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  • 勝田貴元 WRCクロアチア優勝 2連勝 最終SSで劇的逆転

    勝田貴元 WRCクロアチア優勝 2連勝 最終SSで劇的逆転

    勝田貴元(トヨタ)は2026年WRC第4戦クロアチア・ラリーで優勝を飾り、サファリ・ラリー・ケニアに続く2連勝を達成した。最終ステージで首位ティエリー・ヌービル(ヒョンデ)がクラッシュしたことで、劇的な逆転での勝利となった。

    最終ステージ直前まで1分以上の差を追う展開だった勝田にとっては、通常であれば逆転が極めて困難な状況だった。しかし、過酷なコンディションが続いた今回のラリーは最後まで波乱含みとなり、その流れを最後に引き寄せたのが勝田だった。

    最終SSで訪れた決定的な瞬間
    勝田貴元は最終ステージを前に2番手につけていたが、首位のヌービルは1分15秒4の大差を築いていた。勝負はほぼ決したかに見えたが、ラストのステージで状況が一変する。

    ヌービルはヒョンデi20 N Rally1のリアを滑らせ、コンクリートブロックに接触。フロント右に致命的なダメージを負い、ステージを完走できなかった。

    これにより勝田が首位に浮上。最後の最後で勝利を手繰り寄せ、2連勝という結果をつかんだ。

    消耗戦を生き残った安定した走り
    今回のクロアチア・ラリーは、近年でも屈指の消耗戦となったターマックイベントだった。特にステージ14では、路面に土や岩が散乱し、ドライバーたちが「グラベルのようだ」と語るほど難しいコンディションとなった。

    この区間では勝田を含む複数の上位陣がパンクに見舞われたが、勝田はタイムロスを最小限に抑えて走り切ることに成功。結果として、この対応が後の逆転劇につながる重要な要素となった。

    首位を走っていたサミ・パヤリはタイヤ交換を余儀なくされて大きく後退し、ラリーの流れは大きく動いたが、勝田は安定した走りで上位を維持し続けた。

    ライバルの脱落で浮かび上がった勝機
    ラリー序盤から波乱は続いていた。選手権上位のエルフィン・エバンスとオリバー・ソルベルグが金曜日の段階でリタイアし、優勝争いの構図は大きく変化した。

    ヌービルはその中で着実にリードを広げ、終盤には勝利が目前の状況にあったが、最後のステージでその優位性を維持することはできなかった。

    勝田はそうした状況の中で着実にポジションを上げ、チャンスを逃さなかった。

    結果以上に大きい2連勝の意味
    今回の勝利により、勝田貴元はシーズン序盤で2連勝を達成し、選手権争いにおいても大きく前進した。消耗戦となったクロアチアでの勝利は、単なる順位以上に、安定性と対応力の高さを示す内容となった。

    最終ステージで決着した今回の一戦は、2026年シーズンの流れを左右する重要な結果となる可能性がある。

  • 勝田貴元 涙のWRC初優勝 日本人34年ぶりの歴史的快挙

    勝田貴元 涙のWRC初優勝 日本人34年ぶりの歴史的快挙

    3月15日(日)、2026年FIA世界ラリー選手権(WRC)第3戦「サファリ・ラリー・ケニア」の最終日デイ4が、ケニアのナイバシャを起点に行われた。TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)の勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(GR YARIS Rally1 18号車)がWRC初優勝を達成。TGR-WRT2からエントリーしたサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組(5号車)は総合3位を獲得した。

    また、前日のデイリタイアから再出走したオリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン組(99号車)は総合10位、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(1号車)は総合11位、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)は総合13位でフィニッシュした。

    サファリ・ラリー・ケニアの最終日デイ4は、ナイバシャ湖の南側エリアで「オセレンゴニ」と「ヘルズゲート」という2本の定番ステージを各2回走行。4本のステージの合計距離は57.40kmだった。

    最終日は朝から良い天気に恵まれ、路面コンディションは概ねドライ。一部には湿ったセクションも残っていた。

    首位を争っていたチームメイトたちのデイリタイアもあり、勝田はデイ3でラリーをリードする立場となった。総合2位のアドリアン・フォルモー(ヒョンデ)に1分25.5秒、総合3位のパヤリに4分45.8秒の差をつけてデイ4に臨んだ。

    2位以下に対し十分なリードを築いていたことから、勝田は確実性を最優先に走行。オープニングのSS17オセレンゴニ1では7番手タイムを記録し、3番手だったフォルモーとの差は1分8.8秒となった。

    続くSS18ヘルズゲート1では9番手タイム。4番手だったフォルモーとの差は1分0.3秒に縮まった。

    SS17の再走となるSS19オセレンゴニ2でも勝田は堅実な走りを続け、8番手タイムを記録。6番手だったフォルモーとの差は42秒まで縮まった。

    そして迎えた最終のSS20ヘルズゲート2はボーナスポイントがかかるパワーステージ。勝田は9番手タイムで走り切り、総合2位フォルモーを27.4秒差で抑え切り、WRC初優勝を達成した。

    日本人ドライバーがWRCで総合優勝を果たしたのは、アフリカのラリー・コートジボワールを1991年と1992年に制した篠塚建次郎以来となる。また、サファリ・ラリーでは、2リッター・ワールド・ラリー・カップ(W2L)の一戦として開催された1995年大会で、トヨタ・セリカGT-FOURを駆り優勝した藤本吉郎以来となる2人目の日本人ウイナーとなった。

    WRCでもっとも過酷なイベントとして知られるサファリ・ラリーに、これまで勝田は5回出場し3回表彰台に立っている。2021年はWRC初ポディウムとなる総合2位、2022年は総合3位、2024年は再び総合2位を獲得した。

    2025年も最終日まで表彰台争いに加わっていたが、最終ステージでロールオーバー。ステージは最後まで走り切るも完走はならなかった。

    そして勝田は今年、昨年悔し涙を流した因縁のステージで優勝を決め、嬉し涙でラリーを締めくくった。

    勝田の今回の勝利により、TGR-WRTはサファリ・ラリーが2021年にWRCのシリーズに復活して以来、負けなしの6連覇を達成。トヨタとしては通算14回目のサファリ・ラリー制覇となった。

    総合2位フォルモーとも、総合4位エサペッカ・ラッピ(ヒョンデ)とも大きな差がついていたパヤリは、確実性の高い走りで4本のステージを走破。前戦ラリー・スウェーデンに続く総合3位表彰台を獲得した。

    デイ3で首位を走行しながらもトラブルによりリエゾン(移動区間)でデイリタイアとなったソルベルグは、TGR-WRTのメカニックによって修理されたマシンで再出走。最終日は、同じくリエゾンで止まり再出走したオジエを抑え、総合10位でフィニッシュした。

    さらにSS19と最終SS20でベストタイムを記録し、パワーステージを制覇。日曜日のステージのみの合計タイムで競われる「スーパーサンデー」でも最速となり、最大となる10ポイントのボーナスを獲得した。

    オジエはSS17でベストタイム、SS19とパワーステージでは2番手タイムを記録。総合11位でフィニッシュし、スーパーサンデーでは2位となった。

    デイ3でマシンにダメージを負いデイリタイアとなったエバンスは、SS18でベストタイムを記録。パワーステージは3番手タイムで走り切り、総合13位でフィニッシュした。

    スーパーサンデー3位によるボーナスポイントも獲得し、ドライバー選手権では2位ソルベルグに8ポイント差、3位勝田に11ポイント差で首位を守った。

    なお、TGR-WRTはマニュファクチャラーズ選手権でも首位を維持している。

    サポート選手権のWRC2にGR Yaris Rally2で出場したガス・グリーンスミス(イギリス)はクラス2位、総合6位を獲得。ディエゴ・ドミンゲス(パラグアイ)はクラス5位、総合9位でフィニッシュした。

    勝田貴元 WRC(世界ラリー選手権)

    豊田章男(TGR-WRT会長)
    ”世界で勝てる日本人ラリードライバー”が
    日本の子供たちの憧れになる日が来てほしいとずっと思っていました。

    憧れの存在がいれば
    それを超えていこうとする子供や若者が現れます。

    勝田貴元を超えたい!と頑張る子供や若者が
    日本のモータースポーツのレベルを上げていってくれます。

    この勝利は、そんな日本の若者たちへの本当に大きなプレゼントになりました。
    貴元、ありがとう!

    貴元には、もっともっと”すごい憧れ”の存在になっていって欲しい。
    ラリージャパンで、そんな姿を見せましょう!

    一方、他のドライバーたちには
    辛いラリーをさせてしまいました。

    またみんなでポディウムに立てるよう
    サファリでの学びを次に活かしていこう!

    チームのみんなよろしく頼みます。

    ユハ・カンクネン(チーム代表代行)
    貴元とアーロンがこのラリーで優勝したことを、チーム全員が心から喜んでいます。これまで何度も優勝にあと一歩というところまで迫っていましたが、今回の勝利はまさに彼らにふさわしいものです。貴元は素晴らしいドライバーですし、日本人ドライバーが再びWRCのラリーで優勝する姿を見ることができたのは、私たちにとって本当に嬉しいことです。サファリ・ラリーは41年前、私がWRCで初優勝したラリーでもあり、これほど難易度の高いイベントで優勝できたというのは、まさに特別なことです。今回のサファリ・ラリーは、WRCのカレンダーに復帰して以来、最も過酷なラリーでしたし、私たちにとってもジェットコースターのような週末でした。昨日は3台がリタイアするという大惨事もありましたが、オリバー、セブ、エルフィンは今日懸命にプッシュし、チームのために日曜日のポイントを最大限獲得してくれました。貴元が優勝し、サミも多くのステージ優勝を含む素晴らしい走りで再び表彰台に立ったので、我々としては大いに喜ぶことができます。

    エルフィン・エバンス(GR YARIS Rally1 33号車)
    間違いなくタフな週末でした。頭を使って走ろうとしましたが、それでもラリー全体を走り切ることはできませんでした。ラリーではこのようなことも時々あるのは分かっています。今日の走りにも少しがっかりしています。午前中の最初のステージはかなり遅く、コンディションも理想的ではありませんでした。頑張ったのですが、期待していたほどのポイントは獲得できませんでした。それでもチャンピオンシップの首位を維持できているのは嬉しいですし、次のクロアチアが楽しみです。貴元とアーロンは一生懸命努力してきたので、この勝利は彼らにふさわしいと思いますし、とても嬉しいです。

    セバスチャン・オジエ(GR YARIS Rally1 1号車)
    今日はできる限り多くのポイントを獲得しようと努めましたが、パワーステージのようなコンディションで限界までプッシュをするのは決して簡単ではありません。轍の中ではクリーンに走ることを心がけましたが、本気でプッシュすればもっと速く走れたはずです。スピードという点では良い週末だったと思いますが、このラリーは一年の中でスピードが最も重要ではないイベントでもあります。それでも、貴元がチームと自分自身のために優勝を勝ち取り、本当に嬉しいです。長年の努力が報われた、まさに彼にふさわしい勝利です。

    オリバー・ソルベルグ(GR YARIS Rally1 99号車)
    今日の目標は、昨日の悔しさを晴らすために最後の力を出し切ることでした。とにかく挽回しようと全力を尽くしましたが、スーパーサンデーとパワーステージで優勝するという素晴らしい一日になりました。挽回するためにできる限りのことをやり切ったので、今日の結果には本当に満足しています。自分たちが優勝できなくとも、貴元とアーロンがラリーで勝ったことを嬉しく思います。これまでの貴元の努力と情熱を考えれば、彼は本当にこの勝利にふさわしいと思います。

    勝田貴元(GR YARIS Rally1 18号車)
    この結果を成し遂げることができて、本当に素晴らしい気分です。フィニッシュラインを通過した時の気持ちを言葉で表わすのは難しいですが、とにかくクレイジーでした。これまで本当に多くの困難な瞬間を経験してきたので、それらの記憶が頭の中を駆け巡りました。決して楽な道のりではありませんでしたが、ついにここまで来ることができました。自分と一緒に一生懸命努力してくれたアーロン、そして常に僕を信じてくれたチームの皆に感謝します。今日は小さな岩ひとつひとつが目に入ってしまい、それを避けるのは本当に大変でしたが、何も問題なく走り切ることができました。こんなにも強いクルマとサポートを提供してくれたチームに感謝します。自分たちがここまで来られたのは決して諦めなかったからですし、これからもこのような結果を出せるように努力し続けます。

    サミ・パヤリ(GR YARIS Rally1 5号車)
    再び表彰台に立つことができて本当に嬉しいです。今回はまさに冒険のような、非常にタフなラリーでしたが、それがこのイベントの本質です。特に金曜日に発揮したパフォーマンスは良かったと思いますし、ベストタイムを5本記録することができたので最高です。今日も自分たちにスピードはありましたが、とにかくトラブルなく完走することが一番重要でした。一週間を通してクルマを最高の状態に保ってくれたチームに感謝します。また、貴元とアーロンの初優勝を、私とマルコは本当に嬉しく思っています。

    サファリ・ラリー・ケニアの結果
    1 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン(トヨタ GR YARIS Rally1)3h16m05.6s
    2 アドリアン・フォルモー/アレクサンドレ・コリア(ヒョンデ i20 N Rally1)+27.4s
    3 サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン(トヨタ GR YARIS Rally1)+4m26.1s
    4 エサペッカ・ラッピ/エンニ・マルコネン(ヒョンデ i20 N Rally1)+6m07.3s
    5 ロバート・ヴィルヴェス/ヤッコ・ヴィッロ(シュコダ Fabia RS Rally2)+11m37.8s
    6 ガス・グリーンスミス/ヨナス・アンダーソン(トヨタ GR Yaris Rally2)+12m09.0s
    7 ファブリツィオ・ザルディヴァー/マルセロ・デル・オハネシアン(シュコダ Fabia RS Rally2)+12m20.0s
    8 アンドレアス・ミケルセン/ヨルン・リストゥルード(シュコダ Fabia RS Rally2)+12m30.7s
    9 ディエゴ・ドミンゲス/ロヘリオ・ペナーテ(トヨタ GR Yaris Rally2)+13m28.4s
    10 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン(トヨタ GR YARIS Rally1)+16m44.5s
    11 セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ(トヨタ GR YARIS Rally1)+17m30.7s
    13 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン(トヨタ GR YARIS Rally1)+26m20.9s

    (現地時間3月15日19時00分時点のリザルト)

    第3戦終了時点でのドライバー選手権順位
    1 エルフィン・エバンス 66ポイント
    2 オリバー・ソルベルグ 58ポイント
    3 勝田 貴元 55ポイント
    4 アドリアン・フォルモー 47ポイント
    5 サミ・パヤリ 32ポイント
    6 セバスチャン・オジエ 26ポイント
    7 ティエリー・ヌービル 25ポイント
    8 エサペッカ・ラッピ 21ポイント
    9 ロバート・ヴィルヴェス 10ポイント
    10 ガス・グリーンスミス 8ポイント

    第3戦終了時点でのマニュファクチャラー選手権順位
    1 TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team 157ポイント
    2 Hyundai Shell Mobis World Rally Team 114ポイント
    3 TOYOTA GAZOO Racing WRT2 35ポイント
    4 M-Sport Ford World Rally Team 23ポイント

    次回のイベント情報
    WRC次戦は4月9日から12日にかけてクロアチアで開催される「クロアチア・ラリー」だ。2021年にWRCとして初開催されたイベントで、今回は2年ぶりの開催となる。

    ホストタウンは首都ザグレブから、アドリア海に近い都市リエカへと移動する。ターマック(舗装路)のステージは路面コンディションの変化が大きく、グリップが変わりやすいのが特徴だ。

    コースは中高速コーナーとテクニカルなコーナーがミックスされた、攻め甲斐のあるステージで構成されている。

  • 【WRC】 勝田貴元、ラリー・スウェーデンでWRC2クラス初優勝

    【WRC】 勝田貴元、ラリー・スウェーデンでWRC2クラス初優勝

    TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラムに参加している勝田貴元がWRC2クラス初優勝を達成した。

    勝田貴元、新井大輝およびコ・ドライバーの足立さやかが、2月15-18 日に開催されたFIA世界ラリー選手権(WRC)第2戦ラリー・スウェーデンに参戦し、勝田・サルミネン組がWRC2クラス初優勝を達成。また、 新井・マクニール組はWRC2クラス7位、WRCイベントに初挑戦したニカラ・足立組も完走を果たした。

    ラリー・スウェーデンはWRC唯一の「フルスノーラリー」であり、今年は例年になく積雪が多いイベントとなった。ステージは雪が壁で囲われる感じになり、ドライバーはその雪壁を利用し、速いスピードを維持しながらコーナーを駆け抜けることが求められる。

    昨年に引き続き、2度目の参戦となる勝田と新井には、北欧出身の地元ドライバーなど多くの強力なライバルの中、1年間のトレーニングの成果をどこまで発揮できるか期待が寄せられた。また、足立にとっては、初めてのスウェーデンでのラリー、初めてのWRCイベント、初めてのR5車両での参戦と、初めてづくしの挑戦となった。

    勝田・サルミネン組はSS2で本プログラム初となるWRC2クラストップタイムを記録すると、その後も安定した走りでWRC2クラスをリード。全19ステージのうち9つのステージでトップタイムを記録した。デイ3最初のSSで一時的にトップの座を譲ったものの、次のステージですぐに挽回すると、その後最終日までトップの座をキープし、最終的に4.5秒差でクラス初優勝を勝ち取った。

    新井・マクニール組は4番手につけていたデイ2、電気系のトラブルによりSS7のステージ中に2度の停止を余儀なくされた。またデイ3のSS13では、コースオフが原因でエンジンのオーバーヒートが発生し6分を失うこととなった。しかし、SS12ではトップタイムを記録、その他3本のステージで2番手タイムを記録するなど、確かな成長とスピードを示した。

    ニカラ・足立組はデイ2最初のSSでコースオフし、ラジエータの損傷によりデイリタイア。ラリー2ルールで再出走したデイ3はミスファイヤに悩まされたが、最終日のデイ4には2本のステージでR5車両トップタイムを記録する素晴らしいパフォーマンスを見せた。

    豊田章男 (トヨタ自動車社長)
    勝田貴元選手、ラリー・スウェーデンWRC2クラス優勝おめでとう! 18年振りのWRC復帰を決めた時、先ず思い浮かべたのはトヨタのクルマがWRCの道で走る姿でした。そして、次に心に浮かんだのは、やはり、そのシートに日本人のドライバーとコ・ドライバーが乗っていてほしい…そんな想いでした。その姿を実現できれば、きっと日本でもラリーという素晴らしい競技・文化に共感してくれる人々がもっと増えると思ったからです。その想いで始めたのがWRCで活躍するラリーストを育成するプログラムであるTOYOTA GAZOO Racing ラリーチャレンジプログラムでした。その挑戦が始まり2年…「日本人が日本車で戦うWRC」という私の夢に、勝田選手は、その偉業で大きな可能性を示してくれました。このことが本当に嬉しい! 同じくチャレンジプログラムで共に挑戦している新井大輝選手も、コ・ドライバーとしてWRC参戦を目指す足立さやか選手もスウェーデンの地でステージトップのタイムを出す走りを見せてくれました。今回の、みんなの頑張りによって私モリゾウと同じ夢を見る人が日本に増えたと思います。勝田選手、新井選手、足立選手これからも3人で切磋琢磨し日本のみんなの夢をも背負って世界レベルのラリーストという3人の夢を目指していってください。これからも応援しています。3選手と共に走ってくれたサルミネン選手、マクニール選手、ニカラ選手もありがとう!これからも3人をよろしくお願いします。

    トミ・マキネン (トミ・マキネン・レーシング、チームプリンシパル)
    勝田はここスウェーデンでとても素晴らしい結果を達成し、皆を驚かせました。彼は週末を通してほぼラリーをリードしていた中で、プレッシャーを非常にうまく対処しました。今回彼らのライバルとなった多くのドライバーはとても速く、雪のコンディションで経験豊富なドライバーでもあったので、この結果は必ず彼の自信につながるはずです。トップになるということがどういうことかを味わい、この経験が今後も彼をよい方向に導いてくれると思います。今日の結果はこれまでのラリーチャレンジプログラムの中で最高の出来事であり、我々の協力がうまく行っていることを示すことができ非常にうれしく思います。

    勝田貴元
    ラリー・スウェーデンでクラス初優勝することができ、とても素晴らしい気持ちです。(2位につけていた)ティデマンドはとても速く、尊敬しているドライバーでもあるので、一瞬たりとも気が抜けませんでした。デイ2でスピンしたので、もっと落ち着かなければという気持ちになりました。しかしデイ3はデイ2とスタート順が違い、我々の前に走るR5車両がいなかったので、グリップがあまりよくなく、ラインを見極めることも困難だったので、引き続きプッシュが必要でした。危ない瞬間も何度かありましたが、なんとか最後までポジションをキープすることができました。チームのメンバー、そしてこれまで支えてくれた皆さんに感謝の気持ちを伝えたいです。

    新井大輝
    メカニカルトラブルが発生し、自分にとっては厳しいイベントでした。デイ2に1分ロスした後は、とにかく我々ができるベストを尽くしました。その後、エンジンのオーバーヒートでさらに6分ほどのタイムロスをしてしまい、表彰台争いからは完全に外れてしまいました。そこからはモチベーションを保つのが難しかったですが、完走を目指して踏ん張りました。結果は残念でしたが、速さを見せることができたステージもあるので、ポジティブな面もあったと思います。

    足立さやか
    デイ2、3はミスファイヤなどメカニカルトラブルがあってストレスが多かったのですが、メカニックが解決策を見つけてくれ、最終日はよい一日となりました。午前中、とてもよいタイムを出すことができ、自分のペースノートリーディングにも満足し、自信を取り戻すことができました。(これまでのR4車両より車速の出る)R5車両での参戦は初めてでしたが、普段走っている高速のフィンランドの道と比べ、スウェーデンのステージは道幅が狭く、曲がりくねっているためスピードの違いはそれほど感じませんでした。今回のステージはコーナーとコーナーの間の距離が短かったので、ノートを読みながら息をつくチャンスが少なかったのがこれまでとの大きな違いでしたが、とてもよい経験になりました。

    ヤルッコ・ニカラ
    金曜日に小さなミスでスピンして、ラジエータを壊してしまいました。そして土曜日はミスファイヤリングが起きてしまいましたが、日曜日は車両の状態は良く、ペースノートも良い感じでした。サヤカは、よくやったと思います。大きなミスはありませんでしたが、例えば時に起きることですが、ちょっとしたところで読み上げが遅れるなど小さい課題はありました。この車はコーナーを走り抜けるのが速いので、時にはそれがコ・ドライバーを忙しくし、難しくさせます。全般的にフィーリングは良く、私たちは共に多くを学んでいます。

    ヨウニ・アンプヤ (チーフインストラクター)
    我々にとってとても素晴らしい週末になりました。二人のドライバーは、速さを証明する事ができましたし、勝田の勝利は純粋に素晴らしい事です。我々が設定した目標に近づきつつあります。遠い日本からやってきた彼らがこのような特別なスウェーデンのコンディションで、ポテンシャルを表せたことは、このプログラムがうまくいっているという事だと思います。両ドライバーはペースノートの使い方がとても上手くなりました。ノートは高速ステージにおいて特に重要で、昨年彼らが経験したことが活きたと思います。新井は、勝田と近いペースで走れており、今の彼に必要なのは、安定です。足立はこの週末、多くの経験をし、WRCで戦う事は今までとは違うレベルで戦う事だと理解したと思います。

    ■RC2結果(h:時間、m:分、s:秒)
    1 Takamoto Katsuta/Marko Salminen (Ford Fiesta R5) 3h01m27.5
    2 Pontus Tidemand/Jonas Andersson (Skoda Fabia R5) +4.5s
    3 Ole Christian Veiby/Stig Rune Skjaermoen (Skoda Fabia R5) +30.5s
    4 Mattias Adielsson/Andreas Johansson (Skoda Fabia R5) +31.3s
    5 Janne Tuohino/Reeta Hamalainen (Skoda Fabia R5) +1m02.5s
    8 Hiroki Arai/Glenn Macneall (Ford Fiesta R5) +7m40.2s
    22 Jarkko Nikara/Sayaka Adachi (Ford Fiesta R5) +49m48.8s

    ■次戦
    勝田、新井、足立共に3月23-25日に開催されるイタリアラリー選手権第1戦に参戦する。中央イタリアのトスカーナ地方で行われるターマックラリーで、勝田、新井は、フォード・フィエスタR5で、ニカラ・足立組はフォード・フィエスタR2で参戦する。

  • 【動画】俳優・佐藤健がカートに挑戦、勝田貴元がサポート

    【動画】俳優・佐藤健がカートに挑戦、勝田貴元がサポート

    トヨタ自動車は、俳優の佐藤健が、モータースポーツのリアルを感じ、思い、語る、『TAKERU SATOH MEETS GAZOO』の第三弾コンテンツ「KART篇」を公開した。

    今回は、佐藤健が、豊田章男(ドライバー モリゾウ)の運転に同乗し、多くの話題を呼んだ「MORIZO篇」(2017年7月公開)、初めてル・マン24時間レースを体験した「LE MANS篇」(2017年9月公開)に続く第三弾。

    佐藤健自らが、モータースポーツの実体験を通じて、モリゾウの言う「道とクルマと人間が一つになる」ことを感じ、その面白さを伝えていく。

    佐藤健が挑戦するのは、モータースポーツの中でも、多くのプロレーサーのサーキット原体験であり、初心者からプロまで、広く学び、楽しめるカート。その挑戦を、カート出身のプロラリードライバーで、現在トヨタの育成プログラム(Rally CHALLENGE Program)で欧州ラリー参戦中の勝田貴元選手がインストラクターとしてサポートしている。

    カートを経験した佐藤健は「体感が直にくるってこういうことか」「来る前よりも自分がレベルアップした実感があるので嬉しい」「後は心地の良い疲労感ですね」「今は凄い気持ちが良いです」と動画のなかで語っている。

    『TAKERU SATOH MEETS GAZOO』では、モータースポーツの楽しさや、トヨタがモータースポーツに挑戦する意義を伝えていくため、佐藤健がTOYOTA GAZOO Racingのリアルな姿に触れ、変化していく顔つき、新たに生まれる感情の変化の過程を追いかけていく。

    TAKERU SATOH MEETS GAZOO

  • 勝田貴元・新井大輝 WRCラリー・スウェーデン(WRC2)で完走

    勝田貴元・新井大輝 WRCラリー・スウェーデン(WRC2)で完走

    TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラムにて欧州でトレーニング中の勝田貴元・新井大輝が、2月9-12日に開催されたFIA世界ラリー選手権(WRC)第2戦、ラリー・スウェーデンのWRC2クラスにフォード・フィエスタR5で参戦し、新井、グレン・マクニール組がクラス7位、総合19位、勝田、マルコ・サルミネン組がクラス9位、総合22位で2台揃って完走を果たした。

    昨年夏のWRCラリー・フィンランドに続き、二人にとって二度目のFIA世界ラリー選手権への挑戦となったラリー・スウェーデンは、雪と氷で覆われた路面で行われるラリーとして知られるが、近年は積雪が少なく路面がグラベルと化すステージもあり、従来以上にチャレンジングなラリーとなることもある。2017年のラリー・スウェーデンは、飛距離を計測することで有名なジャンプポイントのコリンズ・クレストを含むステージなど、4日間で合計18本のスペシャルステージ(SS)、総SS距離331.74?で競われ、両選手にとっては運転技術とペースノートのトレーニングに加え、世界レベルのドライバーに求められる集中力と体力面での訓練にもなった。

    両選手は先月もスノーラリーであるArctic Lapland Rally(フィンランドラリー選手権第1戦)に参戦し経験を積んだが、今回のラリーでは、前戦で使用したスノータイヤよりも幅の広い世界選手権用のスノータイヤを使用した。これにより、二人は新しいグリップレベルに慣れることが必要となった。またチャレンジングなスウェーデンのステージの数々で、パンクを避け、スタッドをなるべく残すように走行することも求められた。

    勝田はデイ2にパンクを喫し、ステージ内でのタイヤ交換を余儀なくされたり、スノーバンクへのスタックやスピンなど、様々なアクシデントに見舞われたが、デイ3以降は安定した走りを見せ、コリンズ・クレストではWRCクラスを含めても2番目に長い42mのビッグジャンプで観客を沸かせた。一方、新井はデイ2での2度のスローパンクチャー、デイ3でのスピンやロアアーム損傷など、度重なるトラブルを経験したが、いくつかのステージでは同クラスのトップレベルの選手に引けを取らないタイムを出し、成長を印象づけた。勝田、新井ともに難しいコンディションと新しい挑戦の中、大いに健闘し、また一歩経験を積み重ねた。

    二人は次回、3月16-19日に開催されるイタリアラリー選手権第1戦 Rally Del CioccoへR2車両(フォード・フィエスタ)で参戦する。当プログラムとしては初めてのターマック戦への挑戦となる。

    勝田貴元
    今回も多くの点で勉強になったラリーでした。スウェーデンの道はラップランドの雪道とは同じ雪道でも全く違いました。スノーバンクが少なく、ところどころグラベルになっていて、思った以上に滑りやすかったです。また、WRカーが走った後の道はわだちもきつく、路面の変化が著しかったです。それでも日を追うごとに少しずつコツがつかめてきました。マルコとのコンビネーションも日に日に良くなっています。トラブルはたくさんありましたが、色んな経験をしながらこのラリーを走り切れたことは自信になり、次につながる大きなイベントになりました。

    新井大輝
    色々アクシデントはありましたが、初めてWRCラリーを完走できてうれしいです。雪道とグラベルの混じった道は思った以上にタイヤへの影響が大きく、2度もスローパンクチャーに見舞われました。また、ペースノートは悪くなかったと思いますが、想像以上に路面が滑りやすく、何度かスピンもしてしまいました。ですが、今回の経験で、トラブルが起きたときに自分がどうすれば車をゴールまで運べるかを考え、運転だけでなく自分で車を理解することも重要だと学びました。だんだんリラックスして、自然な運転ができるようになったら良いタイムも出せるようになりました。今後の課題を多く見つけることができた収穫の多いラリーでした。

    ヨウニ・アンプヤ(チーフインストラクター)
    今回のラリーで二人のドライバーが成し遂げた成長をうれしく思います。特にうれしかったのは、2台ともスタート時と変わらない姿で戻ってきてくれたことです。WRCという舞台で、長距離かつ様々な路面を走り切ることは、彼らにとって非常に意味のあることです。両ドライバーとも、経験の少なさから、スノーバンクにスタックしたり、走りが安定しなかったりということはまだありますが、これらは成長のために必要な過程です。今回の長く過酷なラリーは、精神面でも二人を成長させました。彼らは、このスウェーデンの、難しく、体力を消耗させるコンディションの中で集中力を保つことを学んだはずです。