のメーカーはそうではなかった。メルセデスとフェラーリは2030年がより現実的だと理解していた。

    そしてホンダとアウディは、2030年末まで新しいターボハイブリッドを維持するという現行計画を変更することには特に関心を示していなかった。

    F1のパワーユニット・ガバナンス協定では、「抜本的」な変更──新しいエンジンの導入のようなもの──を2031年以前に行うにはメーカーの「スーパー・マジョリティ」が必要とされる。

    関係者によると、この承認を得るには4メーカーの支持が必要だった。

    決定の対象となる年によって、支持が必要な母数は2026年から参入する5社(フェラーリ、メルセデス、レッドブル、ホンダ、アウディ)のうち4社、または2029年に参入予定のキャデラックを加えた6社のうち4社ということになる。

    ホンダとアウディが強く反対し、メルセデスとフェラーリが2030年以前の導入を望まなかったため、2029年案が成立する可能性はなかった。

    しかし、2030年であれば不可能ではなかった。フェラーリ、メルセデス、レッドブル、キャデラックがそのタイムラインを支持すれば、理論的には合意に進むことができ、さらにホンダかアウディのいずれかを説得できる可能性もあった。

    だが、ロンドン会合を利用して2030年での妥協に向かう余地があったにもかかわらず、ビン・スライエムはすべてを中止した。

    彼の視点では、2029年に変更が支持されないことが明らかになった以上、ロンドン会合を行う意味がなかった。

    しかし驚くべきことに、チームに送られた通知では「2029年が消えた以上、次は2030年の準備」という話にはならなかった。焦点は2031年に向けたルール作りに移るとされたのだ。

    つまり、当初の計画通り、新しいターボハイブリッド規則の5年間を全うすることになる。

    感情か、それとも理性か?

    「2029年か、さもなくば2031年」という姿勢は、なぜこうした判断が下されたのかとメーカーたちの間に興味を呼んだ。

    これは、巨額コストを回避することにメーカーが関心を示さないことに対するビン・スライエムの苛立ちが噴出したものなのか。彼は以前、よりシンプルで安価なV8エンジン構想について「彼らは受け入れなければならない、だってそれが常識だからだ」と語っていた。

    それとも、より論理的で現実的な理由があったのか。

    上層部の情報筋によれば、「2029年か2031年か」という判断は感情的反応ではなく、メーカーが直面している状況を踏まえた現実的な判断だったという。

    2029年に変更すれば、新ターボハイブリッドにかかるコストを2年間分節約できる。しかし2030年に変更した場合は、わずか1シーズンしか恩恵がなく、拙速すぎると見なされたのだ。

    ある情報筋は『The Race』に「たった1年のために本当にそれをやる価値があったのか?」と語った。

    2029年末までに新しいエンジン技術(特にバッテリー)が成熟し、財政的効率性がシステムに根付くと期待されている。そのため、1シーズンだけのルール改訂では大きな利益が得られず、2031年からしっかりと導入する方が合理的と判断された。

    さらに、メーカーたちがビン・スライエムに返した反応の中で、「世界は変わった」という認識が広がっていた。

    米国大統領ドナルド・トランプによる関税、各国政府によるEV政策の揺れ、中国経済の減速がメーカーの財務に重くのしかかった。

    その結果、F1参戦メーカーたちは、ターボハイブリッドとV8の二重開発プロジェクトに資金を投じる意欲を持たなくなった。

    メルセデス代表トト・ヴォルフは「ほとんどのOEM(自動車メーカー)は『2年以内に新エンジンを開発しなければならない二重コストプログラムは望まない』と言っている。我々も同じだ」と『The Race』に語った。

    F1 V型8気筒 エンジン / ホンダ(本田技研工業)

    適切なタイミングを選ぶ
    一部メーカーが表明していた懸念は、V8移行を急ぎすぎているという感覚だった。

    将来のエンジンロードマップは、時間をかけて適切に検討すべき問題だと多くが考えていた。

    2029年変更案を終わらせたことにより、メーカーが財務状況やF1で何を望むのかをじっくり考える余地が生まれた。

    また、2026年規則で犯した失敗を避けられる。

    翌年導入される規則については、完璧ではないエンジンルールを作ってしまったことで、シャシー規則を妥協せざるを得ない状況に陥り、不確実性を招いた。

    エネルギー回生やエネルギー投入がレースに与える影響には依然として疑問があり、可動式エアロの全面導入も結局はエンジン出力不足を補うための応急処置にすぎない。

    したがって一部メーカーからすれば、V8+ハイブリッドという新規則を急いで決定するのは理想的ではなかった。

    むしろ、F1の車両がどうあるべきかについて総合的な議論を行うべきだと考えている。重量、寸法、パワーウェイト比、どのようなレースをF1が目指すのか。そして、顧客チームのコストなど、メーカーにとって重要な課題も含まれる。

    こうした答えは、数時間のロンドン会議から生まれるものではなく、関係者を交えて数カ月にわたる詳細な議論からしか得られない。

    V8の次のステップ
    2029年のV8移行案は完全に消えたが、その後の状況はまだ明確ではない。

    現在の計画は、2031年に向けて正しい手順を検討する作業を続けることだ。FIA、FOM、メーカーは今後数カ月間協議を続け、このプロセスを前進させる。

    理論的にはFIAが2031年以降のルールを独自に定めることも可能だが、そうすればメーカーが好まない道をF1が進むリスクを伴う。

    したがって、すべての当事者が合意し、受け入れられる形でルールをまとめる方が理にかなっている。

    「V8+ハイブリッド+持続可能燃料」という構想自体は、大多数が受け入れられる案として残っている。

    ただし、2030年が完全に消えたわけではない。2026年規則がどのような結果をもたらすか次第である。

    もし懸念されるような大失敗にはならなければ、2031年以前に変更する可能性はほぼ消えるだろう。

    だが、もし問題が起こり、レースやコスト、技術面で規則があまりにマイナスに作用する場合は、2030年が再び俎上に載る可能性がある。

    イタリアGPでこの件について語ったヴォルフは、F1の将来に向けた大まかな方向性は定まったと述べた。ただし、要素を確定し、最終パッケージをまとめるにはまだ時間が必要だとした。

    「最終的にV8が最良の妥協点だった。高回転で回る自然吸気、依然として性能差を生むエネルギー回生システム、持続可能燃料──そのすべては一致している。

    今はモハメド(ビン・スライエム)、ステファノ(ドメニカリ)と対話し、『今後どうするか?』をメーカー全員で話し合う段階だ。

    利害の一致があると思う。我々がしている会話は非常にバランスが取れていて、理性的だ」

    F1の過去を彩ったV8は、未来においてもその中心となりそうだ。ただし、それは当初望まれていた2029年ではなく、2031年以降になる見通しである。

  • フェルスタッペン F1新時代は「V8エンジン+軽量マシンの時代に戻すべき」

    フェルスタッペン F1新時代は「V8エンジン+軽量マシンの時代に戻すべき」

    マックス・フェルスタッペンは、来季に新しいレギュレーション時代を迎えるフォーミュラ1が、2000年代後半から2010年代前半に使用されていたマシンへと戻すべきだと主張した。

    2026年シーズンには、シャシーとパワーユニットの規定に大幅な変更が導入される予定であり、その内容には小型化されたマシン、アクティブ・エアロダイナミクス、そしてエンジンの内燃と電気の出力を50/50に分割する新方式が含まれている。

    近年、フォーミュラ1カーは年々大型化しており、その結果としてオーバーテイクが困難になり、接近戦も減少した。今回の規則変更は、そうした問題の克服を目指している。

    フェルスタッペンは、約15年前のマシンから着想を得ることを望んでいる。当時のエンジンは自然吸気のV型8気筒で、マシンは現在よりおよそ180kg軽かった。

    「一番大事なのは軽いマシン、小さいマシンだ」と4度の世界王者は語った。「でも、それを実現できるのは、エンジン規定を変えた時だけなんだ」

    「今のエンジンは超効率的だけど、とても大きい。そのせいでマシンは長くなり、冷却も必要になって、結果としてマシンが大きくなる」

    「2010年頃の時代のマシンや、それ以前のようなタイプのマシンにできればいいと思う。そうすればレースに役立つと思うからね。でも最終的に決めるのは僕じゃない」

    マックス・フェルスタッペン フォーミュラ1カー V型8気筒エンジン

    フェルスタッペンの所属するレッドブルは、来季から独自のパワーユニットを投入するという追加の課題に直面している。2019年以降はホンダから供給を受けてきたが、その前はルノー、フェラーリ、コスワースのエンジンを使用していた。

    このことは、2026年にレッドブルがどれほどの力を発揮できるのかに疑問を投げかけている。なぜなら、規定はメルセデスを有利にする可能性があり、同チームのエンジンが最も強力だと広く考えられているからだ。

    しかしフェルスタッペンは、来季の勢力図がどうなるかを予想することに関しては慎重な姿勢を崩さなかった。

    「確かに大きな疑問符はつく。でも正直、今の時点で『僕らは本当にすごく強い』と言える人はほとんどいないと思う」と彼は続けた。

    「保証なんてどこにもない。僕たちがやろうとしていることは大きな挑戦だし、自分たちのエンジンを持ち込むのもそうだ。でもそれは同時に、とてもワクワクする挑戦でもある」

    「他の自動車メーカーがエンジンを提供してくれるかどうかに依存するのではなく、自分たちが競争力を持つための最良の機会を与えてくれる」

    「規定はとても複雑だから、もちろんエンジンは極めて重要になるけれど、同時に良いマシンを作ることも大事だ」

    「最初の数戦は誰にとっても、パワーユニットからマシン全体の挙動に至るまで、すべてをうまく統合するのが非常に難しいだろう。でも、それが面白いレースをもたらしてくれるといいね」

  • F1 将来的なV8エンジン復活は「原則的にメーカー間で一致」とメルセデス

    F1 将来的なV8エンジン復活は「原則的にメーカー間で一致」とメルセデス

    メルセデスF1代表のトト・ヴォルフは、F1の将来的なV8エンジン復活について「原則的にメーカー間で一致している」としつつも、2031年以前に前倒しするのは経済的に合理的ではないとの見解を示した。

    FIA会長のモハメド・ビン・スライエムは、F1の将来のパワーユニット規則において、よりシンプルで安価、かつ軽量なエンジン導入を推進しており、2029年からの導入を目指していた。これが実現すれば、来年導入される新ハイブリッドPUをわずか3シーズンしか使わないことになる。

    このテーマについては、まずバーレーンで現行および将来のOEMとの会議が行われ、その後ロンドンで詳細を詰める予定だった。しかし、イタリアGP週末の土曜日、FIA会長はPUメーカー各社に書簡を送り、2029年導入に広範な支持が得られていないことを理由に会議の延期を通知した。

    現行のFIAパワーユニット・ガバナンス協定に基づけば、この提案にはFIA、商業権保持者FOM、そして大多数のメーカーの支持が必要となる。しかし、数億ユーロ規模の投資を行ったばかりのアウディとホンダは、2026〜2030年の規則を前提に参入していることから、早期切り替えに強く反対している。

    一方、メルセデスとフェラーリはV型8気筒エンジンへの2030年シーズン前の切り替えに妥協の余地を示していたものの、わずか3シーズンでの再変更は、2026年PU開発と並行して多大な投資を強いることから支持しなかった。

    ヴォルフは「ファンの関心を引く最高のレギュレーションを持つことが我々共通の目的だ」と説明。

    「そして最終的にV8は最良のコンセンサスだった。自然吸気で高回転を誇り、エネルギー回生システムがパフォーマンス差別化の要素になり得る。そして持続可能燃料とも整合している」

    「ほとんどのOEMは『2年後に新エンジンを開発する二重コストのプログラムはやりたくない』と考えている。我々もそれは望まなかった」

    F1 V型8気筒 エンジン

    また、ヴォルフはフォード(レッドブルのパートナー)や2029年から独自PU製造を計画するキャデラックを含め、方向性については足並みが揃っていると述べた。

    「今はビン・スライエムと(F1 CEOの)ステファノ・ドメニカリと対話する段階だ。彼らの期待は何か? そして全てのOEM、PUメーカーをテーブルに集めて『次にどうするのか』を決める。利害は一致している。今は非常にバランスが取れた合理的な会話ができている」

    フェラーリ代表のフレデリック・バスールも「急ぐ必要はない」と強調した。

    「議論はしているが、簡単な選択肢ではない。近いうちに共通プロジェクトを見出せるが、今日や明日すぐに決める必要はない。工場では誰もが2026年に集中している」

    「PUメーカー、FIA、F1の間で合意できる項目はいくつかある。それはF1の利益になるものだ。議論を続けて合意点を見出すことが理にかなっている」

    また、来年からアウディに移行するザウバーのジョナサン・ウィートリー代表も、ドイツメーカーの立場を改めて表明した。

    「アウディがF1参入を決めた際の柱は3つあった。高効率エンジン、先進的なハイブリッド技術、そして持続可能燃料だ。その立場は変わっていないし、長期的に維持されるだろう」